JPH09167681A

JPH09167681A - 電子レンジ

Info

Publication number: JPH09167681A
Application number: JP32683695A
Authority: JP
Inventors: Yoshihiko Tachibana; 義彦橘
Original assignee: Toshiba Hokuto Electronics Corp
Current assignee: Toshiba Hokuto Electronics Corp
Priority date: 1995-12-15
Filing date: 1995-12-15
Publication date: 1997-06-24
Anticipated expiration: 2015-12-15
Also published as: JP2866607B2

Abstract

(57)【要約】【課題】製造が簡単で、低いコストで均一に加熱でき
る電子レンジを提供すること。【解決手段】マイクロ波を伝送する導波管１５と、こ
の導波管１５を伝送したマイクロ波が照射される加熱室
１２とを具備した電子レンジにおいて、加熱室１２内に
金属製の突起１６を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、加熱ムラをなくす
ようにした電子レンジに関する。

【０００２】

【従来の技術】電子レンジは、加熱室内に置かれた食品
などにマイクロ波を照射し、食品を調理したり解凍した
りする装置として広く利用されている。このように電子
レンジで食品を調理する場合、食品に加熱ムラが起きな
いように加熱室内に照射されるマイクロ波の電磁界分布
が均一化することが望まれている。

【０００３】ところで、加熱室内の電磁界分布を均一に
する場合、例えば、ａ）電波攪拌用回転金属板（スタラ
ー）を使用する方法、ｂ）回転式トレー（ターンテーブ
ル）を使用する方法、またはａ）とｂ）を組み合わせる
方法などがある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】電波攪拌用回転金属板
を使用する方法は、電磁界分布を均一にする有効な方法
とされている。しかし、この方法は、回転金属板を必要
とするなど、部品点数が多くなりコストが高くなる。ま
た、回転式トレーを使用する方法は、電磁界分布を均一
化させるという面では必ずしも十分でない。

【０００５】この発明は、上記した欠点を解決するもの
で、加熱室内に放射される電磁界分布を、低いコストで
均一にできる電子レンジを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、マイクロ波が
伝送する導波管と、この導波管を伝送した前記マイクロ
波が照射される加熱室とを具備した電子レンジにおい
て、前記加熱室内に金属製の突起を設けている。

【０００７】また、突起は、その形状が四角錐あるいは
円錐で、かつ、加熱室を形成する壁部分に取り付けられ
ている。

【０００８】上記した構成によれば、導波管から加熱室
内に照射されるマイクロ波の一部が金属製突起の表面で
反射され、進行方向が変化する。この結果、マイクロ波
が加熱室内に一様に照射され電磁界分布が均一化され
る。したがって、食品などを均一に加熱できるようにな
る。

【０００９】また、突起の形状を四角錐あるいは円錐に
している。この場合、金型プレスなどの方法で突起を製
作できるため、スタラーなどを製作する場合に比較して
製造が容易で、コストを安くできる。また、加熱室を形
成する壁を利用して突起を取り付けることができ、突起
の配置が容易である。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の１つの実施形態について
図１を参照して説明する。

【００１１】１１は、電子レンジを構成する筐体であ
る。筐体１１の内部には金属の壁で囲まれた加熱室１２
が設けられている。また、筐体１１の正面には、食品な
どを加熱室１２に出し入れする扉１３が設けられてい
る。

【００１２】また、筐体１１の底部にはターンテーブル
１４が配置され、加熱室１２の天井部１２ａ外側にはマ
イクロ波を伝送する導波管１５が設けられている。導波
管１５は、その一端にマグネトロン（図示せず）が接続
され、マグネトロンが発生したマイクロ波を加熱室１２
まで伝送する伝送路になっている。なお、導波管１５先
端の例えば下面には矩形状の開口１５ａが形成されてお
り、伝送してきたマイクロ波を開口１５ａを通して加熱
室１２内に照射する構成になっている。

【００１３】そして、開口１５ａの下方に位置する加熱
室１２の側壁１２ｂ部分には、四角錐をした金属製の突
起１６が取り付けられている。

【００１４】ここで、側壁部分に取り付けられる金属製
の突起１６と導波管１５の関係について図２で説明す
る。なお、図２では、図１に対応する部分には同一の符
号を付し、重複する説明は省略する。

【００１５】点線１２ｂは加熱室１２の側壁を示し、こ
の側壁１２ｂ部分に、四角錐をした突起１６の底面が固
定されている。このとき、突起１６の底辺の１つが側壁
１２ｂの縁と平行になるように取り付けられている。し
たがって、マイクロ波の偏波面方向を矢印Ｙ（図１）で
示した場合、四角錐を形成する１つの平坦な面Ｐが開口
１５ａ方向を向いている。

【００１６】上記した構成によれば、導波管を伝送して
きたマイクロ波が開口１５ａ部分から加熱室１２内に照
射された際、加熱室１２内に照射されたマイクロ波は、
その一部が突起１６の表面で反射され、向きを変えて加
熱室１２内に照射される。これにより加熱室１２内の電
磁界分布が均一化される。したがって、加熱室１２内に
食品などを配置した場合、食品全体を均一に加熱でき
る。

【００１７】次に、本発明の他の実施形態について図３
を参照して説明する。なお、図３では、図１に対応する
部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。

【００１８】図１の実施形態では、導波管の開口１５ａ
が加熱室１２の天井部１２ａに設けられている。これに
対し、図３の実施形態では、導波管の開口１５ａが加熱
室の側壁１２ｂ部に設けられている。この場合、四角錐
をした金属製の突起１６は天井部１２ａに取り付けられ
ている。

【００１９】例えば、図４で示すように、金属製の突起
１６は、四角錐をした突起１６の底面が天井部に固定さ
れ、また、底辺の１つが側壁１２ｂの縁と平行になるよ
うに取り付けられている。したがって、マイクロ波の偏
波面方向が矢印Ｙ（図３）とすると、四角錐をした突起
１６の１つの平坦な面Ｑが開口１５ａ方向を向くように
位置している。

【００２０】ここで、突起１６の形状について図５で説
明する。例えば、突起１６が四角錐の場合、突起を形成
する底面の一辺の長さＡは、マグネトロンの発振周波数
（例えば２４６０ＭＨｚ）のλ／２に相当する約６０ｍ
ｍとし、また、高さＢはλ／４に相当する約３０ｍｍと
している。

【００２１】なお、上記した実施形態では、突起１６の
形状が四角錐の例で説明している。しかし、図６に示す
ように突起１６の形状を円錐にすることもできる。この
場合、円錐の底面の半径Ｃは、マグネトロンの発振周波
数（例えば２４６０ＭＨｚ）のλ／２に相当する約６０
ｍｍに、また、高さＤはλ／４に相当する約３０ｍｍに
選ばれる。なお、突起１６の形状を円錐にした場合、表
面の形状が方向性を持たないため、取り付ける際にその
向きを考慮する必要がなくなり、取り付けが簡単にな
る。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、製造が簡単で、低いコ
ストで均一に加熱できる電子レンジを実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一つの実施形態を示す概略の斜視図で
ある。

【図２】本発明の一つの実施形態を説明する概略の斜視
図である。

【図３】本発明の他の実施形態を示す概略の斜視図であ
る。

【図４】本発明の他の実施形態を説明する概略の斜視図
である。

【図５】本発明に使用される突起を説明する図である。

【図６】本発明に使用される突起の他の例を説明する図
である。

【符号の説明】

１１…筐体１２…加熱室１３…扉１４…ターンテーブル１５…導波管１６…突起

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】マイクロ波が伝送する導波管と、この導
波管を伝送した前記マイクロ波が照射される加熱室とを
具備した電子レンジにおいて、前記加熱室内に金属製の
突起を設けたことを特徴とする電子レンジ。
【請求項２】突起は、その形状が四角錐あるいは円錐
で、かつ、加熱室を形成する壁部分に取り付けられてい
ることを特徴とする請求項１記載の電子レンジ。