JPH09283434A - 投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法 - Google Patents

投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法

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JPH09283434A
JPH09283434A JP8118332A JP11833296A JPH09283434A JP H09283434 A JPH09283434 A JP H09283434A JP 8118332 A JP8118332 A JP 8118332A JP 11833296 A JP11833296 A JP 11833296A JP H09283434 A JPH09283434 A JP H09283434A
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JP
Japan
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ring
optical system
projection
exposure apparatus
projection exposure
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JP8118332A
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English (en)
Inventor
Masayuki Suzuki
雅之 鈴木
Takashi Kato
隆志 加藤
Seiji Takeuchi
誠二 竹内
Yuji Sudo
裕次 須藤
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リングスリット状開口の照明光束で照明した
レチクル面上のパターンをウエハ面上にリング半径を時
間的に変化させて高精度に投影露光することのできる投
影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法を得る
こと。 【解決手段】 円形状開口を含むリングスリット状開口
の照明光束で第1ステージに載置した第1物体面上のパ
ターンを照明し、該第1物体面上のパターンを投影光学
系により第2ステージに載置した第2物体面上に投影露
光する投影露光装置において、該リングスリット状開口
のリング半径を投影露光時間に応じて変化させているこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は投影露光装置及びそ
れを用いたデバイスの製造方法に関し、例えばICやL
SI等の半導体デバイスやCCD等の撮像デバイスや液
晶パネル等の表示デバイスや磁気ヘッド等のデバイス等
を製造する工程のうちリソグラフィー工程に使用される
際に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、IC,LSI等の半導体デバ
イスの微細加工技術としてマスク(レチクル)の回路パ
ターン像を投影光学系により感光基板上に形成し、感光
基板をステップアンドリピート方式で露光する縮小露光
装置(ステッパー)が種々と提案されている。
【0003】このステッパーにおいては、レチクル上の
回路パターンを所定の縮小倍率をもった投影光学系を介
してウエハ面上の所定の位置に縮小投影して転写を行
い、1回の投影転写終了後、ウエハが載ったステージを
所定の量、移動して再び転写を行うステップを繰り返し
てウエハ全面の露光を行っている。
【0004】これらの投影露光装置のうち、最近では高
解像力が得られ、且つ画面サイズを拡大できる走査機構
を用いたステップアンドスキャン方式の露光装置が種々
と提案されている。このステップアンドスキャン方式の
露光装置ではスリット状の露光領域を有し、ショットの
露光はレチクルとウエハとを走査することにより行って
いる。そして1つのショットの走査露光が終了すると、
ウエハは次のショットにステップし、次のショットの露
光を開始している。これを繰り返してウエハ全体の露光
を行っている。
【0005】従来より反射投影光学系を用いた等倍の走
査露光装置を改良し、投影光学系に反射素子と屈折素子
を組み合わせたカタディオプトリック光学系を用いた
り、或いは屈折素子のみで構成した縮小投影光学系を用
いて、マスクステージと感光基板のステージとの両方を
縮小倍率に応じた速度比で相対走査する投影式の走査露
光装置が種々と提案されている。
【0006】例えば特開昭63−163319号公報で
は、反射素子と屈折素子とを組み合わせた縮小投影光学
系が提案されている。そしてこの投影光学系を用いた走
査露光方式がSVGL社からステップアンドスキャン方
式の投影式の走査露光装置として発表されている。この
ような走査露光装置は、ICやLSIの微細化に伴う大
画面化を考慮した場合、投影光学系に負荷を与えずに大
画面化を実施できる点で注目されており、マスクステー
ジと感光基板のステージの走査範囲を大きくとることが
可能であれば、理論的にはどこまでも大画面化が可能と
なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】縮小投影光学系により
マスク面上の原画パターンをウエハ上に縮小投影すると
きには、マスク上では感光基板に対して4倍〜10倍の
倍率で拡大されたパターンが原画パターンとして描画さ
れている。この為、従来の走査露光装置のうち、特に縮
小投影光学系を有した走査露光装置では、走査露光時に
マスクステージを感光基板の走査速度に対して4倍〜1
0倍の速度で4倍〜10倍の領域を走査せねばならな
い。例えば、感光基板の走査速度が30mm/secで
50mmの範囲を走査する場合、縮小投影倍率が5倍と
すると、マスクの走査速度は150mm/secで25
0mmの範囲を走査することが必要となる。
【0008】一般にマスクステージのような大きなステ
ージに対して、このような高速で大画面領域を一定速度
を維持しながら、且つ走査方向を高精度に制御すること
は大変困難である。また、このような高速走査から振動
が多く発生し、この振動が露光装置全体に伝わり、投影
露光状態を悪化させているという問題点が生じてくる。
【0009】本発明は、マスク面上の原画パターンをリ
ングスリット状開口で照明し、該原画パターンを投影光
学系により感光基板(ウエハ)上に縮小投影露光する際
に該リングスリット状開口のリング半径を投影露光時間
に応じて適切に変化させることにより、該原画パターン
をウエハ面上に高い解像力で走査露光することのできる
投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法の提
供を目的とする。
【0010】この他、マスク面上の原画パターンをリン
グスリット状開口で照明し、該原画パターンを投影光学
系により感光基板(ウエハ)上に縮小投影露光する際に
該リングスリット状開口のリング半径を投影露光時間に
応じて適切に変化させるとともに投影光学系の有する像
面湾曲や歪曲等をマスク面または/及び感光基板を光軸
方向に移動させたり、または投影光学系を構成する光学
エレメントを光軸方向に移動させたり、または照明光束
の波長を変える等をして該原画パターンをウエハ面上に
高い解像力で走査露光することのできる投影露光装置及
びそれを用いたデバイスの製造方法の提供を目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の投影露光装置
は、 (1-1) 円形状開口を含むリングスリット状開口の照明光
束で第1ステージに載置した第1物体面上のパターンを
照明し、該第1物体面上のパターンを投影光学系により
第2ステージに載置した第2物体面上に投影露光する投
影露光装置において、該リングスリット状開口のリング
半径を投影露光時間に応じて変化させていることを特徴
としている。
【0012】特に、 (1-1-1) 前記リングスリット状開口のリング半径を連続
的に変化させていること。
【0013】(1-1-2) 前記リングスリット状開口のリン
グ半径を離散的に変化させていること。
【0014】(1-1-3) 前記第1ステージまたは/及び第
2ステージを前記リングスリット状開口のリング半径の
変化に対応させて前記投影光学系の光軸方向に移動させ
て、該投影光学系で第1物体面上のパターンを第2物体
面上に投影するときの該投影光学系の像面湾曲を補正し
ていること。
【0015】(1-1-4) 前記投影光学系を構成する少なく
とも一部の光学エレメントを前記リングスリット状開口
のリング半径の変化に対応させて該投影光学系の光軸方
向に移動させて、該投影光学系で第1物体面上のパター
ンを第2物体面上に投影するときの該投影光学系の歪曲
を補正していること。
【0016】(1-1-5) 前記リングスリット状開口のリン
グ半径の変化に対応させて、前記第1ステージまたは/
及び第2ステージを前記投影光学系の光軸方向に移動さ
せるとともに、該投影光学系を構成する少なくとも一部
の光学エレメントを該光軸方向に移動させて、該投影光
学系で第1物体面上のパターンを第2物体面上に投影す
るときの該投影光学系の像面湾曲と歪曲を同時に補正し
ていること。
【0017】(1-1-6) 前記リングスリット状開口は前記
第1物体の直前または該第1物体と光学的に共役な位置
に配置したシャッター手段より形成していること。
【0018】(1-1-7) 前記リングスリット状開口のリン
グ半径の変化は所定の開口を有する回動可能な2つのア
パーチャーを相対的に回動させて行っていること。
【0019】(1-1-8) 前記2つのアパーチャーのうち一
方は扇形開口を有し、他方は螺旋状開口を有しているこ
と。
【0020】(1-1-9) 前記リングスリット状開口のリン
グ半径の変化は円錐形状の反射面を有する2つの反射部
材の相対的間隔を変位させて行っていること。
【0021】(1-1-10) 前記リングスリット状開口のリ
ング半径の変化は2次元シャッターアレイを用いて行っ
ていること。等、を特徴としている。
【0022】(1-2) 円形状開口を含むリングスリット状
開口の照明光束で第1ステージに載置した第1物体面上
のパターンを照明し、該第1物体面上のパターンを投影
光学系により第2ステージに載置した第2物体面上に投
影露光する投影露光装置において、投影露光時間に応じ
て該リングスリット状開口のリング半径と該照明光束の
波長を変化させていることを特徴としている。
【0023】特に、 (1-2-1) 前記リングスリット状開口のリング半径を連続
的に変化させていること。
【0024】(1-2-2) 前記リングスリット状開口のリン
グ半径を離散的に変化させていること。
【0025】(1-2-3) 前記リングスリット状開口を同心
円状に複数個、設けていること。
【0026】(1-2-4) 前記照明光束の波長を連続的に変
化させていること。
【0027】(1-2-5) 前記照明光束の波長を離散的に変
化させていること。
【0028】(1-2-6) 前記照明光束の波長を前記リング
スリット状開口のリング半径の変化に対応させて変化さ
せて前記投影光学系で第1物体面上のパターンを第2物
体面上に投影するときの該投影光学系の像面湾曲を補正
していること。
【0029】(1-2-7) 前記第1ステージまたは/及び第
2ステージを前記リングスリット状開口のリング半径の
変化に対応させて前記投影光学系の光軸方向に移動させ
ていること。
【0030】(1-2-8) 前記投影光学系を構成する少なく
とも一部の光学エレメントを前記リングスリット状開口
のリング半径の変化に対応させて該投影光学系の光軸方
向に移動させて、該投影光学系で第1物体面上のパター
ンを第2物体面上に投影するときの該投影光学系の歪曲
または歪曲と像面湾曲を補正していること。
【0031】(1-2-9) 前記リングスリット状開口のリン
グ半径の変化に対応させて、前記第1ステージまたは/
及び第2ステージを前記投影光学系の光軸方向に移動さ
せるとともに、該投影光学系を構成する少なくとも一部
の光学エレメントを該光軸方向に移動させて、該投影光
学系で第1物体面上のパターンを第2物体面上に投影す
るときの該投影光学系の像面湾曲と歪曲を同時に補正し
ていること。
【0032】(1-2-10) 前記リングスリット状開口は前
記第1物体の直前または該第1物体と光学的に共役な位
置に配置したシャッター手段より形成していること。
【0033】(1-2-11) 前記リングスリット状開口のリ
ング半径の変化は所定の開口を有する回動可能な2つの
アパーチャーを相対的に回動させて行っていること。
【0034】(1-2-12) 前記2つのアパーチャーのうち
一方は扇形開口を有し、他方は螺旋状開口を有している
こと。
【0035】(1-2-13) 前記リングスリット状開口のリ
ング半径の変化は円錐形状の反射面を有する2つの反射
部材の相対的間隔を変位させて行っていること。
【0036】(1-2-14) 前記リングスリット状開口のリ
ング半径の変化は2次元シャッターアレイを用いて行っ
ていること。等、を特徴としている。
【0037】本発明のデバイスの製造方法は、構成要件
(1-1)または(1-2)の投影露光装置を利用して得られたウ
エハを現像処理工程を介して製造していることを特徴と
している。
【0038】
【発明の実施の形態】図1は本発明の投影露光装置の実
施形態1の要部概略図である。同図は被投影物体(第1
物体)としてのレチクル等のパターン原版307をリン
グスリット状開口の照明光束で照明し、該パターン原版
307に形成した回路パターンを投影光学系(投影レン
ズ)308によりウエハ(第2物体)309上に投影露
光する際、該リングスリット状開口のリング半径を投影
露光時間の経過に応じて変化させている。そしてこれに
より、パターン原版307上の全ての回路パターンをウ
エハ309上に走査投影露光している。
【0039】次に各要素の詳細について説明する。30
1は光源であり、紫外線または遠紫外線を放射してい
る。302はオプティカルインテグレーターであり、そ
の出射面に複数の2次光源像(点光源)を形成してい
る。305はレンズ系であり、レンズ群303a,30
3bを有している。レンズ系305はオプティカルイン
テグレーター302の出射面に形成した多数の2次光源
像を位置aに結像している。304は透過型のシャッタ
ーであり、レンズ系305の瞳位置に配置しており、後
述するように被照射面上をリングスリット状開口で照明
する際のリング半径を種々と変化させている。306は
レンズ系であり、位置aに結像した複数の2次光源像か
らの光束でパターン原版307を照明している。
【0040】本実施形態において透過型のシャッター3
04は図2のX1に示すように液晶シャッターアレイ等
のように光を通過する領域と遮光する領域が2次元的に
制御できる構成より成っている。シャッター304はレ
ンズ群303bとレンズ系306によってパターン原版
307と光学的に共役な位置に配置されている。シャッ
ター304は図2のX1の黒い部分が光の遮光領域、白
い部分が光の透過領域を示している。
【0041】本実施形態では光源301からの光をオプ
ティカルインテグレーター302を介して多数の点光源
を形成し、該点光源からの光束をレンズ群303aに入
射させて、そしてレンズ群303bを介して位置aに多
数の点光源を結像している。レンズ系306は位置aに
結像された各点光源からの光束でパターン原版307を
均一に照射している。またレンズ群305とレンズ系3
06で透過型のシャッター304をパターン原版307
に結像するようにし、シャッター304で遮光された光
がパターン原版307に到達しないようにしている。パ
ターン原版307は透過型のシャッター304のリング
スリット状開口の光束で照明されている。リングスリッ
ト状開口の照明光で照明されたパターン原版307の回
路パターンを投影光学系308でウエハ309に投影露
光している。
【0042】図2のX1は図1のシャッター304の開
口形状、図2のX2は図1のパターン原版307上の照
明領域、図2のX3はウエハ309上の露光中のパター
ン、図2のX4は露光済みのパターンを示している。
【0043】図2においてはシャッター304の開口状
態がA→B→C→Dと連続的に変化したときの、それに
対応する各位置での状態を示している。
【0044】図2においてAは露光開始直後で、B,
C,Dと進むにつれてシャッター304の開口部となる
リングスリット状開口の直径が広がるようにシャッター
304を制御している。これによってパターン原版30
7の上ではX2に示した斜線部の形状の部分のみが照明
される。ウエハ309上ではX3のような領域が随時露
光され、X4のように中心から徐々にパターンが形成さ
れて、これによって1つの露光が終了する。
【0045】図2ではシャッター304の開口のリング
が中心から広がる時の様子を示したが、周辺から中心に
リングの半径が小さくなるような露光にしても良い。ま
たここでは透過型のシャッターを示したが同様の構成は
任意の2次元形状の光を反射する反射型のシャッターを
用いても良い。
【0046】図3は本発明の投影露光装置の実施形態2
の要部概略図である。同図は投影光学系102の固有の
像面湾曲を補正しつつ、レチクル101面上のパターン
をウエハ103に投影する場合を示している。
【0047】図中、101は第1物体としてのレチクル
(マスク)であり、第1ステージ(不図示)に載置され
ている。102は投影レンズ(投影光学系)、104は
可動ステージ(第2ステージ)であり、第2物体として
のウエハ103を載置している。ウエハ103面上には
露光光に反応(感応)するレジストが塗布されている。
106は照明系105からレチクル101に照射される
リングスリット状開口の照明光束である。本実施形態に
おいて、リングスリット状開口の照明光束106は、レ
チクル101の直前にリングスリット状のアパーチャー
(リングスリット状の開口)を設けるか、または照明系
105中でレチクル101と光学的に共役な位置に同様
のアパーチャー(リングスリット状の開口)を設けるこ
とにより得ている。
【0048】115はx,y,z軸を示す座標系を示し
ている。本実施形態では投影レンズ102の光軸108
をz方向に一致するようにとっている。
【0049】本実施形態ではレチクル101のうち、リ
ングスリット状開口の照明光束106の当たった部分の
パターンのみがウエハ103面上に投影転写される。そ
こでリングスリット状開口の照明光束106のリング半
径を矢印113のように同心円状に所定の速度でスキャ
ンする(変形させる)と同時に、投影光学系102の収
差特性(特に像面湾曲収差特性)に合わせて可動ステー
ジ104をZ軸方向に駆動させることによって、像面湾
曲の影響をなくしてレチクル101上の回路パターン全
体をウエハ103上に投影転写している。
【0050】リングスリット状開口の照明光束106の
リング半径の変化と、可動ステージ104のZ軸方向の
駆動とを同期させる(リング走査させる)ことはコント
ローラ110によって制御している。またリングスリッ
ト状開口の照明光束106の形状、スキャン速度及び、
可動ステージ104のZ軸方向の駆動量等に関するデー
タはメモリ109に保存している。
【0051】レチクル101の回路パターン全体の転写
終了後、ステージ104を所定の量だけx,y平面に関
して移動、即ちステップしてウエハ103上の異なる多
数の位置で上記と同様の方法で、パターンの投影転写を
繰り返している。そして、ウエハ103の全面の露光が
終了したら、ウエハ103を公知の現像処理工程を経て
レジストを現像処理している。
【0052】次に本実施形態の動作原理について説明す
る。本実施形態においてリングスリット状開口の照明光
束106のリング半径は、ウエハ103上では図4に示
すように露光初期の状態(t=t0)のA(t0)か
ら、A(t1),‥‥,A(ti ),‥‥の様に連続的
に変化している。同図では投影露光時間の進行に伴い、
リングスリット状開口のリングの直径が広がるようにし
てレチクル101上のパターンをウエハ103上に転写
している。尚、このリングの中心からの直線がリングの
内側と交わる点をRin、リングの外側と交わる点をRou
t とする。
【0053】図5は図3のZーY平面における断面図を
示している。同図において図4と共通するものは説明を
省略する。本実施形態ではウエハ103面上の露光領域
は、投影露光時間の経過とともにA(t0 )からA(t
1 ),‥‥、A(ti ),‥‥,A(te )へと、同心
円状に等速にて広がっていくものとする(初期状態A
(t0 )以降はそのリングの幅を変えずに走査(変形)
しているとする)。
【0054】ここで、投影光学系102が曲線Wで示す
ような収差特性(特に像面湾曲収差特性)を有している
とすると、前述したリング走査に対応して、可動ステー
ジ104をその像面湾曲特性に合わせてZ軸方向に駆動
させている。例えば、時刻ti における露光領域をA
(ti )とすると、時刻ti における可動ステージの初
期位置(104)からの像面位置のずれZ(ti )まで
可動ステージ104を移動させている。
【0055】次に本実施形態の動作を図6のフローチャ
ートにて説明する。まず、ステップ120にてスタート
し、ステップ121でt=0においてリングスリット状
開口の照明光束106の形状を初期状態にし露光を開始
する。
【0056】次に、ステップ122において、図3のメ
モリ109において保存されていた可動ステージ104
の移動のための刻み時間ΔtをZステージ移動時刻ti
にセットする。(即ちΔtは図5における露光領域A
(t0 )からA(t1 )へのスキャン時間に相当す
る)。
【0057】そして、図5における座標Pi にリングの
外側(Rout )が達する時刻t=ti になったら、ステ
ップ125により、可動ステージ104を図3のメモリ
109で保存されている可動ステージ104の移動量Z
=Z(t)になるように、図3のコントローラ110か
らステージ駆動手段112により、移動し停止する。
【0058】そして、ステップ126により露光終了時
刻でなければステップ127へと進む。ステップ127
では、可動ステージ104のための刻み時間Δtだけt
i に加算を行い、その設定時刻ti が来たらステップ1
25からの同様の操作を繰り返す。ステップ126にて
ti = te となったらステップ128にて終了する。
【0059】以上のように、投影光学系102の像面湾
曲収差特性Wに合わせて、リングスリット状開口の照明
光束106の形状変化と可動ステージ104のZ軸方向
の移動を同期させることにより、像面湾曲収差を良好に
補正して投影露光することを可能としている。
【0060】尚、図7に示すように、リングスリット状
開口の照明光束106は可動ステージ104に対して等
間隔で操作する必要はなく、像面湾曲収差の特性に従っ
て焦点深度の範囲におさまるようにスリット間隔を変化
させても良い。
【0061】更に、メモリ109に保存されるデータ
は、像面湾曲収差量と光軸108からの距離のデータテ
ーブルの形でも、関数の形でも、或いはそれに類するも
のでも構わない。
【0062】更に、本実施形態のようにリングスリット
状開口の照明光束106は連続的にその同心円を変化さ
せても良いし、ある一定時間経過後に断続的(離散的)
に同心円の大きさを変化させても構わない。また、可動
ステージ104の移動は本実施形態のように断続的に移
動させても良いし、連続的に移動させても良い。
【0063】また、リングスリット状開口の照明光束1
06は、露光に際し、そのリングが狭まるように変化し
ても構わない。また、像面湾曲補正のためには本実施形
態のようにウエハ103を光軸方向に移動させても良い
し、また、レチクル101を光軸方向に移動させても良
い。
【0064】次に本発明の実施形態3について説明す
る。実施形態3は実施形態2に比べて投影光学系の歪曲
収差を補正してレチクル面上のパターンをウエハ上に投
影露光する点が異なっており、その他の構成は同じであ
る。
【0065】図8は本実施形態における歪曲収差を解説
する説明図である。歪曲収差は像高とともに横倍率が変
化する収差である。同図(A)を物体側の正方形パター
ンとすると、歪曲収差のない投影レンズを用いると像側
にも同図(A)のような正方形のパターンが結像され
る。しかし、投影レンズに正の歪曲収差が存在すると、
投影像として図8(B)に示すような糸巻き型の四角形
の像が結像される。また投影レンズに負の歪曲収差が存
在すると、投影像として図8(C)に示すような樽型の
四角形の像が結像される。
【0066】図9は本実施形態の光学系の要部概略図で
ある。図中201は照明系からのリング照明光(リング
スリット状開口の照明光)、202は転写するパターン
が描画してあるパターン原版、205はパターンが転写
されるウエハ、206はウエハを保持,移動するステー
ジ、203と204は各々レンズ群であり、パターン原
版202のパターンをウエハ205に投影する縮小投影
レンズ(投影光学系)207を構成している。
【0067】縮小投影レンズ207には歪曲収差があ
り、レンズ群203は縮小倍率を変動させるためのレン
ズ群(光学エレメント)である。レンズ群203が光軸
方向に上下すると縮小倍率が変化し、それに伴って投影
像の結像位置も上下するため、ステージ206も光軸方
向に上下することでウエハを常に最適像面位置に保持す
る。
【0068】すでに示したリングスリット状開口が広が
るような照明により露光領域の中心より露光を開始し、
露光中のリング領域が広がるにしたがって、その画角に
おける歪曲収差に対応する倍率補正をレンズ群203と
ステージ206の移動によって行う。縮小投影レンズ2
07が正の歪曲収差を持つ場合は外側を露光するにつれ
て縮小倍率を高く(横倍率の絶対値を小さく)すること
によってウエハ上のパターンは歪曲が補正され歪みのな
いパターンが形成される。
【0069】また縮小投影レンズ207が負の歪曲収差
を持つ場合は露光するにつれてリングが外側に広がるに
つれて縮小倍率を低く(横倍率の絶対値を大きく)する
ことでウエハ上に歪みのないパターンが形成される。
【0070】動作のコントロールは実施形態2と同様な
方法で実施できる。例えば、照明光束のリング半径に応
じた投影光学系の歪曲をゼロにするようなレンズ群20
3の駆動量とそのときのピント位置の移動量とがあらか
じめメモリに蓄えられており、そのデータを読み出して
照明光束のリング半径の変化にしたがってレンズ群20
3とステージ206とを駆動すれば良い。
【0071】また、露光リングが内側に収束するような
露光を行う場合でも露光中の画角の歪曲収差に対応する
倍率に補正することで同様の効果が得られる。
【0072】次に本発明の実施形態4について説明す
る。本実施形態は実施形態2の像面湾曲を補正する例と
実施形態3の歪曲を補正する例とを組合せることによ
り、投影光学系の像面湾曲と歪曲の両方を補正すること
を目的としたものである。
【0073】次にこの両方の収差を補正する投影露光装
置について説明する。構成は図9と同じであり、ここで
レンズ群203とレンズ群204との合成系である投影
光学系207には、像面湾曲と歪曲の両方の収差が残存
している。
【0074】まずリングスリット状開口の照明光のリン
グ半径の変化に同期して、倍率変化用のレンズ群203
を光軸方向に移動させることにより歪曲を除去し、同時
にステージ206を光軸方向に移動させることにより像
面湾曲を除去するとともにレンズ群203の移動による
近軸像面の移動も補正している。
【0075】こうして、レンズ群203とステージ20
6の両方をリングスリット状開口の照明光のリング半径
の変化に応じて光軸方向に所定の移動を行うことによ
り、歪曲と像面湾曲の両方の収差を補正している。
【0076】動作のコントロールは実施形態2と同様な
方法で実施でき、例えば、照明光のリング半径に応じた
投影光学系の像面湾曲と歪曲とをゼロにするようなステ
ージ206の駆動量とレンズ群203の駆動量とがあら
かじめメモリに蓄えられており、そのデータを読み出し
て照明光のリング半径の変化にしたがってステージ20
6とレンズ群203とを駆動すれば良い。
【0077】次に本発明の他の実施形態について説明す
る。本発明の投影露光装置で用いるリングスリット状の
照明のリング半径が投影露光時間の経過とともに変化す
るリング照明の実施形態は前述した例以外であっても良
い。次にこれらリング照明の他の実施形態を以下に示
す。
【0078】本発明の投影露光装置の実施形態5を図1
0,図11を用いて説明する。図10は本実施形態を用
いた投影露光装置の概略図、図11は本実施形態を用い
た投影露光装置において、照明光がレチクルに照射され
る様子を示したものである。
【0079】図中401は照明光源、402は転写され
るパターン原版であるレチクル、403はレチクル40
2を保持し、光軸方向に移動可能なステージ(第1ステ
ージ)である。404は投影光学系を構成するレンズ群
で、光学系の一部が光軸方向に変位することにより、投
影倍率を変化させることが可能となっている。405は
パターンが転写されるウエハ、406はウエハ405を
保持し、光軸方向に移動可能なステージ(第2ステー
ジ)である。407は第1のアパーチャで、少なくとも
投影光学系404の有効口径以上の径と、角度θ、半径
rの扇形開口部を有し、O1を中心に所望の速度で回転
させることが可能となっている。408は第2のアパー
チャで、角度θ、幅Δrの円弧形の開口が円周方向に角
度θ、半径方向にΔrだけシフトしながら螺旋状に複数
個配置され、O2を中心に所望の速度で回転させること
が可能となっている。409はアパーチャ407および
408を介して単位時間当たりにレチクルに照射される
照明光束である。
【0080】次に本実施形態の投影露光装置の動作を説
明する。照明光源401より照射された円柱状の光束は
アパーチャ407、およびアパーチャ408により円弧
状の光束409に変換される。アパーチャ407、およ
びアパーチャ408が同一方向に同一速度で回転するこ
とによりレチクル402はリング状に照明される。この
際、投影光学系404の投影倍率誤差,像面湾曲,歪曲
収差を考慮し、最適な露光が行えるよう、投影光学系の
投影倍率,レチクル,ウエハの光軸方向駆動量のうち少
なくとも1つを制御する。
【0081】こうしてウエハ405上の前記リングスリ
ット状の照明光と同一形状、あるいは投影光学系の投影
倍率に応じた相似形の露光領域に所望の露光量を得た
後、アパーチャ407をアパーチャ408に対してθだ
け回転することにより光束409を半径方向に移動す
る。
【0082】以上の動作を繰返し、リングスリット状開
口の照明光を同心円状に拡大もしくは縮小することによ
り、ウエハ405上の半径rの円形あるいは投影光学系
404の投影倍率に応じた相似形の領域に所望の露光量
を与えることができ、リングスリット状の照明光の半径
変化に同期させて投影光学系の投影倍率,レチクル,ウ
エハの光軸方向駆動量のうち少なくとも1つを制御する
ことにより、投影光学系の投影倍率誤差、像面湾曲、歪
曲収差等を露光領域全域にわたって補正することを可能
としている。
【0083】また、本実施形態において第2のアパーチ
ャ408は、円弧形の開口が螺旋状に段階的に複数個配
置されたものを用いたが、図12(A)のように開口部
の曲率半径が段階的もしくは連続的に変化する渦巻き状
の形状も適用可能である。この場合は、第2のアパーチ
ャ408の回転制御は連続的に行うことも可能で、これ
にともない投影光学系の投影倍率,レチクル,ウエハの
光軸方向駆動量の制御も連続的に行っている。
【0084】また図12(B)のような開口を有するよ
うに構成しても良く、これによれば後述する図26に示
すような複数のリング照明領域を有する照明ができる。
【0085】次に本発明の投影露光装置の実施形態6に
ついて図13を用いて説明する。図13はリングスリッ
ト状の照明光を得る光学系のうち、光軸を含む断面の様
子を示している。
【0086】同図において、501は凸型の円錐ミラ
ー、502は中央部に穴の開いた凹型の円錐ミラー、5
03は平行平面板である。凸型の円錐ミラー501は平
行平面板503に図のように接着されている。また、凹
型の円錐ミラー502は矢印で示したように光軸方向に
移動し、凸型の円錐ミラー501との間隔が変化するよ
うに構成されている。光束は図の左側から入射し、凹型
の円錐ミラー502の中央の穴を通過して、凸型の円錐
ミラー501によって反射される。そして更に、凹型の
円錐ミラー502によって反射され、平行平面板503
を通過したあと、出射する。
【0087】同図に示したように、同図(A)の状態か
ら同図(B)の状態へと、凹型の円錐ミラー502を左
方に移動させて、2つの円錐ミラー間の間隔を広げるこ
とにより、出射光束のリング半径を広げている。
【0088】このようにして、円錐ミラー502を光軸
方向に移動させることにより、リング半径が時間的に変
化するリング照明が得ており、この照明系を投影露光装
置の照明系に用いている。
【0089】尚、円錐ミラー間の間隔を変えるのに本実
施形態では凹面の円錐ミラー502を移動させたが、凸
面の円錐ミラー501を平行平面板503と一体で動か
しても良い。
【0090】また、図13に示した例では、半径の変化
するリング照明を得ることはできるが、円形照明は得ら
れない。即ち、図2で示したリング状の照明B,C,D
は本実施形態で実現できるが、図2の照明Aのような円
形の照明はできない。そのため、図2の照明Aの状態の
照明は通常の照明系で行い、図2の照明B,C,Dの各
照明状態は図13の本実施形態で行うように、時間的に
光路を切り替えて使用している。
【0091】また、円錐ミラー501,502の頂角
は、図13に示した形状のみでなく、それ以外の値であ
っても良い。例えば図14は頂角が90度の円錐ミラー
501’,502’を用いた例である。同図は円錐ミラ
ー501’,502’の間の間隔を変えることにより、
リングスリット状の照明光の半径を図14(A)の状態
から図14(B)の状態まで変化させている。
【0092】次に本発明の投影露光装置の実施形態7に
ついて説明する。図15は本発明のリングスリット状の
照明の説明図である。同図において601はリングスリ
ット状の照明光のリングパターンが描かれたフィルムで
ある。また、同図(A),(B)において、601a1
〜601a4,601b1〜601b3は、使用する各
リング照明パターンが描かれたフィルムの部分である。
【0093】図15(A)はリング状照明がそのリング
の半径を単調に増加させて露光を行う為のもの、図15
(B)は後述する図26で示すような複数のリング照明
を行う為のものである。
【0094】このフィルムを用いて、リング半径の変化
するリング照明を得るためには、例えば図15(C)の
ようにローラー部材602aにあらかじめフィルム60
1を巻いておき、それを巻き取り用ローラー部材602
bで巻き取っている。フィルム601は投影露光装置に
おいて、レチクル直前またはレチクルと光学的にほぼ共
役な位置に配置している。
【0095】図15(A)の場合を例にとると、まず照
明パターン601a1が中央に来たときにローラーを止
め、所定時間露光する。次に巻き取り用ローラー部材6
02bを矢印方向に回転させパターン601a2が中央
に来たときにローラーを止め、所定時間露光する。この
動作を、照明パターン601a4が終了するまで続けれ
ば良い。図15(A)では照明パターンが4個の場合を
示したが、さらに多くの照明パターンが描かれたフィル
ムを用いても良い。
【0096】また、本実施形態では照明パターンの描か
れたフィルム601を一方向に順に送る例を示したが、
それ以外にも例えば照明パターンの描かれたフィルムが
回転円板上に複数個取付けられたものを用い、円板を回
転することによって照明パターンを切り替えても良い。
【0097】次に本発明の投影露光装置の実施形態8に
ついて図16を用いて説明する。図16は本実施形態に
おいてリングスリット状開口の照明光を得る光学系のう
ち光軸を含む断面を示した概略図である。
【0098】同図において、701,702は各々凸型
の円錐ミラー、703,704は中央部に穴の開いた凹
型の円錐ミラー、705は平行平板である。凸型の円錐
ミラー701,702は平行平板705の両面に図のよ
うに接着されている。また、凹型の円錐ミラー704は
矢印704aで示したように光軸方向に移動し、凸型の
円錐ミラー702との間隔が変化するように構成されて
いる。
【0099】光束は図の左側から入射し、凸型の円錐ミ
ラー701と凹型の反射ミラー703によって反射さ
れ、円環型の光束となって平行平板705を通過し、凹
型の可動円錐ミラー704と凸型の円錐ミラー702で
反射されて凹型の円錐ミラー704の中央の穴を通過し
て出射する。
【0100】同図に示したように同図(A)の状態から
同図(B)の状態へと、凹型の円錐ミラー704を矢印
704a方向に移動させて、2つの円錐ミラー702と
704の間隔を狭めることにより、出射光束の形状を円
形からリングスリット状に変化させるとともに、リング
半径を広げている。
【0101】このようにして、円錐ミラー704を光軸
方向に移動させることにより、リング半径が時間的に変
化するリング照明が得ている。この照明系を図3に示す
投影露光装置に用いている。
【0102】尚、円錐ミラー間の間隔を変えるのに本実
施形態では凹面の円錐ミラー704を移動させたが、凸
型の円錐ミラー702を平行平板705、凸型円錐ミラ
ー701、凹型円錐ミラー703と一体で動かしても良
い。
【0103】また、円錐ミラー702,704の頂角は
図16に示した形状のみでなく、それ以外の形状であっ
ても良い。例えば図17に示すように頂角が90度の円
錐ミラー702’,704’を用いても良い。円錐ミラ
ーの角度に関しては同様のことが円錐ミラー701’,
703’にも言える。円錐ミラー702’,704’の
間の間隔を変えることにより、リングスリット状の照明
光の半径を図17(A)の状態から図17(B)の状態
まで変化させている。
【0104】尚、図17では凸型の円錐ミラー701’
と702’は別々の平行平板705’と706’に接着
してあるため、円錐ミラー702’を移動して円錐ミラ
ー704’と702’の間隔を変化させるときに、円錐
ミラー701’,703’は固定となる。
【0105】図18には本実施形態において円錐ミラー
701”と平行平板705”を移動させる例である。同
図の実施形態では円錐ミラー701”が移動するにつ
れ、平行平板705”,706”を通過する光束の半径
が変化し、凹型円錐ミラー704”、凸型円錐ミラー7
02”を通過した、出射光束のリング半径が時間ととも
に変化する場合を示している。
【0106】平行平板を通過する光束のリング半径も変
化するためArFレーザー等の遠紫外線を光源として使
用する場合に平行平板の硝材劣化を低減することができ
る。また、円錐ミラー703”と円錐ミラー701”の
間隔を変化させるべく、円錐ミラー701,平行平板7
05”を固定とし、円錐ミラー703”を移動させても
同様の効果が得られる。
【0107】図19は本発明の実施形態9の要部概略図
である。本実施形態ではリングスリット状開口(リング
状)の照明光束でレチクル1101を照明し、このとき
の照明光束のリング半径を投影露光時間とともに変化さ
せて、レチクル1101面上のパターンをウエハ110
3上に投影露光する際に照明光束(露光光)の波長を投
影露光時間とともに変化させている。これによって投影
光学系の像面湾曲収差または/及び歪曲を補正している
ことを特徴としている。
【0108】図中、1101はレチクル(マスク)、1
102は投影光学系、1104は可動ステージであり、
ウエハ1103を載置している。ウエハ1103面上に
は露光光に反応するレジストが塗布されている。110
6は照明系1105からのリング状(リングスリット
状)の照明光束であり、ウエハ1103上のリング状の
領域1107を露光する。1108は投影光学系110
2の光軸を示す。また、1110は光源としてのエキシ
マレーザーを示している。
【0109】本実施形態において、リングスリット状の
照明光束1106は、レチクル1101の直前にリング
スリット状のシャッター(リングスリット状の開口)を
設けるか、または照明系1105中でレチクル1101
と光学的に共役な位置に同様のシャッター(リングスリ
ット状の開口)を設けることにより得ている。エキシマ
レーザー1110は、例えば図21に示したような構成
を持っている。
【0110】同図において1301,1305〜130
7は反射鏡、1302は波長選択素子、1303は絞
り、1304はレーザー共振器1、1308は凹面鏡、
1309はレーザー共振器2、1310は凸面鏡を示し
ている。
【0111】このエキシマレーザー1110の動作原理
を簡単に説明する。レーザー共振器1から狭帯域化した
レーザー光を発振する。このときスペクトルの狭帯域化
は波長選択素子1302により達成できる。波長変換素
子1302は例えばプリズム,グレーティング,エタロ
ンなどが用いられる。このレーザー共振器1から狭帯域
化したレーザー光は一般に出力が小さいため、レーザー
共振器2に導き出力を増幅する。このレーザー共振器2
は利得を稼ぐために不安定共振器にすることが多い。
【0112】次に実施形態9の動作原理を簡単に説明す
る。エキシマレーザー1110から出射したレーザー光
はミラー1111を介し照明系1105を経由してレチ
クル1101上にリング状の照明光1106を照射す
る。レチクル1101上のパターンは、リング状の照明
光束1106の当たった部分がウエハ1103上に投影
転写される。従って、リング状の照明光束1106はそ
の露光範囲(リング径等)を変えながらスキャンするこ
とで、レチクル上1101の回路パターン全体をウエハ
1103上に投影転写している。
【0113】ここでリングスリット状の照明光束110
6と、露光波長を同期させてスキャンすることはコント
ローラ1113によって制御している。またリングスリ
ット状の照明光束1106の形状,スキャン速度及び,
露光波長,及び投影光学系1102が有する収差(像面
湾曲収差)等に関するデータは、メモリ1112に保存
されている。
【0114】そして、回路パターン全体の転写後、ステ
ージ1104を所定量だけ移動、即ちステップしてウエ
ハ1103上の異なる多数の位置で上記と同様の方法に
てパターンの転写を繰り返す。
【0115】図22にリングスリット状開口の照明光に
おけるシャッター,露光領域,露光パターンの関係を図
2と同様に示す。左の列から、X1.シャッターの状態
q、X2.露光領域、X3.露光中のパターン、X4.
露光済みのパターンを示す。同図は、ある時刻t0,t
1,t2に対してシャッターの開口状態がA(t0)→
A(t1)→A(t2)と離散的に変化する様子を示
す。X1のシャッターの状態は黒い部分が遮光部分で、
白いところが光を通す部分である。A(t0)は露光開
始直後で、A(t1),A(t2)と進むにつれてリン
グスリット状の照明光束の直径が広がるようにシャッタ
ーを制御するとパターン原版の上ではX2に示した斜線
部の形状の部分のみが露光される。ウエハ上ではX3の
ような領域が随時露光され、X4のように中心から徐々
にパターンが形成されて1つの露光が終了する。
【0116】次に、本実施形態における投影光学系11
02の像面湾曲の補正方法について説明する。図23は
投影光学系1102の有する像面湾曲収差の例を示して
いる。このように単一波長λ1を用いた露光に対して像
面湾曲収差が生じている状況においては光軸1108か
ら離れる方向(軸外方向)では結像性能が悪化すること
がわかる。
【0117】ここで図24に示すようにリングスリット
状開口の照明光束のスキャン(リング半径の変化)に同
期させて露光波長を変化させると像面湾曲収差の状況が
各々の波長ごとに異なる。この収差特性を用いて、本実
施形態では、露光領域に合わせて露光波長をλ1(14
01),λ2(1402),λ3(1403)と変化さ
せている。
【0118】即ち、図22においてリングスリット状の
露光領域はA(t0),A(t1),A(t2)のよう
に光軸に対してリング状に走査され、その露光領域A
(t0)では露光波長λ1(1401)を、A(t1)
ではλ2(1402)を、A(t2)ではλ3(140
3)を用いることにより単一波長λ1では補正できなか
った像面湾曲収差を補正している。
【0119】次に本実施形態を図20のフローチャート
にて説明する。まず、1201にてスタートし、t=0
においてリングスリット状の照明光束1106の形状を
初期状態にし露光を開始する(ステップ1202)。こ
の時、i=1とする。
【0120】次に、ステップ1203において、露光波
長変更のための時間t1になったら(即ちt1は図22
における露光領域A(t0 )での露光終了時刻に相当す
る)、ステップ1205により露光波長を図19のメモ
リ1112で保存されているλ=λ(t)になるよう
に、図19のコントローラ1113を介して波長変更手
段1115により所定の波長になるように波長変更す
る。
【0121】それと同時にステップ1204においてシ
ャッター駆動手段1114によりリングスリット状の照
明光の照明領域もA=A(t)に変化させ、露光を開始
する。そして、ステップ1206により露光終了でなけ
ればステップ1207へと進む。ステップ1207で
は、i=i+1とする。そしてt=tiとなったら同様
の手続きにより、波長と露光領域を変化させる。尚、ス
テップ1206にて露光終了となったらステップ120
8にて終了する。
【0122】図25には、像面湾曲を補正するための別
の例を示す。本例は、図24における像面湾曲収差とは
異なる収差特性を持つ場合の例である。この様な像面湾
曲特性を持つ場合には、リングスリット状の照明光は図
22に示した様に単調には変化させずに、図26に示す
ような露光領域により露光することとなる。このような
方法をとることにより、回路パターン全体を露光するの
に要する時間を短縮することも可能になる。
【0123】以上のように本実施形態では、投影光学系
の像面湾曲収差特性に対して、リングスリット状の照明
光束1106の形状変化と露光波長の変化とを同期させ
ることにより、像面湾曲収差を補正し、良好なる投影パ
ターン像を得ている。
【0124】尚、図22に示したリングスリット状の照
明光束1106のスリットの間隔(ウエハ1103面上
におけるリングスリット状の露光範囲の動径方向の間
隔)は、本実施形態のように投影光学系1102の像面
湾曲収差の特性に従って焦点深度の範囲におさまるよう
なスリット間隔にて変化させても(即ち不等間隔)、等
間隔にて変化しても構わない。尚、本実施形態はリング
スリット状の露光範囲を3分割としたが、いくつに露光
領域を分割しても構わない。
【0125】更に、メモリ1112に保存されるデータ
は、波長変更のデータについてはテーブルデータの形で
も、関数の形でも、或いはそれに類するものでも構わな
い。また、リングスリット状の照明光の形状に関するデ
ータ同様でり、また後述するようにアパーチャーの回転
速度等のデータとして保存されていても、或いは別の形
であっても構わない。
【0126】更に、本実施形態では、リングスリット状
の照明光束1106はある一定時間経過後に離散的に同
心円の大きさを変化させたが、連続的にその同心円を変
化させても構わない。また、露光波長についても本実施
形態のように離散的に変化させても良いし、連続的に変
化させても良い。
【0127】また、リングスリット状の照明光束110
6は、露光に際し、そのリングが狭まるように変化して
も構わない。
【0128】更に、本実施形態では、投影光学系110
2の波長に対する像面湾曲特性についての補正の方法に
ついて述べたが、投影光学系の経時変化(例えば投影光
学系の露光熱による変化)による像面湾曲特性の波長に
対する変化をデータとして保持しておくことにより、経
時変化に対する像面湾曲補正も可能である。
【0129】次に本発明の実施形態10について説明す
る。本実施形態は実施形態9に比べて投影光学系の歪曲
収差を補正してレチクル面上のパターンをウエハ面上に
投影露光する点が異なっており、その他の構成は同じで
ある。
【0130】図28は本実施形態における歪曲収差を解
説する説明図である。歪曲収差は像高とともに横倍率が
変化する収差である。同図(A)を物体側の正方形パタ
ーンとすると、歪曲収差のない投影レンズを用いると像
側にも同図(A)のような正方形の像が結像される。し
かし、投影レンズに正の歪曲収差が存在すると、投影像
として図28(B)に示すような糸巻き型の四角形の像
が結像される。また投影レンズに負の歪曲収差が存在す
ると、投影像として図28(C)に示すような樽型の四
角形の像が結像される。
【0131】図27は本発明の実施形態10の光学系の
要部概略図である。図中、図19と重複する要素は説明
を省略する。本実施形態では、図19の実施形態9の構
成に加えてレンズ駆動手段1116を新たに設けたとこ
ろに特徴がある。ここで投影光学系1102は図29に
示したような構成をとる。
【0132】同図において、1501は照明系からのリ
ング照明光、1101は転写するパターンが描画してあ
るパターン原版、1103はパターンが転写されるウエ
ハ、1104はウエハを保持、移動するステージ、15
02と1503は各々レンズ群であり、パターン原版1
101のパターンをウエハ1103に投影する縮小投影
レンズ(投影光学系)1504を構成している。
【0133】縮小投影レンズ1504には歪曲収差があ
り、レンズ群1502は縮小倍率を変動させるためのレ
ンズ群である。レンズ群1502が光軸方向に上下する
と縮小倍率が変化し、それに伴って像の結像位置も上下
するため、露光波長を変化させることでウエハを常に最
適像面位置に保持することができる。
【0134】すでに示したリング照明が広がるような照
明により露光領域の中心より露光を開始し、露光中のリ
ング領域が広がるにしたがって、その画角における歪曲
収差に対応する倍率補正をレンズ群502と露光波長の
変化によって行う。縮小投影レンズ1504が正の歪曲
収差を持つ場合は外側を露光するにつれて縮小倍率を高
く(横倍率の絶対値を小さく)することによってウエハ
上のパターンは歪曲が補正され歪みのないパターンが形
成される。また投影レンズ1504が負の歪曲収差を持
つ場合は露光するにつれてリングが外側に広がるにつれ
て縮小倍率を低く(横倍率の絶対値を大きく)すること
でウエハ上に歪みのないパターンが形成される。
【0135】動作のコントロールは実施形態9と同様な
方法で実施でき、例えば、照明のリング半径に応じた投
影光学系の歪曲をゼロにするようなレンズ群502の駆
動量とそのときの露光波長データとがあらかじめメモリ
に蓄えられており、そのデータを読み出して照明光のリ
ング半径の変化にしたがってレンズ群502を駆動する
とともに露光波長変更手段115により露光波長を変更
すれば良い。
【0136】また、露光リングが内側に収束するような
露光を行う場合でも露光中の画角の歪曲収差に対応する
倍率に補正することで同様の効果が得られる。更に、図
26に示したように、歪曲収差の特性によっては露光リ
ングが単調に外側に広がる(或いは内側に収束する)よ
うな露光でなく、異なる領域を同時に露光するような場
合においても同様な効果が得られる。
【0137】次に本発明の実施形態11について説明す
る。本実施形態は実施形態9の像面湾曲を補正する例と
実施形態10の歪曲を補正する例とを組合せることによ
り、投影光学系の像面湾曲と歪曲の両方を補正すること
を目的としている。次にこの両方の収差を補正する投影
露光装置について説明する。
【0138】構成は図27,図29と同じであり、ここ
でレンズ群1502とレンズ群1503との合成系であ
る投影光学系1504には、像面湾曲と歪曲の両方の収
差が残存している。
【0139】まずリングスリット状の照明光のリング半
径の変化に同期して、倍率変化用のレンズ群1502を
光軸方向に移動させることにより歪曲を除去し、同時に
露光波長を変化させることにより像面湾曲を除去すると
ともにレンズ群1502の移動による近軸像面の移動も
補正している。こうして、レンズ群1502と露光波長
の両方をリングスリット状の照明光のリング半径の変化
に応じて制御することにより、歪曲と像面湾曲の両方の
収差を補正している。
【0140】動作のコントロールは実施形態9と同様な
方法で実施でき、例えば、照明光のリング半径に応じた
投影光学系の像面湾曲と歪曲とをゼロにするようなレン
ズ群502の駆動量と露光波長データとがあらかじめメ
モリに蓄えられており、そのデータを読み出して照明光
のリング半径の変化にしたがってレンズ駆動手段111
6によりレンズ群1502を駆動し、露光波長変形手段
1115により露光波長を変化させれば良い。
【0141】次に本発明の実施形態11について説明す
る。本実施形態は図19の実施形態9に比べて露光波長
の変化に加えて可動ステージ1104を光軸方向に移動
させることにより、像面湾曲を補正することに特徴があ
る。
【0142】図30は本実施形態の要部概略図である。
実施形態9との相違点は可動ステージ1104を駆動す
るためのステージ駆動手段1117とシャッター駆動手
段1114及び波長変更手段1115がコントローラ1
113により同期されている点にある。
【0143】図31は本実施形態において像面湾曲を補
正する方法を説明する図である。図中、1103はウエ
ハであり、1401〜1403は各々露光波長λ1,λ
2,λ3の時の像面湾曲の様子を示している。ここで、
実施形態9と同様にリング状の露光範囲がA(t0)の
時は露光波長をλ1に、A(t1)の時は露光波長をλ
2に、A(t2)の時は露光波長をλ3にすることで像
面湾曲を補正している。さらに、A(t3)の時には露
光波長をλ3のままで、マスク面1103を光軸110
8方向に沿って上方にΔzほど移動する(可動ステージ
1104を光軸方向に移動する)ことで像面湾曲を補正
している。このように、可動ステージ1104の光軸方
向の移動と露光波長の変更を同期させることにより、よ
り補正自由度をあげている。
【0144】尚、可動ステージ1104の移動は、本実
施形態のように露光エリアの最も外側である必要はな
く、また、1つの露光範囲(本例ではA(t3))のみ
で可動させることを制限しているわけではない。
【0145】更に、図32に示す構成にすれば、実施形
態10における、露光波長の変化、投影レンズ1102
における倍率変化用のレンズ群1502の移動に加え
て、本実施形態で説明した可動ステージ1104を光軸
方向に移動させることにより、像面湾曲及び歪曲の補正
のための自由度をより高めることができる。
【0146】次に上記説明した投影露光装置を利用した
半導体デバイスの製造方法の実施形態を説明する。
【0147】図32は半導体デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、或は液晶パネルやCCD等)の製造の
フローチャートである。
【0148】本実施例においてステップ1(回路設計)
では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2
(マスク製作)では設計した回路パターンを形成したマ
スクを製作する。
【0149】一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリ
コン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、前記用意したマ
スクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ
上に実際の回路を形成する。
【0150】次のステップ5(組立)は後工程と呼ば
れ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ
5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久
性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体
デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0151】図33は上記ステップ4のウエハプロセス
の詳細なフローチャートである。まずステップ11(酸
化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(C
VD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。
【0152】ステップ13(電極形成)ではウエハ上に
電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打
込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では前記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。
【0153】ステップ17(現像)では露光したウエハ
を現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングがすんで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことに
よってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0154】尚本実施形態の製造方法を用いれば高集積
度の半導体デバイスを容易に製造することができる。
【0155】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、マスク面
上の原画パターンをリングスリット状開口で照明し、該
原画パターンを投影光学系により感光基板(ウエハ)上
に縮小投影露光する際に該リングスリット状開口のリン
グ半径を投影露光時間に応じて適切に変化させることに
より、該原画パターンをウエハ面上に高い解像力で走査
露光することのできる投影露光装置及びそれを用いたデ
バイスの製造方法を達成することができる。
【0156】また本発明によれば、マスク面上の原画パ
ターンをリングスリット状開口で照明し、該原画パター
ンを投影光学系により感光基板(ウエハ)上に縮小投影
露光する際に該リングスリット状開口のリング半径を投
影露光時間に応じて適切に変化させるとともに投影光学
系の有する像面湾曲や歪曲等をマスク面または/及び感
光基板を光軸方向に移動させたり、または投影光学系を
構成する光学エレメントを光軸方向に移動させたり、ま
たは照明光束の波長を変える等をして該原画パターンを
ウエハ面上に高い解像力で走査露光することのできる投
影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法を達成
することができる。
【0157】この他本発明の投影露光装置によれば、リ
ングスリット状の照明領域でリング半径が時間的に変化
するような照明を用いることにより、投影光学系の像面
湾曲や歪曲を補正し像面サイズを拡大することができ、
またマスクを走査する必要がないので、高速走査に関す
る問題もなく、振動も生じない等という効果が容易に得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の要部概略図
【図2】図1のリングスリット状開口と照明領域の説明
【図3】本発明の実施形態2の要部概略図
【図4】図3のリングスリット状の照明光束の変化の様
子を示す説明図
【図5】図3の光軸を含む断面図でリング照明と像面湾
曲との関係を示す説明図
【図6】本発明の実施形態2の動作を説明するフローチ
ャート
【図7】本発明の実施形態2のリングスリット間隔が不
等間隔の場合のリング照明と像面湾曲との関係を示す説
明図
【図8】歪曲収差を説明する為の説明図
【図9】本発明の実施形態3,4の要部概略図
【図10】本発明の実施形態5の要部概略図
【図11】本発明の実施形態5の要部概略図
【図12】本発明に用いられるリング照明の説明図
【図13】本発明の実施形態6の一部分の説明図
【図14】本発明の実施形態6の一部分の説明図
【図15】本発明の実施形態7のリング照明の説明図
【図16】本発明の実施形態8のリング照明の説明図
【図17】本発明の実施形態8のリング照明の説明図
【図18】本発明の実施形態8のリング照明の説明図
【図19】本発明の実施形態9の要部概略図
【図20】本発明の実施形態9の動作のフローチャート
【図21】エキシマレーザの構成図
【図22】本発明の実施形態9に用いられるリング照明
の説明図
【図23】投影光学系の像面湾曲の説明図
【図24】本発明の実施形態9における像面湾曲の補正
の説明図
【図25】本発明の実施形態9における像面湾曲の補正
の説明図
【図26】本発明の実施形態9におけるリング照明の説
明図
【図27】本発明の実施形態10の要部概略図
【図28】歪曲収差の説明図
【図29】本発明の実施形態10の概略図
【図30】本発明の実施形態11の要部概略図
【図31】本発明の実施形態11の像面湾曲補正の説明
【図32】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【図33】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【符号の説明】
101,1101 レチクル 102,1102 投影光学系 103,1103 ウエハ 104,1104 可動ステージ 105,1105 照明系 106,1106 リング状照明光束 110,1113 コントローラ W 像面湾曲収差特性 201 リング照明光 202 パターン原版 205 ウエハ 206 ウエハステージ 203,204 投影レンズ 301 光源 302 オプティカルインテグレーター 303,305 リレーレンズ 304 透過型シャッター 307 パターン原版 308 投影レンズ 309 ウエハ 401 照明光源 402 レチクル 403 レチクルステージ 404 投影光学系 405 ウエハ 406 ウエハステージ 407 第1のアパーチャ 408 第2のアパーチャ 409 円弧状の光束 501,501’ 凸型の円錐ミラー 502,502’ 凹型の円錐ミラー 503 平行平面板 601 リング照明パターンが描かれたフ
ィルム 601a1〜601a4,601b1〜601b3
リング照明パターン 602a,602b ローラー部材 1110 エキシマレーザ 1111 ミラー 1115 波長変更手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/30 516A (72)発明者 須藤 裕次 神奈川県川崎市中原区今井上町53番地 キ ヤノン株式会社小杉事業所内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円形状開口を含むリングスリット状開口
    の照明光束で第1ステージに載置した第1物体面上のパ
    ターンを照明し、該第1物体面上のパターンを投影光学
    系により第2ステージに載置した第2物体面上に投影露
    光する投影露光装置において、該リングスリット状開口
    のリング半径を投影露光時間に応じて変化させているこ
    とを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記リングスリット状開口のリング半径
    を連続的に変化させていることを特徴とする請求項1の
    投影露光装置。
  3. 【請求項3】 前記リングスリット状開口のリング半径
    を離散的に変化させていることを特徴とする請求項1の
    投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記第1ステージまたは/及び第2ステ
    ージを前記リングスリット状開口のリング半径の変化に
    対応させて前記投影光学系の光軸方向に移動させて、該
    投影光学系で第1物体面上のパターンを第2物体面上に
    投影するときの該投影光学系の像面湾曲を補正している
    ことを特徴とする請求項1の投影露光装置。
  5. 【請求項5】 前記投影光学系を構成する少なくとも一
    部の光学エレメントを前記リングスリット状開口のリン
    グ半径の変化に対応させて該投影光学系の光軸方向に移
    動させて、該投影光学系で第1物体面上のパターンを第
    2物体面上に投影するときの該投影光学系の歪曲を補正
    していることを特徴とする請求項1の投影露光装置。
  6. 【請求項6】 前記リングスリット状開口のリング半径
    の変化に対応させて、前記第1ステージまたは/及び第
    2ステージを前記投影光学系の光軸方向に移動させると
    ともに、該投影光学系を構成する少なくとも一部の光学
    エレメントを該光軸方向に移動させて、該投影光学系で
    第1物体面上のパターンを第2物体面上に投影するとき
    の該投影光学系の像面湾曲と歪曲を同時に補正している
    ことを特徴とする請求項1の投影露光装置。
  7. 【請求項7】 前記リングスリット状開口は前記第1物
    体の直前または該第1物体と光学的に共役な位置に配置
    したシャッター手段より形成していることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれか1項記載の投影露光装置。
  8. 【請求項8】 前記リングスリット状開口のリング半径
    の変化は所定の開口を有する回動可能な2つのアパーチ
    ャーを相対的に回動させて行っていることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれか1項記載の投影露光装置。
  9. 【請求項9】 前記2つのアパーチャーのうち一方は扇
    形開口を有し、他方は螺旋状開口を有していることを特
    徴とする請求項8の投影露光装置。
  10. 【請求項10】 前記リングスリット状開口のリング半
    径の変化は円錐形状の反射面を有する2つの反射部材の
    相対的間隔を変位させて行っていることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれか1項記載の投影露光装置。
  11. 【請求項11】 前記リングスリット状開口のリング半
    径の変化は2次元シャッターアレイを用いて行っている
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の投
    影露光装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項記載の
    投影露光装置を用いてデバイスを製造していることを特
    徴とするデバイスの製造方法。
  13. 【請求項13】 円形状開口を含むリングスリット状開
    口の照明光束で第1ステージに載置した第1物体面上の
    パターンを照明し、該第1物体面上のパターンを投影光
    学系により第2ステージに載置した第2物体面上に投影
    露光する投影露光装置において、投影露光時間に応じて
    該リングスリット状開口のリング半径と該照明光束の波
    長を変化させていることを特徴とする投影露光装置。
  14. 【請求項14】 前記リングスリット状開口のリング半
    径を連続的に変化させていることを特徴とする請求項1
    3の投影露光装置。
  15. 【請求項15】 前記リングスリット状開口のリング半
    径を離散的に変化させていることを特徴とする請求項1
    3の投影露光装置。
  16. 【請求項16】 前記リングスリット状開口を同心円状
    に複数個、設けていることを特徴とする請求項14また
    は15の投影露光装置。
  17. 【請求項17】 前記照明光束の波長を連続的に変化さ
    せていることを特徴とする請求項13の投影露光装置。
  18. 【請求項18】 前記照明光束の波長を離散的に変化さ
    せていることを特徴とする請求項13の投影露光装置。
  19. 【請求項19】 前記照明光束の波長を前記リングスリ
    ット状開口のリング半径の変化に対応させて変化させて
    前記投影光学系で第1物体面上のパターンを第2物体面
    上に投影するときの該投影光学系の像面湾曲を補正して
    いることを特徴とする請求項13の投影露光装置。
  20. 【請求項20】 前記第1ステージまたは/及び第2ス
    テージを前記リングスリット状開口のリング半径の変化
    に対応させて前記投影光学系の光軸方向に移動させてい
    ることを特徴とする請求項19の投影露光装置。
  21. 【請求項21】 前記投影光学系を構成する少なくとも
    一部の光学エレメントを前記リングスリット状開口のリ
    ング半径の変化に対応させて該投影光学系の光軸方向に
    移動させて、該投影光学系で第1物体面上のパターンを
    第2物体面上に投影するときの該投影光学系の歪曲また
    は歪曲と像面湾曲を補正していることを特徴とする請求
    項13の投影露光装置。
  22. 【請求項22】 前記リングスリット状開口のリング半
    径の変化に対応させて、前記第1ステージまたは/及び
    第2ステージを前記投影光学系の光軸方向に移動させる
    とともに、該投影光学系を構成する少なくとも一部の光
    学エレメントを該光軸方向に移動させて、該投影光学系
    で第1物体面上のパターンを第2物体面上に投影すると
    きの該投影光学系の像面湾曲と歪曲を同時に補正してい
    ることを特徴とする請求項13の投影露光装置。
  23. 【請求項23】 前記リングスリット状開口は前記第1
    物体の直前または該第1物体と光学的に共役な位置に配
    置したシャッター手段より形成していることを特徴とす
    る請求項13〜16のいずれか1項記載の投影露光装
    置。
  24. 【請求項24】 前記リングスリット状開口のリング半
    径の変化は所定の開口を有する回動可能な2つのアパー
    チャーを相対的に回動させて行っていることを特徴とす
    る請求項13〜16のいずれか1項記載の投影露光装
    置。
  25. 【請求項25】 前記2つのアパーチャーのうち一方は
    扇形開口を有し、他方は螺旋状開口を有していることを
    特徴とする請求項24の投影露光装置。
  26. 【請求項26】 前記リングスリット状開口のリング半
    径の変化は円錐形状の反射面を有する2つの反射部材の
    相対的間隔を変位させて行っていることを特徴とする請
    求項13〜16のいずれか1項記載の投影露光装置。
  27. 【請求項27】 前記リングスリット状開口のリング半
    径の変化は2次元シャッターアレイを用いて行っている
    ことを特徴とする請求項13〜16のいずれか1項記載
    の投影露光装置。
  28. 【請求項28】 請求項13〜27のいずれか1項記載
    の投影露光装置を用いてデバイスを製造していることを
    特徴とするデバイスの製造方法。
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