JPH09167316A - ディスク記録再生装置に適用する磁気ヘッド装置 - Google Patents
ディスク記録再生装置に適用する磁気ヘッド装置Info
- Publication number
- JPH09167316A JPH09167316A JP33041995A JP33041995A JPH09167316A JP H09167316 A JPH09167316 A JP H09167316A JP 33041995 A JP33041995 A JP 33041995A JP 33041995 A JP33041995 A JP 33041995A JP H09167316 A JPH09167316 A JP H09167316A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording
- head
- magnetic pole
- magnetic
- gap
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/127—Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
- G11B5/33—Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only
- G11B5/39—Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only using magneto-resistive devices or effects
- G11B5/3903—Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only using magneto-resistive devices or effects using magnetic thin film layers or their effects, the films being part of integrated structures
- G11B5/3967—Composite structural arrangements of transducers, e.g. inductive write and magnetoresistive read
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
Landscapes
- Magnetic Heads (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ＭＲヘッドを使用した記録再生分離型ヘッドに
おいて、記録ヘッドによりデータ記録動作時に記録フリ
ンジ磁界を低減し、結果的に記録トラック幅の最適化を
実現することにある。 【解決手段】ＭＲヘッドと誘導型の記録ヘッドとを一体
化して構成した記録再生分離型の磁気ヘッド装置におい
て、記録ヘッドの記録ギャップ８を構成する下部磁極部
材を兼用している上部シールド４に、その下部磁極に相
当する突出部１０を一体的に形成した構造のヘッド装置
である。このような構造により、記録ギャップから記録
磁界を発生してデータ記録動作を実行するときに、記録
ギャップ８を構成する各磁極部材の磁極端から外側に漏
れる記録フリンジ磁界を低減することができる。
おいて、記録ヘッドによりデータ記録動作時に記録フリ
ンジ磁界を低減し、結果的に記録トラック幅の最適化を
実現することにある。 【解決手段】ＭＲヘッドと誘導型の記録ヘッドとを一体
化して構成した記録再生分離型の磁気ヘッド装置におい
て、記録ヘッドの記録ギャップ８を構成する下部磁極部
材を兼用している上部シールド４に、その下部磁極に相
当する突出部１０を一体的に形成した構造のヘッド装置
である。このような構造により、記録ギャップから記録
磁界を発生してデータ記録動作を実行するときに、記録
ギャップ８を構成する各磁極部材の磁極端から外側に漏
れる記録フリンジ磁界を低減することができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にハードディス
ク装置等のディスク記録再生装置に適用する磁気ヘッド
に関し、再生ヘッドとしてＭＲヘッドを使用した記録再
生分離型の磁気ヘッド装置に関する。
ク装置等のディスク記録再生装置に適用する磁気ヘッド
に関し、再生ヘッドとしてＭＲヘッドを使用した記録再
生分離型の磁気ヘッド装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、ハードディスク装置（ＨＤＤ）等
のディスク記録再生装置は、磁気ヘッド（以下単にヘッ
ドと称する）により、記録媒体であるディスク上にデー
タを磁気的に記録し、またディスクからデータを再生す
る。ヘッドは、データ記録動作時にはギャップを介して
記録磁界を発生し、データ再生動作時にはディスクから
記録磁界を検出して再生信号に変換する。
のディスク記録再生装置は、磁気ヘッド（以下単にヘッ
ドと称する）により、記録媒体であるディスク上にデー
タを磁気的に記録し、またディスクからデータを再生す
る。ヘッドは、データ記録動作時にはギャップを介して
記録磁界を発生し、データ再生動作時にはディスクから
記録磁界を検出して再生信号に変換する。
【０００３】ところで、ＨＤＤでは、高記録密度化を実
現する技術として、再生ヘッドとして磁気抵抗素子を使
用したＭＲ（ｍａｇｎｅｔｏｒｅｓｉｓｔｉｖｅ）ヘッ
ドと、記録ヘッドとして使用する誘導型の薄膜ヘッドと
を一体化した構造の記録再生分離型ヘッドが開発されて
いる。
現する技術として、再生ヘッドとして磁気抵抗素子を使
用したＭＲ（ｍａｇｎｅｔｏｒｅｓｉｓｔｉｖｅ）ヘッ
ドと、記録ヘッドとして使用する誘導型の薄膜ヘッドと
を一体化した構造の記録再生分離型ヘッドが開発されて
いる。
【０００４】記録再生分離型ヘッドは、記録ヘッドの記
録ギャップ及び磁気抵抗素子（ＭＲ素子）を含む再生ギ
ャップのそれぞれを最適化することが可能であり、記録
特性の向上と再生分解能の向上を共に実現することが可
能である。
録ギャップ及び磁気抵抗素子（ＭＲ素子）を含む再生ギ
ャップのそれぞれを最適化することが可能であり、記録
特性の向上と再生分解能の向上を共に実現することが可
能である。
【０００５】この記録再生分離型ヘッドは、図５に示す
ように、ＭＲ素子２を含む再生ギャップ７と記録ヘッド
を構成する記録ギャップ８とが基板（ヘッド本体である
スライダの構成要素）１上に構成された構造である。再
生ギャップ７は、下部シールド３と上部シールド４とに
より構成される。各要素は間層絶縁層６により絶縁され
ている。
ように、ＭＲ素子２を含む再生ギャップ７と記録ヘッド
を構成する記録ギャップ８とが基板（ヘッド本体である
スライダの構成要素）１上に構成された構造である。再
生ギャップ７は、下部シールド３と上部シールド４とに
より構成される。各要素は間層絶縁層６により絶縁され
ている。
【０００６】下部シールド３と上部シールド４は、隣接
トラックからの漏れ磁束を遮断するための部材である。
上部シールド４はＭＲ素子２の上部に積層被膜されてお
り、記録ギャップ８を構成する下部磁極を兼用してい
る。即ち、記録ヘッドでは、磁気コアを構成する上部磁
極５と上部シールド４の一部である下部磁極とにより記
録ギャップ８が構成されている。この様な構造は、記録
ギャップ８と再生ギャップ７との間隔（円周方向ｘ）を
狭くして、高トラック密度化（高ＴＰＩ化）を図るため
である。なお、図５の方向ｙは、トラック幅の方向であ
り、各ギャップ７，８のギャップ幅の方向を意味してい
る。
トラックからの漏れ磁束を遮断するための部材である。
上部シールド４はＭＲ素子２の上部に積層被膜されてお
り、記録ギャップ８を構成する下部磁極を兼用してい
る。即ち、記録ヘッドでは、磁気コアを構成する上部磁
極５と上部シールド４の一部である下部磁極とにより記
録ギャップ８が構成されている。この様な構造は、記録
ギャップ８と再生ギャップ７との間隔（円周方向ｘ）を
狭くして、高トラック密度化（高ＴＰＩ化）を図るため
である。なお、図５の方向ｙは、トラック幅の方向であ
り、各ギャップ７，８のギャップ幅の方向を意味してい
る。
【０００７】さらに、記録再生分離型ヘッドでは、ＭＲ
素子２のトラック幅（即ち、素子２の幅）が、記録ヘッ
ドのトラック幅（データトラック幅ＴＷ）より小さくな
るように構成されている。これにより、データ再生時
に、隣接トラックからのクロストークの影響を軽減させ
ることができる。
素子２のトラック幅（即ち、素子２の幅）が、記録ヘッ
ドのトラック幅（データトラック幅ＴＷ）より小さくな
るように構成されている。これにより、データ再生時
に、隣接トラックからのクロストークの影響を軽減させ
ることができる。
【０００８】また、ＨＤＤのヘッドはロータリ型アクチ
ュエータにより、ディスクの半径方向（トラック幅の方
向）に回転移動されるため、アジマス角が発生する。こ
のため、図５に示すように、記録ギャップ８の中心８ａ
と再生ギャップ７の中心７ａとの間には誤差Ｅがある。
ュエータにより、ディスクの半径方向（トラック幅の方
向）に回転移動されるため、アジマス角が発生する。こ
のため、図５に示すように、記録ギャップ８の中心８ａ
と再生ギャップ７の中心７ａとの間には誤差Ｅがある。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
の記録再生分離型ヘッドでは、記録ヘッドの記録ギャッ
プ８を構成する下部磁極として、上部シールド４を兼用
した構造がなされている。上部シールド４は、下部シー
ルド３と共に、ディスクからの記録磁界を効率良くＭＲ
素子２に導くことで均一に磁化させて、さらに隣接トラ
ックからの漏れ磁界を遮断することにより再生分解能を
向上させる機能を有する。
の記録再生分離型ヘッドでは、記録ヘッドの記録ギャッ
プ８を構成する下部磁極として、上部シールド４を兼用
した構造がなされている。上部シールド４は、下部シー
ルド３と共に、ディスクからの記録磁界を効率良くＭＲ
素子２に導くことで均一に磁化させて、さらに隣接トラ
ックからの漏れ磁界を遮断することにより再生分解能を
向上させる機能を有する。
【００１０】このような機能のために、上部シールド４
と下部シールド３のそれぞれのトラック幅は、記録ヘッ
ドの上部磁極５とＭＲ素子２のそれぞれのトラック幅よ
り、かなり広くなるように構成されている。従って、記
録ヘッドでは、上部シールド４が下部磁極を兼用してい
るため、結果的に下部磁極と上部磁極５の各トラック幅
が極端に異なる。
と下部シールド３のそれぞれのトラック幅は、記録ヘッ
ドの上部磁極５とＭＲ素子２のそれぞれのトラック幅よ
り、かなり広くなるように構成されている。従って、記
録ヘッドでは、上部シールド４が下部磁極を兼用してい
るため、結果的に下部磁極と上部磁極５の各トラック幅
が極端に異なる。
【００１１】このような構造であると、データ記録動作
時に、上部磁極５の磁極端から隣接トラック方向に漏れ
る記録磁界の広がりにより、いわゆる記録フリンジ（ｆ
ｒｉｎｇｅ）磁界が大きくなる現象を招く。この記録フ
リンジ磁界が大きくなると、隣接トラックに対してイレ
ーズ（データ消去）や記録信号の品質劣化を引き起こす
要因となる。換言すれば、記録トラック幅の最適化を困
難にする要因の一つになっている。
時に、上部磁極５の磁極端から隣接トラック方向に漏れ
る記録磁界の広がりにより、いわゆる記録フリンジ（ｆ
ｒｉｎｇｅ）磁界が大きくなる現象を招く。この記録フ
リンジ磁界が大きくなると、隣接トラックに対してイレ
ーズ（データ消去）や記録信号の品質劣化を引き起こす
要因となる。換言すれば、記録トラック幅の最適化を困
難にする要因の一つになっている。
【００１２】本発明の目的は、ＭＲヘッドを使用した記
録再生分離型ヘッドにおいて、記録ヘッドによりデータ
記録動作時に記録フリンジ磁界を低減し、結果的に記録
トラック幅の最適化を実現することにある。
録再生分離型ヘッドにおいて、記録ヘッドによりデータ
記録動作時に記録フリンジ磁界を低減し、結果的に記録
トラック幅の最適化を実現することにある。
【００１３】
【課題を解決するための手段】本発明は、特にＨＤＤに
使用されて、ＭＲヘッドと誘導型の記録ヘッドとを一体
化して構成した記録再生分離型の磁気ヘッド装置におい
て、記録ヘッドの磁気ギャップを構成する各磁極部材の
一方の磁極部材を兼用しているシールド部材の構造を、
その磁極部材に相当する部分を突出部として一体化構造
にしたものである。突出部は、ディスク上のトラック幅
を水平方向とした場合に垂直方向に突出した下部磁極部
であり、上部磁極部のトラック幅とほぼ同一またはそれ
以上からなる。
使用されて、ＭＲヘッドと誘導型の記録ヘッドとを一体
化して構成した記録再生分離型の磁気ヘッド装置におい
て、記録ヘッドの磁気ギャップを構成する各磁極部材の
一方の磁極部材を兼用しているシールド部材の構造を、
その磁極部材に相当する部分を突出部として一体化構造
にしたものである。突出部は、ディスク上のトラック幅
を水平方向とした場合に垂直方向に突出した下部磁極部
であり、上部磁極部のトラック幅とほぼ同一またはそれ
以上からなる。
【００１４】このような構造により、記録ギャップから
記録磁界を発生してデータ記録動作を実行するときに、
記録ギャップを構成する各磁極部材の磁極端から外側に
漏れる記録フリンジ磁界の広がりを、上部シールド部材
をそのまま磁極部材として兼用した構造と比較して抑制
することが可能となる。従って、隣接トラックに対して
記録フリンジ磁界の影響を抑制できるため、記録フリン
ジ磁界によるイレーズや記録信号の品質劣化などの現象
を防止することが可能となる。
記録磁界を発生してデータ記録動作を実行するときに、
記録ギャップを構成する各磁極部材の磁極端から外側に
漏れる記録フリンジ磁界の広がりを、上部シールド部材
をそのまま磁極部材として兼用した構造と比較して抑制
することが可能となる。従って、隣接トラックに対して
記録フリンジ磁界の影響を抑制できるため、記録フリン
ジ磁界によるイレーズや記録信号の品質劣化などの現象
を防止することが可能となる。
【００１５】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を説明する。図１は本実施形態に関係する記録再
生分離型ヘッドの構造を説明するための図である。 （ヘッドの構造）本実施形態は、図１に示すように、Ｍ
Ｒ素子２を含む再生ギャップ７と記録ヘッドを構成する
記録ギャップ８とが基板（ヘッド本体であるスライダの
構成要素）１上に構成された構造の記録再生分離型ヘッ
ドを想定している。
の形態を説明する。図１は本実施形態に関係する記録再
生分離型ヘッドの構造を説明するための図である。 （ヘッドの構造）本実施形態は、図１に示すように、Ｍ
Ｒ素子２を含む再生ギャップ７と記録ヘッドを構成する
記録ギャップ８とが基板（ヘッド本体であるスライダの
構成要素）１上に構成された構造の記録再生分離型ヘッ
ドを想定している。
【００１６】再生ギャップ７は、下部シールド３と上部
シールド４とにより構成される。下部シールド３と上部
シールド４は、隣接トラックからの漏れ磁束を遮断する
ための部材である。上部シールド４はＭＲ素子２の上部
に積層被膜されており、記録ギャップ８を構成する下部
磁極を兼用している。
シールド４とにより構成される。下部シールド３と上部
シールド４は、隣接トラックからの漏れ磁束を遮断する
ための部材である。上部シールド４はＭＲ素子２の上部
に積層被膜されており、記録ギャップ８を構成する下部
磁極を兼用している。
【００１７】ここで、本実施形態では、記録ギャップ８
は、磁気コアを構成する上部磁極５と上部シールド４の
一部に形成された突出部１０とにより構成されている。
突出部１０は、上部シールド４の下部磁極として一体的
に形成された構造である。上部磁極５の幅ＴＷ１は、記
録ギャップ８によりディスク上に記録されるトラック幅
（データトラック幅ＴＷ１）に相当する。
は、磁気コアを構成する上部磁極５と上部シールド４の
一部に形成された突出部１０とにより構成されている。
突出部１０は、上部シールド４の下部磁極として一体的
に形成された構造である。上部磁極５の幅ＴＷ１は、記
録ギャップ８によりディスク上に記録されるトラック幅
（データトラック幅ＴＷ１）に相当する。
【００１８】ここで、ＴＷ２はＭＲ素子２のトラック幅
（即ち、素子２の幅）を意味し、通常では記録ヘッドの
トラック幅ＴＷ１より小さい。また、ＴＷ３は、突出部
（下部磁極）１０のトラック幅を意味し、記録ヘッドの
トラック幅ＴＷ１とほぼ同一またはそれより大きい。本
実施形態では、突出部１０のトラック幅ＴＷ３は大きく
形成されている。従って、上部磁極５の中心８ａと突出
部１０の中心１０ａとの間には誤差Ｍがある。
（即ち、素子２の幅）を意味し、通常では記録ヘッドの
トラック幅ＴＷ１より小さい。また、ＴＷ３は、突出部
（下部磁極）１０のトラック幅を意味し、記録ヘッドの
トラック幅ＴＷ１とほぼ同一またはそれより大きい。本
実施形態では、突出部１０のトラック幅ＴＷ３は大きく
形成されている。従って、上部磁極５の中心８ａと突出
部１０の中心１０ａとの間には誤差Ｍがある。
【００１９】図２は、本実施形態の記録再生分離型ヘッ
ドの断面図であり、ディスク１１に対するＭＲ素子２と
記録ヘッドとの位置関係を示す。記録ヘッドは、上部磁
極５と上部シールド４に形成された突出部１０とにより
記録ギャップ８を構成し、コイル１２に流れる記録電流
に応じた記録磁界を発生する。このコイル１２は、上部
磁極５と下部磁極を構成する上部シールド４とからなる
磁気コアに巻き付けられている。 （本実施形態の作用効果）前述したように、本実施形態
が想定している記録再生分離型ヘッドは、上部磁極５と
下部磁極を兼用して上部シールド４とにより記録ギャッ
プ８を構成した構造である。ここで、上部磁極５と上部
シールド４の各トラック幅が極端に異なる場合には、磁
極端から隣接トラック方向に漏れる記録磁界が広がり、
データ記録動作時の記録フリンジ磁界が大きくなる。
ドの断面図であり、ディスク１１に対するＭＲ素子２と
記録ヘッドとの位置関係を示す。記録ヘッドは、上部磁
極５と上部シールド４に形成された突出部１０とにより
記録ギャップ８を構成し、コイル１２に流れる記録電流
に応じた記録磁界を発生する。このコイル１２は、上部
磁極５と下部磁極を構成する上部シールド４とからなる
磁気コアに巻き付けられている。 （本実施形態の作用効果）前述したように、本実施形態
が想定している記録再生分離型ヘッドは、上部磁極５と
下部磁極を兼用して上部シールド４とにより記録ギャッ
プ８を構成した構造である。ここで、上部磁極５と上部
シールド４の各トラック幅が極端に異なる場合には、磁
極端から隣接トラック方向に漏れる記録磁界が広がり、
データ記録動作時の記録フリンジ磁界が大きくなる。
【００２０】そこで、本実施形態は、その記録フリンジ
磁界を低減するために上部シールド４に突出部１０を形
成し、この突出部１０と上部磁極５とにより記録ギャッ
プ８を構成している。
磁界を低減するために上部シールド４に突出部１０を形
成し、この突出部１０と上部磁極５とにより記録ギャッ
プ８を構成している。
【００２１】ここで、記録ギャップ８を、図４に示すよ
うに、長手方向をｘ軸、その垂直方向をｙ軸とした２次
元座標モデルとして表示する。トラック方向の磁界分布
は均一と想定する。また、磁界の状態はｙ軸に対して対
象となるので、「ｘ＞０」の条件が成立している。
うに、長手方向をｘ軸、その垂直方向をｙ軸とした２次
元座標モデルとして表示する。トラック方向の磁界分布
は均一と想定する。また、磁界の状態はｙ軸に対して対
象となるので、「ｘ＞０」の条件が成立している。
【００２２】記録過程におけるヘッドのギャップ近傍の
長手方向の磁界分布Ｈｘは、下記の式（１）により求め
られる。この式（１）は「Ｋａｒｌｑｖｉｓｔ」の式と
して周知であり、ヘッドの表面の磁位分布を適当に近似
することで得られるため、一般的に用いられることが多
い。 Ｈｘ＝（Ｈｇ／π）・｛ａｔａｎ［（１＋２ｘ／ｇ）／（２ｙ／ｇ）］−ａｔａ ｎ［（１−２ｘ／ｇ）／（２ｙ／ｇ）］｝…（１） ここで、「ｇ」は記録ギャップ８のギャップ長であり、
「Ｈｇ」は記録ギャップ８内の強度磁界である。
長手方向の磁界分布Ｈｘは、下記の式（１）により求め
られる。この式（１）は「Ｋａｒｌｑｖｉｓｔ」の式と
して周知であり、ヘッドの表面の磁位分布を適当に近似
することで得られるため、一般的に用いられることが多
い。 Ｈｘ＝（Ｈｇ／π）・｛ａｔａｎ［（１＋２ｘ／ｇ）／（２ｙ／ｇ）］−ａｔａ ｎ［（１−２ｘ／ｇ）／（２ｙ／ｇ）］｝…（１） ここで、「ｇ」は記録ギャップ８のギャップ長であり、
「Ｈｇ」は記録ギャップ８内の強度磁界である。
【００２３】この式（１）により求められる磁界分布
は、図３に示すように、長手方向の磁界Ｈｘが記録ギャ
ップ８を中心とした山形の分布状態を示し、記録ギャッ
プ８から離れるほどその分布が広がり、さらに弱くなる
特性を示す。
は、図３に示すように、長手方向の磁界Ｈｘが記録ギャ
ップ８を中心とした山形の分布状態を示し、記録ギャッ
プ８から離れるほどその分布が広がり、さらに弱くなる
特性を示す。
【００２４】ところで、通常のＨＤＤでは、記録ヘッド
において記録ギャップ８の面とディスク１１の磁性層下
部面との距離が約０．２μｍであり、記録ギャップ長ｇ
が約０．４μｍである。このとき、記録ギャップ８の近
傍から生ずる磁界が、ディスクの磁性層すべてを磁化さ
せる能力が少なくともあるものと仮定する。
において記録ギャップ８の面とディスク１１の磁性層下
部面との距離が約０．２μｍであり、記録ギャップ長ｇ
が約０．４μｍである。このとき、記録ギャップ８の近
傍から生ずる磁界が、ディスクの磁性層すべてを磁化さ
せる能力が少なくともあるものと仮定する。
【００２５】このような場合、記録ギャップ８の磁界
は、ギャップ中央（ｘ＝０）かつディスクの磁性層下部
位置（ｙ／ｇ）で、０．５（＝Ｈｘ／Ｈｇ）程度である
と考えられる。従って、ディスクを磁化させるには、こ
れと同程度の磁界強度が必要であると考えられる。そし
て、トラック方向に対しても同様なことが考えられるた
め、上下磁極のトラック幅が等しい場合でも、磁極のエ
ッジからトラック方向に「ｙ／ｇ＝ほぼ０．５」、即ち
「ｙ＝ほぼｇ／２」まではディスクに影響を与えること
のできる強度をもつ磁界が広がることが類推される。
は、ギャップ中央（ｘ＝０）かつディスクの磁性層下部
位置（ｙ／ｇ）で、０．５（＝Ｈｘ／Ｈｇ）程度である
と考えられる。従って、ディスクを磁化させるには、こ
れと同程度の磁界強度が必要であると考えられる。そし
て、トラック方向に対しても同様なことが考えられるた
め、上下磁極のトラック幅が等しい場合でも、磁極のエ
ッジからトラック方向に「ｙ／ｇ＝ほぼ０．５」、即ち
「ｙ＝ほぼｇ／２」まではディスクに影響を与えること
のできる強度をもつ磁界が広がることが類推される。
【００２６】本実施形態における突出部１０のトラック
方向の幅ＴＷ３は、上部磁極５のトラック方向の幅ＴＷ
１と同一またはほぼ等しいことが、記録フリンジ磁界を
抑制するのに最も効率が良いため望ましい。しかしなが
ら、製造上の理由により同一程度にすることは困難であ
ると考えられるが、少なくとも片側で「ｇ／２」、両端
でｇ以上広くないときには、効率的に記録フリンジ磁界
を抑制することが可能である。
方向の幅ＴＷ３は、上部磁極５のトラック方向の幅ＴＷ
１と同一またはほぼ等しいことが、記録フリンジ磁界を
抑制するのに最も効率が良いため望ましい。しかしなが
ら、製造上の理由により同一程度にすることは困難であ
ると考えられるが、少なくとも片側で「ｇ／２」、両端
でｇ以上広くないときには、効率的に記録フリンジ磁界
を抑制することが可能である。
【００２７】さらに、突出部１０のトラック方向の幅Ｔ
Ｗ３をＭＲ素子２のトラック幅より広くすることによ
り、データ再生動作時にＭＲ素子２がデータトラック
（記録ギャップ８によりデータが記録されたトラック）
のエッジ部から受ける漏れ磁界の影響を抑制することが
できる。
Ｗ３をＭＲ素子２のトラック幅より広くすることによ
り、データ再生動作時にＭＲ素子２がデータトラック
（記録ギャップ８によりデータが記録されたトラック）
のエッジ部から受ける漏れ磁界の影響を抑制することが
できる。
【００２８】また、図１に示すように、突出部１０のト
ラック方向の中心（幾何学的中心線）１０ａと上部磁極
５のトラック方向の中心（幾何学的中心線）８ａとの間
には誤差Ｍがあるが、両者が一致している方が望まし
い。しかしながら、記録再生分離型ヘッドの構造上の特
徴として、記録ギャップ８の中心８ａと再生ギャップ７
の中心７ａとの間には誤差Ｅを故意に生じさせている
（図５を参照）。従って、突出部１０の中心１０ａとの
誤差Ｍが、再生ギャップ７の中心７ａとの誤差Ｅより狭
いならば、効率的に記録フリンジ磁界を低減することが
可能である。
ラック方向の中心（幾何学的中心線）１０ａと上部磁極
５のトラック方向の中心（幾何学的中心線）８ａとの間
には誤差Ｍがあるが、両者が一致している方が望まし
い。しかしながら、記録再生分離型ヘッドの構造上の特
徴として、記録ギャップ８の中心８ａと再生ギャップ７
の中心７ａとの間には誤差Ｅを故意に生じさせている
（図５を参照）。従って、突出部１０の中心１０ａとの
誤差Ｍが、再生ギャップ７の中心７ａとの誤差Ｅより狭
いならば、効率的に記録フリンジ磁界を低減することが
可能である。
【００２９】以上のように本実施形態によれば、記録ヘ
ッドの下部磁極を兼用している上部シールド４に、記録
ギャップ８を構成するための突出部１０を形成した構造
とすることにより、データ記録動作時に磁極端から隣接
トラック方向に漏れる記録磁界の広がりである記録フリ
ンジ磁界を、従来の構造と比較して低減させることがで
きる。また、従来の構造と同様に、上部シールド４と下
部シールド３とにより、データ再生動作時には、ディス
クからの記録磁界を効率良くＭＲ素子２に導くことで均
一に磁化させて、さらに隣接トラックからの漏れ磁界を
遮断することにより再生分解能を向上させることができ
る。
ッドの下部磁極を兼用している上部シールド４に、記録
ギャップ８を構成するための突出部１０を形成した構造
とすることにより、データ記録動作時に磁極端から隣接
トラック方向に漏れる記録磁界の広がりである記録フリ
ンジ磁界を、従来の構造と比較して低減させることがで
きる。また、従来の構造と同様に、上部シールド４と下
部シールド３とにより、データ再生動作時には、ディス
クからの記録磁界を効率良くＭＲ素子２に導くことで均
一に磁化させて、さらに隣接トラックからの漏れ磁界を
遮断することにより再生分解能を向上させることができ
る。
【００３０】なお、本実施形態では、上部シールド４の
突出部１０は、上部シールド４の一部として一体化され
た構造である。本発明は、これに限ることなく、突出部
１０に相当する磁極部を、上部シールド４に別の部材と
して設けてもよい。
突出部１０は、上部シールド４の一部として一体化され
た構造である。本発明は、これに限ることなく、突出部
１０に相当する磁極部を、上部シールド４に別の部材と
して設けてもよい。
【００３１】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、Ｍ
Ｒヘッドを使用した記録再生分離型ヘッドにおいて、記
録ヘッドの下部磁極を兼用している上部シールドに突出
部を設けた構造により、データ記録動作時の記録フリン
ジ磁界を低減することができる。従って、データ記録動
作時に、隣接トラックに対してイレーズ（データ消去）
や記録信号の品質劣化を抑制し、結果的に記録トラック
幅の最適化を実現することができる。
Ｒヘッドを使用した記録再生分離型ヘッドにおいて、記
録ヘッドの下部磁極を兼用している上部シールドに突出
部を設けた構造により、データ記録動作時の記録フリン
ジ磁界を低減することができる。従って、データ記録動
作時に、隣接トラックに対してイレーズ（データ消去）
や記録信号の品質劣化を抑制し、結果的に記録トラック
幅の最適化を実現することができる。
【図１】本発明の実施形態に関係する記録再生分離型ヘ
ッドの構造を説明するための図。
ッドの構造を説明するための図。
【図２】本実施形態に関係する記録再生分離型ヘッドの
構造を説明するための断面図。
構造を説明するための断面図。
【図３】本実施形態に関係する記録ギャップの磁界分布
を示す特性図。
を示す特性図。
【図４】本実施形態に関係する記録ギャップを２次元座
標モデルとして表示した図。
標モデルとして表示した図。
【図５】従来の記録再生分離型ヘッドの構造を説明する
ための図。
ための図。
１…基板 ２…磁気抵抗素子（ＭＲ素子） ３…下部シールド ４…上部シールド ５…上部磁極 ６…間層絶縁層 ７…再生ギャップ ８…記録ギャップ １０…突出部 １１…ディスク １２…コイル
Claims (4)
- 【請求項１】 磁気抵抗素子を使用したＭＲヘッドと誘
導型の記録ヘッドとを一体化して構成した記録再生分離
型であり、記録媒体であるディスクに前記記録ヘッドに
よりデータを記録し、前記ＭＲヘッドによりデータを再
生するディスク記録再生装置に適用する磁気ヘッド装置
であって、 前記ＭＲヘッドと前記記録ヘッドとをシールドし、かつ
前記ディスク上の隣接トラックからの漏れ磁界を遮断す
るためのシールド部材と、 前記記録ヘッドの磁気ギャップを構成するように平行に
配列された第１と第２の磁極部材であって、前記第２の
磁極部材を前記シールド部材の一部として設けて、前記
ディスク上のトラック幅を水平方向とした場合に垂直方
向に突出した突出部とした構造を有する磁極部材とを具
備したことを特徴とする磁気ヘッド装置。 - 【請求項２】 磁気抵抗素子を使用したＭＲヘッドと誘
導型の記録ヘッドとを一体化して構成した記録再生分離
型であり、記録媒体であるディスクに前記記録ヘッドに
よりデータを記録し、前記ＭＲヘッドによりデータを再
生するディスク記録再生装置に適用する磁気ヘッド装置
であって、 前記記録ヘッドの磁気ギャップを構成するように平行に
配列された各磁極部材の一方を構成する第１の磁極部材
と、 前記ＭＲヘッドと前記記録ヘッドとの間に配置されて、
かつ前記ディスク上の隣接トラックからの漏れ磁界を遮
断するための部材であって、前記記録ヘッドの前記各磁
極部材の他方である第２の磁極部材として前記ディスク
上のトラック幅を水平方向とした場合に垂直方向に突出
して一体化された突出部を有するシールド部材とを具備
したことを特徴とする磁気ヘッド装置。 - 【請求項３】 前記突出部のトラック幅は、前記第１の
磁極部材のトラック幅とほぼ同一になるように構成され
たことを特徴とする請求項１または請求項２記載の磁気
ヘッド装置。 - 【請求項４】 前記突出部のトラック幅は、前記第１の
磁極部材のトラック幅より広く構成されており、このト
ラック幅の誤差が前記記録ヘッドの磁気ギャップ長の長
さの範囲内であることを特徴とする請求項１または請求
項２記載の磁気ヘッド装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33041995A JPH09167316A (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | ディスク記録再生装置に適用する磁気ヘッド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33041995A JPH09167316A (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | ディスク記録再生装置に適用する磁気ヘッド装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09167316A true JPH09167316A (ja) | 1997-06-24 |
Family
ID=18232400
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33041995A Pending JPH09167316A (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | ディスク記録再生装置に適用する磁気ヘッド装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09167316A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6445550B1 (en) | 1998-11-12 | 2002-09-03 | Nec Corporation | Method of manufacturing magnetoresistive/inductive composite head and magnetoresistive/inductive composite head |
-
1995
- 1995-12-19 JP JP33041995A patent/JPH09167316A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6445550B1 (en) | 1998-11-12 | 2002-09-03 | Nec Corporation | Method of manufacturing magnetoresistive/inductive composite head and magnetoresistive/inductive composite head |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US6801379B2 (en) | Multi-magnetic recording head, and magnetic recording method and magnetic recording apparatus using the same | |
| JPH05298624A (ja) | 複合型薄膜磁気ヘッド | |
| EP0115197B1 (en) | Magnetic erasing head | |
| JPH08102154A (ja) | 磁気ディスク装置 | |
| US20020044381A1 (en) | Thin-film magnetic head and magnetic storage apparatus using the same | |
| JP2005166107A (ja) | 垂直記録磁気ディスク装置 | |
| JPH09167316A (ja) | ディスク記録再生装置に適用する磁気ヘッド装置 | |
| JP2578927B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
| JP3265778B2 (ja) | 磁気ディスク装置 | |
| JP3266589B2 (ja) | 複合型磁気ヘッド | |
| KR930011689B1 (ko) | 헬리컬 주사형 회전자기헤드 장치 | |
| JPS62103809A (ja) | 磁気記録用ヘツド | |
| JP3040891B2 (ja) | 複合型磁気ヘッド | |
| JPS6331852B2 (ja) | ||
| JPH01158617A (ja) | 垂直磁気記録媒体 | |
| JPS59142719A (ja) | 薄膜ヘツド | |
| JPH07254120A (ja) | 複合型薄膜磁気ヘッド | |
| JP2733261B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
| JPH0363912A (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
| JPH0628623A (ja) | 磁気ヘッド | |
| JP2005085401A (ja) | 磁気ヘッドおよび磁気記録再生装置 | |
| JPS62185212A (ja) | 磁気記録ヘツド | |
| JPH09138913A (ja) | 磁気抵抗効果型ヘッド | |
| JPS60145507A (ja) | 垂直磁気記録・消去装置 | |
| JPS59165218A (ja) | 複合型磁気ヘツド |