JPH09173435A - インプラント材料及びその製造方法 - Google Patents

インプラント材料及びその製造方法

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JPH09173435A
JPH09173435A JP7352620A JP35262095A JPH09173435A JP H09173435 A JPH09173435 A JP H09173435A JP 7352620 A JP7352620 A JP 7352620A JP 35262095 A JP35262095 A JP 35262095A JP H09173435 A JPH09173435 A JP H09173435A
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保夫 敷波
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裕之 川原田
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61F2310/00Prostheses classified in A61F2/28 or A61F2/30 - A61F2/44 being constructed from or coated with a particular material
    • A61F2310/00389The prosthesis being coated or covered with a particular material
    • A61F2310/00592Coating or prosthesis-covering structure made of ceramics or of ceramic-like compounds

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体骨と強固に結合し、長期に亘ってルーズ
ニングやマイグレーションを生じる恐れが少なく、X線
撮影で写し出すこともできるインプラント材料を得る。 【解決手段】 生体不活性又は生体内分解吸収性の熱可
塑性高分子材料からなる本体1の表層部に、生体親和性
及び生体活性のあるバイオセラミックス粉体2を埋入
し、表面に露出させた構成のインプラント材料とする。
本体1を加熱して表層部を軟化させ、バイオセラミック
ス粉体2を本体の表面に吹付けて表層部に埋込むことに
より製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、骨と直接結合する
性質をもち、強い(初期)固定力を有するX線可視の表
面処理された有機質ポリマーからなるインプラント材料
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属、セラミックス、有機高
分子材料等からなる各種のインプラントが知られてい
る。インプラントとは、その一部又は全部を皮下や体内
に埋込むことを意図した一種あるいはそれ以上の生体材
料(biomaterials)でつくられた医療用具(medical de
vice)である。
【0003】しかし、金属製のインプラントは、生体骨
より弾性率が一桁以上も高いため、生体骨のストレス保
護による強度低下(asteoporosis)などの問題があり、
金属イオンの溶出によって生体を損傷する恐れもある。
また、セラミックス製のインプラントは、静的な強度は
大きいけれども、衝撃に脆く、容易に欠けたり、折損す
るという問題がある。
【0004】このような事情から、最近では有機高分子
材料よりなるインプラントの研究が進み、例えば、人工
股関節、人工膝関節などの関節用インプラント材料とし
て、強度や耐磨耗性(潤滑性)に優れた生体不活性の超
高分子量ポリチレン製のインプラント材料(人工股関節
の骨頭部位、人工膝関節の頸骨板やパテラの部位)が、
また骨接合用インプラント材料として、再手術の不要な
生体内分解吸収性のポリ乳酸からなる骨接合用スクリュ
ー、ピン等が実用化されるようになった。
【0005】しかし、このようなポリマーと生体骨が結
合(polymer-bone bonding)して、それが耐久性を有す
るような実用的な例は、ポリマーを表面処理する種々の
方法が検討されているけれども未だに見られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の有機高分子材料
よりなる関節用インプラント材料は、生体骨との直接的
な結合性がないので、ボーンセメントで生体骨に固定す
る方法が現在まで一般的に用いられている。しかし、こ
のように固定しても、年月が過ぎるとボーンセメントと
生体骨との界面で剥離してルーズニング(loosening )
やセメントの破壊(cement fracture) が生じたり、そ
れに伴って人工関節のマイグレーションによるシンク
(sink)を生じる恐れがあった。
【0007】同様に、上記のポリ乳酸からなる骨接合用
スクリュー等も生体骨との結合性がないため、固定後の
固定力の持続を図ることができず、術後に動きをどうし
ても回避できないような体の部位によっては骨接合材の
周囲に「ゆるみ(loosening)」現象が生ずるという問
題があった。
【0008】このため、有機高分子材料からなるインプ
ラント材料に生体骨との結合性を付与することを目的と
する方法がいくつか考案されている。例えば、酸化カル
シウムとシリカを主成分とするガラス粒子を擬似体液に
浸漬し、その中にインプラント材料を浸漬して表面に骨
類似のアパタイト層を形成させるバイオミメティク法が
研究されているが、この方法で形成されるアパタイト層
はインプラント材料の表面を覆う硬質の極めて薄い層で
あるため、長期の使用によるストレス下で破壊(クラッ
キング)を生じて層間剥離を起こして脱離する危惧があ
り、長期の実用に耐え得るものではない。
【0009】今一つの方法として、リン酸基をもつモノ
マーを生体不活性なポリマーの表面にグラフトし、次い
でリン酸カルシウムを形成して骨の誘導を図る表面グラ
フト法も考案されているが、これもまたサブミクロンオ
ーダーの薄層であるために生体骨との結合は決して望ま
しい程度には得られていない。即ち、実用に耐えるだけ
の生体骨との強い結合力を有して、それを長期に持続で
きる骨結合性(bone bonding)のあるインプラント材料
は未だ無い。
【0010】また、有機高分子材料単体からなるインプ
ラント材料は、X線を透過するためにX線撮影をしても
写らないので、術後にインプラント材料が正常な状態で
埋入されていて、治療が正しく進行しているかどうかを
X線撮影で確認することができないという問題もあっ
た。
【0011】本発明は、上記の諸問題を一挙に解決し得
るインプラント材料とその製造方法を提供することを目
的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のインプラント材料は、生体不活性又は生体
内分解吸収性の熱可塑性有機高分子材料からなる本体の
表層部に、生体親和性及び生体活性のあるバイオセラミ
ックス粉体が埋入され、且つ表面に露出していることを
特徴とするものである。そして、望ましくはバイオセラ
ミックス粉体が本体の表面から30μmの深さまでの表
層部に埋入され、更に、表面が酸化処理されたものであ
る。
【0013】熱可塑性有機高分子材料としては、生体不
活性のポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリジメチルシロキサン、ポリテトラ弗化エ
チレンのいずれか、又は、生体内分解吸収性のポリ乳
酸、乳酸−グリコール酸共重合体のいずれかが好適に使
用され、また、バイオセラミックス粉体としては、表面
活性な(surface bioactive )焼結ハイドロキシアパタ
イト、バイオガラス、セラバイタル、アパタイトウォラ
ストナイトガラスセラミックス、生体吸収性(resorbab
le bioactive)の未焼結の湿式ハイドロキシアパタイ
ト、トリカルシウムホスフェート、テトラカルシウムホ
スフェート、オクタカルシウムホスフェート、テトラカ
ルシウムホスフェート・ジカルシウムホスフェートジハ
イドライド、テトラカルシウムホスフェート・ジカルシ
ウムホスフェートのいずれか単独、又はこれらの2種以
上の混合物が好適に使用される。
【0014】そして、本発明の関節用インプラント材料
は、超高分子量ポリエチレンからなる本体の少なくとも
生体骨との接触部位の表層部に、生体親和性及び生体活
性であるバイオセラミックス粉体が埋入され、且つその
表面に露出していることを特徴とするものであり、本発
明の骨接合用インプラント材料は、ポリ乳酸又は乳酸−
グリコール酸共重合体からなる本体の少なくとも生体骨
との接触部位の表層部に、生体親和性及び生体活性のあ
るバイオセラミックス粉体が埋入され、且つその表面に
露出していることを特徴とするものである。
【0015】また、本発明の製造方法は、生体不活性又
は生体内分解吸収性の熱可塑性有機高分子材料からなる
本体を加熱して表層部を軟化させ、生体親和性及び生体
活性のあるバイオセラミックス粉体を本体の表面に吹付
けて、バイオセラミックス粉体が本体の表面に露出する
ように本体の表層部にバイオセラミックス粉体を埋入さ
せることを特徴とするものであり、望ましくは、バイオ
セラミックス粉体を本体の熱可塑性有機高分子材料の軟
化温度以上に加熱して圧縮空気噴射装置で本体の表面に
吹き付け、本体の表面から30μmの深さまでの表層部
に埋入させるものである。
【0016】本発明のインプラント材料は、生体親和性
及び生体活性のあるバイオセラミックス粉体が本体の表
層部に埋入され、且つ表面に露出しているため、生体内
に埋込むと、体液が表面に露出しているバイオセラミッ
クス粉体に接触すると共に、体液が表層部のバイオセラ
ミックス粉体の埋入穴にも浸透して該粉体と接触し、該
粉体の周囲に骨組織が誘導形成されて、骨組織が本体の
表層部に入り込んだ状態で生体骨と投錨効果(anchorin
g effect)をもって強固に結合する。特に、バイオセラ
ミックス粉体が表面から30μmの深さまでの表層部に
埋入されていると、骨組織の誘導形成や投錨効果が向上
して骨との結合力が増し、容易に脱落、剥離しない比較
的厚いハイドロキシアパタイト(HA)層を形成し、更
に、表面が酸化処理されていると、ポリマーの表面が体
液で濡れ易くなるのでHA層の表面での拡がりが良くな
るので、骨との結合力が顕著に向上する。従って、本発
明のインプラント材料を用いれば、極端な場合には不必
要にボーンセメントで生体骨に固定しなくても、局部的
に生体骨との強固な結合が得られることもあるので、イ
ンプラント材料のルーズニングを短期あるいは長期にわ
たって抑制することも可能となる。
【0017】また、本発明のインプラント材料のように
バイオセラミックス粉体が本体の表層部に埋入されてい
ると、バイオセラミックス粉体がX線造影能を有するた
め、術後にインプラント材料が正常な状態で埋入されて
いて治療が正しく進行しているかどうかを、X線撮影す
ることで確認することができる。
【0018】更に、本体が強度や耐摩耗性に優れた超高
分子量ポリエチレンからなる本発明の生体内不活性の関
節用インプラント材料は、上記の作用効果に加えて、長
期の使用によるストレスの下でも生体骨と良く結合して
いるので、長期間にわたって滑らかな関節運動を行うこ
とができる。
【0019】また、本体が生体内分解吸収性のポリ乳酸
又は乳酸−グリコール酸共重合体からなる本発明の生体
内分解吸収性の骨接合用インプラント材料は、骨接合部
が癒合するまでは分解による強度低下が殆どなく、表層
部に埋込まれたバイオセラミックス粉体の働きにより生
体骨と結合して大きい固定力が発揮されるので、骨接合
部を確実に初期固定することができる。しかし、骨接合
部が癒合した後は、分解が速やかに進行して生体内に吸
収されるため、金属製の骨接合用インプラント材料のよ
うに骨接合部の治癒後に生体内から取り出す再手術を行
う必要がない。
【0020】本発明の製造方法は、熱可塑性有機高分子
材料からなる本体を加熱して表層部を軟化させ、バイオ
セラミックス粉体を本体の表面に吹付ける簡単な操作に
よって、本発明のインプラント材料を効率良く製造する
ものであるから、本体の加熱条件とバイオセラミックス
粉体の粒径の大きさと吹付け条件を選択することによ
り、表層部へのバイオセラミックス粉体の埋入量や埋入
深さを調節して生体骨との結合性に優れたインプラント
材料を容易に得ることができる。特に、バイオセラミッ
クス粉体を本体の熱可塑性有機高分子材料の軟化温度以
上に加熱して圧縮空気噴射装置で本体の表面に吹き付け
ると、バイオセラはミックス粉体の埋入が容易となり、
本体の表面から30μmの深さまでの表層部にほぼ均一
に効率良く埋入させることができる。斯くして一度埋込
まれた該粉体は、該ポリマーが冷却固化時に幾分収縮す
るので、強く固着化されるために容易に抜けて脱落する
ことはない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0022】図1は本発明の一実施形態を示す正面図
で、スクリュー状の骨接合用インプラント材料(骨接合
用スクリュー)を示しており、図2は同インプラント材
料の部分拡大断面図である。
【0023】この骨接合用スクリューSは、生体内分解
吸収性のポリ乳酸からなる本体1の表層部に、生体親和
性及び生体活性のあるバイオセラミックス粉体2を吹き
付けることによって埋入し、且つ本体1の表面に該粉体
2を露出させた構造をしている。
【0024】この骨接合用スクリューSの本体1は、ポ
リ乳酸をロッド状に溶融成形したのち長軸方向に延伸し
たものを切削加工するか、或は、ポリ乳酸をロッド状に
鍛造あるいは圧縮によって配向成形したものを切削加工
することによって、頭部1aとネジ軸部1bを形成する
と共に、頭部1aに六角レンチ等の回転具を嵌める穴1
cを形成したものである。ポリ乳酸としては、粘度平均
分子量が30万〜60万程度で、結晶化度が10〜60
%程度のLあるいはD体の乳酸のホモポリマー(PLL
A,PDLA)が好適であり、このようなPLLA,P
DLAを用いると、曲げ強度や曲げ弾性率の高い骨接合
用スクリューSが得られる。
【0025】本体1の構成材料としては、上記のポリ乳
酸の他に、乳酸−グリコール酸共重合体などの生体内分
解吸収性の熱可塑性有機高分子材料もまた好適に使用さ
れる。
【0026】本体1の表層部に埋入される前記のバイオ
セラミックス粉体2としては、表面活性な焼結ハイドロ
キシアパタイト、バイオガラス、セラバイタル、アパタ
イトウォラストナイトガラスセラミックス、生体吸収性
の未焼結の湿式ハイドロキシアパタイト、トリカルシウ
ムホスフェート、テトラカルシウムホスフェート、オク
タカルシウムホスフェート、テトラカルシウムホスフェ
ート・ジカルシウムホスフェートジハイドライド、テト
ラカルシウムホスフェート・ジカルシウムホスフェート
等が好適であり、これらはバイオセラミックスのそれぞ
れの特性を選択して、目的に応じて、単独で、又は、2
種以上混合して使用される。特に、アパタイトウォラス
トナイトガラスセラミックス(AW−GC)などは、骨
組織の誘導形成能が高いので、きわめて好適に使用され
る。
【0027】バイオセラミックス粉体2は、約50μm
以下の平均粒径を有するものを使用することが好まし
い。平均粒径が50μmより大きいバイオセラミックス
粉体を使用すると、吹付けにより本体1の表層部に充分
に埋入させることが難しくなる。また、粉体が脱落しや
すくなり、埋入量(埋入する粒子数)も少なくなり、投
錨効果が低くなるといった不都合を生じる。より好まし
い平均粒径は、数μm〜30μmであることを経験的に
確認している。
【0028】バイオセラミックス粉体2の埋入状態は、
該粉体2の個々の粒子の大部分がスクリュー本体1の表
層部に埋込まれ、一部が本体1の表面に突出した状態に
なっていることが理想的であるが、個々の粒子が本体1
の表層部に完全に埋入されて表面から陥没した状態にな
っていてもよい。このようにバイオセラミックス粉体2
が陥没していても、その埋入穴から体液が浸透してバイ
オセラミックス粉体2と接触し、骨組織を誘導形成する
ことができるからである。あるいはまた、スクリュー本
体1の表面が生体内で分解して表層のバイオセラミック
スがそれにより露呈することで、骨組織を誘導して骨と
結合することができるからである。このとき、ポリマー
の表面が何等かの方法で酸化されていると体液との濡れ
が良いので、体液の浸入が良くなり、バイオセラミック
スの生理学的機能がより効果的に発現される。
【0029】斯かる埋入の状態を得るためのバイオセラ
ミックス粉体2の埋入深さは、スクリュー本体1の表面
から数μmないし50μm程度、好ましくは数μm〜3
0μm程度の表層部であり、50μmより深くなると体
液の浸透性、骨組織の誘導成形能が低下する。また、表
層部のみならず、スクリュー本体1の物理的強度の低下
に影響するので望ましくない。
【0030】バイオセラミックス粉体2の埋入量は、ス
クリュー本体1の表面の単位面積(1cm2 )当たり
0.05〜1.0mg程度であることが好ましい。0.
05mgより少なくなると、バイオセラミックス粉体2
による骨組織の誘導形成能が低下して生体骨との結合性
が悪くなり、1.0mgより多くなると、スクリュー本
体1の表層部に充分に埋入されないで脱落するバイオセ
ラミックス粉体2の量が増加し、無駄になる。
【0031】この実施形態の骨接合用スクリューSは、
本体1の全表面にバイオセラミックス粉体2が埋入され
ているが、少なくとも、骨接合時に生体骨と良く密着し
て接触する部位(ネジ軸部1bや頭部1aの下面)にバ
イオセラミックス粉体2が埋入されていればよい。
【0032】また、この骨接合用スクリューSの表面
は、例えばコロナ放電処理などにより酸化処理すること
が望ましい。このように表面を酸化処理すると、上記し
たように体液との濡れが良くなるので生体骨との結合力
が大幅に向上する利点がある。
【0033】以上のような構成の骨接合用スクリューS
を骨折部分にねじ込んで骨接合を行うと、体液がスクリ
ュー本体1の表面に露出しているバイオセラミックス粉
体2と接触すると共に、表層部のバイオセラミックス粉
体2の埋入穴にも浸透して該粉体2と接触し、該粉体2
の周囲にハイドロキシアパタイトとコラーゲンのような
骨組織が誘導形成されて、骨組織がスクリュー本体1表
層部に入り込んだ状態で生体骨と結合するため、初期の
固定力が大幅に向上し、骨接合用スクリューSが弛むこ
となく骨接合部分を確実に固定することができる。この
ように初期固定力が向上すると、足指や手指、関節など
の動きの多い人体の部位に骨接合用スクリューSを用い
たときに動きに伴って弛むことがないため、ルーズニン
グ(loosening )や骨吸収(osteolysis)が生ずること
が極力抑えられるので、その効果が顕著である。そし
て、体液との接触によりスクリュー本体1の加水分解は
進行するが、骨折部分が癒合するまでの2〜3月の間は
加水分解による強度低下が少なく、確実に骨折部分を固
定し、骨折部分が癒合した後は、加水分解が速やかに進
行して生体内に吸収される。従って、金属製の骨接合用
スクリューのように骨接合部の治癒後に生体内から取り
出す再手術を行う必要がないのは従来の吸収性骨接合用
インプラントと同様である。
【0034】また、術後に骨接合部分をX線撮影する
と、表層部のバイオセラミックス粉体2がX線造影能を
有するため、撮影画像にスクリューSの外郭が写し出さ
れる。従って、撮影画像を見てスクリューSが正常な状
態で埋入されて治癒が正しく進行しているかどうかを確
認することもできる。
【0035】次に、この骨接合用スクリューSの製造方
法について説明する。
【0036】まず、ポリ乳酸からなるスクリュー本体1
を製作する。スクリュー本体1の製作は、ポリ乳酸をロ
ッド状に溶融成形したのち長軸方向に延伸したものを切
削加工するか、又は、ポリ乳酸をロッド状に鍛造、圧縮
して配向成形したもの切削加工すればよい。
【0037】次に、スクリュー本体1を加熱して表層部
を軟化させる。スクリュー本体1の加熱温度は65〜9
0℃である。加熱は、表層部のみが加熱され中心部分が
未加熱な状態にあることが、形崩れを生じないので好ま
しく、従って、できるだけ短時間にこの温度の炉内に入
れて処理することが望ましい。120℃より高温で長い
時間加熱すると、スクリュー本体1が内部まで軟化し、
分子鎖(結晶)の配向が崩れて強度の低下を招く恐れが
ある。
【0038】スクリュー本体1の表層部が軟化すると、
スクリュー本体1をゆっくりと回転させながらバイオセ
ラミックス粉体2をスクリュー本体1の表面に吹付けて
表層部に埋込む。バイオセラミックス粉体2の吹付け
は、圧縮空気噴射装置(Air Sand Blaster)等を用いて
行えばよい。圧縮空気の圧力は5〜15kg/cm2
度、好ましくは8〜10kg/cm2 程度に設定し、バ
イオセラミックス粉体2がスクリュー本体1の表面に露
出するように、表面から数μm〜50μm程度、好まし
くは数μm〜30μm程度の深さの表層部に該粉体2を
埋入することが大切である。このとき、予めバイオセラ
ミックス粉体をスクリュー本体1のポリマーの軟化温度
以上に加熱しておき、加熱空気とともに噴射すると、効
率良く表層部に埋込ませることができる。
【0039】バイオセラミックス粉体2の吹付けが終わ
ると、スクリュー本体1を水洗して表面に単に付着して
いるだけのバイオセラミックス粉体2を除去し、骨接合
用スクリューSを得る。このとき更にスクリュー本体1
の表面をコロナ放電処理などによって酸化処理すれば、
生体骨との結合性が一層向上する利点がある。このコロ
ナ放電処理は、バイオセラミックス粉体2を表層部に埋
入する前と埋入した後に一回ずつ、計2回行うようにし
てもよい。なお、生体骨との結合性向上を必ずしも主目
的とせず、単にX線造影機能の付与を目的とする場合に
は、コロナ放電処理は不要な場合もある。
【0040】図3及び図4は、本発明のもう一つの実施
形態を示す斜視図及び断面図であって、膝関節用インプ
ラント材料を示している。
【0041】この膝関節用インプラント材料Aは、生体
不活性な超高分子量ポリエチレンブロックを切削加工に
より切り出して、人工膝関節骨頭板10aの裏面に頸骨
への挿入脚部(stem)10bを有する人工膝関節(本
体)10を製作したものである。そして、この本体10
を120〜140℃に加熱して表層部を軟化させ、頸骨
近位端である生体骨と接触する頸骨板10aの裏面と、
髄内に挿入される脚部(stem)10bの外周面に、前記
のバイオセラミックス粉体2を吹付けて、その表層部に
該粉体2を露出状態で埋込んだものである。
【0042】本体10の構成材料である超高分子量ポリ
エチレンは、100万以上の粘度平均分子量を有するも
のが好適に使用される。本体の構成材料としては、超高
分子量ポリエチレンが有効であるが、他の部位の関節
や、骨欠陥部位の補綴を目的とする場合などには、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、シリコーン系ポリマー(ポ
リジメチルシロキサン)、ポリテトラ弗化エチレンなど
の生体不活性な熱可塑性有機高分子材料が使用されるこ
ともある。
【0043】バイオセラミックス粉体2を圧縮空気噴射
装置によって吹付けるときの空気圧は、前述の骨接合用
スクリューの場合と同様であり、該粉体2の埋入量や埋
入深さ等も同様である。
【0044】このような人工膝関節用インプラント材料
Aは、膝蓋骨の骨頭部にあけた穴に脚部10bを挿入し
て固定すると、表層部のバイオセラミックス粉体2の働
きによって骨組織が表層部に入り込んだ状態で誘導形成
され、膝蓋骨の骨頭部と強固に結合する。また、脚部1
0bは骨髄内で強固に頸骨と固定する。そのため、現在
使用されている何等かの骨との結合のための処理のなさ
れていない超高分子量ポリエチレンそのままの人工膝関
節とは異なり、ルーズニングやマイグレーションを長期
間にわたって防止できる効果をもつ。また、X線撮影す
れば、バイオセラミックス粉体2を埋入した部位が写る
ので、インプラント材料Aが正常な埋入状態であるかど
うかを容易に検査、確認することができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の更に具体的な実施例を説明す
る。
【0046】[実施例1]ポリ−L−乳酸をプレート状
に溶融成形した後、長軸方向に延伸したものを切削加工
して得たプレートを70℃で3分間加熱し、表層部を軟
化させた。そして、100℃に加熱したアパタイトウォ
ラストナイトガラスセラミックス(AW−GC)の粉体
(平均粒径4μm)を、9kg/cm2 の圧力の圧縮空
気噴射装置を用いてプレート表面に該粉体の最深埋入深
さが30μmになるように吹き付けた。その表面を精製
水を用いて洗浄し、付着しているだけの粉体を除去し
て、AW−GC粉体が表層部に埋入され且つ表面に露出
しているポリ−L−乳酸プレートを得た。このプレート
のAW−GC粉体の埋入量は0.07mg/cm2 であ
った。
【0047】このAW−GC粉体吹き付けプレートを擬
似体液中に入れ、37℃下でハイドロキシアパタイト膜
形成テストを行った。また、同様のAW−GC粉体吹き
付けプレートの表面を更にコロナ放電処理により酸化さ
せて、上記と同様のハイドロキシアパタイト膜形成テス
トを行った。そして、2週、4週、6週後に取出し、表
面のハイドロキシアパタイト膜を走査顕微鏡(SEM)
により観察すると共に、プレートを切断して同じくSE
Mによりハイドロキシアパタイト膜の厚みを測定し、更
にポリ−L−乳酸プレートとハイドロキシアパタイト膜
を粘着テープを用いて剥離試験を行い、その密着強度を
調べた。その結果を下記の表1に示す。
【表1】
【0048】この結果、AW−GC粉体により表面にハ
イドロキシアパタイト膜が早期に形成されることが確認
できた。また、形成されたハイドロキシアパタイト膜
は、プレート表面をコロナ放電処理することにより、剥
離強度が著しく向上した。そして、その経時的な耐久性
も確認できた。
【0049】[実施例2]ポリ−L−乳酸をロッド状に
溶融成形した後、長軸方向に延伸したものを切削加工し
て得たスクリューを、70℃で3分間加熱して表層部を
軟化させた。そして、100℃に加熱したハイドロキシ
アパタイト(HA)の粉体(平均粒径11μm)を、9
kg/cm2 の圧力の圧縮空気噴射装置を用いてスクリ
ュー表面に該粉体の最深埋入深さが30μmになるよう
に吹き付けた。その表面を精製水を用いて洗浄し、付着
しているだけの粉体を除去して、HA粉体が表層部に埋
入され且つ表面に露出しているポリ−L−乳酸スクリュ
ーを得た。このスクリューのHA埋入量は0.11mg
/cm2 であった。
【0050】このHA粉体を吹き付けたスクリューと、
これをコロナ放電処理したスクリューと、HA粉体を吹
き付けていないポリ−L−乳酸のスクリューと、これを
コロナ放電処理したスクリューの4種類を雑種成犬の大
腿骨にそれぞれ挿入し、挿入後2週、4週、6週に屠殺
して、それぞれのスクリューを骨から抜去するのに要す
る回転トルクを計測した。その結果を下記の表2に示
す。
【表2】
【0051】以上の結果、HA吹き付けスクリューは早
期から高い固定強度を示し、その抜去回転トルクは6週
後まで経時的に増加していった。これによりスクリュー
表面は生体骨と良く結合しており、早期の結合性が向上
し、ルーズニングなどが起こりにくい状態になっている
と考えられる。また、表面をコロナ放電処理することに
より、更に回転トルクの増加が認められた。これにより
生体骨との結合性が表面のコロナ放電処理により一層向
上することが確認できた。
【0052】[実施例3]実施例2と同様の方法で得た
HA粉体吹き付けポリ−L−乳酸スクリューを用いて、
兎の大腿骨に人工的に形成した骨折部を接合固定した。
術後にX線撮影すると、ポリ−L−乳酸スクリュー自体
は写らなかったが、表面にHA粉体を吹き付けたポリ−
L−乳酸スクリューは、HA粉体がX線造影能を有する
ために、スクリューの全体像を写し出していた。
【0053】[実施例4]粘度平均分子量が330万の
超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を溶融圧縮成
形して得たプレートを、130℃で5分間加熱して表層
部を軟化させた。200℃に加熱したアパタイトウォラ
ストナイトガラスセラミックス(AW−GC)の粉体
(平均粒径5μm)を、9kg/cm2 の圧力の圧縮空
気噴射装置を用いてプレート表面に該粉体の最深埋入深
さが30μmになるように吹き付けた。そして、表面を
精製水で洗浄し、付着しているだけの粉体を除去して、
AW−GC粉体が表層部に埋入され且つ表面に露出して
いるUHMWPEプレートを得た。このプレートのAW
−GC粉体の埋入量は、0.3mg/cm2 であった。
【0054】次いで、このプレートを37℃の擬似体液
中に入れ、ハイドロキシアパタイト膜の形成を試みた。
また、同様にして造ったプレートの表面をコロナ放電処
理して、ハイドロキシアパタイト膜の形成を試みた。テ
スト開始から6週後に取り出し、表面を走査顕微鏡(S
EM)で観察した。また、粘着テープを用いてハイドロ
キシアパタイト膜の剥離強度を測定した。その結果を下
記の表3に示す。
【表3】
【0055】この結果、UHMWPEプレートの表層部
にAW−GC粉体を埋込んだプレートの平面にハイドロ
キシアパタイト膜が形成されることが観察された。ま
た、その界面の接着強度は、表面をコロナ放電で酸化処
理することにより著しく向上していた。
【0056】[実施例5]実施例4と同様の方法で得た
UHMWPEプレートの表層部にAW−GC粉体(平均
粒径5μm)を埋込んだプレート(埋入量0.32mg
/cm2 )を、兎の大腿骨に埋入し、術後の4週、8週
にて屠殺してプレート表面の観察を行った。なお、比較
として、コロナ処理もAW−GC粉体の埋込みもしてい
ない無処理のUHMWPEプレートも同時に埋入して観
察を行った。
【0057】その結果、無処理のUHMWPEプレート
表面には生体骨の形成は全く認められなかったが、AW
−GC粉体を吹き付けたUHMWPEプレートの表面に
は旺盛な生体骨の形成が認められた。また、コロナ放電
処理をしていないAW−GC粉体を吹き付けたUHMW
PEプレートでは、HA膜は界面において一部分剥離を
生じたが、AW−GC粉体を吹き付けたのちコロナ放電
処理したUHMWPEプレートでは、全く界面剥離が認
められず、生体骨と強固に固定されていることが確認さ
れた。
【0058】以上の結果、有機高分子材料よりなるイン
プラント材料をHA膜を介して生体骨に直接固定するこ
とができる可能性が確認された。本実施例の方法は、例
えば人工股関節などのUHMWPEの表面処理として
も、勿論有効である。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のインプラント材料は、生体骨とHA膜を介して強固に
結合するため、長期にわたってルーズニングやマイグレ
ーションを生じる恐れが少なく、X線撮影でインプラン
ト材料の埋入状態を容易に検査、確認することができる
といった顕著な効果を奏する。
【0060】そして、本発明の関節用インプラント材料
は、長期の使用によるストレスの下でも生体骨と良く固
定しているので滑らかな関節動作を行えるといった効果
を奏し、また本発明の骨接合用インプラント材料は、初
期固定強度の向上によって骨折部分が癒合するまで確実
に固定することでき、その後は速やかに分解、吸収され
るため生体内からインプラント材料を取り出す再手術が
不要になるといった効果を奏する。
【0061】更に、本発明の製造方法は、加熱により表
層部を軟化させた本体の表面にバイオセラミックス粉体
を吹付け、場合によっては表面の酸化処理を施すだけの
簡単な操作によって、本発明のインプラント材料を効率
良く製造することができ、加熱条件や粉体の大きさ、吹
付け条件等を選択することにより、本体表層部へのバイ
オセラミックス粉体の埋入量や埋入深さを調節して、生
体骨との結合性に優れたインプラント材料を容易に得る
ことができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインプラント材料の一実施形態を示す
正面図である。
【図2】同実施形態のインプラント材料の部分拡大断面
図である。
【図3】本発明のインプラント材料の他の実施形態を示
す斜視図である。
【図4】同実施形態のインプラント材料の断面図であ
る。
【符号の説明】
1,10 本体 2 バイオセラミックス粉体 S 骨接合用インプラント材料(骨接合用スクリュー) A 膝関節用インプラント材料

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体不活性又は生体内分解吸収性の熱可塑
    性有機高分子材料からなる本体の表層部に、生体親和性
    及び生体活性のあるバイオセラミックス粉体が埋入さ
    れ、且つ表面に露出していることを特徴とするインプラ
    ント材料。
  2. 【請求項2】本体の表面から30μmの深さまでの表層
    部にバイオセラミックス粉体が埋入されている請求項1
    に記載のインプラント材料。
  3. 【請求項3】表面が酸化処理されている請求項1又は請
    求項2に記載のインプラント材料。
  4. 【請求項4】熱可塑性有機高分子材料が、生体不活性の
    ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレ
    ン、シリコーン系ポリマー、ポリテトラ弗化エチレンの
    いずれか、又は、生体内分解吸収性のポリ乳酸、乳酸−
    グリコール酸共重合体のいずれかである請求項1ないし
    請求項3のいずれかに記載のインプラント材料。
  5. 【請求項5】バイオセラミックス粉体が、ハイドロキシ
    アパタイト、バイオガラス、セラバイタル、アパタイト
    ウォラストナイトガラスセラミックス、トリカルシウム
    ホスフェート、テトラカルシウムホスフェート、オクタ
    カルシウムホスフェート、テトラカルシウムホスフェー
    ト・ジカルシウムホスフェートジハイドライド、テトラ
    カルシウムホスフェート・ジカルシウムホスフェートの
    いずれか単独、又はこれらの2種以上の混合物である請
    求項1ないし請求項4のいずれかに記載のインプラント
    材料。
  6. 【請求項6】超高分子量ポリエチレンからなる本体の少
    なくとも生体骨との接触部位の表層部に、生体親和性及
    び生体活性のあるバイオセラミックス粉体が埋入され、
    且つその表面に露出していることを特徴とする関節用イ
    ンプラント材料。
  7. 【請求項7】ポリ乳酸又は乳酸−グリコール酸共重合体
    からなる本体の少なくとも生体骨との接触部位の表層部
    に、生体親和性及び生体活性のあるバイオセラミックス
    粉体が埋入され、且つその表面に露出していることを特
    徴とする骨接合用インプラント材料。
  8. 【請求項8】生体不活性又は生体内分解吸収性の熱可塑
    性有機高分子材料からなる本体を加熱して表層部を軟化
    させ、生体親和性及び生体活性のあるバイオセラミック
    ス粉体を本体の表面に吹付けて、バイオセラミックス粉
    体が本体の表面に露出するように本体の表層部にバイオ
    セラミックス粉体を埋入させることを特徴とするインプ
    ラント材料の製造方法。
  9. 【請求項9】バイオセラミックス粉体を本体の熱可塑性
    有機高分子材料の軟化温度以上に加熱して圧縮空気噴射
    装置で本体の表面に吹き付け、本体の表面から30μm
    の深さまでの表層部に埋入させる請求項8に記載の製造
    方法。
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