JPH09168971A - ワイヤソーのスラリー管理システム及びスラリー管理方法 - Google Patents

ワイヤソーのスラリー管理システム及びスラリー管理方法

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JPH09168971A
JPH09168971A JP8262867A JP26286796A JPH09168971A JP H09168971 A JPH09168971 A JP H09168971A JP 8262867 A JP8262867 A JP 8262867A JP 26286796 A JP26286796 A JP 26286796A JP H09168971 A JPH09168971 A JP H09168971A
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wire saw
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dispersion liquid
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昭博 仲山
Katsumasa Takahashi
加津正 高橋
Noboru Katsumata
昇 勝俣
Kensho Kuroda
健正 黒田
Toyohisa Wada
豊尚 和田
Takaharu Nishida
高治 西田
Shoichi Kamimura
彰一 上村
Tetsuo Kodama
哲夫 児玉
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    • B28D5/0058Accessories specially adapted for use with machines for fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material
    • B28D5/007Use, recovery or regeneration of abrasive mediums
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/10Greenhouse gas [GHG] capture, material saving, heat recovery or other energy efficient measures, e.g. motor control, characterised by manufacturing processes, e.g. for rolling metal or metal working

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤソーのスラリー管理システムにおい
て、ワイヤソーより排出されたスラリー中の砥粒及び分
散液を再使用できるようにする。 【解決手段】 各ワイヤソーW1〜W4より排出された
廃スラリーは、デカンタ6及びフィルタ7へと順に搬送
される。デカンタ6では廃スラリーから砥粒が分離回収
され、フィルタ7では切り粉等を分離して分散液が回収
される。回収された砥粒及び分散液は調合槽2に搬送さ
れて再分散され、スラリーが調合生成される。このと
き、スラリー中の砥粒含有率が比重計S1及び粘度計S
2により検出され、この検出結果に基づいて、砥粒と分
散液との混合重量比が1:0.91から1:0.6の範
囲内となるように、新しい砥粒及び分散液の供給量が調
整される。調合生成されたスラリーは各ワイヤソーW1
〜W4へ連続的に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤソーのス
ラリー管理システム及びスラリー管理方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばセラミック、ICチップの
基板、太陽電池のシリコン、合成石英等の高脆材料から
ウェハを作る場合には、インナソーと呼ばれる加工装置
が採用されている。ところが、この装置は切削刃で高脆
材料を1枚ずつ切削してウェハを作るものであるため、
多数のウェハを得るには非常に時間がかかり、生産効率
が悪い。しかも、カーフロス(切削に伴い被切削体から
削り取られる部分)が多くて歩留まりが低いという問題
がある。
【0003】そこで、最近ではワイヤソーと呼ばれる装
置が開発されて実施されつつある。この装置は例えば図
8に示すように、1本のワイヤを3本の加工用ローラ1
2a,12b,12c間に所定ピッチで平行に張設して
なるワイヤ群11と、このワイヤ群11にスラリーを供
給するスラリー供給管13とを備えている。また、この
装置は、ワイヤ群11により形成される加工領域内に設
けられた受槽14と、その受槽14の下流側に設けられ
たスラリー槽15とを備えている。そして、スラリー供
給管13とスラリー槽15とは、途中にバルブV1、ポ
ンプP1を設けた供給管16で接続されている。さら
に、スラリー槽15にはスラリー供給口15aが設けら
れるとともに、バルブV2を備えたスラリー排出管17
が接続されている。
【0004】このような装置にて被切削体18を切削す
る際には、バルブV2を閉じるとともにバルブV1を開
き、砥粒を水系あるいはオイル系の分散液に分散させて
なるスラリーを、スラリー槽15からスラリー供給管1
3を介してワイヤ群11に循環供給する。これととも
に、ローラ12a,12b,12cを例えば図中時計方
向に回転させて、ワイヤ群11を右方向に移動させる。
そして、ワイヤ群11の上方側に配置された被切削体1
8を下降させて、ワイヤ群11の下方側に通過させるこ
とによって、被切削体18がワイヤ群11により切削さ
れ、多数のウェハが同時に得られる。
【0005】このワイヤ群11の切削能力は、ワイヤ群
11に供給されるスラリー中の砥粒と分散液との混合重
量比に大きく依存する。このため、被切削体18の切削
を能率良く行うためには、スラリー中の砥粒と分散液と
の混合重量比を、ワイヤ群11が切削能力を最大限に発
揮し得るような値に維持する必要がある。
【0006】また、上記の切削処理に際して、スラリー
供給管13からワイヤ群11に供給されたスラリーは、
受槽14を介してスラリー槽15に貯留される。そし
て、切削処理が所定回数終了する度毎に、スラリー槽1
5から一定量のスラリーを排出し、次いで排出したスラ
リーと同量の新しいスラリーを、スラリー供給口15a
を介してスラリー槽15へ供給して、スラリーの再生処
理を行っている。
【0007】このようにスラリーの一部を交換するの
は、被切削体18を切削すると、スラリー中に被切削体
18の切り粉が混入して、この切り粉の混入量が多くな
るとともに、切削時における砥粒の破砕により切削に使
用可能な砥粒量が減少する等の理由から、被切削体18
の切削能率が低下するためである。しかし、スラリーの
一部を定期的に交換していても、スラリー中の切り粉や
破砕砥粒の量は次第に増加してくるため、例えば切削処
理を十数回行った後、スラリーの全部を新しいスラリー
に交換するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たように、従来の装置では、スラリーの一部を定期的に
交換していても、スラリー中の切り粉や破砕砥粒の量は
次第に増加してくるため、スラリー中の砥粒と分散液と
の混合重量比を、常に最適な値に維持することができな
い。このため、ワイヤ群11の切削能力が次第に低下し
て、切削効率が低下する。
【0009】しかも、従来の装置では、スラリーの交換
に際して、スラリー槽15から排出されたスラリーを、
廃スラリーとして廃棄処分している。この廃スラリー中
には使用可能な砥粒や分散液が含まれており、これを廃
棄して新しい砥粒や分散液を供給すると、切削処理に必
要な砥粒や分散液の消費量が増大して、切削処理のコス
トが高くなるという問題があった。また、分散液は産業
廃棄物として処分されるので、産業廃棄物量の処理の負
荷が増大してしまうという問題もあった。
【0010】さらに、前述した従来の装置では、スラリ
ーの交換処理を行う際に、スラリー槽15に砥粒と分散
液とを投入し、これらを混合してスラリーを調整してい
るため、処理に時間がかかった。また、この交換処理の
際には、切削に必要なスラリーの量が不足するため、被
切削体18の切削処理を停止しており、特にスラリーの
全量を交換する場合には非常に長い時間がかかるので、
作業効率が悪いという問題があった。
【0011】この発明は、このような事情に対処するた
めになされたものである。その主たる目的は、砥粒と分
散液との混合重量比が切削に好適な値に設定されたスラ
リーを調合することができるワイヤソーのスラリー管理
システム及びスラリー管理方法を提供することにある。
【0012】この発明のその他の目的は、砥粒及び分散
液を再使用することができて、切削処理のコスト低減を
図ることができるワイヤソーのスラリー管理システムを
提供することにある。
【0013】この発明のその他の目的は、スラリーをワ
イヤソーに連続的に供給することができて、作業効率の
向上を図ることができるワイヤソーのスラリー管理シス
テムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明のワイヤソーのスラリー管理システム及
びスラリー管理方法においては、特許請求の範囲の各請
求項に記載のように構成したものである。
【0015】従って、請求項1及び13に記載の発明で
は、調合手段においては、砥粒とオイル系の分散液との
混合重量比が1:0.91から1:0.6の範囲内のス
ラリー、または砥粒と水系の分散液との混合重量比が
1:0.76から1:0.5の範囲内のスラリーが調合
される。そして、このスラリーがワイヤソーのワイヤ群
に供給されて、被切削体の切削が能率良く行われる。
【0016】請求項2に記載のスラリー管理システムで
は、請求項1において、ワイヤ群に対して、ワイヤソー
による切断に好適な平均粒径が5〜30μmの新規砥粒
が供給される。
【0017】請求項3に記載のスラリー管理システムで
は、請求項1または2において、分散回収手段によっ
て、ワイヤソーより排出されたスラリー中から砥粒より
も細かい微粒成分が分離されて、分散液及び砥粒が回収
される。その後、調合手段によって、前記回収された分
散液及び砥粒が再使用されてスラリーの調合が行われ
る。そして、このスラリーがワイヤソーのワイヤ群に供
給されて、被切削体の切削が連続的に遂行される。
【0018】請求項4に記載のスラリー管理システムで
は、請求項3において、ワイヤソーによる切断に好適な
平均粒径が5〜30μmの砥粒が、スラリーの調合に際
して再使用される。
【0019】請求項5に記載のスラリー管理システムで
は、請求項3または4において、分離回収手段において
遠心分離により、ワイヤソーより排出されたスラリーか
ら砥粒が分離される。
【0020】請求項6に記載のスラリー管理システムで
は、請求項5において、遠心分離が平均粒径5〜30μ
mの砥粒を回収するために最適な遠心加速度で行われ
る。請求項7に記載のスラリー管理システムでは、請求
項3または4において、分離回収手段においてフィルタ
ー分離の簡単な構成で、ワイヤソーより排出されたスラ
リーから砥粒が分離される。
【0021】請求項8に記載のスラリー管理システムで
は、請求項3〜7のいずれかにおいて、第1の分離回収
手段によって、ワイヤソーより排出されたスラリー中か
ら砥粒よりも細かい微粒成分及び分散液が分離除去され
て、砥粒が回収される。その後、第2の分離回収手段に
よって、前記の分離除去された微粒成分及び分散液より
なるスラリー中から微粒成分が分離除去されて、分散液
が回収される。
【0022】請求項9に記載のスラリー管理システムで
は、請求項1〜8のいずれかにおいて、調合手段で調合
されたスラリーが、複数台のワイヤソーにそれぞれ供給
される。
【0023】請求項10に記載のスラリー管理システム
では、請求項1〜9のいずれかにおいて、調合手段によ
り調合されるスラリー中の砥粒と分散液との混合重量比
が設定値となるように、制御手段によって砥粒と分散液
との供給量が調整制御される。
【0024】請求項11に記載のスラリー管理システム
では、請求項10において、調合手段により調合される
スラリー中の砥粒含有率が砥粒含有率検出部にて検出さ
れる。そして、この砥粒含有率検出部の検出結果に基づ
いて、コントローラにより砥粒供給量調整部及び分散液
供給量調整部が制御されて、砥粒と分散液との供給量が
調整される。
【0025】請求項12に記載のスラリー管理システム
では、請求項11において、砥粒含有率検出部におい
て、スラリーの比重または粘度の少なくとも一方を計測
することにより、スラリー中の砥粒含有率が検出され
る。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下、この発明の第1の実施形態
を、図1〜図5に基づいて説明する。
【0027】図1に示すように、調合槽2はスラリーを
調合するための調合手段を構成し、その内部には撹拌機
20が配設されている。この調合槽2には、その内部に
砥粒を供給するための砥粒供給部としてのホッパ21と
スクリューフィーダ21aとが、砥粒供給量調整部をな
すバルブV21を備えた配管T21を介して接続されて
いる。また、調合槽2には、その内部に分散液例えばべ
ースオイルを供給するための分散液供給部としてのオイ
ル槽22が、分散液供給量調整部をなすバルブV22及
びポンプP22を備えた配管T22を介して接続されて
いる。
【0028】さらに、調合槽2内には、スラリーの比重
を測定するための比重検出部をなす比重計S1と、スラ
リーの粘度を測定するための粘度検出部をなす粘度計S
2とが設けられている。そして、この比重計S1及び粘
度計S2によりスラリーの砥粒含有率を検出する手段が
構成され、これらの検出値に基づいて制御手段を構成す
るコントローラC1からの指令信号により、バルブV2
1、V22の開度が制御されるように構成されている。
【0029】調合槽2の下流側には、調合されたスラリ
ーを貯留するためのスラリー貯槽3が配管T2を介して
接続され、その内部には撹拌機30が配設されている。
また、スラリー貯槽3の下流側には、例えば4つのワイ
ヤソーW1〜W4の各スラリー槽45が配管T3,T3
1〜T34を介して接続されている。なお、図1におい
て、V2、V3、V31〜V34はバルブ、P3はポン
プをそれぞれ示している。
【0030】各ワイヤソーW1〜W4は同一の構造をな
しており、このうち代表して第1ワイヤソーW1につい
て図2、3により説明する。図中41は1本のピアノ線
からなるワイヤを、三角形領域を形成する3本の加工用
ローラ42a、42b、42c間に、所定ピッチで螺旋
状に連続して巻き回して、互いに平行に張設してなるワ
イヤ群である。被切削体46は例えば2本のローラ42
a、42b間に形成されたワイヤ群41の水平面の上方
側に配置され、ワイヤ群41を通過するように下降され
る。
【0031】ワイヤ群41の被切削体通過領域のワイヤ
進行方向における上流側には、スラリー供給パイプ43
がワイヤ群41の張設方向と直交する方向に延長配置さ
れ、その下部にはスラリーの供給孔(図示せず)がパイ
プ43の長手方向に沿って延びるように形成されてい
る。ローラ42a〜42cにより形成された三角形領域
の内部には、前記水平面を構成するワイヤ群41から流
れ落ちるスラリーを受け留めるための受槽44が設けら
れている。この受槽44にはスラリー槽45が接続さ
れ、その内部には撹拌機45aが配設されている。
【0032】スラリー槽45には、前記調合槽2にて調
合されたスラリーを供給するための配管T31と、スラ
リー槽45のスラリーをスラリー供給パイプ43に供給
するための供給管T4と、スラリーを排出するための配
管T41とが接続されている。供給管T4の途中には循
環バルブV4、ポンプP4が配設され、配管T41の途
中には排出バルブV41が配設されている。そして、供
給バルブV31、循環バルブV4、排出バルブV41
は、コントローラC2によって開閉制御されるように構
成されている。
【0033】図1に示すように、各ワイヤソーW1、W
2、W3、W4のスラリー槽45には廃スラリーを貯留
するための廃スラリー貯槽5が、配管T41、T42、
T43、T44を介して接続され、その内部には撹拌機
50が配設されている。廃スラリー貯槽5の下流側に
は、バルブV5、ポンプP5を備えた配管T5を介し
て、第1の分離回収手段としてのデカンタ6が接続され
ている。
【0034】デカンタ6は、ワイヤソーより排出された
廃スラリーから、砥粒よりも細かい微粒成分とべースオ
イルとを遠心分離にて除去して、再利用可能な砥粒を回
収するための手段である。このデカンタ6は、例えば図
4に示すように構成されいる。すなわち、デカンタ本体
61の内部には長さ方向に沿つてスクリューコンベヤ6
2が配設され、その外周面にはスクリュー62aが螺旋
状に形成されている。また、このスクリューコンベヤ6
2の外周部には内筒63が配設されている。そして、こ
のスクリューコンベヤ62がモータ64により直接的に
回転されるとともに、内筒63がモータ64によりベル
ト64aを介して、スクリューコンベヤ62とは異なっ
た回転数で回転されるようになっている。
【0035】デカンタ本体61には遠心分離された固形
成分である砥粒を排出する砥粒排出口61aと、分離さ
れた砥粒よりも細かい微粒成分及びべースオイルを排出
するべースオイル排出口61bとが形成されている。ま
た、スクリューコンベヤ62の内部にはスラリーの供給
路62bが形成されている。そして、デカンタ6の砥粒
排出口61aは、分離された砥粒を調合槽2に搬送する
ための搬送手段をなす第1の配管T6を介して、調合槽
2に接続されている。さらに、ベースオイル排出口61
bは、ポンプP61を備えた配管T61を介して、第2
の分離回収手段としてのフィルタ7に接続されている。
【0036】フィル夕7は例えば不織布等により構成さ
れ、配管T61を介してデカン夕6から送られて来た、
砥粒よりも細かい微粒成分を含むべースオイル中から、
微粒成分を除去してベースオイルを回収する。また、フ
ィルタ7は、回収したべースオイルを調合槽2に搬送す
るための搬送手段をなす第2の配管T7を介して、調合
槽2の上流側で第1の配管T6と合流しながら調合槽2
に接続されている。なお、この実施形態では、第1の分
離回収手段をなすデカンタ6と第2の分離回収手段をな
すフィルタ7とによって、分離回収手段が構成されてい
る。
【0037】次に、前記のように構成されたスラリー管
理システムの動作を説明する。さて、このスラリー管理
システムでは、先ずホッパ21側のバルブV21が開か
れて、ホッパ21からスクリューフィーダ21aを介し
て調合槽2に所定量の砥粒が供給されるとともに、バル
ブV22が開かれて、ポンプP22によりオイル槽22
から調合槽2に所定量のべースオイルが供給される。そ
して、調合槽2内において撹伴機20により砥粒とベー
スオイルとが混合されてスラリーが調合生成される。調
合されたスラリーは、バルブV2の開放により一旦スラ
リー貯槽3に貯留された後、バルブV3及び供給バルブ
V31〜V34の開放に伴い、ポンプP3によって各ワ
イヤソーW1〜W4のスラリー槽45に供給される。
【0038】なお、前記ホッパ21から供給される新規
の砥粒としては、平均粒径が5〜30μmの炭化ケイ
素、炭化ホウ素、ダイヤモンド、窒化ホウ素等の粒材が
使用される。このような粒径を有する砥粒は、ワイヤソ
ーによるウェハの切り出しに好適である。また、調合槽
2において調合生成されるスラリー中の砥粒とベースオ
イルとの混合重量比は、1:0.91から1:0.6の
範囲内に設定される。例えば、ホッパ21から100k
gの砥粒が供給されるとともに、オイル槽22から89
kgのベースオイルが供給されて、混合重量比が1:
0.89のスラリーが調合生成される。さらに、スラリ
ーの粘度は、ベースオイルが高粘度タイプのものである
場合には150〜220cP(センチポアズ)の範囲内
に、ベースオイルが低粘度タイプのものである場合には
40〜60cPの範囲内に設定される。
【0039】そして、前記各ワイヤソーW1〜W4で
は、被切削体46の切削が行なわれる。この切削につい
ては、第1ワイヤソーW1を例にとって、図3に基づき
説明すると、先ずコントローラC2により循環バルブV
4が開かれ、供給バルブV31及び排出バルブV41が
閉じられる。そして、スラリー槽45に供給されたスラ
リーが、ポンプP4によりスラリー供給パイプ43を介
して、ワイヤ群41に対して供給される。この状態で、
被切削体46がワイヤ群41の上方側からワイヤ群41
を通過するように下降され、被切削体46が、砥粒が付
着された状態で走行するワイヤ群41により切削され
て、多数のウェハが同時に形成される。
【0040】この切削に際して、スラリー供給パイプ4
3からワイヤ群41へ供給されたスラリーは、ワイヤ群
41から流れ落ちた後、受槽44を介してスラリー槽4
5に貯留され、再び配管T4を介してスラリー供給パイ
プ43へ循環供給される。ここで、切削処理に使用され
たスラリーには、例えば、10〜30μmあるいは同程
度の平均粒径の砥粒と、切削により破砕された5〜15
μmあるいは同程度の平均粒径の破砕砥粒と、サブμm
〜数μm程度の粒径の被切削体の切り粉と、ワイヤから
出る金属粉等が含まれている。
【0041】このように、被切削体46の切削が繰り返
し行われると、スラリー中の切り粉や金属粉の量が次第
に増加して、切削機能が低下する。このため、所定回
数、例えば2回目の処理の時に、コントローラC2によ
り排出バルブV41が所定時間だけ開かれ、スラリー槽
45内の使用済のスラリーが配管T41を介して一部排
出される。これとともに、コントローラC2により供給
バルブV31が所定時間だけ開かれ、図1に示す調合槽
2内にて調合された新しいスラリーが、スラリー貯槽
3、配管T31を介してスラリー槽45内に所定量供給
されて、スラリーの再生が被切削体46の切削と平行し
て行なわれる。そして、次の被切削体46の切削が開始
される前に、コントローラC2により供給バルブV31
及び排出バルブV41が閉じられる。
【0042】一方、各ワイヤソーW1〜W4から排出さ
れた廃スラリーは、一旦図1に示す廃スラリー貯槽5に
貯留された後、バルブV5の開放に伴ってデカンタ6に
送られる。デカンタ6においては、廃スラリーが図4に
示す供給路62bを介して、デカンタ本体61の内部に
供給される。そして、モータ64にてスクリューコンベ
ヤ62と内筒63とが、回転数を異にして回転されるこ
とにより、スラリーに遠心力が与えられる。これによ
り、スラリー中の砥粒はデカンタ本体61の内壁に沈降
し、砥粒よりも細かい微粒成分である切り粉、破砕砥粒
及び金属粉を含むべースオイルは、砥粒の内側に層を形
成して分離配置される。
【0043】さらに、前記微粒成分を含むべースオイル
は、図1に示すポンプP61により配管T61を介して
フィル夕7へ送られ、そのフィルタ7において切り粉、
破砕砥粒、金属粉等の微粒成分が分離除去される。そし
て、フィルタ7で分離されたべースオイルは、配管T7
を介してデカンタ6で分離された砥粒と合流し、配管T
6を介して調合槽2へ搬送される。
【0044】前記デカンタ6においては、前記5〜30
μmの粒径の砥粒の分離回収に適した150〜500
G、例えば300Gの遠心加速度で80秒の滞留時間を
通して、砥粒の分離回収が行われるようになっている。
また、デカンタ6により廃スラリー中から分離回収され
る砥粒の回収率は85〜95重量%の範囲内となるよう
に設定されている。さらに、フィルタ7で分離される切
り粉等の微粒成分の回収率は30〜50重量%の範囲内
に、ベースオイルの回収率は90重量%となるように設
定されている。
【0045】そして、前記調合槽2では、比重計S1及
び粘度計S2により、スラリーの比重及び粘度が検出さ
れ、それらの検出値がコントローラC1に出力される。
コントローラC1ではスラリーの比重及び粘度の目標値
が予め入力されており、この目標値と前記検出値との比
較出力に基づいてバルブV21、V22の開度が制御さ
れて、ホッパ21からの砥粒の供給量及びオイル槽22
からのべースオイルの供給量が調整される。
【0046】すなわち、コントローラC1では、比重計
S1及び粘度計S2の検出値とスラリー中の砥粒含有率
との関係が予め把握されており、両者はスラリーの比重
或いは粘度が高いと砥粒含有率が高く、比重或いは粘度
が低いと砥粒含有率が低いという関係にある。ここで、
被切削体46の切削が繰り返し行われると、破砕される
砥粒の量が増加して、デカンタ6から調合槽2へ搬送さ
れる正常な砥粒の量が次第に減少し、調合槽2のスラリ
ーの比重或いは粘度が低くなって来る。従って、このよ
うな場合にはバルブV21の開度を大きくして、ホッパ
21からの砥粒の供給量が増大される。
【0047】また、フィルタ7により分離され系外へ除
去される切り粉、破砕砥粒、金属粉等の微粒成分にはべ
ースオイルが付着しているため、調合槽2へ搬送される
ベースオイルの量が次第に減少して、調合槽2のスラリ
ーの比重或いは粘度が高くなって来る。従って、このよ
うな場合にはバルブV22の開度を大きくして、オイル
槽22からのベースオイルの供給量が増大される。この
ようにして、調合生成されるスラリー中の砥粒と分散液
との混合重量比が、1:0.91から1:0.6の範囲
内となるように調整維持される。
【0048】前記の実施形態によって期待できる効果に
ついて、以下に記載する。 (a) この実施形態のスラリー管理システムにおいて
は、ワイヤソーW1,W2,W3,W4から排出される
使用済の廃スラリーから、砥粒及びべースオイルを分離
回収して再使用している。このため、被切削体の切削処
理に要する砥粒とべースオイルの量を大幅に低減し、コ
ストの低減を図ることができる。
【0049】(b) この実施形態のスラリー管理シス
テムにおいては、ワイヤソーW1,W2,W3,W4へ
のスラリーの供給を連続的に行うことができるととも
に、ワイヤソーW1,W2,W3,W4における切削を
連続的に行うことができる。このため、被切削体46の
切削効率を向上させることができる。この結果、砥粒と
べースオイルの再使用によるコストの低減と相まって、
被切削体46の切削を安価に行うことが可能となる。
【0050】(c) この実施形態のスラリー管理シス
テムにおいては、スラリーの比重或いは粘度を検出する
ことによって、スラリー中の砥粒含有率を把握し、砥粒
含有率が設定値となるように、砥粒とべースオイルの供
給量を制御して、スラリー性状の管理を行っている。こ
のため、安定した被切削体の切削を行うことができる。
【0051】(d) この実施形態のスラリー管理シス
テムにおいては、べースオイルが再使用されるので、産
業廃棄物量が削減されて、産業廃棄物の処理の負荷を大
幅に減少させることができる。
【0052】(e) この実施形態のスラリー管理シス
テムにおいては、調合生成されるスラリー中の砥粒と分
散液との混合重量比が、1:0.91から1:0.6の
範囲内となるように調整維持される。スラリーの混合重
量比をこの範囲に設定した場合には、最も良好な切削条
件を確保できる。
【0053】図5は、スラリー中の砥粒と分散液との混
合重量比と、被切削体をワイヤソーのワイヤ群により切
削したときの切削負荷との関係を示すグラフである。な
お、このグラフは、下記の条件で切削を行った場合に得
られたものである。すなわち、被切削体として、100
mm角の四角柱状をなす多結晶シリコンが用いられた。
そして、この被切削体が、0.18mmの直径を有しか
つ500m/minの速度で走行するワイヤによって切
削された。この切削に際しては、切削負荷が大きいほ
ど、被切削体を能率良く切削することができる。従っ
て、図5のグラフに基づき、スラリー中の砥粒と分散液
との混合重量比が、切削負荷が大きくなる1:0.91
から1:0.6の範囲内に設定されている。
【0054】(第2の実施形態)次に、この発明の第2
の実施形態を、図6に基づいて説明する。さて、この第
2の実施形態のスラリー管理システムにおいては、第1
の分離回収手段としてサイクロン8が使用され、第2の
分離回収手段としてデカンタ6が使用されている。そし
て、サイクロン8により廃スラリー中から砥粒が分離回
収され、デカンタ6により残りの廃スラリーから微粒成
分とべースオイルとが分離されるようになっている。
【0055】すなわち、サイクロン8では、廃スラリー
中に含まれる砥粒が、下降旋回流の中で遠心力の作用を
受けてサイクロン8の内壁に衝突し、集められて下方側
に排出される。砥粒よりも細かい微粒成分である切り
粉、破砕砥粒、金属粉を含むべースオイルは、上昇旋回
流に乗つて上方側から排出される。これによって、廃ス
ラリー中から砥粒が分離回収される。さらに、分離され
た微粒成分を含むべースオイルは、ポンプP61により
配管T61を介してデカン夕6に送られ、ここで微粒成
分とべースオイルとに分離される。
【0056】そして、サイクロン8で分離回収された砥
粒は、配管T6を介して調合槽2内に搬送される。ま
た、デカンタ6で分離回収されたべースオイルは、配管
T7により途中で配管T6中の砥粒と合流されながら、
調合槽2内に搬送される。その他の方法、構成及び作用
は前述した第1の実施形態と同様である。
【0057】なお、この第2の実施形態では、サイクロ
ン8による1次分離においては、例えば300Gの遠心
加速度で80秒の滞留時間を通して、砥粒の分離回収が
行われるようになっている。また、デカンタ6による2
次分離においては、例えば2,000〜3,000Gの
遠心加速度で50秒の滞留時間を通して、微粒成分とべ
ースオイルとの分離が行われるようになっている。
【0058】(第3の実施形態)次に、この発明の第3
の実施形態を、図7に基づいて説明する。さて、この第
3の実施形態のスラリー管理システムにおいては、第1
の分離回収手段として一対の第1フィルタ9a,9bが
使用され、第2の分離回収手段として一対の第2フィル
9c,9dが使用されている。そして、第1フィルタ9
a,9bにより廃スラリー中から砥粒が分離回収され、
第2フィルタ9c,9dにより残りの廃スラリーから微
粒成分とべースオイルとが分離されるようになってい
る。
【0059】すなわち、第1フィルタ9a,9bにおい
ては、三方弁タイプの切換バルブV91の切り換えによ
り、配管T91,T92を介して廃スラリーが所定時間
おきに交互に供給され、その廃スラリー中から砥粒が分
離回収される。そして、分離された微粒成分を含むべー
スオイルは、ポンプP61により配管T61を介して第
2フィルタ9c,9dに送られる。この第2フィルタ9
c,9dにおいては、切換バルブV92の切り換えによ
り、配管T93,T94を介してベースオイルが所定時
間おきに交互に供給され、微粒成分とべースオイルとに
分離される。
【0060】また、前記第1フィルタ9a,9bに対し
ては、切換バルブV91の切り換えにより分離動作を中
断している間に、バルブV93またはV94の開閉によ
り配管T91,T92の下流側から逆洗用のオイルが供
給されて、内部のフィルタ面が逆洗される。同様に、第
2フィルタ9c,9dに対しても、切換バルブV92の
切り換えにより分離動作を中断している間に、バルブV
95またはV96の開閉により配管T93,T94の下
流側から逆洗用のオイルが供給されて、内部のフィルタ
面が逆洗される。
【0061】そして、第1フィルタ9a,9bで分離回
収された砥粒は、配管T6を介して調合槽2内に搬送さ
れる。また、第2フィルタ9c,9dで分離回収された
べースオイルは、配管T7により途中で配管T6中の砥
粒と合流し、調合槽2内に搬送される。その他の構成及
び作用は前述した第1及び第2の実施形態と同様であ
る。
【0062】なお、この発明は、次のように変更して具
体化することも可能である。 (1) 第1の分離回収手段としてデカンタを使用し、
第2の分離回収手段としてサイクロンを使用すること。
【0063】(2) 第1の分離回収手段としてサイク
ロンを使用し、第2の分離回収手段としてフィルタを使
用すること。 (3) 第1の分離回収手段としてフィルタを使用し、
第2の分離回収手段としてデカンタを使用すること。
【0064】(4) 第1の分離回収手段としてフィル
タを使用し、第2の分離回収手段としてサイクロンを使
用すること。 (5) 第1の分離回収手段としてデカンタを使用し、
第2の分離回収手段としてデカンタを使用すること。
【0065】(6) スラリー貯槽3内に比重計S1及
び粘度計S2を配設して、スラリー貯槽3内でスラリー
中の砥粒含有率を検出するように構成すること。 (7) 配管T7との合流点よりも下流側の配管T6中
に比重計S1及び粘度計S2を配設して、その配管T6
の途中でスラリー中の砥粒含有率を検出するように構成
すること。
【0066】(8) 調合槽2とスラリー貯槽3とを1
つに形成して、調合手段を構成すること。 (9) 使用済みの廃スラリーから分離された砥粒及び
べースオイルを、スラリー貯槽3に搬送するように構成
すること。
【0067】(10) ワイヤソーを1台または前記実
施形態とは異なった複数台装備すること。 (11) スラリー中の砥粒含有率を、比重計S1と粘
度計S2とのいずれか一方により検出するように構成す
ること。
【0068】(12) スラリー中の砥粒含有率を、比
重計S1や粘度計S2とは異なった、例えば濁度計等の
光学的な検出手段を用いて検出するように構成するこ
と。 (13) 第2の分離回収手段により分離された微粒成
分に付着して系外へ除去されるべースオイルの量と、微
粒成分として除去される破砕砥粒の量とは、第1及び第
2の分離回収手段の分離回収性能によって決定される。
このため、これらの量を予め調べておき、調合槽2へ搬
送される砥粒とべースオイルの量から、スラリー中の砥
粒含有率を把握するように構成すること。
【0069】(14) スラリー中の分散液として、オ
イル系のものに代えて、水系のものを使用すること。水
系の分散液を使用する場合には、砥粒と分散液との混合
重量比を、1:0.76から1:0.5の範囲内に設定
するのが好ましい。この水系のスラリーにおいては、前
記実施形態のオイル系のスラリーと比較して、砥粒の含
有率が20%程度高い。つまり、水系のスラリーにおい
ては、オイル系のスラリーと比較して、砥粒が調合槽2
内で均一に分散しにくく、このため、ワイヤソーに対し
て砥粒を安定して供給するためには、砥粒の含有率を高
くする必要がある。水系のスラリーを用いた場合におい
て、混合重量比を上記の範囲に設定すれば、最も良好な
切削条件を確保できて、被切削体を能率良く切削するこ
とができる。なお、このような水系のスラリーにおいて
は、その粘度が例えば40〜50cPの範囲内に設定さ
れる。
【0070】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1及び請求項
13に記載の発明によれば、ワイヤソーにおける被切削
体の切削に適した所定の混合重量比のスラリーを調合す
ることができて、被切削体の切削を能率良く行うことが
できる。
【0071】請求項2に記載の発明によれば、最も切削
条件のよい砥粒を使用できる。請求項3に記載の発明に
よれば、砥粒及び分散液を再使用することができて、切
削処理のコスト低減を図ることができるとともに、産業
廃棄物量を削減することができる。さらに、この発明に
よれば、スラリーをワイヤソーに連続的に供給すること
ができて、作業効率を向上させることができる。しか
も、この発明によれば、再使用されるスラリーを良好な
切削条件に寄与できるものとすることができる。
【0072】請求項4に記載の発明によれば、最も切削
条件のよい砥粒を使用してスラリーを調合できる。請求
項5に記載の発明によれば、遠心分離作用によって、ワ
イヤソーより排出されたスラリーから砥粒を効果的に分
離することができる。
【0073】請求項6に記載の発明によれば、最も切削
条件のよい粒径の砥粒が効率的に回収される。請求項7
に記載の発明によれば、フィルター分離の簡単な構成に
よって、ワイヤソーより排出されたスラリーから砥粒を
分離することができる。
【0074】請求項8に記載の発明によれば、ワイヤソ
ーより排出されたスラリー中から、砥粒及び分散液を2
段階に分けて、効果的に分離回収することができる。請
求項9に記載の発明によれば、複数台のワイヤソーを備
えたスラリー管理システムにおいて、所定の混合重量比
で調合生成されたスラリーを各ワイヤソーに供給するこ
とができる。
【0075】請求項10に記載の発明によれば、スラリ
ーの調合生成に際して、スラリー中の砥粒と分散液との
混合重量比を常に設定値に維持することができる。請求
項11に記載の発明によれば、スラリー中の砥粒含有率
を検出して、その検出結果に基づき砥粒と分散液との混
合重量比を常に設定値に維持することができる。
【0076】請求項12に記載の発明によれば、スラリ
ーの比重または粘度の少なくとも一方を計測することに
より、スラリー中の砥粒含有率を検出して、その検出結
果に基づき砥粒と分散液との混合重量比を常に設定値に
維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施形態を示す構成図。
【図2】 ワイヤソーの構成を示す斜視図。
【図3】 同じくワイヤソー及びその関連構成を示す構
成図。
【図4】 第1の分離回収手段としてのデカンタの構成
を示す断面図。
【図5】 スラリー中の砥粒と分散液との混合重量比
と、切削負荷との関係を示すグラフ。
【図6】 この発明の第2実施形態を示す構成図。
【図7】 この発明の第3実施形態を示す構成図。
【図8】 従来のワイヤソー及びその関連構成を示す構
成図。
【符号の説明】 2…調合手段を構成する調合槽、21…砥粒供給部とし
てのホッパ、22…分散液供給部としてのオイル槽、4
1…ワイヤ群、42a,42b,42c…ローラ、43
…スラリー供給パイプ、45…スラリー槽、46…被切
削体、6…第1の実施形態において第1の分離回収手段
を構成するとともに第2の実施形態において第2の分離
回収手段を構成するデカンタ、7…第1の実施形態にお
いて第2の分離回収手段を構成するフィルタ、8…第2
の実施形態において第1の分離回収手段を構成するサイ
クロン、V21…砥粒供給量調整部としてのバルブ、V
22…分散液供給量調整部としてのバルブ、S1…砥粒
含有率検出部としての比重検出部を構成する比重計、S
2…砥粒含有率検出部としての粘度検出部を構成する粘
度計、C1…制御手段を構成するコントローラ、W1,
W2,W3,W4…ワイヤソー。
フロントページの続き (72)発明者 勝俣 昇 神奈川県横須賀市神明町1番地 株式会社 日平トヤマ技術センター内 (72)発明者 黒田 健正 神奈川県横須賀市神明町1番地 株式会社 日平トヤマ技術センター内 (72)発明者 和田 豊尚 神奈川県横須賀市神明町1番地 株式会社 日平トヤマ技術センター内 (72)発明者 西田 高治 大阪府大阪市北区堂島浜2−2−8 東洋 紡績 株式会社内 (72)発明者 上村 彰一 滋賀県大津市堅田2−1−1 東洋紡績 株式会社総合研究所内 (72)発明者 児玉 哲夫 滋賀県大津市堅田2−1−1 東洋紡績 株式会社総合研究所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイル系または水系の分散液に砥粒を分
    散してなるスラリーを、互いに平行に張設されたワイヤ
    群に供給し、被切削体を前記ワイヤ群に通過させること
    により、多数のウェハを同時に得るようにしたワイヤソ
    ーのためのスラリー管理システムにおいて、 前記ワイヤソーに供給するスラリーを調合するための調
    合手段を備え、その調合手段によって調合されるスラリ
    ー中における砥粒と分散液との混合重量比を、分散液が
    オイル系のものである場合には1:0.91から1:
    0.6の範囲内に設定し、分散液が水系のものである場
    合には1:0.76から1:0.5の範囲内に設定した
    ワイヤソーのスラリー管理システム。
  2. 【請求項2】 ワイヤ群に供給されるスラリー中の新規
    の砥粒は、平均粒径が5〜30μmである請求項1に記
    載のワイヤソーのスラリー管理システム。
  3. 【請求項3】 前記ワイヤソーより排出されたスラリー
    から砥粒よりも細かい微粒成分を分離して分散液及び砥
    粒を回収する分離回収手段を備え、前記調合手段は、前
    記分離回収手段によって回収された分散液及び砥粒を再
    使用してスラリーを調合するものである請求項1または
    2に記載のワイヤソーのスラリー管理システム。
  4. 【請求項4】 スラリーの調合に際して再使用される砥
    粒の平均粒径は5〜30μmである請求項3に記載のワ
    イヤソーのスラリー管理システム。
  5. 【請求項5】 前記分離回収手段は遠心分離によって、
    ワイヤソーより排出されたスラリーから砥粒を分離する
    請求項3または4に記載のワイヤソーのスラリー管理シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 遠心分離は、150〜500Gの遠心加
    速度で行われる請求項5に記載のワイヤソーのスラリー
    管理システム。
  7. 【請求項7】 前記分離回収手段はフィルター分離によ
    って、ワイヤソーより排出されたスラリーから砥粒を分
    離する請求項3または4に記載のワイヤソーのスラリー
    管理システム。
  8. 【請求項8】 前記分離回収手段は、ワイヤソーより排
    出されたスラリーから砥粒よりも細かい微粒成分及び分
    散液を分離除去して、砥粒を回収する第1の分離回収手
    段と、この第1の分離回収手段により分離除去された微
    粒成分及び分散液よりなるスラリーから微粒成分を分離
    除去して、分散液を回収する第2の分離回収手段とを含
    む請求項3〜7のいずれかに記載のワイヤソーのスラリ
    ー管理システム。
  9. 【請求項9】 前記ワイヤソーを複数台備え、前記調合
    手段で調合されたスラリーを各ワイヤソーに供給するよ
    うにした請求項1〜8のいずれかに記載のワイヤソーの
    スラリー管理システム。
  10. 【請求項10】 前記調合手段により調合されるスラリ
    ー中の砥粒と分散液との混合重量比が設定値となるよう
    に、砥粒と分散液との供給量を制御する制御手段を設け
    た請求項1〜9のいずれかに記載のワイヤソーのスラリ
    ー管理システム。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、スラリー中の砥粒含
    有率を検出する砥粒含有率検出部と、砥粒供給量調整部
    と、分散液供給量調整部と、砥粒含有率検出部の検出結
    果に基づいて砥粒供給量調整部及び分散液供給量調整部
    を制御するコントローラとを含む請求項10に記載のワ
    イヤソーのスラリー管理システム。
  12. 【請求項12】 前記砥粒含有率検出部は、スラリーの
    比重検出部またはスラリーの粘度検出部の少なくとも一
    方を含む請求項11に記載のワイヤソーのスラリー管理
    システム。
  13. 【請求項13】 オイル系または水系の分散液に砥粒を
    分散してなるスラリーを、互いに平行に張設されたワイ
    ヤ群に供給し、被切削体を前記ワイヤ群に通過させるこ
    とにより、多数のウェハを同時に得るようにしたワイヤ
    ソーのためのスラリー管理方法において、 前記ワイヤソーに供給するスラリーを調合する際に、そ
    のスラリー中における砥粒と分散液との混合重量比を、
    分散液がオイル系のものである場合には1:0.91か
    ら1:0.6の範囲内に設定し、分散液が水系のもので
    ある場合には1:0.76から1:0.5の範囲内に設
    定したワイヤソーのスラリー管理方法。
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