JPH09169450A - 記録媒体搬送装置 - Google Patents
記録媒体搬送装置Info
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- JPH09169450A JPH09169450A JP33222695A JP33222695A JPH09169450A JP H09169450 A JPH09169450 A JP H09169450A JP 33222695 A JP33222695 A JP 33222695A JP 33222695 A JP33222695 A JP 33222695A JP H09169450 A JPH09169450 A JP H09169450A
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Abstract
支持部と記録媒体搬送部とを搬送ローラの同一の外周面
とすることにより、記録媒体の搬送精度の高い、記録媒
体搬送装置を得る。 【解決手段】 軸受を記録領域内に配し、外周面に螺旋
溝を設けた搬送ローラを挟んで軸受と対向する位置に複
数のピンチローラを配置する。搬送ローラの駆動に際
し、軸受に軸支され搬送ローラの回転の軸となる部位
と、ピンチローラと当接し記録媒体がその表面にならっ
て搬送される部位とが、搬送ローラの同一の外周面とな
るため、両者の間に偏心が生じないかまたは偏心量が極
めて減少する。
Description
関し、特に高密度でカラー画像等の記録を行なうのに最
適な記録媒体の搬送装置に関する。
図13に示す方法が一般的である。図13において、3
は紙送りローラである。紙送りローラ3の外周部35は
主としてゴム等の摩擦係数の高い材質で構成されてい
る。32はピンチローラであり、記録媒体8を間に挟ん
で紙送りローラ3の外周部35に押圧されている。紙送
りローラ3はまた、主として金属から成る軸部34を有
し、軸部34を回転自由に軸支する軸受33を介して、
フレーム41、42に回転自由に支えられている。紙送
りローラ3の軸部34の一端には駆動力伝達手段の最終
段となる紙送りローラ歯車31が結合されている。紙送
りローラ歯車31は、駆動力伝達手段の始段となる紙送
りモータ歯車51と直接係合している、あるいは、紙送
りモータ歯車51と係合し多段減速の駆動力伝達手段を
なす中間減速歯車(不図示)と係合している。紙送りモ
ータ歯車51は紙送りモータ5に結合されている。
の動作は次のようになる。すなわち、紙送りモータ5を
所定量回転させることによって、駆動力伝達手段を介し
て紙送りモータ5の駆動力が紙送りローラ歯車31に伝
達され、紙送りローラ歯車31と結合する紙送りローラ
3が所定量回転し、紙送りローラ3とピンチローラ32
に挟まれた記録媒体8が所定量搬送されるものである。
ー化、高画質化、記録ヘッドの多素子化による高速化が
進み、特に高密度、高画質でフルカラー画像等を記録す
るプリンタにおいては、高い記録精度が要求される様に
なってきている。そのため、プリンタの紙送り装置にお
いても、記録媒体を高い精度で搬送することがますます
重要となっている。
上、記録媒体の搬送精度を大きく上げることは非常に困
難なものである。
響を与える大きな要因としては、記録媒体と直接係合し
搬送動作を実行する紙送りローラに発生する、振れの誤
差があげられ、特に記録ヘッドの多素子化により記録媒
体の搬送量すなわち紙送りローラの回転量が増大するに
つれ、益々クローズアップされている。紙送りローラの
振れは、図14に示す如く、軸受33に軸支され回転駆
動の軸となる軸部34の中心Pと、外周部35の中心O
とのずれ、すなわち偏心により生じ、外周部35の表面
にならって搬送される記録媒体の搬送量には、紙送りロ
ーラ3の同一の回転角θに対して、例えば、図示量イ、
ロの違いが発生する。この誤差は周期的に発生し、補正
は困難である。
記録媒体8に対して高い摩擦力を要する紙送りローラ3
の外周部35と、軸受33に対して低い摩擦係数を要す
る軸部34とが機能的に分離されており、別部位となっ
ていた。したがって、外周部35と軸部34との間には
必然的に段差が生じ、両者間の偏心は加工精度上避けら
れないものであった。このため、記録媒体の搬送精度は
大きく損なわれるものであった。
たもので、搬送ローラの偏心要因による記録媒体の搬送
量の狂いが極めて小さい、記録媒体搬送装置を提供する
ことを目的とする。
置の基本は、記録媒体を搬送駆動する搬送ローラと、該
搬送ローラとの間に介在する該記録媒体を押圧挟持して
該搬送ローラととも回転可能なピンチローラと、前記搬
送ローラを回転駆動させる駆動力伝達手段とを具えた記
録媒体搬送装置において、前記搬送ローラはその長手方
向に螺旋溝を形成したことを特徴とする記録媒体搬送装
置である。
ローラの外周面に形成した、螺旋溝は、記録媒体の如き
軟体に対してはエッジ部がわずかに食い込み、見かけの
摩擦係数は大きなものとして働き、軸受の如き硬体に対
してはエッジ部の影響はなく、見かけの摩擦係数は小さ
なものとして働く。このため、搬送ローラの外周部と軸
支される部位とを分離する必要はなく、搬送ローラを長
手方向に沿って段差なく一様な外径に形成することが可
能となる。さらに、軸受手段を搬送ローラ長手方向の任
意の位置に配置することが可能となる。
当接部、すなわち、軸受手段に軸支され搬送ローラの回
転の軸となる部位と、搬送ローラの、ピンチローラとの
当接部、すなわち、記録媒体がその表面にならって搬送
される部位とを、搬送ローラの同一の外周面上に構成す
ることにより、両者の間に偏心は生じないものとなる。
て詳細に説明する。
紙送り装置の一形態を示す斜視図、図2はその断面図、
図3、図4はその部分拡大図である。
り、副走査方向(記録媒体搬送方向)Vに複数の記録素
子11が一定の素子間ピッチで並んでいる。
載し、キャリッジモータ21により、例えばタイミング
ベルト24を介して駆動され、ガイド軸22に沿って主
走査方向(記録媒体幅方向)Hに往復移動する。
は、回転することによって記録媒体の搬送を行なう紙送
りローラ3と、紙送りローラ3を回転自由に支持する軸
受手段である軸受33と、紙送りローラとの間に記録媒
体を挟持して紙送りローラに押圧されるピンチローラ3
2と、紙送りローラ3に駆動力を伝達することにより紙
送りローラを回転させるための駆動力伝達手段と、駆動
力伝達手段により伝達される駆動力を発生するための駆
動力発生手段である紙送りモータ5と、から成る。
記録媒体8の経路の上流側に配置されている。紙送りロ
ーラ3には、その外周面に、幅b、深さhの矩形断面形
状をなす、進行ピッチ(ローラ1回転での長手方向の移
動量)pの螺旋溝30が、複数m条、形成されている。
紙送りローラ3の螺旋溝30部以外の外周面は、その長
手方向に沿って同一の外径dに形成されている。紙送り
ローラ3は金属材料からなり、らせん溝30は転造等の
手段により容易に形成することが可能である。紙送りロ
ーラ3はまた、その長手方向に沿って同一外径の構造で
あるため、例えば、螺旋溝30を形成後にセンターレス
研磨等を施すことにより、真円度、外径寸法ともに高い
精度を得ることが容易に可能となる。金属材料として
は、メッキ等の後処理による精度の低下を避けるため
に、腐食、錆等に対して強い金属が好ましく、また、経
時的な精度の低下を避けるために、耐摩耗性の高い金属
が好ましく、ステンレス鋼等が好適である。螺旋溝30
の断面形状、進行ピッチp、条数m、紙送りローラ3の
外径d、等の好適値については後述する。
た軸受33によって回転自由に軸支されている。
(記録媒体幅方向)Hにおける記録領域内に、必要なス
パンに渡って一連にもしくは複数箇所に分断して配設さ
れている。軸受33には、図3に示す如く、その側面視
形状において開放部331が設けられている。開放部3
31の開放端面332は、紙送りローラ3の外径に対し
て突出しない形状、すなわち、紙送りローラ3の外周に
対する少なくとも1つの接面と交わらない形状となって
いる。したがって、記録媒体8を、上記交わらない接面
となるように配することにより、記録媒体8は軸受33
に干渉されることなく紙送りローラ3とピンチローラ3
2との間を通過することが可能となる。すなわち、軸受
33を上記構造とすることにより、軸受33は、記録領
域内に配設することが可能となる。軸受33には無潤滑
の軸受材が適し、通常のプリンタの紙送り装置として
は、ポリアセタール等のプラスチック材料の使用も可能
である。
んで軸受33と対向する位置に、それぞれピンチローラ
ホルダ36に回転自由に支えられて、複数個配設され、
ピンチローラホルダ36に働くばね37によって、それ
ぞれ独立に紙送りローラ3に押圧されており、紙送りロ
ーラ3を回転駆動することにより、間に挟んだ記録媒体
8を副走査方向(記録媒体搬送方向)Vに搬送する。ピ
ンチローラ32は、紙送りローラ3の回転駆動時に生じ
る、紙送りローラ3と記録媒体8との摩擦力による、記
録媒体8の移動に対して、よく従動することが必要で、
ピンチローラ32の外周部321と軸部322との径比
を大きく取り、記録媒体8の移動に従動して回転する際
に発生する外周部321上のトルクと、その回転を妨げ
る軸部322上の制止トルクとの差(軸損)が小さくな
るように構成したものが好適である。ピンチローラ32
の個数、幅等の好適値については後述する。
32との上記構成により、ばね37によるピンチローラ
32の紙送りローラ3に対する押圧力は、紙送りローラ
3を曲げ変形させる力としては全く働かないため、紙送
りローラ3の外径dは、曲げ強度を考慮せず、小さい値
とすることも可能となる。
の終段となる紙送りローラ歯車31が圧入等の手段で結
合されている。紙送りローラ3と紙送りローラ歯車31
とからなる紙送りローラユニットの組込みは、支持板4
3上に設けられた軸受33に投入することによって行な
われる。この時、紙送りローラ歯車31部は、フレーム
41と、フレーム41に設けられた支え板44との間
に、曲げワッシャ等の弾性部材38と共に挟み込まれ、
紙送りローラ3の長手方向の位置決めがなされると同時
に、紙送りローラ3の回転に対して、弾性部材38によ
り摩擦負荷が与えられる。つぎに、ピンチローラホルダ
36をセットすることにより、ばね37によって紙送り
ローラ3は軸受33に押付けられ、紙送りローラ3の周
方向の位置が決定される。
は、駆動力伝達手段の始段となる紙送りモータ歯車51
が圧入等の手段で結合されている。
との間の総減速比の選び方により、図1、図2に示すご
とく、紙送りモータ歯車51と紙送りローラ歯車31と
を直接係合させて、一段の減速とすることも、紙送りモ
ータ歯車51と紙送りローラ歯車31との間に中間減速
歯車(不図示)を挿入して、二段の減速とすることも、
また、さらに多段の減速とすることも可能である。
が好適である。紙送りモータ5の1ステップあたりの記
録媒体8の搬送量(紙送り分解能)は、紙送りモータ5
の一周当たりの極数、紙送りモータ5の駆動方法、紙送
りモータ歯車51から紙送りローラ歯車31までの総減
速比、紙送りローラ3の外径d、の組合せによって決定
される。
3、給紙モータ歯車62等からなる動力伝達手段を介し
て、給紙モータ61によって回転駆動され、給紙トレイ
65に収納された記録媒体8をプリンタの紙送り装置に
送り込む。この動力伝達手段には、遊星歯車機構64、
あるいは、図示しないクラッチ等が設けられ、記録媒体
8をプリンタの紙送り装置に送り込んだ後は、記録媒体
8の動きに対して、給紙ローラ6が空転する構成となっ
ている。なお、動力切換え機構等を設けて紙送りモータ
5の動力で給紙ローラ6を駆動する構成とすることも可
能であり、この場合は給紙モータ61を廃することがで
きる。
路に沿って、給紙ローラ6と紙送りローラ3との間の位
置に設けられ、記録媒体8の搬送方向Vにおける端面位
置を検出する。
のために、記録ヘッド1に対し、記録媒体8の経路の下
流側に設けられた、排紙ローラおよび排紙従動ローラで
ある。排紙ローラ71は、紙送りローラ3と同じく、紙
送りモータ5によって駆動される。排紙ローラ71の外
周の駆動量は、記録ヘッド1の前面において記録媒体8
に弛みが発生しないよう、紙送りモータ5の同一の回転
量に対して、紙送りローラ3の外周の駆動量よりも数パ
ーセント大きく設定されている。
ヘッドを適用した場合の、記録ヘッド1のインク吐出面
の保護、インクの吸引等を行なう保護装置である。
リンタの紙送り装置の動作について説明する。
給紙のため回転を開始する。給紙モータ61の回転によ
り給紙ローラ6が駆動され、給紙トレイ65に収納され
た記録媒体8が一枚選択されて紙送りローラ3とピンチ
ローラ32との押圧係合部に向って送り込まれる。選択
された記録媒体8は、給紙ローラ6と紙送りローラ3と
の間の経路中にある紙端センサ81に記録媒体8の先端
が検知されると、その位置から記録媒体8の先端が紙送
り駆動ローラ3に充分到達する、予め定められた量だけ
送り込まれる。記録媒体8の先端が、紙送りローラ3と
ピンチローラ32とが押圧係合する接線部に充分押し付
けられ、斜行等が矯正された状態で給紙モータ61は回
転を停止し、給紙動作が終了する。
モータ5が回転を開始する。紙送りモータ5の回転によ
り紙送りローラ3が駆動される。記録媒体8は紙送りロ
ーラ3とピンチローラ32との間に挟まれて送り出さ
れ、予め定められた量だけ送り出されることによって記
録ヘッド1と対向し、頭出し動作が終了する。なお、こ
の時、給紙ローラ6は前述の如く記録媒体8の引出し方
向に対して空転し、記録媒体8は給紙トレイ65から負
荷の小さい状態で引き出される。
出し動作が終了した後、キャリッジモータ21が回転を
開始する。キャリッジ2が主走査方向(記録媒体幅方
向)Hに移動してキャリッジ2に搭載された記録ヘッド
1の記録素子11が主走査方向の記録領域に達した後、
記録データに応じて記録素子11に選択的に通電し、記
録媒体8の主走査方向記録領域内に1バンド分の任意の
文字または画像を記録する。
ャリッジモータ2の駆動を停止し、紙送りモータ5を駆
動して、紙送りローラ3の回転により記録媒体8を副走
査方向(記録媒体搬送方向)Vに所定量だけ搬送する。
動して記録ヘッド1を逆方向に移動し、第一のバンドに
隣接する(あるいは第一のバンドを補間する)第二のバ
ンドを記録する。
8の搬送動作を繰り返す。
媒体8の終端は紙端センサ81を通過し、紙端センサ8
1により記録媒体8の終端が検出される。以後、記録媒
体8の終端までに割り付けられる最終のバンドを記録す
るまで、キャリッジ2の移動動作と、記録媒体8の搬送
動作を繰り返し、一頁分の記録を終了する。
ンチローラ32により紙送りローラ3の外周面に押圧さ
れ、紙送りローラ3の外周面にならって搬送される。
された螺旋溝30は、紙、樹脂フィルム等の軟質材から
成る記録媒体8に対して、断面形状におけるエッジ部が
わずかに食い込み、結果、紙送りローラ3の回転によ
り、大きな搬送力が得られる。紙送りローラ3の外周面
に形成された螺旋溝30はまた、メタル、プラスチック
等の硬質材から成る軸受33に対しては、食い込み等は
発生せず、紙送りローラ3を支障なく回転させることが
可能である。
8を搬送する部位と軸受33に軸支される部位とを機能
的に分離する必要がなくなり、紙送りローラ3を長手方
向に沿って段差なく一様な外径dに形成すること、軸受
33を紙送りローラ3の長手方向の任意の位置に配置す
ること、ピンチローラ32を紙送りローラ3の長手方向
の任意の位置に配置すること、が、可能となる。
する位置に、軸受33とピンチローラ32とを配置する
ことにより、紙送りローラ3の、軸受33との当接部、
すなわち、軸受33に軸支され紙送りローラ3の回転の
軸となる部位と、紙送りローラ3の、ピンチローラ32
との当接部、すなわち、記録媒体8がその表面にならっ
て搬送される部位とを、紙送りローラ3の同一箇所の外
周面とすることが可能となる。
チローラ32の好適値を以下に示す。
幅bは、機能上広すぎることは好ましくなく、製造上広
い方が望ましい。b=0.3〜1mmが好適である。深
さhは、機能上浅すぎることは好ましくなく、製造上浅
い方が望ましい。h=0.2〜0.5mmが好適であ
る。なお、断面形状は矩形以外にも、図6に示すよう
な、三角形、台形、半円形等の適用も可能である。
軸線方向と、紙送りローラ3の外周面上の螺旋を平面上
に展開した線とのなす角度)β(図7に示す):螺旋溝
30の方向が記録媒体8搬送方向Vと直交方向に近い
程、搬送力の向上が大きい。βは15度以下が好適であ
り、より望ましくは5度以下で大きな効果が得られる。
また、βが小さすぎると、紙送りローラ3外周面と接す
るピンチローラ32外周面の接線が、らせん溝30内に
落ち込む危険が生じる。βは1度以上が好適で、2度以
上とすることがより望ましい。
送りローラ3の外径dと螺旋進行角度βとから定め、p
=πd/tan(β)とするのが妥当である。
螺旋溝30間の、紙送りローラ3外周面上の隣り合う距
離(隣り合うピッチ)、すなわち、πd/mを1.5〜
4mmに設定することにより、機能上、製造上、好結果
が得られる。
0に対するピンチローラ32の幅cは、略c=p/mと
することが好適である。この時、図8に示すように、個
々のピンチローラ32は、紙送りローラ3の1回転に対
して、E1〜F1、E2〜F2、E3〜F3、E4〜F
4の経路で、常に途切れることなく螺旋溝30に接する
こととなり、安定した搬送動作が可能となる。また、選
択した螺旋溝30の形状パラメータによりピンチローラ
32の幅cが大きくなりすぎる場合、ピンチローラ32
の幅cは、略c=p/(2m)とすることも好適であ
る。この時、ピンチローラ32の配設ピッチを、(p/
m)*(2k+1)/2 <kは1以上の整数>とする
ことにより、図9に示すように、隣り合う一対のピンチ
ローラ32は、紙送りローラ3の1回転に対して、E1
〜F1、G1〜H1、E2〜F2、G2〜H2・・・の
経路で、常に途切れることなく螺旋溝30に接すること
となり、安定した搬送動作が可能となる。さらに、ピン
チローラ32の幅cに関しては、紙送りローラ3外周面
と接するピンチローラ32外周面の接線の、螺旋溝30
内への落ち込みを避けるために、c>b/sin(β)
とすることに留意する必要がある。
媒体8の搬送精度について、言及する。
3の外周面にならって搬送されるため、記録媒体8の搬
送量の誤差は、紙送りローラ3の回転量に対する外周面
の移動距離の誤差として発生する。紙送りローラ3の回
転量に対する外周面の移動距離の誤差は、<1>紙送り
ローラ3の回転量が正しいにもかかわらず発生する外周
面の移動距離の誤差と、<2>紙送りローラ3の回転量
が正しくないために発生する外周面の移動距離の誤差
と、に分けて考えることができる。
いによって発生し、特に、紙送りローラ3が回転駆動さ
れる際の回転軸心となる駆動中心と、記録媒体8に摩擦
力を与えるその外周部形状中心(外径中心)とのずれ、
すなわち、偏心によって発生する。
10を用いて概説する。
ある一点を中心に、任意の一定角度θずつ回転させたと
きに、それぞれの角θに対応する外周長がそれぞれ異な
ることにより生じる。
をO、偏心量OP=eとし、外径は真円であるものとす
る。
させた時の周長ABと、真円の(外径中心Oを中心とし
た)角度θに相当する周長CDとの差異が偏心による周
長誤差となる。
分する位置関係で生じる(図示の位置もしくは孤度法で
πだけ位相がずれた位置)。
円弧ABに対応する真円中心角∠AOBをαとすると、
最大周長誤差εは ε=AB−CD=rα−rθとなる。
(すなわち搬送量誤差)εは、 ε=2e*sin(θ/2)・・・(1) の形で表すことができる。
3の、軸受33との当接部、すなわち、軸受33に軸支
され紙送りローラ3の回転の軸となる部位と、紙送りロ
ーラ3の、ピンチローラ32との当接部、すなわち、記
録媒体8がその表面にならって搬送される部位とが、紙
送りローラ3の同一の円周面上に構成されるため、上記
駆動中心Pと外径中心Oとが一致することになり、両者
の間に、e=線分OPで表される偏心は生じないものと
なる。
角度θに対して、搬送量誤差εをゼロ、あるいは、極め
て小さなものとすることが可能となる。
合する紙送りローラ歯車31の回転量の狂いによって発
生する。さらにその原因として、駆動力伝達手段の最終
段である紙送りローラ歯車31のピッチ円周上(駆動力
を受けとる噛み合い円周上)に、駆動力伝達手段の最終
段以前に発生したすべての誤差が累積した結果、紙送り
ローラ歯車31のピッチ円周方向の移動量(紙送りロー
ラ歯車31の回転量)に狂いが生じたものと考えること
ができる。これらの累積する誤差としては、例えば、歯
車の偏心誤差、ピッチ誤差、歯形誤差、バックラッシ誤
差、紙送りモータの停止位置の誤差、等があげられる。
紙送りローラ歯車31のピッチ円径Dとの関係について
図11を用いて説明する。
上に伝達される誤差量83は、紙送りローラ歯車31の
ピッチ円周上に発生し得る誤差量82に対して、その径
の比分だけ小さくなる。
発生し、駆動力伝達手段の最終段である紙送りローラ歯
車31のピッチ円周上に累積し得る総誤差量fは、紙送
りローラ3の外周上ににおいては、紙送りローラ歯車3
1のピッチ円径Dと紙送りローラ3の外径dとの径比D
/d分だけ減じられ、f/(D/d)となる。
31のピッチ円径Dを大きくすることによって得られ、
より望ましくは、紙送りローラ3の外径dを小さくする
ことによって得られる。
紙送りローラ3を挟んで軸受33と対向する位置に配す
る構成により、ピンチローラ32の紙送りローラ3に対
する押圧力は紙送りローラ3を曲げ変形させる力として
は全く働かないため、紙送りローラ3の曲げ強度を考慮
する必要なく、紙送りローラ3の外径dは、例えばd=
2mm程度の、今までなし得なかった小さい値とするこ
とも可能となる。
回転量が正しくないために発生する外周面の移動距離の
誤差も極めて小さなものとすることが可能となる。
によれば、紙送りローラ3の外周面に螺旋溝30を形成
することにより、紙送りローラ3は、記録媒体8を搬送
する部位と軸受33に軸支される部位とを機能的に分離
する必要がなくなり、長手方向に沿って段差なく一様な
外径dに形成することが可能となることから、紙送りロ
ーラ3を、真円度、外径寸法ともに高い精度で作成する
ことが容易に可能となる。
と成した紙送りローラ3を挟んで対向する位置に、軸受
33とピンチローラ32とを配置することにより、紙送
りローラ3の、軸受33との当接部、すなわち、軸受3
3に軸支され紙送りローラ3の回転の軸となる部位と、
紙送りローラ3の、ピンチローラ32との当接部、すな
わち、記録媒体8がその表面にならって搬送される部位
とを、紙送りローラ3の同一箇所の外周面とすることが
可能となり、両者の間には偏心が生じないものとなるこ
とから、紙送りローラ3の任意の回転量、すなわち、記
録媒体8の任意の搬送量に対して、紙送りローラ3の偏
心要因による搬送誤差の極めて小さい、プリンタの紙送
り装置を得ることができる。
挟んで対向する位置に、軸受33とピンチローラ32と
を配する構成により、曲げ強度を必要としない紙送りロ
ーラ3の外径dを、極めて小さい値とすることが可能と
なることから、以下に示す格別の効果を有する。
ことにより、駆動力伝達手段の最終段である紙送りロー
ラ歯車31のピッチ円径Dと紙送りローラ3の外径dと
の径比D/dを極めて大きい値とすることが可能とな
り、駆動力伝達手段の最終段以前に発生する誤差量を大
きく減じることができることから、紙送りローラ3の任
意の回転量、すなわち、記録媒体8の任意の搬送量に対
して、駆動力伝達手段の最終段以前に発生する誤差要因
による搬送誤差の極めて小さい、プリンタの紙送り装置
を得ることができる。
ことにより、紙送りローラ3の回転に対する慣性モーメ
ントが極めて小さくなり、紙送りローラ3の回転運動に
対して、弾性部材38のごとき簡単な手段で摩擦負荷を
与えるだけで、紙送りローラ3の慣性によるオーバーシ
ュート等の不安定な回転運動を除することが可能とな
り、より搬送精度の高いプリンタの紙送り装置を得るこ
とができる。
ことにより、紙送りローラ3自体が小型、軽量となると
ともに、紙送りローラ歯車31のピッチ円径Dを大径と
することなく、径比D/dを大きく取れるため、搬送精
度の高い紙送り装置及び紙送り装置を含むプリンタを非
常に小型、軽量とすることができる。
要しないため、安価に実現できる。
溝30は、図12に示すように、前述した螺旋溝30に
対して旋回方向の相異なる螺旋溝301を加えたものと
してもよい。
録媒体8の搬送力をより増加することができる。
合、紙送りローラ3の外周面上の螺旋溝30が記録媒体
8に及ぼす力は、記録媒体8の搬送方向の他に、分力と
して記録媒体8の幅方向にも発生し得るが、上記構成に
おいて、旋回方向の異なる螺旋溝301の進行角度β’
の絶対値をβと等しくとり(β’=ーβ)、螺旋溝30
と螺旋溝301の条数を等しくすることによって、この
記録媒体8の幅方向に働く力を相殺することが可能とな
る。
301の進行角度β’を大きくとり、記録媒体8の幅方
向に働く力を発生せしめ、記録媒体8の幅方向の一端面
をガイド部材(不図示)に強制的に押し付けることによ
り、記録媒体8の搬送動作をより安定したものとするこ
とも可能となる。また、記録媒体8の幅方向の一端面だ
けのガイドで済むことから、種々の異なる幅の記録媒体
8を扱うことが容易な、プリンタの紙送り装置を得るこ
とができる。なお、この効果は螺旋溝30のみの設定に
よっても得られ、さらに、螺旋溝301を設けることに
より、螺旋溝301の進行角度β’と螺旋溝301の条
数及び螺旋溝30の進行角度βと螺旋溝30の条数との
選定により、記録媒体8の搬送力と記録媒体8の幅方向
への押し付け力とを独立に設定することが可能となる。
よれば、搬送ローラの外周面に螺旋溝を形成することに
より、搬送ローラは、記録媒体を搬送する部位と軸受手
段に軸支される部位とを機能的に分離する必要がなくな
り、長手方向に沿って段差なく一様な外径に形成するこ
とが可能となることから、搬送ローラを挟んで対向する
位置に、軸受手段とピンチローラとを配置することが可
能となる。この構成により、搬送ローラの、軸受手段と
の当接部、すなわち、軸受手段に軸支され搬送ローラの
回転の軸となる部位と、搬送ローラの、ピンチローラと
の当接部、すなわち、記録媒体がその表面にならって搬
送される部位とが、搬送ローラの同一箇所の外周面とな
り、両者の間には偏心が生じないものとなる。したがっ
て、搬送ローラの任意の回転量、すなわち、記録媒体の
任意の搬送量に対して、搬送ローラの偏心要因による搬
送誤差が極めて小さい、記録媒体搬送装置を得ることが
できる。
観斜視図である。
である。
図である。
ローラの形態を示す図である。
ローラの形態を示す図である。
ローラの形態を示す図である。
ローラの形態を示す図である。
ある。
ある。
ある。
ある。
りローラの他の形態を示す図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 記録媒体を搬送する搬送ローラと、該搬
送ローラとの間に介在する該記録媒体を押圧挟持して該
搬送ローラととも回転可能なピンチローラと、該搬送ロ
ーラを回転駆動させる駆動力伝達手段と、を具えた記録
媒体の搬送装置において、 前記搬送ローラはその長手方向に螺旋溝を形成したこと
を特徴とする記録媒体搬送装置。 - 【請求項2】 前記搬送ローラの外周面はその長手方向
に沿って段差なく一様な外周面としたことを特徴とする
請求項1記載の記録媒体搬送装置。 - 【請求項3】 前記搬送ローラを回転可能に複数の位置
で支持する軸受手段を有し、前記軸受手段は前記ピンチ
ローラと対向して配置したことを特徴とする請求項1、
2記載の記録媒体搬送装置。 - 【請求項4】 前記螺旋溝は、複数条の溝からなること
を特徴とする請求項1記載の記録媒体搬送装置。 - 【請求項5】 前記搬送ローラの軸線方向と前記搬送ロ
ーラの外周面上に形成された螺旋溝を平面上に展開した
線とのなす進行角度が、1度以上かつ15度以下である
ことを特徴とする請求項1または請求項4記載の記録媒
体搬送装置。 - 【請求項6】 前記螺旋溝は、旋回方向が異なるように
前記搬送ローラの長手方向の両方向から形成したことを
特徴とする請求項1記載の記録媒体搬送装置。 - 【請求項7】 前記螺旋溝は、前記記録媒体をその幅方
向に伸張させる伸張力を発生せしめることを特徴とする
請求項1記載の記録媒体搬送装置。 - 【請求項8】 前記螺旋溝は、旋回方向および前記進行
角度の絶対値がそれぞれ相異なる二組の螺旋溝としたこ
とを特徴とする請求項6記載の記録媒体搬送装置。 - 【請求項9】 前記螺旋溝は、旋回方向および条数がそ
れぞれ異なることを特徴とする請求項6記載の記録媒体
搬送装置。 - 【請求項10】前記螺旋溝は、前記進行角度の絶対値が
異なることを特徴とする請求項5記載の記録媒体搬送装
置。 - 【請求項11】前記搬送ローラは、金属材料を用いたこ
とを特徴とする請求項1から請求項10記載の記録媒体
搬送装置。 - 【請求項12】前記金属材料としてステンレス鋼を用い
たことを特徴とする請求項11記載の記録媒体搬送装
置。 - 【請求項13】前記記録媒体と接触する前記螺旋溝のエ
ッジ部は先尖形状としたことを特徴とする請求項1から
請求項12記載の記録媒体搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33222695A JP3492059B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 記録媒体搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33222695A JP3492059B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 記録媒体搬送装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09169450A true JPH09169450A (ja) | 1997-06-30 |
JP3492059B2 JP3492059B2 (ja) | 2004-02-03 |
Family
ID=18252588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33222695A Expired - Fee Related JP3492059B2 (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | 記録媒体搬送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3492059B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002103718A (ja) * | 2000-07-27 | 2002-04-09 | Hewlett Packard Co <Hp> | ハードコピー装置用のローラ要素 |
JP2007320714A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Ricoh Elemex Corp | シート送りローラ装置および画像形成装置 |
JP2012020290A (ja) * | 2010-07-12 | 2012-02-02 | Seiko Epson Corp | 円筒軸の製造方法 |
-
1995
- 1995-12-20 JP JP33222695A patent/JP3492059B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002103718A (ja) * | 2000-07-27 | 2002-04-09 | Hewlett Packard Co <Hp> | ハードコピー装置用のローラ要素 |
JP2007320714A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Ricoh Elemex Corp | シート送りローラ装置および画像形成装置 |
JP2012020290A (ja) * | 2010-07-12 | 2012-02-02 | Seiko Epson Corp | 円筒軸の製造方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3492059B2 (ja) | 2004-02-03 |
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