JPH09168783A - 還元性電解水及びその生成方法 - Google Patents

還元性電解水及びその生成方法

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JPH09168783A
JPH09168783A JP8297407A JP29740796A JPH09168783A JP H09168783 A JPH09168783 A JP H09168783A JP 8297407 A JP8297407 A JP 8297407A JP 29740796 A JP29740796 A JP 29740796A JP H09168783 A JPH09168783 A JP H09168783A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】還元性能に優れた無害な水とその生成方法を提
供する。 【解決手段】pHが3〜12、酸化還元電位が−200
mV以下、水素イオン濃度[H+ ]と電子濃度[e-
との積の常用対数が0以上である還元性電解水。飲料
水,農業用肥料,点滴液その他の注射液として用いら
れ、特に医療的効果が大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水を電気分解して
得られる還元性電解水、これを主成分とする飲料水,農
業用肥料,点滴液その他の注射液、及びこれらの生成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、水を電気分解して得られるア
ルカリ性電解水を飲料水として用いると、胃腸内の異常
醗酵や消化不良、下痢、胃酸過多などを抑制するという
医療的効果があることが報告されている。これは、アル
カリ性電解水に含まれるカルシウム、ナトリウム、マグ
ネシウム、カリウム等のミネラル分が陽イオンとして存
在することが主な原因であると考えられていた。
【0003】そのため、かかる医療的効果を得るために
用いられるアルカリ性電解水は、専ら含有金属イオンと
pH値とによってのみ規定され、カルシウム等が添加さ
れた水をpHが9程度に達するまで電気分解を行うこと
により生成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、本発明者ら
が探求したところ、生体内に生じた活性酸素が生体分子
を酸化することにより当該生体分子が損傷を受け、これ
が病気の主な原因であることが判明した。
【0005】そこで、かかる活性酸素は、水素イオンと
の還元反応によって無毒の水に戻すことができることに
着目し、この反応を促進できればより医療的効果の高い
電解水を得られること見出し、本発明を完成させるに至
った。
【0006】また、このような電解水は従来の方法では
生成できなかったため、上記還元反応速度に着目して鋭
意研究を行った結果、ある種の還元剤と金属イオンとを
添加することにより容易に生成できることを見出し、本
発明を完成させるに至った。
【0007】すなわち、本発明は、還元性能に優れた無
害な水とその生成方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の還元性電解水は、pHが3〜12、酸化還
元電位が−200mV以下であることを特徴としてい
る。この場合、水素イオン濃度[H+ ]と電子濃度[e
- ]との積の常用対数が0以上であることがより好まし
い。
【0009】生体は酸素を利用した代謝を行うことで生
命を維持する結果、体内に活性酸素が生じるが、この活
性酸素はきわめて酸化力が強く生体を構成している遺伝
子や細胞を酸化する。これが病気の一原因と考えられる
が、本発明の還元性電解水は、活性酸素の消去活性が著
しく高く、生体内の活性酸素を受け取ることにより安定
化を図ろうとする作用がある。また本発明の還元性電解
水は、その特性を長時間保持することができ保存性に優
れている。すなわち、本発明の還元剤及び金属イオンを
含む水を電気分解して得られる還元性電解水は、還元剤
を含んでいるので酸素環境に曝されたとしても、その還
元力によって溶存酸素量を微量のまま長時間保持するこ
とができ、また金属イオンの働きによって低電位となっ
た酸化還元電位をも低電位のまま長時間保持することが
でき、保存性に優れている。
【0010】また、本発明の還元性電解水は、酸化還元
電位が著しく小さいにも拘わらずpHが3〜12と水素
イオン濃度が大きいので、還元力が強く、生体内の活性
酸素と反応しやすい特性がある。したがって、より好ま
しくはpHが5〜11、酸化還元電位が−500mV以
下である。
【0011】活性酸素O2 -は、下記反応式の如く還元さ
れて水になる。 O2 -+(H++e-)→HO2 - HO2 -+H+→H2222→2(・OH) ・OH+(H++e-)→H2
【0012】したがって、水素イオン濃度[H+]及び
電子濃度[e-]の値がそれぞれ大きく、かつその積が
大きいほど水H2Oが生成される方へ化学平衡が移動す
る。ここで、水素イオン濃度と電子濃度はそれぞれ、 水素イオン濃度[H+]=10-pH 電子濃度[e-]=10(-ORP/0.05917) と表されるから、水素イオン濃度[H+]及び電子濃度
[e-]の値が大きくかつその積が大きいこと、換言す
れば、当該積の常用対数が大きいほど活性酸素が水に変
化することとなる。本発明の還元性電解水は、水素イオ
ン濃度[H+ ]と電子濃度[e- ]との積の常用対数が
0以上であるので、活性酸素量を減少させることができ
る。
【0013】本発明において、溶存酸素量は可能な限り
0ppmに近いこと、及び酸化還元電位は可能な限り低
いことが最も好ましい。上述した活性酸素による生体内
の酸化作用の抑制力が最も期待できるからである。
【0014】このような特性を有する本発明の還元性電
解水は、特に飲料水や、アルコール飲料、清涼飲料、果
実飲料、乳清飲料などの主成分、又は点滴液その他の注
射液として用いて好ましい。生体内における酸素利用代
謝の副産物である活性酸素量を減少させることができ、
遺伝子や細胞の酸化が抑制できるという医療的効果が期
待されるからである。
【0015】また、本発明の還元性電解水は、飲料水や
注射液以外にも、農薬や農業用肥料に用いて好ましい。
従来の農業用肥料としては硝酸性窒素が用いられている
ため、農作物には多量の亜硝酸が含まれている。この亜
硝酸の増加に反比例してビタミンCが減少するため還元
性に乏しい農作物となる。また、体内に亜硝酸が取り込
まれると、アミンと結合して有害な亜硝酸アミン(ニト
ロソアミン)が作られる。したがって、本発明の還元性
電解水を農薬や農業用肥料として用いることにより還元
性の低下及び有害物質の生成を防止することができる。
【0016】本発明の還元性電解水は、還元剤及び金属
イオンを含む水を電気分解したのち、さらに還元剤を添
加することにより生成することができる。電気分解の前
後で還元剤を添加することにより、生成された還元性電
解水の酸化還元電位の値が長時間維持される。
【0017】また、本発明の還元性電解水は、金属イオ
ンを含む水を電気分解したのち、還元剤を添加すること
により生成することができる。
【0018】さらに、本発明の還元性電解水は、金属イ
オンを含む水を電気分解することにより生成することが
できる。
【0019】また、本発明の還元性電解水は、還元剤及
び金属イオンを含む水を電気分解してpHが9〜12、
酸化還元電位が−600mV以下、溶存酸素量が3pp
m以下のアルカリ性電解水を生成したのち、当該アルカ
リ性電解水に還元剤を添加することにより生成すること
ができる。
【0020】また本発明の還元性電解水は、還元剤及び
金属イオンを含む水を電気分解してpHが9〜12、酸
化還元電位が−600mV以下、溶存酸素量が3ppm
以下のアルカリ性電解水を生成したのち、当該アルカリ
性電解水をさらに電気分解することにより生成すること
ができる。
【0021】本発明の還元性電解水の生成方法で用いら
れる還元剤としては、γラクトン構造(カルボン酸と水
酸基が分子内で脱水閉環した環状エステル)を有しかつ
OH基を含む混合物又は、酸素を含む5員環もしくは6
員環を有しかつOH基を1以上有する糖類を挙げること
ができる。例えば、ビタミンC,グルコース,フルクト
ース,ラクトースなどの糖類、エリソルビン酸(イソア
スコルビン酸)などを挙げることができる。また、本発
明の還元剤としては、上記還元剤以外にも、オキサロ酢
酸、ビタミンE、EDTA(エチレンジアミンテトラ酢
酸)、クエン酸イソプロピルなどの還元剤を挙げること
ができる。
【0022】また、本発明の還元性電解水の生成方法で
用いられる金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カ
リウムイオン、カルシウムイオン、又はマグネシウムイ
オンなどを挙げることができる。
【0023】このようにして生成される本発明の還元性
電解水を長時間静置すると、酸化還元電位が−200m
Vから0mV程度に増加する場合もあるが、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムおよび水酸化カルシウムからな
る群より選ばれる水溶液を添加すると、酸化還元電位が
−200mV以下の還元性電解水に復活する。
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1及び図2は本発明の実施例で用いられる電
解水生成装置を示す断面図である。
【0024】(実施例1)図1に示すように、本実施例
では、容積2リットル(縦100mm×横200mm×
深さ100mm)の電解槽1の中央に隔膜4を配置して
各電解室5,6の容積がそれぞれ1リットルとなるよう
に区画し、また電極板2,3間距離Lが4mmとなるよ
うに両電極板2,3の主面を対向して配置した。電解槽
1内に設けられる電極板2,3としては、チタン板に白
金メッキを施した縦114mm×横74mmのものを用
いた。
【0025】本実施例では、水道水2リットルに対しビ
タミンCを0.25g、塩化カルシウムを0.01g〜
0.02gの割合で添加した水を電解槽1に満たし、両
電極板2,3間に25Vの定電圧(最大電流値2.2
A)を20分間印加し、電気分解を行った。生成された
アルカリ性電解水につき、pH値、酸化還元電位(OR
P)、溶存酸素量(DO)をそれぞれ測定したところ、
pH=10.69、ORP=−813mV、DO=1.
47ppmであった。
【0026】次に、この電解水2リットルに対しビタミ
ンCを0.25g添加した還元性電解水につき、pH
値、酸化還元電位、溶存酸素量をそれぞれ測定した。こ
の結果を表1に示す。
【0027】なお、pH値の測定は(株)堀場製作所社
製pH測定メータD−13及びpH測定センサ#635
0−10D、酸化還元電位の測定は(株)堀場製作所社
製ORP測定メータD−13及びORP測定センサ#6
860−10C、溶存酸素量の測定は東亜電波工業
(株)社製のDO測定メータDO14−P及びDO測定
センサOE−2102をそれぞれ用いた。
【0028】本実施例によれば、目的とするpH値を得
ながら、ORP値及びDO値を小さくすることができ
る。また、用途に応じて水を生成する場合において、例
えばpH=9〜12の水を1種類だけ生成しておけば、
その後に特殊な装置を使用することなくビタミンCなど
の還元剤を添加するだけで、目的とする還元性電解水を
簡単に得ることができる。さらに、電解前後に還元剤を
ある比率で添加すると、生成後における還元剤のバラン
スが向上し、還元力が高まることになる。
【0029】(実施例2)実施例1と同じ電解水生成装
置を用い、水道水2リットルに対し塩化カルシウムを
0.01g〜0.02gの割合で添加した水を電解槽1
に満たし、両電極板2,3間に25Vの定電圧(最大電
流値2.2A)を20分間印加し、電気分解を行った。
生成されたアルカリ性電解水につき、pH値、酸化還元
電位、溶存酸素量をそれぞれ測定したところ、pH=1
0.29、ORP=−790mV、DO=1.00pp
mであった。
【0030】次に、この電解水2リットルに対しビタミ
ンCを0.5g添加した還元性電解水につき、pH値、
酸化還元電位、溶存酸素量をそれぞれ測定した。この結
果を表1に示す。
【0031】本実施例によれば、目的とするpH値を得
ながら、ORP値及びDO値を小さくすることができ
る。また、反応性の高い還元剤を使用する場合には還元
力の経時劣化が問題となるが、本実施例では、塩化カル
シウムなどの金属イオンを含む水を電解しておき、使用
時に還元剤を添加して目的とする還元性電解水とするこ
とができるので還元力の維持性に優れている。
【0032】(実施例3)実施例1と同じ電解水生成装
置を用い、水道水2リットルに対し塩化カルシウムを
0.01g〜0.02gの割合で添加した水を電解槽1
に満たし、両電極板2,3間に25Vの定電圧(最大電
流値2.2A)を20分間印加し、電気分解を行った。
生成されたアルカリ性電解水につき、pH値、酸化還元
電位、溶存酸素量をそれぞれ測定したところ、pH=1
1.02、ORP=−840mV、DO=3.00pp
mであった。
【0033】次に、この電解水2リットルに対しビタミ
ンCを0.5g添加したアルカリ性電解水につき、pH
値、酸化還元電位、溶存酸素量をそれぞれ測定したとこ
ろ、pH=10.05、ORP=−770mV、DO=
3.00ppmであった。
【0034】さらに、このアルカリ性電解水2リットル
に対しビタミンCを0.5g添加した還元性電解水につ
き、pH値、酸化還元電位、溶存酸素量をそれぞれ測定
した。この結果を表1に示す。
【0035】本実施例によれば、実施例2と同様に、目
的とするpH値を得ながら、ORP値及びDO値を小さ
くすることができる。また、反応性の高い還元剤を使用
する場合には還元力の経時劣化が問題となるが、本実施
例では、塩化カルシウムなどの金属イオンを含む水を電
解しておき、使用時に還元剤を添加して目的とする還元
性電解水とすることができるので還元力の維持性に優れ
ている。
【0036】(実施例4)実施例1と同じ電解水生成装
置を用い、水道水2リットルに対しビタミンCを1g、
塩化カルシウムを0.01g〜0.02gの割合で添加
した水を電解槽1に満たし、両電極板2,3間に25V
の定電圧(最大電流値2.2A)を20分間印加し、電
気分解を行った。生成された還元性電解水につき、pH
値、酸化還元電位、溶存酸素量をそれぞれ測定した。こ
の結果を表1に示す。
【0037】本実施例によれば、最も簡単に還元性電解
水を生成することができる。
【0038】(実施例5)実施例1と同じ電解水生成装
置を用い、水道水2リットルに対しビタミンCを1g、
塩化カルシウムを0.1gの割合で添加した水を電解槽
1に満たし、両電極板2,3間に12Vの定電圧(最大
電流値0.5A)を3時間印加し、電気分解を行った。
生成された還元性電解水につき、pH値、酸化還元電
位、溶存酸素量をそれぞれ測定した。この結果を表1に
示す。
【0039】本実施例によれば、最も簡単に還元性電解
水を生成することができる。
【0040】(実施例6)まず最初に図1に示す電解水
生成装置を用い、水道水2リットルに対しビタミンCを
0.5g、食塩を0.1gの割合で添加した水を電解槽
1に満たし、40分間の電気分解を行った。生成された
アルカリ性電解水につき、pH値、酸化還元電位、溶存
酸素量をそれぞれ測定したところ、pH=10.03、
ORP=−850mV、DO=0.42ppmであっ
た。
【0041】次に、このアルカリ性電解水を図2に示す
電解水生成装置を用いて、両電極板2,3間に6Vの定
電圧を印加し、10分間の電気分解を行った。この電解
水生成装置は、図2に示すように、容積2リットル(縦
100mm×横200mm×深さ100mm)の電解槽
1に、主面同士が対向して設けられた一対の電極板2,
3が配置され、一方の電極板(ここでは陽極板)のみを
囲繞するように袋状の隔膜4が設けられている。電極板
2,3間距離Lは4mmとし、電解槽1内に設ける電極
板2,3としては、チタン板に白金メッキを施した縦5
0mm×横6mmのものを用いた。生成された還元性電
解水につき、pH値、酸化還元電位、溶存酸素量をそれ
ぞれ測定した。この結果を表1に示す。
【0042】本実施例によれば、ORP値を小さく維持
したままpH値を7程度まで下げることができるので、
注射液などに適用することが可能となる。
【0043】(比較例1)実施例6の比較例として、図
1に示す電解水生成装置で生成されたpH=10.0
3、ORP=−850mV、DO=0.42ppmのア
ルカリ性電解水を、同じ電解水生成装置を用いて電気分
解した。生成された酸性側の電解水につきpH値、酸化
還元電位、溶存酸素量をそれぞれ測定した。この結果を
表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】(実施例7)次に、本発明の還元性電解水
を用いて動物体内における活性酸素の消去活性を評価し
た。具体的には、pH=6.50、ORP=−550m
V、溶存酸素量=1.0ppmの還元性電解水を用い
て、これを健康な犬に24時間点滴し、点滴前後におけ
るその犬の血漿サンプルを抽出し、ESRでO2 -消去活
性値を測定した。点滴前のO2 -消去活性値が7.8un
it/ml、活性酸素量が89.20unit/ml、
抗酸化酵素(SOD)の平均値が7.953であったの
に対して、点滴後のO2 -消去活性値は15.2unit
/mlまで増加し、活性酸素量は58.00unit/
mlまで減少し、抗酸化酵素の平均値は14.627ま
で増加した。すなわち、本発明の還元性電解水を点滴液
として用いることで、動物体内の活性酸素量を減少させ
ることができることが確認された。
【0046】(実施例8)次に、本発明の還元性電解水
の具体的な疾病に対する効果を確認するために動物実験
を行った。その第1の症例として、実施例7と同じ還元
性電解水200mlをリンパ肉腫に感染した犬に点滴
し、その状況を確認するために、リンパ肉腫の代表的特
性である白血球(WBC)の量と血小板(PLT)の量
を測定した。点滴前のリンパ肉腫に感染した犬の白血球
の量は55800/μl、血小板の量が39000/μ
lであったのに対し、12時間の点滴の後、白血球の量
は34500/μlまで減少し、血小板の量は1060
00/μlまで増加した。その犬は食欲が回復し、外観
上も健康な犬と変わりなかった。この結果、本発明の還
元性電解水を点滴液として用いることで、リンパ肉腫の
疾病に効果が大きいことが確認された。
【0047】(実施例9)第2の症例として、実施例7
と同じ還元性電解水720mlを急性肝不全に感染した
犬に48時間点滴し、急性肝不全の代表的特性であるア
ルブミン(ALB)、アルカリホスファターゼ(AL
P)、血液尿素窒素(BUN)、コレステロール(CH
OL)、クレアチニン(CREA)、リン酸(PHO
S)、総ビリルビン(T−Bil)、総タンパク(T
P)、グロブリン(GLOB)の各量を測定した。この
結果を表2に示す。全ての特性について、本発明の還元
性電解水を点滴液として用いることで、急性心不全の疾
病に効果が大きいことが確認された。
【0048】
【表2】
【0049】(実施例10)第3の症例として、実施例
7と同じ還元性電解水720mlをステロイド性肝炎に
感染した犬に72時間点滴し、ステロイド性肝炎の代表
的特性であるアルカリホスファターゼ(ALP)の量を
測定した。点滴前は、アルカリホスファターゼの量が2
171unit/mlであったが、点滴8時間後には1
293unit/ml、16時間後には912unit
/ml、24時間後には739unit/ml、32時
間後には621unit/mlと減少し、本発明の還元
性電解水を点滴液として用いることで、ステロイド性肝
の疾病に効果が大きいことが確認された。
【0050】本発明の還元性電解水は、上述した実施例
7〜10の点滴液以外にも、飲料用として用いても医療
効果が大きいことが確認されている。その一例として、
本発明の還元性電解水を500匹のマウスに500日間
飲用させたところ、何ら有害な影響を与えず、有意に生
存率が8倍程度まで増加した。また、T細胞の数が増加
し、血清中の脂肪質過酸化水素化合物のレベルが低下
し、さらに抗酸化作用を有する酵素(SOD)が増加し
た。
【0051】(実施例11)本発明の還元性電解水は長
時間静置すると酸化還元電位が増加することが本発明者
らによって確認されている。しかしながら、水酸化物イ
オンを含む水溶液を滴下すると、元の酸化還元電位まで
復活することも確認されている。この本発明の還元性電
解水の潜在的特性に関する実験を行った。すなわち、上
述した本発明の生成方法によって、pHが5.68、酸
化還元電位が−530mVの還元性電解水を生成し、こ
れを上端が開口した容器に入れて20時間室内に静置し
たところ、pHが6.40、酸化還元電位が0mVに変
化した。次いで、この電解水200mlに1N−NaO
Hを1〜200ml加え、pHと酸化還元電位の変化を
測定した。同様の実験を2回繰り返した。この結果を表
3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】(実施例12)実施例11と同様に、静置
することによりpHが6.40、酸化還元電位が0mV
に変化した電解水200mlに1N−KOHを1〜20
0ml加え、pHと酸化還元電位の変化を測定した。同
様の実験を2回繰り返した。この結果を表4に示す。
【0054】
【表4】
【0055】(実施例13)実施例11と同様に、静置
することによりpHが6.40、酸化還元電位が0mV
に変化した電解水200mlに1N−Ca(OH)2
1〜7ml加え、pHと酸化還元電位の変化を測定し
た。この結果を表5に示す。
【0056】
【表5】
【0057】(比較例2)実施例11〜13の比較例と
して、pHが7.43、酸化還元電位が−180mVの
電解水を20時間室内に静置したところ、pHはほとん
ど変化しなかったが、酸化還元電位が+250mVに変
化した。次いで、この電解水200mlに1N−NaO
Hを1〜200ml加え、pHと酸化還元電位の変化を
測定した。この結果を表6に示す。
【0058】
【表6】
【0059】表3〜6の結果から明らかなように、電解
水を長時間静置すると、pHやORPなどの特性値が変
化するが、本発明の還元性電解水は、潜在的に活性酸素
の消去活性を備えており、たとえ見かけ上の特性値が変
化したとしても、水酸化物イオンなどの添加によってこ
れを復活させることができることが確認された。
【0060】なお、以上説明した実施例は、本発明の理
解を容易にするために記載されたものであって、本発明
を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施例に開示された各要素は、本発明の技術
的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨で
ある。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の還元性電解
水は、溶存酸素量が著しく少ないため、生体内の活性酸
素を受け取ることにより安定化を図ろうとする作用に加
え、その特性を長時間保持することができ保存性に優れ
ている。
【0062】また、本発明の還元性電解水は、酸化還元
電位が著しく小さいにも拘わらずpHが3〜12と水素
イオン濃度が大きいので、還元力が強く、生体内の活性
酸素と反応しやすい特性があり、活性酸素量を減少させ
ることができる。その結果、飲料水や注射液、点滴液と
して用いると遺伝子や細胞の酸化が抑制できるという医
療的効果が期待できる。また、農薬や農業用肥料に用い
ると還元性の低下及び有害物質の生成を防止することが
できる。
【0063】また、静置によって見かけのうえで特性値
が変化しても、水酸化物イオンを添加することにより元
の特性値に復活することができ、この点からも長期保存
性に優れているといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いられる電解水生成装置を
示す断面図である。
【図2】本発明の実施例で用いられる電解水生成装置を
示す断面図である。
【符号の説明】
1…電解槽 2,3…電極板 4…隔膜

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】pHが3〜12、酸化還元電位が−200
    mV以下であることを特徴とする還元性電解水。
  2. 【請求項2】水素イオン濃度[H+ ]と電子濃度
    [e- ]との積の常用対数が0以上であることを特徴と
    する請求項1に記載の還元性電解水。
  3. 【請求項3】還元剤及び金属イオンを含む水を電気分解
    したのち、さらに還元剤を添加して請求項1又は2に記
    載の還元性電解水を得ることを特徴とする還元性電解水
    の生成方法。
  4. 【請求項4】金属イオンを含む水を電気分解したのち、
    還元剤を添加して請求項1又は2に記載の還元性電解水
    を得ることを特徴とする還元性電解水の生成方法。
  5. 【請求項5】還元剤及び金属イオンを含む水を電気分解
    して請求項1又は2に記載の還元性電解水を得ることを
    特徴とする還元性電解水の生成方法。
  6. 【請求項6】還元剤及び金属イオンを含む水を電気分解
    してpHが9〜12、酸化還元電位が−600mV以下
    のアルカリ性電解水を生成したのち、当該アルカリ性電
    解水に還元剤を添加して請求項1又は2に記載の還元性
    電解水を得ることを特徴とする還元性電解水の生成方
    法。
  7. 【請求項7】還元剤及び金属イオンを含む水を電気分解
    してpHが9〜12、酸化還元電位が−600mV以下
    のアルカリ性電解水を生成したのち、当該アルカリ性電
    解水をさらに電気分解して請求項1又は2に記載の還元
    性電解水を得ることを特徴とする還元性電解水の生成方
    法。
  8. 【請求項8】前記還元剤が、γラクトン構造を有しかつ
    OH基を含む混合物又は、酸素を含む5員環もしくは6
    員環を有しかつOH基を1以上有する糖類であることを
    特徴とする請求項3乃至7の何れかに記載の還元性電解
    水の生成方法。
  9. 【請求項9】前記金属イオンがナトリウムイオン、カリ
    ウムイオン、カルシウムイオン、又はマグネシウムイオ
    ンであることを特徴とする請求項3乃至7の何れかに記
    載の還元性電解水の生成方法。
  10. 【請求項10】還元剤及び金属イオンを含む水を電気分
    解して得られる還元性電解水であって、溶存酸素量を微
    量のまま保持するとともに酸化還元電位を低電位に保持
    することを特徴とする還元性電解水。
  11. 【請求項11】水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよ
    び水酸化カルシウムからなる群より選ばれる水溶液を添
    加すると、酸化還元電位が−200mV以下になること
    を特徴とする還元性電解水。
  12. 【請求項12】請求項1,2又は10の何れかに記載の
    還元性電解水を主成分とする飲料水。
  13. 【請求項13】請求項1,2又は10の何れかに記載の
    還元性電解水を主成分とする農業用肥料。
  14. 【請求項14】請求項1,2又は10の何れかに記載の
    還元性電解水を含む注射液。
  15. 【請求項15】請求項1,2又は10の何れかに記載の
    還元性電解水を含む点滴液。
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