JPH09171185A - 封着シート - Google Patents

封着シート

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Publication number
JPH09171185A
JPH09171185A JP33056895A JP33056895A JPH09171185A JP H09171185 A JPH09171185 A JP H09171185A JP 33056895 A JP33056895 A JP 33056895A JP 33056895 A JP33056895 A JP 33056895A JP H09171185 A JPH09171185 A JP H09171185A
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JP
Japan
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sealing sheet
rubber layer
layer
liquid crystal
polyimide
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Application number
JP33056895A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Iwamoto
登志明 岩元
Toshio Nakajima
登志雄 中島
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶パネルの生産に用いる封着シートであ
り、基板間のギャップ精度の高い液晶パネルを歩留まり
よく生産できる封着シートを提供する。 【解決手段】 ゴム層1の両面にポリイミド層3、4を
設けた構造の封着シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶パネル(液晶表
示装置)の製造に用いる封着シートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】文字あるいは映像の表示や、光学的シャ
ッター等として液晶パネルを用いることがある。この液
晶パネルとしては、例えば、図4に示すように、透明電
極8、8が各々形成された2枚の透明な基板(ガラス
板、透明プラスチック板等)9、9をシール剤(接着
剤)10を用いて接着一体化し、これら基板9、9の間
の間隙に液晶11を封入した構造のものが知られてい
る。なお、12、12は液晶を配向させるための配向膜
であり、13は基板間の間隙に分散された粒状のスペー
サーである。
【0003】この液晶パネルにおいては「ドメイン」と
呼ばれる色ムラの発生を避けるため、基板間のギャップ
精度を維持すること(基板間の間隙の寸法に場所による
バラツキがないように均一にすること)が重要であり、
ギャップ精度が低い(基板間の間隙の寸法が場所により
バラツキがあること)と色ムラが生じるので液晶パネル
としての商品価値が損なわれる。
【0004】かような液晶パネルは、例えば、図5に示
すように透明電極8と配向膜12を順次設けた1枚の基
板9(図中の下側の基板)の外縁部にシール剤10とし
ての接着剤を塗布し、このシール剤10に囲まれた領域
内にスペーサ13を分散させ、次に、透明電極8と配向
膜12を順次設けた別の基板9(図中の上側の基板)を
対向配置し、これらを液晶パネル構成材の一組とし、該
液晶構成材の上下に更に所定組数の液晶パネル構成材
(図示省略)を封着シート14、14(ガラスクロスに
フッ素樹脂を塗布含浸したシート)を介在させながら重
ね合わせ、その後加熱加圧することにより、基板9相互
をシール剤10により接着一体化させて製造している。
これにより液晶構成材の重ね合わせ組数に応じた数の液
晶パネルが一度に製造できる。なお、液晶は基板相互を
一体化させた後に真空注入法により注入するのが一般的
であるが、基板を一体化するのに先立ちシール剤により
囲まれた領域に滴下することもできる。
【0005】このような方法により液晶パネルを製造す
るに際し、封着シートを使用するのは両基板を一体化す
る際の圧力分布を均等にして、その結果、基板間のギャ
ップ精度を高め、色ムラの少ない液晶パネルを得るため
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、カラー液晶の用
途が拡大するにつれて、液晶パネルにおける基板間のギ
ャップ精度を更に高めて色ムラをより少なくすることが
要求されるようになってきた。ところが、ガラスクロス
にフッ素樹脂を塗布含浸した従来の封着シートではかよ
うな要求に充分応えることができない。
【0007】即ち、従来の封着シートを用いて作業した
場合、得られる液晶パネルにおける基板間のギャップ精
度は従来の基準には合格するものの、より厳しい新基準
を採用すると不合格品が多くなり、歩留りが低下してし
まうという問題を生ずる。
【0008】その原因としてはガラスクロスの編み目に
起因する表面凹凸およびクッション性の不足が考えられ
る。前者はギャップ精度に直接影響し、後者はガラスの
カレット(削れ粉)が存在したとき封着シート側で吸収
できず、基板側に悪影響を及ぼすものである。
【0009】また、封着シートは液晶パネルの製造コス
トを考慮して繰り返し使用するのが一般的であるが、従
来品は耐久性が劣り、使用回数の増加につれて、得られ
る液晶パネルにおける基板間のギャップ精度が悪くなり
歩留まりが更に低下するという問題もある。
【0010】従って、本発明は基板間のギャップ精度の
高い液晶パネルを歩留まりよく製造でき、しかも、耐久
性に優れ、繰り返し使用しても歩留まりを高く維持でき
る封着シートを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る封着シート
はシリコーンゴム層またはフッ素ゴム層と、該ゴム層の
両面に設けられたポリイミド層から成るものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る封着シートの
実例であり、シリコーンゴム層またはフッ素ゴム層(以
下、「ゴム層」という)1の両面にポリイミド層3、4
が設けられた3層構造品を示している。
【0013】また、図2は本発明に係る封着シートの他
の実例であり、2つのゴム層1および2の各々の両面に
ポリイミド層3、4および5が設けられた5層構造品を
示している。
【0014】このように本発明においてはゴム層の両面
にポリイミド層が設けられていれば、その層数に制限は
ない。これらゴム層とポリイミド層の厚さは特に限定さ
れないが、通常、前者が約5〜500μm、後者が約5
〜200μmとなるように設定される。なお、ゴム層は
老化防止剤、充填剤、架橋剤等の添加剤を適量配合した
ものであってもよい。
【0015】本発明に係る封着シートはゴム層の両面に
ポリイミド層が設けられて成るものであり、例えば、ポ
リイミドフィルムの片面にゴム層を形成し、このゴム層
に他のポリイミドフィルムを積層させる方法により製造
することができる。
【0016】そして、該ポリイミドフィルムはポリアミ
ド酸(ポリイミドの前駆体)溶液を担体(耐熱性を有
し、且つ、表面が平滑なドラムやエンドレスベルトを使
用できる)上に塗布し、次いで加熱により溶媒の除去と
イミド転化を行う方法等により得ることができる。
【0017】なお、ポリアミド酸溶液は、例えば、テト
ラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体とジアミンの
略等モルを有機極性溶媒中で反応させて得ることができ
る。このテトラカルボン酸二無水物は下記化1で示され
る。
【0018】
【化1】
【0019】上記のテトラカルボン酸二無水物の具体例
としては、ピロメリット酸二無水物、3,3´,4,4
´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3
´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
2,3,3´,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)スルホン二無水物、ペリレン−3,4,9,
10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラ
カルボン酸二無水物等が挙げられる。
【0020】また、かようなテトラカルボン酸二無水物
と反応させるジアミンの具体例としては、4,4´−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,3´−ジアミノジフェ
ニルエーテル、4,4−ジアミノジフェニルメタン、
3,3´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´−ジク
ロロベンジジン、4,4´−アミノジフェニルスルフィ
ド、3,3´−ジアミノジフェニルスルホン、1,5−
ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フ
ェニレンジアミン、3,3´−ジメチル−4,4´−ジ
アミノビフェニル、ベンジジン、3,3´−ジメチルベ
ンジジン、3,3´−ジメトキシベンジジン、4,4´
−ジアミノフェニルスルホン、4,4´−ジアミノジフ
ェニルスルフィド、4,4´−ジアミノジフェニルプロ
パン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエ
ン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エー
テル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノフェニル)ベ
ンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノペ
ンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フ
ェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシ
リレンジアミン、ジ(p−アミノシクロヘキシル)メタ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミ
ン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、
デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレ
ンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,
4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジア
ミノドデカン、1,2−ビス−(3−アミノプロポキ
シ)エタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3
−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチル
ヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘペタメチ
レンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、5
−メチルノナメチレンジアミン、2,17−ジアミノエ
イコサジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、
1,10−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、1,
12−ジアミノオクタデカン、2,2−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジ
ン、H2 N(CH2 )O(CH2 )O(CH2 )N
2 、H2 N(CH2 3 S(CH2 3 NH2 、H2
N(CH2 3 N(CH3 )(CH2 )NH3 等が挙げ
られる。
【0021】更に、テトラカルボン酸二無水物とジアミ
ンとを反応させる際に用いる有機極性溶媒の好ましい例
として、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド等のN,N−ジアルキルアミド類を挙
げることができる。これらは蒸発、置換、拡散等により
ポリアミド酸溶液から除去できる。また、上記以外の極
性溶媒、例えば、N,N−ジエチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシ
アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホ
スホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリ
ジン、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン、ジ
メチルテトラメチレンスルホン等を使用することもで
き、これら有機極性溶媒は単独あるいは二種以上を併用
してもよい。
【0022】なお、これら極性溶媒にクレゾール、フェ
ノール、キシレノール等のフェノール類、ベンゾニトリ
ル、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の一種以上を混合
することもできる。ただし、生成するポリアミド酸の加
水分解による低分子量化を防止するため、水の使用は避
けるのが好ましい。
【0023】上記テトラカルボン酸二無水物とジアミン
を有機極性溶媒中で約0.5〜10時間反応させること
によりポリアミド酸溶液が得られる。反応時におけるモ
ノマー濃度は種々の要因に応じて設定できるが、通常、
約5〜30重量%である。また、反応温度は80℃以下
に設定するのが好ましい(より好ましくは5〜60
℃)。
【0024】このようにして有機極性溶媒中でテトラカ
ルボン酸二無水物とジアミンを反応させるとその進行に
従い溶液粘度が上昇するが、対数粘度[η]が0.5以
上のポリアミド酸を合成するのが好ましい。対数粘度
[η]が0.5以上のポリアミド酸を用いて形成される
ポリイミドフィルムは耐熱性や機械的強度が特に優れて
いるという利点がある。なお、上記対数粘度[η]は毛
細管粘度計を用いてポリアミド酸溶液と溶媒の落下時間
を各々測定し、下記数1によって算出される値である。
【0025】
【数1】
【0026】なお、本発明においては、作業性の点から
ポリアミド酸溶液の粘度(塗布作業時の温度でB型回転
粘度計で測定した値)を約10〜10000ポイズとす
るのが好ましい。
【0027】かようなポリアミド酸溶液からポリイミド
フィルムを作成するには、この溶液を担体上に塗布した
後、ポリアミド酸をイミド転化させる。ポリアミド酸の
イミド転化は加熱法により行うことができる。イミド転
化のための加熱条件は適宜設定できるが、先ず、約80
〜180℃の低温で加熱し溶媒を除去することによりポ
リアミド酸フィルム(残存溶媒を含有する)を形成し、
次いで、約250〜400℃の高温で加熱しポリアミド
酸をイミド転化させる(残存溶媒およびポリアミド酸の
イミド転化に際して生ずる閉環水は高温加熱により蒸発
除去される)多段加熱法を採用するのが好ましいことが
判明している。加熱時間は加熱温度等に応じて設定する
が、通常、低温加熱およびその後の高温加熱とも約20
〜60分である。この多段加熱法を採用すれば、イミド
転化に伴って発生する閉環水や溶媒の蒸発に起因する微
小ボイドの発生を防止できる。
【0028】なお、ポリアミド酸溶液中にカーボン、グ
ラファイト、金属、金属酸化物、導電性樹脂等の導電性
粉末を分散させておき、これをイミド転化して導電性ポ
リイミドフィルムとして用いることもできる。この導電
性ポリイミドフィルムを用いれば、ポリイミド層が導電
性である封着シートが得られ、液晶パネルの製造に際し
浮遊粉塵が付着したりする不都合を防止できる。このよ
うな利点を得るためには、ポリイミド層の表面抵抗を1
×109 Ω/□以下とするのが好ましい。
【0029】上記の方法はポリアミド酸溶液を用いる方
法であるが、溶媒可溶性のポリイミドが既に知られてい
るので、本発明にはこのポリイミドを適当な有機溶媒に
溶解した溶液を用いてポリイミドフィルムを得ることも
できる。このポリイミド溶液を用いれば、当然のことな
がら、イミド転化工程は不要となる。更に、ポリイミド
フィルムは市販されているので、これを購入して用いる
こともできる。
【0030】本発明に係る封着シートはポリイミド層の
外面に導電性フッ素樹脂層が形成されたものであっても
よい。例えば、図3に示すようにゴム層1の両面に設け
られたポリイミド層3、4の外面に導電性フッ素樹脂層
6、7を設けることができる。この導電性フッ素樹脂層
6、7の厚さは通常約1〜50μmとされる。また、図
2に示すような2つのゴム層を有する封着シートの場合
も同様にしてポリイミド層3、4の外面に導電性フッ素
樹脂層を設けることができる。このようにポリイミド層
の外面に導電性フッ素樹脂層を設ければ、ポリイミド層
を導電性とした場合と同様な利点が得られる。なお、こ
の場合、導電性フッ素樹脂層の表面抵抗を1×109 Ω
/□以下とするのが好ましい。
【0031】ポリイミド層の外面に導電性フッ素樹脂層
を形成するには、ポリイミド層にフッ素樹脂粉末と導電
性粉末を含むディスパージョンを塗布し、これを加熱し
て分散溶媒を蒸発除去すると共にフッ素樹脂を焼成(焼
結)する方法を採用できる。また、該ディスパージョン
中に浸漬して引上げ、これを加熱する方法を採用しても
よい。
【0032】導電性フッ素樹脂層を形成するためのフッ
素樹脂としてはポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FE
P)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(E
TFE)、ポリクロロトリフロオロエチレン(PCTF
E)等が特に限定なく使用できる。この導電性粉末とし
てはポリイミド層を導電性とする際に用いたのと同様な
材料を使用できる。これらフッ素樹脂粉末および導電性
粉末を分散させる溶媒としては、通常、水が用いられ
る。また、ディスパージョン中におけるフッ素樹脂粉末
の濃度は作業性の点から、通常、5〜80重量%に設定
され、導電性粉末はフッ素樹脂粉末100重量部に対
し、通常、0.1〜20重量部の割合で配合される。
【0033】なお、フッ素樹脂溶液として、焼成不要な
ものも市販されており、この溶液に導電性粉末を加えて
用いれば、溶媒の蒸発温度(フッ素樹脂の焼成温度のよ
うな高温加熱は不要)に加熱するだけで導電性フッ素樹
脂層を形成できる。
【0034】かような本発明に係る封着シートを用いる
と後述の実施例に示されているように基板間のギャップ
精度の高い液晶パネルが歩留まりよく製造できる。その
理由は必ずしも明らかではないがポリイミド層の表面平
滑性とゴム層の有するクッション性の相乗効果であると
推論される。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、実施例において、3,3´,4,4´−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物は「BPDA」と、
ピロメリット酸二無水物は「PMDA」と、p−フェニ
レンジアミンは「PDA」と4,4´−ジアミノジフェ
ニルエーテルは「DDE」と、N−メチル−2−ピロリ
ドンは「NMP」と各々略記する。
【0036】実施例1 (ポリアミド酸溶液の合成)PMDAとDDEの等モル
をフラスコ中でNMPに溶解し(モノマー濃度20重量
%)、窒素雰囲気中において温度20℃で5時間攪拌し
ながら反応させてポリアミド酸溶液を得る。このポリア
ミド酸溶液は回転粘度28000ポイズ、対数粘度
[η]2.8であった。なお、回転粘度は温度25℃に
おいてB型回転粘度計で、対数粘度[η]は温度30℃
においてオスワルド粘度計を用いて測定した値である。
【0037】そして、この溶液を60℃に加熱してエー
ジングを行い、回転粘度2000ポイズ、対数粘度
[η]2.3に調整し、#400のステンレスメッシュ
を用いて濾過する。
【0038】(ポリイミドフィルムの作製)ステンレス
ベルト上に上記ポリアミド酸溶液を流延塗布する。そし
て、100℃で30分間加熱してNMPを蒸発除去させ
てポリアミド酸フィルムを形成させ、次いで、温度を3
50℃に上げて30分間加熱し、残存NMPとポリアミ
ド酸のイミド転化に伴って発生する閉環水の除去を行っ
た後、ステンレスベルトからポリイミドフィルム(厚さ
25μm)を剥離する。
【0039】一方、これとは別にPFA粉末の濃度が6
0重量%である水性ディスパージョン100重量部に対
し、カーボン粉末(一次粒径0.03μm)の濃度が1
6.5重量%の水性ディスパージョン5重量部を加えて
均一に混合する。
【0040】そして、ポリイミドフィルムの片面にカー
ボン粉末を含有するPFA水性ディスパージョンを塗布
し、100℃で10分間加熱して水を蒸発除去し、次い
で、温度を400℃に上げ10分間加熱してPFAを焼
成する。これによりポリイミドフィルムの片面に導電性
PFA層を形成する。この導電性PFA層の厚さは約3
μm、表面抵抗は1×105 Ω/□であった。
【0041】(ゴム溶液の調製)シリコーンゴム溶液
(信越化学工業社製、KE−1800)をトルエンにて
ゴム濃度が80重量%になるように希釈する。この溶液
に硬化剤であるKE−1800B(信越化学工業社製)
およびKE−1800C(信越化学工業社製)を加えて
均一に混合する。なお、硬化剤の配合量はシリコーンゴ
ム100重量部に対し、KE−1800Bを10重量
部、KE−1800Cを5重量部とした。
【0042】(封着シートの製造)硬化剤を配合したシ
リコーンゴム溶液を上記ポリイミドフィルムの他面(導
電性PFA層の形成されていない面)に塗布し、100
℃で5分間加熱してトルエンを除去することにより、厚
さ50μmのシリコーンゴム層を形成する。このシリコ
ーンゴム層上にもう1枚のポリイミドフィルム(片面に
導電性PFA層の形成されたもの)を重ね合わせ、15
0℃で30分間加熱することにより、図3に示すのと同
構造の封着シートを得た。
【0043】(液晶パネルの製造)液晶パネル構成材料
(20組)を図5に示すのと同様に配置すると共に各構
成材料間にこの封着シート(縦300mm、横350m
mに調製)を介在させ、面圧1トン、温度180℃の条
件で30分間加熱加圧して液晶パネルを製造した。な
お、このときの基板間のギャップの設計値は7μmとし
た。
【0044】この封着シートの使用により得られた液晶
パネルにおける基板間のギャップは設計値どおりに保た
れ、歩留まりは100%であった。また、この封着シー
トを繰り返し使用して液晶パネルを製造したところ、そ
の歩留りは100回使用後も95%以下に低下すること
はなく、耐久性が優れていることが確認された。
【0045】実施列2 (ゴム液の調製)フッ素ゴムの水性ディスパージョン
(ダイキン社製、ダイエルラテックスGLS−213,
A液)に硬化剤(ダイキン社製、ダイエルラテックスG
LS−213,B液)を加えて均一に混合する。なお、
硬化剤の配合量はフッ素ゴム100重量部に対し、5重
量部とした。
【0046】(封着シートの製造)硬化剤を配合したフ
ッ素ゴムディスパージョンを実施例1で用いたのと同じ
ポリイミドフィルムの他面(導電性PFA層の形成され
ていない面)に塗布し、100℃で15分間加熱して水
を除去する。更に、もう一度ディスパージョンを塗布し
同条件で加熱することにより、厚さ50μmのフッ素ゴ
ム層を形成する。このフッ素ゴム層上にもう1枚のポリ
イミドフィルム(片面に導電性PFA層の形成されたも
の)を重ね合わせ、200℃で30分間加熱し、更に、
温度300℃で5分間加熱する。これにより図3に示す
のと同構造の封着シートを得た。
【0047】(液晶パネルの製造)上記封着シートを用
いること以外は実施例1と同様にして液晶パネルを製造
した。生産歩留まりは100%であり、しかも、この封
着シートは100回使用後の歩留まりが95%以下に低
下することはなかった。
【0048】実施例3 (ポリアミド酸溶液の合成)粒径0.03μmのカーボ
ン粉末をNMPに均一に分散させる。BPDAとPDA
の等モルをカーボン粉末分散NMPに溶解させ(モノマ
ー濃度20重量%)、窒素雰囲気中において温度20℃
で5時間攪拌しながら反応させてカーボン粉末を分散さ
せたポリアミド酸溶液を得る。このポリアミド酸溶液は
回転粘度18000ポイズ、対数粘度[η]1.9であ
った。また、カーボン粉末の割合はポリアミド酸100
重量部に対し5重量部である。
【0049】そして、この溶液を60℃に加熱してエー
ジングを行い、回転粘度1950ポイズ、対数粘度
[η]1.7に調整し、#400のステンレスメッシュ
を用いて濾過する。
【0050】(ポリイミドフィルムの作製)ステンレス
ベルト上に上記のカーボン粉末分散ポリアミド酸溶液を
流延して塗布する。そして、100℃で30分間加熱し
てNMPを蒸発除去させてポリアミド酸フィルムを形成
させ、次いで、温度を350℃に上げて30分間加熱
し、残存NMPとポリアミド酸のイミド転化に伴って発
生する閉環水の除去を行った後、ステンレスベルトから
カーボン粉末分散ポリイミドフィルムを剥離する。この
ポリイミドフィルムは厚さ25μm、表面抵抗は5×1
4 Ω/□であった。
【0051】(封着シートの製造)上記のカーボン粉末
分散ポリイミドフィルムの片面に実施例1と同様にして
シリコーンゴム層(厚さ50μm)を形成し、次いで、
該ゴム層上にもう1枚のカーボン粉末分散ポリイミドフ
ィルムを重ね合わせ、150℃で30分間加熱すること
により、図1に示すのと同構造の封着シートを得た。
【0052】(液晶パネルの製造)上記封着シートを用
いること以外は実施例1と同様にして液晶パネルを製造
した。このときの歩留まりは100%であり、しかも、
この封着シートは100回使用後の歩留まりが95%以
下に低下することはなかった。
【0053】比較例 厚さ100μmのガラスクロスをPTFE水性ディスパ
ージョン(PTFE濃度50重量%)に浸漬して引上
げ、温度100℃で5分加熱し、温度を360℃に上げ
20分間加熱することにより、PTFEを含浸塗布した
封着シートを得た。この封着シートにおけるガラスクロ
スへのPTFEの含浸量は180g/m2であった。
【0054】この封着シートを用いること以外は実施例
1と同様にして液晶パネルを製造した。このときは基板
間のギャップにバラツキのある液晶パネルが多くでき、
その歩留まりは80%であった。また、この封着シート
を100回繰り返し使用した後には歩留まりが50%ま
で低下した。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る封着シートは液晶パネルの
生産に用いることができ、ギャップ精度の高い製品が歩
留まりよく製造できる。また、この封着シートは耐久性
に優れ繰り返し使用しても歩留まりが低下するようなこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る封着シートの実例を示す斜視図で
ある。
【図2】本発明に係る封着シートの他の実例を示す正面
図である。
【図3】本発明に係る封着シートの他の実例を示す正面
図である。
【図4】液晶パネルの実例を示す断面図である。
【図5】封着シートを用いて液晶パネルを製造する工程
を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ゴム層 2 ゴム層 3 ポリイミド層 4 ポリイミド層 5 ポリイミド層 6 導電性フッ素樹脂層 7 導電性フッ素樹脂層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンゴム層またはフッ素ゴム層
    と、該ゴム層の両面に設けられたポリイミド層から成る
    封着シート。
  2. 【請求項2】 ポリイミド層が導電性である請求項1記
    載の封着シート。
  3. 【請求項3】 ポリイミド層の外面に導電性フッ素樹脂
    層が設けられている請求項1または2記載の封着シー
    ト。
JP33056895A 1995-12-19 1995-12-19 封着シート Pending JPH09171185A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003005199A (ja) * 2001-06-19 2003-01-08 Nitto Denko Corp 弾性加圧用シート及び液晶表示板の製造方法

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