JPH09169158A - ポリ(アミド酸)またはその塩の非感光性層を使用する高解像性ポリイミド画像の作成方法 - Google Patents

ポリ(アミド酸)またはその塩の非感光性層を使用する高解像性ポリイミド画像の作成方法

Info

Publication number
JPH09169158A
JPH09169158A JP8110648A JP11064896A JPH09169158A JP H09169158 A JPH09169158 A JP H09169158A JP 8110648 A JP8110648 A JP 8110648A JP 11064896 A JP11064896 A JP 11064896A JP H09169158 A JPH09169158 A JP H09169158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
poly
amic acid
polymer
photosensitive layer
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8110648A
Other languages
English (en)
Inventor
Sheau-Hwa Ma
シヨウ−フワー・マー
Walter R Hertler
ウオールター・レイモンド・ハートラー
Iii Howard E Simmons
ハワード・エンサイン・シモンズ・ザサード
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EI Du Pont de Nemours and Co filed Critical EI Du Pont de Nemours and Co
Publication of JPH09169158A publication Critical patent/JPH09169158A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/0002Lithographic processes using patterning methods other than those involving the exposure to radiation, e.g. by stamping
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M3/00Printing processes to produce particular kinds of printed work, e.g. patterns
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y40/00Manufacture or treatment of nanostructures

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高解像性のウオッシュオフポリイミド画像を
調製する方法の提供。 【解決手段】 この方法は(a)基体上に、実質的に非
結晶性のポリ(アミド酸)ポリマーかまたはその塩を含
む非感光性層を準備し;(b)この非感光性層に対し
て、インク付与区域において溶解性を変化させる水性イ
ンクを画像状に付与し、この水性インクは溶解性改変剤
を含むものであり;(c)可溶性区域を除去するため、
水性溶液によりこの非感光性層を洗浄し;そして(d)
ポリ(アミド酸)ポリマーをポリイミドに変換する、の
連続的な各ステップから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は高解像性のウオッシュオフ画像を
作成する方法、より詳細には、ポリ(アミド酸)または
その塩を含む非感光性の層から、高解像性のポリイミド
画像を作成するための方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】ポリイミドは、普通その優れた耐熱性およ
び耐薬品性および誘電特性のため、電子部品の製造に際
して中間層絶縁体、保護層、またはエッチ用マスクとし
て用いられている。これらの利用のためのパターン化し
たポリイミドフィルムを生成するのに用いる、ホトレジ
スト組成物は従来から良く知られている。このようなポ
リイミドフィルムは、代表的には塗膜として溶液から沈
着されている。光に対して画像形成露光したとき、この
フィルムの溶解性は画像化区域中で変化される。
【0003】ポリイミドフィルムレジストは一般にネガ
チブ作動であるが、ポジチブ作動とすることもできる。
ネガチブ作動のものは、本来的にエチレン性の不飽和二
重結合(たとえば、側鎖中のアクリルエステル部)を含
んでいるポリアミックエステルのような、ポリイミドま
たはポリイミド前駆体をベースとしている。このアクリ
ル部分はUV照射中に架橋し、露光された区域を有機溶
剤中に不溶性となるようにする。未露光の区域は有機溶
剤中に可溶性のままで、かくして適切な溶剤により除去
される。この未露光区域の完全な除去のためには大量の
溶剤が必要とされ、そして現像された画像の解像度は架
橋した露光区域の膨潤により限定されている。
【0004】報告されている大部分のポジチブ作動ポリ
イミドレジストは、ポリ(アミド酸)と標準的なキノン
ジアジドの光化学にもとづいており、ここでアルカリ性
の現像液中でのポリ(アミド酸)の溶解性はキノンジア
ジド化合物により抑制されているのである。光照射は露
光された区域を現像液中に可溶性のものにする。しかし
ながら、このようなレジスト配合物は、キノンジアジド
化合物が酸の存在下に比較的速やかに分解するため、普
通限定された保存性をもつことが知られている。さら
に、露光域と未露光域との間の溶解性の差が比較的小さ
く、そしてアルカリ性現像液とエッチング溶液に対する
その安定性も不満足なものである。
【0005】光活性なグループの組入れは、ポジチブ作
動ポリイミドレジスト中で用いられたいま一つのアプロ
ーチである。一つの例はポリ(アミド酸)のo−ニトロ
ベンジルエステルであり、ここでo−ニトロベンジル基
は光化学的に酸性基に変換され、画像化区域をアルカリ
性現像液中でさらに可溶性なものとする。
【0006】前述の各公知方法は、モノマーのような不
便な材料の使用と、微妙にバランスされた感光性処方物
とによる光化学的なプロセスにもとづいている。また、
光活性なポリイミド前駆体を作るには入念な合成法が必
要とされる。この方法は普通ホトマスクの調製、位置合
わせを伴う露光、および現像を含んでいて複雑である。
最終製品は、所要の光化学的特性を達成するのに通常妥
協を必要とされるため、所要の機械的および電気的特性
のすべてをもつことができない。
【0007】本発明はこれらの不都合の多くを克服し、
そして使用することが容易でかつ高解像性の画像を迅速
に作成する可能性をもつ、最小の環境的なリスクを与え
る一方法を提供するものである。
【0008】
【発明の要点】本発明は、高解像性のウオッシュオフポ
リイミド画像を作成する方法であって: (a) 基体上に、実質的に非結晶性のポリ(アミド
酸)ポリマーまたは実質的に非結晶性のポリ(アミド
酸)ポリマーの塩を含有する非感光性層を準備し; (b) この非感光性層に対しその溶解性を変化させる
水性インクを画像状に付与し、この水性インクは水性キ
ャリヤー媒体と溶解性改変剤とからなるものであり; (c) この非感光性層の可溶性区域を除去するため
に、水性溶液によりこの非感光性層を洗浄し;そして (d) ポリイミド層を形成するためにこのポリ(アミ
ド酸)ポリマーを硬化する 連続的な各ステップよりなる前記作成方法を提供するも
のである。
【0009】非感光性層が実質的に非結晶性のポリ(ア
ミド酸)ポリマーであるとき、溶解性改変剤は塩形成剤
(たとえば、塩基)である。非感光性層が実質的に非結
晶性のポリ(アミド酸)ポリマーの塩であるとき、溶解
性改変剤はこの塩を水に不溶性のその酸の形に戻すよう
な酸形成剤(たとえば、酸)である。好ましい具体例に
おいて、水性インクはインクジェットプリンターを用い
て付与される。
【0010】
【発明の具体的説明】本発明は前記の公知技術を超える
いくつかの利点を与えるものである。たとえば、本発明
はパターンの形成およびエレメントの現像のため水性の
溶液を利用するために、従来技術よりも環境的にはるか
に安全である。そこで、廃液処理には溶剤ベースのシス
テムについて必要とされるような溶液処理は必要なく、
そして揮発性の溶剤蒸気は著しく減少されるかまたは排
除される。その上、本発明方法は潜在的に有毒なモノマ
ーを使用せず、より安全でありかつ使用するものより容
易である。ポリイミドを形成させるためのポリ(アミド
酸)ポリマーの熱的または化学的な硬化以外に、追加的
な加熱または露光ステップを必要とはしないし、そして
処理中に安全光の区域も必要としない。
【0011】本発明方法により形成された画像は驚くほ
ど良好な解像性と鮮鋭なエッジとを有している。エレメ
ントは画像層が付与された後直ちに画像を現像するため
ウオッシュすることができ、これは方法を著しく簡易化
しかつ効率を高めるものである。また、エレメントは非
感光性層と溶解性改変剤との間の反応が安定な非感光性
を形成することから、水性溶液によって現像をされる前
に無制限の期間潜像をそのままに保存することができ
る。
【0012】〔非感光性層〕非感光性層はポリ(アミド
酸)ポリマーかまたはその塩からなり、これは以下に述
べる水性インクと反応したときに、それぞれポリ(アミ
ド酸)ポリマーの水溶性の塩かまたはポリマーを形成し
得るものである。さらに、このポリマーはその塩ではな
い形においては水に不溶性で、そして塩の形では水溶性
でなければならない。
【0013】いま一つの要件は、非感光性層中に水性イ
ンクに存在する溶解性改変剤の拡散を容易とするため、
このポリマーは実質的に非結晶性のものである。ここで
用いた“実質的に非結晶性”の用語は、ポリマーが約5
0%より多くない結晶性をもつことを意味している。
【0014】画像が現像をされる前に、画像情報を追加
/修正するために第2のパターン層を、特定の区域に追
加的の溶解性改変剤を付与することにより与えることも
意図されている。もし非感光性層がポリ(アミド酸)ポ
リマーからなりかつ水性インクが塩形成剤を含むもので
ある場合、たとえば、画像は特定区域に追加的な塩形成
剤を付与することにより、追加しまたは修正をすること
ができる。また、画像は特定区域中に塩形成剤を中和し
得る薬剤を含む水性インクを付加して、この区域を再び
非現像性とすることにより削除することができる。この
ような化合物の実例は酢酸のような酸である。
【0015】〔ポリ(アミド酸)ポリマー−ポリイミド
の前駆体〕ポリ(アミド酸)は、有機溶剤中でテトラカ
ルボン酸二無水物をジアミンと反応することにより容易
に調製される。テトラカルボン酸二無水物はつぎの式に
より表すことができる:
【化2】 ここでR1は2〜22個の炭素原子を有する4価の有機
性基である。たとえば、脂肪族または脂環性のテトラカ
ルボン酸二無水物を好都合に選定することができる。
【0016】有用なものの例には以下を含むが、これに
限るものではない、ブタンテトラカルボン酸二無水物、
ペンタンテトラカルボン酸二無水物、ヘキサンテトラカ
ルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無
水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ビシ
クロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、シクロプロパ
ンテトラカルボン酸二無水物、およびメチルシクロヘキ
サンテトラカルボン酸二無水物などである。
【0017】芳香族テトラカルボン酸二無水物の使用
は、優れた物理的特性をもつポリイミドに変換すること
のできるポリ(アミド酸)を与える。有用な芳香族テト
ラカルボン酸二無水物の例には以下のものを含むが、こ
れに限るものではない、2,2′−ビス(3,3′,4,
4′−ビフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物
(6−FDA)、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物(BTDA)、ピロメリット酸
二無水物(PMDA)、3,4,9,10−ペリレンテト
ラカルボン酸二無水物、4,4′−スルホニルジフタル
酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物(BPDA)、1,2,5,6−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、および2,3,5,6−ピ
リジンテトラカルボン酸二無水物、およびこれらの混合
物である。多くの二無水物が市場で手に入れられる。
【0018】本発明で用いられるジアミンは以下の式で
表すことができる: H2N−R2−NH2 ここでR2は炭素原子数1〜22の2価有機基である。
有用なものの例には以下のものを含むがこれには限られ
ない、4,4′−オキシジアニリン(ODA)、4,4−
ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルサルファ
イド、m−フェニレンジアミン(MPD)、p−フェニ
レンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジア
ミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、ベンジジ
ン、3,3′−ジメチルベンジジン、3,3′−ジメチル
ベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、o−ト
リジン、4,4″−ジアミノターフェニル、1,5−ジア
ミノナフタレン、2,5−ジアミノピリジン、3,3′−
ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,
4′−ビス(p−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,
2−ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕プ
ロパン、およびヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニ
レンジメチレンジアミン、およびこれらの混合物であ
る。
【0019】以下の式により示されるシロキサンジアミ
ンの使用はまた有機性の基板への接着を改善できる:
【化3】 ここでR3は炭素原子数1〜10の2価有機性基であ
り、R4、R5、R6およびR 7は同じでも異なるものでも
良いそれぞれ炭素原子数1〜10の1価有機性基とする
ことができ、そしてmは1〜10の整数である。
【0020】このシロキサンジアミンは普通ジアミンの
全体量の1〜20モル%の分量で用いられる。シロキサ
ンジアミンの濃度が余りにも低いときは、所要の接着性
の改善が得られないことがある。もしも濃度が余りにも
高いときは耐熱性が損なわれよう。適切な分量の選定は
システムと用いられた基板とに依存し、定型的な実験に
より容易に決定される。有用なシロキサンジアミンの例
はビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサ
ンである。
【0021】合成のため使用した有機溶剤はまた好まし
くは得られるポリ(アミド酸)のための良い溶剤でもあ
る。N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
オキサイド、テトラメチルウレア、またはヘキサメチル
ホスホン酸トリアミドのような極性溶剤を好都合に選定
することができる。ケトン、エステル、エーテルおよび
ハロゲン化炭化水素のような、この他の普通に用いられ
ている有機溶剤も本発明の実施に際し使用することがで
きる。有用なものの例にはアセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、
マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロ
メタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタ
ン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロ
ベンゼン、などが含まれる。
【0022】ポリ(アミド酸)は後の使用のために分離
することもできるし、あるいは好ましくは調製した溶液
の形で“そのまま”用いることもできる。前記の有用な
ポリ(アミド酸)のあるものは、ピラリンR(Pyralin)
の商品名のもとにイー・アイ・デュポン社から入手する
ことができる。ポリ(アミド酸)上の酸基の数は、取り
扱い性および保存中の感湿性などの物理的の特性を改善
し、またはさらに良い現像ラチチュードを得るために減
らすことができる。これは部分的イミド化、部分的エス
テル化によるか、またはそのエステル誘導体とポリ(ア
ミド酸)の混合物の使用などにより達成される。ポリ
(アミド酸)ポリマーは非感光性層の全重量を基準に1
00%までの分量で、好ましくは50〜100%の量で
存在することができる。
【0023】〔ポリ(アミド酸)ポリマーの塩〕ネガチ
ブ画像は非感光性層中にポリ(アミド酸)ポリマーの塩
を使用することにより生成される。前記のポリ(アミド
酸)は、酸基を水性溶液中に可溶性であるその塩に変換
するため、塩基と反応させることができる。ポリアミド
酸の塩の形のものもなおフィルム形成性をもち、そのた
め得られる非感光性層がとり扱うのに充分強いものであ
ることが重要である。これはポリアミド酸を作るために
用いるモノマーを注意深く選択し、ポリマーの酸含有量
を調整し、そしてポリマーをその塩に変えるための塩基
を選定するなどにより達成される。ポリマーのTg、分
子量および結晶性などのような各特性、およびポリマー
と塩形成用塩基との相溶性が考慮をする重要なファクタ
ーであり、当業者は定型的な実験によりかかる各特性を
最適化することができる。
【0024】妥当な保存性とするためポリアミド酸の塩
は安定であるべきである。揮発性の低い塩基でなければ
ならない。しかしながら、非感光性層の安定性は画像現
像の際の非画像域中の副生物の除去の容易さとバランス
されていることを必要とし、そして残留副生物の硬化ま
たはイミド化は最終の使用のため重要な特性に不利に作
用しよう。ポリマーのための塩形成剤とインク層中の酸
との間の反応からの低分子量塩が予想される副生物であ
る。ポリアミド酸のため有用な塩形成剤の例は後で述べ
るものと類似の塩基である。塩形成剤の分量は、ポリマ
ーが水性の塗布用溶液中および引きつづく現像液中で、
可溶性となるのに充分でなければならず、これはポリマ
ーの酸含有量、ポリマーの組成、および塗布液のその他
の成分などに応じて変わるであろう。ポリ(アミド酸)
ポリマーの塩は、非感光性層の全重量を基準に100%
までの量、好ましくは50〜100%に存在する。
【0025】〔添加物〕前述のポリ(アミド酸)ポリマ
ーおよびその塩はフィルム形成性(つまり、塗布したと
きにフィルムを形成する)のものであり、そして選ばれ
た各種添加物がこのフィルム特性に不利な作用をしない
かぎり、これを含むことができる。たとえば、可塑剤、
高分子改質剤、接着促進剤、塗布助剤、金属汚染のため
のキレート化剤、および硬さを改善するための無機充填
剤などを、所要の用途に応じて含むことができる。
【0026】選定することのできる代表的な可塑剤には
ジブチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレートな
ど;トリブチルホスフェート、トリクレシルホスフェー
トなどのようなホスフェート類;およびベンジルベンゾ
エート、エチレングリコールベンゾエートなどのような
ベンゾエート類が含まれる。有用な無機充填剤の例はコ
ロイド状のシリカとジルコニアである。これらの無機充
填剤の分量はコーティング特性を妨げるほど多くてはな
らない。
【0027】非感光性層がポリ(アミド酸)ポリマーを
含むもののとき、ポリマーに対する溶解性改変剤(つま
り、塩形成剤)の作用の感受性を増大させるため、ポリ
マーを部分的に水溶性塩の形に変換するのが好ましいこ
とがある。この場合に、添加物がポリマーとインク中の
塩形成剤間の塩形成反応を妨害しないことと、この添加
物が非感光性組成物を水可溶性にしてしまわないことに
留意すべきである。ポリ(アミド酸)またはその塩と添
加物は、塗布液を調製するために適当な溶剤中に完全に
溶解され、そして無機充填剤は一様に分散される。
【0028】〔着色材〕もし着色したエレメントが必要
とされるときは、1種またはさらに多くの着色材を非感
光性層中に存在させることができる。着色材としては染
料および顔料を用いることができる。染料は彩度と透明
度のようなすぐれた色彩特性をもつことが知られている
が、普通顔料ほど耐光性ではない。酸性染料、直接染
料、および塩基性染料のような水溶性の各染料は、これ
らが現像ステップ中にウオッシュオフできるので好都合
に使用することができる。
【0029】有用な顔料には有機および無機の広い範囲
の顔料が含まれる。顔料粒子は分散剤、好ましくはポリ
マー性の分散剤により安定化され、分散されていること
が好ましい。高品質の分散物は適当な分散剤を選定し、
そして多くの通常の粉砕方法を使用して好都合に調製す
ることができる。分散剤はポリ(アミド酸)またはその
塩に作用するような官能性基を含まないことに注意すべ
きで、この官能性基は溶解性改変剤とポリ(アミド酸)
またはその塩との間の相互作用を妨害し、または顔料分
散物の凝集化により塗布性に不都合な作用をするからで
ある。小さな顔料粒子サイズが最高の色彩強度、透明
性、および分散物安定性などのため甚だ望ましい。
【0030】着色材のタイプとその分量は色彩、色強度
と純度、耐光性、選定された塗布用溶剤中の溶解性また
は分散可能性、および意図された応用のため必要なその
他の特性などにもとづいて決められる。市販の染料と顔
料の詳細なリストは、American Associate of Textile
Chemists and Colorists (Research Triangle Park,N
C)で出版された、“Buyer's Guide For Textile Chemi
sts and Colorists”中で知ることができる。
【0031】〔可塑剤〕好ましい具体化例において、可
塑剤は溶解性改変剤の浸透を容易とし、かつ非感光性層
のフィルム形成性を調整するために含有される。可塑剤
はポリマーまたはその塩およびフィルム組成物のその他
の成分と合理的な相溶性をもつことにより選定される。
【0032】有用な可塑剤は当業者に良く知られており
市場で入手することができる。一般に、高湿度の保存安
定性と環境的の作業寛容性とが大きいことのため、水不
溶性可塑剤が好ましいが必須ではない。可塑剤は所要の
目的のために効果的な分量で存在させることができ、そ
して最適のレベルは実験的に決めることができる。
【0033】〔高分子改質剤〕非感光性層の組成物は、
その処理または最終の使用中に必要とされる接着性、屈
曲性、硬さ、湿度感受性およびその他の機械的または化
学的の各特性を変化させるために、追加的な高分子材料
を含むことができる。改善された環境的寛容性をもつ処
方のための高分子改質剤の選定はそのTgに関連する。
ポリマーのTgは主鎖および側鎖基の化学的構造により
影響される。堅固な構造をもつポリマーは一般に高いT
gを示すが、一方より柔軟なポリマーは低いTgを示し
ている。所要Tgのポリマーは、堅固なモノマーと柔軟
なモノマーとの適切な組み合わせの共重合により得るこ
とができる。多数の良く知られたポリマーのTgはJ. B
randrupとE.H. Immergut両氏編の“POLYMER HANDBOOK”
(John Wiley & Sons, Inc., 1975年刊)、第III章、第
140〜192頁に集約されている。
【0034】高分子改質剤は、所要の目的のため効果的
な分量で存在させることができるが、この分量は非感光
性層の溶解特性を阻害するほど多くすべきではない。非
感光性層中に存在するポリ(アミド酸)またはその塩に
ついて、限定された相溶性をもち2相の層を生じるよう
な高分子改質剤は、これが最終の使用について必要とさ
れる特性に不都合な作用をしないならば有効なものであ
る。この2つの相の間の界面は非感光性層中に溶解性改
変剤が拡散するのを容易とするだろう。可塑剤はまたこ
の作用のために使用することもできる。
【0035】非感光性層の組成に応じて、水性媒体かま
たは溶剤媒体のいずれかを、選定した基板上に塗布する
ための組成物を作るのに用いることができる。ポリ(ア
ミド酸)は揮発性の塩形成剤、たとえば、水酸化アンモ
ニウムと反応することにより水性溶液中に溶解すること
ができ、このものは乾燥に際して蒸発し基板上に中性の
水不溶性のポリマーを残留する。ポリ(アミド酸)の塩
は水性の溶液中に容易に溶解することができる。同様
に、非感光性層の各成分を溶解しかつ塗布後に蒸発する
適当な溶剤を選択することができる。
【0036】非感光性層は各種の良く知られた普通の塗
布手法、たとえば、押出ダイ、ドクターナイフ、捲線バ
ー、スピン塗布;スクリーン印刷、グラビア印刷、リソ
グラフ印刷のような印刷技法、または簡単に塗布液中に
基板を浸漬するかまたは基板上に塗布液を吹きつける、
などの方法を用いて基板上に塗布することができる。塗
膜は空気、加熱、真空、またはこれらの組合わせにより
乾燥する。熱を与えるとき、温度はイミド化を生ずるに
充分なほど高くしないよう注意を払うべきである。
【0037】〔基板〕この方法の水性現像ステップと硬
化ステップに耐えることのできる基板は、事実上どれも
本発明方法の実施に際し使用することができる。特定の
基板の選定は、もちろん所期の利用に依存するだろう。
基板はシリコンまたはガリウム−ヒ素のような半導体、
アルミナセラミックまたはガラスセラミックのような無
機絶縁体、アルミニウム、銅またはスチールのような金
属、またはポリイミドフィルムのような有機絶縁体とす
ることができる。基板の表面はシランカップリング剤の
ような結合材料によって処理し、硬化仕上げ処理をした
ポリイミドを含む塗膜と基板間の接着を改善することが
できる。
【0038】〔水性インク〕本発明の方法で、水性イン
クは好ましくはインクジェットプリント法を使用して非
感光性層に対して付与される。インクジェットプリント
は非接触のプリント法であり、ここでは電子的シグナル
がインクの小滴を生成しこれが基板上に沈着する。イン
クジェットプリンターはその信頼性、プリント品質、低
コスト、比較的静かな作動およびグラフ作成能などによ
り、個人用およびその他のコンピューター用の出力とし
て広く利用されている。
【0039】インクジェットプリンターは非常に微細な
小滴状にインクを付与し、潜在的に高解像性の画像形成
を可能とする。これはまたノズル当り毎秒百万滴を超す
速度の沈着を与える、超迅速システムの高出力の能力を
有している。さらに、インクジェットシステムは他の現
在利用しうる市販システムのどれよりも費用が少なく、
ビットマップ作図法による高速のパターン作成が可能で
ある。これらの各特性はインクジェットプリントを、コ
ンピューター駆動パターン化システムのような画像作成
のための魅力的な一つのデジタル的方法とするものであ
る。
【0040】インクジェットプリントは水性インク層を
付与する好ましい方法ではあるが、本発明はインクジェ
ットプリントに限定するものではないと理解されるべき
である。むしろ、画像形成層はまた普通の筆記用具(た
とえば、フエルトペン、万年筆、絵筆)、またはスクリ
ーンプリントのような従来知られているその他の手法に
より付与することもできる。水性インクを付与する個々
の方法は所望の用途とその要求とに関連することは明ら
かであろう。本発明で使用するのに適当な水性インクは
水性のキャリヤー媒体と溶解性改変剤とで構成されてい
る。インク中には以下に述べるような他の成分を存在さ
せることができる。
【0041】〔水性キャリヤー媒体〕水性キャリヤー媒
体は水か(好ましくは脱イオン水)または水と少なくと
も一つの水溶性有機溶剤との混合物からなるものであ
る。もっとも好ましいものは少なくとも一つのヒドロキ
シル基を有する有機溶剤(ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ブチルカルビトール、など)であ
る。適当な水−水溶性有機溶剤混合物の選択は、所要の
表面張力および粘度、インクの乾燥時間、および非感光
性層の組成のような特定の利用上の要求に依存する。
【0042】水性キャリヤー媒体は、普通約5%から約
95%までの水と残り(すなわち95%〜5%)が水溶
性有機溶剤であるものを含んでいる。インクジェットプ
リント用に好ましい割合は、水性キャリヤー媒体の全体
重量を基準にほぼ60%〜約95%が水である。有機溶
剤のより高い濃度はプリントの画質不良を生じよう。低
い濃度はもし活性成分が固体であるときはプリントヘッ
ドの干上りまたは“グラスト化”を生じよう。
【0043】水性キャリヤー媒体はインクの全重量を基
準にほぼ10〜99%の範囲、好ましくはほぼ60〜9
9%そしてもっとも好ましくは70〜98.5%の範囲
に存在する。特定のインク中での水性キャリヤー媒体の
分量は、可溶性のポリマー塩を形成するため必要とされ
る塩形成剤の量に関係しよう。ここで述べたようなその
他のインク成分の存在もまた水性キャリヤー媒体の濃度
に影響するだろう。
【0044】〔溶解性改変剤〕溶解性改変剤は、非感光
性層がポリ(アミド酸)を含むもののときは塩基のよう
な塩形成剤で、あるいはまた非感光性層中のポリマーが
ポリ(アミド酸)の塩であるときは酸のような酸形成剤
とすることができる。
【0045】〔塩形成剤〕塩形成剤はポリ(アミド酸)
上の酸性部分と反応して水溶性の塩を形成するその能力
にもとづいて選択される。好ましい塩形成剤は有機かま
たは無機の塩基であり、アルカリ金属水酸化物(水酸化
リチウム、ナトリウム、およびカリウム);アルカリ金
属の炭酸塩と重炭酸塩(ナトリウムとカリウムの炭酸塩
および重炭酸塩);有機アミン(モノ−、ジ−、トリ−
メチルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン);
有機アルコールアミン(ジメチル−エタノールアミン、
メチルジエタノールアミン、モノ−、ジ−、トリ−エタ
ノールアミン);アンモニウム塩(水酸化アンモニウ
ム、テトラ−アルキルアンモニウムヒドロキシド)およ
びピリジンなどである。
【0046】水性インク中の塩形成剤の分量は、非感光
性層中のポリマーと水溶性の塩を作るのに充分でなけれ
ばならず、これは選定した個々の塩形成剤、非感光性ポ
リマー層の組成、ポリマー層の厚み、などに関係して変
わるであろう。当業者は定型的実験により所定の例につ
いて塩形成剤の最適量を決めることができる。一般に、
塩形成剤はインク組成物の全重量を基準に、1〜90重
量%の範囲に存在させられよう。
【0047】〔酸形成剤〕非感光性層中のポリ(アミド
酸)の塩と反応して、これを不溶性の酸の形に変換する
ために各種の酸を使用することができる。酸の実例に
は、酢酸、プロピオン酸、ギ酸およびシュウ酸のような
有機酸;グリコール酸および乳酸のようなヒドロキシル
化酸;塩酸および臭化水素酸のようなハロゲン化酸;お
よび硫酸、リン酸および硝酸のような無機酸などが含ま
れる。水性インク中の酸の分量は、ポリアミド酸の塩の
基を酸基に変換し非感光性層が現像液中で不溶性となる
のに充分でなければならず、これは選定した個々の酸、
非感光性層の組成、ポリアミド酸の中和程度、非感光性
層の厚み、などに関係して変るであろう。当業者は定型
的実験により所定の例について最適量を決めることがで
きる。一般に酸はインク組成物の全重量を基準に1〜9
0重量%の範囲に存在する。
【0048】〔その他の成分〕ある種の応用に際して、
現像ステップの前に画像の可視的な表示を与えるため、
インクが着色材を含むことが望まれることがある。適当
なインク着色材は、ウオッシュオフステップ中に除かれ
るよう水溶性であるかまたは水分散性でなければなら
ず、そして染料または顔料が含まれる。もし顔料がそれ
自体水分散性でないならば、分散剤を用いることができ
る。着色材はインク中に溶解しまたは分散していられる
ため、その他のインク成分と相溶性でなければならな
い。
【0049】殺菌剤、湿潤剤、界面活性剤、粘度調整
剤、などのようなその他の成分を、必要なればインク組
成中に存在させることができる。このようなものはイン
ク処方、とくにインクジェットインク中で長い間用いら
れている。界面活性剤はインクと非感光性層間の相互的
な作用をコントロールするために用いることができる。
このような相互作用はまた画像ドットの形状とサイズを
決定する。多数の水相溶性活性剤が市場で入手でき、そ
してManufacturing Confectioners Publishing Company
(Glen Rock, NJ)で刊行されたMcCutcheon's Emulsifie
rs and Detergentsから選定することができる。しかし
ながら、最終的なインク組成が、非感光性層の画像化さ
れた区域中での、溶解性改変剤の化学的作用を妨害しな
いことを保証するよう留意しなければならない。
【0050】〔インクの諸特性〕インクジェット用イン
クの応用のため、インクの物理的特性は広範囲の射出条
件、すなわち、熱的インクジェットプリント装置では駆
動電圧とパルス幅、ドロップオンデマンド装置または連
続型装置のいずれかでは圧電素子の駆動周期、およびノ
ズルの形状とサイズ、などと両立し得るものにすべきで
ある。インクジェットプリントのために、インクはイン
ク液滴の円滑な発射を確かなものとするため、プリント
ヘッドの設計にマッチする粘度をもつうすさであること
が必要である。典型的なプリントヘッドのために有用な
粘度は20℃で20cP以下、好ましく10cP以下であ
る。表面張力も、インクがノズルから滴下するのを防止
し、かつ液滴状態を保持してはねかえるのを防ぐため重
要な特性である。有用な表面張力は20℃で18〜80
ダイン/cm、好ましく25〜70ダイン/cmの範囲であ
る。インクを非感光性層に対して他の方法で付与するた
めには、別の粘度と表面張力の評価が適用されこれはそ
のような方法の当業者にはよく知られている。
【0051】前記した溶解性改変剤のあるものはその極
端なpH値のために、インクジェットプリンター中のプリ
ントヘッドに普通に用いられている材料に、不都合な作
用をすることがある。とくに熱駆動プリンター中に用い
られているプリントヘッドは、このような化合物による
作用を受け易い。このような場合、この不都合な効果を
軽くするために比較的揮発性な成分で溶解性改変剤をマ
スクすることができ、インクが付与された後熱によりこ
の揮発性成分を蒸発して溶解性改変剤を放出するのであ
る。
【0052】一つの例として、トリエタノールアミン
(沸点190〜93℃/5mm)のような高沸点または固
体の塩基は、酢酸(沸点116〜118℃)のようなよ
り揮発性または低い沸点の酸で中和し、さらに適当なpH
にすると同時に著しく不活化することができる。このイ
ンクが非感光性層に対し付与された後、短時間熱を与え
て中和されているアミンを分解し、揮発性の酢酸を追い
出しそして遊離のアミンを生じさせ、これをポリマーと
反応させて可溶性のポリマー塩を形成させるのである。
【0053】〔ウオッシュオフ現像〕エレメントが水性
インクにより画像化された後、可溶性区域(すなわち、
ポジチブ作動エレメント中の画像区域またはネガチブ作
動エレメント中の非画像域)は水性の液、好ましく水に
よりとり除かれる。必要なれば、水性液は少量の溶解性
改変剤を含むことができ、好ましく水性インク中に用い
たのと同じものを、不溶性区域に不都合な作用なしに可
溶性区域の除去を容易とするため用いることができる。
場合により、少量の水溶性界面活性剤を塩形成剤とポリ
マー間の相互作用を助けるため、処理液中に存在させる
ことができる。
【0054】〔イミド化〕パターン化したポリ(アミド
酸)塗膜は、ついで熱硬化かまたは化学的処理のいずれ
かによりポリイミドに変換される。熱硬化はそれが清潔
な方法であり、かつ最終的製品中に優れた特性が得られ
ることのために好ましいものである。熱硬化は普通窒素
雰囲気下かまたは真空中で、150〜450℃の温度で
0.5〜5時間連続的にかまたは段階的に行われる。一
例として、もっとも普通の硬化サイクルの一つは100
℃で1時間、ついで200℃で1時間、さらに300℃
で1時間で構成されている。これでポリ(アミド酸)は
所望の特性をもつ高分子量のポリイミドに変換される。
【0055】ポリ(アミド酸)のうすい塗膜はまた化学
的処理により効果的にイミド化することもできる。ポリ
(アミド酸)は周囲温度において、脂肪族カルボン酸二
無水物と第3級アミンとの混合物で処理することによ
り、対応するポリイミドに変換される。無水酢酸とピリ
ジンまたはトリエチルアミンとが普通は使用される。こ
の場合、混合物は膨潤した皮膜中に拡散しそしてイミド
化に作用する。この化学的の方法は熱的硬化のエネルギ
ーを必要とはしないけれども、薬剤をとり扱うことに伴
う問題のため一般に産業的に用いられていない。
【0056】
【実施例】本発明を以下の各種具体的な詳しい実例によ
りさらに示すがこれに限定するものではなく、ここで部
とパーセントはとくに記載しない限り重量によるもので
ある。 実施例1 ODA/6−FDAポリ(アミド酸)を以下の方法によ
り合成した:三つ首の250mlフラスコ中、4.00g
(2.0ミリモル)の4,4′−オキシジアニリン(OD
A)と50.0gのテトラヒドロフランとを、窒素雰囲
気下に固体がすべて溶解するまで撹拌した。撹拌をつづ
け、この間に8.88g(2.0ミリモル)の2,2′−
ビス−(3,3′,4,4′−ビフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン二無水物(6−FDA)を加えた。重合が進
むとともにポリ(アミド酸)が生成し、溶液粘度は非常
に粘っこいタフィー状の粘稠度になるまで増大した。こ
の点で、23.0gの追加のテトラヒドロフランを加
え、反応はさらに4時間撹拌した。得られたポリマー液
(固体分15%)は塗膜を作る際にそのまま用いられ
る。
【0057】ポリ(アミド酸)塗膜は以下の方法を用い
て調製した:このODA/6−FDA ポリ(アミド
酸)ポリマー溶液を、ドクターナイフを使用し5ミル
(0.12mm)厚みのKaptonフィルム上に直接塗布し
た。塗膜は空気乾燥した。以下に示した異なるギャップ
をもつナイフを使用し3種の厚みをもつ塗膜を調製し
た。
【0058】 塗膜No. ナイフのギャップ(ミル) 乾燥膜厚(μm) I 2 7〜9 II 4 10 III 6 13〜14
【0059】ポリ(アミド酸)塗膜は以下の方法を用い
て画像化した:塗膜I〜IIIは、Hewlett Packard Deskj
etインクジェットプリンター(Hewlett Packard Co., P
alo Alto, CA)を使用し、脱イオン水中ジイソプロピル
アミノエタノール30%のインクによってプリントし
た。プリント後直ちに、各試料は流水下でおだやかにこ
すりながら洗った。数秒以内に鮮鋭なエッジをもつ英数
字の文字と各種のドットパターンが洗い出されて出現し
た。顕微鏡写真(125×)は画像区域が基板に対し明
瞭に洗い出されていることを示した。この充分に現像さ
れた試料は直ちにイミド硬化した。
【0060】実施例2 30%ジイソプロピルアミノエタノールの代わりに、1
5%のN,N−ジメチルアミノエタノールを使用して、
実施例1をくり返した。
【0061】実施例3 脱イオン水中の30%ジイソプロピルエタノールアミン
の代わりに、エタノールアミン溶液(ElectrosolR 85,
Du Pont Howson Co., (Leeds, England)製造)を使用し
て、実施例1をくり返した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウオールター・レイモンド・ハートラー アメリカ合衆国ペンシルベニア州19348. ケニツトスクエア.パーカーズビルロード 1375 (72)発明者 ハワード・エンサイン・シモンズ・ザサー ド アメリカ合衆国デラウエア州19807.ウイ ルミントン.イーストモーツアルトドライ ブ9

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高解像性のウオッシュオフポリイミド画
    像を作成する方法であって: (a) 基体上に、実質的に非結晶性のポリ(アミド
    酸)ポリマーおよび実質的に非結晶性のポリ(アミド
    酸)ポリマーの塩から構成される群より選択された化合
    物を含む非感光性層を準備し; (b) この非感光性層に対して、インク付与区域にお
    いてその溶解性を変化させる水性インクを画像状に付与
    し、この水性インクは水性キャリヤー媒体と溶解性改変
    剤とからなるものであり; (c) この非感光性層の可溶性区域を除去するため
    に、水性溶液によりこの非感光性層を洗浄し;そして (d) ポリイミド層を形成するためにこのポリ(アミ
    ド酸)ポリマーを硬化する連続的な各ステップよりなる
    前記作成方法。
  2. 【請求項2】 非感光性層が実質的に非結晶性のポリ
    (アミド酸)ポリマーを含み、そして溶解性改変剤が塩
    形成剤である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 非感光性層が実質的に非結晶性のポリ
    (アミド酸)ポリマーを含み、そして溶解性改変剤が酸
    である、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ポリ(アミド酸)ポリマーが、熱硬化に
    よりポリイミドに変換されるものである、請求項1に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 ポリ(アミド酸)ポリマーが、化学的処
    理によりポリイミドに変換されるものである、請求項1
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 ポリ(アミド酸)が、有機溶剤中でテト
    ラカルボン酸二無水物をジアミンと反応することにより
    調製されるものである、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 テトラカルボン酸二無水物がつぎの式に
    より示されるものである、請求項6に記載の方法。 【化1】 ここでR1は2〜22個の炭素原子をもつ4価の有機性
    基である。
  8. 【請求項8】 ジアミンがつぎの式により示されるもの
    である、請求項6に記載の方法。 H2N−R2−NH2 ここでR2は1〜22個の炭素原子をもつ2価の有機性
    基である。
  9. 【請求項9】 ポリ(アミド酸)がさらにシロキサンジ
    アミンを含むものである、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 実質的に非結晶性のポリ(アミド酸)
    ポリマーの塩は、ポリ(アミド酸)ポリマーを塩形成剤
    と反応することにより調製されるものである、請求項1
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】 ポリ(アミド酸)またはその塩が、非
    感光性層の全重量を基準に50〜100%の量で存在す
    るものである、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 非感光性層が、着色材、可塑剤、高分
    子改質剤、接着促進剤、塗布助剤、キレート化合物、お
    よび無機充填剤よりなる群から選択された、少なくとも
    一つの添加剤を含むものである、請求項1に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 水性キャリヤー媒体が、水または水お
    よび少なくとも一つの水溶性有機溶剤の混合物である、
    請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 溶解性改変剤が塩形成剤である、請求
    項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 塩形成剤が、有機または無機の塩基、
    アルカリ金属の炭酸塩および重炭酸塩、有機アミン、有
    機アルコールアミン、アンモニウム塩、およびピリジン
    よりなる群から選択されるものである、請求項14に記
    載の方法。
  16. 【請求項16】 溶解性改変剤が酸である、請求項1に
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 酸が、有機酸、ヒドロキシル化酸、ハ
    ロゲン化酸、および無機酸よりなる群から選択されるも
    のである、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 溶解性改変剤が、インク組成物の全重
    量を基準に1〜90重量%の量に存在するものである、
    請求項1に記載の方法。
  19. 【請求項19】 インクが、20cPより低い粘度と18
    〜80ダイン/cmの表面張力とをもつものである、請求
    項1に記載の方法。
  20. 【請求項20】 ポリ(アミド酸)は、100°〜45
    0℃の温度で0.5〜5時間熱硬化されるものである、
    請求項1に記載の方法。
  21. 【請求項21】 ポリ(アミド酸)は、脂肪族カルボン
    酸二無水物と第3級アミンの混合物により化学的に処理
    されるものである、請求項1に記載の方法。
JP8110648A 1995-05-02 1996-05-01 ポリ(アミド酸)またはその塩の非感光性層を使用する高解像性ポリイミド画像の作成方法 Pending JPH09169158A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US433275 1995-05-02
US08/433,275 US5609914A (en) 1995-05-02 1995-05-02 Method for preparing high resolution polyimide images using non-photosensitive layers of poly(amic acid) or salts thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09169158A true JPH09169158A (ja) 1997-06-30

Family

ID=23719538

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8110648A Pending JPH09169158A (ja) 1995-05-02 1996-05-01 ポリ(アミド酸)またはその塩の非感光性層を使用する高解像性ポリイミド画像の作成方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5609914A (ja)
EP (1) EP0742487A1 (ja)
JP (1) JPH09169158A (ja)
CA (1) CA2174275A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6341560B1 (en) * 1999-02-04 2002-01-29 Kodak Polychrome Graphics Llc Imaging and printing methods using clay-containing fluid receiving element
JP3773845B2 (ja) * 2000-12-29 2006-05-10 三星電子株式会社 ポジティブ型感光性ポリイミド前駆体およびこれを含む組成物
US7018776B2 (en) * 2002-12-12 2006-03-28 Arch Specialty Chemicals, Inc. Stable non-photosensitive polyimide precursor compositions for use in bilayer imaging systems
CN101730389B (zh) * 2008-10-15 2011-12-14 比亚迪股份有限公司 制作单面镂空柔性电路板的方法
US11203192B2 (en) 2009-08-03 2021-12-21 E I Du Pont De Nemours And Company Matte finish polyimide films and methods relating thereto
US9631054B2 (en) * 2010-07-23 2017-04-25 E I Du Pont De Nemours And Company Matte finish polyimide films and methods relating thereto
US9926415B2 (en) 2010-08-05 2018-03-27 E I Du Pont De Nemours And Company Matte finish polyimide films and methods relating thereto
KR101413078B1 (ko) * 2011-12-30 2014-07-02 제일모직 주식회사 포지티브형 감광성 수지 조성물

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2253944C2 (de) * 1972-11-03 1983-02-24 Agfa-Gevaert Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur Herstellung eines Reliefbildes
JPH02247232A (ja) * 1989-03-18 1990-10-03 Hitachi Ltd ポリイミド膜のパターン形成方法および該膜を用いた電子装置
US5091466A (en) * 1990-04-23 1992-02-25 General Electric Company Insolubilization of soluble pre-imidized polyimides by polyhydrazine compounds
US5275689A (en) * 1991-11-14 1994-01-04 E. I. Du Pont De Nemours And Company Method and compositions for diffusion patterning
US5270078A (en) * 1992-08-14 1993-12-14 E. I. Du Pont De Nemours And Company Method for preparing high resolution wash-off images
US5466653A (en) * 1994-06-29 1995-11-14 E. I. Du Pont De Nemours And Company Method for preparing negative-working wash-off relief images and non-photosensitive elements for use therein

Also Published As

Publication number Publication date
CA2174275A1 (en) 1996-11-03
US5609914A (en) 1997-03-11
EP0742487A1 (en) 1996-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI636075B (zh) 新穎聚合物及含有該聚合物之熱固性組成物
US5270078A (en) Method for preparing high resolution wash-off images
US5292556A (en) Method for preparing negative-working wash-off relief images
JP5892082B2 (ja) インクジェット用インク
US5466653A (en) Method for preparing negative-working wash-off relief images and non-photosensitive elements for use therein
JP5617248B2 (ja) インクジェット用インク
DE69408709T2 (de) Photoempfindliche Harzzusammensetzung
JPH09169158A (ja) ポリ(アミド酸)またはその塩の非感光性層を使用する高解像性ポリイミド画像の作成方法
DE69922155T2 (de) Vorläufer einer photoempfindlichen harzzusammensetzung und verfahren zu dessen herstellung
CN105785713B (zh) 感光性树脂组合物、干膜、固化物、部件或制品、粘接剂
JPH06266110A (ja) ポジ型レジスト材料
JP2007314647A (ja) インクジェット用熱硬化性樹脂組成物、耐熱性樹脂膜の形成方法およびそれを用いた電子部品
JP3363580B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びレリーフパターンの製造法
JP2009265294A (ja) 感光性樹脂組成物
CN108475023B (zh) 感光性树脂组合物、干膜、固化物和印刷电路板
JPH04153261A (ja) 耐熱樹脂ペーストおよびこれを用いたic
CN108700805B (zh) 感光性树脂组合物、干膜、固化物、印刷电路板和光产碱剂
JPH05506874A (ja) ジェットプリント法用の温度変化に安定な耐溶剤性インキ
JP2003277478A (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2005289034A (ja) 版材用樹脂組成物及びそれを用いた高分子印刷版
JPH0159570B2 (ja)
JP2003313270A (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2002372782A (ja) 感光性樹脂組成物およびそのパターンを有する半導体装置