JPH09165297A - シリコン単結晶の育成方法及びその種結晶 - Google Patents

シリコン単結晶の育成方法及びその種結晶

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JPH09165297A JP32669095A JP32669095A JPH09165297A JP H09165297 A JPH09165297 A JP H09165297A JP 32669095 A JP32669095 A JP 32669095A JP 32669095 A JP32669095 A JP 32669095A JP H09165297 A JPH09165297 A JP H09165297A
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斉 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】種結晶に導入された転位を軽減又は消滅させ、
種絞り工程の時間をより一層短縮し、かつ大直径で大重
量単結晶を確実に支持する。 【解決手段】チョクラルスキー法により種結晶21を降
下させてその先端部をシリコン融液23に接触させた後
種結晶を引上げてシリコン単結晶を育成する。シリコン
融液に接触させた種結晶を接触点より0.01〜0.0
5mm/secの速度で更に降下させ種結晶の先端部を
少なくとも30mmだけシリコン融液に浸漬溶融させた
後種結晶を引上げる。種結晶はホルダに保持される基部
と、基部より小径の接触部と、その間の連結部とにより
構成され、接触部の断面積が基部の高々4分の1である
ことが好ましい。接触部の断面積が15〜25mm2
あり接触部の長さが少なくとも20〜40mmであるこ
とが更に好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チョクラルスキー
法(以下、CZ法という)によりシリコン融液から単結
晶を育成する方法及びその種結晶に関する。更に詳しく
は、種結晶をシリコン融液に接触させる方法及びその種
結晶に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコン単結晶の育成方法として
ルツボ内のシリコン融液から半導体用の高純度シリコン
単結晶を成長させるCZ法が知られている。この方法
は、ミラーエッチングされた種結晶をシリコン融液に接
触させ、種結晶を引上げてシリコン融液から種絞り部分
を作製し、その後目的とするシリコン棒の直径まで結晶
を徐々に太らせて成長させることにより、必要な面方位
を有する無転位の単結晶棒を得る方法である。この単結
晶を得るに際しては種結晶がシリコン融液に接触する際
の熱応力のために種結晶にスリップ転位が導入され、無
転位の単結晶を得ることが困難であるために通常ダッシ
ュ(Dash)法が広く利用されている(W.C. Dash, J.
Appl. Phys. 29 736-737(1958))。
【0003】このダッシュ法は種結晶をシリコン融液に
接触させた後に直径を3mm程度に一旦細くして種絞り
部分を形成することにより、種結晶に導入されたスリッ
プ転位から伝播した転位を消滅させ、無転位の単結晶を
得るものである。即ちダッシュ法では、種結晶から引き
続き成長させる単結晶部に直径の小さい種絞り部分が必
要であり、この種絞り部が所定の値以上であると十分に
無転位化することが困難である。現在では十分に無転位
化できる種絞り部の直径は上述した約3mmが限界値と
いわれている。
【0004】一方、実際に使用される無転位の単結晶棒
の実用的な長さは約1m必要といわれている。これはこ
の長さ以下の単結晶は実際に使用する際の加工において
削除される箇所が多く、製造コストが高価となり実用的
な価値が消滅してしまうからである。従って、種絞り部
の直径が制限されると種絞り部が支持可能な単結晶の重
量に限界が生じ、実用的な長さの単結晶棒を得るために
は必然的に単結晶の直径が制限されることになる。例え
ば、従来の3mmの種絞り部の直径で1mの長さ以上の
単結晶を引き上げるにはその直径は約300mmが限界
であるといわれている。
【0005】しかし近年の単結晶の大口径化の必要性は
特にVLSIの集積化が進むことに起因して高まってお
り、従来の直径の極めて小さい種絞り部分では例えば直
径が300mm以上の大重量化した単結晶を実用的な長
さで引き上げるためには強度が十分でなく、種絞り部分
の破損により単結晶棒が落下する等の重大な事故を生じ
る恐れがあった。また、ダッシュ法では、種絞りを行う
ことに比較的長い時間を必要とし、一度種絞りを失敗す
ると再び長時間かけてやり直す必要があり、成長プロセ
スにおける効率低下という不具合を招いていた。この点
を解消するために、種結晶の先端形状を楔状とし、シリ
コン融液との接触断面積を極力少なくしたシリコン単結
晶の種結晶(特開平5−139880)や、種結晶の先
端にテーパをつけた単結晶成長方法(特開平4−104
988)などが提案されている。これらの種結晶では、
種結晶の先端部における断面積が小さいことから、それ
がシリコン融液に接触する際の熱応力を軽減し、種絞り
部分の直径を比較的大きくすることができかつ種絞り時
間の短縮を図ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した種結
晶は固体であることからシリコン融液に接触する際の熱
応力を軽減するには限界があり、転位密度を完全にゼロ
にすることはできない。これに従って、種絞り部分の直
径を大きくすることは期待するほど大きくできず、未だ
解決しなければならない問題点が残存していた。本発明
の目的は、種結晶をシリコン融液に接触させた際に種結
晶に導入される転位を軽減又は実質的に消滅させ、種絞
り工程の時間をより一層短縮し得るシリコン単結晶の育
成方法及びその種結晶を提供することにある。本発明の
別の目的は、種絞り部の直径を大きくすることにより、
大直径で大重量のシリコン単結晶を確実に支持し、かつ
種結晶に導入される転位に起因したシリコン単結晶の結
晶欠陥が実質的に存在しないシリコン単結晶の育成方法
及びその種結晶を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、チョクラルスキー法により種結晶2
1を降下させてその先端部をシリコン融液23に接触さ
せた後種結晶21を引上げてシリコン単結晶を育成する
方法の改良である。その特徴ある構成は、シリコン融液
23に接触させた種結晶21を接触点より0.01〜
0.05mm/secの速度で更に降下させ種結晶21
の先端部を少なくとも30mmだけシリコン融液23に
浸漬溶融させた後種結晶21を引上げることにある。種
結晶21をシリコン融液23に接触させた瞬間に種結晶
21の下部、即ち種結晶21のシリコン融液23に接触
する部分近傍には多数の転位20が導入される。一方種
結晶21の上部、即ち種結晶21のシリコン融液23に
接触する部分から遠い部分は無転位の状態が維持され
る。従って、種結晶21をシリコン融液23に接触させ
た後、非常にゆっくりと降下させて、転位欠陥が導入さ
れた部分、即ち種結晶21のシリコン融液23に接触す
る部分近傍を溶融させ、最終的に種結晶21の上部をシ
リコン融液23と隣接させることにより転位密度の低い
固体界面が得られる。請求項1に係る発明に用いられる
種結晶は、図1に示す形状の種結晶21に限らず、次に
述べる種結晶31及び41にも適用することができる。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、種結晶21の引上げ時にダッシュ法による
種絞り部分の直径を5〜10mmにするシリコン単結晶
の育成方法である。請求項1に係る発明の種結晶21の
上部からダッシュ法による種絞り部分を形成するとき
に、この種結晶21の上部の固体界面は転位密度が低い
ため、種絞り部分の直径を5〜10mmと従来の直径の
3mmより大きくしても、種結晶に導入される転位が軽
減されるか、又は実質的に消滅しているため、この転位
に起因したシリコン単結晶の結晶欠陥は実質的に存在し
ない。5mm未満では従来の種絞り部分の直径とあまり
差はなく大直径で大重量のシリコン単結晶を確実に支持
できない。また10mmを越えると転位残留の恐れが増
大するという不具合を生じる。
【0009】請求項3に係る発明は、図2に示すよう
に、チョクラルスキー法による育成装置によりシリコン
融液23から単結晶を育成する際に使用するシリコン単
結晶の種結晶31の改良である。その特徴ある構成は、
種結晶31が、育成装置の種結晶ホルダ19aに保持さ
れる基部31aと、基部31aより小径の棒状に形成さ
れシリコン融液23に接触させかつ溶融させる接触部3
1bと、基部31aと接触部31bとを連結する先細り
に形成された連結部31cとにより構成され、接触部3
1bの断面積が基部31aの断面積の高々4分の1であ
ることにある。種結晶31のシリコン融液23に最初に
接触する面積が小さければ、シリコン融液接触時の熱応
力が低減され、種結晶31に導入される転位密度自体を
小さくすることができる。従って、種結晶31をシリコ
ン融液23に接触させた後、非常にゆっくりと降下させ
て、転位欠陥が導入された部分、即ち接触部31bを溶
融させることにより連結部31cがシリコン融液23に
達した時点では転位密度の更に低い固体界面を得ること
ができる。4分の1を越えると上記効果が低下する。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項3に係る発
明であって、接触部31bの断面積が15〜25mm2
であり接触部31bの長さが少なくとも20〜40mm
であるシリコン単結晶の種結晶である。接触部31bの
断面積が15mm2未満では、基部31aの熱伝導が十
分でないために接触部31bによるシリコン融液接触後
の熱応力を十分に低減することができない恐れがあり、
接触部31bの断面積が25mm2を越えると、接触部
31bのシリコン融液接触時の熱衝撃が十分に緩和され
ない。また、接触部31bの長さが20mm未満では接
触部を設ける意味が薄らぎ、40mmを越えると転位が
導入された接触部31bが既に溶融されたにもかかわら
ず、未だに接触部31bを溶融しているという無用の溶
融時間が発生する。
【0011】請求項5に係る発明は、図3及び図4に示
すように、請求項3又は4に係る発明において、連結部
41cと接触部41bに連結する箇所に接触部41bよ
り小径の1又は2以上のくびれ41dが形成されたシリ
コン単結晶の種結晶である。請求項6に係る発明は、請
求項5に係る発明において、くびれ41dの断面積が接
触部41bの断面積の1/2以下であるシリコン単結晶
の種結晶である。シリコン単結晶は歴史的に見るとその
優れた結晶性のために〈111〉シリコン単結晶が半導
体デバイスの製造に最も多用されていた。しかし、〈1
11〉結晶と同等の〈100〉シリコン単結晶を得られ
る現在では、半導体デバイスの製造においては{10
0}シリコン単結晶も用いられるようになっている。こ
のように現在主として使用されている〈111〉,〈1
00〉結晶では、すべり面は{100}或いは{11
1}成長面に対してそれぞれ54.74゜,70.53
゜を成していることが知られている。このため、転位が
導入された接触部41bに連結する連結部41cに接触
部41bより小径のくびれ41dを形成することによ
り、すべり面がくびれ41dと交わり、転位が連結部4
1cに伝播することを防止して、転位を確実に除去する
ことができる。図4に示すように、このくびれ41dを
複数設けることによりその効果をより確実に発揮するこ
とができる。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。 <実施例1>図6に示すように、CZ法によるシリコン
融液23から単結晶を育成する際に使用する育成装置で
は、炉体11の内部に炉体11と同心円状に断熱材12
と加熱ヒータ13が配置され、炉体11中央の回転軸1
4の上端に固定された黒鉛サセプタ16に有底円筒状の
石英ルツボ17が嵌合される。炉体11の上部には回転
・引上げ機構18が設けられ、ルツボ17の上方にはこ
の回転・引上げ機構18からワイヤ19を介して吊り下
げられた種結晶ホルダ19aに種結晶21が配置され
る。回転・引上げ機構18は、図5に示すように、種結
晶21から成長した高純度のシリコン単結晶棒22を回
転しつつ引上げて種結晶21の下端に高純度のシリコン
単結晶棒22を成長させるようになっている。
【0013】図6に戻って、このような装置におけるシ
リコン単結晶の育成は、ヒータ13の加熱によりルツボ
17に多結晶を融解して作ったシリコン融液23が貯留
され、そのシリコン融液面の直上には、図1(a)に示
すように、種結晶21が位置する。この例における種結
晶は断面直径20mmの円形棒状であって、シリコン融
液面の直上に位置した状態で予熱される。その後回転・
引上げ機構18によりワイヤ19を伸ばして、図1
(a)の実線矢印に示すように種結晶21を降下させ
る。降下した種結晶21の先端部は図1(b)に示すよ
うにシリコン融液23に接触する。種結晶21の先端部
をシリコン融液23に接触させると、熱応力によりこの
先端部にスリップ転位20が導入される。引き続いて、
回転・引上げ機構18によりワイヤ19を更に伸ばし
て、種結晶を接触点より0.05mm/secの速度で
更に降下させ、図1(c)の二点鎖線で示すように、種
結晶21の先端部を40mm(図のA)だけシリコン融
液23中に溶融させた。これにより先端部のスリップ転
位20は種結晶21から消滅した。その後、種結晶21
を徐々に引上げて直径が約6mmの種絞り部分を形成し
た後、シリコン単結晶の育成を行った。
【0014】<実施例2>種結晶を次に記載するように
変更して実施例1と同じ育成装置により実施例1と同じ
育成手順に従いシリコン単結晶を育成した。本実施例に
使用した種結晶31は、図2に示すように、育成装置の
種結晶ホルダ19aに保持される基部31aと、基部3
1aより小径の棒状に形成された接触部31bと、基部
31aと接触部31bとを連結する先細りに形成された
連結部31cとにより構成される。基部31aは断面直
径20mmの円形棒状に形成され、接触部31bの断面
直径は4mmであり長さは40mmに形成した。接触部
13bの先端部をシリコン融液23に接触させた後、回
転・引上げ機構18によりワイヤ19を伸ばして、種結
晶31を接触点より0.05mm/secの速度で更に
40mm降下させ、接触部31bをシリコン融液23に
溶融させた。その後、種結晶31を徐々に引上げて直径
が約8mmの種絞り部分を形成し、シリコン単結晶の育
成を行った。
【0015】<実施例3>種結晶を次に記載するように
変更して実施例1と同じ育成装置により実施例1と同じ
育成手順に従いシリコン単結晶を育成した。本実施例に
使用した種結晶41は、図3に示すように、実施例2で
使用した種結晶とほぼ同形同大であって、唯一の相違点
は連結部41cの接触部41bに連結する箇所に接触部
41bより小径のくびれ41dが形成される点である。
くびれ41dの最小断面直径は3mmに形成し、接触部
41bの先端部をシリコン融液23に接触させた後、回
転・引上げ機構18によりワイヤ19を伸ばして、種結
晶41を接触点より0.05mm/secの速度で更に
40mm降下させ、接触部41bをシリコン融液23に
溶融させた。その後、種結晶41を徐々に引上げて直径
が約10mmの種絞り部分を形成し、シリコン単結晶の
育成を行った。
【0016】<比較例1>比較のため、実施例1で使用
した種結晶21を使用し、種結晶21の先端部をシリコ
ン融液23に接触させた後、更に降下させることなく、
直ちに種結晶21を徐々に引上げて直径が約3mmの種
絞り部分を形成し、シリコン単結晶を育成した。上記以
外は実施例1と同じ育成装置により実施例1と同じ手順
に従いシリコン単結晶を育成した。 <評価1>実施例1〜3及び比較例1における種絞り部
22aの種結晶側の部分、即ち図5のB部のエッチピッ
ト密度を選択エッチングにより測定した。その結果を表
1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1から明らかなように、実施例1〜3の
エッチピット密度は従来例である比較例1に比較してい
ずれもその密度が少なくなっている。これは種結晶の転
位が発生した先端部を溶融させたことに起因して、転位
密度の低い固体界面が得られたものと考えられる。ま
た、実施例2では実施例1と比較してエッチピット密度
の発生が8分の1まで低下している。これは種結晶の先
端に小径の接触部を形成したことにより、熱衝撃による
転位の発生を低減できたことに起因するものと考えられ
る。更に、実施例3ではエッチピットの存在を確認する
ことができなかった。これは連結部の接触部に連結する
位置に設けたくびれが転位の伝播を防止したものと考え
られる。
【0019】<評価2>実施例1〜3及び比較例1で得
られたシリコン単結晶からシリコンウェーハを作製し、
選択エッチングの方法により上記転位欠陥に起因するエ
ッチピットを調べた。その結果、実施例1〜3のシリコ
ン単結晶は種絞り部分の直径を6〜10mmと大きくし
たにも拘わらず、エッチピットに関して、種絞り部分の
直径が3mmの比較例1とほぼ同等の値を示した。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、シ
リコン融液に接触させた種結晶を更に降下させ、種結晶
の先端部をシリコン融液に溶融させることにより、種結
晶をシリコン融液に接触させた際に導入された転位を軽
減することができる。この結果、種絞り工程の時間を短
縮することができ、種絞り部分の直径を5〜10mmと
従来の直径の3mmより大きくすることができる。ま
た、種結晶に小径の接触部を設ければ、シリコン融液接
触時の熱応力が低減され、導入される転位密度自体を小
さくすることができ、接触部を溶融させることにより連
結部がシリコン融液に達した時点の転位を更に軽減する
ことができる。この結果、種絞り工程の時間を更に短縮
することができる。更に、接触部に連続してくびれを種
結晶に設ければ、転位が伝播することを防止して、転位
を確実に除去することができる。従って、種絞り工程の
時間をより一層短縮することができ、種絞り部分の直径
を大きくすることができ、シリコン単結晶を確実に支持
することができる。この結果、種結晶に導入される転位
に起因した結晶欠陥が実質的にないシリコン単結晶を大
直径かつ大重量で得ることができる。このようにして得
られた大口径のシリコンウエーハ上には一度に多数のV
LSIチップを作り込むことができることから収率の点
で有利であり、現在の単結晶の主流は200mmである
がVLSIの集積化が進み、将来要求されるであろう3
00mm以上の単結晶の要求にも十分対応することがで
きる。また、大直径の単結晶からは複数の小径結晶を切
り出すこともできるために結晶欠陥が実質的にないシリ
コン単結晶を大直径かつ大重量で得ることはVLSIの
集積化のみならずその効果は大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の種結晶をシリコン融液に接
触させ溶融させる状態を示す側面図。
【図2】実施例2の種結晶を示す側面図。
【図3】実施例3の種結晶を示す側面図。
【図4】更に別の実施例の種結晶を示す側面図。
【図5】その種結晶を用いた単結晶育成状況を示す図。
【図6】CZ法による単結晶育成装置の概略断面図。
【符号の説明】
11 炉体 12 断熱材 13 加熱ヒータ 14 回転軸 16 黒鉛サセプタ 17 ルツボ 18 回転・引上げ機構 19 ワイヤ 19a 種結晶ホルダ 20 スリップ転位 21,31,41 種結晶 31a 基部 31b,41b 接触部 31c,41c 連結部 41d くびれ
フロントページの続き (72)発明者 降屋 久 東京都千代田区大手町1丁目5番1号 三 菱マテリアルシリコン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チョクラルスキー法により種結晶(21,3
    1,41)を降下させてその先端部をシリコン融液(23)に接
    触させた後前記種結晶(21,31,41)を引上げてシリコン単
    結晶を育成する方法において、 前記シリコン融液(23)に接触させた種結晶(21,31,41)を
    接触点より0.01〜0.05mm/secの速度で更
    に降下させ前記種結晶(21,31,41)の先端部を少なくとも
    30mmだけ前記シリコン融液(23)に浸漬溶融させた後
    前記種結晶(21,31,41)を引上げることを特徴とするシリ
    コン単結晶の育成方法。
  2. 【請求項2】 種結晶(21,31,41)の引上げ時にダッシュ
    法による種絞り部分の直径を5〜10mmにする請求項
    1記載のシリコン単結晶の育成方法。
  3. 【請求項3】 チョクラルスキー法による育成装置によ
    りシリコン融液(23)から単結晶を育成する際に使用する
    シリコン単結晶の種結晶(31,41)において、 前記種結晶(31,41)が、 前記育成装置の種結晶ホルダ(19a)に保持される基部(31
    a,41a)と、 前記基部(31a,41a)より小径の棒状に形成され前記シリ
    コン融液(23)に接触させかつ溶融させる接触部(31b,41
    b)と、 前記基部(31a,41a)と前記接触部(31b,41b)とを連結する
    先細りに形成された連結部(31c,41c)とにより構成さ
    れ、 前記接触部(31b,41b)の断面積が前記基部(31a,41a)の断
    面積の高々4分の1であることを特徴とするシリコン単
    結晶の種結晶。
  4. 【請求項4】 接触部(31b,41b)の断面積が15〜25
    mm2であり前記接触部(31b,41b)の長さが少なくとも2
    0〜40mmである請求項3記載のシリコン単結晶の種
    結晶。
  5. 【請求項5】 連結部(41c)の接触部(41b)との連結箇所
    に前記接触部(41b)より小径の1又は2以上のくびれ(41
    d)が形成された請求項3又は4記載のシリコン単結晶の
    種結晶。
  6. 【請求項6】 くびれ(41d)の断面積が接触部(41b)の断
    面積の1/2以下である請求項5記載のシリコン単結晶
    の種結晶。
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WO1999007922A1 (en) * 1997-08-08 1999-02-18 Memc Electronic Materials, Inc. Non-dash neck method for single crystal silicon growth
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CN109338462A (zh) * 2018-12-07 2019-02-15 内蒙古中环协鑫光伏材料有限公司 一种直拉单晶用变径籽晶及引晶方法

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