JPH09167736A - 走査型露光装置及びそれを用いたデバイス製造方法 - Google Patents

走査型露光装置及びそれを用いたデバイス製造方法

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JPH09167736A
JPH09167736A JP7347937A JP34793795A JPH09167736A JP H09167736 A JPH09167736 A JP H09167736A JP 7347937 A JP7347937 A JP 7347937A JP 34793795 A JP34793795 A JP 34793795A JP H09167736 A JPH09167736 A JP H09167736A
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exposure apparatus
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Takashi Kato
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステップアンドスキャン方式を用いた露光装
置でレチクル又は/及びウエハの形状を変形させること
により高解像力化を図った走査型露光装置及びそれを用
いたデバイスの製造方法を得ること。 【解決手段】 スリット形状の照明光束で第1物体面上
のパターンを照明し、該第1物体面上のパターンを投影
光学系により可動ステージに載置した第2物体面上に該
第1物体と該可動ステージを該スリット形状の短手方向
に該投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で同期さ
せてスキャンさせながら投影露光する際、該投影光学系
の光学特性に対応させて該第1物体又は/及び該第2物
体のスキャン方向と直交する方向の形状を変形させてい
ること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走査型露光装置及び
それを用いたデバイス製造方法に関し、IC,LSI,
CCD,磁気ヘッド,液晶パネル等のデバイスを製造す
る工程のうち、リソグラフィー工程に使用される際に好
適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、IC,LSI等の半導体デバイス
の高集積化がますます加速度を増しており、これに伴う
半導体ウエハの微細加工技術の進展も著しい。この微細
加工技術の中心をなす投影露光装置として、円弧状の露
光域を持つ等倍のミラー光学系に対してマスクと感光基
板を走査しながら露光する等倍投影露光装置(ミラープ
ロジェクションアライナー)や、マスクのパターン像を
屈折光学系により感光基板上に形成し、感光基板をステ
ップアンドリピート方式で露光する縮小投影露光装置
(ステッパー)等がある。
【0003】又最近では、高解像力が得られ、且つ画面
サイズを拡大できるステップアンドスキャン方式の走査
型投影露光装置(露光装置)が種々と提案されている。
この走査型露光装置ではレチクル面上のパターンをスリ
ット状光束により照明し、該スリット状光束により照明
されたパターンを投影系(投影光学系)を介し、スキャ
ン動作によりウエハ上に露光転写している。
【0004】図14は従来の一般的な走査型露光装置の
要部概略図である。図中、101は第1物体としてのレ
クチル(マスク)、102は投影レンズ(投影光学
系)、104は可動ステージであり、第2物体としての
ウエハ103を載置している。ウエハ103面上には紫
外光に反応するレジストが塗布されている。106は照
明系105からのスリット状の照明光束である。
【0005】同図において、スリット状の照明光束10
6は、レチクル101の直前にスリット状のアパーチャ
ー(スリット開口)を設けるか、又は照明系105中で
レチクル101と光学的に共役な位置に同様のアパーチ
ャー(スリット開口)を設けることにより得ている。更
には、シリンドリカルレンズ等の光学素子を用いて、同
様のスリット状照明光束を得ている。
【0006】111はx,y,z軸を示す座標系を示し
ている。同図の走査型露光装置では投影レンズ102の
光軸109をz方向に、スリット状の照明光束106の
長手方向をy軸方向に、又短手方向(レチクル101と
ステージ104(ウエハ103)のスキャン方向)をx
軸方向に一致するようにとっている。
【0007】動作原理を簡単に説明すると、レチクル1
01上のパターンは、スリット状の照明光束106の当
たった部分のみしか投影転写されない。従って、レチク
ル101を矢印107の方向に所定の速度でスキャンす
ると同時に、この速度に投影レンズ102の結像倍率を
乗じた速度でステージ104を矢印108の方向にスキ
ャンすることによって、レチクル101上の回路パター
ン全体をウエハ103上に投影転写している。
【0008】又、スキャンコントローラ112によって
レチクル101とウエハ103を同期させてスキャンを
制御している。そして回路パターン全体の転写終了後、
ステージ104を所定の量だけ移動、即ちステップして
ウエハ103上の異なる多数の位置で上記と同様の方法
でパターンの転写を繰り返している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図14に示す走査型露
光装置において、スキャン方向に垂直な方向(y軸方
向)に対して、光学設計上の画面寸法が制限されている
重要な要因の一つに、投影光学系の諸収差、例えば像面
湾曲収差がある。一般に、投影光学系の像面湾曲収差を
少なくし、像面の平坦化を図り投影解像力を向上させよ
うとするとハローと呼ばれる高次の軸外球面収差が増大
し、このハローにより投影解像力が低下してくる。又諸
収差のバランスをとり良好な収差補正を行う為に、投影
光学系におけるレンズ枚数を増やす方法は、レンズによ
る透過率の低下や組立が複雑化し、又コストアップ等の
影響を受ける。この像面湾曲収差を良好に補正しつつ投
影光学系の画面寸法の拡大を図ることは設計上及び製作
上大変難しくなっている。
【0010】本発明は、スリット形状の照明光束でレチ
クル面(第1物体)を照明し、該レチクル面のパターン
を投影光学系によりウエハ(第2物体)上に走査露光方
式を利用して投影露光する際、投影光学系の光学特性に
対応させてレチクル面又は/及びウエハを適切なる形状
に変形させることにより、高解像力でしかも大画面への
投影露光を容易にした走査型露光装置及びそれを用いた
デバイスの製造方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決する為の手段】本発明の走査型露光装置
は、 (1−1)スリット形状の照明光束で第1物体面上のパ
ターンを照明し、該第1物体面上のパターンを投影光学
系により可動ステージに載置した第2物体面上に該第1
物体と該可動ステージを該スリット形状の短手方向に該
投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で同期させて
スキャンさせながら投影露光する際、該投影光学系の光
学特性に対応させて該第1物体又は/及び該第2物体の
スキャン方向と直交する方向の形状を変形させているこ
とを特徴としている。
【0012】特に、 (1−1−1)前記第1物体又は/及び第2物体の形状
を変形手段で変形させていること。
【0013】(1−1−2)前記変形手段は力学的な力
を利用していること。
【0014】(1−1−3)前記投影光学系の光学特性
を記憶させた記憶手段と、該記憶手段からのデータに基
づいて前記変形手段による前記第1物体又は/及び第2
物体の変形を制御する変形制御手段とを設けたこと。
【0015】(1−1−4)前記変形制御手段は露光中
における前記投影光学系の光学特性の変化に対応させて
前記変形手段により前記第1物体又は/及び第2物体の
変形量を制御していること。
【0016】(1−1−5)前記投影光学系の光学特性
は像面湾曲収差を含んでいること。
【0017】(1−1−6)前記投影光学系の前記第2
物体面に対する像面湾曲収差がアンダーのときは該像面
湾曲収差に対応させて該第1物体を該投影光学系に対し
て凹形状に変形させていること。
【0018】(1−1−7)前記投影光学系の前記第2
物体面に対する像面湾曲収差がオーバーのときは該像面
湾曲収差に対応させて該第1物体を該投影光学系に対し
て凸形状に変形させていること。
【0019】(1−1−8)前記投影光学系の前記第2
物体面に対する像面湾曲収差がアンダーのときは該像面
湾曲収差に対応させて該第2物体を該投影光学系に対し
て凹形状に変形させていること。
【0020】(1−1−9)前記投影光学系の前記第2
物体面に対する像面湾曲収差がオーバーのときは該像面
湾曲収差に対応させて該第2物体を該投影光学系に対し
て凸形状に変形させていること。
【0021】(1−1−10)前記第1物体と第2物体
の形状を同時に変形させていること。
【0022】(1−1−11)前記投影光学系の前記第
2物体面に対する像面湾曲収差がアンダーのときは該像
面湾曲収差に対応させて該第1物体と第2物体を投影光
学系に対して凹形状に変形させていること。
【0023】(1−1−14)前記投影光学系の前記第
2物体面に対する像面湾曲収差がオーバーのときは該像
面湾曲収差に対応させて該第1物体と第2物体を投影光
学系に対して凸形状に変形させていること。
【0024】(1−1−15)前記投影光学系の前記第
2物体面に対する像面湾曲収差がアンダーのときは該像
面湾曲収差に対応させて該第1物体を該投影光学系に対
して凹形状に、該第2物体を該投影光学系に対して凸形
状に変形させていること。
【0025】(1−1−16)前記投影光学系の前記第
2物体面に対する像面湾曲収差がオーバーのときは該像
面湾曲収差に対応させて該第1物体を該投影光学系に対
して凸形状に該第2物体を該投影光学系に対して凹形状
に変形させていること。
【0026】(1−2)スリット形状の照明光束で第1
物体面上のパターンを照明し、該第1物体面上のパター
ンを投影光学系により可動ステージに載置した第2物体
面上に該第1物体と該可動ステージを該スリット形状の
短手方向に該投影光学系の投影倍率に対応させた速度比
で同期させてスキャンさせながら投影露光する際、該第
1物体のスキャン方向と直交する方向の形状は該投影光
学系の光学特性に対応して平面形状より変形した湾曲形
状より成っていることを特徴としている。
【0027】本発明のデバイスの製造方法は、 (2−1)構成要件(1−1)又は構成要件(1−1)
と構成要件(1−1−1)〜(1−1−16)の何れか
1項記載との組み合わせ、又は構成要件(1−2)の走
査型露光装置を用いて製造していることを特徴としてい
る。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態1の要部
概略図である。図中、101は第1物体としてのレチク
ル(マスク)であり、スキャン方向(走査方向)107
に対して垂直方向(即ちy軸方向)に後述するように変
形手段で投影光学系102の光学特性に対応させて撓ま
せて(変形させて)いる。これによりレチクル上のパタ
ーンをウエハ103に投影露光している。102は投影
レンズ(投影光学系)、104は可動ステージであり、
第2物体としてのウエハ103を載置している。ウエハ
103面上には紫外光に反応するレジストが塗布されて
いる。
【0029】尚本実施形態においてウエハ103は後述
するようにレチクル101と同様にスキャン方向107
に対して垂直方向(y軸方向)に変形させて用いる場合
もある。
【0030】113は照明系105からのスリット状の
照明光束である。同図において、スリット状の照明光束
113はレチクル101の直前にスリット状のアパーチ
ャー(スリット開口)を設けるか、又は照明系105中
でレチクル101と光学的に共役な位置に同様のアパー
チャー(スリット開口)を設けることにより得ている。
又はシリンドリカルレンズ等の光学素子を用いて、同様
のスリット状照明光束を得ている。
【0031】尚、同図ではスリット状の照明光束113
はレチクル101の湾曲形状に対応して湾曲した形状と
なるようにしている。111はx,y,z軸を示す座標
系を示している。同図の走査型露光装置では投影レンズ
102の光軸109をz方向に、スリット状の照明光束
113の長手方向をy軸方向に、又短手方向(レチクル
101とステージ104(ウエハ103)のスキャン方
向)をx軸方向に一致するようにとっている。
【0032】本実施形態においてレクチル101上のパ
ターンは、スリット状の照明光束113の当たった部分
のみしか投影転写されない。従って、レチクル101を
矢印107の方向に所定の速度でスキャンすると同時
に、この速度に投影レンズ102の結像倍率を乗じた速
度でステージ104を矢印108の方向にスキャンする
ことによって、レチクル101上の回路パターン全体を
ウエハ103上に投影転写している。
【0033】又、スキャンコントローラ112によって
レチクル101とウエハ103を同期させてスキャンを
制御している。そして回路パターン全体の転写終了後、
ステージ104を所定の量だけ移動、即ちステップして
ウエハ103上の異なる多数の位置で上記と同様の方法
でパターンの転写を繰り返している。
【0034】このとき本実施形態では次のようにして投
影光学系102の光学特性(像面湾曲)に応じてレチク
ル101又は/及びウエハ103のy方向の形状を変形
させて高解像力を図っている。
【0035】まず、あらかじめ投影光学系102の像面
湾曲に関するデータをメモリ114に格納しておく。そ
して露光が行なわれる前にメモリ114に格納されてい
たデータにより、スキャン方向107に対して垂直方向
(即ちy軸方向)に前記像面湾曲を補正するのに必要な
所定の撓み量を変形コントローラ115により読み出
し、レチクル変形手段116によりレチクル101に変
形を与える。尚、図1ではレチクル変形手段116とし
てのレチクル変形部材及びレチクル101に対して変形
を与える為のアクチュエータ等は省略している。
【0036】図2(A)は投影光学系102が理想像平
面(第2物体面)118に対してアンダーの像面湾曲特
性を有する場合の開口像の様子を示しており、図1にお
けるy−z平面の断面に相当する概略図である。図2
(A)において、投影光学系102の像面湾曲が曲線A
1(アンダーの像面湾曲)のように形成されており、図
1にて図示されている開口像110が図2(A)のウエ
ハ面103上の範囲Rに渡って投影されているとする。
【0037】このとき、光軸109から距離Pの位置で
の像面湾曲量をC1とする。このとき、本実施形態では
投影光学系102の投影倍率がY倍(例えばY=1/4
倍等)であったとすると光軸109から距離Pの位置で
の像面湾曲量C1に対して、図3(A)に示す様にその
像点Pに対応するレチクル101(第1物体面)上の物
点Sの位置においてD1=C1/(Y**2)だけレチク
ル101をスキャン方向107に垂直方向(即ちy軸方
向)に撓ませる。この場合、投影光学系102に対して
凹形状にレチクル101を撓ませることになる。尚、本
実施形態では便宜上、ウエハ103面(第2物体面)と
理想像平面118は一致している場合を示している。
【0038】次に、投影光学系102が図2(B)に示
すように曲線A1とは逆符号の像面湾曲特性A2(オー
バーの像面湾曲)を有する場合について説明する。この
とき、光軸109から距離Pの位置での像面湾曲量をC
2とする。このとき、投影光学系102の投影倍率がY
倍(例えばY=1/4倍等)であったとすると、図3
(B)に示すように光軸109から距離Pの位置での像
面湾曲量C2に対して、像点Pに対応するレチクル10
1上の物点Sの位置においてD2=C2/(Y**2)だ
けレチクル101を投影光学系102に対して凸形状に
撓ませることにより像面湾曲を補正するようにしてい
る。
【0039】以上により、本実施形態では従来の光学性
能上、焦点深度から外れて使用することのできない領
域、即ち光軸109からの距離P(即ちR全体)の領域
までも高解像力のパターン像を得ている。又、像面湾曲
の補正を上述のように行なうことを前提として設計時に
像面湾曲をある程度許容して設計することによっても投
影光学系においてレンズ設計への負担が低減すると共に
他の収差を補正する自由度が増し、高解像化を容易に達
成することができる。更に像面湾曲を補正する為に必要
としたレンズ枚数を削減することを容易とし、コスト削
減、又透過率のアップ等を達成している。
【0040】尚、像面湾曲のデータは、メモリ114に
データ値(像面湾曲量C1又は補正量D1の値、あるい
は光軸からの距離と像面湾曲量のテーブル又は光軸から
の距離と変形量のテーブル、等々)として或は関数の
形、或はそれに類するデータ形式にて格納しても良い。
又変形量の計算方法については、本実施形態による算出
方法に限るものではない。
【0041】更に、本実施形態には図示していないが、
像面湾曲を測定する手段を同時に備え、投影光学系の像
面湾曲を測定した結果をレチクル変形コントローラ11
5を介してレチクル変形手段116によりレチクル10
1に変形を与えるようにしても良い。
【0042】又本実施形態において、露光経過時間とと
もに補正量D1(又はD2)を変形させるようにしても
良い。
【0043】図4は露光経過時間と共に補正量を変化さ
せる場合の本実施形態のフローチャートを示している。
まず、ステップ122において露光前にレチクル101
に対し補正量D=D1(又はD2)をあたえる。このデ
ータ値はメモリ114に保存されており、変形コントロ
ーラ115によって読み出され、補正量D1(又はD
2)を与えるようにレチクル変形手段116に指示を送
る。次にステップ123により露光をスタートさせる。
このときの時間をt=0とする。メモリ114には、露
光経過時間に対応した補正量のデータが保存されてお
り、ある露光経過時間になると変形コントローラ115
によって補正量を変更するようになっている。
【0044】今、ステップ124においてt=txにな
ったとき、ウエハに対する全ての露光を終了しないなら
ば、ステップ125へと進み、補正量を経過時間txの
場合に対応した補正量D=Dtxを与えると共に、レチ
クル101に再度変形を与える時間をtx=tx+1と
する。
【0045】次に時間tがtxになったとき、同様な手
順を繰り返す。尚、この補正データは、露光経過時間と
補正量のデータテーブルであっても、又関数式の形式で
あっても構わない。このように露光経過時間に対して変
形量を変化させることにより、投影光学系の経過変化等
(例えば投影光学系の露光熱による変化等)による像面
湾曲の変化に対しても十分に補正するようにしている。
【0046】尚、本実施形態において第1物体(レチク
ル101)は、レチクル101を変形する手段を用いる
ことなく予めスキャン方向に略垂直な方向に変形した形
状を有する物体面であっても良い。例えば、レチクルを
作成する際のガラス基板を、図1に図示されたレチクル
101の形状のように円筒形の一部のような形状に加工
しておくといった方法によるものでも像面湾曲の補正を
同様に行なうことができる。
【0047】図5は本発明の実施形態2の要部概略図で
ある。本実施形態は図1の実施形態1に比べてレチクル
101を変形させる代わりにウエハ103をスキャン方
向107(或は108)に対して垂直方向(即ちy軸方
向)に撓ませてレチクル101上のパターンをウエハ1
03に投影露光していることが異なっており、その他の
構成は略同じである。
【0048】本実施形態ではまず予め投影光学系の像面
湾曲に関するデータをメモリ114に格納しておく。そ
して露光が行なわれる前にメモリ114に格納されてい
たデータにより、スキャン方向107に対して垂直方向
(即ちy軸方向)に前記像面湾曲を補正するのに必要な
所定の撓み量を変形コントローラ115により読み出
し、ウエハ変形手段119によりウエハ103に変形を
与える(図5ではウエハの変形状態は不図示)。尚、図
5ではウエハ変形手段119としてのウエハ変形部材及
びウエハ103に対して変形を与える為のアクチュエー
タ等は省略している。
【0049】本実施形態において、例えば図2(A)に
示すように投影光学系102がアンダーの像面湾曲を有
する場合について説明する。この場合、図6(A)に示
すように光軸109から距離Pの位置での像面湾曲量C
1に対して略像面湾曲量C1分だけウエハ103をスキ
ャン方向108に垂直な方向(即ちy軸方向)に撓ませ
る。即ち投影光学系102に対して凹形状に撓ませるこ
とにより、像面湾曲面A1とウエハ面103(第2物体
面)とを略一致させている。
【0050】次に投影光学系102が図2(B)に示す
ように、曲線A1とは逆符号の像面湾曲特性A2(オー
バーの像面湾曲)を有する場合について説明する。この
とき、光軸109から距離Pの位置での像面湾曲量をC
2とする。この場合、図6(B)に示すように、光軸1
09から距離Pの位置での像面湾曲量C2に対して略像
面湾曲量C2分だけウエハ103をスキャン方向108
に垂直な方向(即ちy軸方向)に撓ませる。即ち投影光
学系に対して凸形状に撓ませることにより、像面湾曲面
A2とウエハ面103(第2物体面)とを一致させてい
る。
【0051】以上により、本実施形態では従来の光学性
能上使用することのできない領域、即ち光軸109から
の距離Pの領域までも高解像力のパターン像を得てい
る。
【0052】尚、像面湾曲のデータはメモリ114にデ
ータ値(像面湾曲量C1(又はC2)、或は光軸からの
距離と像面湾曲量のテーブル、等々)として、或は関数
の形、或はそれに類するデータ形式にて格納しても良
い。
【0053】更に本実施形態には図示していないが、像
面湾曲を測定する手段を同時に備え、投影光学系の像面
湾曲を測定した結果を変形コントローラ115を介して
ウエハ変形手段119によりマスク103に変形を与え
るようにしても良い。
【0054】又本実施形態において実施形態1と同様に
露光経過時間と共に、像面湾曲量C1(又はC2)の変
化に合わせてウエハ103を変化させるようにしても良
い。
【0055】図7は本発明の実施形態3の要部概略図で
ある。本実施形態は図1の実施形態1に比べてレチクル
101とウエハ103を同時にスキャン方向107或は
108に対して垂直方向(即ちy軸方向)に撓ませてレ
チクル101上のパターンをウエハに投影露光している
点が異なっており、その他の構成は略同じである。
【0056】本実施形態ではまず、予め投影光学系の像
面湾曲、或は像面湾曲補正等に関するデータをメモリ1
14に格納しておく。そして露光が行なわれる前にメモ
リ114に格納されていたデータにより、スキャン方向
107に対して垂直方向(即ちy軸方向)に、前記像面
湾曲を補正するのに必要な所定の撓み量を変形コントロ
ーラ115により読み出し、レチクル変形手段116に
よりレチクル101を変形させ、又ウエハ変形手段11
9によりウエハ103を変形させている。但し図7では
便宜上、ウエハ103は変形していない状態を図示して
いる。尚レチクル変形手段116としてのレチクル変形
部材、ウエハ変形手段119としてのウエハ変形部材及
びレチクル101,ウエハ103に対して変形を与える
為のアクチュエータ等は省略している。
【0057】本実施形態において、例えば図2(A)の
ように投影光学系102の像面湾曲が曲線A1(アンダ
ーの像面湾曲)の様に形成されている場合について説明
する。この場合、図2(A)における光軸109から距
離Pの位置での像面湾曲量C1に対して図8(A)に示
す様にその像面湾曲を補正する為にレチクル101とウ
エハ103を同時にスキャン方向107(108)に垂
直な方向(即ちy軸方向)に撓ませる。その際、投影光
学系に対して、像面上の点Pに対応したレチクル101
上の点Sを補正量D3だけ凹形状に、ウエハ103上の
点Pを像面湾曲量C3だけ凹形状に撓ませているのであ
る。
【0058】従って、実施形態1で説明したようにレチ
クル101のみを撓ませる、或いは実施形態2で説明し
たようにウエハ103のみを撓ませるのではなく、レチ
クル101とマスク103を同時に撓ませている。
【0059】又、図2(B)のように投影光学系102
の像面湾曲が曲線A2(オーバーの像面湾曲)の様に形
成されている場合について説明する。この場合、図2
(B)における光軸109から距離Pの位置での像面湾
曲量C2に対して、図8(B)に示す様にその像面湾曲
を補正する為にレクチル101とウエハ103を同時に
スキャン方向107(108)に垂直な方向(即ちy軸
方向)に撓ませる。その際、投影光学系102に対し
て、像面上の点Pに対応したレチクル1上の点Sを補正
量D4だけ凸形状に、ウエハ3上の点PをC4だけ凸形
状に撓ませている。
【0060】尚、像面湾曲補正の為のデータは、メモリ
114に、例えば像面湾曲補正量(C3,D3)或いは
(C4,D4)のデータテーブルとして持っている。即
ち投影光学系の像面湾曲が図2(A)で示す曲線A1で
表される場合には、レチクル101或いはウエハ103
の変形量は、像面湾曲補正量(C3,D3)の組として
複数与えている。又、メモリ114に記憶するデータ形
式としては、(C3,D3)(或いは(C4,D4))
の複数組のデータを関数として持つようにしても良い。
【0061】更に、本実施形態には図示していないが、
像面湾曲を測定する手段を同時に備え、投影光学系の像
面湾曲を測定した結果を変形コントローラ115を介し
てレチクル変形手段116とウエハ変形手段119によ
りレチクル101とウエハ103に変形を与えるように
しても良い。
【0062】本実施形態ではレチクル101とウエハ3
を同時に撓ませる為、各々を単独で撓ませたときよりも
像面湾曲を補正する為の撓み量を小さくすることができ
る。又本実施形態において、露光経過時間と共に補正量
C3,D3(或いはC4,D4)を変化させるようにし
ても良い。
【0063】図9は露光経過時間と共に補正量を変化さ
せた場合のフローチャートを示している。まず、ステッ
プ131において露光前にレチクル101に対し補正量
C=C3,D=D3を与える。このデータ値はメモリ1
14に保存されており、変形コントローラ115によっ
て読み出され、補正量としてD3を与えるようにレチク
ル変形手段116に、そして補正量C3を与えるように
ウエハ変形手段119に指示を送る。
【0064】次に、ステップ132により露光をスター
トさせる。このときの時間をt=0とする。メモリ11
4には、露光経過時間に対応した補正量のデータが保存
されており、ある露光経過時間になると変形コントロー
ラ115によって補正量を変更するようになっている。
【0065】今、ステップ133においてt=txにな
ったとき、ウエハ103に対する全ての露光を終了しな
いならば、ステップ134へと進む。ここでレチクル1
01だけ補正量D3から変形させる場合にはステップ1
35へ進み、レチクル101とウエハ103の両方を補
正量D3,C3から変化する場合には、ステップ136
に進む。
【0066】ステップ135の場合、補正量を経過時間
のtxの場合に対応した補正量D=Dtxを与えると共
に、レチクル101に再度変形を与える時間をtx=t
x+1とする。このとき、ウエハの変形量はそのまま保
持する。ステップ136の場合には、補正量を経過時間
txの場合に対応した補正量D=Dtx,C=Ctxを
同時に与えると共に、レチクル101に再度変形を与え
る時間をtx=tx+1とする。
【0067】このようにして全て露光が終了するまで、
メモリ114及び変形コントローラ115の制御により
継続される。尚、この補正データは、露光経過時間と補
正量のデータテーブルであっても、又関数式の形式であ
っても構わない。このように、露光経過時間に対して変
形量を変化させることにより、投影光学系の経時変化等
(例えば投影光学系の露光熱による変化等)による像面
湾曲の変化に対しても十分に補正するようにしている。
【0068】尚、実施形態1と同様に本実施形態におい
ても第1物体(レチクル1)は、レチクル1を変形する
手段を用いることなく予めスキャン方向に略垂直な方向
に変形した形状を有する物体面であっても良い。
【0069】次に本発明の実施形態4について説明す
る。実施形態4は図7の実施形態3に比べてレチクル1
01とウエハ103を同時にスキャン方向107或いは
108に対して垂直方向(即ちy軸方向)に撓ませる際
に、投影光学系102に対してレチクル101の変形量
とウエハ103の変形量を逆向きに与えている点が異な
っており、その他の構成は略同じである。
【0070】まず、図2(A)のように投影光学系10
2の像面湾曲が曲線A1(アンダーの像面湾曲)の様に
形成されている場合について説明する。この場合、図2
(A)における光軸109から距離Pの位置での像面湾
曲量C1に対して図10(A)に示す様にその像面湾曲
を補正する為にレチクル101とウエハ103を同時に
スキャン方向107(108)に垂直な方向(即ちy軸
方向)に撓ませる。その際、図10(A)に示すように
投影光学系102に対して、像面上の点Pに対応したレ
チクル101上の点Sを補正量D5だけ凹形状に撓ませ
る。
【0071】この変形量D5は曲線A1(アンダーの像
面湾曲)を理想像面118より過剰に補正する(オーバ
ーな像面にする)ものとする。この過剰補正した像面湾
曲を補正する為に、ウエハ103自体を撓ませる。即
ち、ウエハ103上の点Pを補正量C5だけ凸形状に撓
ませるのである。従って、実施形態3で説明したよう
に、レチクル101とマスク103を投影光学系102
に対して同時に凸形状(或いは同時に凹形状)に撓ませ
るのではなく、図10(A)に示すように投影光学系1
02に対してレチクル101を凹形状に、ウエハ3を凸
形状に撓ませている。
【0072】又図2(B)のように投影光学系102の
像面湾曲が曲線A2(オーバーの像面湾曲)のように形
成されている場合について説明する。この場合、図2
(B)における光軸109から距離Pの位置での像面湾
曲量C2に対して図10(B)に示すようにその像面湾
曲を補正する為にレチクル101とウエハ103を同時
にスキャン方向107(108)に垂直な方向(即ちy
軸方向)に撓ませる。
【0073】その際、図10(B)に示すように投影光
学系102に対して像面上の点Pに対応したレチクル1
01上の点Sを補正量D6だけ凸形状に撓ませる。この
変形量D6は曲線A2(オーバーの像面湾曲)を理想像
面118より過剰に補正する(アンダーな像面にする)
ものとする。この過剰補正した像面湾曲を補正する為
に、ウエハ103自体を撓ませる。即ち、ウエハ103
上の点Pを補正量C6だけ凹形状に撓ませるのである。
【0074】従って、実施形態3で説明したようにレチ
クル101とマスク103を投影光学系102に対して
同時に凸形状(或いは同時に凹形状)に撓ませるのでは
なく、図10(B)に示すように投影光学系102に対
してレクチル101を凸形状に、ウエハ103を凹形状
に撓ませている。
【0075】尚、像面湾曲補正の為のデータは、メモリ
114に、例えば像面湾曲補正量(C5,D5)或いは
(C6,D6)のデータテーブルとして持っている。即
ち、投影光学系の像面湾曲が図2(A)で示す曲線A1
で表される場合には、レチクル101或いはウエハ10
3の変形量は、像面湾曲補正量(C5,D5)の組とし
て複数与えている。又、メモリ114に記憶するデータ
形式としては、(C5,D5)(或いは(C6,D
6))の複数組のデータを関数として持つようにしても
良い。
【0076】更に本実施形態には図示していないが、像
面湾曲を測定する手段を同時に備え、投影光学系の像面
湾曲を測定した結果を変形コントローラ115を介して
レチクル変形手段116とウエハ変形手段119により
レチクル101とウエハ103に変形を与えるようにし
ても良い。本実施形態では、投影光学系102に対して
レチクル101とウエハ103に対する変形量を逆向き
に与えることにより、像面湾曲に対する補正の自由度を
大きくするようにしている。
【0077】又本実施形態において実施形態3と同様に
露光経過時間と共に変化する像面湾曲補正量D5、C5
(或いはD6,C6)に合わせてウエハ103を変形さ
せるようにしても良い。
【0078】尚、実施形態1と同様に本実施形態におい
ても第1物体(レチクル101)は、レチクル101を
変形する手段を用いることなく予めスキャン方向にほぼ
垂直な方向に変形した形状を有する物体面であっても良
い。
【0079】図11は本発明に係る変形手段の要部概略
図である。同図は、第1物体(レチクル)101を変形
させる場合を示しているが、第2物体(ウエハ)103
についても同様である。図11(A)において141は
レチクル101に隣接して設置されるレチクルを変形さ
せる為の変形手段の概念図である。本実施形態では上面
に配置されているレチクル101に対して真空吸着する
ことにより、一定量レチクル101を変形させている。
そしてその吸着の度合いによって変形量を制御するよう
にしている。
【0080】142はレチクル101を変形手段141
に吸着させる為の気孔である。143は変形手段141
が金属等で加工されている場合、照明系105からの光
束を透過させる為の窓(開口部)である。尚変形手段1
41はガラスにて構成するようにしても良い。その場
合、窓143はなくても良い。更に、レチクル101の
上下に本機構を設けることにより、レチクル101の撓
む方向について制御しても良い。
【0081】図11(B)は別の変形手段を示してい
る。同図の変形手段はプレス加工機等でみられるダイ
(144),パンチ(146)にて構成したものであ
る。145はレチクル101を補強する為の金属板等の
補強部材であり、147はガイドバーである。ここでレ
チクル101を変形させる際、パンチ146をガイドバ
ー147により下方に駆動し補強部材145に押し付け
ることによりレチクル101を変形させている。
【0082】図11(C)はカムによるレチクルの変形
を行う変形手段を示している。同図の変形手段はカム1
48の駆動量によりレチクル101の変形量を制御して
いる。カム148はレチクル101の下方に配置するこ
とも、或いは1つのカムにてレチクル101を上下どち
らでも変形させることが可能なカムであっても良い。
尚、レチクル101を変形する変形手段としては以上に
述べた手段に類する手段、或いは別の手段であっても良
い。
【0083】又、ウエハ103を変形する変形手段の例
としては、ウエハステージ104を図11(A)で示し
た構成(但し窓143は必要ない)とすると、レチクル
の変形と同様にウエハ103を変形することができる。
又その他の手段を用いても良い。
【0084】次に上記説明した投影露光装置を利用した
半導体デバイスの製造方法の実施例を説明する。
【0085】図12は半導体デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、或は液晶パネルやCCD等)の製造の
フローチャートである。本実施形態においてステップ1
(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。
ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンを
形成したマスクを製作する。
【0086】一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリ
コン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、前記用意したマ
スクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ
上に実際の回路を形成する。
【0087】次のステップ5(組立)は後工程と呼ば
れ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ
5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久
性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体
デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0088】図13は上記ステップ4のウエハプロセス
の詳細なフローチャートである。まずステップ11(酸
化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(C
VD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ1
3(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成
する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオ
ンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエ
ハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では前記
説明した露光装置によってマスクの回路パターンをウエ
ハに焼付露光する。
【0089】ステップ17(現像)では露光したウエハ
を現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングがすんで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことに
よってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0090】尚本実施例の製造方法を用いれば高集積度
の半導体デバイスを容易に製造することができる。
【0091】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、スリット
形状の照明光束でレチクル面(第1物体)を照明し、該
レチクル面のパターンを投影光学系によりウエハ(第2
物体)上に走査露光方式を利用して投影露光する際、投
影光学系の光学特性に対応させてレチクル面又は/及び
ウエハを適切なる形状に変形させることにより、高解像
力でしかも大画面への投影露光を容易にした走査型露光
装置及びそれを用いたデバイスの製造方法を達成するこ
とができる。
【0092】この他本発明によれば、ステップアンドス
キャン方式の露光装置において、スキャン方向に垂直な
方向にレチクル面のみ或いはウエハ面のみを撓ませる、
或いはレチクルとウエハ面を同時に撓ませることによ
り、投影光学系のレンズの欠陥、特に像面湾曲収差を補
正することが可能になる。
【0093】本発明により、レンズ製造時の製造誤差に
起因するレンズの欠陥等を効果的に補正することが可能
である。更には、像面湾曲の補正を上述のように行なう
ことを前提として設計時に像面湾曲をある程度許容して
設計することにより、投影光学系においてレンズ設計へ
の負担が低減すると共に他の収差を補正する自由度が増
し、高解像化が達成できる。
【0094】更に、像面湾曲を補正する為に必要とした
レンズ枚数を削減することが可能となり、コスト削減、
又透過率のアップ等を達成することができる。
【0095】又、露光経過時間に対して変形量を変化さ
せることにより、投影光学系の経時変化等(例えば投影
光学系の露光熱による変化等)による像面湾曲の変化に
対しても十分に補正することが可能になる。
【0096】又、レチクルやウエハを各々の変形手段を
用いて変形する場合には、他の投影露光装置との間で従
来通りのレチクルの共有化を図ることが可能であり、投
影露光装置ごとの像面湾曲特性に合わせて撓み量を調整
することができる。
【0097】又、あらかじめスキャン方向に垂直な方向
に対して変形した形状を有する物体面を使用することに
より、レチクル変形手段等の複雑な機構を必要とせず像
面湾曲を補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の要部概略図
【図2】本発明における投影光学系と像面湾曲特性との
関係を示す説明図
【図3】本発明における投影光学系とレチクルとの関係
を示す説明図
【図4】本発明における像面湾曲補正のフローチャート
【図5】本発明の実施形態2の要部概略図
【図6】本発明の実施形態2における像面湾曲補正の説
明図
【図7】本発明の実施形態3の要部概略図
【図8】本発明の実施形態3における像面湾曲補正の説
明図
【図9】本発明の実施形態3における像面湾曲収差のフ
ローチャート
【図10】本発明の実施形態4における像面湾曲補正の
説明図
【図11】本発明に係る変形手段の要部概略図
【図12】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【図13】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【図14】従来の走査型露光装置の要部概略図
【符号の説明】
101 第1物体(レチクル) 102 投影光学系 103 第2物体(ウエハ) 104 可動ステージ 105 照明系 112 スキャンコントローラ 113 スリット状照明光束 114 記憶手段 115 変形コントローラ 116 レチクル変形手段 119 ウエハ変形手段

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリット形状の照明光束で第1物体面上
    のパターンを照明し、該第1物体面上のパターンを投影
    光学系により可動ステージに載置した第2物体面上に該
    第1物体と該可動ステージを該スリット形状の短手方向
    に該投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で同期さ
    せてスキャンさせながら投影露光する際、該投影光学系
    の光学特性に対応させて該第1物体又は/及び該第2物
    体のスキャン方向と直交する方向の形状を変形させてい
    ることを特徴とする走査型露光装置。
  2. 【請求項2】 前記第1物体又は/及び第2物体の形状
    を変形手段で変形させていることを特徴とする請求項1
    の走査型露光装置。
  3. 【請求項3】 前記変形手段は力学的な力を利用してい
    ることを特徴とする請求項2の走査型露光装置。
  4. 【請求項4】 前記投影光学系の光学特性を記憶させた
    記憶手段と、該記憶手段からのデータに基づいて前記変
    形手段による前記第1物体又は/及び第2物体の変形を
    制御する変形制御手段とを設けたことを特徴とする請求
    項2の走査型露光装置。
  5. 【請求項5】 前記変形制御手段は露光中における前記
    投影光学系の光学特性の変化に対応させて前記変形手段
    により前記第1物体又は/及び第2物体の変形量を制御
    していることを特徴とする請求項2,3又は4の走査型
    露光装置。
  6. 【請求項6】 前記投影光学系の光学特性は像面湾曲収
    差を含んでいることを特徴とする請求項1〜5の何れか
    1項記載の走査型露光装置。
  7. 【請求項7】 前記投影光学系の前記第2物体面に対す
    る像面湾曲収差がアンダーのときは該像面湾曲収差に対
    応させて該第1物体を該投影光学系に対して凹形状に変
    形させていることを特徴とする請求項6の走査型露光装
    置。
  8. 【請求項8】 前記投影光学系の前記第2物体面に対す
    る像面湾曲収差がオーバーのときは該像面湾曲収差に対
    応させて該第1物体を該投影光学系に対して凸形状に変
    形させていることを特徴とする請求項6の走査型露光装
    置。
  9. 【請求項9】 前記投影光学系の前記第2物体面に対す
    る像面湾曲収差がアンダーのときは該像面湾曲収差に対
    応させて該第2物体を該投影光学系に対して凹形状に変
    形させていることを特徴とする請求項6の走査型露光装
    置。
  10. 【請求項10】 前記投影光学系の前記第2物体面に対
    する像面湾曲収差がオーバーのときは該像面湾曲収差に
    対応させて該第2物体を該投影光学系に対して凸形状に
    変形させていることを特徴とする請求項6の走査型露光
    装置。
  11. 【請求項11】 前記第1物体と第2物体の形状を同時
    に変形させていることを特徴とする請求項1又は2の走
    査型露光装置。
  12. 【請求項12】 前記投影光学系の前記第2物体面に対
    する像面湾曲収差がアンダーのときは該像面湾曲収差に
    対応させて該第1物体と第2物体を投影光学系に対して
    凹形状に変形させていることを特徴とする請求項11の
    走査型露光装置。
  13. 【請求項13】 前記投影光学系の前記第2物体面に対
    する像面湾曲収差がオーバーのときは該像面湾曲収差に
    対応させて該第1物体と第2物体を投影光学系に対して
    凸形状に変形させていることを特徴とする請求項11の
    走査型露光装置。
  14. 【請求項14】 前記投影光学系の前記第2物体面に対
    する像面湾曲収差がアンダーのときは該像面湾曲収差に
    対応させて該第1物体を該投影光学系に対して凹形状
    に、該第2物体を該投影光学系に対して凸形状に変形さ
    せていることを特徴とする請求項11の走査型露光装
    置。
  15. 【請求項15】 前記投影光学系の前記第2物体面に対
    する像面湾曲収差がオーバーのときは該像面湾曲収差に
    対応させて該第1物体を該投影光学系に対して凸形状に
    該第2物体を該投影光学系に対して凹形状に変形させて
    いることを特徴とする請求項11の走査型露光装置。
  16. 【請求項16】 スリット形状の照明光束で第1物体面
    上のパターンを照明し、該第1物体面上のパターンを投
    影光学系により可動ステージに載置した第2物体面上に
    該第1物体と該可動ステージを該スリット形状の短手方
    向に該投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で同期
    させてスキャンさせながら投影露光する際、該第1物体
    のスキャン方向と直交する方向の形状は該投影光学系の
    光学特性に対応して平面形状より変形した湾曲形状より
    成っていることを特徴とする走査型露光装置。
  17. 【請求項17】 請求項1から16の何れか1項記載の
    投影露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴と
    するデバイスの製造方法。
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