JPH09166682A - 高速中性子原子炉の制御棒のための吸収ニードル - Google Patents

高速中性子原子炉の制御棒のための吸収ニードル

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JPH09166682A
JPH09166682A JP8287160A JP28716096A JPH09166682A JP H09166682 A JPH09166682 A JP H09166682A JP 8287160 A JP8287160 A JP 8287160A JP 28716096 A JP28716096 A JP 28716096A JP H09166682 A JPH09166682 A JP H09166682A
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pellets
density
needle
absorption
group
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JP8287160A
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Gosset Dominique
ドミニク・ゴーセ
Verdeau Caroline
カロリーン・ヴェルドー
Escleine Jean Michel
ジャン−ミシェル・エスクレーヌ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA
Original Assignee
Commissariat a lEnergie Atomique CEA
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    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C7/00Control of nuclear reaction
    • G21C7/06Control of nuclear reaction by application of neutron-absorbing material, i.e. material with absorption cross-section very much in excess of reflection cross-section
    • G21C7/08Control of nuclear reaction by application of neutron-absorbing material, i.e. material with absorption cross-section very much in excess of reflection cross-section by displacement of solid control elements, e.g. control rods
    • G21C7/10Construction of control elements
    • G21C7/103Control assemblies containing one or more absorbants as well as other elements, e.g. fuel or moderator elements
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の吸収ニードルをなすペレットは、最大
理論密度の約96%というすべて同じ密度を有してお
り、製造がコスト高であった。 【解決手段】 高速中性子原子炉の制御棒のための吸収
ニードルであって、金属シース10と、中性子吸収性材
料から形成されるとともに、シース10内において所定
の径方向クリアランス13をもって端部どうしを対向さ
せて配置された2つの異なるグループ16、18のペレ
ットを備えたペレットのスタックと、を具備してなり、
ペレットを形成している材料は、上側グループ16のペ
レット12aの方が下側グループ18のペレット12b
よりも、より大きな密度を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体金属冷却式の
高速中性子原子炉の制御棒において使用するための吸収
ニードルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子炉においては、原子炉コア内におけ
る核分裂反応の制御および停止は、制御棒により保証さ
れている。制御棒は、吸収ロッドとしても、知られてい
る。
【0003】高速中性子原子炉という特別のケースにお
いては、制御棒は、吸収アセンブリの形態で、原子炉コ
アをなす核燃料アセンブリの間に分散されている。
【0004】フランス国特許A−2 570 214にお
いて詳細に開示されているように、高速中性子原子炉に
設けられる吸収アセンブリの各々は、固定された鉛直方
向スリーブを備えている。スリーブ内においては、主に
吸収ニードルのグループから構成される可動アセンブリ
を置換することができる。吸収ニードルの各々は、中性
子吸収性材料からなるペレットのスタックが大きな径方
向クリアランスをもって収容される長尺金属シースを備
えている。中性子吸収性材料は、通常は、10Bリッチの
ボロンカーバイドである。ボロンカーバイドは、セラミ
クスであるので、ペレットは、微粉末(5μm以下の粒
径)の装填および高温(2000℃以上)での焼結によ
り得られる。
【0005】通常の反応操作時においては、ボロンカー
バイドは、体積が増大し、中性子吸収の結果として、ま
た、中性子吸収からくる様々な機械的応力(大きな熱勾
配、大きな膨張を引き起こすヘリウムの生成)の結果と
して、破砕が進む。この現象は、ペレットと金属シース
との間に大きな径方向クリアランスを設けるといったよ
うに、吸収ニードルの設計に際して考慮されている。こ
のクリアランスが(ペレットの膨張のために)なくなっ
てしまうことが制御棒の寿命の限界に対しての目処をな
す。というのは、ペレットとシースとの間の大きな機械
的相互作用がシースの破裂につながるからである。しか
しながら、ペレットの膨張は、制御棒の寿命を制限する
要因である。なぜなら、現状では、制御棒は、ボロンカ
ーバイド中に含有されている10Bのほんの約30%が消
耗した時点で交換されるからである。
【0006】この結果を考慮して、上記のフランス国特
許A−2 570 214においては、異なるペレットの
2つのグループの端部どうしを対向させた形態で、ペレ
ットを積み重ねることが提案されている。使用時におい
て吸収ニードルの下部は、通常、コアの中間領域に配置
され、その結果、最大の中性子束が照射されて、より速
く劣化してしまうことを考慮して、下側に位置するグル
ープのペレットは、上側グループのペレットよりも、小
さな10B含有率を有するボロンカーバイドから形成され
ている。よって、下側グループのペレットを形成するボ
ロンカーバイドの10Bリッチ度は、例えば、約48%に
すぎない。これに対して、上側グループを形成するペレ
ットにおける10Bリッチ度は、約90%である。
【0007】さらにフランス国特許A−2 570 21
4においては、下側グループをなすペレットの直径を減
少させて、ペレットの破砕後のフラグメントを含有し得
る薄い金属チューブ内に上記のようなペレットを配置す
ることが提案されている。
【0008】すべてが約90%の10Bリッチ度を有する
ペレットのスタックを含有する吸収ニードルの場合と比
較して、上記のような吸収ニードルは、制御棒の寿命を
顕著に増大させることができる。このことは、明らか
に、経済的に有利である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スタッ
クとして吸収ニードルをなすペレットは、すべて同一の
タイプであるか、または、異なる2つのタイプである。
その結果、ペレットは、最大理論密度の約96%とい
う、すべて同じ密度を有している。したがって、ニード
ル内に含有されるすべてのペレットの焼結による製造
は、装填のもとに行わなければならない。このため、製
造が、大きくコスト高となってしまう。
【0010】本発明の目的は、独自の構成に基づいて、
寿命および効率が上記のフランス国特許A−2 570
214におけるものと少なくとも同等であり、かつ、製
造がずっと低コストで行い得るものであり、さらに、予
想される寿命が増大されている吸収ニードルである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明においては、この
結果は、高速中性子原子炉の制御棒のための吸収ニード
ルであって、金属シースと、中性子吸収性材料から形成
されるとともに、シース内において所定の径方向クリア
ランスをもって端部どうしを対向させて配置された少な
くとも2つの異なるグループのペレットを備えたペレッ
トのスタックと、を具備してなり、ペレットを形成して
いる材料は、上側グループのペレットの方が下側グルー
プのペレットよりも、より大きな密度を有していること
を特徴とする吸収ニードルにより得られる。
【0012】すなわち、本発明が有益であることが、出
願人によりなされた研究により示された。つまり、ボロ
ンカーバイドの密度を低減することが、膨張速度を変更
させることなく、ペレットの膨張開始を明らかに遅れさ
せるという効果があることが示された。低密度のペレッ
トを作ることは、高密度のペレットを作るよりもずっと
低コストである(温度条件が緩和されることにより低コ
スト化される)ことも考慮すると、制御棒の寿命増加を
もたらす。よって、効率を減少させることなく、製造コ
ストを低減することができる。
【0013】本発明の好ましい実施形態においては、下
側グループのペレットを形成している材料の密度は、材
料の最大理論密度の約80%〜約90%の範囲であり、
最大理論密度の約84%であることが好ましい。しかし
ながら、上側グループのペレットを形成している材料の
密度は、最大理論密度の90%を超えており、最大理論
密度の約96%であることが好ましい。
【0014】本発明の特徴点は、フランス国特許A−2
570 214に開示されている特徴点と組み合わされ
ることが有利である。すなわち、ペレットを形成してい
る材料は、大きな中性子吸収断面積を有する同位体の濃
度が、上側グループ内の方が下側グループ内よりも、よ
り大きい。
【0015】さらに詳細には、下側グループのペレット
を形成している材料は、大きな中性子吸収断面積を有す
る同位体の濃度が約55%であり、上側グループのペレ
ットを形成している材料は、同位体の濃度が約90%で
あることが有利である。
【0016】この場合、ペレットのスタックは、また、
下側グループのペレットを形成する材料の密度および濃
度と、上側グループのペレットを形成する材料の密度お
よび濃度と、の間の中間的な密度および濃度を有する材
料からなるペレットから形成された中間グループを備え
ることができる。
【0017】本発明の好ましい実施形態においては、中
性子吸収性材料は、大きな中性子吸収断面積を有する10
Bの濃度が高められたボロンカーバイドである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を何ら限定するもの
ではない本発明の好ましい実施形態について、添付図面
を参照して詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明の吸収ニードルの第1実施
形態の一部を概略的に示す長さ方向における断面図であ
る。図2は、本発明の吸収ニードルの第1実施形態の一
部を概略的に示す図1と同様の長さ方向における断面図
である。図3は、中性子捕獲数(単位:1020個/cm
3) に対するボロンカーバイドの体積膨張率(単位:
%)を示すもので、破線は、最大理論密度の約96%の
密度を有するボロンカーバイドの場合であり、実線は、
最大理論密度の約84%の密度を有するボロンカーバイ
ドの場合である。図4は、吸収ニードルの下端からの距
離(単位:cm)に対する中性子捕獲数(単位:1020
個/cm3) の変化を示すもので、曲線I (点線)は、
ただ1つのタイプのペレットを有するニードルの場合で
あり、曲線II(一点鎖線)は、上記フランス国特許A−
2 570 214におけるものと同等のニードルの場合
であり、曲線III (実線)は、図1に示すニードルの場
合であり、そして、曲線IV(破線)は、図2に示すニー
ドルの場合である。図5は、吸収ニードルの下端からの
距離(単位:cm)に対するペレットの体積膨張率(単
位:%)を示すもので、曲線I、II、III、IVは、図4に
おけるものと同じである。
【0020】図1および図2にそれぞれ示す2つの実施
形態においては、本発明の吸収ニードルは、公知の方法
により、例えば鋼製の長尺金属シース10を備えてい
る。シース10の図示しない端部には、多孔性挿通孔が
設けられている。多孔性挿通孔は、一方においては、コ
アの冷却用液体金属のシース内への循環を可能とし、他
方においては、中性子捕獲反応の結果として吸収材料に
より放出されるガス(ボロンカーバイドの場合にはヘリ
ウム)の放出を可能とする。
【0021】吸収ニードルの各々の活性部分は、シース
10内において所定の径方向クリアランス13をもって
取り付けられたペレット12のスタックにより構成され
ている。これらペレット12は、中性子吸収性材料から
形成されており、通常的には、ボロンカーバイドから形
成されている。
【0022】ボロンカーバイド内に含有されているボロ
ンは、2種の同位体、すなわち10Bと11Bとからなり、
このうちの10Bだけが中性子吸収性材料であることを考
慮して、中性子の捕獲のためには、ボロンカーバイドに
おいて10Bの濃度を高める必要がある。というのは、天
然のボロンにおいては、10Bは、約20%しか含有され
ていないからである。
【0023】さらに、ボロンカーバイドがセラミクスで
あることを考慮すると、ペレット12は、上述のよう
に、高温(2000℃以上)における微粉末(5μm以
下の粒径)の焼結により得られる。焼結条件(温度およ
び圧力)の単純な変更により、最大理論密度の約70%
からほぼ100%までにわたる密度範囲の材料を得るこ
とができることに注意が必要である。また、焼結プロセ
スにおいては、現実的なコストでは、完全に密なものを
得ることはできないことに注意が必要である。すなわ
ち、従来より使用されている材料においては、約4%程
度の一定の残留空隙率が、常に存在する。
【0024】吸収ニードルについて説明すると、図1お
よび図2に示すように、ペレット12のスタックの各々
は、チューブ状であって、孔開きのまたは孔が開いてい
ないジャケット14内に配置されている。ニードルの製
作時においては、ペレット12とチューブ状ジャケット
14との間に存在するクリアランスは、ペレットの取付
ができる程度で十分である。ジャケット14とシース1
0との間には、径方向クリアランス13が存在し、この
クリアランス13がなくなってしまうことが、吸収ニー
ドルが収容されている制御棒の寿命を決定する。ジャケ
ット14の主な機能は、ペレット12が破砕された場合
に、ボロンカーバイドのフラグメントを保持することで
ある。
【0025】上部において設けられるスペースには、ス
プリングが配置され、これにより、ペレット柱を、急激
な過渡状態(例えば、緊急停止時における制御棒の降下
時)においても保持することができる。
【0026】本発明においては、ペレット12は、シー
ス10の端から端にまでわたって配置された少なくとも
2つのグループのペレットを画成する、少なくとも2つ
のタイプのペレットを備えている。さらに、異なるグル
ープのペレットは、少なくとも、下側のグループのペレ
ットが上側のグループのペレットよりも、より小さな密
度を有しているという点において互いに異なっている。
【0027】すなわち、図1に示す本発明の第1実施形
態においては、ペレット12のスタックは、上側グルー
プ16と下側グループ18とからなる、ペレットの2つ
のグループを備えている。上側グループ16は、リッチ
度および密度が従来のものと同じである同一のペレット
12aから形成されている。さらに詳細には、これらペ
レット12aは、10Bの濃度が約90%に高められたボ
ロンカーバイドから形成されており、また、密度は、最
大理論密度の90%を超えている。
【0028】しかしながら、下側グループ18は、濃度
および密度がペレット12aよりも小さなものであっ
て、同一のペレット12bから形成されている。さらに
詳細には、下側グループ18のペレット12bは、10
の濃度が約55%に高められたボロンカーバイドから形
成されており、また、密度は、最大理論密度の約80%
〜約90%の間とされている。例えば、ペレット12b
の密度は、最大理論密度の約84%である。
【0029】図2に示す実施形態においては、ペレット
12のスタックは、上側グループ16、下側グループ1
8、および、中間グループ20を有する異なる3グルー
プのペレットを備えている。これら3つのグループの内
部における各々のペレットは同一である。しかしなが
ら、グループ間にわたっては、ペレットは、異なってい
る。
【0030】本発明のこの第2実施形態においては、上
側グループ16および下側グループ18は、第1実施形
態において同じ参照符号が付されているグループのペレ
ット12a、12bと同一のペレット12a、12bか
ら形成されている。中間グループ20は、10Bの濃度が
約76%であり、かつ、密度が最大理論密度の80%〜
90%の間とされたペレット12cから形成されてい
る。これらペレット12cの密度は、下側グループ18
のペレット12bの密度と同様に、実質的に最大理論密
度の84%に等しいものとすることができる。
【0031】本発明においては、吸収ニードルの下側に
配置されるペレット12b、さらにはペレット12cを
形成する材料の密度を低減させたことにより、同じ照射
率に対しても、最も強く照射を受ける吸収ニードルの下
部における膨張開始を遅らせることができ、ニードルの
寿命を延ばすことができる。この寿命延長によって、製
造コストが低減することになる。というのは、密度の小
さなペレットの製造は、ずっと低コストで済むからであ
る。また、ニードルの全体効率は、不変のままであるこ
とに注意が必要である。
【0032】照射下における膨張に関して、ペレットの
密度を低減したことの効果については、図3を参照する
ことができる。図3において、破線Aは、最大理論密度
の約96%の密度を有するボロンカーバイドについて
の、中性子捕獲数(単位:1020個/cm3) に対する
ボロンカーバイドの体積膨張率(単位:%)を示してい
る。実線Bは、最大理論密度の約84%の密度を有する
ボロンカーバイドについての、中性子捕獲数(単位:1
20個/cm3) に対するボロンカーバイドの体積膨張
率(単位:%)を示している。図3において、曲線A、
Bを比較すると明らかなように、密度が低減されると、
ボロンカーバイドの膨張は、遅れることとなる。さらに
詳細には、密度84%のボロンカーバイドの場合には、
約5×1021個/cm3 を超える捕獲数に達してから膨
張を開始する。これを超えてからの膨張率は、96%の
密度のボロンカーバイドの膨張率と同様である。両方の
場合において、膨張率は、1020個/cm3 あたり約
0.16vol%である。
【0033】上記結果に基づいて、図1および図2を参
照して上述したような本発明のニードルの特性と、公知
のニードルの特性と、を比較するために、全体的な効率
および寿命についてのシミュレーションがなされた。さ
らに詳細には、4タイプの吸収ニードルについて行われ
た。これらの種別を表1に示す。
【表1】
【0034】タイプI のニードルは、すべてが最大効率
を有するただ1つのタイプのペレットから形成されてい
る。
【0035】タイプIIのニードルは、上記フランス国特
許A−2 570 214におけるものと同等のニードル
である。ニードルは、2タイプのペレットから形成され
ており、すべてのペレットの密度は、同じである。
【0036】タイプIII のニードルは、図1を参照して
上述したタイプのニードルに対応している。
【0037】最後に、タイプIVのニードルは、図2を参
照して上述したタイプのニードルに対応している。
【0038】図4および図5は、これら4タイプの吸収
ニードルについてのシミュレーション結果を示してい
る。シミュレーションは、フランスのPhenix実験
炉のような高速中性子原子炉における約350jepp
の照射時間を仮定して行われた。
【0039】図4は、吸収ニードルの基底部を起点とし
て測った距離(単位:cm)に対しての、上記照射期間
における中性子捕獲数(単位:1020個/cm3) の変
化を示している。曲線I、II、III、IVは、それぞれ、タ
イプI、II、III、IVのニードルの場合に対応している。
【0040】タイプI のニードルの場合には、捕獲数の
軸方向特性は、吸収ロッドの底部から離れるにつれて、
ほぼ指数関数的に減少している。
【0041】タイプIIのニードルの場合には、35cm
の距離のところにおいて、不連続性が現れている。これ
は、この距離において、リッチ度が変化していることに
起因している。下部における効率の減少は、原子炉の制
御性および停止性を、なお保証していることに注意が必
要である。
【0042】効率の観点からは、図4に示すように、タ
イプIII のニードルは、タイプIIのニードルと同じであ
る。このことは、これらが同じ局所的中性子吸収効率を
有するよう構成されていることにより説明される。
【0043】しかしながら、タイプIVのニードルは、2
0cmと48cmの距離において、2つの不連続性を有
している。したがって、このニードルの局所的中性子吸
収効率は、中央領域において、タイプII、III のニード
ルとは異なっている。
【0044】しかしながら、ニードルの全体効率は、タ
イプII、III のニードルと同じである。
【0045】図5は、同じ照射期間を仮定した場合にお
ける、吸収ニードルの下端からの距離(単位:cm)に
対する体積膨張率(単位:%)を示している。図4の場
合と同様に、参照符号I、II、III、IVは、それぞれ、シ
ミュレーションにより得られた曲線、すなわち、タイプ
I、II、III、IVのニードルに対して予想される膨張曲線
を示している。
【0046】タイプI のニードルの場合には、吸収ロッ
ドの底部における膨張が、非常に大きい(約40vol
%)。このような膨張は、ペレット・シース間のクリア
ランスを埋め尽くすよりもまだ大きいもので、結果的
に、寿命限度の目処を超えてしまう。
【0047】他の3つの場合(タイプII、III、IV のニ
ードルの場合)には、計算された膨張は、25%以下で
ある。
【0048】本発明のニードル(タイプIII、IV のニー
ドル)の場合には、タイプIIのニードルの特性を上回る
特性が得られた。すなわち、タイプIII のニードルの膨
張は、下部において、15%よりも小さく制限されてい
る。タイプIVのニードルの場合には、膨張は、ニードル
の高さ全体にわたって、18%よりも小さい程度にまで
低減されている。
【0049】図4および図5における曲線で示されたシ
ミュレーションにより、本発明のニードルにおいては、
効率を低減することなく、吸収ロッドの使用期間を増大
させ得ることが確信される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の吸収ニードルの第1実施形態の一部
を概略的に示す長さ方向における断面図である。
【図2】 本発明の吸収ニードルの第1実施形態の一部
を概略的に示す図1と同様の長さ方向における断面図で
ある。
【図3】 中性子捕獲数(単位:1020個/cm3) に
対するボロンカーバイドの体積膨張率(単位:%)を示
す図である。
【図4】 吸収ニードルの下端からの距離(単位:c
m)に対する中性子捕獲数(単位:1020個/cm3
の変化を示す図である。
【図5】 吸収ニードルの下端からの距離(単位:c
m)に対するペレットの体積膨張率(単位:%)を示す
図である。
【符号の説明】
10 シース 12 ペレット 12a ペレット 12b ペレット 12c ペレット 13 クリアランス 16 上側グループ 18 下側グループ 20 中間グループ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャン−ミシェル・エスクレーヌ フランス・13090・エク・サン・プロヴァ ンス・アヴェニュ・ドゥ・ラトル・ドゥ・ タシーニュ・64

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速中性子原子炉の制御棒のための吸収
    ニードルであって、 金属シースと、 中性子吸収性材料から形成されるとともに、前記シース
    内において所定の径方向クリアランスをもって端部どう
    しを対向させて配置された少なくとも2つの異なるグル
    ープのペレットを備えたペレットのスタックと、を具備
    してなり、 前記ペレットを形成している材料は、上側グループのペ
    レットの方が下側グループのペレットよりも、より大き
    な密度を有していることを特徴とする吸収ニードル。
  2. 【請求項2】 前記下側グループのペレットを形成して
    いる材料の密度は、前記材料の最大理論密度の約80%
    〜約90%の範囲であり、 前記上側グループのペレットを形成している材料の密度
    は、前記最大理論密度の90%を超えていることを特徴
    とする請求項1記載の吸収ニードル。
  3. 【請求項3】 前記ペレットを形成している材料は、大
    きな中性子吸収断面積を有する同位体の濃度が、前記上
    側グループ内の方が前記下側グループ内よりも、より大
    きいことを特徴とする請求項1または2記載の吸収ニー
    ドル。
  4. 【請求項4】 前記下側グループのペレットを形成して
    いる前記材料は、大きな中性子吸収断面積を有する同位
    体の濃度が約55%であり、 前記上側グループのペレットを形成している前記材料
    は、前記同位体の濃度が約90%であることを特徴とす
    る請求項3記載の吸収ニードル。
  5. 【請求項5】 前記ペレットのスタックは、前記下側グ
    ループのペレットを形成する材料の密度および濃度と、
    前記上側グループのペレットを形成する材料の密度およ
    び濃度と、の間の中間的な密度および濃度を有する材料
    からなるペレットから形成された中間グループを備えて
    いることを特徴とする請求項4記載の吸収ニードル。
  6. 【請求項6】 前記中性子吸収性材料は、大きな中性子
    吸収断面積を有する10Bの濃度が高められたボロンカー
    バイドであることを特徴とする請求項1ないし5のいず
    れかに記載の吸収ニードル。
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