JPH09169834A - ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物

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JPH09169834A
JPH09169834A JP34817195A JP34817195A JPH09169834A JP H09169834 A JPH09169834 A JP H09169834A JP 34817195 A JP34817195 A JP 34817195A JP 34817195 A JP34817195 A JP 34817195A JP H09169834 A JPH09169834 A JP H09169834A
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epoxy resin
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JP34817195A
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Yasumasa Akatsuka
泰昌 赤塚
Kenichi Kuboki
健一 窪木
Ryoichi Hasegawa
良一 長谷川
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐水性及び機械的強度に優れた硬化物、及びそ
れを与えるエポキシ樹脂硬化剤、エポキシ樹脂及びエポ
キシ樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】特定の構造を有するビフェニル類をフェノ
ール類或はナフトール類と縮合することにより得られる
ノボラック型樹脂、及び該ノボラック型樹脂をグリシジ
ル化することにより得られるエポキシ樹脂、及び該ノボ
ラック型樹脂及び該エポキシ樹脂を含む樹脂組成物、及
びその硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐水性、機械的強度
に優れる硬化物を与えるノボラック型樹脂、エポキシ樹
脂およびエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させ
ることにより、一般的に機械的性質、耐水性、耐薬品
性、耐熱性、電気的性質などに優れた硬化物となり、接
着剤、塗料、積層板、成形材料、注型材料などの幅広い
分野に利用されている。従来、工業的に最も使用されて
いるエポキシ樹脂としてビスフェノ−ルAにエピクロル
ヒドリンを反応させて得られる液状および固形のビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂がある。また、この他にも液
状のビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂にテトラブロムビ
スフェノ−ルAを反応させて得られる難燃性固形エポキ
シ樹脂などが汎用エポキシ樹脂として工業的に使用され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たような汎用エポキシ樹脂は分子量が大きくなるにつれ
て、それを硬化して得られる硬化物の靭性は増加するも
のの耐熱性が低下するという欠点がある。また、耐熱性
の低下を補うためにクレゾールノボラックエポキシ樹脂
などの多官能エポキシ樹脂を混合した場合に得られる硬
化物は耐熱性は高くなるものの、靭性は低下し吸水率は
高くなるという欠点がある。一方、最近の電子産業など
の目ざましい発達に伴い、これらに使用される電気絶縁
材料などに要求される耐水性及び機械的強度(靱性)は
益々厳しくなっており、これらの特性に優れたエポキシ
樹脂の出現が待ち望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこうした実
状に鑑み、耐水性及び機械的強度に優れる硬化物を与え
るエポキシ樹脂を求めて鋭意研究した結果、特定の分子
構造を有するノボラック型樹脂及びエポキシ樹脂が、そ
の硬化物において優れた耐水性及び機械的強度を付与す
るものであることを見い出して本発明を完成させるに到
った。
【0005】すなわち本発明は (1)式(1)
【0006】
【化3】
【0007】(式中、nは平均値を示し0〜10の値を
取る。P、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8
のアルキル基、アリール基のいずれかを表し、個々の
P、Rは互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表されるノボラック型樹脂、 (2)式(2)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、n、P、Rはそれぞれ式(1)に
おけるのと同じ意味を表す。Gはグリシジル基を表
す。)で表されるエポキシ樹脂、 (3)(a)エポキシ樹脂 (b)上記(1)記載のノボラック型樹脂を含有してな
るエポキシ樹脂組成物、 (4)(a)上記(2)記載のエポキシ樹脂(b)硬化
剤を含有してなるエポキシ樹脂組成物、 (5)(a)上記(2)記載のエポキシ樹脂 (b)上記(1)記載のノボラック型樹脂を含有してな
るエポキシ樹脂組成物、 (6)硬化促進剤を含有する上記(3)、(4)、また
は(5)記載のエポキシ樹脂組成物、 (7)無機充填材を含有する上記(3)、(4)、
(5)または(6)記載のエポキシ樹脂組成物、 (8)上記(3)、(4)、(5)、(6)または
(7)記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物
を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】式(1)で表される化合物は例え
ば式(3)
【0011】
【化5】
【0012】(式中、Xはハロゲン原子、水酸基、低級
アルコキシ基を表す。Pは式(1)におけるのと同じ意
味を表す。)
【0013】で表される化合物とフェノール類(ナフト
ール類を含む以下同じ)とを酸触媒の存在下で縮合反応
させることにより得ることができる。
【0014】式(2)で表される化合物は例えば、式
(1)で表される化合物とエピハロヒドリンとの反応を
アルカリ金属水酸化物の存在下で行うことにより得るこ
とができる。
【0015】式(3)のXにおいて、ハロゲン原子とし
ては塩素原子、臭素原子が、また低級アルコキシ基とし
てはメトキシ基、エトキシ基などがそれぞれ好ましい基
として挙げられる。
【0016】ここで式(1)の化合物を得るために用い
うるフェノール類の具体例としては、フェノール、クレ
ゾール、エチルフェノール、n−プロピルフェノール、
イソブチルフェノール、t−ブチルフェノール、オクチ
ルフェノール、ノニルフェノール、キシレノール、メチ
ルブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノール等の各
種o−、m−、p−異性体、またはシクロペンチルフェ
ノール、シクロヘキシルフェノール、シクロヘキシルク
レゾール等のシクロアルキルフェノール、またはフェニ
ルフェノール等の置換フェノール、またはモノブロモフ
ェノール、ジブロモフェノール等のハロゲン化フェノー
ル、またはα−ナフトール、β−ナフトール等のナフト
ール類が挙げられる。これらのフェノール類は1種類の
みを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いても
よい。
【0017】上記縮合反応を行う場合、フェノール類の
使用量は式(3)で表される化合物1モルに対して通常
0.3〜20モル、好ましくは0.4〜15モルであ
る。
【0018】上記縮合反応においては酸触媒を用いる。
酸触媒としては種々のものが使用できるが塩酸、硫酸、
p−トルエンスルホン酸、シュウ酸等の無機あるいは有
機酸、三弗化ホウ素、無水塩化アルミニウム、塩化亜鉛
などのルイス酸が好ましく、特にp−トルエンスルホン
酸、硫酸、塩酸が好ましい。これら酸触媒の使用量は特
に限定されるものではないが、式(3)で表される化合
物の0.1〜30重量%用いるのが好ましい。
【0019】上記縮合反応は無溶剤下で、あるいは有機
溶剤の存在下で行うことができる。用いうる有機溶剤の
具体例としては、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトンなど
が挙げられる。有機溶剤の使用量は仕込んだ原料の総重
量に対して50〜300重量%が好ましく、特に100
〜250重量%が好ましい。反応温度は40〜180℃
の範囲が好ましく、反応時間は1〜10時間が好まし
い。これらの溶剤は単独で、あるいは数種類を混合して
用いることが出来る。また、反応中に生成する水或はア
ルコール類などを系外に分留管などを用いて留去するこ
とは、反応を速やかに行う上で好ましい。
【0020】反応終了後、洗浄液のpH値が3〜7、好
ましくは5〜7になるまで水洗処理を行う。水洗処理を
行う場合は必要により水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水
酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物、ア
ンモニア、リン酸二水素ナトリウムさらにはジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、アニリン、フェ
ニレンジアミンなどの有機アミンなど様々な塩基性物質
等を中和剤として用いてもよい。また水洗処理は常法に
したがって行えばよい。例えば反応混合物中に上記中和
剤を溶解した水を加え分液抽出操作をくり返す。
【0021】中和処理を行った後、減圧加熱下で溶剤及
び未反応物を留去し生成物の濃縮を行い、式(1)で表
される本発明のノボラック型樹脂を得ることが出来る。
【0022】式(1)で表される化合物から本発明のエ
ポキシ樹脂を得る方法としては公知のエポキシ化方法が
採用できる。例えば前記で得られた式(1)で表される
化合物と過剰のエピクロルヒドリン、エピブロムヒドリ
ン等のエピハロヒドリンの溶解混合物に水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を添加
し、または添加しながら20〜120℃の温度で1〜1
0時間反応させることにより本発明のエポキシ樹脂を得
ることが出来る。
【0023】本発明のエポキシ樹脂を得る反応におい
て、アルカリ金属水酸化物はその水溶液を使用してもよ
く、その場合は該アルカリ金属水酸化物の水溶液を連続
的に反応系内に添加すると共に減圧下、または常圧下連
続的に水及びエピハロヒドリンを留出させ、更に分液し
水は除去しエピハロヒドリンは反応系内に連続的に戻す
方法でもよい。
【0024】また、式(1)で表される化合物とエピハ
ロヒドリンの溶解混合物にテトラメチルアンモニウムク
ロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリ
メチルベンジルアンモニウムクロライド等の4級アンモ
ニウム塩を触媒として添加し50〜150℃で1〜5時
間反応させて得られる式(1)で表される化合物のハロ
ヒドリンエーテル化物にアルカリ金属水酸化物の固体ま
たは水溶液を加え、20〜120℃の温度で1〜10時
間反応させ脱ハロゲン化水素(閉環)させる方法でもよ
い。この場合使用される4級アンモニウム塩の量は、式
(1)で表される化合物中の水酸基1個に対して、通常
1〜10gであり、好ましくは2〜8gである。
【0025】通常これらの反応において使用されるエピ
ハロヒドリンの量は式(1)で表される化合物の水酸基
1当量に対し通常1〜20モル、好ましくは2〜10モ
ルである。アルカリ金属水酸化物の使用量は式(1)で
表される化合物の水酸基1当量に対し0.8〜1.5モ
ル、好ましくは0.9〜1.1モルである。更に、反応
を円滑に進行させるためにメタノール、エタノールなど
のアルコール類の他、ジメチルスルホン、ジメチルスル
ホキシド等の非プロトン性極性溶媒などを添加して反応
を行うことが好ましい。
【0026】アルコール類を使用する場合、その使用量
はエピハロヒドリンの量に対し2〜20重量%、より好
ましくは4〜15重量%である。また非プロトン性極性
溶媒を用いる場合はエピハロヒドリンの量に対し5〜1
00重量%、より好ましくは10〜90重量%である。
【0027】これらのエポキシ化反応の反応物を水洗
後、または水洗無しに加熱減圧下、110〜250℃、
圧力10mmHg以下でエピハロヒドリンや溶媒などを
除去する。また更に加水分解性ハロゲンの少ないエポキ
シ樹脂とするために、得られたエポキシ樹脂をトルエ
ン、メチルイソブチルケトンなどの溶剤に溶解し、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸
化物の水溶液を加えて更に反応を行い閉環を確実なもの
にすることもできる。この場合アルカリ金属水酸化物の
使用量はエポキシ化に使用した式(1)で表される化合
物の水酸基1当量に対して好ましくは0.01〜0.3
モル、特に好ましくは0.05〜0.2モルである。反
応温度は50〜120℃、反応時間は通常0.5〜2時
間である。
【0028】エポキシ化反応または前記脱ハロゲン反応
終了後、生成した塩を濾過、水洗などにより除去し、更
に、加熱減圧下トルエン、メチルイソブチルケトンなど
の溶剤を留去することにより本発明のエポキシ樹脂が得
られる。
【0029】以下、本発明のエポキシ樹脂組成物につい
て説明する。前記(3)、(5)、(6)、(7)記載
の本発明のエポキシ樹脂組成物において本発明のノボラ
ック型樹脂はエポキシ樹脂の硬化剤として作用し、この
場合本発明のノボラック型樹脂を単独でまたは他の硬化
剤と併用することが出来る。併用する場合、本発明のノ
ボラック型樹脂の全硬化剤中に占める割合は30重量%
以上が好ましく、特に40重量%以上が好ましい。
【0030】本発明のノボラック型樹脂と併用されうる
硬化剤の例としては、アミン系化合物、酸無水物系化合
物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合物などが挙げら
れる。それらの具体例としては、ジアミノジフェニルメ
タン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミ
ン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレン
ジアミンとより合成されるポリアミド樹脂、無水フタル
酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マ
レイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒ
ドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒド
ロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、フ
ェノ−ルノボラック、及びこれらの変性物、イミダゾ−
ル、BF3 −アミン錯体、グアニジン誘導体などが挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。これら硬
化剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0031】前記(4)、(5)、(6)、(7)記載
の本発明のエポキシ樹脂組成物において本発明のエポキ
シ樹脂は単独でまたは他のエポキシ樹脂と併用して使用
することが出来る。併用する場合、本発明のエポキシ樹
脂の全エポキシ樹脂中に占める割合は30重量%以上が
好ましく、特に40重量%以上が好ましい。
【0032】本発明のエポキシ樹脂と併用されうるエポ
キシ樹脂の例としてはノボラック型エポキシ樹脂、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂などが挙げられ
る。これらエポキシ樹脂は単独で用いてもよく、2種以
上併用してもよい。
【0033】前記(3)、(6)、(7)のエポキシ樹
脂組成物において、硬化剤として本発明のノボラック型
樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂としては前記のエポキ
シ樹脂類や本発明のエポキシ樹脂を用いることが出来
る。
【0034】また前記(4)、(6)、(7)のエポキ
シ樹脂組成物において、エポキシ樹脂として本発明のエ
ポキシ樹脂を用いる場合、硬化剤としては前記の硬化剤
類や本発明のノボラック型樹脂を用いることが出来る。
【0035】本発明のエポキシ樹脂組成物において硬化
剤の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し
て0.7〜1.2当量が好ましい。エポキシ基1当量に
対して、0.7当量に満たない場合、あるいは1.2当
量を超える場合、いずれも硬化が不完全となり良好な硬
化物性が得られない恐れがある。
【0036】また上記硬化剤を用いる際に硬化促進剤を
併用しても差し支えない。用いうる硬化促進剤の具体例
としては例えば2−メチルイミダゾール、2−エチルイ
ミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等の
イミダゾ−ル類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン
等のホスフィン類、オクチル酸スズなどの金属化合物な
どが挙げられる。硬化促進剤はエポキシ樹脂100重量
部に対して0.1〜5.0重量部が必要に応じ用いられ
る。
【0037】本発明のエポキシ樹脂組成物は、必要によ
り無機充填材を含有する。用いうる無機充填材の具体例
としては、シリカ、アルミナ、タルク等が挙げられる。
無機充填材は、本発明のエポキシ樹脂組成物中において
0〜90重量%を占める量が用いられる。さらに本発明
のエポキシ樹脂組成物には、シランカップリング剤、ス
テアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸亜鉛、ステア
リン酸カルシウム等の離型剤、顔料等種々の配合剤を添
加することができる。
【0038】本発明のエポキシ樹脂組成物は、各成分を
所定の割合で均一に混合することにより得られる。本発
明のエポキシ樹脂、硬化剤更に必要により硬化促進剤、
無機充填材の配合された本発明のエポキシ樹脂組成物は
従来知られている方法と同様の方法で容易にその硬化物
とすることができる。例えば本発明のエポキシ樹脂と硬
化剤、必要により硬化促進剤及び無機充填材等の配合剤
とを必要に応じて押出機、ニ−ダ、ロ−ル等を用いて均
一になるまで充分に混合して本発明のエポキシ樹脂組成
物を得、このエポキシ樹脂組成物を溶融後注型あるいは
トランスファ−成形機などを用いて成形し、さらに80
〜200℃で2〜10時間に加熱することにより本発明
の硬化物を得ることができる。
【0039】また本発明のエポキシ樹脂組成物をトルエ
ン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等の溶剤に溶解させ、ガラス繊維、カ
−ボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アル
ミナ繊維、紙などの基材に含浸させ加熱乾燥して得たプ
リプレグを熱プレス成形して硬化物を得ることもでき
る。この際の溶剤は、本発明のエポキシ樹脂組成物と該
溶剤の混合物中で通常10〜70重量%、好ましくは1
5〜65重量%を占める量を用いる。
【0040】こうして得られる本発明の硬化物は耐熱
性、耐水性及び機械的強度に優れているため、耐熱性、
耐水性、高機械的強度の要求される広範な分野で用いる
ことができる。具体的には封止材料、積層板、絶縁材料
などのあらゆる電気・電子材料として有用である。ま
た、成型材料、接着剤、複合材料、塗料などの分野にも
用いることができる。
【0041】
【実施例】次に本発明を実施例により更に具体的に説明
するが、以下において部は特に断わりのない限り重量部
である。
【0042】実施例1 温度計、滴下ロート、冷却管、分留管、撹拌器を取り付
けたフラスコに、下記式(4)
【0043】
【化6】
【0044】で表される化合物121部、フェノール1
22部を仕込み、室温下、窒素を吹き込みながら撹拌し
た。p−トルエンスルホン酸(1水和物)0.5部を発
熱に注意しながら液温が50℃を超えないようにゆっく
り添加した。その後油浴中で120℃まで加熱し、分留
管を用いて生成するメタノールを抜き出した後、更に5
時間反応させた。反応終了後、更にメチルイソブチルケ
トン500mlを加え、分液ロートに移し水洗した。洗
浄水が中性を示すまで水洗後有機層から溶媒を加熱減圧
下に除去し、下記式(5)
【0045】
【化7】
【0046】で表される本発明のノボラック型樹脂
(A)(式(5)におけるn=1.4(平均値)156
部を得た。得られたノボラック型樹脂の軟化点は78.
5℃、水酸基当量は203g/eqであった。
【0047】実施例2 温度計、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガ
スパージを施しながら実施例1で得られたノボラック型
樹脂(A)102部、エピクロルヒドリン185部、ジ
メチルスルホキシド46部を仕込み溶解させた。更に4
5℃に加熱しフレーク状水酸化ナトリウム(純分99
%)20.2部を90分かけて分割添加し、その後更に
45℃で2時間、70℃で1時間反応させた。反応終了
後、130℃で加熱減圧下ジメチルスルホキシド及びエ
ピクロルヒドリンを留去し、残留物に259部のメチル
イソブチルケトンを加え溶解した。
【0048】更にこのメチルイソブチルケトンの溶液を
70℃に加熱し30重量%の水酸化ナトリウム水溶液5
部を添加し1時間反応させた後、洗浄液のpHが中性と
なるまで水洗を繰り返した。更に水層は分離除去し、ロ
ータリエバポレーターを使用して油層から加熱減圧下メ
チルイソブチルケトンを留去し、下記式(6)
【0049】
【化8】
【0050】(式中、Gはグリシジル基を表す。n=
1.4(平均値))で表される本発明のエポキシ樹脂
(B)123部を得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点
は70.5℃、エポキシ当量は277g/eqであっ
た。
【0051】実施例3 フェノールの代わりにα−ナフトール187部を用いた
以外は実施例1と同様に反応を行い下記式(7)
【0052】
【化9】
【0053】で表される本発明のノボラック型樹脂
(C)(式(7)におけるn=0.7(平均値)195
部を得た。得られたノボラック型樹脂の水酸基当量は2
38g/eq、軟化点は90.5℃であった。
【0054】実施例4 実施例3で得られたノボラック型樹脂(C)119部を
用いた以外は実施例2と同様にエポキシ化反応を行い下
記式(8)
【0055】
【化10】
【0056】(式中、Gはグリシジル基を表す。n=
0.7(平均値))で表される本発明のエポキシ樹脂
(D)141部を得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点
は83.1℃、エポキシ当量は320g/eqであっ
た。
【0057】実施例5、6 オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂EOCN1
020(エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)
製)、実施例1または実施例3で得られたノボラック型
樹脂(A)、(C)、硬化促進剤としてトリフェニルホ
スフィン(TPP)を用い、表1の配合物の組成の欄に
示す割合で配合して、70℃で15分ロールで混練し、
150℃、成形圧力50kg/cm2 で180秒間トラ
ンスファー成形して、その後160℃で2時間、更に1
80℃で8時間硬化せしめて試験片を作成し、吸水率、
アイゾット衝撃試験値を測定した。結果を表1に示す。
尚、以下の表において吸水率及びアイゾット衝撃試験値
の測定条件は次の通りである。また、表中、配合物の組
成の欄の数値は重量部を示す(以下同様)。
【0058】 吸水率 試験片(硬化物):直径50mm 厚さ3mm 円盤 100℃の水中で24時間煮沸した後の重量増加率(%) アイゾット衝撃試験値(KJ/m2 ) JIS K−6911に準拠し測定
【0059】
【表1】 表1 実施例5 実施例6 配合物の組成 EOCN1020 100 100 ノボラック型樹脂(A) 102 ノボラック型樹脂(C) 119 TPP 1 1 硬化物の物性 吸水率 0.87 0.70 アイゾット衝撃試験値 20.8 17.3
【0060】実施例7〜9 実施例2または実施例4で得られたエポキシ樹脂
(B)、(D)、硬化剤としてフェノールノボラック
(軟化点83℃、水酸基当量106g/eq)、及びノ
ボラック型樹脂(A)、硬化促進剤としてトリフェニル
ホスフィン(TPP)を用い、表2の配合物の組成の欄
に示す割合で配合して、70℃で15分ロールで混練
し、150℃、成形圧力50kg/cm2 で180秒間
トランスファー成形して、その後160℃で2時間、更
に180℃で8時間硬化せしめて試験片を作成し、吸水
率、アイゾット衝撃試験値を測定した。結果を表2に示
す。
【0061】
【表2】 表2 実施例7 実施例8 実施例9 配合物の組成 エポキシ樹脂(B) 100 100 エポキシ樹脂(D) 100 フェノールノボラック 38 33 ノボラック型樹脂(A) 73 TPP 1 1 1 硬化物の物性 吸水率 0.80 0.64 0.59 アイゾット衝撃試験値 24.6 20.8 25.9
【0062】表1〜2より本発明のノボラック型樹脂及
びエポキシ樹脂の硬化物は、低い吸水率及び、高い機械
的強度を示しすことが明らかである。
【0063】
【発明の効果】本発明のノボラック型樹脂及びエポキシ
樹脂は耐水性及び機械的強度に優れた硬化物を与えるこ
とができ、成形材料、注型材料、積層材料、塗料、接着
剤、レジストなど広範囲の用途にきわめて有用である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中、nは平均値を示し0〜10の値を取る。P、R
    はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のア
    ルキル基、アリール基のいずれかを表し、個々のP、R
    は互いに同一であっても異なっていてもよい。)で表さ
    れるノボラック型樹脂。
  2. 【請求項2】式(2) 【化2】 (式中、n、P、Rはそれぞれ式(1)におけるのと同
    じ意味を表す。Gはグリシジル基を表す。)で表される
    エポキシ樹脂。
  3. 【請求項3】(a)エポキシ樹脂 (b)請求項1記載のノボラック型樹脂を含有してなる
    エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(a)請求項2記載のエポキシ樹脂 (b)硬化剤を含有してなるエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(a)請求項2記載のエポキシ樹脂 (b)請求項1記載のノボラック型樹脂を含有してなる
    エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】硬化促進剤を含有する請求項3、4または
    5記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】無機充填材を含有する請求項3、4、5ま
    たは6記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】請求項3、4、5、6または7記載のエポ
    キシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
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