JPH09165360A - システインプロテアーゼ阻害剤 - Google Patents

システインプロテアーゼ阻害剤

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JPH09165360A
JPH09165360A JP8073861A JP7386196A JPH09165360A JP H09165360 A JPH09165360 A JP H09165360A JP 8073861 A JP8073861 A JP 8073861A JP 7386196 A JP7386196 A JP 7386196A JP H09165360 A JPH09165360 A JP H09165360A
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JP8073861A
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Tsunehiko Fukuda
常彦 福田
Yukio Fujisawa
幸夫 藤沢
Hiroyuki Watanabe
浩之 渡邊
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れたシステインプロテアーゼ阻害剤を提供す
る。 【解決手段】 【化1】 〔R1はH又はアシル、R2、R3及びR4は結合手、アミ
ノ酸残基又は−Y−R5−(R5はアミノ酸残基からイミ
ノを除いた基、YはO、S又はNR6(R6はH又は低級
アルキル)、AはCH又はN、ZはH、アシル又は置換
されていてもよい炭化水素、nは1又は2を示す。但
し、nが1の時、AはCH、YはS又はNR6、R2、R
3及びR4の1つは−Y−R5−、Yの全てがNR6の場
合、アミノ酸残基の少なくとも1つはそのα−位炭素は
Hと結合しておらず、炭素を介する基で置換されてい
る。nが2でZがアルデヒドの時、R1はC6以上のア
シルを示し、nが2でAがCHの時、R2、R3及びR4
の1つは−Y−R5を示す。〕で表される化合物、エス
テル又は塩を含有するシステインプロテアーゼ阻害剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インターロイキン
−1β変換酵素(ICE)、カテプシンB、カテプシン
L等のシステインプロテアーゼを阻害する化合物および
各種感染症、免疫疾患、骨疾患、神経疾患、腫瘍、炎症
性疾患等に対する予防または治療薬に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】哺乳類においてインターロイキン−1β
(IL−1β)は主に、マクロファージのような末梢単
血球において産生、放出される。このとき、IL−1β
前駆体蛋白質(33KD)のAsp116−Ala117位を切断
して前駆体蛋白質を成熟体IL−1β(17KD)に変
換する酵素がインターロイキン−1β変換酵素(IC
E)である(ネイチャー(Nature)、第356巻、76
8頁(1992年))。IL−1βは特に炎症や骨疾患
に関する細胞で多様な働きをするサイトカインであり、
例えば炎症部位において多核白血球の浸潤をうながし、
マクロファージ等の走化性を増大させ、これらを炎症部
位に誘引し、種々のプロスタグランジン等を産生せしめ
る事により病態を変化させる。また、IL−1βは骨に
関する細胞にも強力に作用し、特に破骨細胞を刺激して
骨吸収を著しく亢進させる。さらにリウマチ性関節炎に
も深く関与するサイトカインでもある。最近の知見によ
ればICEは神経細胞のアポトーシスにも関与している
と云われている(サイエンス(Science)、第264
巻、820−828頁(1994年))。一方、カテプ
シンBは抗原提示細胞において抗原のプロセシングを担
っている酵素とされ(フェブス レタース(FEBS L
etters)、第324巻、325−330頁(1994
年))、カテプシンLは破骨細胞による骨吸収の際に骨
基質を分解する主要な酵素であるとされている(フェブ
ス レタース(FEBS Letters)、第321巻、24
7−250頁(1994年))。
【0003】これらの酵素は特に感染症、免疫疾患、骨
疾患等に係わるシステインプロテアーゼで、それぞれの
酵素に対する阻害剤の研究が行われている。例えばIC
E阻害剤としては、3−アミノ−4−オキソブタン酸を
C末端に含むペプチド性阻害剤Ac−Tyr-Val-Ala-A
sp-H(ネイチャー(Nature)、第356巻、768頁
(1992年))が報告されて以来、Ac−Tyr-Val-
Ala-Asp-CH2OC(O)Ar (バイオケミストリー(B
iochemistry)、第33巻、3934−3940頁(1
994年))等の種々のアスパラギン酸の誘導体を含む
ペプチドタイプの阻害剤や、γ−ピロン−3−酢酸(ジ
ャーナル オブ ナチュラル プロダクツ(Journal of
Natural Products)、第57巻、755−760頁
(1994年))等が報告されている。また、カテプシ
ンBやLの阻害剤に関しては、バイオロジカル ケミス
トリー ホップ ゼイラー(Biol. Chem. Hoppe−Seyle
r)、第375巻、343−347頁(1994年)お
よびジャーナル オブ メディシナル ケミストリー
(J. Med. Chem.)、第37巻、1833−1840頁
(1994年)にペプチジル(アシルオキシ)メチルケ
トン類が、特開平5−155764号公報にノルロイシ
ナールを有するペプチド性阻害薬が、WO−94041
72にペプチジルフェノキシメチルケトン類が、特開平
4−202170号公報にロイシナールを有するペプチ
ド性阻害薬が、特開平2−304075号公報にエポキ
シコハク酸誘導体が、特開平2−268145号公報に
骨疾患に有効なノルロイシナールを有するペプチド性阻
害薬がそれぞれ報告されている。また、特表平6−51
0986号公報では、ピコルナウイルスプロテアーゼの
阻害剤としてグルタミン酸誘導体をC末端に有するペプ
チド性化合物が報告されているおり、実際に
【化8】 等が合成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の研究者によってさえ、実用的な治療剤の提供には至っ
ていない。本発明の目的は、ICE、カテプシンB、カ
テプシンLを特異的に、もしくはこれらを同時に阻害す
る事により、各種感染症、免疫疾患、骨疾患、神経疾
患、炎症性疾患および腫瘍に対する有効な治療薬を提供
する事である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の技術背
景に基づき蛋白質分解酵素阻害薬につき鋭意検討した結
果、アスパラギン酸またはグルタミン酸の誘導体を含み
−CO−O−または−CO−S−結合を有していてもよ
いペプチドである式(I)、
【化9】 〔式中、R1は水素原子またはアシル基を、R2、R3
よびR4は、同一または異なって、結合手、アミノ酸残
基または式 −Y−R5− (式中、R5はアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
を、Yは−O−、−S−または−NR6−(R6は水素原
子または低級アルキル基を示す)を示す)で表される基
を、
【化10】 式−Y−R5−を示す。〕で表される化合物、そのエス
テルまたはその塩(以下化合物(I)と略称することが
ある)が優れたシステインプロテアーゼ阻害剤(例えば
ICE阻害剤等)である事を見出し、さらに式(I')
【化11】 〔式中、R1は水素原子またはアシル基を、R2、R3
よびR4は、同一または異なって、結合手、アミノ酸残
基または式 −Y−R5− (式中、R5はアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
を、Yは−O−、−S−または−NR6−(R6は水素原
子または低級アルキル基を示す)を示す)で表される基
を、
【化12】 式−Y−R5−を示す。〕で表される化合物、そのエス
テルまたはその塩(以下化合物(I')と略称することが
ある)がシステインプロテアーゼの1つであるICEの
優れた阻害剤であることを見い出した。
【0006】化合物(I)および(I')としては、とりわ
け式(Ia)
【化13】 〔式中、R1aはアラルキルオキシカルボニル基を、
2a、R3aおよびR4aは、同一または異なって、結合
手、アミノ酸残基または式 −Ya−R5a− (式中、R5aはアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
を、Yaは−S−または−NR6a−(R6aは水素原子ま
たは低級アルキル基を示す)を示す)で表される基を、
aはアルデヒド基またはアセタール基をそれぞれ示
す。ただし、R2a、R3aおよびR4aの少なくとも1つは
式−Ya−R5a−を示し、さらにYaの全てが−NR6a
である場合、該アミノ酸残基の少なくとも1つはそのα
−位炭素は水素と結合しておらず、炭素を介する基で置
換されているものとする。〕で表される新規化合物、そ
のエステルまたはその塩(以下化合物(Ia)と略称する
ことがある)、式(Ib)
【化14】 〔式中、R1bはアラルキルオキシカルボニル基、シクロ
アルキルカルボニル基、複素環カルボニル基、ヒドロキ
シ、カルボキシもしくはベンジルオキシカルボニルで置
換されていてもよいアリールカルボニル基またはヒドロ
キシで置換されていてもよいアリールスルホニル基を、
2b、R3bおよびR4bは、同一または異なって、結合
手、アミノ酸残基または式 −Yb−R5b− (式中、R5bはアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
を、Ybは−O−、−S−または−NR6b−(R6bは水
素原子または低級アルキル基を示す)を示す)で表され
る基を、Zbはアルデヒド基、アセタール基、アシルア
ルキルカルボニル基または置換アルケニル基をそれぞれ
示す。ただし、R2b、R3bおよびR4bの少なくとも1つ
は式−Yb−R5b−を示す。〕で表される新規化合物、
そのエステルまたはその塩(以下化合物(Ib)と略称す
ることがある)および式(Ic)
【化15】 〔式中、R1cはアラルキルオキシカルボニル基または
アリールカルボニル基を、R2c、R3cおよびR4cは、同
一または異なって、結合手、アミノ酸残基または式 −Yc−R5c− (式中、R5cはアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
を、Ycは−O−、−S−または−NR6c−(R6cは水
素原子または低級アルキル基を示す)を示す)で表され
る基を、Zcはアルデヒド基、アセタール基、置換カル
ボニル基または置換アルケニル基をそれぞれ示す。〕で
表される新規化合物、そのエステルまたはその塩(以下
化合物(Ic)と略称することがある)が優れたシステイ
ンプロテアーゼ(例えばICE等)阻害作用を有するこ
とを見出し、さらに検討を重ね本発明を完成させた。
【0007】即ち本発明は、(1)化合物(I)を含有す
るシステインプロテアーゼ阻害剤、(2)インターロイ
キン−1β変換酵素阻害剤である前記(1)記載のシス
テインプロテアーゼ阻害剤、(3)リウマチ性関節炎治
療剤または敗血症ショック治療剤である前記(1)記載
のシステインプロテアーゼ阻害剤、(4)R1がアラル
キルオキシカルボニル基またはアリールカルボニル基で
ある前記(1)記載のシステインプロテアーゼ阻害剤、
(5)R2、R3およびR4の1つが結合手であり、他の
2つが、同一または異なって、アミノ酸残基である前記
(1)記載のシステインプロテアーゼ阻害剤、(6)Z
がカルボン酸アシル基である前記(1)記載のシステイ
ンプロテアーゼ阻害剤、(7)nが1である前記(1)
記載のシステインプロテアーゼ阻害剤、(8)nが2で
ある前記(1)記載のシステインプロテアーゼ阻害剤、
(9)Yが−S−または−NR6−(R6は水素原子また
は低級アルキル基を示す)であり、Zがアルデヒド基ま
たはその誘導基である前記(1)記載のシステインプロ
テアーゼ阻害剤、(10)Yが−O−または−NR6
(R6は水素原子または低級アルキル基を示す)であ
り、Zがアルデヒド基またはその誘導基である前記
(1)記載のシステインプロテアーゼ阻害剤、
【0008】(11)Zが式 −COWまたは−C(ORc)2W 〔式中、Wは水素原子、アジド、低級アルキル基、モノ
−,ジ−またはトリハロゲノC1-6アルキル基を、Rc
1-6アルキル基、C7-20アラルキル基または2つのRc
が結合して構成するC2-7アルキレン基を示す。〕で表
される基である前記(9)または(10)記載のシステ
インプロテアーゼ阻害剤、(12)化合物(I')を含有
することを特徴とするインターロイキン−1β変換酵素
阻害剤、(13)nが2である前記(12)記載のイン
ターロイキン−1β変換酵素阻害剤、(14)Yが−S
−または−NR6−(R6は水素原子または低級アルキル
基を示す)であり、Zがアルデヒド基またはその誘導基
である前記(12)記載のインターロイキン−1β変換
酵素阻害剤、(15)Yが−O−または−NR6−(R6
は水素原子または低級アルキル基を示
【化16】 (16)nが2で、Zがアルデヒド基のとき、R1が炭
素数6以上のアシル基である前記(12)記載のインタ
ーロイキン−1β変換酵素阻害剤、(17)Zが式 −COWまたは−C(ORc)2W 〔式中、Wは水素原子、アジド、低級アルキル基、モノ
−,ジ−またはトリハロゲノC1-6アルキル基を、Rc
1-6アルキル基、C7-20アラルキル基または2つのRc
が結合して構成するC2-7アルキレン基を示す。〕で表
される基である前記(13)または(14)記載のイン
ターロイキン−1β変換酵素阻害剤、
【0009】(18)化合物(Ia)、(19)Zaがアル
デヒド基である前記(18)記載の化合物。(20)ア
ミノ酸残基がバリンおよびアミノイソ酪酸から選ばれる
アミノ酸の残基である前記(18)記載の化合物、(2
1)化合物(Ib)、(22)R1bがアラルキルオキシカル
ボニル基またはアリールカルボニル基である前記(2
1)記載の化合物、(23)Zbがアルデヒド基または
アシルアルキルカルボニル基である前記(21)記載の
化合物、(24)アシルアルキルカルボニル基がハロゲ
ンで置換されていてもよいアリールカルボニルオキシア
ルキルカルボニル基である前記(21)記載の化合物、
(25)アミノ酸残基がバリン、プロリン、アラニンお
よびグルタミン酸から選ばれるアミノ酸の残基である前
記(21)記載の化合物、(26)Ybが−S−または
−NR6b−(R6bは水素原子または低級アルキル基を示
す)であり、Zbがアルデヒド基またはアセタール基で
ある前記(21)記載の化合物、(27)Ybが−O−
または−NR6b−(R6bは水素原子または低級アルキル
基を示す)であり、Zbがアルデヒド基またはアセター
ル基である前記(21)記載の化合物。(28)化合物
(Ic)、(29)R1cがアリールカルボニル基である前記
(28)記載の化合物、
【0010】(30)Zcがアシルアルキルカルボニル
基またはハロゲンで置換されていてもよいアルキルカル
ボニル基である前記(28)記載の化合物、(31)ア
ミノ酸残基がバリン、アラニンおよびアミノイソ酪酸か
ら選ばれるアミノ酸の残基である前記(28)記載の化
合物、(32)N−〔N−(9−フルオレニルメチルオ
キシカルボニル)−バリル−アミノイソブチリル〕−3
−アミノ−4−オキソブタン酸、N−〔N−(2−ナフ
トイル)−バリル−アラニル〕−4−アミノ−5−オキ
ソペンタン酸、N−{S−〔N−(9−フルオレニルメ
チルオキシカルボニル)−バリル〕−2−メルカプトプ
ロピオニル}−3−アミノ−4−オキソブタン酸、N−
{N−〔N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニ
ル)−バリル〕−1−アミノ−シクロヘキサンカルボニ
ル}−3−アミノ−4−オキソブタン酸、 N−〔N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニ
ル)−バリル−アラニル〕−4−アミノ−5−オキソペ
ンタン酸、N−〔N−(2−ナフトイル)−バリル−ア
ラニル〕−4−アミノ−5−オキソ−6−(2,6−ジ
クロロベンゾイルオキシ)ヘキサン酸、N−〔N−(2
−ナフトイル)−グルタミル−アラニル〕−4−アミノ
−5−オキソペンタン酸、N−〔N−(2−ナフトイ
ル)−バリル−プロリル〕−4−アミノ−5−オキソペ
ンタン酸、N−{N−〔N−(9−フルオレニルメチル
オキシカルボニル)−バリル〕−1−アミノ−シクロヘ
キサンカルボニル}−4−アミノ−5−オキソペンタン
酸、 N'−〔N−(2−ナフトイル)−バリル−アラニル〕
−N−(2−カルボキシエチル)−クロロアセトヒドラ
ジドもしくはN'−〔N−(2−ナフトイル)−バリル
−アラニル〕−N−(2−カルボキシエチル)−ジフェ
ニルホスフィニルオキシアセトヒドラジドである前記
(18)、(21)または(28)記載の化合物または
その塩および(33)前記(18)、(21)または
(28)記載の化合物を含有することを特徴とするIC
E阻害剤等に関する。
【0011】上記式(I)および(I')において、R1
水素原子またはアシル基を示す。R1で示される「アシ
ル基」としては、置換されていてもよいカルボン酸、置
換されていてもよいオキシカルボン酸、置換されていて
もよいスルホン酸、置換されていてもよいスルフィン酸
等から由来するアシル基等があげられ、例えばそれぞれ
式 R7CO−、R8OCO−、R9SO2−、R10SO− 〔式中、R7、R8、R9およびR10は、それぞれ置換さ
れていてもよい炭化水素基または複素環基を示す。〕等
で表される基等が挙げられる。R7、R8、R9およびR
10で示される「置換されていてもよい炭化水素基」にお
ける「炭化水素基」としては、例えばアルキル基、アル
ケニル基等の直鎖状または分枝鎖状の脂肪族炭化水素
基、例えばシクロアルキル基、シクロアルケニル基、シ
クロアルカジエニル基等の飽和または不飽和の脂環式炭
化水素基、単環式または縮合多環式アリール基、アラル
キル基等が挙げられ、好ましくはアリール基またはアラ
ルキル基が挙げられる。ここで、R7、R8、R9および
10で示される「炭化水素基」の例としてのアルキル基
としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペ
ンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、デシル、ドデシル、トリデシ
ル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ノナ
デシル、エイコサニル等の炭素数1ないし20のアルキ
ル基等が挙げられる。
【0012】R7、R8、R9およびR10で示される「炭
化水素基」の例としてのアルケニル基としては、例えば
ビニル、アリル、イソプロペニル、1−プロペニル、2
−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニ
ル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、3−メ
チル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニ
ル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3
−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−
ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、その他
特定の位置に二重結合を有するヘプテニル、オクテニ
ル、デセニル、テトラデセニル、オクタデセニル、エイ
コセニル等の炭素数2ないし20のアルケニル基等が挙
げられる。R7、R8、R9およびR10で示される「炭化
水素基」の例としてのシクロアルキル基としては、例え
ばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシ
クロ〔2.2.1〕ヘプチル、ビシクロ〔2.2.2〕オク
チル、ビシクロ〔3.2.1〕オクチル、ビシクロ〔3.
2.2〕ノニル、ビシクロ〔3.3.1〕ノニル、ビシク
ロ〔4.2.1〕ノニル、ビシクロ〔4.3.1〕デシル、
アダマンチル等の炭素数3ないし20のシクロアルキル
基等が挙げられる。
【0013】R7、R8、R9およびR10で示される「炭
化水素基」の例としてのシクロアルケニル基としては、
例えば2−シクロペンチル−1−イル、3−シクロペン
テン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−
シクロヘキセン−1−イル等の炭素数4ないし20のシ
クロアルケニル基等が挙げられる。R7、R8、R9およ
びR10で示される「炭化水素基」の例としてのシクロア
ルカジエニル基としては、例えば2,4−シクロペンタ
ジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−
イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル等の炭素
数4ないし20のシクロアルカジエニル基等が挙げられ
る。R7、R8、R9およびR10で示される「炭化水素
基」の例としてのアリール基としては、例えばフェニ
ル、インデニル、ナフチル(1−ナフチル、2−ナフチ
ル等)、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニ
ル、フルオレニル(9−フルオレニル、1−フルオレニ
ル)等の炭素数6ないし20のアリール基等が挙げられ
る。R7、R8、R9およびR10で示される「炭化水素基」
の例としてのアラルキル基としては、例えばベンジル、
フェネチル、3−フェニルプロピル、1−ナフチルメチ
ル、2−ナフチルメチル、9−フルオレニルメチル、ト
リチル等の炭素数7ないし20のアラルキル基等が挙げ
られ、中でもベンジル、フェネチル、9−フルオレニル
メチル等のアルキル部分がC1-6アルキル基のものが好
ましい。
【0014】R7、R8、R9またはR10で示される「炭
化水素基」の例としてのアルキル基としては、例えばデ
シル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデ
シル、オクタデシル、ノナデシル、エイコサニル等の炭
素数10ないし20のアルキル基等が好ましい。R7
8、R9またはR10で示される「炭化水素基」の例とし
てのアリール基としては、例えばインデニル、ナフチ
ル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル、
フルオレニル等の炭素数7ないし20の縮合多環式アリ
ール基等が好ましい。R7、R8、R9またはR10で示さ
れる「炭化水素基」の例としてのアラルキル基として
は、例えばフェネチル、3−フェニルプロピル、1−ナ
フチルメチル、2−ナフチルメチル、9−フルオレニル
メチル、トリチル等の炭素数8ないし20のアラルキル
基等が好ましい。R7、R8、R9およびR10で示される
「置換されていてもよい複素環基」における「複素環
基」としては、環系を構成する原子(環構成原子)とし
て、酸素、硫黄、窒素のうち少なくとも1個のヘテロ原
子をもつ芳香族複素環基を示し、例えばフリル、チエニ
ル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チア
ゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、
1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾ
リル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,
2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、
1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、
1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピ
リダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニ
ル、キノリル等の芳香族単環式複素環基;
【0015】例えばベンゾフラニル、イソベンゾフラニ
ル、ベンゾ〔b〕チエニル、インドリル、イソインドリ
ル、1H−インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾ
オキサゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベン
ゾチアゾリル、1,2−ベンゾイソチアゾリル、1H−
ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノ
リニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニ
ル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバ
ゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−カ
ルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノ
チアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チア
ントレニル、フェナトリジニル、フェナトロリニル、イ
ンドリジニル、ピロロ〔1,2−b〕ピリダジニル、ピ
ラゾロ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕
ピリジル、イミダゾ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ
〔1,2−b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2−a〕ピ
リミジニル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリ
ジル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリダジニ
ル等の2環性あるいは3環性芳香族縮合複素環基等の5
ないし8員の単環式あるいは2ないし3環性の複素環基
等が挙げられる。上記したR7、R8、R9およびR10
示される「置換されていてもよい炭化水素基または複素
環基」における「炭化水素基」または「複素環基」は、
それぞれ適当な位置に置換基を1個以上、好ましくは1
ないし3個有していてもよく、該置換基としては、例え
ばアミノ基、モノ−またはジ−置換アミノ基、環状アミ
ノ基、アミジノ基、カルバモイル基、N−モノ−または
ジ−低級アルキルカルバモイル基、カルボキシル基、低
級アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、低級アル
コキシ基、低級アルケニルオキシ基、シクロアルキルオ
キシ基、アラルキルオキシ基、アリール基、アリールオ
キシ基、メルカプト基、低級アルキルチオ基、アラルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アラルキルオキシカルボニ
ル基、複素環基、スルホ基、シアノ基、アジド基、ニト
ロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子等が挙げられる。ここ
で低級とは、特に指示しない限りアルキル部分が炭素数
1ないし6のものを示す。
【0016】R7、R8、R9およびR10で示される「炭
化水素基または複素環基」の置換基としての「モノ−ま
たはジ−置換アミノ基」の置換基の例としては、例えば
低級アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、te
rt−ペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘ
キシル等のC1-6アルキル基等)、C3-7シクロアルキル
基(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペン
チル、シクロヘキシル等)、アリール基、窒素,酸素,
硫黄の少なくとも1つをヘテロ原子として有する単環ま
たは2ないし3環性の5ないし8員の複素環基、C7-11
アラルキル基(例えばベンジル、フェネチル、3−フェ
ニルプロピル等)、C1-4アシル基(例えばホルミル、
アセチル等)、カルバモイル基、N−モノ−またはジ−
低級アルキルカルバモイル基、低級アルコキシカルボニ
ル基、ヒドロキシル基、低級アルコキシ基、アラルキル
オキシ基等が挙げられ、例えばN,N−ジ置換アミノ基
としては、置換基の一方がこれらの置換基のいずれかで
あり、他方が例えば上記の低級アルキル基、C3-7シク
ロアルキル基、アリール基、C7-11アラルキル基である
もの等が挙げられる。ここで、「モノ−またはジ−置換
アミノ基」の置換基の例としてのアリール基または複素
環基としては、上記したR7、R8、R9およびR10で示
される「置換されていてもよい炭化水素基」における炭
化水素基の例としてのアリール基、「置換されていても
よい複素環基」における複素環基と同様のものが用いら
れる。また、「モノ−またはジ−置換アミノ基」の置換
基の例としてのN−モノ−またはジ−低級アルキルカル
バモイル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルコ
キシ基、アラルキルオキシ基としては、以下のR7
8、R9およびR10で示される「炭化水素基または複素
環基」の置換基として説明するN−モノ−またはジ−低
級アルキルカルバモイル基、低級アルコキシカルボニル
基、低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基とそれぞれ
同様のものが用いられる。
【0017】R7、R8、R9およびR10で示される「炭
化水素基または複素環基」の置換基としての「環状アミ
ノ基」としては、例えば1−アゼチジニル、1−ピロリ
ジニル、ピペリジノ、チオモルホリノ、モルホリノ、1
−ピペラジニルおよび4位に低級アルキル基(例えばメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソ
ペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、1−エチル
プロピル、ヘキシル、イソヘキシル等のC1-6アルキル
基等)、アラルキル基、アリール基等を有する1−ピペ
ラジニル等が挙げられる。ここで、「環状アミノ基」の
例としての1−ピペラジニルの置換基としてのアラルキ
ル基、アリール基としては、上記したR7、R8、R9
よびR10で示される「置換されていてもよい炭化水素
基」における炭化水素基の例としてのアリール基、アラ
ルキル基と同様のものが用いられる。R7、R8、R9
よびR10で示される「炭化水素基または複素環基」の置
換基としての「N−モノ−またはジ−低級アルキルカル
バモイル基」としては、例えばN−メチルカルバモイ
ル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイ
ル、N−イソプロピルカルバモイル、N−ブチルカルバ
モイル等のN−モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、
または例えばN,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ
エチルカルバモイル、N,N−ジプロピルカルバモイ
ル、N,N−ジブチルカルバモイル等のN,N−ジ−C
1-6アルキルカルバモイル基等が挙げられる。
【0018】R7、R8、R9およびR10で示される「炭
化水素基または複素環基」の置換基としての「低級アル
コキシカルボニル基」としては、例えばメトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イ
ソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブ
トキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−
ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソ
ペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオキシカルボ
ニル、tert−ペンチルオキシカルボニル等のC1-6アル
コキシ−カルボニル基等が挙げられ、中でもメトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル
等が好ましい。R7、R8、R9およびR10で示される
「炭化水素基または複素環基」の置換基としての「低級
アルコキシ基」としては、例えばメトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ
シ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキ
シ、イソペンチルオキシ、tert−ペンチルオキシ、ネオ
ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキ
シ、1,1−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキ
シ、3,3−ジメチルブトキシ等の炭素数1ないし6の
アルコキシ基等が挙げられ、中でもメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト
キシ等の炭素数1ないし4のアルコキシ基等が好まし
い。R7、R8、R9およびR10で示される「炭化水素基
または複素環基」の置換基としての「低級アルケニルオ
キシ基」としては、例えばアリルオキシ、2−ブテニル
オキシ、2−ペンテニルオキシ等の炭素数1ないし6の
アルケニルオキシ基等が挙げられる。
【0019】R7、R8、R9およびR10で示される「炭
化水素基または複素環基」の置換基としての「シクロア
ルキルオキシ基」としては、例えばシクロブチルオキ
シ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等の
炭素数1ないし6のシクロアルキルオキシ基等が挙げら
れる。R7、R8、R9およびR10で示される「炭化水素
基または複素環基」の置換基としての「アラルキルオキ
シ基」としては、例えばベンジルオキシ、フェネチルオ
キシ、3−フェニルプロピルオキシ、1−ナフチルメチ
ルオキシ、2−ナフチルメチルオキシ、9−フルオレニ
ルメチルオキシ、トリチルオキシ等の炭素数7ないし2
0のアラルキルオキシ基等が挙げられる。R7、R8、R
9およびR10で示される「炭化水素基または複素環基」
の置換基としての「アリールオキシ基」としては、例え
ばフェニルオキシ、ナフチルオキシ、アントリルオキ
シ、フェナントリルオキシ、アセナフチレニルオキシ、
フルオレニルオキシ等の炭素数6ないし20のアリール
オキシ基等が挙げられる。R7、R8、R9およびR10
示される「炭化水素基または複素環基」の置換基として
の「低級アルキルチオ基」としては、例えばメチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブ
チルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−
ブチルチオ、ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ネオペ
ンチルチオ、tert−ペンチルチオ、1−エチルプロピル
チオ、ヘキシルチオ、イソヘキシルチオ等の炭素数1な
いし6のアルキルチオ基等が挙げられる。R7、R8、R
9およびR10で示される「炭化水素基または複素環基」
の置換基としての「アラルキルチオ基」としては、例え
ばベンジルチオ、フェネチルチオ、3−フェニルプロピ
ルチオ、1−ナフチルメチルチオ、2−ナフチルメチル
チオ、9−フルオレニルメチルチオ、トリチルチオ等の
炭素数7ないし20のアラルキルチオ基等が挙げられ
る。
【0020】R7、R8、R9およびR10で示される「炭
化水素基または複素環基」の置換基としての「アリール
チオ基」としては、例えばフェニルチオ、ナフチルチ
オ、アントリルチオ、フェナントリルチオ、アセナフチ
レニルチオ、フルオレニルチオ等の炭素数6ないし20
のアリールチオ基等が挙げられる。R7、R8、R9およ
びR10で示される「炭化水素基または複素環基」の置換
基としての「アリール基」としては、上記したR7
8、R9およびR10で示される「置換されていてもよい
炭化水素基」における「炭化水素基」の例としての「ア
リール基」と同様のものが用いられる。R7、R8、R9
およびR10で示される「炭化水素基または複素環基」の
置換基としての「複素環基」としては、上記したR7
8、R9およびR10で示される「置換されていてもよい
複素環基」における「複素環基」と同様のものが用いら
れる。R7、R8、R9およびR10で示される「炭化水素
基または複素環基」の置換基としての「ハロゲン原子」
としては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げ
られ、中でもフッ素、塩素、臭素等が好ましい。R7
8、R9およびR10で示される「炭化水素基または複素
環基」の置換基としての「アラルキルオキシカルボニル
基」としては、下記のR1の好ましい例として示す「ア
ラルキルオキシカルボニル基」と同様のものが用いられ
る。
【0021】R1で示される「アシル基」の中でも、
7、R8、R9およびR10で示される「置換されていて
もよい炭化水素基」における炭化水素基がアリール基ま
たはアラルキル基であるものが好ましく、また炭素数が
10ないし20のものが好ましい。また、R1として
は、例えば式R7CO−、R8OCO−〔式中の記号は前
記と同意義を示す。〕で表される基が好ましく、中でも
アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、アラルキルカルボニル基またはアリールカルボ
ニル基等がさらに好ましく、特にアラルキルオキシカル
ボニル基またはアリールカルボニル基等が好ましい。こ
こで、好ましいアラルキルオキシカルボニル基として
は、例えばベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキ
シカルボニル、3−フェニルプロピルオキシカルボニ
ル、1−ナフチルメチルオキシカルボニル、2−ナフチ
ルメチルオキシカルボニル、9−フルオレニルメチルオ
キシカルボニル、トリチルオキシカルボニル等の炭素数
7ないし20のアラルキル−オキシカルボニル基等が挙
げられ、中でもベンジルオキシカルボニル、9−フルオ
レニルメチルオキシカルボニル等のアルキル部分がC
1-6アルキル基のものが好ましく、特に9−フルオレニ
ルメチルオキシカルボニル等が好ましい。好ましいアリ
ールオキシカルボニル基としては、例えばフェニルオキ
シカルボニル、インデニルオキシカルボニル、ナフチル
オキシカルボニル、アントリルオキシカルボニル、フェ
ナントリルオキシカルボニル、アセナフチレニルオキシ
カルボニル、フルオレニルオキシカルボニル等の炭素数
6ないし20のアリールオキシカルボニル基等が挙げら
れる。好ましいアラルキルカルボニル基としては、例え
ばベンジルカルボニル、フェネチルカルボニル、3−フ
ェニルプロピルカルボニル、1−ナフチルメチルカルボ
ニル、2−ナフチルメチルカルボニル、9−フルオレニ
ルメチルカルボニル、トリチルカルボニル等の炭素数7
ないし20のアラルキル−カルボニル基等が挙げられ、
中でもベンジルカルボニル、9−フルオレニルメチルカ
ルボニル等のアルキル部分がC1-6アルキル基のものが
好ましい。好ましいアリールカルボニル基としては、例
えばフェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、インデ
ニルカルボニル、アントリルカルボニル、フェナントリ
ルカルボニル、アセナフチレニルカルボニル、フルオレ
ニルカルボニル等の炭素数6ないし20のアリールカル
ボニル基等が挙げられ、特にナフチルカルボニル等が好
ましい。
【0022】上記式(I)および(I')において、
2、R3およびR4は、同一または異なって、結合手、
アミノ酸残基または式 −Y−R5− (式中、R5はアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
を、Yは−O−、−S−または−NR6−を、R6は水素
原子または炭素数1ないし6の低級アルキル基を示
す。)で表される基を示す。ここで、R2、R3およびR
4で示される「アミノ酸残基」およびR5で示される「ア
ミノ酸残基からイミノ基を除いた基」におけるアミノ酸
とは、カルボン酸の母体構造の水素原子の少なくとも1
つがアミノ基に置換された基を総称するものであり、炭
素数2ないし20の母体構造を有するα−、β−、γ
−、δ−、アミノ酸等が挙げられる。このようなアミノ
酸の例としては、α−アミノ酸が好ましく、例えばアラ
ニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、シ
ステイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒス
チジン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニ
ン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニ
ン、トリプトファン、チロシン、バリン等の蛋白質構成
アミノ酸やその他、ノルバリン、ノルロイシン、2−ア
ミノアジピン酸、2−アミノ酪酸、2−アミノイソ酪
酸、1−アミノシクロプロパンカルボン酸、1−アミノ
シクロペンタンカルボン酸、1−アミノシクロヘキサン
カルボン酸、チロニン、オルニチン、ヒドロキシプロリ
ン、ヒドロキシリジン等のアミノ酸等が例示される。
【0023】また、ここにおけるアミノ酸としては環状
イミノ酸も含まれる。「環状イミノ酸」としては、置換
されていてもよいシクロアルカンカルボン酸または置換
されていてもよいシクロアルケンカルボン酸のメチレン
基の少なくとも1つがイミノ基に置換されたものが挙げ
られ、具体的にはプロリン、ヒドロキシプロリン、
【化17】 5で示される「アミノ酸残基からイミノ基(−NH
−)を除いた基」としては、直鎖状または分岐鎖状のC
1-10アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、te
rt−ペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘ
キシル、ヘプチル、オクチル、デシル等)、C2-10アル
ケニル基(例えばビニル、アリル、イソプロペニル、1
−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−、2
−または3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、3
−メチル−2−ブテニル、1−、2−、3−または4−
ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−、2
−、3−、4−または5−ヘキセニル、その他特定の位
置に二重結合を有するヘプテニル、オクテニル、デセニ
ル等)、C7-20アラルキル基(例えばベンジル、フェネ
チル、3−フェニルプロピル、1−ナフチルメチル、2
−ナフチルメチル、9−フルオレニルメチル等)、C
3-7シクロアルキル(例えばシクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル等)、C3-7シクロアルケニル(例えば2−シクロペ
ンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2
−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1
−イル等)、C6-15アリール(例えばフェニル、ナフチ
ル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル、
フルオレニル等)、C3-20単環式もしくは縮合多環式複
素環アラルキル基(例えば4−イミダゾリルメチル、3
−ピリジルメチル、4−チアゾリルメチル、3−インド
リルメチル、3−キノリルメチル等)等を母体構造とし
て有する基が挙げられる。
【0024】
【化18】 これらの基は、それぞれ適当な位置に置換基を1個以上
好ましくは1ないし3個有していてもよく、それらの置
換基としては例えば、アミノ基、アシル置換アミノ基、
グアニジノ基、アシルグアジノ基、アシルアミジノ基、
アミジノ基、アシル基、カルバモイル基、N−モノ−ま
たはジ−低級アルキルカルバモイル基、カルボキシル
基、低級アルコキシカルボニルオキシ基、ヒドロキシル
基、アシルヒドロキシル基、低級アルコキシ基、低級ア
ルケニルオキシ基、C3-6シクロアルキルオキシ基、C
7-11アラルキルオキシ基、フェノキシ基、メルカプト
基、アシルメルカプト基、低級アルキルチオ基、C7-11
アラルキルチオ基、フェニルチオ基、スルホ基、シアノ
基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子等
が挙げられる。ここで、上記したアシル置換アミノ基、
アシルグアジノ基、アシルアミジノ基、アシルヒドロキ
シル基およびアシルメルカプト基における置換基として
の「アシル基」としては、例えば、アルカノイル基、ア
ルケノイル基、シクロアルカンカルボニル基、アルカン
スルホニル基等の脂肪族アシル基;アロイル基、アリー
ルアルカノイル基、アリールアルケノイル基、アレーン
スルホニル基等の芳香族アシル基、芳香族複素環カルボ
ニル基、複素環アルカノイル基等の複素芳香族アシル基
等が挙げられる。
【0025】置換基の「アシル基」としてのアルカノイ
ル基としては、例えばホルミル、アセチル、プロピオニ
ル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリ
ル、ピバロイル、ヘキサノイル等の低級(C1-6)アル
カノイル基等が挙げられる。置換基の「アシル基」とし
てのアルケノイル基としては、例えばアクリロイル、メ
タクリロイル、クロトノイル、イルクロトノイル等の低
級(C3-8)アルケノイル基等が挙げられる。置換基の
「アシル基」としてのシクロアルカンカルボニル基とし
ては、例えばシクロプロパンカルボニル基、シクロブタ
ンカルボニル基、シクロペンタンカルボニル基、シクロ
ヘキサンカルボニル基等の低級(C3-7)シクロアルカ
ンカルボニル基等が挙げられる。置換基の「アシル基」
としてのアルカンスルホニル基としては、例えばメシ
ル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル等の低級
(C1-6)アルカンスルホニル基が挙げられる。置換基
の「アシル基」としてのアロイル基としては、例えばベ
ンゾイル、p−トルオイル、1−ナフトイル、2−ナフ
トイル等のC8-20アロイル基等が挙げられる。置換基の
「アシル基」としてのアリールアルカノイル基として
は、例えばフェニルアセチル、フェニルプロピオニル、
ヒドロアトロポイル、フェニルブチリル等のアリール
(C6-20)−低級(C2-7)アルカノイル基が挙げられ
る。置換基の「アシル基」としてのアリールアルケノイ
ル基とは、アリール基で置換されたアルケニルカルボニ
ル基を意味し、例えばシンナモイル、アトロポイル等の
アリール(C6-20)−低級(C3-8)アルケノイル基が
挙げられる。置換基の「アシル基」としてのアレーンス
ルホニル基とは、アリールスルホニル基を意味し、例え
ばベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニル等のC
6-20アリールスルホニル基が挙げられる。
【0026】置換基の「アシル基」としての芳香族複素
環カルボニル基としては、例えばフロイル、テノイル、
ニコチノイル、イソニコチノイル、ピロールカルボニ
ル、オキサゾールカルボニル、チアゾールカルボニル、
イミダゾールカルボニル、ピラゾールカルボニル等芳香
族複素環(酸素、硫黄、窒素のうち少なくとも1個のヘ
テロ原子を有する単環または2ないし3環性の5ないし
8員の複素環)カルボニル基が挙げられる。置換基の
「アシル基」としての複素環アルカノイル基としては、
芳香族複素環基あるいは非芳香族複素環基が置換したア
ルキルカルボニル基が挙げられ、例えばチエニルアセチ
ル、チエニルプロパノイル、フリルアセチル、チアゾリ
ルアセチル、1,2,4−チアジアゾリルアセチル、ピリ
ジルアセチル等の芳香族複素環(酸素、硫黄、窒素のう
ち少なくとも1個のヘテロ原子を有する単環または2な
いし3環性の5ないし8員の複素環)低級(C2-7)ア
ルカノイル基あるいは例えばアゼチジニルカルボニル、
ピロリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル等の
非芳香族複素環(酸素、硫黄、窒素のうち少なくとも1
個のヘテロ原子を有する単環性の5ないし8員の複素
環)低級(C2-7)アルカノイル基が挙げられる。上記
した置換基としての「低級アルコキシカルボニルオキシ
基」としては、例えばメトキシカルボニルオキシ、エト
キシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、
イソプロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニル
オキシ、イソブトキシカルボニルオキシ、sec−ブトキ
シカルボニルオキシ、tert−ブトキシカルボニルオキ
シ、ペンチルオキシカルボニルオキシ、イソペンチルオ
キシカルボニルオキシ、ネオペンチルオキシカルボニル
オキシ、tert−ペンチルオキシカルボニルオキシ等のC
1-6アルコキシ−カルボニルオキシ基等が挙げられる。
【0027】上記したその他の基(アシル基、N−モノ
−またはジ−低級アルキルカルバモイル基、低級アルコ
キシ基、低級アルケニルオキシ基、C3-6シクロアルキ
ルオキシ基、C7-11アラルキルオキシ基、低級アルキル
チオ基、C7-11アラルキルチオ基、ハロゲン原子)につ
いては、R1で示される「アシル基」、およびその「ア
シル基」においてR7、R8、R9およびR10の「置換さ
れていてもよい炭化水素基または複素環基」の置換基と
して例示した基と同様のものが用いられる。R5として
は、例えば式
【化19】 〔式中、RaおよびRbは、同一または異なって、水素原
子もしくは互いに連結して環状構造を形成していてもよ
いC1-8アルキル基を示す。〕で表される基等も例示さ
れる。ここで、RaまたはRbで示される「C1-8アルキ
ル基」としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、te
rt−ペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘ
キシル等が挙げられる。さらにR5として具体的には、
アラニン、グルタミン酸、グルタミン、ロイシン、イソ
ロイシン、リジン、セリン、トレオニン、バリン、ノル
バリン、ノルロイシン、アミノ酪酸、2−アミノイソ酪
酸等のアミノ酸の残基からイミノ基を除いた基が挙げら
れ、中でもバリン、アラニン、グルタミン酸、2−アミ
ノイソ酪酸等のアミノ酸の残基からイミノ基を除いた基
等が好ましい。
【0028】上記式(I)および(I')において、Y
は−O−、−S−または−NR6−(R6は水素原子また
は低級アルキル基を示す)を表す。ここで、R6で表さ
れる「低級アルキル基」としては、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、t
ert−ブチル、1−エチルプロピル、ペンチル、ヘキシ
ル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル等
の直鎖状あるいは分岐鎖状の炭素数1ないし6のアルキ
ル基等が挙げられる。Yとしては、−O−または−NR
6−である場合が好ましく、また−S−または−NR6
である場合も好ましい。R2、R3およびR4としては、
その1つが結合手であり、他の2つが同一または異なっ
て、アミノ酸残基である場合が好ましい。上記式(I)
および(I')において、Zは水素原子、アシル基また
は置換されていてもよい炭化水素基を示す。Zで示され
る「アシル基」としては、置換されていてもよいオキシ
カルボン酸、置換されていてもよいカルボン酸、置換さ
れていてもよいスルホン酸、置換されていてもよいスル
フィン酸等から由来するアシル基等があげられ、例えば
それぞれ式 R11CO−、R12OCO−、R13SO2−、R14SO− 〔式中、R11、R12、R13およびR14は水素原子または
置換されていてもよい炭化水素基を示す。〕等で表され
る基等が挙げられる。
【0029】R11、R12、R13およびR14で示される
「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水
素基」としては、上記したR7、R8、R9およびR10
示される「置換されていてもよい炭化水素基」における
「炭化水素基」と同様のものが用いられ、中でもアルキ
ル基またはアルケニル基等が好ましい。R11、R12、R
13およびR14で示される「置換されていてもよい炭化水
素基」の置換基としては、上記したR7、R8、R9およ
びR10で示される「置換されていてもよい炭化水素基」
の置換基と同様のものが用いられ、さらに、例えばオキ
ソ基、式
【化20】 〔式中、R15およびR16はそれぞれ置換されていてもよ
い炭化水素基または複素環基を示す。〕で表される基、
アリールカルボニルオキシ基、アリールスルホニル基等
も用いられる。ここで、好ましいアリールカルボニルオ
キシ基としては、例えばフェニルカルボニルオキシ、イ
ンデニルカルボニルオキシ、ナフチルカルボニルオキ
シ、アントリルカルボニルオキシ、フェナントリルカル
ボニルオキシ、アセナフチレニルカルボニルオキシ、フ
ルオレニルカルボニルオキシ等の炭素数6ないし20の
アリールカルボニルオキシ基等が挙げられる。ここで、
これらのアリールカルボニルオキシ基における「アリー
ル」は、ハロゲン原子(例えば塩素、フッ素等)および
ハロゲン原子(例えば塩素、フッ素等)で置換されてい
てもよいアルキル(例えばメチル、エチル等のC1-6
ルキル等)等から選ばれた1ないし5個で置換されてい
てもよい。
【0030】R15およびR16で示される「置換されてい
てもよい炭化水素基または複素環基」は、上記した
7、R8、R9およびR10で示される「置換されていて
もよい炭化水素基または複素環基」と同様のものが用い
られる。Zで示される「アシル基」としては、式R11
O−〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される
基が好ましい。Zで示される「置換されていてもよい炭
化水素基」における「炭化水素基」としては、上記した
7、R8、R9およびR10で示される「置換されていて
もよい炭化水素基」における「炭化水素基」と同様のも
のが用いられる。Zで示される「置換されていてもよい
炭化水素基」の置換基としては、上記したR7、R8、R
9およびR10で示される「置換されていてもよい炭化水
素基」の置換基と同様のものが用いられ、さらにアシル
基等も用いられる。このような「アシル基」としては、
上記したZで示される「アシル基」と同様のものが用い
られる。Zで示される「置換されていてもよい炭化水素
基」としては、例えばC1-6アルコキシ基で置換されて
いてもよいC1-20アルキル基等が好ましい。Zとして
は、「アシル基」または「置換されていてもよい炭化水
素基」が好ましい。また、Zとしてはアルデヒド基(−
CHO)またはその誘導基も好ましい。ここで、「アル
デヒドの誘導基」としては、生体内で酵素反応等によ
り、あるいは酸化、還元、脱離等の通常の化学反応によ
りアルデヒド基を誘導する基あるいはアルデヒド基から
誘導される基を示し、例えば、式 −COWまたは−C(ORc)2W 〔式中、Wは水素原子、アジド、低級アルキル基、モノ
−,ジ−またはトリハロゲノC1-6アルキル基を、Rc
1-6アルキル基、C7-20アラルキル基または2つのRc
が結合して構成するC2-7アルキレン基を示す。〕で表
される基等が含まれる。
【0031】ここで、Wで示される「低級アルキル基」
としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペ
ンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル
等のC1-6アルキル基が挙げられる。Wで示される「モ
ノ−,ジ−またはトリハロゲノC1-6アルキル基」とし
ては、例えばクロロメチル、ブロモメチル、フルオロメ
チル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリフルオ
ロメチル、2,2,2−トリクロロメチル等が挙げられ
る。Wとしては、例えば水素原子等が好ましい。Rc
示される「C1-6アルキル基」としては例えばメチル、
エチル等が、「C7-20アラルキル基」としては例えばベ
ンジル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル等
が、「2つのRcが結合して構成するC2-7アルキレン
基」としては例えばエチレン、プロピレン等が挙げられ
る。Rcとしては、例えばメチルまたはベンジル基等が
好ましい。さらに、Zで示される「アルデヒドまたはそ
の誘導基」は、C末端のカルボキシル基と結合して、例
えば式
【化21】 上記式(I)および(I')において、nは1または2を
示す。
【0032】上記式(I)および(I')で表される化合
物のエステルとしては、例えば、C1-6アルキルエステ
ル、ニトロ、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシカルボ
ニル等で置換されていてもよいフェニルあるいはベンジ
ルエステル等の合成中間体として用いられるもの、薬理
学的に許容しうるものあるいは生体内で薬理学的に亨受
しうるものに変じるもの等が挙げられる。ここで、「C
1-6アルキルエステル」としては、例えばメチルエステ
ル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピル
エステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、sec
−ブチルエステル、tert−ブチルエステル、ペンチルエ
ステル、イソペンチルエステル、ネオペンチルエステ
ル、tert−ペンチルエステル、1−エチルプロピルエス
テル、ヘキシルエステル、イソヘキシルエステル等が挙
げられる。「C1-6アルコキシ」としては、例えばメト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、
ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、tert−ペンチル
オキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、イソヘ
キシルオキシ、1,1−ジメチルブトキシ、2,2−ジメ
チルブトキシ、3,3−ジメチルブトキシ等が挙げられ
る。「C1-6アルコキシカルボニル」としては、例えば
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシ
カルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカル
ボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカル
ボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカ
ルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチ
ルオキシカルボニル、tert−ペンチルオキシカルボニル
等が挙げられる。
【0033】本発明の目的化合物(I)および(I')の
塩としては薬学的に許容される塩が好ましく、例えば無
機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸
との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられ
る。無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリ
ウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム
塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;ならびに
アルミニウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。有機
塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチ
レンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好
適な例としては、例えば酢酸、臭化水素酸、硝酸、硫
酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適
な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、
フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン
酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げら
れる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例え
ばアルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げら
れ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばア
スパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。上
記化合物(I)および(I')は、新規化合物として化合
物(Ia)、(Ib)および(Ic)を含む。化合物(Ia)、
(Ib)および(Ic)で用いられるエステルまたは塩は、
化合物(I)および(I')のエステルまたは塩として上
記したものと同様のものが用いられる。
【0034】式(Ia)中、R1aはアラルキルオキシカル
ボニル基を示す。R1aで示される「アラルキルオキシカ
ルボニル基」としては、上記のR1の好ましいものとし
て例示した「アラルキルオキシカルボニル基」と同様の
ものが用いられる。R1aとしては、例えば9−フルオレ
ニルメチルオキシカルボニル等が好ましい。式(Ia)
中、R2a、R3aおよびR4aは、同一または異なって、結
合手、アミノ酸残基または式 −Ya−R5a− (式中、R5aはアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
を、Yaは−S−または−NR6a−(R6aは水素原子ま
たは低級アルキル基を示す)を示す)で表される基を示
す。R2a、R3aおよびR4aとして示されるアミノ酸残基
および式−Ya−R5a−で表される基としては、上記し
たR2、R3およびR4として示されるアミノ酸残基およ
び式−Y−R5−で表される基と同様のものが用いられ
る。R5aで示される「アミノ酸残基からイミノ基を除い
た基」としては、上記のR5として例示した「アミノ酸
残基からイミノ基を除いた基」と同様のものが用いられ
る。ここで、アミノ酸残基としては例えばバリンおよび
アミノイソ酪酸から選ばれるアミノ酸の残基等が好まし
い。R6aで示される「低級アルキル基」としては、上記
のR6として例示した「低級アルキル基」と同様のもの
が用いられる。R2a、R3aおよびR4aとしては、1つが
結合手で、他の2つが、同一または異なって、アミノ酸
残基(好ましくはバリンおよびアミノイソ酪酸から選ば
れるアミノ酸の残基等)である場合が好ましい。式(I
a)中、Zaはアルデヒド基またはアセタール基を示す。
【0035】Zaで示される「アルデヒド基またはアセ
タール基」としては、上記のZとして例示した式 −COWまたは−C(ORc2W 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される基と
同様のものが用いられ、Rcとしてはメチル基等が、W
としては水素等が好ましい。ここで、Zaとしては例え
ばアルデヒド基等が好ましい。化合物(Ia)としては、
例えばR1aがアラルキルオキシカルボニル基で、R2a
3aおよびR4aの中の1つが結合手であり、他の2つが
バリンおよびアミノイソ酪酸から選ばれるアミノ酸の残
基で、Zaはアルデヒド基である化合物等が好ましい。
とりわけN−〔N−(9−フルオレニルメチルオキシカ
ルボニル)−バリル−アミノイソブチリル〕−3−アミ
ノ−4−オキソブタン酸、N−{N−〔N−(9−フル
オレニルメチルオキシカルボニル)−バリル〕−1−ア
ミノ−シクロヘキサンカルボニル}−3−アミノ−4−
オキソブタン酸もしくはN−{S−〔N−(9−フルオ
レニルメチルオキシカルボニル)−バリル〕−2−メル
カプトプロピオニル}−3−アミノ−4−オキソブタン
酸またはその塩等が好ましい。上記式(Ib)中、R1b
アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルカルボ
ニル基、複素環カルボニル基、ヒドロキシ、カルボキシ
もしくはベンジルオキシカルボニルで置換されていても
よいアリールカルボニル基またはヒドロキシで置換され
ていてもよいアリールスルホニル基を示す。R1bで示さ
れる「アラルキルオキシカルボニル基」または「アリー
ルカルボニル基」としては、上記のR1の好ましいもの
として例示した「アラルキルオキシカルボニル基」また
は「アリールカルボニル基」と同様のものが用いられ
る。R1bで示される「シクロアルキルカルボニル基」と
しては、例えばシクロプロピルカルボニル、シクロブチ
ルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキ
シルカルボニル、シクロヘプチルカルボニル、シクロオ
クチルカルボニル、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプチルカル
ボニル、ビシクロ〔2.2.2〕オクチルカルボニルカル
ボニル、ビシクロ〔3.2.1〕オクチルカルボニル、ビ
シクロ〔3.2.2〕ノニルカルボニル、ビシクロ〔3.
3.1〕ノニルカルボニル、ビシクロ〔4.2.1〕ノニ
ルカルボニル、ビシクロ〔4.3.1〕デシルカルボニ
ル、アダマンチルカルボニル等の炭素数3ないし20の
シクロアルキル−カルボニル基等が挙げられる。
【0036】R1bで示される「アリールスルホニル基」
としては、例えばフェニルスルホニル、ナフチルスルホ
ニル、アントリルスルホニル、フェナントリルスルホニ
ル、アセナフチレニルスルホニル、フルオレニルスルホ
ニル等の炭素数6ないし20のアリールスルホニル基等
が挙げられる。R1bで示される「複素環カルボニル基」
における「複素環」としては、上記したR1で例示した
「複素環基」と同様の複素環が用いられる。R1bとして
は、例えばアラルキルオキシカルボニル基またはアリー
ルカルボニル基等が好ましく、中でも9−フルオレニル
メチルオキシカルボニルまたは2−ナフチルカルボニル
等が好ましい。上記式(Ib)中、R2b、R3bおよびR4b
は、同一または異なって、結合手、アミノ酸残基または
式 −Yb−R5b− (式中、R5bはアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
を、Ybは−O−、−S−または−NR6b−(R6bは水
素原子または低級アルキル基を示す)を示す)で表され
る基を示す。R5bで示される「アミノ酸残基からイミノ
基を除いた基」としては、上記のR5として例示した
「アミノ酸残基からイミノ基を除いた基」と同様のもの
が用いられる。ここで、アミノ酸残基としては例えばバ
リン、プロリン、アラニンおよびグルタミン酸から選ば
れるアミノ酸の残基等が好ましい。R6bで示される「低
級アルキル基」としては、上記のR6として例示した
「低級アルキル基」と同様のものが用いられる。
【0037】R2a、R3aおよびR4aとしては、1つが結
合手であり、他の2つが同一または異なって、アミノ酸
の残基(例えばバリン、プロリン、アラニンおよびグル
タミン酸から選ばれるアミノ酸の残基等)が好ましい。
上記式(Ib)中、Zbはアルデヒド基、アセタール基、
アシルアルキルカルボニル基または置換アルケニル基を
示す。Zbで示される「アルデヒド基」または「アセタ
ール基」としては、上記のZとして例示した式 −COWまたは−C(ORc2W 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される基と
同様のものが用いられ、Rcとしてはメチル基等が、W
としては水素等が好ましく、中でも例えばアルデヒド基
等が好ましい。Zbで示される「置換アルケニル基」に
おける「アルケニル基」としては、上記のR1の「炭化
水素基」として例示した「アルケニル基」と同様のもの
が用いられ、例えばビニル等が好ましい。Zbで示され
る「置換アルケニル基」における置換基としては、例え
ばアリールスルホニル、アルキルスルホニル、アリール
カルボニル、アルキルカルボニル等が挙げられる。ここ
で、「アリールスルホニル」または「アリールカルボニ
ル」としては、R1bで上記したものと同様のものが用い
られ、例えばフェニルスルホニルまたはフェニルカルボ
ニル等が好ましい。
【0038】「アルキルスルホニル」としては、例えば
メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホ
ニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イ
ソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−
ブチルスルホニル、ペンチルスルホニルスルホニル、イ
ソペンチルスルホニル、ネオペンチルスルホニル、tert
−ペンチルスルホニル、1−エチルプロピルスルホニ
ル、ヘキシルスルホニル、イソヘキシルスルホニル、ヘ
プチルスルホニル、オクチルスルホニル、デシルスルホ
ニル、ドデシルスルホニル、トリデシルスルホニル、テ
トラデシルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、オク
タデシルスルホニル、ノナデシルスルホニル、エイコサ
ニルスルホニル等の炭素数1ないし20のアルキルスル
ホニル基等が挙げられ、例えばプロピルスルホニル等が
好ましい。「アルキルカルボニル」としては、例えばア
セチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソ
プロピルカルボニル、ブチルカルボニル、イソブチルカ
ルボニル、sec−ブチルカルボニル、tert−ブチルカル
ボニル、ペンチルカルボニルカルボニル、イソペンチル
カルボニル、ネオペンチルカルボニル、tert−ペンチル
カルボニル、1−エチルプロピルカルボニル、ヘキシル
カルボニル、イソヘキシルカルボニル、ヘプチルカルボ
ニル、オクチルカルボニル、デシルカルボニル、ドデシ
ルカルボニル、トリデシルカルボニル、テトラデシルカ
ルボニル、ヘキサデシルカルボニル、オクタデシルカル
ボニル、ノナデシルカルボニル、エイコサニルカルボニ
ル等の炭素数1ないし20のアルキル−カルボニル基等
が挙げられ、例えばメチルカルボニル等が好ましい。
【0039】Zbで示される「アシルアルキルカルボニ
ル基」における「アシル」としては、上記のZで例示し
た「アシル基」と同様のものが用いられる。Zbで示さ
れる「アシルアルキルカルボニル基」における「アルキ
ル」としては上記のR7、R8、R9およびR10で示され
る「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化
水素基」の例としての「アルキル」と同様のものが用い
られる。Zbで示される「アシルアルキルカルボニル
基」としては、ハロゲン原子(例えば塩素等)で置換さ
れていてもよいアリールカルボニルオキシカルボニル基
等が好ましい。Zbとしては、例えばアルデヒド基また
はアシルアルキルカルボニル基等が好ましく、中でもア
ルデヒド基または2,6−ジクロロベンゾイルオキシメ
チルカルボニル基等が好ましい。化合物(Ib)として
は、R1bがアラルキルオキシカルボニルまたはアリール
カルボニルで、R2b、R3bおよびR4bの中の1つが結合
手であり、他の2つが、同一または異なって、バリン、
プロリン、アラニンおよびグルタミン酸から選ばれるア
ミノ酸の残基で、Zbがアルデヒドまたはハロゲン原子
で置換されていてもよいアリールカルボニルオキシカル
ボニル基である化合物等が好ましい。
【0040】化合物(Ib)として具体的には、例えばN
−〔N−(2−ナフトイル)−バリル−アラニル〕−4
−アミノ−5−オキソペンタン酸、N−〔N−(9−フ
ルオレニルメチルオキシカルボニル)−バリル−アラニ
ル〕−4−アミノ−5−オキソペンタン酸、N−〔N−
(2−ナフトイル)−バリル−アラニル〕−4−アミノ
−5−オキソ−6−(2,6−ジクロロベンゾイルオキ
シ)ヘキサン酸、N−〔N−(2−ナフトイル)−グル
タミル−アラニル〕−4−アミノ−5−オキソペンタン
酸、N−〔N−(2−ナフトイル)−バリル−プロリ
ル〕−4−アミノ−5−オキソペンタン酸もしくはN−
{N−〔N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニ
ル)−バリル〕−1−アミノ−シクロヘキサンカルボニ
ル}−4−アミノ−5−オキソペンタン酸またはその塩
等が好ましい。上記式(Ic)中、R1cはアラルキルオキ
シカルボニル基またはアリールカルボニル基を示す。R
1cで示される「アラルキルオキシカルボニル基」または
「アリールカルボニル基」としては、上記のR1の好ま
しいものとして例示した「アラルキルオキシカルボニル
基」と「アリールカルボニル基」と同様のものが用いら
れ、R1cとしては例えばアリールカルボニル基等が好ま
しい。
【0041】R1cとして具体的には、例えば9−フルオ
レニルメチルオキシカルボニル、2−ナフチルカルボニ
ル等が挙げられ、中でも2−ナフチルカルボニル等が好
ましい。上記式(Ic)中、R2c、R3cおよびR4cは、同
一または異なって、結合手、アミノ酸残基または式 −Yc−R5c− (式中、R5cはアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
を、Ycは−O−、−S−または−NR6c−(R6cは水
素原子または低級アルキル基を示す)を示す)で表され
る基を示す。R2c、R3cおよびR4cで示される「アミノ
酸残基」および「式−Yc−R5c−で表わされる基」と
しては、前記したR2、R3およびR4で示される「アミ
ノ酸残基」および「式−Y−R5−で表わされる基」と
同様のものが用いられる。R5cで示される「アミノ酸残
基からイミノ基を除いた基」としては、上記のR5で例
示した「アミノ酸残基からイミノ基を除いた基」と同様
のものが用いられる。ここで、アミノ酸残基としては例
えばバリン、アラニンおよびアミノイソ酪酸から選ばれ
るアミノ酸の残基等が好ましい。R6cで示される「低級
アルキル基」としては、上記のR6として例示した「低
級アルキル基」と同様のものが用いられる。R2c、R3c
およびR4cの中の1つが結合手であり、他の2つが、同
一または異なって、アミノ酸残基(好ましくはバリン、
アラニンおよびアミノイソ酪酸から選ばれるアミノ酸の
残基等)が好ましい。上記式(Ic)中、Zcはアルデヒ
ド基、アセタール基、置換カルボニル基または置換アル
ケニル基を示す。Zcとしてはアルデヒド基、置換カル
ボニル基または置換アルケニル基が好ましく、中でも置
換カルボニル基または置換アルケニル基が好ましい。Z
cで示される「アルデヒド基またはアセタール基」とし
ては、上記のZとして例示した式 −COWまたは−C(ORc2W 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される基と
同様のものが用いられ、Rcとしてはメチル基等が、W
としては水素等が好ましい。Zcで示される「置換カル
ボニル基」または「置換アルケニル基」の置換基として
は、置換されていてもよい炭化水素基等が挙げられ、こ
のような「置換されていてもよい炭化水素基」として
は、上記したZで示される「置換されていてもよい炭化
水素基」と同様のものが用いられる。
【0042】Zcで示される「置換アルケニル基」とし
ては、アリール(例えばフェニル等のC6-20アリール
等)で置換されたアルケニル(例えばビニル等のC2-20
アルケニル等)等が好ましい。Zcで示される「置換カ
ルボニル基」としては、ハロゲン原子(例えば塩素、フ
ッ素、臭素等)、オキソ、アルコキシ(例えばメトキ
シ、エトキシ等のC1-6アルコキシ等)、アリールまた
はアシルで置換されていてもよいアルキルカルボニル基
またはアルケニルカルボニル基等が挙げられ、例えばア
シルオキシアルキルカルボニル基またはハロゲン原子で
置換されていてもよいアルキルカルボニル基等が好まし
く、中でもクロロメチルカルボニルまたはジフェニルホ
スフィニルオキシアセチル等が好ましい。ここで、Zc
で示される「置換カルボニル基」の例としての「アルキ
ルカルボニル」における「アルキル」および「アルケニ
ルカルボニル」における「アルケニル」としては、上記
したZで示される「置換されていてもよい炭化水素基」
における「炭化水素基」の例としての「アルキル」およ
び「アルケニル」と同様のものが用いられる。Zcで示
される「置換カルボニル基」の例としての「アルキルカ
ルボニル」および「アルケニルカルボニル」の置換基と
しての「アリール」および「アシル」としては、上記し
たZで示される「置換されていてもよい炭化水素基」に
おける「炭化水素基」の例としての「アリール」、およ
び上記したZで示される「アシル」と同様のものが用い
られる。
【0043】化合物(Ic)として具体的には、例えば
N'−〔N−(2−ナフトイル)−バリル−アラニル〕
−N−(2−カルボキシエチル)−クロロアセトヒドラ
ジドもしくはN'−〔N−(2−ナフトイル)−バリル
−アラニル〕−N−(2−カルボキシエチル)−ジフェ
ニルホスフィニルオキシアセトヒドラジドまたはその塩
等が好ましい。本発明の化合物(I)または(I')は以
下で記載され、又実施例で具体的に示される方法を用い
て製造される。化合物(I)または(I')は例えば以下
の方法によって製造することができる。
【化22】
【0044】(1)式(II) R1−R2−R3−R4−OQa (II) 〔式中、Qaは水素原子またはカルボキシル基の保護基
を、他の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物またはその塩に、必要ならQaで表わされるカルボ
キシル基の保護基を除去して、また必要ならカルボン酸
を活性化したうえで、式(III)
【化23】 〔式中、Maは水素原子またはアミノ基の保護基を、Qb
は水素原子またはカルボキシル基の保護基を、他の記号
は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその
塩を、必要ならMaで表わされるアミノ基の保護基を除
去して反応させ、反応後必要ならQbで表わされるカル
ボキシル基の保護基を除去することにより、製造するこ
とができる。
【0045】上記(1)の反応におけるカルボン酸等の
酸成分の活性化法としては、酸ハロゲン化物法、アジド
法、混合酸無水物法(“他の酸”として塩化イソブチル
オキシカルボニルや塩化ピバル酸等が用いられる)、対
称酸無水物法、さらには縮合剤としてN,N'−カルボジ
イミダゾール、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチ
ル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ド、N−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−
ジヒドロキノリン、ジエチル ホスホロシアニディト、
ジフェニル ホスホリルアジド、2−(1H−ベンゾト
リアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチル
ウロニウム・テトラフルオロポレイト、2−(1H−ベ
ンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラ
メチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート、ベン
ゾトリアゾール−1−イル−ロキシ−トリス(ジメチル
アミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート、
ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロ
リジノ−ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート、
ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム・ヘキサフ
ルオロホスフェート、2−(5−ノルボルネン−2,3
−ジカルボキシイミド)−テトラメチルウロニウム テ
トラフルオロボレイト等を用いる方法、また4−ジメチ
ルアミノピリジン、3−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ
−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、N−ヒ
ドロキシ スクシイミド、N−ヒドロキシ−5−ノルボ
ルネン−2,3−ジカルボキシイミド、N−ヒドロキシ
−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド等の
存在下に上記縮合剤を作用させる方法、もしくはこれら
を用いた活性エステル法等が用いられる。
【0046】上記(1)の反応は、通常、溶媒中で、式
(II)で表わされる化合物(II)に対して式(III)で
表わされる化合物(III)を0.5ないし10モル当量用
いて行われる。溶媒としては、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、例えばジクロロメ
タン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、例えば
ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素
類、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル類、例えばアセトニトリル等のニ
トリル類、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシ
ド類、例えばN,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミ
ド類、例えば酢酸エチル等のエステル類等が用いられ
る。これらの溶媒は単独で用いることもできるし、また
必要に応じて二種またはそれ以上の多種類を適当な割
合、例えば1:1ないし1:10の割合で混合して用い
てもよい。反応温度は、通常−80ないし100℃、好
ましくは−50ないし50℃程度である。反応時間は、
1ないし96時間、好ましくは1ないし72時間程度で
ある。上記(1)の反応にあたってQbで表わされる保
護基以外に官能性基(例えば水酸基、カルボキシル基、
アミノ基等)が存在する場合は、必要により保護し、反
応後かかる保護基を脱離してもよい。反応終了後、目的
物は公知の手段により分離、精製することができる。
【0047】(2)上記(1)の反応における、式(I
I)で表わされる化合物(II)の製造は、 式R1−OQc,Mb−R2−OQd,Mc−R3−OQeおよ
びMd−R4−OQa 〔それぞれの式中、Mb,McおよびMdは、同一または
異なって、水素原子またはアミノ基、水酸基あるいはチ
オール基の保護基を、Qa、Qc、QdおよびQeは、同一
または異なって、カルボン酸の保護基を示す。〕で表わ
される化合物を用いて、前記(1)に例示した方法に
て、順次結合させることにより製造できる。 (3)上記(1)の反応における式(III)で表わされ
る化合物(III)の製造は例えば、以下の方法で製造で
きる。 (a)Zがアルデヒド基またはその誘導基である場合、
式(IIIa)
【化24】 〔式中、Z'はアルデヒド基またはその誘導基を、他の
記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物また
はその塩は、式(IV)
【化25】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物またはその塩を酸化することにより導くことができ
る。ここで、Z'で示される「アルデヒド基またはその
誘導基」としては、Zの例示として上記した「アルデヒ
ド基またはその誘導基」と同様のものが用いられる。
【0048】上記酸化反応には、例えば酸化クロム−硫
酸−ピリジンからなるジョーンズ酸化、酸化クロム−ピ
リジン錯体を用いるコリンズ酸化、クロロクロム酸ピリ
ジウムによる酸化等のクロム酸酸化、活性化ジメチルス
ルホキシド(DMSO)による酸化、オキシアンモニウ
ム塩による酸化等が用いられる。中でも、活性化DMS
Oによる酸化により有利に反応が進行する。活性水DM
SO酸化は、通常、DMSOと親電子試薬および必要な
らば塩基の存在下溶媒中にて行なわれる。親電子試薬と
しては、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、無水
酢酸、五酸化リン、塩素、三酸化硫黄−ピリジン錯体等
が用いられる。塩基としては例えばトリメチルアミン、
トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリ
ジン、ピコリン、N−メチルピロリジン、ピペリジン、
N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、1,5
−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エン、1,4
−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、1,8−ジア
ザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン等の有機塩基
等が挙げられる。例えば三酸化硫黄−ピリジン錯体を用
いる場合、化合物(IV)に対して、三酸化硫黄−ピリジ
ン錯体を1ないし100モル当量好ましくは1ないし5
0モル当量および塩基として例えばトリエチルアミン1
ないし100モル当量好ましくは1ないし50モル当量
を用いて反応させる。溶媒としては、DMSOを溶媒と
してもよいし、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、
1,2−ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素類、エ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメ
トキシエタン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル
類、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ピリジン、
N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、アセトニ
トリル等のニトリル類等、反応に不活性なものを用いる
こともできる。反応温度は−70ないし100℃、好ま
しくは−20ないし50℃程度である。反応時間は0.
5ないし72時間、好ましくは0.5ないし24時間程
度である。
【0049】さらに上記反応で得られたアルデヒドはア
セタール等により保護し、上記(1)の反応に用いるこ
ともできる。アセタールとしては、ジメチルアセター
ル、ジエチルアセタール、ジメチルチオアセタール、あ
るいは1,3−ジオキサン、1,3−ジチオラン等の環状
アセタールが例示される。アセタールは、例えばジメチ
ルアセタールとする場合、アルデヒドをメタノールある
いはメタノールと他の溶媒(例えば、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類)の混合溶媒に溶解し、必要ならばア
ルデヒドに対して、1ないし200モル当量、好ましく
は5ないし100モル当量のオルトギ酸トリメチルある
いはテトラメトキシシラン等の共存下、アルデヒドに対
して、0.01ないし0.2モル当量の、例えばパラトル
エン酸や、塩化水素等の酸を加えて反応させることで得
ることができる。反応温度は0℃ないし150℃程度、
好ましくは10℃ないし100℃程度である。反応時間
は0.5ないし72時間程度、好ましくは0.5ないし4
8時間程度である。また上記反応で得られたアルデヒド
は、適当な一級アミンと反応させることでイミドを形成
させることもできる。 (b)Zが水素原子、Z'以外の置換されていてもよい炭
化水素基、アシル基である場合、式(IIIb)
【化26】 〔式中、Z”は水素原子、Z'以外の置換されていても
よい炭化水素基またはアシル基を、その他の記号は前記
と同意義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩
は、前述の(a)で得られた化合物(IIIa)のZ'で示さ
れるアルデヒドをウィッティヒ反応により導くことがで
きる。
【0050】あるいは式(V)
【化27】 〔式中、Qfはメチル、エチル等の低級アルキル基を、
他の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物
またはその塩を、式(VI)
【化28】 〔式中、R'は水素原子または置換されていてもよい炭
化水素基を、R''はアシル基を示す。〕で表わされるア
ルキルアニオンと反応させることにより式(IIIb−1)
【化29】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物へと導くことができる。さらに式(IIIb−1)で新
たに導入された、カルボニル基をアルコールに還元し、
脱水することで式(IIIb−2)
【化30】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物を得ることができる。
【0051】さらにまた、式(VII)
【化31】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物のカルボン酸を、混合酸無水物法等により活性化
し、ジアゾメタンと反応させ、しかる後にハロゲン化水
素で処理することにより、式(IIIb−3)
【化32】 〔式中、Xbは塩素、臭素等のハロゲン原子を、他の記
号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物を得る
ことができる。また式(IIIb−3)で表わされる化合物
(IIIb−3)を、R'''−COOHと塩基の存在下で反
応させることにより、式(IIIb−4)
【化33】 〔R'''は置換されていてもよい炭化水素基または複素
環基を、他の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされ
る化合物を得ることができる。上記の反応は、通常、溶
媒中にて塩基の存在下で行われる。溶媒としては、例え
ばクロロホルム,ジクロロメタン,1,2−ジクロルエ
タン等のハロゲン化炭化水素類、エチルエーテル,テト
ラヒドロフラン,ジオキサン,ジメトキシエタン等のエ
ーテル類、酢酸エチル等のエステル類、ベンゼン,トル
エン等の炭化水素類、ピリジン,N,N−ジメチルホル
ムアミド等のアミド類等が使用することができる。塩基
としては、例えば有機塩基(例えばトリエチルアミン等
のアルキルアミン類、N−メチルモルホリン,ピリジン
等の環状アミン類、N,N−ジメチルアニリン,N,N−
ジエチルアニリン等の芳香族アミン類等)、無機塩基
(例えば炭酸ナトリウム,炭酸カリウム等のアルカリ金
属の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリウム等
のアルカリ金属の炭酸水素塩、フッ化ナトリウム,フッ
化カリウム等のアルカリ金属のフッ化物塩等)が使用で
きる。塩基の使用量は、例えば化合物(IIIb−3)に対
して、1ないし10モル当量、好ましくは1ないし5モ
ル当量程度である。反応時間は、通常、1ないし72時
間、好ましくは、1ないし24時間程度である。反応温
度は、通常、−10℃ないし150℃、好ましくは、約
0℃ないし100℃程度である。ここで得られた式(II
Ib−1)ないし(IIIb−4)で表わされる化合物(IIIb
−1)ないし(IIIb−4)はすべて化合物(IIIb)に含
まれる化合物群である。また、化合物(IIIb−3)を、
例えばアルコール類やスルフィド基を有する化合物と縮
合することによりエーテル結合、チオエーテル結合を有
する化合物(IIIb)が合成できる。チオエーテル化合物
は酸化することによりスルホキシド基やスルホン基を含
む化合物(IIIb)を得ることもできる。
【0052】ここで、R'で示される「置換されていて
もよい炭化水素基」、R''で示される「アシル基」およ
びR'''で示される「置換されていてもよい炭化水素基
または複素環基」としては、R1、R7、R8、R9または
10として前述した「置換されていてもよい炭化水素
基」、「置換されていてもよい複素環基」および「アシ
ル基」と同様のものが用いられる。 (4)また、化合物(Id)は、化合物(II)と化合物
(IV)あるいは化合物(V)、化合物(VII)とを用い
て上記(1)と同様の反応にて縮合した後、アルコール
もしくは−COOQf、−COOHを上記(3)で示し
た反応により、種々のZ基へと導き、必要ならば保護基
を除去し、また必要に応じて、単離精製操作を加えるこ
とにより、製造することもできる。
【化34】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物(Ie)は、例えば式(VIII) R1−R2−R3−R4−NHNH(CH2nCOOQg (VIII) 〔式中、Qgは水素原子またはカルボキシル基の保護基
を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される
化合物、そのエステルまたはその塩(以下、化合物(VI
II)と略称することがある)のイミノ基を、例えば式
(IX) Z−Xc (IX) 〔式中、Xcはヒドロキシル基またはハロゲンを、その
他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物、
そのエステルまたはその塩(以下、化合物(IX)と略称
することがある)を用いて、前記と同様の方法、例えば
酸ハロゲン化物法にて縮合した後、前記と同様の方法に
て保護基を除去し、必要ならば精製することによって製
造することができる。
【0053】また、化合物(Ic)は、化合物(IX)とし
てモノハロゲン化酢酸を化合物(VIII)と縮合して式
(X)
【化35】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物(X)を製造し、化合物(X)のハロゲンを酸で置換
した後、前記と同様の方法にて保護基を除去し、必要な
らば精製することによっても製造できる。ここで、酸と
しては、例えばホスフィン酸、ホスホン酸、カルボン
酸、スルフィン酸、スルホン酸、フェノール類等が挙げ
られる。化合物(X)のハロゲンを酸で置換する反応
は、通常、溶媒中にて塩基の存在下で行われる。溶媒と
しては、例えばクロロホルム,ジクロロメタン,1,2
−ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素類、エチルエ
ーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサン,ジメトキシ
エタン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、ベ
ンゼン,トルエン等の炭化水素類、ピリジン,N,N−
ジメチルホルムアミド等のアミド類等が使用することが
できる。塩基としては、例えば有機塩基(例えばトリエ
チルアミン等のアルキルアミン類、N−メチルモルホリ
ン,ピリジン等の環状アミン類、N,N−ジメチルアニ
リン,N,N−ジエチルアニリン等の芳香族アミン類
等)、無機塩基(例えば炭酸ナトリウム,炭酸カリウム
等のアルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム,炭酸
水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸水素塩、フッ化ナ
トリウム,フッ化カリウム等のアルカリ金属のフッ化物
塩等)が使用できる。塩基の使用量は、例えば化合物
(X)に対して、1ないし10モル当量、好ましくは1
ないし5モル当量程度である。反応時間は、通常、1な
いし72時間、好ましくは、1ないし24時間程度であ
る。反応温度は、通常、−10℃ないし150℃、好ま
しくは、約0℃ないし100℃程度である。
【0054】(2)上記(B)の(1)における式(VI
II)で表わされる化合物(VIII)は式(XI) Me−NH−NH(CH2nCOOQh (XI) 〔式中、Meは水素原子またはアミノ基の保護基を、Qh
は水素原子またはカルボキシル基の保護基を、その他の
記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物、その
エステルまたはそれらの塩(以下、化合物(XI)と略称
することがある)と、式(II)で表わされる化合物(I
I)を用いて、前記(A)の(1)で前述したと同様の
手法を用いて、製造することができる。 (3)式(XI)で表わされる化合物(XI)は例えば一方
のアミノ基が保護されたヒドラジドをアクリル酸エステ
ルへ付加させた後、アミノ基の保護基を前述の方法にて
除去し、必要ならば精製することによって製造できる。
この際、アミノ基の保護基としては前述のものが使用で
きる。反応は、アクリル酸エステル自体を溶媒としても
よく、あるいは溶媒として、例えばエタノール,プロパ
ノール,tert-ブタノール等のアルコール類、クロロホ
ルム,ジクロロメタン,1,2−ジクロルエタン等のハ
ロゲン化炭化水素類、エチルエーテル,テトラヒドロフ
ラン,ジオキサン,ジメトキシエタン等のエーテル類、
酢酸エチル等のエステル類、ベンゼン,トルエン等の炭
化水素類、ピリジン,N,N−ジメチルホルムアミド等
のアミド類等を使用することができる。反応は、50な
いし200℃、好ましくは50ないし100℃程度に加
熱することにより促進される。
【0055】(4)さらにまた、式(Ie)で表わされる
化合物(Ie)は式(XI)で表わされる化合物(XI)と式
(IX)で表わされる化合物(IX)とを用いて前記(B)
の(1)と同じ方法にて式(XII)
【化36】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物(以下、化合物(XII)と略称することがある)とし
た後、化合物(XII)と化合物(II)を用いて前記
(A)の(1)で前述した方法と同様の方法を用いて、
化合物(Ie)へと導くことができる。また、本発明の化
合物は以下に示されるような方法またはそれに準じた方
法を用いても製造することができる。式(I)におい
て、R1、R2、R3、R4で表される各ユニット間の結合
がアミド結合もしくはカルボン酸チオエステル結合のい
ずれの場合においても、他の官能基が適当な保護基によ
り保護されていてもよいR5のカルボン酸を活性化し、
これともう一方の適当な保護基により保護されていても
よいアミンあるいはチオール化合物を縮合する事ができ
る。縮合反応後、必要ならば精製操作を経て得られた化
合物から部分的に保護基を除去し、次の同様の縮合反応
に付すこともできる。得られた縮合生成物が保護された
最終目的物の場合は全保護基を除去し、必要な場合は精
製して純粋な目的物を得る事ができる。本発明の化合物
は以下で記載され、又実施例で具体的に示される方法ま
たはそれに準じた方法を用いても製造される。式(I)
においてR1、R2、R3、R4の各ユニット間の結合がア
ミド結合あるいはエステル結合のいずれの場合において
も、他の官能基が適当な保護基により保護されていても
よいR5のカルボン酸を活性化し、これともう一方の適
当な保護基により保護されていてもよいアミンあるいは
アルコール化合物とを縮合する事ができる。縮合反応の
後は必要ならば精製操作を経て部分的に保護基を除去
し、次の同様の縮合反応に付すこともできるし、得られ
た縮合生成物が保護された最終目的物の場合は全保護基
を除去し、必要な場合は精製して純粋な目的物を得る事
ができる。
【0056】また、本発明の化合物(I)および(I')
は以下で記載され、又実施例で具体的に示される方法ま
たはそれに準じた方法を用いても製造される。上記式
(I)および(I')において、式(If)
【化37】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物、そのエステルまたはそれらの塩(以下、化合物(I
f)と略称することがある)は、保護されていてもよい
1、R2、R3、R4および式(IIf)
【化38】 〔式中、Qは水素原子またはカルボキシル基の保護基
を、その他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される
化合物、そのエステルまたはその塩(以下、化合物(II
f)と略称することがある)を任意の順序で結合した
後、保護基を除去し、必要の場合は精製することにより
製造することができる。これらのユニット間の結合は、
その結合が例えばアミド結合、エステル結合またはカル
ボン酸チオエステル結合のいずれの場合においても、他
の官能基が適当な保護基により保護されていてもよいR
5で示される基のカルボン酸等を活性化し、これともう
一方の適当な保護基により保護されていてもよいアミ
ン、アルコールまたはチオール化合物とを縮合すること
により得ることができる。縮合反応の後は必要ならば精
製操作を経て部分的に保護基を除去し、次の同様な縮合
反応に付すこともできる。
【0057】上記反応におけるカルボン酸等の酸成分の
活性化法としては、上記(1)の反応におけるカルボン
酸の活性化法と同様の方法が用いられる。上記合成反応
は、通常、溶媒中で行われる。溶媒としては、例えばベ
ンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素類、例
えばジクロロメタン,クロロホルム等のハロゲン化炭化
水素類、例えばヘキサン,ヘプタン,シクロヘキサン等
の飽和炭化水素類、例えばジエチルエーテル,テトラヒ
ドロフラン,ジオキサン等のエーテル類、例えばアセト
ニトリル等のニトリル類、例えばジメチルスルホキシド
等のスルホキシド類、例えばN,N−ジメチルホルムア
ミド等の酸アミド類、例えば酢酸エチル等のエステル類
等が用いられる。これらの溶媒は単独で用いることもで
きるし、また必要に応じて二種またはそれ以上の多種類
を適当な割合、例えば1:1ないし1:10の割合で混
合して用いてもよい。反応温度は、通常−80ないし1
00℃、好ましくは−50ないし50℃程度である。反
応時間は、1ないし96時間、好ましくは1ないし72
時間程度である。化合物(IIf)は、式(IIIf)
【化39】 〔式中、Mは水素原子またはアミノ基の保護基を、その
他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物、
そのエステルまたはその塩(以下、化合物(IIIf)と略
称することがある)を、酸化することによってアルデヒ
ドに導くことによって製造できる。このアルデヒドはア
セタール等により保護されてもよい。
【0058】化合物(If)は、また、保護されていても
よいR1、R2、R3、R4および化合物(IIIf)のアミノ
保護基を除去したものを任意の順序で結合した後、保護
基を除去し、必要な場合は精製した後、アルコールを酸
化し、必要な場合は精製することによっても製造するこ
とができる。あるいは、保護されていてもよいR1
2、R3、R4および化合物(IIIf)を任意の順序で結
合した後、アルコールを酸化して、保護基を除去し、必
要な場合は精製することにより製造することができる。
上記酸化反応には、例えば酸化クロム−硫酸−ピリジン
からなるジョーンズ酸化、酸化クロム−ピリジン錯体を
用いるコリンズ酸化、クロロクロム酸ピリジウムによる
酸化等のクロム酸酸化、活性化ジメチルスルホキシド
(DMSO)による酸化、オキシアンモニウム塩による
酸化等が用いられる。中でも、活性化DMSOによる酸
化により有利に反応が進行する。活性化DMSO酸化
は、通常、DMSOと親電子試薬の共存下溶媒中にて行
われる。親電子試薬としては、例えばジシクロヘキシル
カルボジイミド、無水酢酸、五酸化リン、塩素、三酸化
硫黄−ピリジン錯体等が用いられる。例えば、三酸化硫
黄−ピリジン錯体を用いる場合、その使用量は、トリエ
チルアミンおよび三酸化硫黄−ピリジン錯体化合物(II
If)に対して1ないし10モル当量、好ましくは1ない
し5モル当量程度である。溶媒としては、DMSOを溶
媒としてもよいし、例えばクロロホルム,ジクロロメタ
ン,1,2−ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素
類、エチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサ
ン,ジメトキシエタン等のエーテル類、酢酸エチル等の
エステル類、ベンゼン,トルエン等の炭化水素類、ピリ
ジン,N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ア
セトニトリル等のニトリル類等、反応に不活性なものを
用いることもできる。反応温度は−70ないし100
℃、好ましくは−20ないし50℃程度である。反応時
間は0.5ないし72時間、好ましくは0.5ないし24
時間程度である。
【0059】式(Ig)
【化40】 〔式中の他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される
化合物、そのエステルまたはその塩(以下、化合物(I
g)と略称することがある)は、例えば式(IVg) R1−R2−R3−R4−NHNH(CH22COOQ (IVg) 〔式中の他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される
化合物、そのエステルまたはその塩(以下、化合物(IV
g)と略称することがある)のイミノ基を、例えば式
(V) Z−Xg (Vg) 〔式中、Xgはヒドロキシル基またはハロゲンを、その
他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物、
そのエステルまたはその塩(以下、化合物(Vg)と略称
することがある)を用いて、前記と同様の方法、例えば
酸ハロゲン化物法にて縮合した後、前記と同様の方法に
て保護基を除去し、必要ならば精製することによって製
造することができる。また、化合物(Ig)は、化合物
(Vg)としてモノハロゲン化酢酸を化合物(IVg)と縮
合して化合物(Ig)を製造し、化合物(Ig)のハロゲン
を酸で置換した後、前記と同様の方法にて保護基を除去
し、必要ならば精製することによっても製造できる。こ
こで、酸としては、例えばホスフィン酸、ホスホン酸、
カルボン酸、スルフィン酸、スルホン酸、フェノール類
等が挙げられる。化合物(VIg)のハロゲンを酸で置換
する反応は、通常、溶媒中にて塩基の存在下で行われ
る。溶媒としては、例えばクロロホルム,ジクロロメタ
ン,1,2−ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素
類、エチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサ
ン,ジメトキシエタン等のエーテル類、酢酸エチル等の
エステル類、ベンゼン,トルエン等の炭化水素類、ピリ
ジン,N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類等が
使用することができる。塩基としては、例えば有機塩基
(例えばトリエチルアミン等のアルキルアミン類、N−
メチルモルホリン,ピリジン等の環状アミン類、N,N
−ジメチルアニリン,N,N−ジエチルアニリン等の芳
香族アミン類等)、無機塩基(例えば炭酸ナトリウム,
炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素ナト
リウム,炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸水素
塩、フッ化ナトリウム,フッ化カリウム等のアルカリ金
属のフッ化物塩等)が使用できる。塩基の使用量は、例
えば化合物(VIg)に対して、1ないし10モル当量、
好ましくは1ないし5モル当量程度である。反応時間
は、通常、1ないし72時間、好ましくは、1ないし2
4時間程度である。反応温度は、通常、−10℃ないし
150℃、好ましくは、約0℃ないし100℃程度であ
る。
【0060】さらにまた、化合物(Ig)は以下の手順に
よっても製造できる。すなわち、アミノ基が保護された
式(IIg) H2N−NH(CH22COOQ (IIg) 〔式中の他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される
化合物、そのエステルまたはそれらの塩(以下、化合物
(IIg)と略称することがある)と、化合物(IVg)から
化合物(Ig)を製造した方法と同じ方法にて式(VIIg)
【化41】 〔式中の他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される
化合物(以下、化合物(VIIg)と略称することがある)
とした後、保護されていてもよいR1、R2、R3、R4
を、化合物(Ig)の場合と同様の手法にて結合した後、
保護基を除去し、必要の場合は精製することでも製造で
きる。
【0061】化合物(IVg)は、保護されていてもよい
1、R2、R3、R4および化合物(IIg)を、化合物(I
g)の場合と同様の手法にて結合することで製造でき
る。化合物(IIg)は、例えば一方のアミノ基が保護さ
れたヒドラジドをアクリル酸エステルへ付加させた後、
アミノ基の保護基を前述の方法にて除去し、必要ならば
精製することによって製造できる。この際、アミノ基の
保護基としては前述のものが使用できる。反応は、アク
リル酸エステル自体を溶媒としてもよく、あるいは溶媒
として、例えばエタノール,プロパノール,tert-ブタ
ノール等のアルコール類、クロロホルム,ジクロロメタ
ン,1,2−ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素
類、エチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサ
ン,ジメトキシエタン等のエーテル類、酢酸エチル等の
エステル類、ベンゼン,トルエン等の炭化水素類、ピリ
ジン,N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類等を
使用することができる。反応は、50ないし200℃、
好ましくは50ないし100℃程度に加熱することによ
り促進される。上記の一連の合成反応で用いられる種々
のアミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、カルボ
ニル基等の保護基としては下記のようなものを用いるこ
とができる。
【0062】アミノ基の保護基としては、例えばホルミ
ル、アセチル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、ト
リクロロアセチル、トリフルオロアセチル、アセトアセ
チル、o−ニトロフェニルアセチル等のアミドを形成す
るタイプの保護基;例えばtert−ブトキシカルボニル、
ベンジルオキシカルボニル、p^メトキシベンジルオキ
シカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、
2−クロロベンジルオキシカルボニル、2,4−ジクロ
ロベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカ
ルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、
2−トリメチルシリルエトキシカルボニル、1−メチル
−1−(4−ビフェニリル)エトキシカルボニル、9−
フルオレニルメトキシカルボニル、9−アントリルメト
キシカルボニル、イソニコチニルオキシカルボニル、1
−アダマンチルオキシカルボニル等のカルバメートを形
成するタイプの保護基;ならびにトリチル、フタロイル
等が挙げられる。
【0063】水酸基の保護基としては、例えばメトキシ
メチル、ベンジルオキシメチル、tert−ブトキシメチ
ル、2−メトキシエトキシメチル、2−(トリメチルシ
リル)エトキシメチル、メチルチオメチル、2−テトラ
ヒドロピラニル、4−メトキシ−4−テトラヒドロピラ
ニル、2−テトラヒドロピラニル、ベンジル、p−メト
キシベンジル、p−ニトロベンジル、o−ニトロベンジ
ル、2,6−ジクロルベンジル、トリチル等のエーテル
を形成するタイプの保護基;例えばトリメチルシリル、
トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、イソプロ
ピルジメチルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、te
rt−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシ
リル、トリベンジルシリル、トリフェニルシリル、メチ
ルジフェニルシリル等のシリルエーテルを形成するタイ
プの保護基;例えばホルミル、アセチル、クロロアセチ
ル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、ピバロイ
ル、ベンゾイル、ベンジルオキシカルボニル、2−ブロ
モベンジルオキシカルボニル等のエステルを形成するタ
イプの保護基等が挙げられる。カルボキシル基の保護基
の好適な例としては、例えばメチル、エチル、メトキシ
メチル、メトキシエトキシメチル、ベンジルオキシメチ
ル、tert−ブチル、ベンジル、p−メトキシベンジル、
p−ニトロベンジル、o−ニトロベンジル、ベンズヒド
リル、トリチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−ト
リメチルシリルエチル、アリル、シクロヘキシル、シク
ロペンチル、フェナシル等のエステルを形成するタイプ
の保護基;例えばトリメチルシリル、トリエチルシリ
ル、tert−ブチルジメチルシリル、イソプロピルジメチ
ルシリル、ジメチルフェニルシリル等のシリルエステル
を形成するタイプの保護基等が挙げられる。
【0064】カルボニル基の保護基としては、例えばジ
メチル、ジエチル、ジベンジル、ジアセチル等のアセタ
ールやケタール、もしくはジチオアセタールやジチオケ
タールを形成するタイプの保護基;置換されていてもよ
い1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン類を形成す
るタイプや1,3−ジチアンや1,3−ジチオランを形成
するタイプ、さらには、N,N−ジメチル、2,4−ジニ
トロフェニル等の置換ヒドラゾンを形成するタイプの保
護基等が挙げられる。これらのアミノ基の保護基、水酸
基の保護基、カルボニル基の保護基およびカルボキシル
基の保護基を除去する方法としては、例えば酸による方
法、塩基による方法、還元による方法、紫外線による方
法、ヒドラジンによる方法、フェニルヒドラジンによる
方法、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウムにる方
法、テトラブチルアンモニウムフルオリドによる方法、
酢酸パラジウムによる方法、塩化水銀による方法、ルイ
ス酸による方法等が挙げられ、これら一般的な方法ある
いはその他の公知の手段を適宜選択して用いることがで
きる。ここで、酸による方法は、アミド、エステル、シ
リルエステル、シリルエーテル等を加水分解する一般的
な方法の一つであり、対応する保護基の脱離に適用され
る。例えばtert−ブトキシカルボニル、p−メトキシベ
ンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボ
ニル、9−アントリルメトキシカルボニル、1−メチル
−1−(4−ビフェニル)エトキシカルボニル、1アダ
マンチルオキシカルボニル、トリチル等で保護されたア
ミノ基;例えばメトキシメチル、tert−ブトキシメチ
ル、2−テトラヒドロピラニル、4−メトキシ−4−テ
トラヒドロピラニル、2−テトラヒドロフラニル、トリ
チル等で保護されたヒドロキシル基等の脱保護にも繁用
される。使用される酸の好適な例としては、例えばギ
酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸等の有機酸;例えば塩酸、臭化水素酸、
硫酸等の無機酸等が挙げられる。
【0065】塩基による方法は、酸による方法と同様に
アミド、エステル等を加水分解する一般的な方法の一つ
であり、対応する保護基の脱離に適用される。例えば、
9−フルオレニルメトキシカルボニルで保護されたアミ
ノ基の脱保護には有機塩基類が有効に用いられる。使用
される塩基の好適な例としては、例えば水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アル
カリ金属、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の
水酸化アルカリ土類金属、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム等の炭酸アルカリ金属、炭酸マグネシウム、炭酸カル
シウム等の炭酸アルカリ土類金属、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属、酢酸
ナトリウム、酢酸カリウム等の酢酸アルカリ金属、リン
酸カルシウム、リン酸マグネシウム等のリン酸アルカリ
土類金属、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリ
ウム等のリン酸水素アルカリ金属ならびにアンモニア水
等の無機塩基;例えばトリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ピコリ
ン、N−メチルピロリジン、ピペリジン、N−メチルピ
ペリジン、N−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシ
クロ〔4.3.0〕ノン−5−エン、1,4−ジアザビシ
クロ〔2.2.2〕オクタン、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕−7−ウンデセン等の有機塩基等が挙げら
れる。
【0066】還元による方法は、例えばトリクロロアセ
チル、トリフルオロアセチル、o−ニトロフェニルアセ
チル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、ベン
ジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル、2,4−ジクロロベンジルオキシカルボニル、
イソニコチニルオキシカルボニル、トリチル等で保護さ
れたアミノ基;例えばベンジル、p−ニトロベンジル等
で保護されたヒドロキシル基;例えばベンジルオキシメ
チル、ベンジル、p−ニトロベンジル、フェナシル、
2,2,2−トリクロルエチル、ベンズヒドリル等で保護
されたカルボキシル基等の脱保護に適用される。使用さ
れる還元法の好適な例としては、例えば水素化ホウ素ナ
トリウムによる還元、亜鉛/酢酸による還元、接触還元
等が挙げられる。紫外線による方法は、例えばo−ニト
ロベンジルで保護されたヒドロキシル基ならびにカルボ
キシル基の脱保護に用いられる。ヒドラジンによる方法
は、例えばフタロイルで保護されたアミノ基(例えばフ
タルイミド基等)の脱保護に用いられる。フェニルヒド
ラジンによる方法は、例えばアセトアセチルで保護され
たアミノ基の脱保護に用いられる。
【0067】N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム
による方法は、例えばクロロアセチルで保護されたアミ
ノ基ならびにヒドロキシル基の脱保護に用いられる。テ
トラブチルアンモニウムフルオリドによる方法は、例え
ば2−トリメチルシリルエチルカルバメート、シリルエ
ーテル類ならびにシリルエステル類から保護基を除去
し、それぞれアミノ基、ヒドロキシル基ならびにカルボ
キシル基を得る方法として用いられる。酢酸パラジウム
による方法は、例えばアリルエステルから保護基を除去
してカルボキシル基を得る方法として用いられる。塩化
水銀による方法は、例えばメチルチオメチルで保護され
たヒドロキシル基の脱保護に用いられる。ルイス酸によ
る方法は、例えば2−メトキシエトキシメチルで保護さ
れたヒドロキシル基の脱保護に用いられる。使用される
ルイス酸の好適な例としては、例えば臭化亜鉛、四塩化
チタン等が挙げられる。また上記した一連の反応で得ら
れる、中間体、生成物、最終生成物は、必要に応じて、
公知のあるいはそれに準ずる分離精製手段、例えば濃
縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマ
トグラフィー等により単離精製することができる。
【0068】
【作用】本発明の化合物(I)または(I')またはその
薬理学的に許容されるエステルまたはその塩は、システ
インプロテアーゼ(例えばICE、カテプシンB、カテ
プシンL等、好ましくはICE等)阻害作用を有し、毒
性が低く、安全であり、人および哺乳動物(例えばマウ
ス、ラット、ウサギ、犬、ネコ、サル、牛、豚等)にお
ける、例えば髄膜炎、卵管炎、腸炎、炎症性腸炎、過酸
性腸炎、敗血症、敗血症ショック、汎発性血管内凝固、
成人性呼吸窮迫症、関節炎、胆管症、大腸炎、脳炎、心
内膜炎、糸球体賢炎、肝炎、心筋炎、膵炎、心膜炎、再
潅流傷害、脈管炎、急性および遅延性アレルギー、移植
片拒絶、乾癬、ぜん息、I型真性糖尿病、多発性硬化
症、アレルギー性皮フ炎、急性および慢性骨髄性白血
病、組織カルシウム欠乏、リウマチ、リウマチ性関節
炎、骨関節炎、老人性および更年期性骨粗しょう症、不
動性および外傷性骨粗しょう症、動脈硬化、歯周病、間
隙性肺線維症、肝硬変、全身硬化病、ケロイド、アルツ
ハイマー症、IL−1産生腫瘍等の各種感染症、免疫疾
患、骨疾患、神経疾患、腫瘍、炎症性疾患等の治療およ
び予防のために使用することができる。中でも例えば骨
疾患(例えばリウマチ性関節炎等)または敗血症ショッ
クの予防および治療のために使用するのが好ましい。本
発明の化合物(I)または(I')またはその薬理学的に
許容しうるエステルまたはその塩は、そのままあるいは
薬学的に許容される担体と配合し、錠剤、カプセル剤、
顆粒剤、散剤等の固形製剤;またはシロップ剤、注射剤
等の液状製剤として経口または非経口的に投与すること
ができる。本発明の予防または治療用製剤は、製剤の形
態に応じて、例えば、混和、混練、造粒、打錠、コーテ
ィング、滅菌処理、乳化等の慣用の方法で製造できる。
なお、製剤の製造に関して、例えば日本薬局法製剤総則
の各項等を参照できる。本発明の製剤において、化合物
(I)または(I')の含有量は、製剤の形態によって相
違するが、通常、製剤全体に対して0.01ないし10
0重量%、好ましくは0.1ないし50重量%、さらに
好ましくは0.5ないし20重量%程度である。
【0069】薬学的に許容される担体としては、製剤素
材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いら
れ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊
剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等
張化剤、緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また必
要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味料等の製
剤添加物を用いることもできる。賦形剤の好適な例とし
ては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプ
ン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシ
リカ等が挙げられる。結合剤の好適な例としては、例え
ば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキスト
リン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げ
られる。崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、
カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カル
ボキシメチルスターチナトリウム等が挙げられる。溶剤
の好適な例としては、例えば注射用水、アルコール、プ
ロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロ
コシ油等が挙げられる。溶解補助剤の好適な例として
は、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノー
ル、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノ
ールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が
挙げられる。懸濁化剤の好適な例としては、例えばステ
アリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベン
ザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸
グリセリン、等の界面活性剤;例えばポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。
等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、
グリセリン、D−マンニトール等が挙げられる。緩衝剤
の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸
塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。無痛化剤の
好適な例としては、例えばベンジルアルコール等が挙げ
られる。防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ
安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアル
コール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビ
ン酸等が挙げられる。抗酸化剤の好適な例としては、例
えば亜硫酸塩、アスコルビン酸等が挙げられる。前記し
たような各種疾病に羅患した人および動物に対して、例
えば体重1kgあたり0.01mgないし500mg/日、好
ましくは0.1ないし50mg/日、より好ましくは1mg
ないし20mg/日を経口もしくは非経口投与すればよ
い。投与量は化合物(I)または(I')の種類、投与ル
ート、症状、患者の年令等によっても異なるが、例えば
リウマチ性関節炎の成人患者に経口的に投与する場合、
体重1kgあたり0.1mgないし50mg/日、好ましくは
1mgないし20mg/日を1日1ないし6回に分割投与で
きる。本発明の化合物(I)および(I')は、適宜、他
の医薬活性成分と適量配合して使用することもできる。
このような活性成分としては、例えばオキソニン、イン
ドメタシン、メトトレキセート、オーラノフィン、ブシ
ラミン等が挙げられる。
【0070】本発明明細書において、アミノ酸または化
合物名等を略号等で表示する場合、IUPAC−IUB
Commision on Biochemical Nomenclature による略号
あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであ
り、その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体
があり得る場合は、特に明示しなければL−体を示すも
のとする。 Gly またはG :グリシン Ala またはA :アラニン Val またはV :バリン Leu またはL :ロイシン Ile またはI :イソロイシン Ser またはS :セリン Thr またはT :トレオニン Cys またはC :システイン Met またはM :メチオニン Glu またはE :グルタミン酸 Asp またはD :アスパラギン酸 Lys またはK :リジン Arg またはR :アルギニン His またはH :ヒスチジン Phe またはF :フェニールアラニン Tyr またはY :チロシン Trp またはW :トリプトファン Pro またはP :プロリン Asn またはN :アスパラギン Gln またはQ :グルタミン Ach :1−アミノシクロヘキサンカルボン酸 Acp :1−アミノシクロペンタンカルボン酸 Aib :アミノイソ酪酸 Nle :ノルロイシン Abu :2−アミノ酪酸 Nva :ノルバリン β−Ala :β−アラニン Fmoc :9−フルオレニルメトキシカルボニル But :tert−ブチル DCC :N,N′−ジシクロカルボジイミド HONB :1−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイ ミド HOBt :1−ヒドロキシベンゾトリアゾール Ac :アセチル Z :ベンジルオキシカルボニル Boc :t−ブトキシカルボニル Bzl :ベンジル WSCD :1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ イミド BOP :ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ジメチル アミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート TFA :トリフルオロ酢酸 AcOEt :酢酸エチル DMF :ジメチルホルムアミド THF :テトラヒドロフラン TEA :トリエチルアミン DMSO :ジメチルスルホキシド Comphorsulfonyl :カンファースルホニル Naphthylacetyl :ナフチルアセチル Naphthoyl :ナフトイル Naphthalenesulfonyl :ナフタレンスルホニル Hydroxynaphthoyl :ヒドロキシナフトイル Qinaldyl :キナルジル Hydroxynaphthalenesulfonyl :ヒドロキシナフタレンスルホニル Phenylbenzoyl :フェニルベンゾイル
【0071】
【発明の実施の形態】本発明はさらに下記に参考例およ
び実施例を挙げて詳しく説明されるが、これらは単なる
例示であって本発明を限定するものではなく、また本発
明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
【実施例】
参考例1 ヒト末梢血単球由来 IL-1β変換酵素(ICE)の
cDNAクローニング ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法によって ICE cDNAを増幅
させるため、既報のヒト末梢血単球由来 IL-1β変換酵
素(ICE)の塩基配列〔Nancy A. Thornberry、 ネイチャ
ー(Nature)、第356巻、768−774頁(1992
年)〕を参考にして以下に示す4種類のプライマーを合
成した。 センス・プライマーNo.1: 5'-AAAAGGAGAGAAAAGCCATG-3' (配列番号:1) センス・プライマーNo.2: 5'-pGGAATTCCAAAGCCATGGCCGACAAGGT-3' (配列番号:2) アンチセンス・プライマーNo.3: 5'-pGGAATTCCTTCCTGCCCGCAGACATTCA-3' (配列番号:3) アンチセンス・プライマーNo.4: 5'-TTTACAGAACGATCTCTTCA-3' (配列番号:4)
【0072】ヒト末梢血単球由来 cDNAライブラリーλg
t11溶液(クローンテック ラボラトリー社)5μlと蒸留
水45μlとを混合し、90℃で10分間保温した後、
氷中で急冷した。2種類のプライマー(上記プライマー
No.1とNo.4;各50pmol)を加え、VentR DNA ポリメ
ラーゼ(ニュー イングランド バイオラブス社)を用い
て、94℃、2分間、55℃、2分間、72℃、1.5
分間の反応を50回繰り返す反応を行った。さらに、そ
の反応液に別の2種類のプライマー(上記No.2とNo.
3;各50pmol)を加え、同様に反応を行った。PCR産
物を1.2%アガロースゲル電気泳動で分離したとこ
ろ、ヒト末梢血単球由来ICEの塩基配列から予想される
大きさ(1256bp)に相当する位置に、増幅されたDNA
断片を確認した。このDNA断片をゲルから回収し、プ
ラスミドベクター pBluescriptR II KS+(ストラタジエ
ン社製)にサブクローニングした。cDNA部分の塩基配列
をジデオキシヌクレオチド合成鎖停止法〔J. Messing
ら、ニュークレイック アシッズリサーチ(Nucleic Aci
d Res.)、第9巻、309頁(1981年)〕により決
定し、既報の配列と同一のものであることを確認した。
このcDNA断片を含むプラスミドを、pICE-5と命名した。
【0073】参考例2 ICEの大腸菌MM294(DE3)におけ
る発現 参考例1で調製したプラスミドpICE-5を鋳型とし、5'末
にBamHIサイトを付加したプライマーを用いてICE遺伝子
を増幅し、大腸菌発現用プラスミドベクターpET-3c〔メ
ソッズ・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymolo
gy, ed.D. V.Goeddel)、185巻、68頁、アカデミッ
ク・プレス(Academic Press)、(1990年)〕に挿入
した。構築したプラスミドをpET-ICEと命名した。大腸
菌MM294(DE3)をpET-ICEで形質転換し、T7プロモターの
支配下でICEの発現を行った〔Methods in Enzymology、
第185巻、60頁(1990年)〕。形質転換した大
腸菌を培養し、得られた菌体を超音波破砕したものをSD
S-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)に供した
ところ、49kDal付近にICEに相当する特異的なバンド
が検出された。また、発現した産物はインクルージョン
ボディを形成したので、形質転換体の超音波破砕物の沈
澱画分からICEを粗精製した。 参考例3 組換え体ICEに対する抗血清の作製 参考例2で調製した粗精製の組換え体ICEを等量の完全
フロイントアジュバントと混合し、約1mlをウサギに接
種した。その後、粗精製ICE標品と等量の不完全フロイ
ントアジュバントとを混合したものを2週間おきに3回
注射し、最後の注射後の7日目に採血した。得られた血
液を37℃で30分間、続いて4℃で一晩静置した後、
遠心分離法によってICE抗血清を調製した。
【0074】参考例4 ICE遺伝子を昆虫細胞で発現さ
せるための組換えDNAの作製 参考例1で調製したプラスミドpICE-5を制限酵素EcoRI
で消化した後、ICEcDNAの断片をアガロースゲル電気泳
動法により回収した。次に、昆虫細胞における発現用の
ベクターpVL-1393(インビトロージェン社:Invitrogen
corporation)の制限酵素EcoRI部位に、T4 DNAリガーゼ
とATPとの作用によって上述のcDNA断片を挿入し、発現
プラスミドpVL-ICEを作製した。 参考例5 ICE遺伝子の昆虫細胞における発現 参考例4記載のプラスミド(pVL-ICE)を用いて、昆虫細
胞Sf9の形質転換をMAXBAC バキュロウィルス発現系(MAX
BAC Baculovirus Expression System;インビトロージ
ェン社)添付の説明書に従い行った。これによって得ら
れた組換え体ウィルスと昆虫細胞Sf9のm.o.i.(細胞1個
当たりのウィルス数)を1にあわせて感染させ、4日間
培養した。ウィルスの感染した細胞を回収し、ウェスタ
ンブロットに供したところ、分子量25000と158
00のところに、参考例3で得られた坑血清と反応する
特異的なバンドを確認した。組換え体ウィルスの感染し
た細胞を超音波によって破砕した後、遠心分離にて上清
を回収し、Nancy A. Thornberryらの報告〔ネイチャー
(Nature)、第356巻、768−774頁(1992
年)〕に従い行った。この結果、合成基質(Ac-Y-V-A-D-M
CA)に反応するICEの活性が検出された。
【0075】参考例6 ICEの粗精製 参考例5で得られたICE発現組換え体ウィルス液2ml
を、5%ウシ胎仔血清(FCS)を含む2LのSf900培地で培
養した昆虫細胞 Sf9(1.5×106細胞/ml)に加え感染
させた。感染後培養は、27℃においてスピナーフラス
コ中で4日間行った。培養細胞を回収(以下の操作はす
べて氷上で行った。)、PBS(-)で3回洗浄し Hypotonic
Buffer(20mM KCl, 25mM HEPES, pH7.4, 5mM MgC
l2, 1mM EDTA, 1mM PMSF, 10μg/ml ペプチタチン
およびロイペプチン)で108細胞/mlに懸濁した。氷上
で20分間静置した後、ダウンスホモジナイザー(Dounc
e homogenizer)を用いて(25回)細胞を破砕した。遠心
分離にて細胞破砕物を除き、上清に硫安を加え40%飽和
とし、沈殿画分を遠心分離によって除いた。さらに硫安
を加えて80%飽和とし、沈殿を回収した。沈殿を緩衝
液A(20mM KCl, 25mMHEPES, pH7.4, 5mM EDTA,
2mM DTT,1mM PMSF, 0.1% NP-40,10% グリセ
ロール)にて溶解し、緩衝液Aに対して一晩透析した。
上記透析液から沈殿物を遠心分離(30,000xg,30分)によ
って除き、緩衝液Aで平衡化したDEAE Sepharose Fast
Flow カラム(1.6×10cm)に通した。素通り画分を回
収し、ICE酵素液とした。
【0076】参考例7 Z-NH-CH(CH2OH)CH2CH2CO2But の調製 Z-Glu(OBut)-OH 3.00g(8.89mmol)をテトラヒド
ロフラン25mlに溶かし、0℃で HONB 1.75mg(9.
78mmol)とDCC 2.11mg(10.2mmol)を加えた。反
応混合物を0℃で70分間、28℃で30分間攪拌後、
不溶物を濾去した。濾液を減圧濃縮し、テトラヒドロフ
ラン12.5mlとメタノール12.5mlに溶かした。これ
を、氷-食塩で冷却した水素化ホウ素ナトリウム1.68
mg(44.5mmol)の水5mlとメタノール20mlの混合溶
液に滴下し、15分間攪拌した。反応終了後、アセトン
26.1ml(336mmol)を加え、生じた不溶物を濾去
し、濾液を減圧濃縮した。得られた油状物に酢酸エチル
を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去
し、減圧濃縮することによって題記化合物3.16g(1
00%)を得た。 参考例8 Z-NH-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But の調製 参考例7で得たZ-NH-CH(CH2OH)CH2CH2CO2But2.88g
(8.91mmol)をジメチルスルホキシド18mlに溶か
し、0℃でトリエチルアミン3.72ml(26.7mmol)
を加え、続いて三酸化硫黄ピリジン錯体2.83g(17.
8mmol)のジメチルスルホキシド18ml溶液を滴下し
た。20分間攪拌した。反応終了後、氷水と酢酸エチル
を加え有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。乾燥剤をろ去し、減圧濃縮した後、得られた油状物
にメタノール200ml、オルト蟻酸トリメチル19.5m
lとパラトルエンスルホン酸84.7mg(0.445mmol)
を加え、28℃で終夜攪拌した。反応終了後、減圧濃縮
し、酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。乾燥剤をろ去し、減圧濃縮後、常圧シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル 30g,ヘキサン:
酢酸エチル=2:1)で精製することによって題記化合
物3.03g(92.8%)を得た。 元素分析 計算値(+0.1H2O)C:61.80 H:7.97 N:3.79 分析値 C:61.53 H:7.80 N:3.71
【0077】参考例9 HN−CH((CH(OCH)CHCH
Bu の調製 参考例8で得たZ-NH-CH((CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But 47
0mg(1.28mmol)をテトラヒドロフラン6mlに溶か
し、パラジウム黒を加え、窒素置換後、60分間水素を
通じた。パラジウム黒をろ去し、減圧濃縮することによ
って題記化合物288mg(96.6%)を得た。 参考例10 2-Naphthoyl-Val-Ala-Glu(OBut)-OH Z-Glu(OBut)-OH(5.06g, 15mmol)をNHCl(15ml)と
THF(100ml)の混合溶媒中で、パラジウム黒を触媒に
して接触還元を行った。 触媒をろ去した後、THFを留去
した。残りの水溶液(グルタミン酸 γ-tert-ブチルエ
ステル塩酸塩が含まれる)にDMF(50ml)を加え、更に
氷冷下にトリエチルアミン(4.2ml)を加えた。 ここに
Z-Ala-OH(4.46g,20mmol),HONB(3.95g,22m
mol)およびDCC(4.33g,21mmol) からアトニトリル
中で調整し,N,N-ジシクロヘキシルウレアをろ去して得
られた、Z-Ala-ONB 活性エステルの溶液を加え、室温で
17時間撹拌した。 溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル
に溶かして、この溶液を一規定塩酸,次いで水で洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、ここに
ジシクロヘキシルアミン(2.99ml,15mmol)を加え
ると、結晶が析出した。これをろ取し、エタノール−酢
酸エチルから再結晶してZ-Ala-Glu(OBut)-OHジシクロヘ
キシルアミン塩(7.06g,80%)を得た。 このジペプチドジシクロヘキシルアミン塩(7.04g,
12mmol)を酢酸エチルに溶かし、一規定硫酸と水で洗
浄してジシクロヘキシルアミンを除き、この酢酸エチル
溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣
をTHF(50ml)に溶かし、一規定塩酸(12ml)を加
えた後、上記と同様にしてパラジウム黒を触媒にして接
触還元を行った。触媒をろ去した後、THFを留去した。
残留水溶液にDMF(30ml)を加え、氷冷下にトリエチル
アミン(3.36ml,24mmol)を加え、ついでZ-Val-OH
(3.62g,14.4mmol)から、上記と同様にして調
製したZ-Val-ONB活性エステルのアセトニトリル溶液を
加えた。室温で17時間撹拌した後、溶媒を留去、残渣
を酢酸エチルに溶かした。この溶液を一規定塩酸,次い
で水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留
去、結晶残渣をエーテル−石油エーテル(2:1)の混
合溶媒で集め、Z-Val-Ala-Glu(OBut)-OH(5.77g,9
4.8%)を得た。このトリペプチド(1.52g,3mmol)
を一規定塩酸(3ml)-DMF(20ml)中でパラジウム黒
を触媒にして接触還元を行った。反応の終点で目的物が
析出したので水を加えて溶かした後、触媒をろ去した。
溶媒を約15mlにまで濃縮し、ここに水(15ml)を加
えた。氷冷下に、トリエチルアミン(1.28ml,10mm
ol)を加え、次いで塩化ナフトイル(688mg,3.6mmo
l)を少しずつ加えた。室温で17時間撹拌した。未反応
物があったので再び氷冷下にトリエチルアミン(256m
l,1.83mmol)と塩化ナフトイル(380mg,2.0mmo
l)を加えて室温で30分反応させた。水を加え更に一規
定塩酸でpH2とした後、目的物を酢酸エチルで抽出し
た。有機層を一規定塩酸,水で洗浄した後、硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣結晶を酢酸エチル
-石油エーテルから再結晶した。1.17g (73.9%) シリカゲル薄層クロマトグラフィー Rf=0.54 (ク
ロロホルム:メタノール:酢酸=90:10:5)
【0078】参考例11 2-Naphthoyl-Val-Ala-Glu(OEt)-OH H-Glu(OBut)-OH HCl の替わりに H-Glu(OEt)-OH HCl を
用いて、参考例10と同様の方法で合成した。 シリカゲル薄層クロマトグラフィー Rf=0.50 (ク
ロロホルム:メタノール:酢酸=90:10:5) 参考例12 Z-NHCH(COCH2Br)CH2CH2COOEt Z-Glu(OEt)-OH (1.24g,4mmol) を無水THF(20ml)
に溶かし、−20℃に冷却し,N-エチルモルホリン
(0.616ml,5.6mmol),イソブチルクロロホルメ-
ト(0.681ml, 5.2mol)を加え、−15℃にて15
分反応した。ここにジアゾメタン(約8mmol)のエーテ
ル溶液(10ml)を加え、そのまま昇温させ、 室温で
2時間撹拌した。 ふたたび−20℃に冷却し,48%
HBr(8ml)−酢酸(8ml)混合溶液を加え、−10℃
で15分反応した。酢酸エチルと水を加え、水槽を分離
し、酢酸エチル層を水、炭酸水素ナトリウム水溶液、食
塩水で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥した後溶媒を留
去し、結晶残渣を酢酸エチル−石油エーテルから再結晶
した。1.2g(77.7%) シリカゲル薄層クロマトグラフィー Rf=0.41 (ク
ロロホルム:メタノール=95:5) 参考例13 Z-NHCH(COCH2Br)CH2CH2COOBut Z-Glu(OBut)-OH(3.37g,10mmol)から、参考例1
2と同様にして合成した。目的物は油状物として得られ
た。2.4g(58%) シリカゲル薄層クロマトグラフィー Rf=0.45 (ク
ロロホルム:メタノール=95:5)
【0079】参考例14 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH(COCH2Br)CH2CH2COOBut 2-Naphthoyl-Val-Ala-Glu(OBut)-OH(527mg,1mmol)
を無水THF(10ml)に溶かし、−20℃に冷却し,N-エ
チルモルホリン(0.143ml,1.3mmol),イソブチル
クロロホルメート(0.157ml,1.2mol)を加え、−
15℃にて15分反応した。反応液を−25℃に冷却
し、ジアゾメタン(2mmol)のエーテル溶液(2ml)を加
えた。そのまま昇温させ、室温で2時間撹拌した。ふた
たび−20℃に冷却し,48% HBr(1ml)−酢酸(1
ml)混合溶液を加え、−10℃で15分反応した。酢酸
エチルと水を加え、水槽を分離し、酢酸エチル層を水、
炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄した。硫酸ナ
トリウムで乾燥した後溶媒を留去し、結晶残渣を酢酸エ
チル-石油エーテルから再結晶した。211mg (35%) 参考例15 2−Naphthoyl−Val−Ala−HNCH
(COCHBr)CHCHCOOEt 2-Naphthoyl-Val-Ala-Glu(OEt)-OH(2.68g,5.37m
mol)から参考例14と同様にして合成した。1.38g
(44.5%)
【0080】参考例16 H-Val-Ala-HN-CH((CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But の合成 Z-Val-Ala-OH(202mg, 0.627mmol)、参考例9
で得たH2N-CH((CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(133mg,
0.570mmol)とHOBt(84.7mg, 0.627mmol)
をジメチルホルムアミド(3ml)に溶かし、0℃でWSCD
・HCl(120mg,0.627mmol)を加えた。反応混合
物を0℃で30分、28℃で22時間攪拌した。反応終
了後、減圧濃縮し、残渣を水で洗浄後、乾燥した。得ら
れたZ-Val-Ala-HN-CH((CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But (25
0mg, 0.465mmol)とパラジウム黒にテトラヒドロ
フラン(3ml)を加え、窒素置換後、4時間水素を通じ
た。パラジウム黒をろ去後、減圧濃縮し、題記化合物1
88mg(82.4%)を得た。 参考例17 ZHN-CH(CH(OH)CH2SO2Ph)CH2CH2CO2But
合成 a) Z-Glu(OBut)-CH2SO2Ph の合成 CH3SO2Ph(925mg, 5.92mmol)を無水テトラヒド
ロフラン(20ml)に溶かし、0℃で1.6M n−ブチ
ルリチウムのヘキサン溶液(8.14ml, 13.0mmol)
を加え30分間攪拌後、−70℃に冷却した。この溶液
にZ-Asp(OBut)-OMe(2.08g, 5.92mmol)の無水テ
トラヒドロフラン(4ml)溶液をゆっくり滴下した後、
−30℃で20分間攪拌した。反応終了後、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液(20ml)を加え、酢酸エチルで抽出
し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。乾燥剤をろ去し、ろ液を減圧濃縮後、ヘキサンを加
え、パウダーとして目的物2.08g(74.1%)を得
た。 b) ZHN-CH(CH(OH)CH2SO2Ph)CH2CH2CO2But の合成 参考例17のa) で得られたZ-Glu(OBut)-CH2SO2Ph(2.
00g, 4.21mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)
溶液を、−50℃に冷却した水素化ホウ素ナトリウム
(795mg, 21.0mmol)の水(4ml)とメタノール
(16ml)の混合溶液にゆっくり滴下した。−30℃で
30分間攪拌後、アセトン(6.2ml)を加えた。この
溶液に酢酸エチルを加え、飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液を減圧
濃縮後、エーテルとヘキサンを加え、パウダーとして目
的物1.38g(68.9%)を得た。
【0081】参考例18 Z-Glu(OBut)-CH2SCH2CH2CH3 の合成 Z-Glu(OBut)-CH2Br(500mg, 1.21mmol)をジメチルホル
ムアミド(6ml)に溶かし、28℃で炭酸カリウム(5
00mg, 3.63mmol)と1−プロパンチオール(13
1ml, 1.45mmol)を加え19時間攪拌した。反応終
了後、酢酸エチルに溶かし、飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液を減
圧濃縮後、常圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル10g, ヘキサン:酢酸エチル=5:1)
で精製して目的物252mg(51.0%)を得た。 参考例19 ZHN-CH(CH(OH)CH2SO2CH2CH2CH3)CH2CH2CO2But の合成 参考例18で得られたZ-Glu(OBut)-CH2SCH2CH2CH3(2
36mg, 0.576mmol)をジクロロメタン(10ml)
に溶かし、m−クロロ過安息香酸(341mg, 1.38mm
ol)のジクロロメタン(5ml)溶液を0℃で滴下し、3
5分間攪拌した。反応終了後、減圧濃縮し、酢酸エチル
に溶かし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ
去し、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣のテトラヒド
ロフラン(2.5ml)溶液を、−50℃に冷却した水素
化ホウ素ナトリウム(107mg, 2.82mmol)の水
(0.5ml)とメタノール(2ml)の混合溶液にゆっく
り滴下した。−30℃で20分間攪拌後、アセトン(8
28ml)を加えた。この溶液に酢酸エチルを加え、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液を減
圧濃縮することによって無色油状物として目的物193
mg(75.6%)を得た。
【0082】参考例20 Fmoc-NH-CH(CH2OH)CH2COOButの調製 Fmoc-Asp(OBut)-OH 4.1gをテトラヒドロフランに溶
解し、0℃で、撹拌しながら、HONB 1.39gと DCC
2.37gを加えた。0℃で1時間、28℃で14時間撹
拌した後、不溶物を濾去した。濾液を減圧濃縮し、メタ
ノール(15ml)およびテトラヒドロフラン(15ml)の混
合溶媒に溶解した。これを、NaBH4 1.89gを水6ml
とメタノール24mlに溶解し、−10℃に冷却したとこ
ろへ、撹拌しながら滴下した。−10℃で30分撹拌し
た後、−60℃に冷却し、6M塩酸を加えて、pHを3に合
わせた。酢酸エチルを加えて、有機層を10%クエン酸
水、飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水にて洗浄し
た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃
縮し、残渣にヘキサンを加えて白色のパウダーとして題
記化合物3.45g(86.8%)を得た。 参考例21 Fmoc-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2COOButの調製 Fmoc-NH-CH(CH2OH)CH2COOBut 1.0gをジメチルスルホ
キシド5mlに溶解し、トリエチルアミン1.0mlを加え
た。0℃で撹拌しながら、三酸化硫黄−ピリジン錯体
0.8gをジメチルスルホキシド5mlに溶解した液を滴下
した。15℃で20分撹拌した後、氷水と酢酸エチルを
加えて分液した。有機層を10%クエン酸水、飽和炭酸
水素ナトリウム水、飽和食塩水にて洗浄した。無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、残渣にメタノー
ル100ml、オルトギ酸トリメチル10mlおよびパラト
ルエンスルホン酸50mgを加えて、28℃で14時間撹
拌した後、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加えて飽
和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水にて洗浄した。有
機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、
残渣をシリカゲルカラム(φ 2.8cm×20cm)にて酢酸
エチル:ヘキサン(1:2)を溶出溶媒として精製し、目
的物を含むフラクションを減圧濃縮し無色の油状物とし
て題記化合物を得た。 参考例22 Z-NH-CH(CH(OCH3)2)CH2CO2But の調製 参考例7、8と同様にZ-Asp(OBut)-OH からZ-NH-CH((CH
(OCH3)2)CH2CO2Butを得た。 元素分析 計算値(+0.1H2O)C:60.86 H:7.72 N:3.94 分析値 C:60.84 H:7.61 N:4.04
【0083】実施例1 (+)Camphorsulfonyl-Val-Ala-HN-CH((CH(OCH3)2)CH2CH
2CO2But の調製 (+)Camphorsulfonyl-Val-Ala-OH 150mg(0.373m
mol)、参考例9で得たH2N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
104mg(0.447mmol)とHOBt(50.4mg,0.373
mmol)をジメチルホルムアミド2mlに溶かし、0℃でWSC
D・HCl 71.4mg(0.373mmol)を加えた。反応混合
物を0℃で15分、28℃で24時間攪拌した。反応終
了後、減圧濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶かし、10%
クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥
剤をろ去し、減圧濃縮後、ヘキサンでパウダーとして題
記化合物151mg(65.6%)を得た。
【0084】実施例2 (+)Camphorsulfonyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H
の調製 実施例1で得た(+)Camphorsulfonyl-Val-Ala-HN-CH(CH
(OCH3)2)CH2CH2CO2But110mg(0.178mmol)をTFA2ml
に溶かし2.5時間攪拌し、減圧濃縮した。得られた油
状物にエーテルを加え、パウダーとして題記化合物7
2.7mg(79.2%)を得た。 元素分析 計算値(+0.5H2O)C:52.66 H:7.30 N:8.01 分析値 C:52.54 H:7.36 N:8.07 実施例3 (−)Camphorsulfonyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2
CO2But の調製 (−)Camphorsulfonyl-Val-Ala-OH150mg(0.373m
mol)、参考例9で得たH2N-CH((CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
104mg(0.447mmol)と1−ヒドロキシベンゾト
リアゾール50.4mg(0.373mmol)をジメチルホル
ムアミド2mlに溶かし、0℃でWSCD・HCl 71.4mg
(0.373mmol)を加えた。反応混合物を0℃で15
分、28℃で24時間攪拌した。反応終了後、減圧濃縮
し、残渣を酢酸エチルに溶かし、10%クエン酸水溶
液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、
減圧濃縮後、ヘキサンでパウダーとして題記化合物14
2mg(61.7%)を得た。
【0085】実施例4 (−)Camphorsulfonyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H
の調製 実施例3で得た(−)Camphorsulfonyl-Val-Ala-HN-CH(CH
(OCH3)2)CH2CH2CO2But110mg(0.178mmol)をTFA
2mlに溶かし2.5時間攪拌し、減圧濃縮した。得られ
た油状物にエーテルを加え、パウダーとして題記化合物
79.2mg(86.3%)を得た。 元素分析 計算値(+H2O)C:51.77 H:7.37 N:7.87 分析値 C:51.89 H:7.28 N:7.70 実施例5 1-Naphthylacetyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2
But の調製 1-Naphthylacetyl-Val-Ala-OH139mg(0.390mmo
l)、参考例9で得たH2N-CH((CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
00mg(0.429mmol)とHOBt52.7mg(0.390mm
ol)をジメチルホルムアミド2mlに溶かし、0℃でWSCD
・HCl74.7mg(0.390mmol)を加えて15分間、2
8℃で15時間攪拌した。反応終了後、減圧濃縮し、残
渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、生じた沈殿
物を濾取した。これをよく水洗し、パウダーとして題記
化合物175mg(78.6%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2H2O)C:64.72 H:7.95 N:7.30 分析値 C:64.63 H:7.74 N:7.41 実施例6 1-Naphthylacetyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の調
製 実施例5で得た1-Naphthylacetyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2But120mg(0.210mmol)をTFA2.
5mlに溶かし1.5時間攪拌後、水250μlを加え3時
間攪拌した。減圧濃縮した後、得られた油状物にエーテ
ルを加え、パウダーとして題記化合物95.3mg(96.
7%)を得た。 元素分析 計算値(+0.7H2O)C:62.28 H:6.77 N:8.72 分析値 C:62.02 H:6.73 N:8.66
【0086】実施例7 2-Naphthylacetyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2
But の調製 2-Naphthylacetyl-Val-Ala-OH139mg(0.390mmo
l)、参考例9で得たH2N-CH((CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
100mg(0.429mmol)とHOBt52.7mg(0.390
mmol)をジメチルホルムアミド2mlに溶かし、0℃でWSC
D・HCl74.7mg(0.390mmol)を加えて15分間、
28℃で16時間攪拌した。反応終了後、減圧濃縮し、
残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、生じた沈
殿物を濾取し、これをよく水洗することによってパウダ
ーとして題記化合物175mg(78.3%)を得た。 元素分析 計算値(+0.3H2O)C:64.52 H:7.96 N:7.28 分析値 C:64.46 H:7.86 N:7.39 実施例8 2-Naphthylacetyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の調
製 実施例7で得た2-Naphthylacetyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2But120mg(0.210mmol)をTFA2.
5mlに溶かし1.5時間攪拌後、水250μlを加え3時
間攪拌した。減圧濃縮した後、得られた油状物にエーテ
ルを加え、パウダーとして題記化合物92.5mg(93.
8%)を得た。 元素分析 計算値(+0.6H2O)C:62.51 H:6.77 N:8.75 分析値 C:62.35 H:6.79 N:8.87 実施例9 1-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
の調製 1-Naphthoyl-Val-Ala-OH161mg(0.471mmol)、参
考例9で得たH2N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But 110mg
(0.471mmol)とHOBt63.7mg(0.471mmol)を
ジメチルホルムアミド2.5mlに溶かし、0℃でWSCD・H
Cl90.4mg(0.471mmol)を加えて15分間、28
℃で16時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチルを加
え、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去
し、ろ液を減圧濃縮後、エ−テルとヘキサンを加え、パ
ウダーとして題記化合物184mg(69.9%)を得
た。
【0087】実施例10 1-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の調製 実施例9で得た1-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)
CH2CH2CO2But150mg(0.269mmol)をTFA3.2mlに
溶かし55分間攪拌後、水320μlを加え1.5時間攪
拌した。減圧濃縮した後、得られた油状物にエーテルを
加え、パウダーとして題記化合物117mg(95.3
%)を得た。 元素分析 計算値(+1.5H2O)C:59.74 H:6.68 N:8.71 分析値 C:59.79 H:6.32 N:8.81 実施例11 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
の調製 2-Naphthoyl-Val-Ala-OH 161mg(0.471mmol)、
参考例9で得たH2N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But110m
g(0.471mmol)とHOBt63.7mg(0.471mmol)を
ジメチルホルムアミド2.5mlに溶かし、0℃でWSCD・H
Cl 90.4mg(0.471mmol)を加えて15分間、28
℃で16時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチルを加
え、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去
し、ろ液を減圧濃縮後、エ−テルとヘキサンを加え、パ
ウダーとして題記化合物200mg(75.9%)を得
た。 実施例12 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の調製 実施例11で得た2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)
2)CH2CH2CO2But150mg(0.269mmol)をTFA3.2ml
に溶かし55分間攪拌後、水320μl を加え1.5時
間攪拌した。減圧濃縮後、得られた油状物にエーテルを
加え、パウダーとして題記化合物118mg(95.9
%)を得た。 元素分析 計算値(+H2O)C:60.88 H:6.60 N:8.87 分析値 C:60.65 H:6.55 N:8.89
【0088】実施例13 1-Naphthalenesulfonyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2C
H2CO2But の調製 1-Naphthalenesulfonyl-Val-Ala-OH 100mg(0.26
4mmol)と参考例9で得たH2N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2B
ut 61.7mg(0.264mmol)、HOBt35.7mg(0.2
64mmol)を ジメチルホルムアミド1.5mlに溶かし、
0℃で WSCD・HCl 50.7mg(0.264mmol)を加え
た。反応混合物を0℃で10分、28℃で終夜攪拌し
た。反応終了後、減圧濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶か
し、10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。乾燥剤をろ去し、減圧濃縮後、エーテル−ヘキサ
ンでパウダーとして題記化合物134mg(85.5%)
を得た。 元素分析 計算値(+0.1H2O)C:58.49 H:7.31 N:7.06 分析値 C:58.23 H:7.02 N:7.28 実施例14 1-Naphthalenesulfonyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H
の調製 実施例13で得た1-Naphthalenesulfonyl-Val-Ala-HN-C
H(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But 120mg(0.202mmol)
をTFA2.4mlに溶かし35分間攪拌後、水240μl を
加え5時間攪拌し、減圧濃縮した。得られた油状物にエ
ーテルを加え、パウダーとして題記化合物90.5mg
(91.1%)を得た。 元素分析 計算値(+0.5H2O)C:55.19 H:6.04 N:8.39 分析値 C:55.06 H:6.18 N:8.38 実施例15 2-Naphthalenesulfonyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2C
H2CO2But の調製 2-Naphthalenesulfonyl-Val-Ala-OH 100mg(0.26
4mmol)と参考例9で得たH2N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2B
ut 61.7mg(0.264mmol)、HOBt 35.7mg(0.
264mmol)をジメチルホルムアミド1.5mlに溶かし、
0℃で WSCD・HCl50.7mg(0.264mmol)を加え
た。反応混合物を0℃で10分、28℃で終夜攪拌し
た。反応終了後、減圧濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶か
し、10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。乾燥剤をろ去し、減圧濃縮後、エーテル−ヘキサ
ンでパウダーとして題記化合物127mg(81.1%)
を得た。 元素分析 計算値(+0.2H2O)C:58.31 H:7.32 N:7.03 分析値 C:58.17 H:7.09 N:7.28
【0089】実施例16 2-Naphthalenesulfonyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H
の調製 実施例15で得た2-Naphthalenesulfonyl-Val-Ala-HN-C
H(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But 120mg(0.202mmol)
をTFA2.4mlに溶かし35分間攪拌後、水240μl を
加え5時間攪拌し、減圧濃縮した。得られた油状物にエ
ーテルを加え、パウダーとして題記化合物93.6mg
(94.3%)を得た。 元素分析 計算値(+0.5H2O)C:55.19 H:6.04 N:8.39 分析値 C:55.10 H:6.12 N:8.48 実施例17 1-(Hydroxy)-2-naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH
2CH2CO2But の調製 1-(Hydroxy)-2-naphthoyl-Val-Ala-OH 149mg(0.4
15mmol)、参考例9で得たH2N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO
2But 96.8mg(0.415mmol)とHONB 74.3mg
(0.415mmol)をジメチルホルムアミド2mlに溶か
し、0℃でWSCD・HCl79.5mg(0.415mmol)を加え
た。反応混合物を0℃で1時間、28℃で16時間攪拌
した。反応終了後、酢酸エチルを加え、水、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液を減圧濃縮
後、常圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカ
ゲル4g,ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、ヘ
キサンを加えることによってパウダーとして題記化合物
128mg(53.7%)を得た。 元素分析 計算値(+H2O)C:60.90 H:7.67 N:7.10 分析値 C:60.48 H:7.38 N:7.50 実施例18 1-(Hydroxy)-2-naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO
2H の調製 実施例17で得た1-(Hydroxy)-2-naphthoyl-Val-Ala-HN
-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But 110mg(0.192mmo
l)をトリフルオロ酢酸2.3mlに溶かし55分間攪拌
後、水230μl を加え110分間攪拌した。減圧濃縮
した後、得られた油状物にエーテルとヘキサンを加え、
パウダーとして題記化合物92.4mg(定量的)を得
た。 元素分析 計算値(+1.8H2O)C:57.20 H:6.52 N:8.34 分析値 C:56.85 H:6.35 N:8.77
【0090】実施例19 3-(Hydroxy)-2-naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH
2CH2CO2But の調製 3-(Hydroxy)-2-naphthoyl-Val-Ala-OH 163mg(0.4
54mmol)、参考例9で得たH2N-CH((CH(OCH3)2)CH2CH2C
O2But117mg(0.500mmol)とHONB 81.4mg
(0.454mmol)をジメチルホルムアミド2mlに溶か
し、0℃でWSCD・HCl87.1mg(0.454mmol)を加え
た。反応混合物を0℃で20分間、28℃で22.5時
間攪拌した。反応終了後、酢酸エチルを加え、水、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液を減
圧濃縮後、エーテルとヘキサンを加えることによってパ
ウダーとして題記化合物172mg(66.0%)を得
た。 実施例20 3-(Hydroxy)-2-naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO
2H の調製 実施例19で得た3-(hydroxy)-2-naphthoyl-Val-Ala-HN
-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But130mg(0.227mmol)
をTFA3mlに溶かし1時間攪拌後、水300μlを加え4
0分間攪拌した。減圧濃縮した後、得られた油状物にエ
ーテルとヘキサンを加え、パウダーとして題記化合物1
05mg(98.3%)を得た。 元素分析 計算値(+H2O)C:58.89 H:6.38 N:8.58 分析値 C:58.88 H:6.19 N:8.41 実施例21 2-Quinaldyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
の調製 2-Quinaldyl-Val-Ala-OH 170mg(0.495mmol)、参
考例9で得たH2N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But 139mg
(0.594mmol)とHOBt 66.9mg(0.495mmol)を
ジメチルホルムアミド2.5mlに溶かし、0℃でWSCD・H
Cl 94.9mg(0.495mmol)を加えた。反応混合物を
0℃で10分間、28℃で17時間攪拌した。反応終了
後、酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。乾燥剤をろ去し、ろ液を減圧濃縮後、油状物として
題記化合物250mg(90.3%)を得た。 元素分析 計算値(+0.3H2O)C:61.72 H:7.61 N:9.93 分析値 C:61.71 H:7.52 N:9.85
【0091】実施例22 2-Quinaldyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の調製 実施例21で得た2-Quinaldyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)
2)CH2CH2CO2But 150mg(0.268mmol)をTFA3mlに
溶かし70分間攪拌後、水0.3mlを加えた。減圧濃縮
した後、エーテルを加え、パウダーとして題記化合物1
02mg(82.8%)を得た。 元素分析 計算値(+1.3H2O)C:57.56 H:6.43 N:11.67 分析値 C:57.72 H:6.13 N:11.31 実施例23 3-Quinaldyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
の調製 3-Quinaldyl-Val-Ala-OH 200mg(0.582mmol)、
参考例9で得たH2N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But 163
mg(0.699mmol)とHOBt 78.7mg(0.582mmol)
をジメチルホルムアミド3mlに溶かし、0℃でWSCD・HC
l 112mg(0.582mmol)を加えた。反応混合物を0
℃で1時間、28℃で22時間攪拌した。反応終了後、
酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾
燥剤をろ去し、ろ液を減圧濃縮後、油状物として題記化
合物257mg(79.1%)を得た。 実施例24 3-Quinaldyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H.TFAの調製 実施例23で得た3-Quinaldyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)
2)CH2CH2CO2But 200mg(0.358mmol)をTFA4mlに
溶かし2.5時間攪拌後、水0.4mlを加えた。減圧濃縮
した後、エーテルを加え、パウダーとして題記化合物1
65mg(定量的)を得た。
【0092】実施例25 6-(Hydroxy)-2-naphthalenesulfonyl-Val-Ala-HN-CH(CH
(OCH3)2)CH2CH2CO2Butの調製 6-(Hydroxy)-2-naphthalenesulfonyl-Val-Ala-OH 15
4mg(0.376mmol)、参考例9で得たH2N-CH(CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2But 87.7mg(0.376mmol)とHOBt
50.8mg(0.376mmol)をジメチルホルムアミド2m
lに溶かし、0℃でWSCD・HCl 72.1mg(0.376mmo
l)を加えた。反応混合物を0℃で1時間、28℃で17
時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチルを加え、水、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、減圧濃
縮後、エーテルとヘキサンを加えパウダーとして題記化
合物151mg(64.3%)を得た。 実施例26 6-(Hydroxy)-2-naphthalenesulfonyl-Val-Ala-HN-CH(CH
O)CH2CH2CO2H の調製 実施例25で得た6-(Hydroxy)-2-naphthalenesulfonyl-
Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But 130mg(0.
208mmol)をTFA3mlに溶かし80分間攪拌後、水30
0μl を加え100分間攪拌した。減圧濃縮した後、得
られた油状物にエーテルとヘキサンを加え、パウダーと
して題記化合物115mg(定量的)を得た。 元素分析 計算値(+0.7H2O)C:53.11 H:5.89 N:8.08 分析値 C:53.13 H:6.06 N:7.78 実施例27 4-Phenylbenzoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2B
ut の調製 4-Phenylbenzoyl-Val-Ala-OH 170mg(0.461mmo
l)、参考例9で得たH2N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
29mg(0.554mmol)とHOBt 62.3mg(0.461m
mol)をジメチルホルムアミド2.5mlに溶かし、0℃でW
SCD・HCl 88.4mg(0.461mmol)を加えた。反応混
合物を0℃で10分間、28℃で16時間攪拌した。反
応終了後、減圧濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液を加え、生じた沈殿物を濾取し、これをよく水洗
することによってパウダーとして題記化合物225mg
(83.7%)を得た。
【0093】実施例28 4-Phenylbenzoyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の調
製 実施例27で得た4-Phenylbenzoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(O
CH3)2)CH2CH2CO2But150mg(0.258mmol)をTFA3m
lに溶かし70分間攪拌後、水0.3mlを加えた。エーテ
ルを加え、パウダーとして題記化合物120mg(96.
8%)を得た。 元素分析 計算値(+H2O)C:62.51 H:6.66 N:8.41 分析値 C:62.28 H:6.41 N:8.68 実施例29 Fmoc-Val-Ala-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2CH2COOBut の調製 Z-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2CH2COOBut 370mgをテトラ
ヒドロフラン2mlに溶かし、パラジウム黒を触媒として
水素気流下2時間還元した。触媒を除き減圧濃縮して、
無色の油状物としてNH2-CH[CH(OCH3)2]CH2CH2COOBut
得た。これをジメチルホルムアミド5mlに溶かし、Fmoc
-Val-Ala-OH 410mgを加えた後、0℃で、撹拌しなが
ら、HOBt 135mgと WSCD・HCl 200mg を加えた。
0℃で1時間、28℃で14時間撹拌した後、減圧濃縮
した。残渣に水を加えて白色のパウダーを得、これを水
でよく洗浄して題記化合物250mg(40.0%) を得
た。 元素分析 計算値(+0.4H2O) C:64.52 H:7.61 N:6.64 分析値 C:64.24 H:7.39 N:6.94 実施例30 Fmoc-Val-Ala-NH-CH(CHO)CH2CH2COOH の調製 実施例29で得たFmoc-Val-Ala-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2
CH2COOBut 90mgにトリフルオロ酢酸2mlおよび水20
0μlを加えて28℃で4時間静置した。減圧濃縮した
後、エーテル-ヘキサンにて白色のパウダーとして題記
化合物65mgを得た。 元素分析 計算値(+H2O) C:62.10 H:6.51 N:7.76 分析値 C:61.86 H:6.46 N:7.76
【0094】実施例31 Z−NH−NH−CHCHCOOBu の調製 Z-NH-NH2 13.2g および CH2=CH-COOBut 12mlを DM
F 2mlに溶解し、85℃で16時間反応させる。これを
シリカゲルカラム(φ 3.2cm×38cm)にて酢酸エチ
ル:ヘキサン(1:5から1:2)を溶出溶媒として精
製し、目的物を含むフラクションを減圧濃縮し、残渣に
ヘキサンを加えて、白色のパウダーとして目的物7.8
9g を得た。 実施例32 NH2-NH-CH2CH2COOBut・2pTosOH の調製 Z-NH-NH-CH2CH2-COOBut 1.5g をテトラヒドロフラン
50mlに溶かし、パラジウム黒を触媒として水素気流下
2時間還元した。触媒を除き減圧濃縮して、エーテルを
加えて白色のパウダーとして NH2-NH-CH2CH2COOBut・2
pTosOH 2.35gを得た。 元素分析 計算値(+H2O) C:48.26 H:6.56 N:5.36 分析値 C:48.18 H:6.26 N:5.49
【0095】実施例33 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-NH-CH2CH2COOBut の調製 2-Naphthoyl-Val-Ala-OH 1.72g および NH2-NH-CH2C
H2COOBut・2pTosOH 3.53gを DMF 25mlに溶解し、
0℃で、撹拌しながら、ジイソプロピルエチルアミン
2.4ml,HONB 0.98g と WSCD・HCl 1.01g を加
えた。0℃で1時間、28℃で14時間撹拌した後、酢
酸エチルを加えて有機層を、飽和炭酸水素ナトリムウ
水、飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリ
ウム乾燥した後、減圧濃縮し、残渣にエーテルを加えて
白色のパウダーとして目的物1.70gを得た。 実施例34 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(COCH=CH2)-CH2CH2COOBut
調製 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-NH-CH2CH2COOBut 100mgを
DMF 1mlに溶解し、0℃で、撹拌しながら、N−メチル
モルホリン28μl および塩化アクリロイル20μl を
加えた。0℃で1時間撹拌した後、酢酸エチルを加えて
有機層を、10%クエン酸水、飽和炭酸水素ナトリムウ
水、飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリ
ウム乾燥した後、減圧濃縮し、残渣にエーテルを加えて
白色のパウダーとして目的物107mgを得た。
【0096】実施例35 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(COCH=CH2)-CH2CH2COOH の調
製 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(COCH=CH2)-CH2CH2COOBut
5mgを TFA 2mlに溶解し25℃で30分間静置した。
減圧濃縮し、残渣にエーテルを加えて白色のパウダーと
して目的物64mgを得た。 元素分析 計算値(+0.5 H2O) C:60.96 H:6.55 N:11.37 分析値 C:61.26 H:6.29 N:11.43 実施例36 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(COCH2Cl)-CH2CH2COOH の調
製 実施例34および35と同様にして、2-Naphthoyl-Val-
Ala-NH-NH-CH2CH2COOBut 60mgを および ClCH2COCl
11.8μl を用いて標題の化合物37mgを得た。 元素分析 計算値(+ H2O) C:55.12 H:5.97 N:10.71 分析値 C:55.44 H:6.03 N:10.46
【0097】実施例37 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(COCOOCH2CH3)-CH2CH2COOBut
の調製 実施例34と同様にして、2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-NH-
CH2CH2COOBut 100mgおよびエチルオキザリルクロリ
ド28μl を用いて標題の化合物121mgを得た。 実施例38 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(COCOOCH2CH3)-CH2CH2COOH
の調製 実施例35と同様にして、2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(C
OCOOCH2CH3)-CH2CH2COOBut 110mgを用いて標題の化
合物79mgを得た。 元素分析 計算値(+0.8 H2O) C:57.51 H:6.24 N:10.31 分析値 C:57.92 H:6.26 N: 9.89 実施例39 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(COCH=CH-C6H5)-CH2CH2COOBu
t の調製 実施例34と同様にして、2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-NH-
CH2CH2COOBut 100mgおよび桂皮酸クロリド40mgを
用いて標題の化合物128mgを得た。
【0098】実施例40 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(COCH=CH-C6H5)-CH2CH2COOH
の調製 実施例35と同様にして、2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(C
OCH=CH-C6H5)-CH2CH2COOBut 100mgを用いて標題の化
合物72mgを得た。 元素分析 計算値(+0.7 H2O) C:65.07 H:6.41 N: 9.79 分析値 C:64.94 H:6.27 N:10.09 実施例41 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(COCH2CH2C6H5)-CH2CH2COOBu
t の調製 実施例34と同様にして、2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-NH-
CH2CH2COOBut 100mgおよびフェニルプロピオン酸ク
ロリド54μl を用いて標題の化合物176mgを得た。 元素分析 計算値(+0.25 H2O) C:67.56 H:7.37 N:9.00 分析値 C:67.27 H:7.24 N:9.12 実施例42 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(COCH2CH2C6H5)-CH2CH2COOH
の調製 実施例35と同様にして、2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(C
OCH2CH2C6H5)-CH2CH2COOBut 140mgを用いて標題の化
合物111mgを得た。 元素分析 計算値(+0.75 H2O) C:64.74 H:6.75 N: 9.74 分析値 C:64.82 H:6.62 N:10.03
【0099】実施例43 2-Naphthoyl-Val-Aib-NH-NH-CH2CH2COOBut の調製 実施例33と同様にして、2-Naphthoyl-Val-Aib-OH 3
76mgおよび NH2-NH-CH2CH2COOBut・2pTosOH 606mg
を用いて標題の化合物391mgを得た。 元素分析 計算値(+0.1 H2O) C:64.80 H:7.69 N:11.20 分析値 C:64.87 H:7.96 N:10.90 実施例44 2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N〔COCH2OP(O)(C6H5)2〕-CH2C
H2COOH の調製 実施例34と同様にして合成した 2-Naphthoyl-Val-Ala
-NH-N(COCH2Br)-CH2CH2COOBut 121mg,ジフェニルホ
スフィン酸52.4mgおよび KF 35mgを DMF2mlに溶
解し65℃で16時間反応させた。酢酸エチルを加えて
有機層を、飽和炭酸水素ナトリムウ水、飽和食塩水にて
洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリムウで乾燥した後、
減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(φ1.7cm×4.5c
m)にて2%メタノールを含むクロロホルムを溶出溶媒
として精製し、目的物を含むフラクションを減圧濃縮し
て Naphthoyl-Val-Ala-NH-N〔COCH2OP(O)(C6H5)2〕-CH2
CH2COOButを無色のオイルとして得た。これを TFA 1ml
に溶解し、25℃で30分間静置した。減圧濃縮し、残
渣にエーテルを加えて白色のパウダーとして目的物36
mgを得た。 元素分析 計算値(+1.5 H2O) C:60.58 H:5.93 N:7.85 分析値 C:60.37 H:5.85 N:8.38
【0100】実施例45 2−Naphthoyl−Val−Ala−NH−N
〔COCH2OCO(2',6'-Cl2-C6H3)〕-CH2CH2COOH の調製 実施例44と同様にして、2-Naphthoyl-Val-Ala-NH-N(C
OCH2Br)-CH2CH2COOBut121mgおよび2,6ジクロロ安
息香酸46mgを用いて標題の化合物33mgを得た。 元素分析 計算値(+0.75 H2O) C:55.32 H:5.02 N:8.32 分析値 C:55.35 H:5.27 N:8.67 実施例46 2-Naphthoyl-Val-Aib-NH-N〔COCH2OP(O)(C6H5)2〕-CH2C
H2COOH の調製 実施例44と同様にして、2-Naphthoyl-Val-Aib-NH-N(C
OCH2Br)-CH2CH2COOBut186mgおよびジフェニルホスフ
ィン酸79mgを用いて標題の化合物65mgを得た。 元素分析 計算値(+ H2O) C:61.83 H:6.03 N:7.80 分析値 C:61.53 H:6.00 N:7.90
【0101】実施例47 Fmoc-Val-S-CH(CH3)-CONH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2CH2COOBu
t の調製 Fmoc-Val-OH 3.4g をアセトニトリル100mlに溶解
し、0℃で、撹拌しながら、HONB 1.8g と DCC 2.0
6g を加えた。0℃で1時間、28℃で14時間撹拌し
た後、不溶物を濾去した。濾液に2−メルカプトプロピ
オン酸0.9mlおよびトリエチルアミン1.4mlを加え、
28℃で14時間撹拌した後、減圧濃縮した。残渣にエ
ーテルを加えて有機層を水、10%クエン酸水、飽和食
塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリムウムで乾
燥した後、減圧濃縮し、残渣にヘキサンを加えて白色の
パウダーとしてFmoc-Val-S-CH(CH3)-COOHを得た。参考
例8で得た Z-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2CH2COOBut 370
mgをテトラヒドロフラン2mlに溶かし、パラジウム黒を
触媒として水素気流下2時間還元した。触媒を除き、減
圧濃縮して、無色の油状物として NH2-CH〔CH(OCH3)2
CH2CH2COOBut を得た。これをアセトニトリル5mlに溶
かし、先に得た Fmoc-Val-S-CH(CH3)-COOH 450mgを
加えた後、0℃で、撹拌しながら、HOBt 140mgと DC
C 210mgを加えた。0℃で1時間、28℃で14時間
撹拌した後、不溶物を濾去し、減圧濃縮した。残渣にエ
ーテルを加えて有機層を、飽和炭酸水素ナトリムウム
水、飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリ
ムウムで乾燥した後、減圧濃縮し、残渣にヘキサンを加
えて白色のパウダーを得た。シリカゲルカラム(φ1.
7cm×8.5cm)にてクロロホルムを溶出溶媒として精
製し、目的物を含むフラクションを減圧濃縮し、残渣に
ヘキサンを加えて白色のパウダーとして題記化合物14
3mg(22.2%)を得た。 元素分析 計算値(+0.5 H2O) C:63.09 H:7.24 N:4.33 分析値 C:63.22 H:7.27 N:4.46
【0102】実施例48 Fmoc-Val-S-CH(CH3)-CONH-CH(CHO)CH2CH2COOH の調製 実施例47で得た Fmoc-Val-S-CH(CH3)-CONH-CH〔CH(OC
H3)2〕CH2CH2COOBut100mgにトリフルオロ酢酸2mlお
よび水200μl を加えて28℃で4時間静置した。減
圧濃縮した後、エーテル−ヘキサンにて白色のパウダー
として題記化合物100mgを得た。 元素分析 計算値(+0.5 H2O) C:61.19 H:6.05 N:5.10 分析値 C:61.24 H:6.29 N:4.82 実施例49 Fmoc-Val-S-CH2-CONH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2CH2COOBut
調製 Fmoc-Val-OH 3.4g をアセトニトリル100mlに溶解
し、0℃で、撹拌しながら、HONB 1.8g と DCC 2.0
6g を加えた。0℃で1時間、28℃で14時間撹拌し
た後、不溶物を濾去した。濾液にメルカプト酢酸1.0m
lおよびトリエチルアミン1.4mlを加え、28℃で14
時間撹拌した後、減圧濃縮した。残渣にエーテルを加え
て有機層を水、10%クエン酸水、飽和食塩水にて洗浄
した。有機層を無水硫酸ナトリムウムで乾燥した後、減
圧濃縮し、残渣にヘキサンを加えて白色のパウダーとし
て Fmoc-Val-S-CH(CH3)-COOH(3.75g)を得た。参考
例8で得た Z-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2CH2COOBut 370
mgをテトラヒドロフラン2mlに溶かし、パラジウム黒を
触媒として水素気流下2時間還元した。触媒を除き、減
圧濃縮して、無色の油状物として NH2-CH〔CH(OCH3)2
CH2CH2COOBut を得た。これをアセトニトリル5mlに溶
かし、先に得た Fmoc-Val-S-CH2-COOH 414mgを加え
た後、0℃で、撹拌しながら、HOBt 140mgと DCC 2
10mgを加えた。0℃で1時間、28℃で14時間撹拌
した後、不溶物を濾去し、減圧濃縮した。残渣にエーテ
ルを加えて有機層を、飽和炭酸水素ナトリムウム水、飽
和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリムウム
で乾燥した後、減圧濃縮し、残渣にヘキサンを加えて白
色のパウダーを得た。シリカゲルカラム(φ 1.7cm×
8.5cm)にてクロロホルムを溶出溶媒として精製し、
目的物を含むフラクションを減圧濃縮し、残渣にヘキサ
ンを加えて白色のパウダーとして題記化合物327mg
(52.0%)を得た。
【0103】実施例50 Fmoc-Val-S-CH2-CONH-CH(CHO)CH2CH2COOH の調製 実施例49で得た Fmoc-Val-S-CH(CH3)-CONH-CH〔CH(OC
H3)2〕CH2CH2COOBut100mgにトリフルオロ酢酸2mlお
よび水200μl を加えて28℃で4時間静置した。減
圧濃縮した後、エーテル−ヘキサンにて白色のパウダー
として題記化合物75.4mgを得た。 元素分析 計算値(+0.25 H2O) C:61.06 H:5.79 N:5.27 分析値 C:60.92 H:6.04 N:5.05
【0104】実施例51 Fmoc-Val-Aib-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2CH2COOBut の調製 参考例8で得た Z-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2CH2COOBut
70mgをテトラヒドロフラン2mlに溶かし、パラジウム
黒を触媒として水素気流下2時間還元した。触媒を除き
減圧濃縮して、無色の油状物として NH2-CH〔CH(OC
H3)2〕CH2CH2COOButを得た。これをジメチルホルムアミ
ド5mlに溶かし、Fmoc-Val-Aib-OH 425mgを加えた
後、0℃で、撹拌しながら、HOBt 135mgと WSCD・HCl
200mgを加えた。0℃で1時間、28℃で14時間
撹拌した後、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加えて
有機層を、飽和炭酸水素ナトリムウ水、飽和食塩水にて
洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリムウムで乾燥した
後、減圧濃縮し、残渣にヘキサンを加えて白色のパウダ
ーを得た。これをシリカゲルカラム(φ 1.7cm×8.
5cm)にてクロロホルムを溶出溶媒として精製し、目的
物を含むフラクションを減圧濃縮し、残渣にヘキサンを
加えて白色のパウダーとして題記化合物370mgを得
た。 元素分析 計算値(+0.25 H2O) C:65.25 H:7.74 N:6.52 分析値 C:64.96 H:7.75 N:6.33 実施例52 Fmoc-Val-Aib-NH-CH(CHO)CH2CH2COOH の調製 実施例51で得た Fmoc-Val-Aib-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH
2CH2COOBut 210mgにトリフルオロ酢酸4mlおよび水
200μl を加えて28℃で4時間静置した。減圧濃縮
した後、エーテル−ヘキサンにて白色のパウダーとして
題記化合物157mgを得た。 元素分析 計算値(+0.25 H2O) C:64.25 H:6.60 N:7.75 分析値 C:64.23 H:6.77 N:7.53
【0105】実施例53 Fmoc-Aib-Aib-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2CH2COOBut の調製 参考例8で得た Z-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2CH2COOBut
00mgをテトラヒドロフラン2mlに溶かし、パラジウム
黒を触媒として水素気流下2時間還元した。触媒を除き
減圧濃縮して、無色の油状物として NH2-CH〔CH(OC
H3)2〕CH2CH2COOButを得た。これをジメチルホルムアミ
ド5mlに溶かし、Fmoc-Aib-Aib-OH 180mgを加えた
後、0℃で、撹拌しながら、HOBt 68mgと WSCD・HCl
100mgを加えた。0℃で1時間、28℃で14時間撹
拌した後、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加えて有
機層を、飽和炭酸水素ナトリムウム水、飽和食塩水にて
洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリムウムで乾燥した
後、減圧濃縮し、残渣にヘキサンを加えて白色のパウダ
ーを得た。これをシリカゲルカラム(φ 1.7cm×8.
5cm)にてクロロホルムを溶出溶媒として精製し、目的
物を含むフラクションを減圧濃縮し、残渣にヘキサンを
加えて白色のパウダーとして題記化合物248mgを得
た。 元素分析 計算値(+0.25 H2O) C:64.33 H:7.62 N:6.62 分析値 C:64.36 H:7.76 N:6.62 実施例54 Fmoc-Aib-Aib-NH-CH(CHO)CH2CH2COOH の調製 実施例53で得た Fmoc-Aib-Aib-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH
2CH2COOBut 110mgにトリフルオロ酢酸2mlおよび水
100μl を加えて28℃で4時間静置した。減圧濃縮
した後、エーテル−ヘキサンにて白色のパウダーとして
題記化合物64mgを得た。 元素分析 計算値(+2 H2O) C:60.10 H:6.66 N:7.51 分析値 C:60.03 H:6.07 N:7.50
【0106】実施例55 Fmoc-Val-S-CH(CH3)-CONH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2COOBut
調製 Fmoc-Val-OH 3.4gをアセトニトリル100mlに溶解
し、0℃で、撹拌しながら、HONB 1.8g と DCC 2.0
6g を加えた。0℃で1時間、28℃で14時間撹拌し
た後、不溶物を濾去した。濾液に2−メルカプトプロピ
オン酸0.9mlおよびトリエチルアミン1.4mlを加え、
28℃で14時間撹拌した後、減圧濃縮した。残渣にエ
ーテルを加えて有機層を水、10%クエン酸水、飽和食
塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後、減圧濃縮し、残渣にヘキサンを加えて白色のパ
ウダーを得た。参考例21で得たFmoc-NH-CH〔CH(OCH3)
2〕CH2COOBut 450mgに20%ピペリジンを含むジメ
チルホルムアミド10mlを加え、28℃で1時間静置し
た。減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(φ 1.7cm
×8.5cm)にて酢酸エチル:ヘキサン(1:5)を溶出溶
媒として精製し、目的物を含むフラクションを減圧濃縮
し、無色の油状物としてNH2-CH〔CH(OCH3)2〕CH2COOBut
を得た。これをアセトニトリル5mlに溶かし、Fmoc-Val
-S-CH(CH3)-COOH 450mgを加えた後、0℃で、撹拌し
ながら、HOBt 140mgと DCC 210mg を加えた。0
℃で1時間、28℃で14時間撹拌した後、不溶物を濾
去し、減圧濃縮した。残渣にエーテルを加えて有機層
を、飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水にて洗浄し
た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃
縮し、残渣にヘキサンを加えて白色のパウダーを得た。
シリカゲルカラム(φ 1.7cm×8.5cm)にてクロロホ
ルムを溶出溶媒として精製し、目的物を含むフラクショ
ンを減圧濃縮し、残渣にヘキサンを加えて白色のパウダ
ーとして題記化合物179mg(28.5%)を得た。
【0107】実施例56 Fmoc-Val-S-CH(CH3)-CONH-CH(CHO)CH2COOHの調製 実施例55で得たFmoc-Val-S-CH(CH3)-CONH-CH〔CH(OCH
3)2〕CH2COOBut 100mgにトリフルオロ酢酸2mlおよ
び水200μlを加えて28℃で4時間静置した。減圧
濃縮した後、エーテル−ヘキサンにて白色のパウダーと
して題記化合物65mgを得た。 実施例57 Fmoc-Val-S-CH2-CONH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2COOButの調製 Fmoc-Val-OH 3.4g をアセトニトリル100mlに溶解
し、0℃で、撹拌しながら、HONB 1.8g と DCC 2.0
6g を加えた。0℃で1時間、28℃で14時間撹拌し
た後、不溶物を濾去した。濾液にメルカプト酢酸1.0m
lおよびトリエチルアミン1.4mlを加え、28℃で14
時間撹拌した後、減圧濃縮した。残渣にエーテルを加え
て有機層を水、10%クエン酸水、飽和食塩水にて洗浄
した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧
濃縮し、残渣にヘキサンを加えて白色のパウダー(3.7
5g)を得た。参考例21で得たFmoc-NH-CH〔CH(OC
H3)2〕CH2COOBut 440mgに20%ピペリジンを含むジ
メチルホルムアミド10mlを加え、28℃で1時間静置
した。減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(φ 1.7c
m×8.5cm)にて酢酸エチル:ヘキサン(1:5)を溶出
溶媒として精製し、目的物を含むフラクションを減圧濃
縮し、無色の油状物としてNH2-CH〔CH(OCH3)2〕CH2COOB
utを得た。これをアセトニトリル5mlに溶かし、Fmoc-V
al-S-CH2-COOH 414mgを加えた後、0℃で、撹拌しな
がら、HOBt 140mgと DCC 210mgを加えた。0℃で
1時間、28℃で14時間撹拌した後、不溶物を濾去
し、減圧濃縮した。残渣にエーテルを加えて有機層を、
飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水にて洗浄した。
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮
し、残渣にヘキサンを加えて白色のパウダーを得た。シ
リカゲルカラム(φ 1.7cm×8.5cm)にてクロロホル
ムを溶出溶媒として精製し、目的物を含むフラクション
を減圧濃縮し、残渣にヘキサンを加えて白色のパウダー
として題記化合物343mg(55.8%)を得た。
【0108】実施例58 Fmoc-Val-S-CH2-CONH-CH(CHO)CH2COOHの調製 実施例57で得たFmoc-Val-S-CH2-CONH-CH〔CH(OC
H3)2〕CH2COOBut 120mgにトリフルオロ酢酸2mlおよ
び水200μlを加えて28℃で4時間静置した。減圧濃
縮した後、エーテル-ヘキサンにて白色のパウダーとし
て目的物91.5mgを得た。 元素分析 計算値(+0.3H2O) C:60.28 H:5.58 N:5.41 分析値 C:60.50 H:5.88 N:5.11 実施例59 Fmoc-Val-Aib-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2COOButの調製 参考例21で得たFmoc-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2COOBut
440mgに20%ピペリジンを含むジメチルホルムアミ
ド10mlを加え、28℃で1時間静置した。減圧濃縮
し、残渣をシリカゲルカラム(φ 1.7cm×8.5cm)に
て酢酸エチル:ヘキサン(1:5)を溶出溶媒として精製
し、目的物を含むフラクションを減圧濃縮し、無色の油
状物としてNH2-CH〔CH(OCH3)2〕CH2COOButを得た。これ
をジメチルホルムアミド5mlに溶かし、Fmoc-Val-Aib-O
H 425mgを加えた後、0℃で、撹拌しながら、HOBt
130mgと WSCD・HCl 200mgを加えた。0℃で1時
間、28℃で14時間撹拌した後、減圧濃縮した。残渣
に酢酸エチルを加えて有機層を、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水、飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、減圧濃縮し、残渣にヘキサンを加
えて白色のパウダーを得た。これをシリカゲルカラム
(φ 1.7cm×8.5cm)にてクロロホルムを溶出溶媒と
して精製し、目的物を含むフラクションを減圧濃縮し、
残渣にヘキサンを加えて白色のパウダーとして題記化合
物390mgを得た。 元素分析 計算値(+0.25H2O) C:64.79 H:7.59 N:6.67 分析値 C:64.85 H:7.40 N:6.54
【0109】実施例60 Fmoc-Val-Aib-NH-CH(CHO)CH2COOHの調製 実施例59で得たFmoc-Val-Aib-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2
COOBut 280mgにトリフルオロ酢酸4mlおよび水20
0μlを加えて28℃で4時間静置した。減圧濃縮した
後、エーテル-ヘキサンにて白色のパウダーとして題記
化合物214mgを得た。 元素分析 計算値(+0.5H2O) C:63.15 H:6.43 N:7.59 分析値 C:63.34 H:6.52 N:7.61 実施例61 Fmoc-Aib-Aib-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2COOButの調製 参考例21で得たFmoc-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2COOBut
220mgに20%ピペリジンを含むジメチルホルムアミ
ド10mlを加え、28℃で1時間静置した。減圧濃縮
し、残渣をシリカゲルカラム(φ 1.7cm×8.5cm)に
て酢酸エチル:ヘキサン(1:5)を溶出溶媒として精製
し、目的物を含むフラクションを減圧濃縮し、無色の油
状物としてNH2-CH〔CH(OCH3)2〕CH2COOButを得た。これ
をジメチルホルムアミド5mlに溶かし、Fmoc-Aib-Aib-O
H 180mgを加えた後、0℃で、撹拌しながら、HOBt
68mgと WSCD・HCl 100mgを加えた。0℃で1時間、
28℃で14時間撹拌した後、減圧濃縮した。残渣に酢
酸エチルを加えて有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム
水、飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、減圧濃縮し、残渣にヘキサンを加え
て白色のパウダーとして目的物207mgを得た。 元素分析 計算値(+0.5H2O) C:63.85 H:7.47 N:6.77 分析値 C:63.61 H:7.49 N:7.01
【0110】実施例62 Fmoc-Aib-Aib-NH-CH(CHO)CH2COOHの調製 実施例61で得たFmoc-Aib-Aib-NH-CH〔CH(OCH3)2〕CH2
COOBut 107mgにトリフルオロ酢酸2mlおよび水10
0μlを加えて28℃で4時間静置した。減圧濃縮した
後、エーテル−ヘキサンにて白色のパウダーとして目的
物79mgを得た。 元素分析 計算値(+H2O) C:61.47 H:6.30 N:7.97 分析値 C:61.59 H:6.21 N:8.27 実施例63 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH(COCH2OCOC6F5)CH2CH2COOBut 参考例14で得た 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH(COCH2Br)
CH2CH2COOBut(121mg,0.2mmol)をジメチルホルム
アミド(10ml)に溶かし KF(35mg,0.6mmol)を加
え3分間撹拌した後、ペンタフルオロ安息香酸(49m
g,0.23mmol)を加え、17時間室温で反応した。少
し未反応が認められるのでペンタフルオロ安息香酸を同
量加え、さらにに24時間撹拌した。反応液に酢酸エチ
ルと水を加え、抽出し、有機層を炭酸水素ナトリウムと
水で洗浄した後硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去
し、残渣を溶出溶媒に酢酸エチル−トルエン(5:2)を
用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル、6g)で精製した。目的物を含むフラクションを集
め溶媒を留去し残渣を石油エーテルで粉末としてろ取し
た。32mg(22%)
【0111】実施例64 2−Naphthoyl−Val−Ala−HNCH
(COCHOCOC)CHCHCOOH 実施例63で得た 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH(COCH2OCO
C6F5)CH2CH2COOBut(20mg,0.027mmol)をTFA
(0.2ml)に溶かし、室温で30分反応した後、ここ
にエーテル−石油エーテル(1:1)を加えて粉末とし、
これを集めた。16mg(87%) 実施例65 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH[COCH2OCO(2,6-Cl2-C6H3)]CH
2CH2COOBut 参考例14で得た 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH(COCH2Br)
CH2CH2COOBut(121mg,0.2mmol)をDMF(10ml)
に溶かし、KF(35mg,0.6mmol)を加えて室温で3
分反応した。ここに2,6−ジクロロ安息香酸(46mg,
0.24mmol)を加えて室温で3時間撹拌し、溶媒を留去
した。酢酸エチルに残渣を溶かし、酢酸エチル層を水、
炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄、硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を留去し残渣を酢酸エチル−エーテル
−石油エーテルで粉末としてろ取した。117mg(82
%)
【0112】実施例66 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH[COCH2OCO(2,6-Cl2-C6H3)]CH
2CH2COOH 実施例65で得られた 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH[COCH
2OCO(2,6-Cl2-C6H3)]CH2CH2COOBut(60mg,0.084
mmol)から実施例64と同様にして合成した。41mg
(74%) 元素分析 (+0.5H2O) 計算値 C: 57.57 H: 5.13 N: 6.30 分析値 C: 57.50 H: 5.49 N: 6.61 実施例67 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH{COCH2OCO[2,6-(CF3)2-C
6H3]}CH2CH2COOBut 参考例14で得た 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH(COCH2Br)
CH2CH2COOBut(35mg,0.058mmol)、KF(10mg,
0.0174mmol)および2,6−ジ−(トリフルオロメ
チル)安息香酸(18mg,0.07mmol)から、実施例
65と同様にして合成した。40mg(89%)
【0113】実施例68 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH{COCH2OCO[2,6-(CF3)2-C
6H3]}CH2CH2COOH 実施例65で得られた 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH{COC
H2OCO[2,6-(CF3)2-C6H3]}CH2CH2COOBut(35mg,0.
045mmol)から実施例64と同様にして合成した。3
3mg(100%) 実施例69 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH[COCH2OCO(2,6-Cl2-C6H3)]CH
2CH2COOEt 参考例15で得た 2-Naphthoyl-Val-Ala-HNCH(COCH2Br)
CH2CH2COOEt(1.15g,2mmol)と2,6−ジクロロ安
息香酸(458mg,2.4mmol)から実施例65と同様
にして合成した。1.27g(92.5%)
【0114】実施例70 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OH)CH2SO2CH2CH2CH3)CH
2CH2CO2Butの合成 参考例19で得られたZHN-CH(CH(OH)CH2SO2CH2CH2CH3)C
H2CH2CO2But(184mg, 0.415mmol)をテトラヒド
ロフラン(2ml)に溶かし、パラジウム黒を加え、窒素
置換後、2.5時間水素を通じた。パラジウム黒をろ去
後、減圧濃縮した。得られた油状物に、2-Naphthoyl-Va
l-Ala-OH(129mg, 0.376mmol)とHONB(67.4
mg, 0.376mmol)をジメチルホルムアミド(2ml)
に溶かし、0℃でWSCD・HCl(72.1mg, 0.376mmo
l)を加えて1時間、28℃で19時間攪拌した。反応
終了後、酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液、10%クエン酸水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液を
減圧濃縮後、エーテルとヘキサンを加え、パウダーとし
て目的物218mg(91.7%)を得た。 実施例71 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH=CHSO2CH2CH2CH3)CH2CH2
CO2But の合成 実施例70で得られた 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH
(OH)CH2SO2CH2CH2CH3)CH2CH2CO2But(150mg, 0.2
37mmol)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、0
℃で TEA(115ml, 0.828mmol)とメタンスルホ
ニルクロリド(27.5ml, 0.355mmol)を加えて1
時間、28℃で1時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチ
ルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ
去し、ろ液を減圧濃縮後、ヘキサンを加え、パウダーと
して目的物133mg(91.2%)を得た。 元素分析 計算値(+1.5H2O)C:59.79 H:7.53 N:6.54 分析値 C:59.54 H:7.27 N:6.56
【0115】実施例72 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH=CHSO2CH2CH2CH3)CH2CH2
CO2H の合成 実施例71で得られた 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH=
CHSO2CH2CH2CH3)CH2CH2CO2But(100mg, 0.162mm
ol)をTFA(2ml)に溶かし45分間攪拌後、減圧濃縮
した。得られた油状物にエーテルを加え、パウダーとし
て目的物76.8mg(84.5%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2TFA+1.5H2O)C:55.97 H:6.65 N:6.89 分析値 C:55.79 H:6.64 N:6.79 実施例73 2-Fluorenecarbonyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2C
O2But の合成 2-Fluorenecarboxylic acid(82.1mg, 0.390mmo
l)、参考例16で得た H-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH
2CH2CO2But(150mg, 0.372mmol)とHOBt(52.
7mg, 0.390mmol)をジメチルホルムアミド(2m
l)に溶かし、0℃でWSCD・HCl(74.8mg, 0.390
mmol)を加えた。反応混合物を0℃で10分、28℃で
17時間攪拌した。反応終了後、減圧濃縮し、残渣を水
で洗浄後、乾燥した。得られた粗生成物を熱アセトニト
リルとエーテルでパウダーとして目的物151mg(6
8.5%)を得た。
【0116】実施例74 2-Fluorenecarbonyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の
合成 実施例73で得た 2-Fluorenecarbonyl-Val-Ala-HN-CH
(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(120mg, 0.201mmol)
をTFA(2.5ml)と水(250μl)に溶かし3時間攪
拌し、減圧濃縮した。得られた油状物にエーテルを加
え、パウダーとして目的物88.7mg(89.2%)を得
た。 元素分析 計算値(+1.2H2O)C:62.95 H:6.53 N:8.16 分析値 C:62.73 H:6.47 N:8.32 実施例75 9-Fluorenecarbonyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2C
O2Butの合成 実施例73と同様に 9-Fluorenecarboxylic acid(8
2.1mg, 0.390mmol)と参考例16で得た H-Val-A
la-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(150mg,0.37
2mmol)を用いて題記化合物42.3mg(19.1%)を
得た。
【0117】実施例76 9-Fluorenecarbonyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の
合成 実施例74と同様に 9-Fluorenecarbonyl-Val-Ala-HN-C
H(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(30mg, 50.4μmol)と
TFA(0.6ml)を用いて題記化合物21.4mg(85.9
%)を得た。 元素分析 計算値(+2H2O+0.2TFA)C:59.58 H:6.42 N:7.61 分析値 C:59.45 H:6.15 N:7.73 実施例77 9-Fluorenone-2-carbonyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH
2CH2CO2But の合成 実施例73と同様に 9-Fluorenone-2-carboxylic acid
(175mg, 0.781mmol)と参考例16で得た H-Va
l-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(300mg, 0.
743mmol)を用いて題記化合物273mg(60.3
%)を得た。 元素分析 計算値(+0.8H2O)C:63.51 H:7.20 N:6.73 分析値 C:63.57 H:6.98 N:6.85
【0118】実施例78 9-Fluorenone-2-carbonyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO
2H の合成 実施例74と同様に 9-Fluorenone-2-carbonyl-Val-Ala
-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(100mg, 0.164
mmol)とTFA(2ml)を用いて題記化合物81.7mg(9
8.2%)を得た。 元素分析 計算値(+2H2O)C:59.66 H:6.12 N:7.73 分析値 C:59.65 H:5.95 N:7.57 実施例79 9-Hydroxy-2-fluorenecarbonyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2But の合成 実施例77で得た 9-Fluorenone-2-carbonyl-Val-Ala-H
N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(120mg, 0.197mm
ol) のジメチルホルムアミド(1.2ml)と水(0.1m
l)の溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(22.3
mg, 0.590mmol)を加え、2.5時間攪拌した。この
溶液に水を加え、生じた沈殿物を水で洗浄し、題記化合
物102mg(85.3%)を得た。 元素分析 計算値(+H2O)C:62.94 H:7.52 N:6.67 分析値 C:62.89 H:7.32 N:6.72
【0119】実施例80 9-Hydroxy-2-fluorenylcarbonyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH
2CH2CO2But の合成 実施例74と同様に 9-Hydroxy-2-fluorenylcarbonyl-V
al-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(70mg,81.
7μmol)とTFA(1ml)を用いて題記化合物45.7mg
(100%)を得た。 元素分析 計算値(+TFA)C:55.68 H:5.48 N:6.72 分析値 C:55.92 H:5.70 N:7.04 実施例81 2-Phenylbenzoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2B
ut の合成 実施例73と同様に 2-Phenylbenzoic acid(99.2m
g, 0.500mmol)と参考例16で得た H-Val-Ala-HN-
CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(188mg, 0.465mmo
l)を用いて題記化合物70.4mg(26.0%)を得
た。
【0120】実施例82 2-Phenylbenzoyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H 実施例74と同様に 2-Phenylbenzoyl-Val-Ala-HN-CH(C
H(OCH3)2)CH2CH2CO2But (50mg,85.7μmol)とTF
A(1ml)を用いて題記化合物35.6mg(86.4%)
を得た。 元素分析 計算値(+H2O)C:62.51 H:6.66 N:8.41 分析値 C:62.56 H:6.78 N:8.57 実施例83 1-Fluorenecarbonyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2C
O2But の合成 実施例73と同様に 1-Fluorenecarbonyl-Val-Ala-OH
(900mg, 2.37mmol)と参考例9で得た H2N-CH(C
H(OCH3)2)CH2CH2CO2But(662mg, 2.84mmol)を用
いて題記化合物1.40g(99.2%)を得た。 元素分析 計算値(+0.1H2O)C:66.33 H:7.62 N:7.03 分析値 C:66.10 H:7.65 N:6.95
【0121】実施例84 1-Fluorenecarbonyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の
合成 実施例74と同様に 1-Fluorenecarbonyl-Val-Ala-HN-C
H(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(200mg,0.336mmo
l)とTFA(4ml)を用いて題記化合物158mg(95.
0%)を得た。 元素分析 計算値(+1.5H2O)C:62.30 H:6.58 N:8.07 分析値 C:62.25 H:6.38 N:8.08 実施例85 Iminodibenzyl-5-carbonyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)C
H2CH2CO2But の合成 実施例73と同様に Iminodibenzyl-5-carbonyl-Val-Al
a-OH(230mg, 0.561mmol)と参考例9で得た H2
N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(157mg, 0.673mm
ol)を用いて題記化合物218mg(62.2%)を得
た。 元素分析 計算値(+0.5H2O)C:64.43 H:7.79 N:8.84 分析値 C:64.42 H:7.75 N:8.86
【0122】実施例86 Iminodibenzyl-5-carbonyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2C
O2H の合成 実施例74と同様に Iminodibenzyl-5-carbonyl-Val-Al
a-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(130mg, 0.20
8mmol)とTFA(2.5ml)を用いて題記化合物91.0m
g(83.5%)を得た。 元素分析 計算値(+0.3H2O+0.5TFA)C:59.54 H:6.05 N:9.58 分析値 C:59.58 H:6.09 N:9.80 実施例87 6-Benzyloxycarbonyl-2-naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(O
CH3)2)CH2CH2CO2Butの合成 実施例73と同様に 6-Benzyloxycarbonyl-2-naphthoyl
-Val-Ala-OH(300mg, 0.629mmol)と参考例9で
得た H2N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(176mg, 0.
754mmol)を用いて題記化合物339mg(89.1
%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2H2O)C:65.63 H:7.16 N:6.04 分析値 C:65.49 H:6.92 N:6.14
【0123】実施例88 6-Benzyloxycarbonyl-2-naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)
CH2CH2CO2H の合成 実施例74と同様に 6-Benzyloxycarbonyl-2-naphthoyl
-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(100mg,
0.145mmol)とTFA(2ml)を用いて題記化合物7
9.2mg(93.0%)を得た。 元素分析 計算値(+0.8H2O)C:63.63 H:6.11 N:6.96 分析値 C:63.60 H:6.15 N:7.20 実施例89 6-Carboxy-2-naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2C
H2CO2But の合成 実施例87で得た 6-Benzyloxycarbonyl-2-naphthoyl-V
al-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(220mg, 0.
318mmol)とパラジウム黒にテトラヒドロフラン(3
ml)を加え、窒素置換後、25時間水素を通じた。パラ
ジウム黒をろ去後、減圧濃縮し、エーテルでパウダーと
して目的物149mg(78.0%)を得た。 元素分析 計算値(+0.4H2O)C:61.15 H:7.25 N:6.40 分析値 C:61.22 H:7.10 N:7.01
【0124】実施例90 6-Carboxy-2-naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H
の合成 実施例74と同様に 6-Carboxy-2-naphthoyl-Val-Ala-H
N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(100mg, 0.166mm
ol)とTFA(2ml)を用いて題記化合物86.1mg(10
0%)を得た。 元素分析 計算値(+H2O)C:58.02 H:6.04 N:8.12 分析値 C:58.24 H:6.45 N:8.11 実施例91 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2Et の
合成 実施例73と同様に 2-Naphthoyl-Val-Ala-OH(1.50
g, 4.38mmol)と参考例9と同様にして得られる H2N
-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2Et(989mg, 4.82mmol)
を用いて題記化合物1.67g(72.1%)を得た。
【0125】実施例92 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2Et の合成 実施例74と同様に 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2Et(1.60g, 3.02mmol)とTFA(3
6ml)を用いて題記化合物864mg(59.2%)を得
た。 元素分析 計算値(+0.5H2O)C:63.40 H:6.96 N:8.53 分析値 C:63.65 H:7.01 N:8.60 実施例93 2-Naphthoyl-Abu-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
の合成 2-Naphthoyl-Abu-Ala-OH(183mg, 0.529mmo
l)、参考例9で得た H2N-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
(148mg, 0.634mmol)とHOBt(71.4mg,0.5
29mmol)をジメチルホルムアミド(3ml)に溶かし、
0℃でWSCI・HCl(101mg, 0.529mmol)を加えて
1時間、28℃で16時間攪拌した。反応終了後、減圧
濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、
生じた沈殿物を濾取し、これをよく水洗した。得られた
粗結晶を熱アセトニトリルから再結晶することによって
目的物183mg(67.7%)を得た。
【0126】実施例94 2-Naphthoyl-Abu-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合成 実施例93で得た 2-Naphthoyl-Abu-Ala-HN-CH(CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2But(120mg, 0.213mmol)をTFA
(2.5ml)に溶かし1時間攪拌後、水(250μl)を
加え4時間攪拌した。減圧濃縮後、得られた油状物にエ
ーテルを加え、パウダーとして目的物89.3mg(90.
9%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2TFA+H2O)C:58.28 H:6.10 N:8.71 分析値 C:58.31 H:6.07 N:8.91 実施例95 2-Naphthoyl-Gln-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
の合成 実施例93と同様に 2-Naphthoyl-Gln-Ala-OH(70mg,
0.188mmol)と参考例3で得た H2N-CH(CH(OCH3)2)
CH2CH2CO2But(52.8mg, 0.266mmol)を用いて題
記化合物84.5mg(76.1%)を得た。 元素分析 計算値(+0.5H2O)C:60.50 H:7.28 N:9.41 分析値 C:60.54 H:7.14 N:9.42
【0127】実施例96 2-Naphthoyl-Gln-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合成 実施例94と同様に 2-Naphthoyl-Gln-Ala-HN-CH((CH(O
CH3)2)CH2CH2CO2But(50.0mg, 85.2μmol)とTFA
(1ml)を用いて題記化合物41.1mg(99.5%)を
得た。 元素分析 計算値(+0.3TFA+0.8ether+H2O)C:56.02 H:6.48 N:9.40 分析値 C:55.91 H:6.66 N:9.34 実施例97 2-Naphthoyl-Glu(OBut)-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO
2But の合成 参考例16と同様にして得られた H-Glu(OBut)-Ala-HN-
CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(549mg, 1.12mmol)
をジメチルホルムアミド(6ml)に溶かし、0℃でトリ
エチルアミン(187ml, 1.35mmol)と塩化2−ナ
フトイル(257mg, 1.35mmol)を加えた。反応混
合物を0℃で15分間、28℃で1.5時間攪拌した。
反応終了後、酢酸エチルに溶かし、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液を減圧濃縮後、エー
テルとヘキサンを加え、パウダーとして目的物487mg
(67.5%)を得た。 元素分析 計算値(+0.5H2O)C:62.56 H:7.72 N:6.44 分析値 C:62.68 H:7.78 N:6.30
【0128】実施例98 2-Naphthoyl-Glu-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合成 実施例94と同様に 2-Naphthoyl-Glu(OBut)-Ala-HN-CH
(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(250mg, 0.388mmol)
とTFA(5ml)を用いて題記化合物202mg(100
%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2TFA+1.5H2O)C:54.75 H:5.69 N:7.85 分析値 C:54.67 H:5.92 N:7.55 実施例99 2-Naphthoyl-Ile-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
の合成 実施例93と同様に 2-Naphthoyl-Ile-Ala-OH(198m
g, 0.529mmol)と参考例3で得た H2N-CH(CH(OCH3)
2)CH2CH2CO2But(148mg, 0.634mmol)を用いて
題記化合物211mg(67.5%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2H2O)C:64.72 H:7.95 N:7.30 分析値 C:64.62 H:7.72 N:7.23
【0129】実施例100 2-Naphthoyl-Ile-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合成 実施例94と同様に 2-Naphthoyl-Ile-Ala-HN-CH(CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2But(120mg, 0.203mmol)とTFA
(2.5ml)を用いて題記化合物89.0mg(89.7
%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2TFA+0.5H2O)C:60.85 H:6.47 N:8.38 分析値 C:60.76 H:6.55 N:8.57 実施例101 2-Naphthoyl-Leu-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
の合成 実施例93と同様に 2-Naphthoyl-Leu-Ala-OH(198m
g, 0.529mmol)と参考例9で得た H2N-CH(CH(OCH3)
2)CH2CH2CO2But(148mg, 0.634mmol)を用いて
題記化合物234mg(74.9%)を得た。
【0130】実施例102 2-Naphthoyl-Leu-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合成 実施例94と同様に 2-Naphthoyl-Leu-Ala-HN-CH(CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2But(120mg, 0.203mmol)とTFA
(2.5ml)を用いて題記化合物90.4mg(91.1
%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2TFA+0.7H2O)C:60.42 H:6.51 N:8.32 分析値 C:60.29 H:6.55 N:8.49 実施例103 2-Naphthoyl-Lys(Boc)-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2
But の合成 参考例16と同様にして得られた H-Lys(Boc)-Ala-HN-C
H(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(399mg, 0.750mmo
l)と 2-Naphthoylchloride(172mg, 0.900mmo
l)を用いて、実施例97の方法に従い題記化合物37
9mg(73.5%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2H2O)C:62.63 H:7.94 N:8.11 分析値 C:62.49 H:7.87 N:8.03
【0131】実施例104 2-Naphthoyl-Lys-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合成 実施例94と同様に 2-Naphthoyl-Lys(Boc)-Ala-HN-CH
(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(200mg, 0.291mmol)
とTFA(4ml)を用いて題記化合物192mg(定量的)
を得た。 元素分析 計算値(+0.2TFA+2H2O)C:50.56 H:5.70 N:8.52 分析値 C:50.28 H:5.87 N:8.17 実施例105 2−Naphthoyl−Nle−Ala−HN−CH
(CH(OCH)CHCHCOBu
合成 実施例93と同様に 2-Naphthoyl-Nle-Ala-OH(198m
g, 0.529mmol)と参考例9で得た H2N-CH(CH(OCH3)
2)CH2CH2CO2But(148mg, 0.634mmol)を用いて
題記化合物235mg(75.2%)を得た。
【0132】実施例106 2-Naphthoyl-Nle-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合成 実施例94と同様に 2-Naphthoyl-Nle-Ala-HN-CH(CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2But(120mg, 0.203mmol)とTFA
(2.5ml)を用いて題記化合物86.5mg(87.2
%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2TFA+1.2H2O)C:58.89 H:6.59 N:8.18 分析値 C:58.63 H:6.30 N:8.41 実施例107 2-Naphthoyl-Nva-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
の合成 実施例93と同様に 2-Naphthoyl-Nva-Ala-OH(191m
g, 0.529mmol)と参考例9で得た H2N-CH(CH(OCH3)
2)CH2CH2CO2But(148mg, 0.634mmol)を用いて
題記化合物207mg(67.7%)を得た。
【0133】実施例108 2-Naphthoyl-Nva-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合成 実施例94と同様に 2-Naphthoyl-Nva-Ala-HN-CH(CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2But(120mg, 0.208mmol)とTFA
(2.5ml)を用いて題記化合物90.0mg(91.2
%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2TFA+H2O)C:59.05 H:6.34 N:8.47 分析値 C:59.00 H:6.29 N:8.73 実施例109 2-Naphthoyl-Ser-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
の合成 実施例93と同様に 2-Naphthoyl-Ser-Ala-OH(150m
g, 0.454mmol)と参考例9で得たH2N-CH(CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2But(127mg, 0.545mmol)を用い
て題記化合物217mg(87.4%)を得た。 元素分析 計算値(+0.8H2O)C:60.05 H:7.31 N:7.50 分析値 C:60.06 H:7.22 N:7.35
【0134】実施例110 2-Naphthoyl-Ser-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合成 実施例94と同様に 2-Naphthoyl-Ser-Ala-HN-CHCH(OCH
3)2)CH2CH2CO2But(150mg, 0.277mmol)とTFA
(3.5ml)を用いて題記化合物117mg(95.7%)
を得た。 元素分析 計算値(+0.2TFA+1.5H2O)C:54.54 H:5.76 N:8.52 分析値 C:54.48 H:5.82 N:8.22 実施例111 2-Naphthoyl-Ser(Bzl)-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2
But の合成 実施例93と同様に 2-Naphthoyl-Ser(Bzl)-Ala-OH(3
71mg, 0.882mmol)と参考例9で得た H2N-CH(CH
(OCH3)2)CH2CH2CO2But(226mg, 0.971mmol)を
用いて題記化合物456mg(81.3%)を得た。
【0135】実施例112 2-Naphthoyl-Ser(Bzl)-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合
成 実施例94と同様に 2-Naphthoyl-Ser(Bzl)-Ala-HN-CH
(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(200mg, 0.315mmol)
とTFA(4ml)を用いて題記化合物160mg(95.2
%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2TFA+H2O)C:61.48 H:5.83 N:7.32 分析値 C:61.42 H:5.70 N:7.31 実施例113 2-Naphthoyl-Thr-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But
の合成 実施例93と同様に 2-Naphthoyl-Thr-Ala-OH(150m
g, 0.436mmol)と参考例9で得た H2N-CH(CH(OCH3)
2)CH2CH2CO2But(122mg, 0.523mmol)を用いて
題記化合物226mg(92.8%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2H2O)C:61.84 H:7.41 N:7.46 分析値 C:61.59 H:7.15 N:7.35
【0136】実施例114 2-Naphthoyl-Thr-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合成 実施例94と同様に 2-Naphthoyl-Thr-Ala-HN-CH(CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2But(150mg, 0.268mmol)とTFA
(3.5ml)を用いて題記化合物135mg(定量的)を
得た。 元素分析 計算値(+0.3TFA+1.5H2O)C:54.65 H:5.89 N:8.10 分析値 C:54.77 H:5.88 N:7.75 実施例115 2-Naphthoyl-Thr(Bzl)-Ala-HN-CH(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2
But の合成 実施例93と同様に 2-Naphthoyl-Thr(Bzl)-Ala-OH(3
73mg, 0.858mmol)と参考例9で得た H2N-CH(CH
(OCH3)2)CH2CH2CO2But(220mg, 0.944mmol)を
用いて題記化合物505mg(90.4%)を得た。
【0137】実施例116 2-Naphthoyl-Thr(Bzl)-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合
成 実施例94と同様に 2-Naphthoyl-Thr(Bzl)-Ala-HN-CH
(CH(OCH3)2)CH2CH2CO2But(200mg, 0.308mmol)
とTFA(4ml)を用いて題記化合物158mg(93.3
%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2TFA+0.7H2O)C:62.63 H:5.98 N:7.21 分析値 C:62.53 H:5.93 N:7.13 実施例117 2-Naphthoyl-Val-Pro-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2H の合成 実施例93と同様に 2-Naphthoyl-Val-Pro-OH(435m
g, 1.18mmol)と参考例9で得た H2N-CH((CH(OC
H3)2)CH2CH2CO2But(303mg, 1.30mmol)を用いて
得られた残渣を、実施例94と同様にTFA(12ml)を
用いて題記化合物420mg(75.7%)を得た。 元素分析 計算値(+0.2TFA+0.8H2O)C:61.13 H:6.37 N:8.10 分析値 C:60.91 H:6.29 N:8.42
【0138】実施例118 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH=CHSO2Ph)CH2CH2CO2H の
合成 a)2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OH)CH2SO2Ph)CH2CH2C
O2But の合成 参考例17の b)で得られた ZHN-CH(CH(OH)CH2SO2Ph)C
H2CO2But(1.20g,2.51mmol)をテトラヒドロフラ
ン(12ml)に溶かし、パラジウム黒を加え、窒素置換
後、6時間水素を通じた。パラジウム黒をろ去後、減圧
濃縮した。得られた油状物に、2-Naphthoyl-Val-Ala-OH
(782mg, 2.28mmol)とHONB(409mg, 2.28
mmol)をジメチルホルムアミド(10ml)に溶かし、0
℃でWSCD・HCl(438mg, 2.28mmol)を加えて1時
間、28℃で14時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチ
ルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、10%クエ
ン酸水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液を減圧濃縮後、ヘキ
サンを加え、パウダーとして目的物1.32g(86.4
%)を得た。 b)2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH=CHSO2Ph)CH2CH2CO2Bu
t の合成 実施例118の a)で得られた 2-Naphthoyl-Val-Ala-H
N-CH(CH(OH)CH2SO2Ph)CH2CH2CO2But(300mg, 0.4
49mmol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶かし、0
℃で TEA(219ml, 1.57mmol)とメタンスルホニ
ルクロリド(52.2ml, 0.674mmol)を加えて10
分間、28℃で1時間攪拌した。反応終了後、酢酸エチ
ルを加え、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液を減圧濃縮後、ヘキサ
ンを加え、パウダーとして目的物252mg(86.3
%)を得た。 元素分析 計算値(+0.5H2O)C:63.81 H:6.73 N:6.38 分析値 C:63.86 H:6.50 N:6.33 c)2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH=CHSO2Ph)CH2CH2CO2H
の合成 実施例118の b)で得られた 2-Naphthoyl-Val-Ala-H
N-CH(CH=CHSO2Ph)CH2CH2CO2But(150mg, 0.231m
mol)をTFA(3ml)に溶かし1.5時間攪拌後、減圧濃
縮した。得られた油状物にエーテルを加え、パウダーと
して目的物131mg(95.4%)を得た。 元素分析 計算値(+H2O)C:60.87 H:6.10 N:6.87 分析値 C:61.06 H:6.23 N:6.68
【0139】実施例119 2-Naphthoyl-Val-Ala-Glu-CH2SO2Ph の合成 a)2-Naphthoyl-Val-Ala-Glu(OBut)-CH2SO2Ph の合成 ピリジニウムジクロメイト(1.72g, 4.49mmol)
のジクロロメタン(1.5ml)溶液に、実施例118の
a)で得られた 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH(OH)CH2S
O2Ph)CH2CH2CO2But(300mg, 0.449mmol)のジク
ロロメタン(1.5ml)溶液を加えて5日間攪拌した。
反応終了後、酢酸エチルを加え、飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液
を減圧濃縮後、常圧シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(シリカゲル30g, ヘキサン:酢酸エチル=1:
2)で精製して目的物104mg(34.9%)を得た。 b)2-Naphthoyl-Val-Ala-Glu-CH2SO2Ph の合成 実施例119の a)で得られた 2-Naphthoyl-Val-Ala-G
lu(OBut)-CH2SO2Ph(80mg, 0.120mmol)をTFA
(2ml)に溶かし2時間攪拌後、減圧濃縮した。得られ
た油状物にエーテルを加え、パウダーとして目的物7
0.9mg(96.7%)を得た。 元素分析 計算値(0.1 TFA) C:60.34 H:5.70 N:6.77 分析値 C:60.64 H:5.71 N:6.88
【0140】実施例120 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH=CHCOCH3)CH2CH2CO2H の
合成 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CHO)CH2CH2CO2But(25.
0mg, 48.9μmol)とCH3COCH=PPh3(18.7mg, 5
8.6mmol)にテトラヒドロフラン(1ml)を加え、5
0℃で1.5時間攪拌した。反応終了後、減圧濃縮し、
常圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル
7g, クロロホルム:メタノール=30:1)で精製し
た。得られた残渣をTFA(1ml)に溶かし1時間攪拌
後、減圧濃縮した。粗生成物にエーテルとヘキサンを加
え、パウダーとして目的物12.7mg(52.3%)を得
た。FAB MS(POS), m/Z 496 [M+H]+ 実施例121 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH(CH=CHCOC6H5)CH2CH2CO2H
の合成 実施例120と同様にして 2-Naphthoyl-Val-Ala-HN-CH
(CHO)CH2CH2CO2But(32.2mg, 62.9μmol)とPhCO
CH=PPh3(28.7mg, 75.5mmol)から得られた保護
ペプチドを TFA(1ml)で処理して題起化合物19.7m
g(57.3%)を得た。FAB MS(POS),m/Z 588 [M+H]+
【0141】実施例122 Fmoc-Val-Ach-NH-CH[CH(OCH3)2]CH2COOBut の合成 実施例51と同様にして Fmoc-Val-Ach-OH 320mgと
参考例22で得た Z-NH-CH[CH(OCH3)2]CH2COOBut 33
0mg を用いて題記化合物540mgを白色のパウダーと
して得た。 実施例123 Fmoc-Val-Ach-NH-CH(CHO)CH2COOH の合成 実施例122で得た Fmoc-Val-Ach-NH-CH[CH(OCH3)2]CH
2COOBut 350mgを用いて、実施例52と同様にして題
記化合物を白色のパウダーとして239mg得た。 元素分析 計算値(+0.5H2O) C:65.02 H:6.69 N:7.34 分析値 C:65.30 H:6.77 N:7.78
【0142】実施例124 Fmoc-Val-Ach-NH-CH[CH(OCH3)2]CH2CH2COOBut の合成 実施例51と同様にして Fmoc-Val-Ach-OH 320mgと
参考例8で得た Z-NH-CH[CH(OCH3)2]CH2CH2COOBut 34
3mgを用いて題記化合物540mgを白色のパウダーとし
て得た。 元素分析 計算値(+0.25H2O) C:66.69 H:7.88 N:6.14 分析値 C:66.64 H:8.09 N:6.08 実施例125 Fmoc-Val-Ach-NH-CH(CHO)CH2CH2COOH の合成 実施例124で得た Fmoc-Val-Ach-NH-CH[CH(OCH3)2]CH
2CH2COOBut 100mgを用いて、実施例52と同様にし
て題記化合物を白色のパウダーとして90mg得た。 元素分析 計算値(+1.0H2O) C:64.52 H:6.94 N:7.05 分析値 C:64.71 H:6.84 N:6.64
【0143】実施例126 Fmoc-Val-Acp-NH-CH[CH(OCH3)2]CH2COOBut の合成 実施例51と同様にして Fmoc-Val-Acp-OH 300mgと
参考例22で得た Z-NH-CH[CH(OCH3)2]CH2COOBut 30
0mgを用いて題記化合物305mgを白色のパウダーとし
て得た。 実施例127 Fmoc-Val-Acp-NH-CH(CHO)CH2COOH の合成 実施例126で得た Fmoc-Val-Acp-NH-CH[CH(OCH3)2]CH
2COOBut 240mgを用いて、実施例52と同様にして題
記化合物を白色のパウダーとして196mg得た。
【0144】実施例128 Fmoc-Val-Acp-NH-CH[CH(OCH3)2]CH2CH2COOBut の合成 実施例51と同様にして Fmoc-Val-Acp-OH 300mgと参考例
8で得た Z-NH-CH[CH(OCH3)2]CH2CH2COOBut 300mg
を用いて題記化合物410mgを白色のパウダーとして得
た。 元素分析 計算値(+0.25H2O) C:66.30 H:7.74 N:6.21 分析値 C:66.09 H:7.71 N:6.10 実施例129 Fmoc-Val-Acp-NH-CH(CHO)CH2CH2COOH の合成 実施例128で得た Fmoc-Val-Acp-NH-CH[CH(OCH3)2]CH
2CH2COOBut 340mgを用いて、実施例52と同様にし
て題記化合物を白色のパウダーとして240mg得た。 元素分析 計算値(+0.5H2O) C:65.02 H:6.69 N:7.34 分析値 C:65.01 H:6.71 N:6.64
【0145】試験例1 ICE阻害活性の測定 参考例6で精製した組換え体ICE酵素液40μlに10μ
lの酵素反応液(200mM HEPES,pH7.5,50mM ED
TA)を加え、これに、ジメチルスルホキシド(DMSO)で2
×10-3Mに希釈した検体を5μl添加、蒸留水を加えて
72μlとし、50μM Ac-Y-V-A-D-MCA(酵素基質溶
液)28μlを加えて37℃で20分間保温した。な
お、上記反応は96穴フルオロプレート(ラボシステム
ズ社製)上で行った。反応後、蛍光測定機FCA(バク
スター社製)を用いて、遊離したアミノメチルクマリン
の蛍光度を波長365nmの励起で得られる波長450nm
の蛍光を測定した。なお、検体を含まない20% DMSO
を5μl加えたものを実験の対照とし、この反応で得ら
れた蛍光測定値を100%活性とした。残存活性が10
%以下のものについては、さらに希釈した検体溶液を用
いて、上記手順に従って残存活性を測定し、IC50価を
算出した。実施例60で作製した Fmoc-Val-Aib-NH-CH
(CHO)CH2COOHのICE阻害活性を測定した結果、そのIC50
価は1.9×10-8Mであった。
【0146】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:その他の核酸(化学合成DNA) アンチセンス:No 配列: 5'-AAAAGGAGAGAAAAGCCATG-3' 20 配列番号:2 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:その他の核酸(化学合成DNA) アンチセンス:No 配列: 5'-pGGAATTCCAAAGCCATGGCCGACAAGGT-3' 28
【0147】配列番号:3 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:その他の核酸(化学合成DNA) アンチセンス:Yes 配列: 5'-pGGAATTCCTTCCTGCCCGCAGACATTCA-3' 20 配列番号:4 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:その他の核酸(化学合成DNA) アンチセンス:Yes 配列: 5'-TTTACAGAACGATCTCTTCA-3'
28
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 38/55 ADU C07K 5/027 ADW 5/062 C07C 243/26 C12N 9/99 271/12 A61K 37/64 AAA 323/60 ABB C07K 5/023 ZNA ABE 5/027 ABJ 5/062 ADU C12N 9/99 ADW

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】
  2. 【請求項2】インターロイキン−1β変換酵素阻害剤で
    ある請求項1記載のシステインプロテアーゼ阻害剤。
  3. 【請求項3】リウマチ性関節炎治療剤または敗血症ショ
    ック治療剤である請求項1記載のシステインプロテアー
    ゼ阻害剤。
  4. 【請求項4】R1がアラルキルオキシカルボニル基また
    はアリールカルボニル基である請求項1記載のシステイ
    ンプロテアーゼ阻害剤。
  5. 【請求項5】R2、R3およびR4の1つが結合手であ
    り、他の2つが、同一または異なって、アミノ酸残基で
    ある請求項1記載のシステインプロテアーゼ阻害剤。
  6. 【請求項6】Zがカルボン酸アシル基である請求項1記
    載のシステインプロテアーゼ阻害剤。
  7. 【請求項7】nが1である請求項1記載のシステインプ
    ロテアーゼ阻害剤。
  8. 【請求項8】nが2である請求項1記載のシステインプ
    ロテアーゼ阻害剤。
  9. 【請求項9】Yが−S−または−NR6−(R6は水素原
    子または低級アルキル基を示す)であり、Zがアルデヒ
    ド基またはその誘導基である請求項1記載のシステイン
    プロテアーゼ阻害剤。
  10. 【請求項10】Yが−O−または−NR6−(R6は水素
    原子または低級アルキル基を示す)であり、Zがアルデ
    ヒド基またはその誘導基である請求項1記載のシステイ
    ンプロテアーゼ阻害剤。
  11. 【請求項11】Zが式 −COWまたは−C(ORc)2W 〔式中、Wは水素原子、アジド、C1-6アルキル基、モ
    ノ−,ジ−またはトリハロゲノC1-6アルキル基を、Rc
    はC1-6アルキル基、C7-20アラルキル基または2つの
    cが結合して構成するC2-7アルキレン基を示す。〕で
    表される基である請求項9または10記載のシステイン
    プロテアーゼ阻害剤。
  12. 【請求項12】式 【化2】 〔式中、R1は水素原子またはアシル基を、R2、R3
    よびR4は、同一または異なって、結合手、アミノ酸残
    基または式 −Y−R5− (式中、R5はアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
    を、Yは−O−、−S−または−NR6−(R6は水素原
    子または低級アルキル基を示す)を示す)で表される基
    を、 【化3】
  13. 【請求項13】nが2である請求項12記載のインター
    ロイキン−1β変換酵素阻害剤。
  14. 【請求項14】Yが−S−または−NR6−(R6は水素
    原子または低級アルキル基を示す)であり、Zがアルデ
    ヒド基またはその誘導基である請求項12記載のインタ
    ーロイキン−1β変換酵素阻害剤。
  15. 【請求項15】Yが−O−または−NR6−(R6は水素
    原子または低級アルキル 【化4】
  16. 【請求項16】nが2で、Zがアルデヒド基で、R1
    炭素数6以上のアシル基である請求項12記載のインタ
    ーロイキン−1β変換酵素阻害剤。
  17. 【請求項17】Zが式 −COWまたは−C(ORc)2W 〔式中、Wは水素原子、アジド、低級アルキル基、モノ
    −,ジ−またはトリハロゲノC1-6アルキル基を、Rc
    1-6アルキル基、C7-20アラルキル基または2つのRc
    が結合して構成するC2-7アルキレン基を示す。〕で表
    される基である請求項14または15記載のインターロ
    イキン−1β変換酵素阻害剤。
  18. 【請求項18】式 【化5】 〔式中、R1aはアラルキルオキシカルボニル基を、
    2a、R3aおよびR4aは、同一または異なって、結合
    手、アミノ酸残基または式 −Ya−R5a− (式中、R5aはアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
    を、Yaは−S−または−NR6a−(R6aは水素原子ま
    たは低級アルキル基を示す)を示す)で表される基を、
    aはアルデヒド基またはアセタール基をそれぞれ示
    す。ただし、R2a、R3aおよびR4aの少なくとも1つは
    式−Ya−R5a−を示し、さらにYaの全てが−NR6a
    である場合、該アミノ酸残基の少なくとも1つはそのα
    −位炭素は水素と結合しておらず、炭素を介する基で置
    換されているものとする。〕で表される化合物、そのエ
    ステルまたはその塩。
  19. 【請求項19】Zaがアルデヒド基である請求項18記
    載の化合物。
  20. 【請求項20】アミノ酸残基がバリンおよびアミノイソ
    酪酸から選ばれるアミノ酸の残基である請求項18記載
    の化合物。
  21. 【請求項21】式 【化6】 〔式中、R1bはアラルキルオキシカルボニル基、シクロ
    アルキルカルボニル基、複素環カルボニル基、ヒドロキ
    シ、カルボキシもしくはベンジルオキシカルボニルで置
    換されていてもよいアリールカルボニル基またはヒドロ
    キシで置換されていてもよいアリールスルホニル基を、
    2b、R3bおよびR4bは、同一または異なって、結合
    手、アミノ酸残基または式 −Yb−R5b− (式中、R5bはアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
    を、Ybは−O−、−S−または−NR6b−(R6bは水
    素原子または低級アルキル基を示す)を示す)で表され
    る基を、Zbはアルデヒド基、アセタール基、アシルア
    ルキルカルボニル基または置換アルケニル基をそれぞれ
    示す。ただし、R2b、R3bおよびR4bの少なくとも1つ
    は式−Yb−R5b−を示す。〕で表される化合物、その
    エステルまたはその塩。
  22. 【請求項22】R1bがアラルキルオキシカルボニル基ま
    たはアリールカルボニル基である請求項21記載の化合
    物。
  23. 【請求項23】Zbがアルデヒド基またはアシルアルキ
    ルカルボニル基である請求21記載の化合物。
  24. 【請求項24】アシルアルキルカルボニル基がハロゲン
    で置換されていてもよいアリールカルボニルオキシアル
    キルカルボニル基である請求項21記載の化合物。
  25. 【請求項25】アミノ酸残基がバリン、プロリン、アラ
    ニンおよびグルタミン酸から選ばれるアミノ酸の残基で
    ある請求項21記載の化合物。
  26. 【請求項26】Ybが−S−または−NR6b−(R6は水
    素原子または低級アルキル基を示す)であり、Zbがア
    ルデヒド基またはアセタール基である請求項21記載の
    化合物。
  27. 【請求項27】Ybが−O−または−NR6b−(R6は水
    素原子または低級アルキル基を示す)であり、Zbがア
    ルデヒド基またはアセタール基である請求項21記載の
    化合物。
  28. 【請求項28】式 【化7】 〔式中、R1cはアラルキルオキシカルボニル基またはア
    リールカルボニル基を、R2c、R3cおよびR4は、同一
    または異なって、結合手、アミノ酸残基または式 −Yc−R5c− (式中、R5cはアミノ酸残基からイミノ基を除いた基
    を、Ycは−O−、−S−または−NR6c−(R6cは水
    素原子または低級アルキル基を示す)を示す)で表され
    る基を、Zcはアルデヒド基、アセタール基、置換カル
    ボニル基または置換アルケニル基をそれぞれ示す。〕で
    表される化合物、そのエステルまたはその塩。
  29. 【請求項29】R1cがアリールカルボニル基である請求
    項28記載の化合物。
  30. 【請求項30】Zcがアシルアルキルカルボニル基また
    はハロゲンで置換されていてもよいアルキルカルボニル
    基である請求項28記載の化合物。
  31. 【請求項31】アミノ酸残基がバリン、アラニンおよび
    アミノイソ酪酸から選ばれるアミノ酸の残基である請求
    項28記載の化合物。
  32. 【請求項32】N−〔N−(9−フルオレニルメチルオ
    キシカルボニル)−バリル−アミノイソブチリル〕−3
    −アミノ−4−オキソブタン酸、N−{S−〔N−(9
    −フルオレニルメチルオキシカルボニル)−バリル〕−
    2−メルカプトプロピオニル}−3−アミノ−4−オキ
    ソブタン酸、N−{N−〔N−(9−フルオレニルメチ
    ルオキシカルボニル)−バリル〕−1−アミノ−シクロ
    ヘキサンカルボニル}−3−アミノ−4−オキソブタン
    酸、 N−〔N−(2−ナフトイル)−バリル−アラニル〕−
    4−アミノ−5−オキソペンタン酸、N−〔N−(9−
    フルオレニルメチルオキシカルボニル)−バリル−アラ
    ニル〕−4−アミノ−5−オキソペンタン酸、N−〔N
    −(2−ナフトイル)−バリル−アラニル〕−4−アミ
    ノ−5−オキソ−6−(2,6−ジクロロベンゾイルオ
    キシ)ヘキサン酸、N−〔N−(2−ナフトイル)−グ
    ルタミル−アラニル〕−4−アミノ−5−オキソペンタ
    ン酸、N−〔N−(2−ナフトイル)−バリル−プロリ
    ル〕−4−アミノ−5−オキソペンタン酸、N−{N−
    〔N−(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)−
    バリル〕−1−アミノ−シクロヘキサンカルボニル}−
    4−アミノ−5−オキソペンタン酸、 N'−〔N−(2−ナフトイル)−バリル−アラニル〕
    −N−(2−カルボキシエチル)−クロロアセトヒドラ
    ジドもしくはN'−〔N−(2−ナフトイル)−バリル
    −アラニル〕−N−(2−カルボキシエチル)−ジフェ
    ニルホスフィニルオキシアセトヒドラジドまたはその塩
    である請求項18、21または28記載の化合物。
  33. 【請求項33】請求項18、21または28記載の化合
    物を含有することを特徴とするインターロイキン−1β
    変換酵素阻害剤。
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