JPH09165334A - 即用性のインドメタシンベースの目薬 - Google Patents

即用性のインドメタシンベースの目薬

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JPH09165334A
JPH09165334A JP8225465A JP22546596A JPH09165334A JP H09165334 A JPH09165334 A JP H09165334A JP 8225465 A JP8225465 A JP 8225465A JP 22546596 A JP22546596 A JP 22546596A JP H09165334 A JPH09165334 A JP H09165334A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水に不溶性であるインドメタシンを水溶液中
に含有し、かつ安定なインドメタシン目薬を開発する。 【解決手段】 (a)インドメタシンと、(b)C1
4 アルキル又はC1 〜C4 ヒドロキシアルキル基とエ
ーテル化されたβ−又はγ−シクロデキストリンと、を
水溶液中に含み、前記シクロデキストリンが少なくとも
10/1の前記インドメタシンに対するモル比で存在
し、そして前記溶液のpHが4.0〜6.0であることを
特徴とする即用性インドメタシン目薬を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は即用性のインドメタ
シンベースの目薬に関する。
【0002】
【従来の技術】インドメタシンは水に実質的に不溶性で
ある産物であり、アルカリ性媒体中の水の存在下で加水
分解される。インドメタシンを溶解するために種々の界
面活性剤を用いることは、既に推奨されていることであ
るが、その得られた溶液の安定性は、即用性目薬の製造
を可能にするために十分ではない(Suleiman et al., D
rug Development and Industrial Pharmacy, 16, 695,
1990) 。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題点を解決
するために、用いる時に緩衝液混合物の残余物を含む水
中に再溶解される、緩衝液混合物フラクションを含む連
結乾燥された形態での使用が提案されている(特許FR
2,598,081)。インドメタシン及びシクロデ
キストリンを含む水性組成物も開示されている。
【0004】このようにEP−A−O,119,737
は実質的に1/1のモル比のインドメタシン及びβ−シ
クロデキストリン、並びにL−アルギニンを含むヒドロ
ゲルを開示し、JA−A−57−200,361は、お
およそ2/1のβ−シクロデキストリン/インドメタシ
ンモル比を有する同じ型の組成物を開示する。更に、不
安定であるか、又は水にほとんど解けない活性主成分を
溶解させるために、特にpH値が7の領域におけるエーテ
ル化されたβ−シクロデキストリンとの包接複合体の形
成が提案されている(WO85/02767)。
【0005】前記エーテル化されたβ−シクロデキスト
リンは、4/1〜1/6の活性主成分/シクロデキスト
リンモル比において用いられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】水にインドメタシンを溶
解させること並びに高い割合のエーテル化されたβ−も
しくはγ−シクロデキストリンを用いて、及び4〜6の
pH値を用いることによって安定した溶液を得ることが可
能であることが現在発見されている。本発明を限定する
つもりはないが、高濃度のエーテル化されたβ−又はγ
−シクロデキストリンを用いると、複合体は形成されな
いがインドメタシン分子がいくつかのエーテル化された
β−又はγ−シクロデキストリン核により覆われること
が考えられ得る。
【0007】従って、本発明は、インドメタシンと、C
1 〜C4 アルキル又はC1 〜C4 ヒドロキシアルキル基
とエーテル化されたβ−又はγーシクロデキストリン
と、を水溶液中に含み、前記シクロデキストリンが少な
くとも10/1の前記インドメタシンに対するモル比で
存在し、前記溶液のpHが4.0〜6.0であることを特
徴とする即用性インドメタシン目薬に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】エーテル化されたβ−及びγ−シ
クロデキストリンは、広く知られている、固体の化合物
である。それらは、7又は8分子のアンヒドログルコー
ス単位から各々なる環状構造を有する。各々の前記グル
コース単位は、C1 〜C4 アルキル又はC1 〜C4 ヒド
ロキシアルキル基と部分的にエーテル化された3つの水
酸基を含む。アンヒドログルコース単位当りの置換度
は、0.05〜2、好ましくは0.2〜2の間で一般的
に種々である。
【0009】本発明において、特にヒドロキシプロピル
−β−シクロデキストリンを用いることが好ましいが、
特定のヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン、ヒ
ドロキシブチル−β−シクロデキストリン及びヒドロキ
シプロピル−γ−シクロデキストリンを用いることも可
能である。最も優れた安定性を得るためには、インドメ
タシンに対して少なくとも25のモル比において、好ま
しくはエーテル化されたβ−及びγ−シクロデキストリ
ンを用いること、特に好ましくはヒドロキシプロピル−
β−シクロデキストリンを用いることである。
【0010】前記pHは4.5〜5.5に調整することが
好ましい。本発明に従う目薬を調製するために、特に、
アルカリ性物質の水溶液中のエーテル化されたβ−又は
γ−シクロデキストリンの存在下で前記インドメタシン
を溶解させ、その後酸性物質の添加によりpHを4〜6の
値に調整することが可能である。
【0011】アルカリ性溶液を調製するためのアルカリ
性物質としては、特に、アルギニン、ホウ酸ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウム又は酢酸ナトリウムを用いるこ
とができる。酸性物質としては、特に、塩酸、リン酸、
ホウ酸、グルタミン酸、クエン酸、酢酸又はリン酸二水
素ナトリウムを用いることができる。
【0012】本発明に従う目薬は、水銀の誘導体、第4
アンモニウム型の誘導体又はクロルヘキシジンのような
抗菌防腐剤を更に含むことができる。
【0013】
【実施例】以下の実施例は本発明を実例により説明す
る。 (実施例1)水性アルギニン溶液中にインドメタシン及
び(0.4のヒドロキシプロピル基による平均置換度を
有する)ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン
を溶解し、その後酸でpHを調整することにより、表1に
示す調合を有する組成物を調製する。
【0014】
【表1】
【0015】ヒドロキシプロピル−β−シクロデキスト
リン/インドメタシンモル比はおおよそ27.5であ
る。これらの条件下において、25℃においてインドメ
タシンは完全に溶解し、この溶液は数ケ月間安定であ
る。 (実施例2)次の構成物を用いて実施例1と同様な手順
を行う。 ・インドメタシン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g ・(0.6の平均置換度を有する)ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリ ン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20.0g ・アルギニン及び1N塩酸・・・・・・・・・pH=5.0となるのに十分な量 ・蒸留水 ・・・・・・・・・・100.00mlとなるのに十分な量 (比較例1)次の構成物を用いる他は実施例1と同様な
手順を行う。 ・インドメタシン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g ・β−シクロデキストリン ・・・・・・・・・・・・・・0.5g ・アルギニン/塩酸 ・・・・・・・pH=5.0となるのに十分な量 ・蒸留水 ・・・・・・・・・・・100.0mlとなるのに十分な量 製造の間に再結晶化が観察される。即ち、0.1%(W
/V)インドメタシン溶液を得ることが不可能である。 (本発明に従う目薬の安定性のテスト) 1.オートクレーブ後の安定性 ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPβ
CD)の濃度を種々に変えて実施例1と同様に組成物を
調製する。 ・インドメタシン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g ・HPβCD(置換度0.4) ・・・・・・・・・・・5〜30g ・アルギニン/塩酸 ・・・・・・・pH=5.0となるのに十分な量 ・精製水 ・・・・・・・・・・・100.0mlとなるのに十分な量 120℃で20分間オートクレーブを行った後、安定性
を研究する。この結果を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】表2は、特にインドメタシン0.1g当り
10gのヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリ
ン、即ちインドメタシンに対しておおよそ27.5のモ
ル比からの濃度において、この組成物は優れた安定性を
有することを示す。 2.25℃及び40℃における長期安定性 a)次の組成物の安定性をテストした。 ・インドメタシン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g ・HPβCD(置換度0.4) ・・・・・・・・・・・10.0g ・アルギニン/塩酸 ・・・・・・・pH=5.0となるのに十分な量 ・精製水 ・・・・・・・・・・・100.0mlとなるのに十分な量 この結果を表3に示す。
【0018】
【表3】
【0019】b)実施例2の組成物の安定性をテストし
た。この2ケ月後の結果を表4に示す。
【0020】
【表4】
【0021】(pH7における比較例の安定性テスト)次
の調合を有する組成物を調製した。 ・インドメタシン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1g ・ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(置換度0.4) ・・・・・・・・・・・・・・・0.5〜50g ・ホウ酸ナトリウム/ホウ酸 ・・・・・・pH7となるのに十分な量 ・精製水 ・・・・・・・・・・・100.0mlとなるのに十分な量 40℃における安定性テストの結果を表5に示す。
【0022】
【表5】
【0023】これらの結果は、ヒドロキシプロピル−β
−シクロデキストリンが、pH7の溶液において、比較的
高濃度においてさえ満足な安定性を得ることができない
ことを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クロード コーケレ フランス国,34980サン ジェリー デュ フェスク,リュ デ リラ 113

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)インドメタシンと、 (b)C1 〜C4 アルキル又はC1 〜C4 ヒドロキシア
    ルキル基とエーテル化されたβ−又はγ−シクロデキス
    トリンと、を水溶液中に含み、前記シクロデキストリン
    が少なくとも10/1の前記インドメタシンに対するモ
    ル比で存在し、そして前記溶液のpHが4.0〜6.0で
    あることを特徴とする即用性インドメタシン目薬。
  2. 【請求項2】 前記シクロデキストリンが前記インドメ
    タシンに対して少なくとも25のモル比で存在すること
    を特徴とする請求項1に記載の目薬。
  3. 【請求項3】 前記シクロデキストリンがヒドロキシプ
    ロピル−β−シクロデキストリンであることを特徴とす
    る請求項1に記載の目薬。
  4. 【請求項4】 前記シクロデキストリンがヒドロキシプ
    ロピル−β−シクロデキストリンであることを特徴とす
    る請求項2に記載の目薬。
  5. 【請求項5】 前記ヒドロキシプロピル−β−シクロデ
    キストリンが0.4のヒドロキシプロピル基による置換
    度を有することを特徴とする請求項3に記載の目薬。
  6. 【請求項6】 前記pHが4.5〜5.5であることを特
    徴とする請求項1に記載の目薬。
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DE (1) DE69600185T2 (ja)
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