JPH09169780A - 3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類の製造法 - Google Patents

3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類の製造法

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JPH09169780A
JPH09169780A JP8327444A JP32744496A JPH09169780A JP H09169780 A JPH09169780 A JP H09169780A JP 8327444 A JP8327444 A JP 8327444A JP 32744496 A JP32744496 A JP 32744496A JP H09169780 A JPH09169780 A JP H09169780A
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政和 油谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロ
ペンテン−1−オン類の新規な製造方法を提供。 【解決手段】シス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2
−シクロペンテン−1−オール類を酸化することを特徴
とする3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペン
テン−1−オン類の工業的に有用な製造方法を提供す
る。 【効果】本発明により、制癌剤等で有用なプナグランジ
ン類を効率よく製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3−クロロ−4−
シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類の新規
な製造方法に関する。さらに詳しくは、優れた制癌作
用、抗ウイルス作用を有するプナグランジン類を製造す
るにあたり、有用な化合物となり得る3−クロロ−4−
シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、オアフ島で採集された舟底に着生
するテレスト・リイーセイ(Telesto riis
ei)からプロスタグランジン類縁物質であるプナグラ
ンジンが単離された〔月刊薬事、24巻、41頁(19
86);ショイヤーら、J.Am.Chem.So
c.,107,2976(1985)〕。その立体構造
は、最近下記式で表わされることが判明した。
【0003】
【化3】
【0004】〔野依ら、J.Am.Chem.So
c.,108,5021(1986);山田ら、J.A
m.Chem.Soc.,108,5019(198
6)〕。プナグランジン類は生理作用として制癌作用を
有することが知られている〔福島ら、第43回日本癌学
会要旨集、905頁(1984);アドバンスズ イン
プロスタグランジン トロンボキサン アンド ロイコ
トリエン リサーチ、15巻、415頁(1985)、
レーバン プレス(ニューヨーク)発行〕。プナグラン
ジン類の合成に関しては、代表的なものとして<スキー
ム1>に示すルートが知られている〔野依ら、J.A
m.Chem.Soc.,108,5021(198
6)〕。それによれば、プナグランジン(5)は光学活
性な(4R)−3−クロロ−4−tert−ブチルジメ
チルシリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン
(1)に、ω側鎖、α側鎖を順次結合することにより得
られている。また、プナグランジン(5)の12位の不
斉は化合物(1)の4位の不斉より誘導されている。故
にプナグランジン(5)の合成において光学活性な3−
クロロ−4−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−
2−シクロペンテン−1−オンは、プナグランジン類の
極めて重要な合成中間体と言える。
【0005】
【化4】
【0006】本発明者らはかかる点に着目し、光学活性
な3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン
−1−オン類や、4−シリルオキシ−2−シクロペンテ
ン−1−オンの合成に関し鋭意研究を重ねた結果、本発
明に到達したものである。
【0007】従来、光学活性な3−クロロ−4−シリル
オキシ−2−シクロペンテン−1−オンの合成法として
は、テトラヘドロン レタース、17巻、1539〜1
542頁(1979)に記載の方法が知られている。<
スキーム2>
【0008】
【化5】
【0009】すなわち、トリクロロフェノール(6)よ
り得られる3,5,5−トリクロロ−1,4−ジヒドロ
キシシクロペント−1−カルボン酸(7)を(−)−ブ
ルシンとの塩とし、この塩の分別再結晶によって(1
S,4S)−トリクロロ−1,4−ジヒドロキシシクロ
ペント−1−カルボン酸を得る。これより3工程にて
(4R)−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロ
ペンテン−1−オン類としている。しかしながら、この
方法は化合物(6)から化合物(7)への収率が低く、
ブルシンという高価な試薬を使っての分別再結晶という
繁雑な操作を必要とする。又、化合物(10)及び(1
1)は極めて不安定である。以上のことより、プナグラ
ンジン類の重要合成中間体である光学活性な3−クロロ
−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オンを
大量に得ることは従来非常に困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、プナグ
ランジン類の有用な合成中間体である光学活性な3−ク
ロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オ
ンを安価に工業的に製造し得る方法について鋭意検討を
重ねた結果、本発明に到達した。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明においては、式
[I]で表わされるシス−3−クロロ−4−シリルオキ
シ−2−シクロペンテン−1−オール類
【0012】
【化6】
【0013】(式中、Rは水酸基の保護基であるシリ
ル基を表わし、*は不斉中心を表わし、これに由来する
立体異性体が存在するが、本発明においては(1S,4
R)であるか、(1R,4S)、または両者の任意の割
合の混合物である。)を酸化することにより、式[II
I]、
【0014】
【化7】
【0015】(式中、Rは水酸基の保護基であるシリ
ル基を表わし、*は不斉中心を表わし、これに由来する
立体異性体が存在するが、本発明においては4Rである
か、4S、または両者の任意の割合の混合物である。)
で表わされる3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シク
ロペンテン−1−オン類を効率よく製造することができ
る。化合物[I]及び[III]において、Rは水酸
基の保護基であるシリル基を表わすが、その具体例とし
ては、トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロ
ピルジメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリ
ル、(フェニルジメチルメチル)ジメチルシリル、(ト
リフェニルメチル)ジメチルシリル、tert−ブチル
ジフェニルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチ
ルジtert−ブチルシリル、トリベンジルシリル、ト
リ−p−キシリルシリル、トリイソプロピルシリル、ト
リフェニルシリル等がある。これらのうち、tert−
ブチルジメチルシリルが特に好ましい。
【0016】化合物[I]より[III]への酸化反応
は、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)、あるい
はピリジニウムジクロメート(PDC)を用いて、塩化
メチレンあるいは、ジメチルホルムアミド中、必要なら
ばモレキュラーシーブスを加えて行うことができる。P
CCあるいはPDCの使用量は、式[I]で表わされる
シス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペン
テン−1−オール類に対して等モル〜7倍モル、好まし
くは2〜4倍モルである。PCCを用いるか、PDCを
用いるかは、シリル保護基の安定性により、適宜、選択
する。溶媒の使用量は、DMFを用いる場合には、PD
Cの3〜10倍容が好ましい。塩化メチレンを用いる場
合には、PCCの10〜15倍容が好ましい。また、溶
媒として、塩化メチレンを用いる場合には、モレキュラ
ーシーブス4Aを加えるのが好ましく、その使用量はP
CCの等量〜2倍量が好ましい。反応温度は、PCCを
用いる場合も、PDCを用いる場合も、0〜10℃が好
ましい。反応時間は、上記式[I]のシリルエーテルで
の種類によって異なるが、通常1〜20時間の範囲で行
われ、好ましくは、1〜5時間である。
【0017】反応終了後、抽出用有機溶媒、たとえば、
ジエチルエーテルで反応液を希釈し、水洗、乾燥、濃縮
乾固する。乾固して得られたものは、カラムクロマトグ
ラフイ等で精製、分離される。かくして、上記式[II
I]で表わされるプナグランジン類の合成において有用
な化合物となる3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シ
クロペンテン−1−オン類が効率よく得られる。本発明
において、光学活性な(1S,4R)−シス−3−クロ
ロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オー
ルからは、光学活性な(4R)−3−クロロ−4−シリ
ルオキシ−2−シクロペンテン−1−オン類が得られ
る。又、(1R,4S)−シス−3−クロロ−4−シリ
ルオキシ−2−シクロペンテン−1−オールからは、光
学活性な(4S)−3−クロロ−4−シリルオキシ−2
−シクロペンテン−1−オン類が得られる。天然型プナ
グランジン類は(4R)−3−クロロ−4−シリルオキ
シ−2−シクロペンテン−1−オン類から<スキーム1
>に示した方法により合成できるが、類縁体合成上、
(4S)−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロ
ペンテン−1−オン類も重要な化合物である。
【0018】なお、本発明において、式[I]の化合物
は、式[II]で表わされる3−アセトキシ−5−シリ
ルオキシ−1−クロロシクロペンテン類
【0019】
【化8】
【0020】(式中、Rは前記の定義の通りである)
を、加水分解酵素を用いて不斉加水分解し得ることがで
きる。すなわち、シス体のどちらか一方の光学活性体と
して、あるいは、シス体の両者の任意の割合の混合物と
して、シス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シク
ロペンテン−1−オール類を得ることができる。トラン
ス−3−アセトキシ−5−シリルオキシ−1−クロロー
シクロペンテン類は加水分解されずに残る。加水分解酵
素としては、例えば、肝臓エステラーゼ、すい臓エステ
ラーゼ、アセチルコリンエステラーゼ等の動物エステラ
ーゼ、あるいは植物エステラーゼ、が挙げられ、さらに
は以下に示す各属に属する微生物や地衣類、藻類などの
微生物より得られる加水分解酵素が挙げられる。
【0021】Rhodotorula、Trichod
erma、Candida、Hansenula、Ps
eudomonas、Bacillus、Nocard
ia、Achromobacter、Chromoba
cterium、Flavobacterium、Rh
izopus、Mucor、Aspergillus、
Alkaligenes、Torulopsis、Co
rynebacterium、Endomyces、S
accharomyces、Arthrobacte
r、Helminthosporium、Brevib
acterium、Escherichia、Citr
obacter、Absidia、Micrococc
us、Pediococcus、Klebsiell
a、Geotrichum、Lactobacillu
s、Cryptococcus、Pichia、Aur
eobasidium、Actinomucor、En
terobacter、Microbacteriu
m、Penicillium、Schizophyll
um。
【0022】用いられる加水分解酵素の使用形態として
は、精製酵素、粗酵素、酵素含有物、微生物培養液、培
養物、菌体、培養ロ液、またはそれらを処理した物など
で、必要に応じ種々の形態で用いることができる。ま
た、樹脂に固定化して、固定化酵素として用いることが
できる。不斉加水分解反応は、式[II]で表わされる
3−アセトキシ−5−シリルオキシ−1−クロロ−シク
ロペンテン類と、上記の加水分解酵素、好ましくは豚肝
臓エステラーゼ、豚すい臓リパーゼ、Pseudomo
nas由来の精製又は粗酵素、Aspergillus
由来の精製又は粗酵素を、通常緩衝液中、又は有機溶媒
と緩衝液の混合液中、必要ならば界面活性剤を加えて激
しく攪拌することにより行うことができる。
【0023】また、光学活性な(1S,4R)−シス−
3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−
1−オール類を得る場合は、豚すい臓エステラーゼを用
いるのが特に好ましく、(1R,4S)−シス−3−ク
ロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン−1−オ
ール類を得る場合は、豚肝臓エステラーゼを用いるのが
特に好ましい。
【0024】有機溶媒と緩衝液の混合液を用いる場合に
使用される有機溶媒は、通常水溶性の溶媒、例えばメタ
ノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピ
オニトリル等のニトリル類などが使用できる。緩衝液は
リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、クエン酸ナトリウ
ム等の通常用いられる緩衝液が使用できる。反応温度は
−10℃〜+30℃、反応時間は2〜50時間が好まし
いが、これに限定されるものではない。
【0025】反応終了後、加水分解反応液を必要に応じ
てろ過し、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、ジエ
チルエーテル、ジクロロメタン等の有機溶媒により抽出
し、有機層を濃縮カラムクロマト精製を行うことによ
り、目的とするシス−3−クロロ−4−シリルオキシ−
2−シクロペンテン−1−オール類を得ることができ
る。なお、シス−3−クロロ−4−シリルオキシ−2−
シクロペンテン−1−オール類の光学純度は、対応する
α−メトキシ−α−トリフルオロメチルフェニル酢酸
(MTPA)エステルの、400MHzNMRスペクト
ルから決定した。また、トランス−3−クロロ−4−シ
リルオキシ−2−シクロペンテン−1−オール類が不斉
加水分解物中に混入していないことは、やはりMTPA
エステルとして、高速液体クロマトグラフィーにより確
認した。
【0026】なお、式[II]で表わされる3−アセト
キシ−5−シリルオキシ−1−クロロシクロペンテン類
は、<スキーム3>で表わされる方法で合成できる。す
なわち、既知の方法(特開昭57−62236号公報)
により得られる4−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−
1−オン(12)を、アセチル化後、塩素の付加とHC
lの脱離を行い、4−アセトキシ−2−クロロ−2−シ
クロペンテン−1−オン(14)とする。次いで、3塩
化セリウム存在下、メタノール中水素化ホウ素ナトリウ
ムで還元し、2−クロロ−4−アセトキシ−2−シクロ
ペンテン−1−オールを得る。このものを適当な塩基の
存在下、トリアルキルクロロシランによってアルコール
部分をシリルエーテルにすることにより得ることができ
る。化合物(13)、(14)、(15)および式[I
I]で表わされる3−アセトキシ−5−シリルオキシ−
1−クロロシクロペンテン類はいずれも安定な化合物で
あり、収率よく得ることができるものである。
【0027】
【化9】
【0028】式[II]で表わされる3−アセトキシ−
5−シリルオキシ−1−クロロシクロペンテン類にはそ
の3位と5位に2つの不斉炭素が存在し、(3S,5
R)と(3R,5S)のシス体、および(3S,5S)
と(3R,5R)のトランス体がある。<スキーム3>
の方法によって得られる式[II]で表わされる3−ア
セトキシ−5−シリルオキシ−1−クロロシクロペンテ
ン類は、それら4つの立体異性体の混合物である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を詳細
に説明する。 参考例1 4−アセトキシ−2−クロロ−2−シクロペンテン−1
−オン 4−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1−オン30.
2g(0.308モル)をTHF1500mlに溶解
し、無水酢酸47.2g(0.462モル)と、酢酸ソ
ーダ50.5g(0.616モル)を加え、35℃で1
5時間攪拌した。反応液に冷水300mlを加え、酢酸
エチル200mlで3回抽出した。抽出液を10%−食
塩水100mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。ろ過後、減圧濃縮して4−アセトキシ−2−シク
ロペンテン−1−オンを37.9g得た。これをエーテ
ル540mlに溶解し、室温で塩素を吹き込んだ。反応
が完結するまで90分間を要した。チッ素を吹き込ん
で、過剰の塩素を除いた後、トリエチルアミン100m
lを5〜15℃でゆっくりと滴下した。反応液に10%
−塩化アンモニウム水溶液500mlを加え、分液し
た。水層はエーテル300mlで2回抽出した。抽出液
を10%−食塩水300ml、2N−塩酸500ml、
10%−食塩水300mlで洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮して目的物の粗結晶
47.0gを得た。エーテル−ヘキサンより再結晶して
27.0gの無色の結晶を得た。
【0030】収率 50%、融点 55℃。 NMR(CDCl)δH=(60MHz):2.08
(3H,s),2.36(1H,dd,J=2.0 a
nd 18.0Hz),2.93(1H,dd,J=
6.4 and 18.0Hz),5.75(1H,
m),7.50(1H,d,J=3.0Hz)。 IR(film)ν(neat):1740(s)、1
610(m)、1400(m)、1378(m)、13
46(m)、1290(m)、1240(s)、117
0(m)、1036(m)、976(m)、957
(m)cm−
【0031】参考例2 3−アセトキシ−5−tert−ブチルジメチルシリル
オキシ−1−クロロシクロペンテン 4−アセトキシ−2−クロロ−2−シクロペンテン−1
−オン27.0g(0.155モル)を、メタノール7
50mlに溶解した。塩化第一セリウム63.7g
(0.171モル)を加え、水素化ホウ素ナトリウム
6.4g(0.169モル)を数回に分けて、22〜2
5℃で加えた。20〜23℃で20分間攪拌した後、飽
和塩化アンモニウム水溶液150mlを加え、減圧濃縮
した。濃縮残分に0.5N−塩酸400mlを加え、エ
ーテル300mlで3回抽出した。抽出液を飽和食塩水
で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、減圧
濃縮して、4−アセトキシ−2−クロロ−2−シクロペ
ンテン−1−オールを22.4g得た。これをDMF2
20mlに溶解し、tert−ブチルジメチルクロロシ
ラン24.0g(0.159モル)、イミダゾール1
3.0g(0.191モル)を加え、室温で5時間攪拌
した。水1100mlを加え、エーテル200mlで4
回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮して、淡黄色オイ
ルを47g得た。シリカゲルカラムクロマトで精製して
目的とする化合物32.3gを無色のオイルで得た。
(収率71%)
【0032】n24 =1.4604。NMR(CDC
)δH=(60MHz):0.11(6H,s),
0.91(9H,s),2.01 and 2.03
(3H,s),4.50 and 4.82(1H,
m),5.17〜5.77(1H,m),5.87(1
H,m)。 IR(film)ν(neat):1750(s)、1
634(m)、1480(m)、1470(m)、14
50(m)、1370(m)、1242(s)、113
5(m)、1082(m)、1030(m)、950
(m)、861(m)、839(m)、779(m)c
m−
【0033】参考例3 4−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−クロ
ロ−2−シクロペンテン−1−オール 3−アセトキシ−5−tert−ブチルジメチルシリル
オキシ−1−クロロシクロペンテン30.0g(0.1
03モル)を、メタノール600mlに溶解した。pH
=7のリン酸緩衝液1800ml、豚すい臓リパーゼ1
5.0gを加え、15℃で12時間攪拌した。加水分解
液をエーテル1000mlで3回抽出し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。ろ過した後、減圧濃縮して、無色のオ
イル29.0gを得た。シリカゲルカラムクロマトで精
製分離し、トランスの原料アセテートとシス(1R,4
S)の原料アセテートとの混合物21.2g回収した。
目的とするシス(1S,4R)の化合物を、無色のオイ
ルで6.4g得た。
【0034】収率25.0%。 [α]25 =−31.7゜(C=0.75,MeO
H) 光学純度=95%ee以上。n25 =1.4711。 NMR(CDCl)δH=(100MHz):0.1
3(3H,s),0.15(3H,s),0.93(9
H,s),1.61(1H,t,J=4.3Hz),
1.74(1H,t,J=4.3Hz),2.80(1
H,dt,J=7.0 and 14.2Hz),4.
48(1H,dd,J=4.3 and7.0Hz),
5.94(1H,d,J=2.6Hz)。 IR(film)ν(neat):3370(s)、1
630(m)、1478(m)、1467(m)、13
65(m)、1259(s)、1172(m)、113
2(s)、1086(s)、1030(s)、1004
(m)、941(m)、861(s)、840(s)、
800(m)、780(m)cm−1
【0035】実施例1 4−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−3−クロ
ロ−2−シクロペンテン−1−オン 参考例3で得た(1S,4R)−シス−3−クロロ−4
−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2−シクロ
ペンテン−1−オール5.10g(20.5ミリモル)
をDMF100mlに溶解した。5℃に冷却し、ピリジ
ニウムジクロメート27.0g(71.8ミリモル)を
加えた。5℃で3時間攪拌した。反応液に水600ml
を加え、ヘキサン100mlで3回抽出した。抽出液を
10%食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。
ろ過した後、減圧濃縮して、淡黄色オイルを得た。シリ
カゲルカラムクロマトで精製分離して目的とする化合物
を、無色オイルで4.61g得た(収率91%)。
【0036】[α]25 =+16.2゜(C=1.
1,n−ヘキサン) n24 =1.4734。[θ]24 333=−694
0。 NMR(CDCl)δH=(60MHz):0.16
(3H,s),0.18(3H,s),0.93(9
H,s),2.37(1H,dd,J=2.2and
17.6Hz),2.83(1H,dd,J=5.8
and 17.6Hz),4.78(1H,defor
med,dd,J=2.2 and 5.8Hz),
6.19(1H,d,J=1.4Hz)。 IR(film)ν(neat):1730(s)、1
597(m)、1474(ω)、1360(ω)、12
60(s)、1230(ω)、1180(ω)、116
0(ω)、1110(s)、1060(ω)、993
(ω)、940(m)、868(m)、839(s)、
780(m)cm−1

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式[I]、 【化1】 (式中、Rは水酸基の保護基であるシリル基を表わ
    し、*は不斉中心を表わし、これに由来する立体異性体
    が存在するが、本発明においては(1S,4R)である
    か、(1R,4S)、または両者の任意の割合の混合物
    である。)で表わされるシス−3−クロロ−4−シリル
    オキシ−2−シクロペンテン−1−オール類を酸化する
    ことを特徴とする、式[III]、 【化2】 (式中、Rは水酸基の保護基であるシリル基を表わ
    し、*は不斉中心を表わし、これに由来する立体異性体
    が存在するが、本発明においては4Rであるか、4S、
    または両者の任意の割合の混合物である。)で表わされ
    る3−クロロ−4−シリルオキシ−2−シクロペンテン
    −1−オン類の製造法。
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