JPH0917143A - データカートリッジ - Google Patents

データカートリッジ

Info

Publication number
JPH0917143A
JPH0917143A JP18056495A JP18056495A JPH0917143A JP H0917143 A JPH0917143 A JP H0917143A JP 18056495 A JP18056495 A JP 18056495A JP 18056495 A JP18056495 A JP 18056495A JP H0917143 A JPH0917143 A JP H0917143A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base plate
tape
pair
press
data cartridge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP18056495A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Sasaki
一雄 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP18056495A priority Critical patent/JPH0917143A/ja
Publication of JPH0917143A publication Critical patent/JPH0917143A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 上下フランジ付テープガイドをベース板上に
植立した際の、その上下フランジ付テープガイドの垂直
度、高さ精度及び固定力の確保と、ベース板の平面度の
確保とを両立すること。 【構成】 上下フランジ付テープガイド19の下端の圧
入軸19dをベース板3上に上方から打ち込んで植立す
る際に、下フランジ19cの下面19ccをベース板3
の上側表面3cから数10μm程度圧入させた場合に、
ベース板3の上側表面3cに発生するベース板3の材料
の跳ね返り分3eを下フランジ19cの下面19ccに
形成されている環状凹部19e内に入り込ませることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばコンピュータ
(CPU)のバックアップ用の外部記憶装置として使用
するのに最適な磁気記録再生装置に適用されるデータカ
ートリッジに関し、特に、フランジ付テープガイドに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種データカートリッジと
して、例えば、特公昭52−14976号公報に記載さ
れたものが知られている。
【0003】そして、図4〜図7に示すように、従来の
この種データカートリッジ1は、カートリッジ2がアル
ミニウム板等の金属の平板からなるベース板3と、光透
過性を有するポリカーボネート樹脂等の合成樹脂によっ
て成形された上カバー4とによってほぼ方形状で扁平な
箱形に構成されている。
【0004】そして、上カバー4には、前面壁4aと、
後面壁4bと、左右両側壁4cと、天井壁4dとが互い
に一体成形されていて、下面が開放されている。そし
て、天井壁4dの下面で、4つのコーナー近傍位置の4
箇所に一体成形した各一対、合計8個の下向きの仮止め
用リブ5の下端をベース板3に形成された4箇所の係止
穴6に軽圧入させて仮止めしている。そして、ベース板
3の左右方向の中央近傍位置で前後両端の近傍位置の2
箇所に形成されたビス挿通穴7に下方から挿入された2
本のビス8を上カバー4の天井壁4dの下面に一体成形
された2箇所の下向きのビス止め用ボス9内に締結し
て、ベース板3上に上カバー4を固着している。
【0005】そして、このカートリッジ2の前面壁4a
の左右方向のほぼ中央部にキャプスタンローラ挿入口1
1が開口され、そのキャプスタンローラ挿入口11の左
横に磁気ヘッド挿入口12が開口されている。
【0006】そして、このカートリッジ2の内部で、キ
ャプスタンローラ挿入口12の内側に駆動ローラ13が
配置され、後面壁4bと左右両側壁4cとの左右一対の
コーナー部分に左右一対のコーナーローラ14が配置さ
れている。なお、これら駆動ローラ13及び左右一対の
コーナーローラ14はそれぞれ合成樹脂等によって成形
されていて、ベース板3上に圧入等にて植立された金属
等からなる3本の支軸15の外周にそれぞれ回転自在に
取り付けられている。
【0007】そして、駆動ローラ13は大径ローラ部1
3aと小径ローラ部13bとが上下2段に一体成形され
ていて、大径ローラ部13aの一部が前面壁4aのキャ
プスタンローラ挿入口11内の上位に露出されている。
【0008】そして、このカートリッジ2の内部で、前
後方向のほぼ中央位置に上下フランジ付の左右一対のテ
ープリール17が配置されている。なお、これらのテー
プリール17は合成樹脂等によって成形されていて、ベ
ース板3上に圧入等にて植立された金属等からなる2本
の支軸18の外周にそれぞれ回転自在に取り付けられて
いる。
【0009】そして、このカートリッジ2の内部で、前
端側の左右一対のコーナー部分の近傍位置に左右一対の
上下フランジ付テープガイド19が配置され、キャプス
タンローラ挿入口11の内側の一側部にフランジレスの
テープガイド20が配置されている。なお、これらのテ
ープガイド19、20は金属等にて形成されていてベー
ス板3上に圧入等にて植立されている。
【0010】そして、左右一対のテープリール17の外
周に磁気テープ21の両端が巻回されていて、この磁気
テープ21が合計3つのテープガイド19、20によっ
て案内されてキャプスタンローラ挿入口11及び磁気ヘ
ッド挿入口12の内側を横断するようにして前面壁4a
の内側に沿って架け渡されている。
【0011】そして、ウレタンベルト等にて形成された
弾性を有する駆動ベルト22が駆動ローラ13の小径ロ
ーラ部13bと、左右一対のコーナーローラ14との外
周間にほぼT型で、かつ、強いテンションを予め与えら
れた状態で巻き掛けられている。そして、この駆動ベル
ト22の駆動ローラ13と左右一対のコーナーローラ1
4との間の左右一対のテープ駆動部22aが左右一対の
テープリール17の外周に巻回されている磁気テープ2
1のテープ巻装部21aの外周にそれぞれ圧接されてい
る。
【0012】なお、カートリッジ2の磁気ヘッド挿入口
12はベース板3及び上カバー4の天井壁4dに跨がる
ようにほぼ台形状に切欠かれていて、この磁気ヘッド挿
入口12を開閉できるように一部が断面コ字状に形成さ
れた開閉蓋24がベース板3上に圧入等にて植立された
金属等の支点軸25を中心に矢印a、b方向に回転自在
に取り付けられている。そして、この開閉蓋24は支点
軸25の外周に挿入された巻バネ26によって閉蓋方向
である矢印b方向に回転付勢されいる。
【0013】そして、カートリッジ2の内部で、1つの
コーナー近傍位置の1箇所である駆動ローラ13の右横
にテープエンドの光検出用のミラー27が配置されてい
る。なお、このミラー27はアクリル樹脂等の光透過性
を有する合成樹脂等にて成形されていて、このミラー2
7はベース板3に形成された光透過用穴28を閉塞する
ようにしてベース板3と上カバー4との間に上下から挟
み込まれて取り付けられている。
【0014】そして、上カバー4の天井壁4dの前端の
右側端にはスライド式の誤消去防止爪29が取り付けら
れている。
【0015】そして、カートリッジ2の上カバー4の左
右両側壁4cには、カートリッジ2の前端2aから後端
2bの近傍位置にまで切り込まれた長さが長い左右一対
の凹溝30が平行状に形成されている。そして、これら
の凹溝30内で、ベース板3の左右両端3aの前端側位
置には方形状の左右一対の位置決め用の切欠き31が形
成されている。
【0016】次に、図8及び図9に示すように、コンピ
ュータ(CPU)のバックアップ用の外部記憶装置とし
て使用される磁気記録再生装置41は、フロントパネル
42に横長の方形状のカートリッジ挿入口43が形成さ
れていて、内部にはスピンドルモータ44のスピンドル
44aによって回転駆動されるゴムローラ等で構成され
たキャプスタンローラ45と、磁気ヘッド46、後述す
るデータカートリッジ1のベース板3の挿入ガイド、位
置決め手段及び開閉蓋24の開蓋手段等が内蔵されてい
る。
【0017】そして、データカートリッジ1を前端2a
側から磁気記録再生装置41のカートリッジ挿入口43
内に矢印c方向から挿入した時、開閉蓋24が支点軸2
5を中心に巻バネ26に抗して矢印a方向に開蓋される
と共に、キャプスタンローラ45及び磁気ヘッド46が
データカートリッジ1のキャプスタンローラ挿入口11
及び磁気ヘッド挿入口12内に矢印d方向から相対的に
挿入される。
【0018】そして、キャプスタンローラ45が駆動ロ
ーラ13の大径ローラ部13aに圧着バネ(図示せず)
によって矢印d方向から圧着されると共に、磁気ヘッド
46がテープガイド19、20間で磁気テープ21に矢
印d方向から接触される。
【0019】そして、図4に示すように、スピンドルモ
ータ44によってキャプスタンローラ45が矢印e方向
に回転駆動され、キャプスタンローラ45によって駆動
ローラ13が矢印f方向に回転駆動されると、駆動ロー
ラ13aによって駆動ベルト22が矢印g方向に回転駆
動される。
【0020】すると、その駆動ベルト22の左右一対の
テープ駆動部22aによって左右一対のテープリール1
7が左右一対のテープ巻装部21aを介して矢印g方向
に摩擦駆動される。
【0021】すると、磁気テープ21が左側のテープリ
ール17から右側のテープリール17に巻き取られるべ
く左右一対のテープガイド19間を矢印h方向に走行さ
れて、コンピュータ(CPU)のデータが磁気ヘッド4
6によって磁気テープ21に記録、再生されるようにな
されている。
【0022】ところで、従来の磁気記録再生装置41
は、合成樹脂等によって断面形状が上向きのほぼコ字状
に形成されたシャーシ47と、板金等によって断面形状
が下向きのほぼコ字状に成形されて、シャーシ47に上
方から脱着可能に嵌合された上カバー48とによって薄
型で長方体の箱体を構成し、その箱体の前面に合成樹脂
等によって成形された横長で方形状のフロントパネル4
2を脱着可能に嵌合させている。
【0023】そして、フロントパネル42に形成された
横長で方形状のカートリッジ挿入口43を内側から開閉
する開閉蓋49がフロントパネル43の内側に、その開
閉蓋49の上端を回転中心にして図9で矢印i、j方向
に回転自在に取り付けられている。なお、この開閉蓋4
9は付勢手段(図示せず)によって矢印j方向に閉蓋付
勢されている。
【0024】そして、キャプスタンローラ45とスピン
ドルモータ44とがシャーシ47の底壁47a上に矢印
c、d方向に一定範囲内で移動自在に取り付けられてい
て、これらキャプスタンローラ45とスピンドルモータ
44とが強い付勢手段によって矢印d方向に移動付勢さ
れている。
【0025】そして、シャーシ47の左右一対の側壁4
7bの内側で、フロントパネル42側である前端側の近
傍位置の下側に偏位された位置に沿って、左右対称形状
の左右一対のカートリッジ挿入ガイド50が水平で、か
つ、平行状に一体成形されている。
【0026】そして、これら左右一対のカートリッジ挿
入ガイド50の水平な下面が、挿入されるデータカート
リッジ1の垂直方向基準面51に形成されていて、これ
ら左右一対のカートリッジ挿入ガイド50のフロントパ
ネル42とは反対側である後端の下面にカートリッジ挿
入ストッパー52が垂直に形成されている。
【0027】そして、これら左右一対のカートリッジ挿
入ガイド50の下部で、左右一対のカートリッジ挿入ス
トッパー52側に偏位された位置に左右一対のカートリ
ッジ位置決め用ローラ53が配置されている。そして、
これら左右一対のカートリッジ位置決め用ローラ53は
付勢手段である線状バネ54によって上下方向である図
9で矢印m、n方向に移動自在に支持され、かつ、上方
である矢印m方向に移動付勢されている。
【0028】そして、シャーシ47の底壁47aで、フ
ロントパネル42の近傍位置には、挿入されるデータカ
ートリッジ1を上方に弾性的に押圧付勢する弾性押圧ア
ーム55が一体成形されている。
【0029】以上のように構成された従来の磁気記録再
生装置41では、データカートリッジ1を前端2a側か
らカートリッジ挿入口43内に矢印c方向から挿入する
時、開閉蓋49を付勢手段に抗して開蓋方向である矢印
j方向に押し開くようになされている。
【0030】そして、カートリッジ挿入口43内に矢印
c方向から挿入されたデータカートリッジ1の左右一対
の凹溝30内に左右一対のカートリッジ挿入ガイド50
が矢印d方向から相対的に挿入される。
【0031】そして、このデータカートリッジ1の矢印
c方向の挿入の初期段階で、このデータカートリッジ1
の開閉蓋24の遊端部24aが一方のカートリッジ挿入
ガイド50の前端50aに矢印c方向から当接して、こ
の遊端部24aがその一方のカートリッジ挿入ガイド7
9の内側側面50b上に乗り上げることによって、その
開閉蓋24が支点軸25を中心に巻バネ26に抗して矢
印a方向に瞬時に開蓋されて、磁気ヘッド挿入口12が
開蓋される。
【0032】そして、このデータカートリッジ1の矢印
c方向への挿入に伴い、データカートリッジ1のベース
板3がシャーシ47の底壁47aの弾性押圧アーム55
上に乗り上げて、その弾性押圧アーム55によってベー
ス板3の左右両端3aが左右一対のカートリッジ挿入ガ
イド50の垂直方向基準面51に下方から弾性的に押し
付けられながら、データカートリッジ1が矢印c方向に
挿入される。
【0033】そして、このデータカートリッジ1の矢印
c方向への挿入完了時点で、ベース板3の左右両端3a
が左右一対のカートリッジ挿入ストッパー52に当接さ
れて、このデータカートリッジ1が停止されると共に、
ベース板3の左右両端3aが左右一対のカートリッジ位
置決め用ローラ53上に乗り上げる。
【0034】なお、この時、左右一対のカートリッジ位
置決め用ローラ53は一度線状バネ54に抗して矢印n
方向に沈んだ後、線状バネ54の反発力によって矢印m
方向に押し上げられてベース板3の左右一対の位置決め
用切欠き31内に矢印m方向から係合させる。そして、
これら左右一対のローラ53が左右一対の切欠き31の
前端側のエッジ31aを矢印m方向に強く押圧する。
【0035】これにより、データカートリッジ1は、そ
のベース板3の左右両端3aを左右一対のカートリッジ
挿入ストッパー52に矢印c方向に押圧されると共に、
左右一対の垂直方向基準面51に矢印m方向に押圧され
て正しく位置決めされるように構成されている。
【0036】そして、このデータカートリッジ1の矢印
c方向の挿入完了により、磁気ヘッド46がデータカー
トリッジ1の磁気ヘッド挿入口12内に矢印d方向から
相対的に挿入されて磁気テープ21に接触されると共
に、データカートリッジ1の駆動ローラ13がキャプス
タンローラ45に強い付勢手段に抗して矢印c方向から
強く圧着されるように構成されている。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】以上のように構成さ
れ、かつ、動作される従来のデータカートリッジ1は、
カートリッジ2内の駆動ローラ13、コーナーローラ1
4、テープリール17等の回転部品を全てベース板3上
に取り付け、駆動ローラ13、コーナーローラ14及び
一対のテープ巻装部21aの外周には駆動ベルト22を
強いテンションで巻き掛けている。
【0038】従って、これらの回転部品のスムーズな回
転運動や磁気テープ21の安定したテープパスを確保す
るために、ベース板3には十分な剛性を確保する必要が
ある。また、ベース板3上に植立した複数の支軸15、
18及び25やテープガイド19、20についても、こ
れらの垂直度、高さ精度及び固定力等を高精度に確保す
る必要がある。
【0039】そこで、従来のデータカートリッジ1で
は、ベース板3をアルミニウム板等の金属で構成する一
方、複数の支軸15、18及び25やテープガイド1
9、20を高強度のステンレス系金属等によって構成
し、これら複数の支軸15、18及び25やテープガイ
ド19、20を図10に示す鍛造プレス機61によって
ベース板3上に一度に垂直に植立させている。
【0040】即ち、図10に示す鍛造プレス機61は、
プレス機本体62の下面に直径が大小異なる複数のポン
チ63を固定プレート64によって垂直状に取り付け、
これら複数のポンチ63の下端を可動プッシュプレート
65に貫通させると共に、固定プレート64と可動プッ
シュプレート65との間に複数の圧着バネ66を介在さ
せている。
【0041】そして、ベースプレート67上に複数の受
台68を介してベース板3を水平に載置し、支軸15、
18及び25、テープガイド19、20を植立用治具6
9によって保持してベース板3上の所定位置にそれぞれ
垂直状に配置する。
【0042】そして、プレス機本体62によって複数の
ポンチ63によって複数の支軸15、18及び25やテ
ープガイド19、20をベース板3上に同時に打ち込む
ことによって、これら複数の支軸15、18及び25や
テープガイド19、20の下端でベース板3を下方に打
ち抜いて穴開けを行うと同時に、その穴内にこれらの下
端を圧入してしまう植立工程を行っている。
【0043】なお、図12に示すように、左右一対の上
下フランジ付テープガイド19は、円柱状で垂直なガイ
ド主部19aと、その上下に同一軸線状で一体に形成さ
れた円形で水平な上下フランジ19b、19cと、下フ
ランジ19cの下面19ccの中央に同一軸線状で一体
に形成された小径の円柱状で垂直な圧入軸19dとによ
って構成されている。
【0044】そして、図11に示すように、鍛造プレス
機61のポンチ63によって上下フランジ付テープガイ
ド19の下端の圧入軸19dをベース板3上に上方から
打ち込んで、その圧入軸19dでベース板3を下方に打
ち抜いて穴3bを開けると同時に、その穴3b内に圧入
軸19dを圧入している。
【0045】この際、図13に示すように、左右一対の
上下フランジ付テープガイド19は、そのガイド主部1
9aによって磁気テープ21のテープパスを設定し、そ
の上下フランジ19b、19cによって磁気テープ21
の高さを設定しているので、これら上下フランジ付テー
プガイド19のベース板3への植立後の垂直度、高さ精
度及び固定力は特に重要である。
【0046】そこで、従来から、図12の(A)に示す
ように、上下フランジ付テープガイド19をベース板3
上に植立させた時に、その下フランジ19cの下面19
ccをベース板3の上側表面3cから20〜50μmの
圧入深さD1 まで圧入することによって、ベース板3に
対する上下フランジ付テープガイド19の高さ精度及び
固定力を確保する方法を採っていた。
【0047】しかし、下フランジ19cの下面19cc
をベース板3の上側表面3cから20〜50μmの圧入
深さD1 まで圧入すると、図13の(B)に示すよう
に、ベース板3の周辺部における平面度の悪化による上
下フランジ付テープガイド19の垂直度の悪化(ベース
板3の上側表面3cの水平基準面P1 に対する傾きθ1
によって、上下フランジ付テープガイド19の垂直基準
線P2 に対する傾きθ2を生じること。)を招き易いと
言う問題があった。
【0048】つまり、図14に示すように、一般に、鍛
造プレス加工の場合、アルミニウム板等の板材Aに高強
度のステンレス系金属等の加圧部材Bによって局所的に
圧力を加えて凹みCを形成すると、板材Aのアルミニウ
ム等の材料の凹みC内の体積に相当する量が板材A内で
他の箇所へ移動して、凹みCの周辺部に盛り上り部dが
発生したり、矢印oで示す方向の伸びや矢印q、rで示
す反り等の面形状の変化が生じる。
【0049】従って、図12の(A)に示したように、
下フランジ19cをベース板3の上側表面3c内に圧入
深さD1 まで圧入した場合には、図13に示したよう
に、ベース板3の周辺部の平面度の悪化による上下フラ
ンジ付テープガイド19の垂直度の悪化が生じている。
【0050】また、図8及び図9で説明したように、デ
ータカートリッジ1を磁気記録再生装置41内にセット
した時の左右一対のカートリッジ挿入ガイド50の下面
である垂直方向基準面51に対するベース板3の左右両
端3aの上側表面3cの圧着点は、図14の(A)に示
した3点P11、P12、P13である。
【0051】従って、ベース板3の左右両端3aに図1
3の(B)に示した平面度の悪化(反り)が生じたまま
のデータカートリッジ1を磁気記録再生装置41内にセ
ットすれば、磁気ヘッド46に対して磁気テープ21に
傾きや高さずれ等を発生して、磁気テープ21の記録、
再生に不具合を生じる。
【0052】また、図13の(B)に示すように、上下
フランジ付テープガイド19の垂直度の悪化によって、
これらの上下フランジ19b、19cで磁気テープ21
の上下エッジ21a、21bにダメージを与えてしまう
不具合も生じる。
【0053】だからと言って、図12の(B)に示すよ
うに、ベース板3に対する上下フランジ付テープガイド
19の圧入軸19dの圧入量D2 を小さくして、下フラ
ンジ19cの下面19ccとベース板3の上側表面3c
との間に隙間G1 を形成しようとすると、ベース板3に
対する上下フランジ付テープガイド19の固定力が不足
して、上下フランジ付テープガイド19がベース板3か
ら脱落し易くなると言う新たな問題を発生してしまう。
【0054】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであって、上下フランジ付テープガイドをベ
ース板上に植立した際のその上下フランジ付テープガイ
ドの垂直度、高さ精度及び固定力の確保と、ベース板の
平面度の確保とを両立できるようにしたデータカートリ
ッジを提供することを目的としている。
【0055】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のデータカートリッジは、下フランジの下面
の中央に一体に形成された圧入軸によってベース板上に
打ち込まれて植立される上下フランジ付テープガイドの
下フランジの下面に凹部を形成したものである。
【0056】
【作用】上記のように構成された本発明のデータカート
リッジは、上下フランジ付テープガイドの下端の圧入軸
をベース板上に上方から打ち込んで植立する際に、下フ
ランジの下面をベース板の上側表面から数10μm程度
圧入させた場合に、ベース板の上側表面に発生するベー
ス板の材料の跳ね返り分を下フランジの下面に形成され
ている凹部内に入り込ませることができる。
【0057】
【実施例】以下、本発明を適用したデータカートリッジ
の実施例を図1〜図3を参照して説明する。なお、図4
〜図15と同一構造部には同一の符号を付して説明の重
複を省く。
【0058】まず、図1及び図2に示すように、本発明
は、上下フランジ付テープガイド19の下フランジ19
cの下面19ccに、圧入軸19dの外周に沿って環状
に形成された環状凹部19eを形成したものである。
【0059】なお、この環状凹部19eの上下方向の深
さD3 はベース板3の上側表面3cへの下フランジ19
cの下面19ccの圧入深さD1 と同等又はそれ以上の
深さに形成されている。
【0060】また、この際、上下フランジ付テープガイ
ド19は、通常NC旋盤等で一体に切削加工されている
ので、切削バイトの変更や切削代の変更だけで、下フラ
ンジ19cの下面19ccに環状凹部19eを極めて簡
単に切削加工することができるので、殆んどコストアッ
プとはならない。
【0061】そして、本発明では、図1の(B)及び図
2の(B)に示すように、上下フランジ付テープガイド
19の下端の圧入軸19dをベース板3上に上方から打
ち込んで植立する際に、下フランジ19cの下面19c
cをベース板3の上側表面3cから20〜50μmの圧
入深さD1 まで圧入して、ベース板3に対する上下フラ
ンジ付テープガイド19の垂直度、高さ精度及び固定力
を高精度に確保する。
【0062】その際、下フランジ19cの下面19cc
の圧入によってベース板3の上側表面3cに発生するベ
ース板3の材料であるアルミニウム等の盛り上り分3e
を下フランジ19cの下面19ccに形成されている環
状凹部19e内に容易に入り込ませることができる。
【0063】この結果、下フランジ19cの下面19c
cをベース板3の上側表面3cに圧入深さD1 だけ圧入
して、凹部3dを形成したことに伴うベース板3のアル
ミニウムの他の箇所への移動分をゼロ又は極めて小さく
抑えることができて、ベース板3の面形状の変化を極め
て小さく抑えることができる。
【0064】従って、ベース板3の平面度を高精度に確
保することができて、上下フランジ付テープガイド19
の垂直度を高精度に確保することができるので、図8及
び図9に示した磁気記録再生装置41における磁気ヘッ
ド46に対する磁気テープ21の安定、かつ、良好テー
プパスの確保、及び磁気テープ21のダメージの減少に
よる耐久性の向上等を図ることができて、データカート
リッジ1の高い信頼性が得られる。
【0065】なお、下フランジ19cの下面19ccに
形成する凹部は必ずしも図1及び図2に示した環状凹部
19eである必要はなく、小さな凹部を圧入軸19dの
外周に沿って複数配置した構造でも良い。そして、これ
らの凹部の断面形状は、四角、三角、半円形等の各種の
形状に構成することができる。
【0066】そして、図3の(A)に示すように、下フ
ランジ19cの下面19ccの外周エッジ19fを尖鋭
に形成しておけば、上下フランジ付テープガイド19を
ベース板3上に打ち込んで植立した時のベース板3の面
形状の変化を更に小さく抑えることができる。
【0067】また、図3の(B)に示すように、圧入軸
19dの外周に環状溝19gを形成しておけば、その圧
入軸19dをベース板3に打ち込んだ時に、ベース板3
に形成された穴3bの内周における盛り上り分3fを環
状溝19g内に入り込ませて、ベース板3に対する上下
フランジ付テープガイド19の固定力を更に増大するこ
とができる。
【0068】以上、本発明の実施例に付き述べたが、本
発明は上記の実施例に限定されることなく、本発明の技
術的思想に基づいて各種の変更が可能である。
【0069】
【発明の効果】以上のように構成された本発明のデータ
カートリッジは、次のような効果を奏する。
【0070】請求項1は、上下フランジ付テープガイド
の下端の圧入軸をベース板上に上方から打ち込んで植立
する際に、下フランジの下面をベース板の上側表面から
数10μm程度圧入させた場合に、ベース板の上側表面
に発生するベース板の材料の跳ね返り分を下フランジの
下面に形成されている凹部内に入り込ませることができ
るようにしたので、下フランジの下面をベース板の上側
表面に圧入させたことによるベース板の面形状の変化を
極めて小さく抑えることができる。従って、ベース板に
対する上下フランジ付テープガイドの垂直度、高さ精度
及び固定力の確保と、ベース板の平面度の確保とを両立
できて、磁気テープのテープパスの安定性の確保、磁気
テープのダメージの減少による耐久性の向上等を図るこ
とができて、データカートリッジの信頼性の向上を図る
ことができる。
【0071】請求項2は、下フランジの下面の凹部を圧
入軸の外周に沿った環状凹部に形成したので、上下フラ
ンジ付テープガイドをNC旋盤等によって一体に切削加
工する際に、その環状凹部を極めて簡単に切削加工する
ことができて、低コストなものが得られる。
【0072】請求項3は、下フランジの下面の外周エッ
ジを尖鋭に形成したので、その下フランジをベース板の
上側表面に圧入させた時のベース板の面形状の変化をよ
り一層小さくできる。
【0073】請求項4は、上下フランジ付テープガイド
の圧入軸の外周に環状溝を形成したので、その圧入軸を
ベース板に打ち込んで穴を形成した時に、その穴の内周
の盛り上り分をその環状溝内に入り込ませて、ベース板
に対する上下フランジ付テープガイドの固定力をより一
層増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したデータカートリッジの実施例
における上下フランジ付テープガイドの形状と、その上
下フランジ付テープガイドをベース板に打ち込んで植立
させた時の状況を説明する断面側面図である。
【図2】上下フランジ付テープガイドの斜視図及び要部
の拡大断面図である。
【図3】上下フランジ付テープガイドの2つの変形例を
示す断面側面図である。
【図4】データカートリッジの一部切欠き平面図であ
る。
【図5】データカートリッジの斜視図である。
【図6】データカートリッジの上カバーを分解した斜視
図である。
【図7】データカートリッジ全体の分解斜視図である。
【図8】データカートリッジの磁気記録再生装置を説明
する一部切欠き平面図である。
【図9】同上の磁気記録再生装置の断面側面図である。
【図10】データカートリッジのベース板上に支軸や上
下フランジ付テープガイドを打ち込んで植立する鍛造プ
レス機を説明する断面側面図である。
【図11】ベース板への上下フランジ付テープガイドの
打ち込みによる植立方法を説明する断面側面図である。
【図12】ベース板への上下フランジ付テープガイドの
植立条件を説明する一部切欠き側面図である。
【図13】磁気記録再生装置内にデータカートリッジを
セットした時のカートリッジ挿入ガイドに対するベース
板の3つの圧着点を説明する要部の平面図及びベース板
の面形状の変化による上下フランジ付テープガイドの傾
きを説明する側面図である。
【図14】鍛造プレス加工時におけるベース板の面形状
の変化を説明する断面側面図である。
【符号の説明】
1 データカートリッジ 2 カートリッジ 3 ベース板 3a ベース板の左右両端 3b 穴 3c ベース板の上側表面 3d 凹部 3e、3f ベース板の盛り上り分 4 上カバー 13 駆動ローラ 14 コーナーローラ 15、18 支軸 17 テープリール 19 上下フランジ付テープガイド 19a 上下フランジ付テープガイドのガイド主部 19b 上下フランジ付テープガイドの上フランジ 19c 上下フランジ付テープガイドの下フランジ 19cc 上下フランジ付テープガイドの下フランジの
下面 19d 上下フランジ付テープガイドの圧入軸 19e 上下フランジ付テープガイドの環状凹部(凹
部) 19f 上下フランジ付テープガイドの下フランジの外
周エッジ 19g 上下フランジ付テープガイドの圧入軸の環状溝 21 磁気テープ 21a 磁気テープのテープ巻装部 22 駆動ベルト 22a 駆動ベルトのテープ駆動部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベース板と上カバーとによって構成された
    カートリッジと、 上記カートリッジ内に回転自在に枢支された一対のテー
    プリール、1つの駆動ローラ及び左右一対のコーナーロ
    ーラと、 上記一対のテープリールに巻装された磁気テープと、 上記駆動ローラと一対のコーナーローラとの間にほぼT
    型状に巻き掛けられ、一対のテープ駆動部が上記一対の
    テープリールに巻装されている上記磁気テープの一対の
    テープ巻装部の外周に圧接された状態で、上記駆動ロー
    ラによって駆動される駆動ベルトと、 下フランジの下面の中央に一体に形成された圧入軸によ
    って上記ベース板上に打ち込まれて植立され、上記磁気
    テープを案内する複数の上下フランジ付テープガイド
    と、 上記複数の上下フランジ付テープガイドの下フランジの
    下面に形成された凹部とを備えたことを特徴とするデー
    タカートリッジ。
  2. 【請求項2】上記上下フランジ付テープガイドの下フラ
    ンジの下面の凹部を上記圧入軸の外周に沿った環状凹部
    に形成したことを特徴とする請求項1記載のデータカー
    トリッジ。
  3. 【請求項3】上記上下フランジ付テープガイドの下フラ
    ンジの下面の外周エッジを尖鋭に形成したことを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載のデータカートリッジ。
  4. 【請求項4】上記上下フランジ付テープガイドの圧入軸
    の外周に環状溝を形成したことを特徴とする請求項1又
    は請求項2又は請求項3記載のデータカートリッジ。
JP18056495A 1995-06-26 1995-06-26 データカートリッジ Withdrawn JPH0917143A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18056495A JPH0917143A (ja) 1995-06-26 1995-06-26 データカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18056495A JPH0917143A (ja) 1995-06-26 1995-06-26 データカートリッジ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0917143A true JPH0917143A (ja) 1997-01-17

Family

ID=16085491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18056495A Withdrawn JPH0917143A (ja) 1995-06-26 1995-06-26 データカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0917143A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6868549B2 (en) Disk clamp apparatus
US5719849A (en) Optical disk holding apparatus
JPH0917143A (ja) データカートリッジ
JP3354036B2 (ja) 磁気テープ装置
JP3429642B2 (ja) 磁気テープ装置
JP3309644B2 (ja) データカートリッジドライブ
JPH0917142A (ja) データカートリッジ
JPH07226050A (ja) テープカセット
JPH07130123A (ja) テープカートリッジ
JPH0845231A (ja) テープカートリッジの走行ガイド装置
JP3309645B2 (ja) データカートリッジドライブ
US4851941A (en) Disk drive apparatus having fine adjustment structure for disk pressing pad
JPH07235101A (ja) テープ走行装置
JPH08321103A (ja) データカートリッジドライブ
JP3166398B2 (ja) データカートリッジ
JPH0217863B2 (ja)
US7552887B2 (en) Information medium
JP2006269042A (ja) 記録テープカートリッジ
JP2991028B2 (ja) ピックアップ駆動機構
KR100275062B1 (ko) 데이타 카트리지
JP2605547B2 (ja) 磁気ディスク用センターコアの製造方法
JPH042446Y2 (ja)
JPH0714340A (ja) データカートリッジ
JPH097335A (ja) データカートリッジ
JPH079276Y2 (ja) テーププレーヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020903