JPH09159621A - 表面検査装置 - Google Patents

表面検査装置

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JPH09159621A
JPH09159621A JP7344397A JP34439795A JPH09159621A JP H09159621 A JPH09159621 A JP H09159621A JP 7344397 A JP7344397 A JP 7344397A JP 34439795 A JP34439795 A JP 34439795A JP H09159621 A JPH09159621 A JP H09159621A
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light
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Application number
JP7344397A
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English (en)
Inventor
Takahiko Oshige
貴彦 大重
Yuji Matoba
有治 的場
Akira Kazama
彰 風間
Tsutomu Kawamura
努 河村
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シ−ト状製品の表面にある油むら等の模様状疵
をオンラインで連続的に検出して、その種別や程度を正
確に弁別することは困難であった。 【解決手段】光学系1の投光部2の位置を、無塗油の鋼
板6を検査するときには、鋼板6に対する偏光の入射角
が60度から80度の間になるように設定し、塗油材の鋼板
6を検査するときには入射角が55度から65度の間になる
ように設定する。この入射角に対応させて受光部3の位
置を可変して、最も信号レベルの高い状態で鋼板6の表
面を検査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば薄鋼板等
の表面疵を光学的に検出する表面検査装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば鋼板の表面疵を光学的に検出する
装置としては、レ−ザ光の散乱又は回折パタ−ンの変化
を利用して疵を検出する方法が多く用いられている。こ
の方法は鋼板の表面に明らかな凹凸を形成している疵を
検出する場合には有効な方法である。
【0003】一方、鋼板等の疵には、物性値のむら,ミ
クロな粗さのむら,薄い酸化膜等の局所的な存在あるい
はコ−ティング膜の厚さむらといった模様状疵といわれ
るものがある。このような模様状疵は表面の凹凸がない
ため、レ−ザ光の散乱や回折パタ−ンの変化では検出が
困難である。例えば正常部で100Å程度の酸化膜が付い
ている冷延鋼板や鍍金鋼板,表面処理鋼板等の鋼板表面
に、局所的に400Å程度の酸化膜が厚く付いている異常
部がある場合、このような異常部の領域は表面処理工程
において塗装不良が生じるため、疵として検出して除去
したい要請がある。しかしながら、異常部と正常部の酸
化膜厚の差は鋼板表面の粗さに埋もれてしまい、光の散
乱や回折を利用した方法では全く検出が不可能である。
このような表面疵は製品の品質に大いに影響するため、
これを検出できる新たな表面疵検査技術が切望されてい
た。
【0004】このように光の散乱や回折を利用した方法
では検出できない疵を検出するために、偏光を用いた疵
検査方法が例えば特開昭52−138183号公報や特開昭58−
204356号公報等に開示されている。特開昭52−138183号
公報に示された検査方法は被検査体の表面から反射した
P偏光とS偏光の比があらかじめ定めた比較レベルより
高いか否かによって欠陥の有無を検知するものである。
また、特開昭58−204356号公報に示された検出方法は被
検査体の表面に特定角度の入射角で光を照射して、表面
欠陥を検出するときのS/N比を向上するようにしたも
のである。
【0005】また、疵検査方法ではないが、偏光を用い
た膜厚あるいは物性値の測定方法が例えば特開昭62−29
3104号公報や特開平4−58138号公報等に開示されてい
る。特開昭62−293104号公報に示された測定方法は、試
料から反射した偏光を方位角の異なる3個の検光子を通
して受光し、異なる3種類の偏光の光強度から各位置の
偏光パラメ−タすなわち反射光の電気ベクトルのうち入
射面方向の成分であるp偏光と入射面に垂直方向の成分
であるs偏光との振幅反射率比tanΨと位相差Δを演算
して、被検査面上の酸化膜やコ−ティング厚さあるいは
物性値を精度良く測定する方法である。特開平4−5813
8号公報に示された測定方法は、試料から反射した偏光
を1/4波長板からなる移相子と検光子とを介してイメ
−ジセンサに導くときに、移相子の透過軸の位置を所定
角度変え、各角度毎に検光子を回転させてイメ−ジセン
サの画素毎に偏光パラメ−タを求めて、ノイズの影響を
受けずに複屈折分布を精度良く測定する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開昭52−138183号公
報や特開昭58−204356号公報に示された検査方法は、偏
光を用いて正常部と異常部とを弁別しているが、厳密な
偏光パラメ−タである振幅反射率比tanΨと位相差Δを
判定することなしに疵を検出するようにしている。鋼板
等の表面の疵部は光学的物性が正常部と異なった部分で
あることが多く、このような部分は複素屈折率が正常部
と異なっているといえる。このような疵部を検出しよう
とした場合、偏光パラメ−タの振幅反射率比tanΨと位
相差Δの両方を測定することが必要であり、偏光パラメ
−タの変化の一部だけを測定していると検出できる疵は
限られてしまう。
【0007】これに対して特開昭62−293104号公報や特
開平4−58138号公報に示された測定方法は、偏光パラ
メ−タの振幅反射率比tanΨと位相差Δを使用している
から、複素屈折率の異なる異常部を検出できる可能性が
ある。しかしながら、これらの方法は検査手法としては
非常に敏感であり、他の種類の疵や汚れ,油むら,スケ
−ルなどから相対的に微弱な検出強度した与えない模様
状の表面疵の情報のみを弁別して検出することは困難で
あった。特に、表面に油膜が塗布されて製造ライン上を
移動する鋼板を検査する場合には、その油膜と本来検出
すべき表面疵の両方を含んだ偏光パラメ−タを検出して
しまい、表面疵の情報だけを弁別して検出することはで
きなかった。このため、特に防錆のために表面に油膜が
塗布されていることが多い冷延鋼板等の通常の鋼板の表
面疵の検出に使える可能性がないと考えられており、鋼
板の模様状疵を光学的手段で検出すること、さらに表面
疵の種類や等級までを判定することは不可能とされてい
た。
【0008】また、この方法は膜厚あるいは物性値を測
定する方法であり、そのためには偏光パラメ−タの振幅
反射率比tanΨと位相差Δを測定すれば十分であった、
しかしながら、これらのパラメ−タは必ずしも人の目で
見た状態と一致するものではなく、人が疵と認識できて
も偏光パラメ−タが変化しない疵については検出するこ
とが困難である。
【0009】さらに、特開平4−58138号公報に示され
た方法は、薄膜評価等に使用されている偏光パラメ−タ
の検出を2次元に拡大したものであり、この場合は各画
素毎に複屈折率が求められるため、明確に定量化された
複屈折率により正常部と異常部を弁別することができ
る。しかしながら、移相子と検光子を機械的に回転させ
て測定しているため、被検査体の各位置における複屈折
率を測定するためには、少なくとも1回の測定中は被検
査体を停止させている必要があった。このため、例えば
鋼板等のように連続的に製造されて送られるシ−ト状製
品の表面をオンラインで連続的に検査することは不可能
であった。
【0010】この発明はかかる短所を改善するためにな
されたものであり、シ−ト状製品の表面にある模様状疵
もオンラインで連続的に検出して、その種別や程度を正
確に弁別することができる表面検査装置を得ることを目
的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る表面検査
装置は、投光部と受光部と入射角可変部と受光角可変部
及び信号処理部とを有し、投光部は被検査面の幅方向全
体にわたり偏光光束を入射し、受光部は被検査面からの
反射光から異なる3つの偏光成分を抽出して画像信号に
変換し、入射角可変部は被検査面の幅方向の検査ライン
を中心にして投光部を回動して被検査面に入射する偏光
光束の入射角を可変し、受光角可変部は被検査面の幅方
向の検査ラインを中心にして受光部を回動して被検査面
で反射した光の受光角を可変し、信号処理部は上記画像
信号からエリプソパラメ−タと表面反射強度を算出し、
疵候補領域内におけるエリプソパラメ−タと表面反射強
度の正常部に対する大小を示す極性を算出し、算出した
エリプソパラメ−タと表面反射強度の極性の組合せによ
る疵特徴量を演算し、演算した疵特徴量から表面疵の種
類を判定することを特徴とする。
【0012】上記入射角可変部は被検査面の状態を示す
情報により被検査面に入射する偏光光束の入射角を変更
し、受光角可変部は変更した入射角に応じて受光角を可
変することが望ましい。
【0013】また、被検査面が無塗油状態のときに被検
査面に入射する偏光の入射角が60度から80度の範囲にな
るように投光部の位置を設定し、被検査面が塗油状態の
ときに入射角が55度から65度の範囲になるように投光部
の位置を設定すると良い。
【0014】さらに、無塗油の被検査面だけ検査すると
きは、被検査面に入射する偏光の入射角が60度から80度
の範囲になるように投光部の位置を固定しても良い。
【0015】また、投光部の位置を被検査面に入射する
偏光の入射角が55度から65度の範囲になるように固定し
ても良い。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明においては、光学系と信
号処理部を有する。光学系を投光部と受光部と入射角可
変部及び受光角可変部で構成する。投光部は被検査体例
えば鋼板表面の幅方向全体にわたり所定入射角で偏光を
入射するものであり、光源と光源の前面に設けられた偏
光子とを有する。受光部は鋼板表面からの反射光を受光
して電気信号に変換するものであり、ビ−ムスプリッタ
と3個の検光子と3個のリニアアレイセンサとを有する
3板式偏光リニアアレイカメラで構成されている。ビ−
ムスプリッタは3個のプリズムからなり、鋼板からの反
射光を同じ光量の3本のビ−ムに分離する。3個の検光
子はそれぞれ異なる方位角、すなわち透過軸が鋼板の入
射面となす角が、例えば「0」,「π/4」,「−π/
4」になるように配置され、3個のリニアアレイセンサ
は各検光子を通った偏光を入射して、偏光の強度分布を
示す画像信号に変換し信号処理部に送る。
【0017】入射角可変部は投光部を回動して鋼板表面
に入射する光の入射角を可変するものであり、固定歯車
とガイドレ−ルと保持ベ−スと駆動歯車及び入射角可変
モ−タとを有する。固定歯車はほぼ半円形の歯車からな
り、中心が鋼板表面と一致するように固定されている。
ガイドレ−ルは固定歯車と同心の半円弧状に形成され、
固定歯車の外側に一定間隔をおいて固定されている。保
持ベ−スにはガイドレ−ルと係合するガイド部と、固定
歯車と噛み合う駆動歯車と及び駆動歯車を駆動する入射
角可変モ−タとを有し、投光部の光源と偏光子が搭載さ
れている。受光角可変部は保持ベ−スと駆動歯車及び受
光角可変モ−タとを有する。保持ベ−スには上記ガイド
レ−ルと係合するガイド部と固定歯車と噛み合う駆動歯
車と、駆動歯車を駆動する受光角可変モ−タとを有し、
受光部の3板式偏光リニアアレイカメラが搭載されてい
る。そして、鋼板の表面の状態を検査するときに、鋼板
の品種や塗油の有無を示す情報により入力角可変部に設
けた入力角可変モ−タにより駆動歯車を回転させて保持
ベ−スを固定歯車とガイドレ−ルに沿って回動して投光
部を鋼板の表面状態に応じた入射角に対応する位置に設
定する。すなわち、無塗油材を検査するときには、入射
角を60度から80度の間に設定し、塗油材を検査するとき
には入射角を55度から65度の間に設定する。そしてこの
入射角に対応させて受光角可変部の受光角可変モ−タを
回転駆動して3線式偏光リニアカメラを搭載した保持ベ
−スを回動して、3線式偏光リニアカメラを所定の受光
角の位置に合わせる。このようにして鋼板表面に塗油が
有るか否に応じて入射角を可変することにより、最も信
号レベルの高い状態で鋼板の表面を検査する。
【0018】信号処理部は3個のリニアアレイセンサか
ら入力された偏光画像の光強度からエリプソパラメ−タ
tanΨ,cosΔと表面反射強度I0を算出し、tanΨ画像と
cosΔ画像及びI0画像を形成する。この3組のtanΨ画
像とcosΔ画像及びI0画像の濃度レベルとあらかじめ定
められた基準濃度レベルとを比較して、tanΨ画像とcos
Δ画像及びI0画像の濃度レベルが基準濃度レベルの範
囲外となる領域を疵候補領域として抽出する。この抽出
した疵候補領域内の各画素におけるエリプソパラメ−タ
tanΨとcosΔ及び表面反射強度I0を抽出して最大値又
は平均値の正常部に対する大小を示す極性を算出し、算
出したエリプソパラメ−タと表面反射強度の極性の組合
せによる疵特徴量を演算する。そして算出したエリプソ
パラメ−タtanΨとcosΔと表面反射強度I0の極性の組
合せによる疵特徴量から表面疵の種類を判定する。
【0019】このように被検査面の表面特性により敏感
に変化するエリプソパラメ−タtanΨとcosΔを検出し
て、疵の有無を判別するから、散乱光や回折で検出でき
なかった表面の物性変化も検出できる。また疵候補領域
を特定してエリプソパラメ−タtanΨとcosΔと表面反射
強度I0の極性の組合せから疵の種類を判別するから、
簡単に疵の種類を判別することができるとともに疵の検
出精度を高める。
【0020】また疵の種類を判別するときに疵候補領域
内におけるエリプソパラメ−タtanΨとcosΔと表面反射
強度I0の極性変化の組合せと疵部の測定光強度の極性
変化により疵を判別することにより、より詳細に疵の種
類と等級を判別できる。
【0021】
【実施例】図1はこの発明の一実施例の光学系を示す配
置図である。図に示すように、光学系1は投光部2と受
光部3と入射角可変部4及び受光角可変部5を有する。
投光部2は被検査体例えば鋼板6の表面に偏光を入射す
るものであり、光源7と光源7の前面に設けられた偏光
子8とを有する。光源7は鋼板6の幅方向に伸びた棒状
発光装置からなり、鋼板6の幅方向全体に一様な強度分
布を有する光を照射する。偏光子8は例えば偏光板又は
偏光フィルタからなり、図2の配置説明図に示すよう
に、透過軸Pが鋼板6の入射面となす角α1がπ/4に
なるように配置されている。受光部3は例えば3板式偏
光リニアアレイカメラ9からなる。3板式偏光リニアア
レイカメラ9は、図3の構成図に示すように、ビ−ムス
プリッタ10と3個の検光子11a,11b,11cと
3個のリニアアレイセンサ12a,12b,12cとを
有する。ビ−ムスプリッタ10は3個のプリズムからな
り、入射面に誘電体多層膜を蒸着した半透過性を有する
反射面が2面設けられ、鋼板6からの反射光を入射する
第1の反射面10aは透過率と反射率が約2対1の割合
になっており、第1の反射面10aを透過した光を入射
する第2の反射面10bは透過率と反射率が1対1の割
合になっており、鋼板6からの反射光を同じ光量の3本
のビ−ムに分離する。また、ビ−ムスプリッタ10の入
射面から分離した3本のビ−ムの出射面までの光路長は
同じにしてある。検光子11aは第2の反射面10bの
透過光の光路に設けられ、図2に示すように、方位角す
なわち透過軸が鋼板6の入射面となす角α2が0度にな
るように配置され、検光子11bは第2の反射面10b
の反射光の光路に設けられ、方位角α2がπ/4度になる
ように配置され、検光子11cは第1の反射面10aの
反射光の光路に設けられ、方位角α2が−π/4になるよ
うに配置されている。リニアアレイセンサ12a,12
b,12cは例えばCCDセンサからなり、それぞれ検
光子11a,11b,11cの後段に配置されている。
また、ビ−ムスプリッタ10と検光子11a,11b,
11cの間にはビ−ムスプリッタ10内の多重反射光や
不必要な散乱光をカットするスリット13a,13b,
13cが設けられ、ビ−ムスプリッタ10の前段にはレ
ンズ群14が設けられている。また、リニアアレイセン
サ12a,12b,12cは同じ光強度の光が入射した
ときに同じ信号を出力するように利得が調整してある。
【0022】入射角可変部4は、図1と図1のA−A断
面図である図4に示すように、固定歯車15とガイドレ
−ル16と保持ベ−ス17と駆動歯車18及び入射角可
変モ−タ19とを有する。固定歯車15はほぼ半円形の
歯車からなり、円弧側が上側になり、中心が鋼板6の幅
方向の検査ライン20と一致するように鋼板6の搬送路
の側面に設けられた支持ブロック21に固定されてい
る。ガイドレ−ル16は固定歯車15と同心の半円弧状
に形成され、固定歯車15の外側に一定間隔をおいて固
定されている。保持ベ−ス17にはガイドレ−ル16と
係合するすべり案内やころがり案内を有するガイド部2
2と、固定歯車15と噛み合う駆動歯車18と、駆動歯
車18を駆動する入射角可変モ−タ19とを有し、投光
部2の光源7と偏光子8が搭載されている。受光角可変
部5は保持ベ−ス23と駆動歯車24及び受光角可変モ
−タ25とを有する。保持ベ−ス23にはガイドレ−ル
16と係合するガイド部26と固定歯車15と噛み合う
駆動歯車24と、駆動歯車24を駆動する受光角可変モ
−タ25とを有し、受光部3の3板式偏光リニアアレイ
カメラ9が搭載されている。なお、光源7を長くして3
板式偏光リニアアレイカメラ9を多数設置して検査する
幅を広げる場合には、図4に示すように光源7や3板式
偏光リニアアレイカメラ9を片持ちで支持せずに、ガイ
ドレ−ル16と保持ベ−ス17,23を鋼板6の幅方向
の両側に設ければ良い。
【0023】3板式偏光リニアアレイカメラ9のリニア
アレイセンサ12a〜12cは、図5のブロック図に示
すように、信号処理部30に接続されている。信号処理
部30は前処理部31a,31b,31cとフレ−ムメ
モリ32a,32b,32cとパラメ−タ演算部33,
メモリ34a,34b,34c,エッジ検出部35,輝
度むら補正部36,2値化処理部37,メモリ38a,
38b,38c,オア処理部39,2値メモリ40,疵
候補領域抽出部41,特徴量演算部42及び疵判定部4
3を有する。
【0024】前処理部31a〜31cはリニアアレイセ
ンサ12a〜12cから出力された反射光の光強度
1,I2,I3を示す画像信号を加算平均するとともに
鋼板6の移動量を検出して、鋼板6が信号処理における
1ラインの長さだけ移動したら、加算平均した信号を1
ラインのデ−タとしてフレ−ムメモリ32a〜32cに
送り、ライン速度が変わっても信号処理における1ライ
ンの長さを一定とする。フレ−ムメモリ32a〜32c
は、例えば横1024画素×縦200ラインで構成され、1024
画素の1ラインデ−タを同一タイミングでサンプリング
して、200ラインに達するまで順次格納して2次元の偏
光画像を形成する。パラメ−タ演算部33はフレ−ムメ
モリ32a〜32cに格納された偏光画像の各画素の光
強度I1,I2,I3を示す画像信号からエリプソパラメ
−タすなわち振幅反射率比tanΨと位相差Δを示すcosΔ
と鋼板6の反射光の表面反射強度I0を演算して、メモ
リ34a,34b,34cにそれぞれtanΨ画像デ−タ
とcosΔ画像デ−タ及びI0画像デ−タとして格納する。
エッジ検出部35はtanΨ画像とcosΔ画像及びI0画像
における鋼板6のエッジ部を検出する。輝度むら補正部
36は光源7の強度むらや鋼板反射率むらによる幅方向
の強度むらと、それに伴う感度むらを補正する。2値化
処理部37はtanΨ画像とΔ画像及びI0画像を2値化し
て、それぞれメモリ38a,38b,38cに格納す
る。オア処理部39はメモリ38a,38b,38cに
格納されたtanΨ,Δ,I0の2値画像の各画素をオア処
理して2値メモリ40に格納する。疵候補領域抽出部4
1は2値メモリ40に格納された2値画像の各画素の濃
度から疵候補領域の位置を特定する。特徴量演算部42
は疵候補領域におけるtanΨ,Δ,I0を抽出して絶対値
が最大となる値、すなわちピ−ク値又は平均値を演算し
特徴量を明らかにする。疵判定部43は疵候補領域にお
けるtanΨ,Δ,I0の最大値又は平均値が正常部よりプ
ラス領域かマイナス領域かを示す極性とから疵の種類を
判定する。
【0025】上記のように構成された表面検査装置の動
作を説明するに当たり、3個のリニアアレイセンサ12
a,12b,12cで検出した光強度から振幅反射率比
tanΨとcosΔと鋼板6の反射光の表面反射強度I0を演
算する原理を説明する。
【0026】図2に示すように偏光子8の透過軸Pと検
光子11の透過軸Aが鋼板6の入射面となす角をα1
α2とすると、任意の入射角θで鋼板6に入射して反射
したp偏光成分とs偏光成分が検光子11を通って合成
されたときの光強度I(α1,α2)は、p成分とs成分の
振幅反射率をrp,rsとすると次式で表せる。
【0027】
【数1】
【0028】ここでα1=π/4にしたとき、α2=0の
検光子11aを通った光強度I1は、I1=I0ρ2とな
り、α2=π/4の検光子11bを通った光強度I2は、
2=I0(1+ρ2+2ρcosΔ)/2、α2=−π/4の
検光子11cを通った光強度I3は、I3=I0(1+ρ2
−2ρcosΔ)/2となる。この光強度I1,I2,I3
らtanΨとcosΔ及び表面反射強度I0は次式で得られ
る。
【0029】
【数2】
【0030】但し、光強度I1,I2,I3はカメラのア
ンプゲインなどの選び方によって定数倍される場合もあ
る。
【0031】上記表面検査装置で鋼板6の表面を検査す
るため投光部2から出射されて移動している鋼板6の表
面で反射した偏光はビ−ムスプリッタ10で分離され、
検光子11a,11b,11cを通ってリニアアレイセ
ンサ12a,12b,12cに入射する。このリニアア
レイセンサ12a,12b,12cで反射光の光強度を
検出するときに、リニアアレイセンサ12aの前面には
α2=0の検光子11aが設けられているから、リニア
アレイセンサ12aは前記光強度I1を検出し、リニア
アレイセンサ12bの前面にはα2=π/4の検光子1
1bが設けられているから、リニアアレイセンサ12b
は前記光強度I2を検出し、リニアアレイセンサ12c
の前面にはα2=−π/4の検光子11cが設けられて
いるから、リニアアレイセンサ12cは前記光強度I3
を検出する。リニアアレイセンサ12a,12b,12
cで検出した光強度I1,I2,I3を示す画像信号がそ
れぞれ前処理部31a〜31bで長手方向の分解能が一
定にされてフレ−ムメモリ32a〜32cに展開され、
図6の画像説明図の(a)に示すように、I1偏光画像
44aとI2偏光画像44bとI3偏光画像44cを形成
する。ここでリニアアレイセンサ12a,12b,12
cは光学的に位置,角度を調整して同じ視野となってお
り、同じタイミングで検出した光強度I1,I2,I3
鋼板6の同一位置で反射した光の光強度になっている。
なお、リニアアレイセンサ12a,12b,12cで同
一位置の反射光を同じタイミングで検出できない場合
は、リニアアレイセンサ12a,12b,12cの出力
端に遅延回路等を設けて、検出位置とタイミングを合わ
せるようにしても良い。
【0032】パラメ−タ演算部33はフレ−ムメモリ3
2a〜32cに格納された偏光画像44a〜44cの各
画素の光強度I1,I2,I3を示す画像信号からエリプ
ソパラメ−タすなわち振幅反射率比tanΨと位相差Δを
示すcosΔと鋼板6の反射光の表面反射強度I0を演算し
て、メモリ34a〜34cにtanΨ画像デ−タとcosΔ画
像デ−タ及びI0画像デ−タとして格納する。エッジ検
出部35はメモリ34a〜34cに展開されたtanΨ画
像,cosΔ画像,I0画像の鋼板6の領域では、図7に示
すように、信号レベルが高く、鋼板6ではない背景領域
では信号レベルが小さくなることから信号レベルが急激
に変わっている点を鋼板6のエッジ部として特定し、信
号処理領域を定める。この信号処理領域におけるtan
Ψ,cosΔ,I0の1ラインの信号強度は、例えば図8
(a)に示すように、幅方向に大きなむらがある。そこ
で輝度むら補正部36は1ラインの信号を幅方向に基準
点を中心に左右の数10点で移動平均して、図8(b)に
示すように、移動平均した信号tanΨm,cosΔm,I0
mを作成する。そして、図8(c)に示すように、移動
平均前の信号tanΨ,cosΔ,I0と移動平均した信号tan
Ψm,cosΔm,I0m及び地肌である正常部を示す基準
レベルCから次式により各画素毎の補正信号tanΨc,c
osΔc,I0cを算出する。なお、次式においてAは定
数である。
【0033】
【数3】
【0034】この輝度むら補正した信号において、図8
(c)に示すように、鋼板6の地肌である正常部に対し
て明るく見える疵46aの信号レベルは正常部47の基
準レベルCより高く、正常部に対して暗く見える疵46
bの信号レベルは基準レベルCより低くなる。この補正
された画像を2値化処理部37で2値化して、tanΨ
c,cosΔc,I0cの2値化画像をぞれぞれメモリ38
a〜38cに格納する。この2値化するときの2値化レ
ベルは鋼板6の表面粗さや表面の塗油状態に応じて定め
られているが、測定したデ−タのピ−ク値やバラツキ等
から自動的に求めてノイズレベルに設定しても良い。ま
た、疵は種類によって正常部のレベルに対して高いレベ
ルになる場合と低いレベルになる場合があるため、図9
に示すように正常レベルに対してプラス,マイナス両方
の2値化レベル48a,48bを設定して2値化し、信
号レベルがプラスの2値化レベル48aとマイナスの2
値化レベル48b以外の範囲を白、2値化レベル48
a,48bの範囲内を黒として正常部とする。
【0035】この2値化画像はtanΨc,cosΔc,I0
cの3画像があり、例えば図6(b)に示すように、疵
46a,46bが3画像に共通して異常値として検出さ
れるとは限らない。そこでオア処理部39はメモリ38
a〜38cに格納されたtanΨc,cosΔc,I0cの2
値画像を各画素毎にオア処理して、図6(c)に示すオ
ア処理画像49を2値メモリ40に格納する。疵候補領
域抽出部41は2値メモリ40に格納されたオア処理画
像49の疵部46a,46bを示す白い部分の位置を求
め、図6(d)に示すように、白い部分に外接する長方
形の領域を疵候補領域50a,50bとして抽出し、疵
候補領域50a,50bの2点例えば右上のP1,P3
と左下のP2,P4点の座標から疵候補領域50a,50
bを特定して特徴量演算部42に送る。特徴量演算部4
2は疵候補領域50a,50bにおける各画素のtanΨ
c,cosΔc,I0cのピ−ク値又は平均値を求め、疵候
補領域50a,50bにおけるtanΨc,cosΔc,I0
cのピ−ク値又は平均値が正常部の基準レベルよりプラ
ス領域かマイナス領域かを示す極性を求め、極性パタ−
ン等の疵特徴量Eppを例えば、Epp=9Δp+3Ψ
p+Ipで演算する。ここでΨpはtanΨcの極性、Δ
pはcosΔcの極性、IpはI0cの極性を示し、例えば
プラス極性のときは「2」、正常部と同じときは
「1」、マイナス極性のときは「0」と数値化して表
す。
【0036】また、疵特徴量Eppと同様に、疵候補領
域50a,50bにおける各画素I1,I2,I3のピ
−ク値又は平均値を求め、疵候補領域50a,50bに
おける各画素I1,I2,I3のピ−ク値又は平均値は
正常部の基準レベルよりプラス領域かマイナス領域かを
示す極性を求め、極性パタ−ンの疵特徴量Ippを例え
ばIpp=9I1p+3I2p+I3pで演算する。こ
こでI1pはI1の極性、I2pはI2の極性、I3p
はI3の極性を示し、例えばプラス極性のときは
「2」、正常部と同じときは「1」、マイナス極性のと
きは「0」と数値化して表す。さらに、特徴量演算部4
2は疵候補領域抽出部41で算出した疵候補領域の座標
から疵の長さと幅を求める。
【0037】疵判定部43は送られた疵候補領域50
a,50bの疵特徴量Eppを使って疵の種類を判定す
る。例えば冷延鋼板における異なる疵種S,T,U,
V,W、Xに対するtanΨc,cosΔc,I0cの極性変
化を調べた結果と疵特徴量Eppは図10に示すように
なり、鍍金鋼板における異なる疵種S,X,Y,Z,W
に対するtanΨc,cosΔc,I0cの極性変化を調べた
結果と疵特徴量Eppは図11に示すようになった。そ
こで疵判定部43はこの各疵種の疵特徴量Eppと特徴
量演算部42で算出した疵特徴量Eppから疵種を判別
する。すなわち、tanΨc,cosΔc,I0cの極性の1
又は2つの組合せでは、図10,図11に示すように疵
種を判別することはできないが、tanΨc,cosΔc,I
0cの3つの極性を組み合わせることにより疵種を明確
に区分けすることができる。そこで例えば冷延鋼板の場
合には、疵特徴量Eppが「0」のときは疵種Tと判定
し、疵特徴量Eppが「1」のときは疵種Vと判定し、
疵特徴量Eppが「12」のときは疵種Wと判定し、疵特
徴量Eppが「18」のときは疵種Sか疵種Xと判定し、
疵特徴量Eppが「24」のときは疵種Uと判定する。
【0038】ここで、図10における疵種V,W及び図
11における疵種Z,Wは油むらであり、通常は無害な
疵である。このように疵特徴量Eppを用いることによ
り、油のむらが存在する鋼板6を検査する場合において
も、油むらと他の疵を弁別することができる。
【0039】上記のように冷延鋼板の疵種Sと疵種Xの
ように疵特徴量Eppだけでは区分できない場合もあ
る。このような場合には、さらに疵候補領域50a,5
0bの疵特徴量Ippも使う。冷延鋼板における異なる
疵種S,T,U,V,W,Xに対するI1,I2,I3
の極性変化を調べた結果と疵特徴量Ippは図12に示
すようになり、鍍金鋼板における異なる疵種S,X,
Y,Z,Wに対するI1,I2,I3の極性変化を調べ
た結果と疵特徴量Ippは図13に示すようになった。
冷延鋼板の疵種Sと疵種Xについては疵特徴量Eppが
同じであるため区分ができなかったが、疵特徴量Ipp
が異なるので、疵特徴量Ippにより明確に区分するこ
とができる。また、疵の等級はtanΨ,cosΔ,I0のピ
−ク値や平均値、疵の長さ、幅も使い判定する。
【0040】なお、上記は偏光画像から直ちにtanΨ,c
osΔ,I0を演算した場合について説明したが、I1,I
2,I3の偏光画像から疵候補領域を検出してから疵候補
領域内だけtanΨ,cosΔ,I0を演算したり、I1
2,I3の偏光画像から検出した疵候補領域内の測定光
強度の代表値例えばピ−ク値や平均値からtanΨ,cos
Δ,I0を演算するようにして疵特徴量Eppを求めて
も良い。
【0041】このようにして投光部2から出射して鋼板
6の表面で反射した偏光をリニアアレイセンサ12a〜
12cで検出しているとき、鋼板6あるいは鋼板6に塗
布した油は入射した光の一部を吸収するため、入射角に
よりs偏光とp偏光の振幅反射率と位相が変化する。そ
こで上記表面検査装置で冷延鋼板の無塗油材と塗油材に
ついて入射角度を変えながら輝度むら補正後に信号レベ
ルの関係を調べた結果を図14,図15に示す。図1
4,図15において、白丸印はα2=0の検光子11a
を通して検出した信号レベルを示し、黒角印はα2=π
/4の検光子11bを通して検出した信号レベル、白角
印はα2=−π/4の検光子11cを通して検出した信
号レベルを示す。また、図14は無塗油材の場合、図1
5は塗油材の場合を示す。図14に示すように、無塗油
材の場合は入射角が大きい方が信号レベルが大きく、特
にα2=π/4の偏光成分の信号レベルは入射角が50度
を超えると急激に高くなる。また、図15に示すよう
に、塗油材の場合、π/4の偏光成分の信号レベルは無
塗油材の場合と同様に変化するが、α2=0とα2=−π
/4の偏光成分の信号レベルは、入射角が60度を超すと
次第に小さくなっていく傾向がある。したがって、無塗
油材を検査するときには、入射角をなるべく大きくする
ことが望ましい。しかしながら入射角をあまり大きくす
ると鋼板6のパスラインの変動の影響を受けやすい。そ
こで無塗油材を検査するときには入射角を例えば60度か
ら80度の間に設定すると良い。また、塗油材を検査する
ときには、無塗油材を検査するときのように入射角を大
きくすると、油の表面反射により相対的な信号レベルの
低下が生じるから、入射角を55度から65度の間に設定す
ると良い。なお、亜鉛鍍金鋼板等について調べた結果も
同様な傾向が見られた。
【0042】そこで、鋼板6の表面の状態を検査すると
きに、例えば鋼板6の製造ラインを制御するプロセスコ
ンピュ−タからの品種や塗油の有無を示す情報を表面検
査装置で受け取り、この情報により光学系1の入力角可
変部4に設けた入力角可変モ−タ19を回転制御して駆
動歯車18を回転させて保持ベ−ス17を固定歯車15
とガイドレ−ル16に沿って回動して投光部2を鋼板の
表面状態に応じた入射角に対応する位置に設定する。す
なわち、無塗油材を検査するときには、入射角を60度か
ら80度の間に設定し、塗油材を検査するときには入射角
を55度から65度の間に設定する。そして投光部2の位置
に対応させて受光角可変部5の受光角可変モ−タ25を
回転駆動して3線式偏光リニアカメラ9を搭載した保持
ベ−ス23を回動して、3線式偏光リニアカメラ9を所
定の受光角の位置に合わせる。このようにして鋼板6の
表面に塗油が有るか否に応じて入射角を可変することに
より、最も信号レベルの高い状態で鋼板6の表面を検査
することができ、安定した検査を行うことができる。
【0043】なお、上記実施例は1台の表面検査装置で
無塗油材と塗油材の両方を検査する場合について説明し
たが、無塗油材又は塗油材にいずれか一方を検査する場
合には、投光部2を無塗油材又は塗油材に応じて入射角
が60度から80度の間又は55度から65度の間になるように
固定し、それに応じて3線式偏光リニアカメラ9の位置
を定めて固定して設定すると、入射角可変部4や受光角
可変部5を省略することができる。また、無塗油材を検
査するときに信号レベルは若干低下するが、投光部2の
位置を入射角が55度から65度の間になるように設定する
と、1台の表面検査装置で無塗油材と塗油材の両方を検
査することができる。
【0044】また、上記実施例は入射角可変部4や受光
角可変部5を固定歯車15とガイドレ−ル及び固定歯車
15に係合する駆動歯車18,24等で構成し、投光部
2と受光部3を回動して入射角と受光角を可変する場合
について説明したが、投光部2と鋼板6の間及び鋼板6
と受光部3との間にそれぞれ反射鏡を設け、各反射鏡の
投光部2と投光部3に対する位置と取付角度を可変し
て、入射角と受光角を可変するようにしても良い。
【0045】また、上記実施例は受光部3として3線式
偏光リニアカメラ9を使用した場合について説明した
が、図16に示すように、ビ−ムスプリッタ51a,5
1b,51cと、例えばCCDからなるリニアアレイカ
メラ52a,52b,52cと、リニアアレイカメラ5
2a〜52cの受光面の前面に設けられた検光子53
a,53b,53cで受光部3を構成しても良い。
【0046】また、上記実施例は光源7からの光を偏光
子8に直接入射した場合について説明したが、光源7か
らの光を光ファイバ束とレンズ群を通して偏光子8に入
射しても良い。
【0047】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、被検査
材の表面の状態を検査するときに、被検査材表面の状態
に応じて被検査材表面に入射する偏光の入射角を可変
し、可変した入射角に応じて受光部で受光する偏光の受
光角を変えるようにしたから、被検査材表面の状態に応
じて任意に入射角を可変することができ、最適な入射角
で被検査材表面に偏光を入射させることができ、被検査
材の状態を精度良く検出することができる。
【0048】また、無塗油材を検査するときには、入射
角を60度から80度の間に設定し、塗油材を検査するとき
には入射角を55度から65度の間に設定し、この入射角に
対応させて受光部を所定の受光角の位置に合わせように
したから、最も信号レベルの高い状態で被検査材の表面
を検査することができ、疵等をより安定して検出するこ
とができる。
【0049】また、異なる3種類の偏光画像から疵候補
領域を抽出し、疵候補領域の各画素におけるエリプソパ
ラメ−タtanΨとcosΔ及び表面反射強度I0のピ−ク値
又は平均値の正常部に対する大小を示す極性を算出し、
算出したエリプソパラメ−タtanΨとcosΔと表面反射強
度I0の極性変化の組合せを示す疵特徴量から疵の種類
を判定するようにしたから、散乱光や回折では検出でき
なかった表面の物性変化をも検出することができ、疵の
検出精度を高めることができる。
【0050】また、疵の種類を判別するときに疵候補領
域内におけるエリプソパラメ−タtanΨとcosΔと表面反
射強度I0の極性変化の組合せに加えて疵部の3種類の
測定光強度の極性変化の組合せにより疵を判別するか
ら、より詳細に疵の種類と等級を判別することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の光学系を示す配置図であ
る。
【図2】上記実施例の配置を示す説明図である。
【図3】上記実施例の3板式偏光リニアカメラの構成図
である。
【図4】図1に示す光学系のA−A断面図である。
【図5】上記実施例の信号処理部を示すブロック図であ
る。
【図6】上記実施例の動作を示す画像説明図である。
【図7】エッジ検出動作を示す信号強度分布図である。
【図8】輝度むら補正動作を示す説明図である。
【図9】2値化レベルを示す濃度特性図である。
【図10】冷延鋼板における疵種の極性特性図である。
【図11】鍍金鋼板における疵種の極性特性図である。
【図12】冷延鋼板における疵種の他の極性特性図であ
る。
【図13】鍍金鋼板における疵種の他の極性特性図であ
る。
【図14】冷延鋼板の無塗油材についての入射角度と信
号レベルの変化特性図である。
【図15】冷延鋼板の塗油材についての入射角度と信号
レベルの変化特性図である。
【図16】他の光学系の受光部を示す構成図である。
【符号の説明】
1 光学系 2 投光部 3 受光部 4 入射角可変部 5 受光角可変部 6 鋼板 7 光源 8 偏光子 9 3板式偏光リニアカメラ 10 ビ−ムスプリッタ 11 検光子 12 リニアアレイセンサ 30 信号処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 努 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投光部と受光部と入射角可変部と受光角
    可変部及び信号処理部とを有し、 投光部は被検査面の幅方向全体にわたり偏光光束を入射
    し、 受光部は被検査面からの反射光から異なる3つの偏光成
    分を抽出して画像信号に変換し、 入射角可変部は被検査面の幅方向の検査ラインを中心に
    して投光部を回動して被検査面に入射する偏光光束の入
    射角を可変し、 受光角可変部は被検査面の幅方向の検査ラインを中心に
    して受光部を回動して被検査面で反射した光の受光角を
    可変し、 信号処理部は上記画像信号からエリプソパラメ−タと表
    面反射強度を算出し、疵候補領域内におけるエリプソパ
    ラメ−タと表面反射強度の正常部に対する大小を示す極
    性を算出し、算出したエリプソパラメ−タと表面反射強
    度の極性の組合せによる疵特徴量を演算し、演算した疵
    特徴量から表面疵の種類を判定することを特徴とする表
    面検査装置。
  2. 【請求項2】 上記入射角可変部は被検査面の状態を示
    す情報により被検査面に入射する偏光光束の入射角を変
    更し、受光角可変部は変更した入射角に応じて受光角を
    可変する請求項1記載の表面検査装置。
  3. 【請求項3】 投光部と受光部及び信号処理部とを有
    し、 投光部は被検査面が無塗油の状態のときに入射角を60度
    から80度の範囲に設定し、被検査面が塗油の状態のとき
    に入射角を55度から65度の範囲に設定して被検査面の幅
    方向全体にわたり偏光光束を入射し、 受光部は被検査面からの反射光から異なる3つの偏光成
    分を抽出して画像信号に変換し、 信号処理部は上記画像信号からエリプソパラメ−タと表
    面反射強度を算出し、疵候補領域内におけるエリプソパ
    ラメ−タと表面反射強度の正常部に対する大小を示す極
    性を算出し、算出したエリプソパラメ−タと表面反射強
    度の極性の組合せによる疵特徴量を演算し、演算した疵
    特徴量から表面疵の種類を判定することを特徴とする表
    面検査装置。
  4. 【請求項4】 投光部と受光部及び信号処理部とを有
    し、 投光部は被検査面に対する入射角を60度から80度の範囲
    に設定した偏光光束を被検査面の幅方向全体にわたり入
    射し、 受光部は被検査面からの反射光から異なる3つの偏光成
    分を抽出して画像信号に変換し、 信号処理部は上記画像信号からエリプソパラメ−タと表
    面反射強度を算出し、疵候補領域内におけるエリプソパ
    ラメ−タと表面反射強度の正常部に対する大小を示す極
    性を算出し、算出したエリプソパラメ−タと表面反射強
    度の極性の組合せによる疵特徴量を演算し、演算した疵
    特徴量から表面疵の種類を判定することを特徴とする表
    面検査装置。
  5. 【請求項5】 投光部と受光部及び信号処理部とを有
    し、 投光部は被検査面に対する入射角を55度から65度の範囲
    の範囲に設定した偏光光束を被検査面の幅方向全体にわ
    たり入射し、 受光部は被検査面からの反射光から異なる3つの偏光成
    分を抽出して画像信号に変換し、 信号処理部は上記画像信号からエリプソパラメ−タと表
    面反射強度を算出し、疵候補領域内におけるエリプソパ
    ラメ−タと表面反射強度の正常部に対する大小を示す極
    性を算出し、算出したエリプソパラメ−タと表面反射強
    度の極性の組合せによる疵特徴量を演算し、演算した疵
    特徴量から表面疵の種類を判定することを特徴とする表
    面検査装置。
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