JPH09169586A - 畜産施設における汚濁物の処理方法 - Google Patents

畜産施設における汚濁物の処理方法

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JPH09169586A
JPH09169586A JP8278793A JP27879396A JPH09169586A JP H09169586 A JPH09169586 A JP H09169586A JP 8278793 A JP8278793 A JP 8278793A JP 27879396 A JP27879396 A JP 27879396A JP H09169586 A JPH09169586 A JP H09169586A
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JP
Japan
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livestock
tank
water
solid matter
treating
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JP8278793A
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Inventor
Akira Fujimatsu
晃 藤松
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TOYO BAIORIAKUTAA KK
Original Assignee
TOYO BAIORIAKUTAA KK
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】養豚施設等の畜産施設から発生する固形物と排
水を低コストで処理し、臭気の問題も解消できる畜産施
設における汚濁物の処理方法を提供すること。 【解決手段】本発明の第1の処理方法は、家畜を飼育す
る畜産施設の床面5に敷材を敷設して踏み床4を形成
し、前記踏み床4に、腐植物を主体とする土壌成形体等
の溶出液を散布すると共に前記家畜の排泄した糞尿を受
け入れ、前記敷材と共に該糞尿を発酵させて堆肥化する
ことを特徴とし、本発明の第2の処理方法は、家畜を飼
育する畜産施設で発生した糞尿等の汚濁物を有用微生物
を用いた固形物処理系と排水処理系で処理する点に特徴
がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、畜産施設における
汚濁物の処理方法に関し、詳しくは養豚施設等の畜産施
設から発生する固形物と排水を低コストで処理し、臭気
の問題も解消できる畜産施設における汚濁物の処理方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】豚、牛等の家畜を飼育する畜産施設で
は、糞や尿等の汚濁物が大量に排出され、それらの汚濁
物は有機物濃度が高く、又臭気がひどいため、施設周辺
の河川を汚染したり、施設周辺の住民の生活環境に悪影
響を及ぼしている。このため各畜産施設では汚濁物の処
理設備を自主的に設置したり、法的に設置が義務付けら
れているためやむを得ず設置しているのが実情である。
【0003】従来、例えば、養豚施設から生じる汚濁物
の処理方法を見ると、糞等の固形物と尿等の排水を豚舎
内で徹底的に分別し、その固形物の除去率(ボロダシ
率)によって、排水の処理施設の規模が決定されてい
る。
【0004】排水処理には活性汚泥法が採用されてお
り、分別される固形物の除去率が低いと有機物の負荷が
高くなるため、排水処理施設の規模が大きくなり、施設
の設置費用も高くなり、動力費、薬剤費等のコストが高
くならざるを得ない。このため養豚農家の収益を減少さ
せ、国際競争力の低下を招くおそれがある。
【0005】一方、固形物は畑の中に作った池に放置
し、自然発酵処理しているのが実情であり、固形物側に
排水を送るには池の面積等から限界がある。また固形物
はそれ自体臭気がひどく、近年では池の回りに住居が接
近するようになり、自然発酵処理が不可能になる状況に
ある。更に固形物を焼却炉で焼却処分する方法も考えら
れるが、コストが高すぎて養豚農家では到底採用できな
い。
【0006】なお固形物をすべて排水処理設備に受け入
れることは、固形物自体の有機物濃度が高すぎて困難で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、養豚施設等の畜産施設から発生する固形物と排水を
低コストで処理し、臭気の問題も解消できる畜産施設に
おける汚濁物の処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明に係る畜産施設における汚濁物の処理方法は、第1
に、家畜を飼育する畜産施設の床面に発酵させた堆肥に
モミガラ又は木屑等を混合してなる敷材を敷設して踏み
床を形成し、前記踏み床に、腐植物を主体とする土壌成
形体又は該成形体と溶出性シリカ成分を含有する軽石に
よって少なくとも構成される充填材の溶出液を散布する
と共に前記家畜の排泄した糞尿を受け入れ、前記敷材と
共に該糞尿を発酵させて堆肥化することを特徴とする。
【0009】好ましい態様としては、(1)前記畜産施設
内又はこれに近接して、前記充填材を充填した水タンク
を設け、該水タンク内に水を供給して前記充填材の溶出
液を取り出すことであり、また(2)前記水タンクから取
り出した充填材の溶出液を家畜の飲水とすることであ
り、さらに(3)前記敷材と共に糞尿を発酵させて堆肥化
する際に、腐植物を主体とする土壌粉体、粒体若しくは
成形体又は溶出性シリカ成分を含有する軽石の少なくと
も1種を添加混合することである。
【0010】上記課題を解決する本発明に係る畜産施設
における汚濁物の処理方法は、第2に、家畜を飼育する
畜産施設で発生した糞尿等の汚濁物を受槽に受け入れ、
該受槽から固液分別手段を用いて固形物と排水とに分別
し、固形物を固形物処理系に送ると共に排水を排水処理
系に送り、該排水処理系には排水を受け入れる貯留槽、
排水を有用微生物によって処理する反応槽、沈澱槽及び
内部に腐植物を主体とする土壌成形体又は該成形体と溶
出性シリカ成分を含有する軽石によって少なくとも構成
される充填材を充填してなる汚泥培養槽を設け、該汚泥
培養槽においては有機物や臭気成分に応じた分解、資化
等の機能を有する有用微生物を増殖し、該有用微生物を
直接又は間接に、受槽、前記排水処理系の貯留槽及び固
形物処理系の最初の受入部に返送することを特徴とす
る。
【0011】好ましい態様としては、前記固形物処理系
の最初の受入部で有用微生物と混合後、攪拌、切り返し
を経て、堆肥化することであり、また堆肥化する際に、
腐植物を主体とする土壌粉体、粒体若しくは成形体又は
溶出性シリカ成分を含有する軽石の少なくとも1種を添
加混合することである。
【0012】他の好ましい態様としては、前記畜産施設
内又はこれに近接して、腐植物を主体とする土壌成形体
又は該成形体と溶出性シリカ成分を含有する軽石によっ
て少なくとも構成される充填材を充填した水タンクを設
け、該水タンク内に水を供給して前記充填材の溶出液を
取り出し、家畜の飲水とすることであり、また前記畜産
施設内又はこれに近接して、腐植物を主体とする土壌成
形体又は該成形体と溶出性シリカ成分を含有する軽石に
よって少なくとも構成される充填材を充填した濃縮水タ
ンクを設け、該タンク内の濃縮溶出液を前記畜産施設の
床面に散布することである。
【0013】さらに他の好ましい態様としては、前記畜
産施設で発生した糞尿等の汚濁物を受槽に受け入れ、該
受槽から固液分別手段を用いて固形物と排水とに分別す
る際に、該固液分別手段として、固形物を粗取りするバ
ースクリーンと、微細な固形物を除去する振動篩を用い
ることである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の第1の処理方法は、固形
物や糞尿を排水処理設備を介在せずに直接発酵、堆肥化
する方法である。
【0015】この方法における第1段階は、家畜を飼育
する畜産施設の床面に発酵させた堆肥にモミガラ又は木
屑等を混合してなる敷材を敷設して踏み床を形成する工
程である。発酵させた堆肥は厚さ30〜50cm程度に敷くこ
とが好ましく、この中に堆肥の2倍以上の量の新しいモ
ミガラ又は木屑等を混合することが好ましい。新しい踏
み床は水分調整され、湿気が一定に保持されていること
が好ましい。
【0016】第2段階は、腐植物を主体とする土壌成形
体又は該成形体と溶出性シリカ成分を含有する軽石によ
って少なくとも構成される充填材の溶出液を作る工程で
ある。この溶出液は全く別の場所で製造されて畜産施設
に搬入されてもよいが、好ましくは畜産施設内又はこれ
に近接して、前記充填材を充填した水タンクを設け、該
水タンク内に水を供給して前記充填材の溶出液を取り出
すようにすることである。製造して直に使用する方が効
果がより発揮するからである。
【0017】腐植物を主体とする土壌成形体は、腐植物
土壌、他の無機材、バインダーを混合して成形したペレ
ットであり、ペレットの形状は円柱、角柱、円盤等のい
ずれであってもよい。腐植物は有用微生物の胞子あるい
は有用微生物が多数生息しているものが用いられる。溶
出性シリカ成分を含有する軽石は、粘土鉱物や火山性の
岩石で水に溶け出すことができるシリカ成分を含有して
いるものが用いられる。溶出性シリカは水の活性化のみ
ならず、有用微生物の増殖を補助する機能を果たす。充
填材には上記以外に、腐植土壌粉体や粒体を含んでいて
もよい。
【0018】第3段階は、踏み床に充填材の溶出液を散
布すると共に家畜の排泄した糞尿を受け入れる工程であ
る。散布の方法は特に限定されないが、踏み床全面に均
一に散布されるようにスプレー散布等が好ましい。
【0019】第4段階は、家畜を移動して、前記敷材と
共に該糞尿を発酵させて堆肥化する工程である。即ち、
家畜を移動した後、踏み床を山に積み上げて、踏み床の
下方よりブロワーで酸素を吹き込み、敷材と共に糞尿を
発酵させ、堆肥化する。
【0020】この堆肥化過程で新しいモミガラ又は木屑
等を混合することによって、次に使用する踏み床用の敷
材とすることができる。
【0021】当該第1の処理方法において、前記水タン
クから取り出した充填材の溶出液を家畜の飲水とするこ
とも好ましい。家畜に溶出性シリカを含む飲水を飲ませ
ると、家畜の腸内活性化がはかられ、糞尿の臭気が減少
する効果がある。
【0022】また前記敷材と共に糞尿を発酵させて堆肥
化する際に、腐植物を主体とする土壌粉体、粒体若しく
は成形体又は溶出性シリカ成分を含有する軽石の少なく
とも1種を添加混合することにより、原因は定かでない
が、発熱し、堆肥化を促進する効果がある。
【0023】上記の第1の方法を実施するための養豚施
設の一例を図1に示す。図1において、1は豚舎であ
り、通常は鉄骨2を組んで外周に樹脂フィルム3を被覆
したハウスを用いることができる。4は、床面5に敷材
を敷設して形成された踏み床である。踏み床4の厚みは
30〜50cm程度が好ましい。6は踏み床4の下方から空気
を送るための散気管であり、7は散水管である。8はハ
ウスの側面に複数設けられた開閉窓である。
【0024】9は水タンクであり、内部に金網状の容器
10が吊り下げられ、容器10内に腐植物を主体とする土壌
成形体又は該成形体と溶出性シリカ成分を含有する軽石
によって少なくとも構成される充填材が充填されてい
る。容器10の下方には空気を供給するための散気管11が
設けられている。12は溶出液を取り出す排出管であり、
この排出管12より前記の散水管7に送られ、散水管7に
送られた溶出液は、図示しないスプレーノズル等を介し
て踏み床4に散布される。踏み床4には同時に豚の排泄
した糞尿が受け入れられる。その後、豚を移動した後、
踏み床4を山に積み上げて、踏み床4の下方より散気管
6を介して酸素を吹き込み、敷材と共に糞尿を発酵さ
せ、堆肥化する。図示の例で、水タンク9内の溶出液
は、豚の飲水とすることも好ましいことである。
【0025】次に本発明の第2の処理方法は、家畜を飼
育する畜産施設で発生した糞尿等の汚濁物を固形物処理
系と排水処理系で処理する方式で、従来の処理方式の改
良型である。
【0026】第1段階は、汚濁物を受槽に受け入れる工
程である。受槽は家畜を飼育する床面の下方に設けても
よいし、床面の側方に設けて該床面を傾斜させておいて
自然流下によって受槽に流入するようにしてもよい。
【0027】第2段階は、受槽において、又は受槽から
ポンプで別の槽に輸送しながらあるいは後述の貯留槽に
おいて、固液分別手段を用いて固形物と排水とに分別す
る工程である。固液分別手段としては、固形物を粗取り
するバースクリーンと、微細な固形物を除去する振動篩
とを組み合わせて用いることが好ましい。バースクリー
ンの目の大きさは0.1〜1.0mm程度が好ましく、また振動
篩の目の大きさは100メッシュ程度が好ましい。この振
動篩はサクションスクリーンとして市販されているもの
を用いることができる。かかる組み合わせによって、固
形物を完全に分別できる。
【0028】第3段階は、分別後、固形物を固形物処理
系に送ると共に排水を排水処理系に送る工程である。排
水処理系には排水を受け入れる貯留槽、排水を有用微生
物によって処理する反応槽、沈澱槽及び内部に腐植物を
主体とする土壌成形体又は該成形体と溶出性シリカ成分
を含有する軽石によって少なくとも構成される充填材を
充填してなる汚泥培養槽を有している。汚泥培養槽にお
いては有機物や臭気成分に応じた分解、資化等の機能を
有する有用微生物を増殖する。本発明においては、処理
媒体として有機物や臭気成分に応じた分解、資化等の機
能を有する有用微生物を用いている点に特徴を有してい
る。
【0029】腐植物を主体とする土壌成形体、腐植物及
び溶出性シリカ成分に関しては、前述したものと同様の
ものが用いられる。腐植物には有用微生物の胞子あるい
は有用微生物が多数生息しており、また溶出性シリカは
有用微生物の増殖を補助する機能を果たすために、有用
微生物を増殖できる。従って、かかる充填材なしには有
用微生物の増殖ができない。
【0030】第4段階は、前記の有用微生物を直接又は
間接に、受槽、前記排水処理系の貯留槽及び固形物処理
系の最初の受入部に返送することである。受槽に返送す
ることによって臭気の発生を抑制し、また貯留槽に返送
することによって排水処理系内の汚泥を有用微生物主体
の汚泥に変えることが可能となり、更に固形物処理系の
最初の受入部に返送することによって臭気の発生を抑制
する。
【0031】直接又は間接に返送するというのは、汚泥
培養槽から沈澱槽等を介して返送する場合もあることを
意味している。固形物処理系の最初の受入部というの
は、固液分別手段で分別された固形物を最初に受け入れ
る場所である。
【0032】当該第2の方法において、前記固形物処理
系の最初の受入部で、有用微生物と混合後、攪拌、切り
返しを経て、堆肥化することが好ましい。この堆肥化の
際に、腐植物を主体とする土壌成形体又は該成形体と溶
出性シリカ成分を含有する軽石を添加混合することも好
ましい。原因は定かでないが、発熱し、堆肥化を促進す
る効果があるからである。
【0033】また前記畜産施設内又はこれに近接して、
腐植物を主体とする土壌成形体又は該成形体と溶出性シ
リカ成分を含有する軽石によって少なくとも構成される
充填材を充填した水タンクを設け、該水タンク内に水を
供給して前記充填材の溶出液を取り出し、家畜の飲水と
することも好ましい。家畜に溶出性シリカを含む飲水を
飲ませると、家畜の腸内活性化がはかられ、糞尿の臭気
が減少する効果があるからである。
【0034】更に前記畜産施設内又はこれに近接して、
腐植物を主体とする土壌成形体又は該成形体と溶出性シ
リカ成分を含有する軽石によって少なくとも構成される
充填材を充填した濃縮水タンクを設け、該タンク内の濃
縮溶出液を前記畜産施設の床面に散布することも好まし
い。この散布水は処理系に入り有用微生物の増殖や臭気
防止効果の補助的機能を果たし、また畜産施設内でこの
濃縮溶出液が蒸発し、空気中の水蒸気成分中に含まれ、
理由は定かでないが畜産施設内全体を活性化し、家畜の
健康を促進し、臭気の防止にも効果を発揮する。
【0035】上記の第2の方法を実施するための処理装
置の一例を図2に示す。図2において、20は複数の豚舎
であり、豚舎20から排出された汚濁物は受槽21に受け入
れられる。受槽21は豚舎20の床面の側方に設けて該床面
を傾斜させておいて自然流下で流入するようにしてあ
る。受槽21にはバースクリーン22が設けられ、汚濁物は
固形物23と排水24とに分離される。排水はポンプ25を用
いて排水処理系の貯留槽26に送られる。次いで貯留槽26
内に設けられた振動篩27によって微細な固形物が除去さ
れる。
【0036】貯留槽26内の排水はポンプ28を用いて反応
槽29に送られ、有用微生物によって処理される。反応槽
29から自然流下によって汚泥は沈澱槽30に送られ、固液
分離され、処理水が得られる。沈澱槽30の沈降汚泥は好
気槽31に送られる。好気槽31内の汚泥は汚泥培養槽32と
の間でポンプ33によって循環し、特に汚泥培養槽32内の
充填材の作用で有用微生物が増殖する。汚泥培養槽内の
滞留時間は12時間以上48時間以下が好ましい。
【0037】汚泥培養槽32は内部に充填材34を充填して
なり、充填材34の下方には散気管35が設けられている。
汚泥培養槽32内の有用微生物を多量に含んだ汚泥は前記
の受槽21、反応槽29及び貯留槽26に送られる。
【0038】一方、受槽21及び貯留槽26内の固形物は、
固形物処理系の最初の受入部である攪拌部36に送られ混
合攪拌される。この攪拌部36には前記汚泥培養槽32内の
有用微生物を多量に含んだ汚泥が返送され混入される。
また腐植物を主体とする土壌成形体又は該成形体と溶出
性シリカ成分を含有する軽石を添加混合することもでき
る。次いで、回転切り返機37で切り返しが行なわれ、固
形物は最終的に堆肥化される。
【0039】また前記畜産施設近接して設けられた水タ
ンク38から、腐植物を主体とする土壌成形体又は該成形
体と溶出性シリカ成分を含有する軽石によって少なくと
も構成される充填材の溶出液を、豚舎20に供給すること
も好ましい。また水タンク38とは別に濃縮水タンク39を
設け、腐植物を主体とする土壌成形体又は該成形体と溶
出性シリカ成分を含有する軽石によって少なくとも構成
される充填材の溶出液で、しかも水タンク38の溶出液よ
りも濃縮された水を豚舎20に供給することも好ましい。
水タンク38の溶出液よりも濃縮するには、濃縮水タンク
39内の充填材と水の接触時間を長くするか、あるいは濃
縮水タンク39内の充填材の量を多くすることによって
可能となる。
【0040】本発明で得られた堆肥は、コンポスト肥
料、土壌改良材等として用いることができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げるが、本発明は
かかる実施例によって何ら限定されるものではない。
【0042】実施例1 図1に示す豚舎を二棟作り、各々の豚舎で小豚30頭ず
つ、合計60頭を飼育した。3カ月間飼育した結果、中
豚に成長した。成長した中豚を20頭ずつ別の三棟の豚
舎に分けて飼育し、3カ月後に成豚として出荷した。飼
育過程で、病気の発生率は本発明の方法を採用する以前
より70〜80%減少した。また、図1に示す豚舎内におけ
る臭気の発生について、2カ月に渡りモニター5人によ
る官能検査を全ての棟において実施した結果、一人も悪
臭を感じなかった。
【0043】実施例2 上記実施例1の養豚過程で生じた汚濁物を図2の装置に
導入して処理したところ、最初の受入部(受槽21)及
び処理過程で臭気が発生することなく、顕著に固液分離
ができ、有機物の処理も良好であった。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、従来のように大きな活
性汚泥処理設備が必要ないため、養豚施設等の畜産施設
から発生する固形物と排水を低コストで処理でき、有用
微生物の作用によって臭気の問題も解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一処理方法に用いられる養豚施設例を
示す斜視図
【図2】本発明の他の処理方法を実施するための装置例
を示すフロー図
【符号の説明】
1:豚舎 2:鉄骨 3:樹脂フィルム 4:踏み床 5:床面 6:散気管 7:散水管 8:開閉窓 9:水タンク 10:容器 11:散気管 12:排出管 20:豚舎 21:受槽 22:バースクリーン 23:固形物 24:排水 25:ポンプ 26:貯留槽 27:振動篩 28:ポンプ 29:反応槽 30:沈澱槽 31:好気槽 32:汚泥培養槽 33:ポンプ 34:充填材 35:散気管 36:攪拌部 37:回転切り返機 38:水タンク 39:濃縮水タンク

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】家畜を飼育する畜産施設の床面に発酵させ
    た堆肥にモミガラ又は木屑等を混合してなる敷材を敷設
    して踏み床を形成し、前記踏み床に、腐植物を主体とす
    る土壌成形体又は該成形体と溶出性シリカ成分を含有す
    る軽石によって少なくとも構成される充填材の溶出液を
    散布すると共に前記家畜の排泄した糞尿を受け入れ、前
    記敷材と共に該糞尿を発酵させて堆肥化することを特徴
    とする畜産施設における汚濁物の処理方法。
  2. 【請求項2】前記畜産施設内又はこれに近接して、前記
    充填材を充填した水タンクを設け、該水タンク内に水を
    供給して前記充填材の溶出液を取り出すことを特徴とす
    る請求項1記載の畜産施設における汚濁物の処理方法。
  3. 【請求項3】前記水タンクから取り出した充填材の溶出
    液を家畜の飲水とすることを特徴とする請求項1又は2
    記載の畜産施設における汚濁物の処理方法。
  4. 【請求項4】前記敷材と共に糞尿を発酵させて堆肥化す
    る際に、腐植物を主体とする土壌粉体、粒体若しくは成
    形体又は溶出性シリカ成分を含有する軽石の少なくとも
    1種を添加混合することを特徴とする請求項1、2又は
    3記載の畜産施設における汚濁物の処理方法。
  5. 【請求項5】家畜を飼育する畜産施設で発生した糞尿等
    の汚濁物を受槽に受け入れ、該受槽から固液分別手段を
    用いて固形物と排水とに分別し、固形物を固形物処理系
    に送ると共に排水を排水処理系に送り、該排水処理系に
    は排水を受け入れる貯留槽、排水を有用微生物によって
    処理する反応槽、沈澱槽及び内部に腐植物を主体とする
    土壌成形体又は該成形体と溶出性シリカ成分を含有する
    軽石によって少なくとも構成される充填材を充填してな
    る汚泥培養槽を設け、該汚泥培養槽においては有機物や
    臭気成分に応じた分解、資化等の機能を有する有用微生
    物を増殖し、該有用微生物を直接又は間接に、受槽、前
    記排水処理系の貯留槽及び固形物処理系の最初の受入部
    に返送することを特徴とする畜産施設における汚濁物の
    処理方法。
  6. 【請求項6】前記固形物処理系の最初の受入部で有用微
    生物と混合後、攪拌、切り返しを経て、堆肥化すること
    を特徴とする請求項5記載の畜産施設における汚濁物の
    処理方法。
  7. 【請求項7】堆肥化する際に、腐植物を主体とする土壌
    粉体、粒体若しくは成形体又は溶出性シリカ成分を含有
    する軽石の少なくとも1種を添加混合することを特徴と
    する請求項6記載の畜産施設における汚濁物の処理方
    法。
  8. 【請求項8】前記畜産施設内又はこれに近接して、腐植
    物を主体とする土壌成形体又は該成形体と溶出性シリカ
    成分を含有する軽石によって少なくとも構成される充填
    材を充填した水タンクを設け、該水タンク内に水を供給
    して前記充填材の溶出液を取り出し、家畜の飲水とする
    ことを特徴とする請求項5、6又は7記載の畜産施設に
    おける汚濁物の処理方法。
  9. 【請求項9】前記畜産施設内又はこれに近接して、腐植
    物を主体とする土壌成形体又は該成形体と溶出性シリカ
    成分を含有する軽石によって少なくとも構成される充填
    材を充填した濃縮水タンクを設け、該タンク内の濃縮溶
    出液を前記畜産施設の床面に散布することを特徴とする
    請求項5、6、7又は8記載の畜産施設における汚濁物
    の処理方法。
  10. 【請求項10】畜産施設で発生した糞尿等の汚濁物を受
    槽に受け入れ、該受槽から固液分別手段を用いて固形物
    と排水とに分別する際に、該固液分別手段として、固形
    物を粗取りするバースクリーンと、微細な固形物を除去
    する振動篩を用いることを特徴とする請求項5、6、
    7、8又は9記載の畜産施設における汚濁物の処理方
    法。
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