JPH09166553A - 表面検査装置 - Google Patents
表面検査装置Info
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- JPH09166553A JPH09166553A JP28458196A JP28458196A JPH09166553A JP H09166553 A JPH09166553 A JP H09166553A JP 28458196 A JP28458196 A JP 28458196A JP 28458196 A JP28458196 A JP 28458196A JP H09166553 A JPH09166553 A JP H09166553A
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Abstract
−ト状製品の表面の模様状疵をオンラインで連続的に検
出することは困難であった。 【解決手段】鋼板4に対して一定入射角で偏光を入射
し、その反射光の3種類の異なる偏光をリニアアレイカ
メラ8a,8b,8cで検出し偏光画像を得る。この偏
光画像を信号処理部10で正常部が全階調の中心輝度に
なるように正規化して正常部に対する相対的な変化を示
す画像信号に変換する。この画像信号からエリプソパラ
メ−タtanΨとcosΔ及び反射光強度I0を演算し、tan
Ψ,cosΔ,I0の相対値画像を形成する。この相対値画
像からtanΨ,cosΔ,I0の相対的な変化を検出して鋼
板4の表面の疵の種類を検出する。
Description
の表面疵等を光学的に検出する表面検査装置に関するも
のである。
装置としては、レ−ザ光の散乱又は回折パタ−ンの変化
を利用して疵を検出する方法が多く用いられている。こ
の方法は鋼板の表面に明らかな凹凸を形成している疵を
検出する場合には有効な方法である。
く、物性値のむら,ミクロな粗さのむら,薄い酸化膜等
の局所的な存在あるいはコ−ティング膜厚の厚さむらと
いった模様状疵といわれるものがある。このような模様
状疵はレ−ザ光の散乱や回折パタ−ンの変化では検出が
困難である。例えば正常部で100Å程度の酸化膜が付い
ている鋼板表面に、局所的に400Å程度の酸化膜が厚く
付いている異常部がある場合、このような異常部の領域
は表面処理工程において塗装不良が生じるため、疵とし
て検出して除去したい要請がある。しかしながら、異常
部と正常部の酸化膜厚の差は鋼板表面の粗さに埋もれて
しまい、光の散乱や回折を利用した方法では全く検出が
不可能である。
では検出できない疵を検出するために、偏光を用いた疵
検査方法が例えば特開昭52−138183号公報や特開昭58−
204356号公報等に開示されている。特開昭52−138183号
公報に示された検査方法は被検査体の表面から反射した
P偏光とS偏光の比があらかじめ定めた比較レベルより
高いか否かによって欠陥の有無を検知するものである。
また、特開昭58−204356号公報に示された検出方法は被
検査体の表面に特定角度の入射角で光を照射して、表面
欠陥を検出するときのS/N比を向上するようにしたも
のである。また、疵検査方法ではないが、偏光を用いた
膜厚,表面物性の測定方法が例えば特開昭62−293104号
公報や特開平4−58138号公報等に開示されている。特
開昭62−293104号公報に示された検査方法は、試料から
反射した偏光を方位角の異なる3個の検光子を通して受
光し、異なる3種類の偏光の光強度から各位置のエリプ
ソパラメ−タすなわち反射光の電気ベクトルのうち入射
面方向の成分であるP偏光と入射面に垂直方向の成分で
あるS偏光との振幅反射率比tanΨと位相差Δを演算し
て、被検査面上の酸化膜やコ−ティング厚さあるいは物
性値を精度良く測定する方法である。特開平4−58138
号公報に示された検出方法は、試料から反射した偏光を
1/4波長板からなる移相子と検光子とを介してイメ−
ジセンサに導くときに、移相子の透過軸の位置を所定角
度変え、各角度毎に検光子を回転させてイメ−ジセンサ
の画素毎に偏光パラメ−タを求めて複屈折分布を精度良
く測定する方法である。
報や特開昭58−204356号公報に示された検査方法は、偏
光を用いて正常部と異常部とを弁別しているが、エリプ
ソパラメ−タである振幅反射率比tanΨと位相差Δを判
定することなしに疵を検出するようにしている。鋼板等
の表面の疵部は光学的物性が正常部と異なった部分であ
ることが多く、このような部分は複素屈折率が正常部と
異なっているといえる。このような場合、エリプソパラ
メ−タの振幅反射率比tanΨと位相差Δの両方を考慮し
ないと、エリプソパラメ−タの変化の一部しか捕らえる
ことができず、例えば検査結果として異常部が検出でき
たとしても、それが油のしみか、酸化膜のむらか、又は
何らかしらの異常な付着物が付着したのであるか等を弁
別するこができず、異常部の種別と程度を判定すること
は困難であった。
された検査方法は、エリプソパラメ−タの振幅反射率比
tanΨと位相差Δを使用しているから、油のしみや酸化
膜のむら,異物の付着を弁別できる可能性がある。しか
しながら、この方法は基本的に点測定であり、鋼板等の
表面全体の検査に適さない。仮に、特開昭62−293104号
公報に示されている装置を鋼板の幅方向に多数並べた
り、幅方向に高速に移動可能な機構を持った手段によっ
て1台の装置を走査したり、何らかの工夫により全面走
査が可能になったとしても、信号処理部は全測定点につ
いて偏光強度信号からエリプソパラメ−タの振幅反射率
比tanΨと位相差Δを演算し、画像処理装置などを用い
て疵種と疵の等級を判定する必要がある。しかし、幅方
向1ラインで1000点以上の偏光強度信号を処理しなけら
ばならず、特にエリプソパラメ−タ演算はソフトウェア
演算で行った場合、約数10秒の演算時間がかかるため、
例えば毎分数100mの速度で通過する鋼板等のシ−ト状
製品の表面をオンラインで連続的に検査することは不可
能であった。このために専用の偏光パラメ−タ等の演算
処理装置が必要となり、装置が高価になってしまう。
を測定する方法であり、そのためにはエリプソパラメ−
タの振幅反射率比tanΨと位相差Δを測定すれば十分で
あった、しかしながら、これらのパラメ−タは必ずしも
人の目で見た状態と一致するものではなく、人が疵と認
識できてもエリプソパラメ−タは変化しない疵について
は検出することができない。
検査方法は、薄膜評価等に使用されているエリプソメ−
タを2次元に拡大したものであり、この場合は、各画素
毎に複屈折率が求められるため、正常部と異常部とでは
異なる値として複屈折率が測定され、その違いにより正
常部と異常部を弁別できる可能性がある。しかしなが
ら、移相子と検光子を機械的に回転させて測定している
ため、被検査体の各位置の複屈折率を測定するには、少
なくとも1回の測定中は被検査体を停止させている必要
があった。このため、例えば鋼板等のように連続的に製
造されて送られるシ−ト状製品の表面をオンラインで連
続的に検査することは不可能であった。
−58138号公報に示されたいずれの検査方法も次のよう
な短所があった。すなわち、これらの方法は検査手法と
しては非常に敏感であり、他の種類の疵や汚れ,油む
ら,スケ−ルなどから相対的に微弱な検出強度した与え
ない模様状の表面疵の情報のみを弁別して検出すること
は困難であった。特に、表面に油膜が塗布されて製造ラ
イン上を移動する鋼板を検査する場合には、その油膜む
らと本来検出すべき表面疵の両方を含んだ偏光パラメ−
タを検出してしまい、表面疵の情報だけを弁別して検出
することはできなかった。このため、特に防錆のために
表面に油膜が塗布されていることが多い冷延鋼板等の通
常の鋼板の表面疵の検出に使える可能性がないと考えら
れており、鋼板の模様状疵を光学的手段で検出するこ
と、さらに表面疵の種類や等級までを判定することは不
可能とされていた。
されたものであり、簡単な構成でシ−ト状製品の表面に
ある模様状疵や凹凸状の疵をオンラインで連続的に検出
して、その種別や程度を弁別することができる表面検査
装置を得ることを目的とするものである。
検査装置は、投光部と受光部と信号処理部とを有し、投
光部は幅方向に長いビ−ムの偏光を被検査面に入射し、
受光部は被検査面の反射光の光路に設けられ、それぞれ
異なる方位角を有する3個の検光子と、各検光子を透過
した光を受光するリニアアレイセンサとを有し、被検査
面からの反射光を入射し画像信号に変換し、信号処理部
は各リニアアレイセンサからの出力画像信号を正規化し
て平坦化し、平坦化した画像信号からエリプソパラメ−
タである振幅反射率比tanΨと位相差Δを示すcosΔ及び
反射光強度I0の相対値を演算し、演算した振幅反射率
比tanΨと位相差cosΔ及び反射光強度I0の相対値から
被検査面の表面の異常の有無を判定することを特徴とす
る。
対して一定入射角で被検査面の幅方向全体に偏光を入射
するように投光部を配置し、被検査面からの反射光を受
光する受光部を所定の位置に配置する。受光部は入射し
た光を3本のビ−ムに分離するビ−ムスプリッタと、分
離した3本のビ−ムを別々に入射して画像信号を出力す
る例えばCCDセンサを有する3組のリニアアレイカメ
ラと、ビ−ムスプリッタと各リニアアレイカメラの間に
設けられ、被検査面からの反射光を異なる振動面の偏光
にする検光子とが設けられている。3個の検光子はそれ
ぞれ異なる方位角、すなわち透過軸が被検査面の入射面
となす角が、例えば0,π/4,−π/4になるように
配置されている。
出力画像信号を正常部が全階調の中心輝度になるように
正規化して平坦化し、正常部に対する相対的な変化を示
す画像信号に変換する。この正常部に対する相対的な変
化を示す画像信号からエリプソパラメ−タである振幅反
射率比tanΨと位相差Δを示すcosΔ及び反射光強度I0
を演算し、振幅反射率比tanΨと位相差cosΔ及び反射光
強度I0の相対値を算出し、tanΨ,cosΔ,I0の相対値
画像を形成する。この相対値画像からtanΨ,cosΔ,I
0の相対的な変化を検出して鋼板等の被検査面の表面の
異常の有無を検出する。
し、図1は光学系の構成図、図2は信号処理部を示すブ
ロック図である。図1に示すように、光学系1は投光部
2と正反射光を受光する受光部3を有する。投光部2は
被検査体例えば鋼板4の幅方向全体に例えば入射角θ=
60度で偏光を入射するものであり、光源5と光源5の前
面に設けられた偏光子6とを有する。光源5は棒状に構
成され、鋼板4の幅方向全体にわたり光を照射する。偏
光子6は例えば偏光板や偏光フィルタからなり、図3の
配置説明図に示すように、透過軸Pが鋼板4の入射面と
なす角α1がπ/4になるように配置されている。受光部
3は鋼板4から反射角θの正反射光を受光するものであ
り、例えばオプティカルフラットからなるビ−ムスプリ
ッタ7a,7b,7cと、例えばCCDからなるリニア
アレイカメラ8a,8b,8cと、リニアアレイカメラ
8a〜8cの受光面の前面に設けられた検光子9a,9
b,9cとを有する。リニアアレイカメラ8a〜8cは
鋼板4の同一位置を見るように調整されている。検光子
9a〜9cは例えば偏光板や偏光フィルタからなり、図
3に示すように、検光子9の透過軸が鋼板4の入射面と
なす角α2は検光子9aがα2=0、検光子9bがα2=
π/4、検光子9cがα2=−π/4になるように配置さ
れている。
b,11cと、フレ−ムメモリ12a,12b,12c
と、演算手段13と、tanΨ記憶手段14aとcosΔ記憶
手段14bとI0記憶手段14cと、パラメ−タ比較手
段15及び出力手段16を有する。信号変換部11a〜
11cはそれぞれリニアアレイカメラ8a〜8cから出
力された偏光画像信号の正常部の信号を基準レベルと
し、正常部の信号が全階調の中心輝度になるようにして
ニアアレイカメラ8a〜8cから出力された偏光画像信
号を正規化して平坦化し、正常部に対する相対的な変化
を示す画像信号に変換する。フレ−ムメモリ12a,1
2b,12cにはそれぞれ信号変換部11a〜11cか
ら出力された画像信号が各画素毎に展開される。演算手
段13は鋼板4の同じ位置の画像信号をフレ−ムメモリ
12a,12b,12cから逐次読み出し、各画素にお
けるエリプソパラメ−タすなわち振幅反射率比tanΨと
位相差Δを示すcosΔと、鋼板4の反射光の表面反射強
度I0を演算し、tanΨ記憶手段14aとcosΔ記憶手段
14bとI0記憶手段14cに格納する。パラメ−タ比
較手段15はtanΨ記憶手段14aとcosΔ記憶手段14
bとI0記憶手段14cに記憶されたtanΨとcosΔ及び
表面反射強度I0のレベル変化から、鋼板4の表面の模
様状疵や凹凸状疵の有無とその種別を判定する。
作を説明するに当たり、まず、3個のリニアアレイカメ
ラ8a,8b,8cで検出した光強度から振幅反射率比
tanΨとcosΔと鋼板4の反射光の表面反射強度I0を演
算する原理を説明する。
検光子9に入射する場合、偏光子6の透過軸Pと検光子
9の透過軸Aが鋼板4の入射面となす角をα1,α2とす
ると、任意の入射角iで鋼板4に入射して反射したp偏
光成分とs偏光成分が検光子9を通って合成されたとき
の光強度I(α1,α2)は、p成分とs成分の振幅反射率
をrp,rsとすると次式で表せる。
検光子9aを通った光強度I1は、I1=I0ρ2となり、
α2=π/4の検光子9bを通った光強度I2は、I2=
I0(1+ρ2+2ρcosΔ)/2、α2=−π/4の検光
子9cを通った光強度I3は、I2=I0(1+ρ2−2ρc
osΔ)/2となる。この光強度I1,I2,I3からtanΨ
とcosΔ及び表面反射強度I0は次式で得られる。
動作を説明する。投光部2から出射されて一定速度で移
動している鋼板4の表面で反射した偏光は検光子9a,
9b,9cを通ってリニアアレイカメラ8a,8b,8
cに入射する。このリニアアレイカメラ8a〜8cで反
射光の光強度を検出するときに、リニアアレイカメラ8
aは前面にα2=0の検光子9aが設けられているから
前記光強度I1を検出し、リニアアレイカメラ8bは前
面にα2=π/4の検光子9bが設けられているから光
強度I2を検出し、リニアアレイカメラ8cは前面にα2
=−π/4の検光子9cが設けられているから光強度I
3を検出する。なお、リニアアレイカメラ8a〜8cが
出力する偏光画像信号の出力レベルを同じようなレベル
にするためにリニアアレイカメラ8aのゲインをリニア
アレイカメラ8b,87cのゲインの1/2にしておく
と前記式における光強度I1はリニアアレイカメラ8a
で検出した光強度の2倍になる。
出した光強度I1,I2,I3を示す偏光画像信号はそれ
ぞれ信号変換部11a,11b,11cに送られる。信
号変換部11a〜11cは送られた光強度I1,I2,I
3を示す偏光画像信号を、正常部の画像を信号の基準レ
ベルとし、正常部の画像信号が全階調の中心輝度になる
ようにして正規化して平坦化し、正常部に対する相対的
な変化を示す画像信号に変換する。すなわち、例えば図
4(a)に示すように、リニアアレイカメラ8a,8
b,8cで検出した光強度I1,I2,I3を示す偏光画
像信号を正常部の画像を信号の基準レベルとし、図4
(b)に示すように、正常部の画像信号が255階調の中
心輝度である128階調になるようにして、光強度I1,I
2,I3を幅方向に所定の移動平均幅で平均輝度を求めて
正規化して平坦化する。例えばリニアアレイカメラ8a
にj番目の画素の光強度をIaj、所定の幅で移動平均処
理を行った後の光強度をIajmとすると、〔G(Iaj−
Iajm)/Iajm〕+128なる計算を行う。なお、Gは各
カメラ,画素に共通な定数である。この平坦化した正常
部に対する相対的な変化を示す画像信号をそれぞれフレ
−ムメモリ12a,12b,12cに格納する。このよ
うに正規化する前後の光強度I1,I2,I3の画像を図
5(a),(b)に示す。図5(a)に示すように、リ
ニアアレイカメラ8a,8b,8cで検出した光強度I
1,I2,I3を示す偏光画像は光強度I1,I2,I3の輝
度に応じて濃淡が異なる画像を形成しているが、図5
(b)に示すように、正規化した相対的な変化を示す画
像は、同じ濃度を示す正常部を基準として異常部は明る
くなったり暗くなったりして濃度変化を示す。このよう
にリニアアレイカメラ8a〜8cで検出した光強度
I1,I2,I3を正常部を基準として正規化することに
より、リニアアレイカメラ8a〜8cの個々のドリフト
等は問題にならずに光強度I1,I2,I3に応じた画像
を得ることができる。
2cに展開された光強度I1,I2,I3の相対的な変化
を示す画像を各画素毎に読み出して、各画素毎に振幅反
射率比tanΨとcosΔと表面反射強度I0を逐次演算し
て、tanΨ,cosΔ,I0の画像デ−タとしてtanΨ記憶手
段14aとcosΔ記憶手段14bとI0記憶手段14cに
格納する。この演算によって得られるtanΨ,cosΔ,I
0の画像は、図6(a),(b),(c)に示すよう
に、正常部を基準とした相対値画像となり、例えば、co
sΔについてはΔ=90度の正常部を基準にして生成さ
れ、異常部は明るくなるか暗くなる。このtanΨ,cos
Δ,I0の相対値画像を不図示の表示装置に表示する。
14aとcosΔ記憶手段14bとI0記憶手段14cに記
憶されたtanΨとcosΔ及び表面反射強度I0のレベル変
化から、鋼板4の表面の模様状疵や凹凸状疵の有無とそ
の種別を判定して出力手段16から記録装置や表示装置
に出力する。すなわち、鋼板4の異常部は、図5(c)
のtanΨ,cosΔ,I0の画像に示すように、異常すなわ
ち疵等の種別によって正常部を基準にした極性が異な
り、例えば鋼板4の内部介在物に起因した疵21はtan
Ψ画面とcosΔ画面で正極性となり、I0画面では負極性
を示す。また、油しみの場合はtanΨ画面とcosΔ画面と
I0画面で正,負,正極性あるいはすべて正極性とな
り、tanΨ,cosΔ,I0のレベルにより異常部の種別を
弁別することができる。
なる疵種S,T,U,V,W,Xに対するtanΨ,cos
Δ,I0の極性変化を調べた結果を図7に示す。図中、
プラス(+)は正極性、マイナス(−)は負極性、0は
変化無しを意味する。図7から明らかなように、tan
Ψ,cosΔ,I0の極性の1つまたは2つの組合せでは疵
種を判別することはできないが、tanΨ,cosΔ,I0の
3つの極性を組み合わせることにより疵種を明確に区分
けすることができる。
疵についてtanΨ,cosΔ,I0の絶対値を演算した後に
極性を調べたところ、相対値の演算の場合と同じ結果に
なった。
の中心輝度である128階調になるようにして正規化して
相対的画像を生成することにより、エリプソパラメ−タ
tanΨやcosΔの異常部における変化を明確にすることが
できる。すなわち、一般的な画像処理の階調は255階調
であるが、例えばリニアアレイカメラ8cで検出した光
強度I3の正常部の階調度が小さくなると、図5(a)
のI3画像に示すように画像全体が非常に暗くなる。こ
の画像デ−タを用いてエリプソパラメ−タである振幅反
射率比tanΨやcosΔの絶対値を演算すると、エリプソパ
ラメ−タtanΨやcosΔの異常部における変化が明確にな
らない場合も生じ、疵検出に不都合が生じることもある
が、このような不都合を解消することができる。
nΨ≦∞,−1≦cosΔ≦1,0≦I0≦510という値をと
り得るが、鋼板4の表面疵検査では、例えば0.4≦tanΨ
≦1.6,−0.28≦cosΔ≦0.28,32≦I0≦224のように、
とり得る値が限られることがある。このような場合は、
現実にとり得る値が0から255階調に対応するようにレ
ンジの拡大を行うことで、フレ−ムメモリ12a〜12
cの階調を有効に使い、例えば疵検出のしきい値設定を
より細かくできるようになる。
−ムスプリッタ7a〜7cで3本のビ−ムに分離してリ
ニアアレイカメラ8a,8b,8cで受光した場合につ
いて説明したが、図8に示すように、リニアアレイカメ
ラ8a,8b,8cを鋼板4の移動方向に対して位置を
ずらして配置して、設定位置のずれ量Lを考慮して鋼板
4の同一位置からの反射光を検出しても良い。また、図
9の上面図と図10の側面図に示すように、リニアアレ
イカメラ8a,8b,8cを鋼板4の移動方向と直交す
る同一ライン上で同じ高さの位置に設け、鋼板4の同一
位置からの反射光をで同時に検出するようにしても良
い。
た偏光を鋼板4の表面に直接入射し、その反射光をリニ
アアレイカメラ8a,8b,8cで直接受光する場合に
ついて説明したが、図11に示すように、光源5から偏
光子6を通して所定の入射角で鋼板4の表面に入射し、
その反射光をミラ−17で反射して鋼板4の表面に対し
て直交するように設けたリニアアレイカメラ8a,8
b,8cで受光するようにしても良い。このように投光
部2と受光部3を構成することにより、光学系1の設置
スペ−スを小さくすることができ、オンラインにおける
設置の自由度を改善することができる。この場合、tan
Ψ,cosΔ,I0の絶対的な変化を問題にしないで相対的
な変化を問題にするから、アルミニュ−ム等のミラ−1
7による偏光の影響を問題にしないで済み、光学系1の
構成や設置の自由度を高めることができる。
各パラメ−タを演算により求める場合について説明した
が、光強度I1,I2,I3の信号レベルの組合せに対応
した各パラメ−タの値を納めたテ−ブルをあらかじめ作
成しておき、そのデ−ブルを参照することによりパラメ
−タを求めることもできる。この場合、I1,I2,I3
の取り得る値が制限されていると、テ−ブルの容量が小
さく、処理時間が短くてすむ。冷延鋼板,鍍金鋼板につ
いて種々の疵について調べたところ、I1,I2,I3を2
56階調で処理する場合、すべての疵を対象にした場合12
8±64の範囲の値、また、最低の等級の一部の疵を除け
ば128±32の範囲内の値を想定しておけば良いことが確
認された。また、その一部の疵についても128±32を超
えた値を、128+32または128−32に置き換えて計算して
もパラメ−タの極性は同じで、等級判定に用いるパラメ
−タの値も大きく変わらないことを確認した。
面に対して偏光を入射し、その反射光を異なる方位角を
有する検光子を通して受光し、異なる偏光の光強度分布
を測定し、測定した光強度分布を正常部が全階調の中心
輝度になるように正規化して平坦化し、正常部に対する
相対的な変化を示す画像信号に変換するようにしたか
ら、受光部の各カメラのドリフト等を問題とせずに光強
度に応じた画像を生成することができる。
ラメ−タtanΨやcosΔ及び反射光強度I0を演算するか
ら、エリプソパラメ−タtanΨやcosΔ及び反射光強度I
0の異常部における変化を明確にすることができ、シ−
ト状製品の表面にある異常部の有無や種別をオンライン
で精度良く検出することができる。
定しないで相対値を測定するから、光学系や信号処理部
の厳密さが大幅に緩和され、装置全体を低価格にするこ
とができるとともに設置や調整も容易にすることができ
る。
る。
る。
である。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 投光部と受光部と信号処理部とを有し、 投光部は幅方向に長いビ−ムの偏光を被検査面に入射
し、受光部は被検査面からの反射光の光路に設けられ、
それぞれ異なる方位角を有する3個の検光子と、各検光
子を透過した光を受光するリニアアレイセンサとを有
し、被検査面からの反射光を入射し画像信号に変換し、
信号処理部は各リニアアレイセンサからの出力画像信号
を正規化して平坦化し、平坦化した画像信号からエリプ
ソパラメ−タである振幅反射率比tanΨと位相差Δを示
すcosΔ及び反射光強度I0の相対値を演算し、演算した
振幅反射率比tanΨと位相差cosΔ及び反射光強度I0の
相対値から被検査面の表面の異常の有無を判定すること
を特徴とする表面検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28458196A JP3591161B2 (ja) | 1995-10-09 | 1996-10-08 | 表面検査装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-286380 | 1995-10-09 | ||
JP28638095 | 1995-10-09 | ||
JP28458196A JP3591161B2 (ja) | 1995-10-09 | 1996-10-08 | 表面検査装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09166553A true JPH09166553A (ja) | 1997-06-24 |
JP3591161B2 JP3591161B2 (ja) | 2004-11-17 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP28458196A Expired - Fee Related JP3591161B2 (ja) | 1995-10-09 | 1996-10-08 | 表面検査装置 |
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JP (1) | JP3591161B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11183397A (ja) * | 1997-12-25 | 1999-07-09 | Nkk Corp | 表面疵検査装置及びその方法 |
JPH11352054A (ja) * | 1998-06-08 | 1999-12-24 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | エリプソメトリ装置 |
JP2000009636A (ja) * | 1998-06-19 | 2000-01-14 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | エリプソメトリ装置 |
KR100484812B1 (ko) * | 2002-09-03 | 2005-04-22 | 엘지전자 주식회사 | 이미지 센서를 이용한 표면 검사방법 및 검사장치 |
-
1996
- 1996-10-08 JP JP28458196A patent/JP3591161B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH11183397A (ja) * | 1997-12-25 | 1999-07-09 | Nkk Corp | 表面疵検査装置及びその方法 |
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JP2000009636A (ja) * | 1998-06-19 | 2000-01-14 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | エリプソメトリ装置 |
KR100484812B1 (ko) * | 2002-09-03 | 2005-04-22 | 엘지전자 주식회사 | 이미지 센서를 이용한 표면 검사방법 및 검사장치 |
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Publication number | Publication date |
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JP3591161B2 (ja) | 2004-11-17 |
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