JPH09169128A - 染料昇華型転写印刷方法および装置 - Google Patents

染料昇華型転写印刷方法および装置

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JPH09169128A
JPH09169128A JP22027096A JP22027096A JPH09169128A JP H09169128 A JPH09169128 A JP H09169128A JP 22027096 A JP22027096 A JP 22027096A JP 22027096 A JP22027096 A JP 22027096A JP H09169128 A JPH09169128 A JP H09169128A
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JP
Japan
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donor
dye
receiver
lens
rod
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JP22027096A
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English (en)
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Geoffrey Philip Naylor
ジオフリー・フィリップ・ネイラー
West Hatt Kenneth
ケネス・ウェスト・ハット
Scott Thomas Mazer
スコット・トーマス・メイザー
J Whalley Gregory
・ホェイリー グレゴリー・ジェイ.
James R Teter
・テテー ジェームス・アール.
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Imperial Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Imperial Chemical Industries Ltd
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    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/382Contact thermal transfer or sublimation processes
    • B41M5/38207Contact thermal transfer or sublimation processes characterised by aspects not provided for in groups B41M5/385 - B41M5/395
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
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    • B41M5/38221Apparatus features

Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】 変調されたスキャン用レーザービーム
(5)を用いて、ローラ(2)上に載置される染料受容
体シート(1)の所定の領域を加熱して、染料供与体シ
ート(1)内の染料を昇華させ、間隙(10)を横切っ
て、支持台(4)に載置される受容体シート(3)上に
凝集させることにより、受容体シート(3)に画像を形
成する。間隙(10)は、供与体シート(1)が受容体
シート(3)に接する点Aから離れたオフセット点でビ
ーム(5)をスキャンすることにより得られる。供与体
シートと受容体シートの位置は逆でもよい。また、ロー
ラ(2)の代わりに、ビーム(5)を透過させる棒状レ
ンズを用いてもよい。この場合には、レンズの表面上に
スペーサ・テープを備える等の方法により、棒状レンズ
からビーム(5)が出射する地点で、棒状レンズに隣接
するシートが棒状レンズから隔てられているようにす
る。更に、供与体シートと受容体シートとの間の昇華間
隙をフランジ付きのローラによって形成するようにして
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、染料昇華型転写
印刷方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザーを用いた染料拡散熱転写印刷で
は、染料供与体シートと受容体シート(またはその他の
染料供与体と染料受容体)とを密着させて、変調された
レーザービームのスキャンにより、染料供与体シートの
所定の領域を加熱する。この結果、染料が所定の領域か
ら受容体シートに拡散され、対応する画像が受容体シー
トに形成される。
【0003】転写印刷の別の方法に、昇華を利用したも
のがある。本発明は、この方法を対象にしている。昇華
転写では、供与体シートと受容体シートとの間に、通常
数ミクロンの間隙が存在する。供与体シートを加熱する
ことにより、染料が蒸気の状態になる。蒸気となった染
料は、間隙を横断して、受容体シートの比較的冷たい表
面上で凝縮する。
【0004】レーザーシステムにおいて、拡散転写と比
較して、昇華転写は、より少ないエネルギーで所定量の
染料を転写することができ(これは、昇華転写では、染
料供与体シートのみを加熱すればよいためである)、ま
た、供与体シートと受容体シートとの間に存在する塵埃
粒子によって画像の欠陥が起こる可能性が少ない(拡散
転写では、塵埃粒子が粒子自身の大きさよりも大きな領
域に渡って供与体と受容体とを引き離すことにより、た
とえ非常に小さなものであっても、スムーズな染料の拡
散を妨げる)。
【0005】昇華転写のための間隙は、通常、供与体シ
ート及び/または受容体シートの表面に載置されたマイ
クロビーズ等のスペーサ粒子によって形成される。
【0006】米国特許No.4876235には、受容体シートに
スペーサ粒子が設けられたシステムが開示されている。
また、米国特許No.5283224には、染料シートの表面上に
スペーサ粒子が設けられたシステムが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スペーサ粒子
は、レーザー光を吸収し、また、反射するため、最終的
な印刷物に斑点を作ってしまうという問題があった。更
に、スペーサ粒子は、染料を直接遮断し、また、それ自
身が大きな熱体となるために、染料の転写を妨害すると
いう問題もあった。更に、コーティング面の局部的な歪
みをもたらすことにより、最終的な印刷物を不均質にす
るという問題もあった。
【0008】スペーサ粒子の使用は、特に、高倍率で見
る35mmスライドの印刷に不適当である。この場合に
は、印刷物の欠陥、例えばスペーサ粒子によって染料の
転写が妨害された部分等、が拡大されてしまう。
【0009】米国特許No.5291218には、スペーサ粒子を
用いないシステムが開示されている。その代わりに、受
容体の両側面に一対のスペーサレールを設け、真空保持
によって安定した間隙を保つように構成されている。
【0010】本発明は、スペーサ粒子を用いることな
く、その結果、上記の問題点を避けることが出来るよう
な、昇華転写印刷方法と装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明は、染料昇華型転写印刷方法であって、染料供与体
と染料受容体とが少なくとも1点で互いに接触し、前記
接点から離れたオフセット点で昇華転写が起こり、前記
供与体と前記受容体とが前記オフセット点で間隙によっ
て隔てられている、染料昇華型転写印刷方法を提供す
る。
【0012】更に、本発明は、染料昇華型転写印刷を行
うための装置であって、少なくとも1点で互いに接触す
るように染料供与体と染料受容体とを支持する手段と、
前記接点から離れたオフセット点で前記供与体から前記
受容体に染料を昇華転写させる手段と、を備え、前記供
与体と前記受容体とが前記オフセット点で間隙によって
隔てられている、染料昇華型転写印刷装置を提供する。
【0013】本発明によれば、供与体と受容体は、接点
を介して互いに正確に位置決めされ、一方、接点から離
れたオフセット点で転写が行われるように間隙が形成さ
れる。従って、本発明は、スペーサ粒子を用いることな
く、また、それに伴う問題を生じさせることなく、供与
体と受容体との間に安定した間隙を形成する簡単で安価
な方法を提供する。
【0014】間隙は、任意の適当な大きさに形成するこ
とができ、従来の昇華転写システムで用いられているよ
うな大きさにしてもよい。約8ミクロンから約20ミク
ロンの間の大きさの間隙が望ましい結果を与えることが
知られているが、この範囲外の大きさに間隙を形成する
ことも可能である。
【0015】本発明の一例である染料転写印刷システム
では、通常、平坦な支持板上に載置された染料供与体シ
ートと、ローラ上に載置され、供与体シートに接する受
容体シートと、が設けられ、供与体シートは、ローラの
長さ方向に沿って、受容体シートと線状に接する。従来
技術では、レーザースキャンを集束させることにより、
供与体シートの接触線に沿って選択された点を加熱し
て、その結果、スペーサ粒子を用いて間隙を形成してい
ない場合には、所定の領域から染料を受容体シートに拡
散させ、または、スペーサ粒子を用いる場合には、染料
を昇華させていた。
【0016】これに対して、本発明では、集束されたレ
ーザースポットが、受容体シートとの接点で供与体シー
トをスキャンすることなく、接触線と平行で、且つ、少
し離れた供与体の線に沿ってスキャンを行う。このオフ
セット点では、供与体シートが受容体シートに接するこ
となく、その間に小さな間隙が存在して、昇華転写を可
能にする。
【0017】任意の適当な構成により、供与体と受容体
とを互いに接触させるように載置することができる。
【0018】例えば、好適な例として、供与体または受
容体を、ローラ等のアーチ面上に載置するか、または、
アーチ面の周囲を通過させる。例えばローラの外周は、
供与体または受容体を通す好適な誘導路を形成する。ま
た、ローラを回転させて、供与体及び受容体が昇華点を
通るように構成してもよい。
【0019】好適な実施例として、供与体と受容体の一
方をローラ上に載置して、他方をローラに対向して保持
される平坦な支持台上に載置するようにして、この結
果、ローラと支持台の挟み込み部(ニップ部)で、供与
体と受容体を線状に接触させるようにしてもよい。ま
た、染料の昇華にレーザービームを用いて、集束された
レーザースポットを、挟み込み部の線に平行で、且つ、
そこから少し離れた線に沿ってスキャンするようにし
て、この走査線の部分で、供与体と受容体との間に間隙
が形成されるようにしてもよい。あらかじめ載置された
35mmスライドは堅いので、平坦な支持台が特に好適で
ある。
【0020】また、支持台またはローラがレーザー光に
対して透明であり、レーザー光がこのいずれかを通って
供与体に与えられるようにしてもよい。
【0021】支持台が透明な場合には、供与体と受容体
とに対してローラとは反対側にレーザーを設けるように
してもよい。この場合に、受容体もレーザー光に対して
透明であれば、受容体を支持台上に載置してもよい(受
容体がレーザー光に対して透明でない場合に受容体を支
持台上に載置すると、光が供与体に届かない可能性があ
る)。適当な透明な受容体の例としては、35mmのスラ
イドやオーバーヘッドプロジェクター用透明体が挙げら
れる。
【0022】透明な支持台及び受容体を用いることによ
り、供与体の背面からビームを通過させて、供与体のよ
り深い部分まで加熱する場合とは反対に、供与体の正面
でレーザービームを集束させて、必要な部分を正確に加
熱することが出来る。
【0023】また、別の実施例として、ガラス等から成
る棒状レンズ(ロッドレンズ)を用いるようにしてもよ
い。この棒状レンズは、供与体と受容体を互いに接する
ように保持すると共に、両者が離れたオフセット点で、
供与体上にレーザービーム等を集束させるように機能す
る。この場合、棒状レンズを平坦な支持台と共に用い
て、レンズと支持台との挟み込み部(ピンチ部)で供与
体と受容体とを接触させるように構成することが好まし
い。
【0024】この場合、ローラ型の構成と同様に、棒状
レンズを回転させてもよく、または、回転しないように
固定してもよい。
【0025】棒状レンズを用いる場合には、レーザービ
ームは、レンズ位置とは反対側の支持台での法線からず
れた角度でレンズを通過するようにして、レンズと支持
台との挟み込み部(ニップ部)から離れた位置でレーザ
ービームを集束させるようにしてもよい。
【0026】更に、棒状レンズを用いることにより、安
価で強力な多重モード・レーザーダイオードを使用でき
る、という利点がある。多重モード・レーザーダイオー
ドは、直交する軸において高発散ビームと低発散ビーム
を出力する。従って、棒状レンズは、レーザーダイオー
ドからの出力ビームをビームの低発散軸で染料シートに
集束させることができる。一方、例えば、円柱レンズ
(シリンドリカルレンズ)を棒状レンズの上流側で用い
て、ビームをその高発散軸で集束させるようにすること
もできる。このような構成により、fθレンズ等の複雑
で高価な補正光学系を必要とすることなく、スキャンの
間中、両方の軸のビームの焦点を染色シート内に保持す
ることが可能になる。
【0027】棒状レンズを用いて、例えば、染料シート
を棒状レンズに隣接させた場合には、棒状レンズと染料
シートとの界面で、強めあう干渉と弱めあう干渉が起こ
り、ニュートンリングが形成される。この結果、染料シ
ートに与えられる出力が変動して、受容体シートにおけ
る印刷濃度が変動する。この問題は、例えば、レンズに
反射防止コーティング及び/または染料シートに反射防
止バックコーティングを施すことによっても解決でき
る。しかし、本発明の好適な実施例では、光がレンズか
ら出射する地点で、レンズと、レンズの周囲に載置され
る部材(例えば染料シート)との間に間隙を形成するこ
とによって、この問題を解決している。例えば、染料シ
ートをレンズから離すことにより、非平行面の界面が形
成され、この非平行界面と、多重モード・レーザーダイ
オード等の、可干渉性の小さな収れんレーザービームと
の組み合わせにより、干渉の影響を減らすことが出来
る。
【0028】干渉の影響をなくすために間隙を設けると
いう手法は、透明な受容体シートが棒状レンズに隣接し
ているような構成や、透明なローラやその他の透明な装
置に供与体または受容体を載置する構成等の、他の形態
にも適用可能である。
【0029】棒状レンズと染料シート等との間の間隙
は、任意の適当な方法で形成することができる。この間
隙の大きさは、少なくとも約25ミクロンであることが
望ましい。
【0030】レンズと染料シートとの間の間隙は、例え
ば、染料シートのための案内ローラを(棒状レンズの片
側に)設ける際に、染料シートが支持台に対して浅い角
度で、棒状レンズと支持台との間に案内されるように、
案内ローラを位置決めしてもよく、この方法により、適
当な間隙が、染料シートとレンズとの間、また、染料シ
ートと支持台上に載置された受容体シートとの間に形成
されるようにしてもよい。
【0031】また、別の実施例として、スペーサ手段を
棒状レンズに設けるようにしてもよい。スペーサ手段
は、染料転写点の片側に備えるようにしてもよいし、転
写点の両側に備えるようにしてもよい。また、スペーサ
手段が転写点において開口を有するようにしてもよい。
いずれの場合においても、スペーサ手段は、レンズの表
面上のスペーサ手段に隣接する位置において、染料シー
トをレンズから隔てる領域を形成する。スペーサ手段
は、例えば、標準的な接着テープやその他の適当なテー
プ等、テープの形状をしていてもよいし、レンズの表面
上に載置された任意の適当な材質からなる薄片でもよ
い。
【0032】棒状レンズとそれに隣接する供与体または
受容体との間に間隙を形成する別の方法としては、ビー
ムがレンズから出射する地点で、棒状レンズの長さ方向
に沿って(機械加工や成形等により)、溝を形成する方
法がある。この場合、溝の幅は、その地点でビームの幅
を収容するのに充分大きなものにすべきである。また、
レンズの底部は、溝の上を横切る染料供与体内にビーム
の焦点を形成するように選択された、最終集束面として
形成される。
【0033】本発明の印刷装置に棒状レンズを用いる代
わりに、円柱レンズを同様に用いることもできる。
【0034】また、供与体と受容体との間に昇華間隙を
形成する更に他の方法として、供与体と受容体の両方
を、上下に重なるように、ローラ等のアーチ面の周囲を
通過させて、供与体と受容体が、ローラ等の円弧の周囲
で、ローラの外周において互いに接するようにしてもよ
い。この場合、供与体と受容体を引っ張るように保持
し、また、メインローラの両側に一つまたは複数の案内
ローラを配置して、供与体と受容体を案内するような構
成が望ましい。この場合でも、レーザービームを用いて
染料の昇華を行うことが出来る。レーザーが、供与体及
び受容体に対して、ローラ/アーチ面と反対側に設けら
れている場合には、受容体がレーザー光に対して透明で
なければ、供与体をレーザーと受容体との間に配置すべ
きである。アーチ面は、上記以外の形態で備えるように
してもよいし、また、ローラを棒状レンズや円柱レンズ
に置き換えるようにしてもよい。
【0035】一般に、供与体と受容体との間隔が広くな
れば、昇華点が接点から遠くなり、少なくとも、或る小
さな距離以上接点から離れる。このため、昇華点と接点
とを相対的に移動させることにより、間隙の大きさを変
えることが可能になる。例えば、集束されたレーザース
ポットを、ローラと支持台の挟み込み部に対して移動さ
せることにより、間隙の大きさを変えることができる。
または、受容体と供与体が引っ張られながらローラの周
囲を通過する構成では、一つまたは複数のローラを動か
して、ローラの、より大きな、または、より小さな円弧
に沿って供与体と受容体が互いに接するようにすること
もでき、この結果、受容体と供与体の接触領域の端点
を、固定されたレーザースポットのスキャン位置に対し
て、より近づくように、または、より遠ざかるように動
かすことが出来る。このような実施例では、レーザース
ポットのスキャン位置等の昇華点を移動させることな
く、間隙の大きさを変えることが可能になる。
【0036】実際には、上記のいかなる実施例において
も、オフセット点の選択は、所望の大きさの間隙が得ら
れるようにではなく、(所定の大きさのレーザースポッ
トに対して)所望の大きさの画素が形成されるように行
われる。染料は間隙を横切る際に広がるため、画素の大
きさは、間隙の大きさの関数になる。通常、間隙の幅は
約8ミクロンから約20ミクロンの範囲であるが、他の
大きさでも構わない。昇華プロセスは、かなり融通性の
ある(ロバストな)ものであり、かなりの変動を許容す
る。しかし、間隙の大きさが8ミクロン未満であると、
染料シートと受容体シートとの間が固着する(この結
果、接着が起こる)可能性が高くなり、取り返しのつか
ない印刷の失敗につながる。逆に、間隙の大きさが20
ミクロンを超えると、昇華された染料が凝集する傾向が
あるという物理的な機構のために、印刷物にモットリン
グ(まだら模様)が生じる可能性がある。
【0037】オフセット点は、供与体と受容体が接する
点の前、即ち、互いに近づいていく途中にあってもよい
し、または、接点の後、即ち、互いに離れていく途中に
あってもよい。後者の場合には、転写後、供与体と受容
体が互いに接触しない、という利点があり、転写された
染料の汚れ等の問題が生じない。
【0038】本発明は、供与体と受容体とを互いに接触
させ、また、接点から転写点を離すことにより間隙を正
確に形成する、ということ以外に、更に、オフセット点
を変動させて間隙を変える、という優れた方法を提供す
る。この後者の特徴は、それ自体が一つの発明であり、
供与体と受容体が互いに接するシステムのみに適用が限
定されるわけではない。例えば、供与体と受容体の一方
が平面上に載置され、他方がプラテンローラの回りに載
置されるというシステムにおいて、ローラの両端にフラ
ンジを有し、これらのフランジが、前記平面、または、
その上に載置された供与体もしくは受容体に接触して間
隙を形成するようにしてもよい。このようなシステムで
は、供与体が受容体に最も接近した地点で染料の転写が
行われるのが普通である、と考えられる。しかし、本発
明では、所望の距離の間隙、即ち、所望の大きさの画素
を与えるために、この最も接近した地点から離れたオフ
セット点で転写が実行される。この結果、オフセット点
を変更することにより、間隙を変えることが可能にな
る。また、フランジで間隙の大まかな距離を規定し、オ
フセット点を用いて細かな調整を行うようにしてもよ
い。
【0039】従って、本発明は、染料供与体と染料受容
体とが互いに最も接近する点から離れたオフセット点
で、供与体から受容体への昇華転写が行われる染料昇華
型転写印刷方法にも拡張される。また、本発明は、染料
昇華型転写印刷を行うための装置であって、染料供与体
と染料受容体とを支持する手段と、前記供与体と前記受
容体とが最も接近した点から離れたオフセット点で、前
記供与体から前記受容体への染料の昇華転写を起こす手
段と、を備える染料昇華型転写印刷装置を提供する。
【0040】上述したフランジ付きのプラテンローラの
構成は、スペーサ粒子を用いないで間隙を形成する優れ
た方法である。この点に考慮して、本発明は、更に、染
料昇華型転写印刷を行うための装置であって、染料供与
体と染料受容体の一方をプラテンローラ上に載置し、ま
た、他方を平坦な支持台上に載置して、プラテンローラ
の両端部に、または、両端部付近にフランジを設け、こ
れらのフランジが、前記平坦な支持台、または、前記平
坦な支持台上に載置された供与体あるいは受容体に接す
ることによって供与体と受容体との間の間隙を形成す
る、染料昇華型転写印刷装置を提供する。
【0041】同様に、本発明は、その両端部、または、
その両端部付近にフランジが形成されたローラ上に、染
料供与体と染料受容体の一方が載置され、これにより、
供与体と受容体との間の間隙を形成する、染料昇華型転
写印刷方法にも拡張される。
【0042】本発明のこの観点において、ローラの回り
に載置される供与体または受容体の厚さが間隙の大きさ
に影響を与えるため、この厚さを注意深く制御する必要
がある。これは、フランジが、平坦な支持台上に載置さ
れる供与体または受容体そのものに接するのでない限
り、支持台上に載置される供与体または受容体の厚さに
関しても同様である。フランジが直接供与体または受容
体に接する場合には、その厚さが間隙に影響を及ぼすこ
とはない。
【0043】スペーサ粒子を用いる必要のない昇華転写
印刷システムは、画像を見る前に拡大する場合、例え
ば、35mmスライド等の場合には、画像の小さな傷でさ
えも視認可能になるので、特に有効である。
【0044】以上の説明では、染料供与体の加熱に、主
に、レーザービームを用いたが、レーザーダイオード等
から出射されるレーザービームを用いる代わりに、加熱
体や超音波を用いる等、他の適当な方法で昇華を誘導す
るようにしてもよい。また、LEDを用いるようにして
もよい。
【0045】以下に、本発明の実施例を、付随する図面
を参照しながら、例示を目的として、説明する。
【0046】
【発明の実施の形態】図1に示すように、染料供与体リ
ボン1は、プラテンローラ2の回りを通り、平坦な支持
プレート4上に載置された染料受容体シート3に接する
ように保持される。供与体リボン1と受容体シート3
は、ローラ2の長さ方向に沿った点Aで、即ち、ローラ
2とプレート4との挟み込み部で、互いに接する。
【0047】支持プレート4と受容体シート3とは、レ
ーザービーム5に対して透明なので、ビーム5は供与体
リボン1に到達する。例えば、プレート4はガラス製で
あり、受容体シート3は、オーバーヘッドプロジェクタ
ー用または35mmスライド用の透明体であってもよい。
【0048】染料供与体リボン1及び受容体シート2
は、他の任意の適当な形態をとるものでもよく、染料シ
ートがレーザー放射を吸収するように設計されていれ
ば、あらゆる任意の標準的な染料及び受容体リボン/シ
ートを備えていてもよい。
【0049】典型的な染料シート/リボンは、例えば、
染料と、結合剤と、赤外線吸収剤とで構成される染料供
与体層を担持する、23ミクロンのポリエステル基板材
料を備えている。結合剤は、染料と赤外線吸収剤とを一
緒に基板材料上に固定する役割を果たし、また、赤外線
吸収剤は、レーザーエネルギーを吸収して、これを熱に
変換し、染料を染料シートから昇華させて、受容体シー
ト上で凝縮させる役割を果たす。
【0050】典型的な受容体シートは、例えば、昇華し
た染料を吸収するための適当な樹脂からなる染料受容体
層を担持する、75ミクロンのポリエステル基板材料か
ら構成される。
【0051】このような種々の染料シート及び受容体シ
ートは、この業界において周知である。
【0052】レーザービーム5は、レーザーダイオード
源6等の任意の適当なレーザー源から出射され、適当な
システムを用いて、走査され、集束される。図1に、コ
リメート及びフォーカス光学系7、8とガルバノメータ
ミラー9と、を備える、標準的なスキャン構成の概略図
を示す。ここで、光学系8は、ビーム5の焦点を補正し
て、最終的な焦点位置がミラーの偏向角度に比例するよ
うにビーム5を走査させる、標準的なfθレンズであ
る。
【0053】従来技術と異なり、本実施例では、レーザ
ービーム5の焦点は、リボンとシートとが互いに接する
点Aで染料シート1を横切って走査を行うのではなく、
点Aからわずかな距離だけ離れて、リボン1とシート3
が互いに離れた地点で、染料リボン1に向けられてい
る。これにより、転写点に、間隙10が形成される。供
与体リボン1と受容体シート3は、共に、ローラ2と支
持プレート4との間にしっかりと保持されるため、互い
に正確に位置決めされ、その結果、間隙10も正確に保
持される。
【0054】供与体リボン1の幅方向にレーザービーム
5のスポットをスキャンする間に、レーザービーム5の
焦点に対して受容体シート3及び供与体リボン1を動か
すことにより、1行ずつ、画像が受容体シート3に形成
される。レーザー源6の出力が変調されて、各スキャン
の間に供与体リボン1の選択された領域がビーム5によ
り加熱され、染料がこれらの領域から昇華して、間隙1
0を横切り、比較的冷たい受容体シート3上に凝集す
る。このシステムは、プラテンローラ2とレーザーのス
キャン位置とを固定して、支持プレート4を移動させる
ようにしてもよいし、または、プレート4を固定して、
ローラ2とビーム5とを縦1列に動かすようにしてもよ
い。いずれの場合においても、ローラ2を回転させて、
供与体リボン1の新しい領域を前進させるとともに、摩
擦を少なくするようにしてもよい。
【0055】転写は、供与体リボン1が受容体シート3
に接する接点の前で起こるようにしてもよく、また、後
で起こるようにしてもよい。
【0056】受容体シート3をこのシステム内に何度も
通すことにより、カラー画像を形成することが出来る。
この場合、1回ずつ、黄色、マゼンタ、シアン等の異な
った色の供与体リボン1を用いる。または、長さ方向ま
たは幅方向に沿って異なった色の領域を有する1本の供
与体リボンを用いてもよい。
【0057】レーザービーム5の焦点とローラ2とを相
対的に移動させて、供与体リボン1が受容体シート3に
接する接点からのレーザー走査位置のオフセット量を変
えて、間隙10の幅を変えるようにすることもできる。
実際には、所望の大きさの画素が受容体に形成されるよ
うに、このオフセット点を変動させる。これは、昇華さ
れた染料が転写の過程で広がるので、画素の大きさが、
間隙の幅に相関するためである。通常、間隙の大きさ
は、約8ミクロンから約20ミクロンの範囲であるが、
従来技術の昇華システムで使用されているような他の大
きさの間隙を使用することも可能である。
【0058】図2は、受容体シート3がプラテンローラ
2の回りに巻きつけられた構成の第二実施例を示す。染
料供与体リボン1は、一対の案内ローラ11及び12の
間で引っ張られて、また、プラテンローラ2の一部の回
りに載置される受容体シート3に接するように、ローラ
11、12によって保持されている。第一実施例と同様
に、レーザービーム5の焦点は、リボン1が受容体シー
ト3に接する地点で供与体リボン1を走査するのではな
く、リボン1とシート3が互いに離れて、昇華転写に必
要な間隙10を与えるように、接点から離れたオフセッ
ト点で走査を行う。ステッピングモーター13を用い
て、ローラ2を回転させ、各スキャン後に、受容体シー
ト3を1行ずつ進ませるようにしてもよい。
【0059】この実施例では、レーザービーム5のスポ
ットのスキャン位置を動かすのではなく、ローラ12を
左または右に動かすことにより、供与体リボン1と受容
体シート3との間の間隙10を変えることが出来る。図
2で左方向にローラ12を動かすことにより、供与体リ
ボン1が受容体シート3に接するプラテンローラ2回り
の距離が大きくなり、その結果、両者が接する部分の最
後の地点からビーム5の焦点までの距離が小さくなっ
て、間隙10の幅が小さくなる。ローラ12を右方向に
動かした場合には、逆の結果が得られる。
【0060】第二実施例で説明した構成と同様の構成
を、直径50mmの金属製プラテンローラ2に貼りつけ
た75μmの厚さの受容体リボン3を用いて実現した。
張力を保持するためにクラッチに抗して動作するゴム製
のローラ11を用いて、23μmの厚さの染料供与体リ
ボン1を受容体リボン3に接するように保持した。供与
体リボン1は、受容体リボン3と離れる点から50mm
離れた位置で、第二のゴム製ローラ12上を通過する。
【0061】波長が810nmのレーザービーム5を、
供与体リボン1上の、供与体リボン1と受容体リボン3
との間に5μmの間隙10が形成された地点で集束させ
た。ビーム5は、2基のSDL-5422の150mWレーザー
6からの出力を合成したものであり、供与体リボン1の
染料層において計測した結果、IR吸収体による吸収点
で105mWであった。レーザースポットの大きさは、
20μmであり、このスポットを、ガルバノメータミラ
ー9を用いて、プラテンローラ2の軸と平行に、かつ、
5μmの間隙のオフセット位置でスキャンさせた。各行
が印刷された後、プラテン2をステッピングモーター1
3により回転させて、受容体リボン3を1行進めた。
【0062】レーザービームを制御変調することによ
り、受容体リボン3上に画像を印刷した。Sakura PDA 6
5 濃度計を用いて測定された透過光学濃度1.57を与
える均一なシアン領域が印刷された。
【0063】図3および図4は、第一実施例と同様の構
成であるが、但し、回転プラテンローラ2の代わりにガ
ラス製の棒状レンズ14を用いた第三実施例を示す。こ
のレンズ14を用いて、レンズの外周を通る受容体リボ
ン1内にレーザービーム5を集束させて、受容体シート
3上への染料15の昇華を行う。レーザービーム5の光
路の中心軸5aは、支持プレート4の法線4aに対して
角度αを有しており、この結果、ガラス製の棒状レンズ
14が、供与対リボン1が受容体シート3と接する接点
Cから離れた供与体リボン1上の点Bにビーム5を集束
させる。スプール16及び17の働きにより、供与体リ
ボン1がレンズ14の回りを通過するようにしてもよ
い。
【0064】この実施例では、支持プレート4または受
容体シート3がレーザービーム5に対して透明である必
要はなく、また、ガラス製の棒状レンズ14が、染料シ
ート1を受容体シート3に接触させて保持する役割と、
レーザービーム5をオフセット点で染料シート1に集束
させる役割とを果たすため、必要な部品点数を減らすこ
とが出来る。これにより、システムの構成をコンパクト
なものにすることが可能となる。更に、法線4aに対す
るレーザービーム5の角度αを変えることにより、オフ
セット点、即ち、間隙10の大きさを変更することが出
来る。
【0065】最終的な集束は棒状レンズ14を通して行
なわれるので、レンズ14の長軸に対して垂直な多重モ
ード軸(低発散軸)を有する多重モードダイオード・レ
ーザービーム5を用いることができる。
【0066】典型的な構成では、レーザービーム5は、
高発散軸と低発散軸とを持つビーム5を発生させる多重
モード・レーザーダイオード6から出射される。ビーム
5は、コリメーティング・レンズ18によりコリメート
された後、円柱レンズ19によってその高発散軸内で集
束され、染料シート1上で高発散軸内に焦点を結ぶ。こ
のビーム5は、その後、ガルバノメータミラーや回転ポ
リゴンミラー等のスキャン・ミラー9により偏向され
て、棒状レンズ14の長さ方向に沿って、かつ、染料シ
ート1の幅を横切るように、スキャンされる。棒状レン
ズ14は、染料シート1上で低発散軸内にビーム5を集
束させる。
【0067】棒状レンズ14としては、標準的な設計
で、当業者に周知のものが用いられる。但し、通常より
も高い屈折率を有するガラスから構成することが望まし
い。この場合には、BK7等の標準的なガラスから成る
棒状レンズと比較して、よりレンズ表面に近い位置で、
すなわち、レンズの外周に載置される染料シート1内の
点に、ビーム5を集束させることが出来る。
【0068】棒状レンズ系を使用することによって引き
起こされる可能性のある問題として、染料シート1と棒
状レンズ14との界面に干渉が起こって、ニュートンリ
ングを発生させ、染料シート1に伝達される出力を変動
させて、その結果、受容体シート3上に印刷される画像
の濃度を変動させる、ことが挙げられる。この問題を克
服するために、少なくとも染料の転写が起こる領域で
は、ビーム5がレンズ14から出射する地点で、染料シ
ート1を棒状レンズ14の表面から離すように構成する
ことが望ましい。この間隙は、少なくとも約25ミクロ
ンであることが望ましい。
【0069】レンズと染料シートとの間隙は、任意の適
当な方法で生成すればよい。例えば、案内ローラ17の
位置を、レンズ14と染料シート1との間の間隙、およ
び、染料シート1と受容体シート3との間の間隙が適当
な大きさになるように選択する。
【0070】また、レンズ自体の上にスペーサ手段を備
えることにより、染料シート1と棒状レンズ14との間
に間隙を設けるようにしてもよい。図5および図6は、
特に、棒状レンズ14が回転しない場合に、このような
スペーサ手段を用いる構成を示している。
【0071】図5に示すように、標準的な接着テープ等
の任意の適当なテープから成る、約20ないし約50ミ
クロンの厚さのスペーサ・テープ20が、棒状レンズ1
4の表面の、レーザービームが棒状レンズ14から出射
する点Bの片側に設けられている(または、任意の適当
な素材からなる薄片をレンズ14の表面に設けるように
してもよい)。テープ20により、スペーサ・テープ2
0の端部と、棒状レンズ14と支持台4の挟み込み部と
の間の領域で、染料シート1が棒状レンズ14から離れ
る。
【0072】図6の例では、スペーサ・テープ20を、
レーザービーム5がレンズ14から出射する点Bの両側
に設けている。
【0073】図7は、間隙を形成する更に他の方法を示
す。この例では、棒状レンズ14の長さ方向に沿って、
溝21が機械加工または成形により形成されている。溝
21の底部は、溝の上を通る染料シート1内にビームを
集束させるための、ビーム5の最終集束面を与えるよう
に形成される。溝の幅は、その地点でビーム5の幅を収
容するのに充分な広さにすべきである。
【0074】上述した実施例は、全て、供与体または受
容体にスペーサ粒子を用いることなく、間隙を形成し、
通常、スペーサ粒子が最終的な印刷に与えるモットリン
グ(まだら模様)の影響を避けることが出来るような、
染料昇華型転写印刷システムを提供するものである。こ
のような構成は、特に、35mmスライド等のように、
見る前に拡大される印刷の場合に好適である。
【0075】当然のことであるが、図示されている間隙
は、誇張したものであり、通常、ミクロンのオーダーの
幅、例えば、8ミクロンないし20ミクロンの範囲の幅
を有する。また、供与体または受容体が曲がらないよう
に(即ち、引っ張られた状態でシートに筋が出来ないよ
うに)気をつける必要がある。これは、例えば、案内ロ
ーラ間の距離を短くしたり、軸を正確に一直線上に配置
させることにより達成できる。
【0076】図8及び図9に第四実施例を示すが、これ
は、上述の実施例とは少し構成が異なる。この第四実施
例では、間隙を形成するためのオフセットを必要としな
い。第四実施例の構成は、図1と同様のものであるが、
プラテンローラ2が、その両端に、受容体シート3と接
して間隙10を規定するためのフランジ23を備えてい
る。オフセットは必ずしも必要ではないが、オフセット
を用いて、間隙の幅を変えるようにしてもよい。これに
より、同じプラテンローラを用いても、様々な大きさの
間隙を与えることが出来る。また、間隙の幅を所望の大
きさにするためにオフセットを用いて微調整するように
して、フランジの公差を減らすようにしてもよい。
【0077】このシステムの利点は、供与体と受容体シ
ート/リボンとが全く接しないことにある。これによ
り、カラー印刷において、先に印刷された染料の変形を
防ぐことが出来る。このシステムの欠点としては、一定
の間隙を保持するために、供与体リボンの厚さを正確に
制御する必要がある、ということが考えられる。供与体
リボンの厚さが増加すれば、供与体リボンの表面と受容
体シートとの間の間隙が小さくなり、その逆ならば、大
きくなる。
【0078】図示されているシステムにおいて、フラン
ジ23は、受容体シート3の外周上を通るため、受容体
シート3の厚さが、間隙10の幅に影響を与えることは
ない。フランジ23を、直接、支持プレート4に接触さ
せることも可能であるが、この場合には、受容体シート
の厚さを緊密に制御すべきである。
【0079】上述の実施例は、本発明の実施の形態を例
示したものに過ぎず、様々に変形可能である。例えば、
供与体及び受容体シート/リボンの位置を上述の実施例
とは逆にする構成でもよい。但し、この場合には、レー
ザービームが供与体リボン/シートに到達するように、
適当な光透過部品を用いる等、システムに様々な変更を
加える必要があるかもしれない。また、ローラの代わり
に、他の適当なアーチ面を用いてもよく、棒状レンズの
代わりに、円柱レンズを用いてもよい。更に、レーザー
以外の適当な手段、例えば、LEDや、光以外の集束可
能な形態のエネルギーを用いる手段で、染料の昇華を行
うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す側面図である。
【図2】本発明の第二実施例を示す側面図である。
【図3】本発明の第三実施例を示す側面図である。
【図4】図3の実施例を詳細に示す図である。
【図5】図3の実施例の変形例を示す図である。
【図6】図3の実施例の挟み込み部の領域の別の変形例
を詳細に示す図である。
【図7】図3の実施例の更に別の変形例を示す図であ
る。
【図8】本発明の第四実施例を示す正面図である。
【図9】本発明の第四実施例を示す側面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケネス・ウェスト・ハット イギリス国エセックス・シー・オー11 2 アール・ティ,ウィックス,コルチェスタ ー・ロード,ダイサート (72)発明者 スコット・トーマス・メイザー アメリカ合衆国 ミネソタ州55076−1510 インバー・グローブ・ハイツ,ブレン ト・アベニュー・イースト,6170 (72)発明者 グレゴリー・ジェイ. ・ホェイリー アメリカ合衆国 ミネソタ州55125 ウッ ドバリー,トロッターズ・レイン,9132 (72)発明者 ジェームス・アール. ・テテー アメリカ合衆国 ミネソタ州55409 ミネ アポリス,ウェスト・フォーティ−セブン ス・ストリート,1318

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染料昇華型転写印刷方法であって、 染料供与体と染料受容体とが少なくとも1点で互いに接
    触し、染料がこの接点から離れたオフセット点で前記受
    容体に転写され、前記供与体と前記受容体とが前記オフ
    セット点で間隙によって隔てられている、染料昇華型転
    写印刷方法。
  2. 【請求項2】 前記供与体または前記受容体のいずれか
    一方が、アーチ面上に載置されているか、または、アー
    チ面の周囲を通過する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記供与体または前記受容体のいずれか
    一方が、ローラ上に載置されているか、または、ローラ
    の周囲を通過する、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記供与体と前記受容体のいずれか一方
    が前記ローラ上に載置され、他方が平坦な支持台上に載
    置され、前記供与体と前記受容体とが前記ローラと前記
    支持台との間で接することにより前記接点を与える、請
    求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 レーザービームを用いて前記供与体を加
    熱することにより、染料を転写させ、また、前記平坦な
    支持台がレーザー光に対して透明である、請求項4記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 前記受容体が前記平坦な支持台に載置さ
    れているとともに、レーザー光に対して透明である、請
    求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記供与体と前記受容体とが重なるよう
    に前記ローラの周囲を通過し、また、前記ローラの外周
    部に対して押しつけられるように引っ張られる、請求項
    3記載の方法。
  8. 【請求項8】 レーザービームを用いて前記供与体を加
    熱することにより、染料を転写させ、また、円柱レンズ
    を用いて、前記ビームを前記染料供与体内に集束させ
    る、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 レーザービームを用いて前記供与体を加
    熱することにより、染料を転写させ、また、棒状レンズ
    を用いて、前記ビームを前記染料供与体内に集束させ
    る、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記棒状レンズが回転する、請求項9
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記レーザービームがレーザーダイオ
    ードによって生成され、また、前記棒状レンズを用い
    て、前記供与体上に前記ビームの低発散軸を集束させ
    る、請求項9または10記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記レーザーダイオードが、多重モー
    ド・レーザーダイオードである、請求項11記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 前記レーザービームが前記棒状レンズ
    から出射される場所において、前記棒状レンズと、前記
    棒状レンズに隣接する前記供与体または前記受容体との
    間に間隙が形成される、請求項9、10、11、また
    は、12記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記間隙が、前記棒状レンズ上に載置
    されたスペーサ手段によって設けられる、請求項13記
    載の方法。
  15. 【請求項15】 前記スペーサ手段が、前記レンズ上に
    載置されたテープまたは適当な薄材片を備える、請求項
    14記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記受容体が透明部を有する、先の請
    求項のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記受容体が、スライド用透明部また
    はオーバーヘッドプロジェクター用透明部である、請求
    項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 染料昇華型転写印刷を行うための装置
    であって、 少なくとも1点で互いに接触するように染料供与体と染
    料受容体とを支持する手段と、 前記接点から離れたオフセット点で前記供与体から前記
    受容体に染料を昇華転写させる手段と、を備え、 前記供与体と前記受容体とが前記オフセット点で間隙に
    よって隔てられている、染料昇華型転写印刷装置。
  19. 【請求項19】 前記供与体及び前記受容体の一方また
    は両方がその周囲に載置されるか、または、その周囲を
    通過するようなアーチ面を備える、請求項18記載の装
    置。
  20. 【請求項20】 前記供与体及び前記受容体の一方また
    は両方がその周囲に載置されるか、または、その周囲を
    通過するようなローラを備える、請求項18記載の装
    置。
  21. 【請求項21】 レーザービームを発生させて前記供与
    体を加熱するレーザー源と、前記レーザービームを前記
    供与体上に集束させる円柱レンズと、を備える、請求項
    18記載の装置。
  22. 【請求項22】 レーザービームを発生させて前記供与
    体を加熱するレーザー源と、前記レーザービームを前記
    供与体上に集束させる棒状レンズと、を備える、請求項
    18記載の装置。
  23. 【請求項23】 前記棒状レンズが回転する、請求項2
    2記載の装置。
  24. 【請求項24】 前記レーザー源がレーザーダイオード
    であり、前記棒状レンズが、前記棒状レンズから前記供
    与体内に前記ビームの低発散軸を集束させる、請求項2
    2または23記載の装置。
  25. 【請求項25】 前記レーザーダイオードが多重モード
    ・レーザーダイオードである、請求項24記載の装置。
  26. 【請求項26】 前記レーザービームが前記棒状レンズ
    から出射される場所において、前記棒状レンズの表面
    と、前記棒状レンズに隣接する前記供与体または前記受
    容体との間に間隙を形成するスペーサ手段を備える、請
    求項22、23、24、または25記載の装置。
  27. 【請求項27】 前記スペーサ手段が前記棒状レンズ上
    に載置されている、請求項26記載の装置。
  28. 【請求項28】 前記スペーサ手段が、前記棒状レンズ
    の表面上に配置される薄材片またはテープを備える、請
    求項27記載の装置。
  29. 【請求項29】 染料昇華型転写印刷方法であって、 染料供与体と染料受容体とが互いに接近し、及び/また
    は、互いから離れるようにされ、前記供与体と前記受容
    体とが最も接近した点から離れたオフセット点で昇華転
    写が起こる、染料昇華型転写印刷の方法。
  30. 【請求項30】 前記供与体と前記受容体とが最も接近
    した点で互いに接する、請求項29記載の方法。
  31. 【請求項31】 染料昇華型転写印刷を行うための装置
    であって、 染料供与体と染料受容体とが互いに接近し、及び/また
    は、互いから離れるように支持する手段と、 前記供与体と前記受容体とが最も接近した点から離れた
    オフセット点で、前記供与体から前記受容体への染料の
    昇華転写を起こす手段と、を備える染料昇華型転写印刷
    装置。
  32. 【請求項32】 染料昇華型転写印刷を行うためのシス
    テムであって、 染料供与体と染料受容体の一方が実質的に平坦な表面上
    に載置されているとともに、他方がローラの周囲に載置
    されており、 前記ローラが、その端部または端部付近にフランジを有
    し、前記フランジが、前記平坦表面、または、前記平坦
    表面上に載置された前記供与体もしくは受容体に接する
    ことにより、前記供与体と前記受容体との間に間隙を形
    成する、システム。
  33. 【請求項33】 染料昇華型転写印刷の方法であって、
    染料供与体と染料受容体の一方を支持するローラの端
    部、または、端部付近に配置されるフランジによって、
    前記供与体と前記受容体との間に間隙を形成する、染料
    昇華型転写印刷方法。
JP22027096A 1995-07-17 1996-07-17 染料昇華型転写印刷方法および装置 Pending JPH09169128A (ja)

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