JPH09164388A - イオン水生成装置、イオン水生成方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

イオン水生成装置、イオン水生成方法及び半導体装置の製造方法

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JPH09164388A
JPH09164388A JP7347689A JP34768995A JPH09164388A JP H09164388 A JPH09164388 A JP H09164388A JP 7347689 A JP7347689 A JP 7347689A JP 34768995 A JP34768995 A JP 34768995A JP H09164388 A JPH09164388 A JP H09164388A
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一郎 片伯部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置などの高純度な環境を必要とする
分野にも使用できる高純度なイオン水を生成する電気分
解によるイオン水生成装置を提供する。 【解決手段】 イオン水生成装置は、水が電気分解され
る陽極槽2と陰極槽3とを有する電解槽20と、陽極4
1と陰極42からなり、この陽極は前記陽極槽に配置さ
れ、前記陰極は前記陰極槽内において前記陽極と対向す
る様に配置されている電気分解用電極と、電気分解によ
って生成されるイオン水中に含まれる金属イオンを除去
する手段(磁石)10とを備えている。この手段から発
生した磁界は陽極と陰極との間に作用し、この磁界によ
り電解槽内に生じる金属イオンをサブ槽に集めることが
できるのでイオン水の純度を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気分解により不
純物の少ないイオン水を生成するイオン水生成装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、イオン水生成装置により生成され
たイオン水は、食品の洗浄や医療器具の洗浄、半導体装
置の製造などに用いられている。半導体装置の製造にお
いては、純水や超純水を電気分解して得られたイオン水
でシリコン半導体などの半導体基板を洗浄したり、ポリ
ッシングの後処理等を行っている。半導体装置の製造に
おいて半導体基板の洗浄などには、フロンなどの弗素系
溶剤が用いられていたが、生活環境に悪影響を及ぼすの
で敬遠され始め、代わりに純水や超純水などの水が最も
安全な溶剤として利用されるようになっている。純水
は、イオン、微粒子、微生物、有機物などの不純物をほ
とんど除去した抵抗率が5〜18MΩcm程度の高純度
の水である。超純水は、超純水製造装置により水中の懸
濁物質、溶解物質及び高効率に取り除いた純水よりさら
に純度の高い極めて高純度の水である。これらの水を電
気分解することによって酸化性の強い陽極水や還元性の
強い陰極水などのイオン水が生成される。
【0003】半導体装置の製造においては、通常これら
陽極水や陰極水などの純水や超純水を用いて半導体基板
の表面を洗浄している。従来のイオン水生成装置を図1
0に示す。電解槽50は、陰極槽52と陽極槽53とを
備え、陰極槽52には陰極541が配置され、陽極槽5
3には陽極542が配置されている。そして、これら電
極54(陰極541、陽極542)は共に白金又はチタ
ンから構成されている。陰極槽52で形成される陰極側
イオン水(以下、陰極水という)58及び陽極槽53で
形成される陽極側イオン水(以下、陽極水という)59
とを効率よく分離するために陰極槽と陽極槽とはセラミ
ックや高分子などの多孔質の隔膜56で仕切られてい
る。電解槽50の陰極541は、直流電源66の負極6
7に接続され、陽極542は、その正極68に接続され
ている。電解槽50では電源66からの電源電圧を印加
して電解槽50の電解水供給パイプ61から供給された
純水又は超純水に、例えば、塩化アンモニウムなどの支
持電解質を添加した希釈電解質溶液(電解水)51を電
気分解する。この電気分解の結果陰極541側で生成さ
れる陰極水はアルカリイオン水であり、陽極542側で
生成される陽極水は酸性イオン水である。なお蓚酸を電
解質として電解槽で純水又は超純水を電気分解すると、
陰極側で生成される陰極水も、陽極側で生成される陽極
水もともに酸性を示す。
【0004】陰極槽52で生成された陰極水58は、陰
極水供給パイプ62から外部に供給され、陽極槽53で
生成された陽極水59は、陽極水供給パイプ63から外
部に供給される。通常は、陰極槽52でアルカリイオン
水が生成されるので、例えば、半導体装置の製造に用い
られるポリッシング装置の後洗浄として使用する場合、
アルカリイオン水を用いてポリッシングを行うには、電
解槽50に接続された陰極水供給パイプ62をイオン水
供給パイプとしてアルカリイオン水をポリッシング装置
の後処理装置に供給する。この場合、陽極槽53で生成
される酸性イオン水は不要なので廃棄される。したがっ
て、陽極水供給パイプ63はイオン水を排出するイオン
水排出パイプに接続される。また、酸性イオン水を用い
てポリッシング後洗浄を行うには、電解槽50に接続さ
れた陽極水供給パイプ63がイオン水供給パイプとなっ
て酸性イオン水を後処理装置に供給する。この場合、陰
極槽52で生成されるアルカリイオン水は不要なので廃
棄される。従って陰極水供給パイプ62がイオン水を排
出するイオン水排出パイプに接続される。
【0005】以上のように、電解槽50は、隔膜56に
より2槽に分離され、各電極は分離されたそれぞれの槽
に配置されるので、それぞれの槽からアルカリイオン水
又は酸性イオン水を目的に応じて取り出すことができ
る。前述のようにイオン水には、アルカリイオン水と酸
性イオン水があり、電解槽内で希釈された電解質溶液を
電解することによって任意のpHのイオン水が生成され
る。イオン水のpHは、電解槽の電極の電圧を変えるこ
とによりコントロールすることができる。しかしこの方
法では、電解質溶液に含まれる金属イオンや電極から発
生する金属イオンも電極で発生する電界に引かれ、電解
槽、特にアルカリ槽(陰極槽)内に多く入り込み、電解
水の純度を低下させていた。最近ではイオン水を半導体
装置の製造におけるウェーハなどの洗浄用として使用す
る要求が強くなってきている。このような現状において
半導体装置では微量な金属不純物がデバイス特性に大き
な影響を与えるためにイオン水の高純度化が必要となっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の電気分解による
イオン水生成方法では、溶液に含まれる金属イオンや電
極から発生する金属イオンも電極から発生する電界に引
かれ、各電解槽特にアルカリ槽内に多く入り込み、電解
水の純度を低下させており、イオン水を半導体等の高純
度を必要とする目的に使用することは難しかった。本発
明は、このような事情によりなされたものであり、半導
体装置などの高純度な環境を必要とする分野にも使用で
きる高純度なイオン水を生成する電気分解によるイオン
水生成装置を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、電解槽に電気
分解によって生成されるイオン水中に含まれる金属イオ
ンを除去する手段を設けてイオン不純物をイオン水から
取り除くことに特徴がある。また、本発明は、電解槽に
磁界発生装置を作用させてイオン水からイオン不純物を
取り除くことに特徴がある。さらに、本発明は、イオン
不純物を少なくしたイオン水を用いて半導体ウェーハを
洗浄することに特徴がある。すなわち、本発明のイオン
水生成装置は、水が電気分解される陽極槽と陰極槽とを
有する電解槽と、陽極と陰極からなり、この陽極は前記
陽極槽に配置され、前記陰極は前記陰極槽内において前
記陽極と対向する様に配置されている電気分解用電極
と、電気分解によって生成されるイオン水中に含まれる
金属イオンを除去する手段とを備えていることを特徴と
する。前記金属イオンを除去する手段は磁界発生装置か
らなり、この磁界発生装置から発生された磁界は少なく
とも前記陽極と前記陰極との間に作用し、この磁界の方
向は前記陽極と前記陰極とが互いに対向する方向とは直
角であるようにしても良い。前記磁界発生装置は、前記
電解槽を内部に収容したコイルを有する電磁石もしくは
N極及びS極を前記電解槽の上下に配置した永久磁石か
らなるようにしても良い。前記電解槽は、イオン水中の
金属イオンが集まるサブ槽を有するようにしても良い。
前記サブ槽は、対向する1対の前記陽極及び陰極の間を
挾むように前記電解槽の側面に1対配置形成されている
ようにしても良い。
【0008】前記サブ槽とこのサブ槽以外の領域とは浸
透膜あるいはイオン交換膜で隔離されているようにして
も良い。前記電解槽は複数配置されており、これら電解
槽の前記電極は、それぞれ直列に接続されているように
しても良い。前記複数の電解槽は、それぞれ前記電磁石
のコイルに囲まれているようにしても良い。また、本発
明のイオン水生成方法は、陽極が配置された陽極槽と陰
極が配置された陰極槽とを有し前記陽極と陰極とは互い
に対向するように配置され、前記対向する陽極及び陰極
間を挟むように前記電解槽内に配置されたサブ槽を有す
る電解槽内において、前記陽極と陰極とが対向する方向
及び前記サブ槽が対向する方向のいづれにもほぼ直角に
なるような方向に磁界を発生させる工程を有し、この磁
界により前記電解槽内に生じる金属イオンを前記サブ槽
に集めることを特徴とする。金属イオンを除去する手段
は生成されるイオン水の純度を向上させるので、半導体
装置の製造などの高純度な環境を必要とする分野にも使
用できる。また、サブ槽を形成することによって効率良
く金属イオンをイオン水から分離することができ、陽極
や陰極などの電極から発生する金属イオンの不純物の影
響を陽極槽及び陰極槽内にあるイオン水に及ぼさないよ
うにすることが容易になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。まず、図1乃至図3を参照して第
1の発明の実施の形態を説明する。図1は、イオン生成
装置の平面図、図2は、図1のA−A′線に沿う部分の
断面図、図3は、図1のB−B′線に沿う部分の断面図
である。電解槽20は、陽極槽2と陰極槽3とからな
り、陽極槽2は、通常ここで酸性イオン水が生成される
ので酸性イオン水槽といい、陰極槽3は、アルカリイオ
ン水が生成されるのでアルカリイオン水槽という。電解
槽20には、サブ槽5が設けられている。この電解槽2
0は、テフロンや塩化ビニールなどの合成樹脂からなっ
て四角柱形状をしており、互いに向かい合う側面にT
i、Pt又はAuなどからなる1対の電極(陽極41及
び陰極42)4が取り付けられている。電極4は、Oリ
ングを介して電解槽20に気密に接合されている。電解
槽の図1に示す断面形状は、10×10cm〜30×3
0cm程度の正方形であり、その高さは20〜50cm
程度である。電解槽20を二分するように陰極槽3と陽
極槽2とを分離する隔膜6が配置されている。この電解
槽20の陽極41及び陰極42が取り付けられていない
側面に沿ってサブ槽5が形成されている。
【0010】サブ槽5の厚さt(電解槽20の前記側面
からの深さ)は、0.5〜3cm程度である。サブ槽5
は、厚さ1mm程度の浸透膜あるいはイオン交換膜7に
よって他の領域と分離されている。陽極41及び陰極4
2は、いづれもサブ槽5には延在していない。純水など
を陽極水及び陰極水からなるイオン水に電気分解する1
対の電極4は、電解槽20の向かい合う側面に固着さ
れ、陽極41は陽極槽2に、陰極42は陰極槽3中に置
かれている。この発明の実施の形態では、陽極41及び
陰極42はサブ槽5には配置されていない。純水などを
溶媒とする電解質溶液(電解水)1が電解水供給パイプ
11を介して陽極槽2及び陰極槽3に供給される。この
電解槽20において直流電源66に接続された陽極41
及び陰極42により純水が電気分解されて陽極槽2に酸
性イオン水8が生成され、陰極槽3にアルカリイオン水
9が生成される。酸性イオン水8は、陽極水供給パイプ
12を介して外部の半導体製造装置などの酸性イオン水
を必要とする部署に供給される。アルカリイオン水9
は、陰極水供給パイプ13を介して外部の半導体製造装
置などのアルカリイオン水を必要とする部署に供給され
る。
【0011】電解槽20の外側にはこの電解槽20を上
下に挟むように1対のN極101及びS極102から構
成された永久磁石からなる磁界発生装置10が配置され
ている。この発明の実施の形態では、電解槽20の断面
形状に合わせて正方形であるが、本発明では、この形状
に限定されるものではなく、円板状でも良く、またその
他必要に応じて多角形状など任意の形状にすることがで
きる。また、磁界発生装置10の永久磁石の磁極配置を
逆にして電解槽20の上にS極102を配置しても良
い。いづれにしてもこの磁界発生装置10によって電解
槽20内に磁界が誘起される。磁界は、対向する陽極及
び陰極が形成する電界の方向及び1対のサブ槽5、5の
互いに対向する方向のいづれにも直角になるように発生
され、フレミングの左手の法則に従って磁界Hの方向及
び電界Eの方向のいづれにも直角に電磁力Fが発生す
る。この電磁力Fにより電解槽20内に含まれている金
属不純物イオンはサブ槽5、5内に運ばれ蓄積される。
したがって、陰極槽3及び陽極槽2内に存在する金属イ
オンの数を大幅に低減できるので純度の高いイオン水の
生成が可能になる。磁界の強さは、500ガウス程度で
あり、磁界発生装置を電磁石で構成する場合は、その印
加電圧は、10〜100V程度が良く、20〜30V程
度がとくに好ましい。
【0012】陽極41及び陰極42は、いづれもサブ槽
5の内部に入っていないが、金属イオンなどのイオン不
純物がサブ槽5に入るまで電磁力が働くようにサブ槽5
に接しているのが良い。しかし、慣性力を働かして多少
サブ槽5から離れるようにしても良い。次に、図4乃至
図6を参照して第2の発明の実施の形態を説明する。ま
ず、図4は、イオン水生成装置の上面からみた平面図、
図5は、図4のA−A′線に沿う部分の断面図、図6
は、図4のB−B′線に沿う部分の断面図である。電解
槽20は、酸性イオン水が生成される陽極槽2とアルカ
リイオン水が生成される陰極槽3とから構成されてい
る。この電解槽20はテフロンや塩化ビニールなどの合
成樹脂からなり、その形状は四角柱形状である。電解槽
20の互いに向かい合う側面にTi、Pt又はAuなど
からなる1対の電極(陽極41及び陰極42)4が取り
付けられている。電極4は、Oリングなどを介して電解
槽20に気密に接合されている。電解槽の図4に示す断
面形状は10×10cm〜30×30cm程度の正方形
であり、その高さは20〜50cm程度である。
【0013】電解槽20を二分するように陽極槽2と陰
極槽3とを分離する隔膜6が配置されている。この電解
槽20の4つの側面に沿ってサブ槽5が形成されてい
る。すなわち、電解槽20の周辺部分にサブ槽5があっ
て、陽極41及び陰極42の電極4は、サブ槽5内に含
まれている。サブ槽5の厚さt(電解槽20の前記側面
からの深さ)は、0.5〜3cm程度である。サブ槽5
は、厚さ1mm程度の浸透膜あるいはイオン交換膜7に
よって他の領域(電解槽20の内部部分)と分離されて
いる。純水などを陽極水及び陰極水からなるイオン水に
電気分解する1対の電極4は、電解槽20の向かい合う
側面に固着され、陽極41は陽極槽2に、陰極42は陰
極槽3中に置かれている。純水などを溶媒とする電解質
溶液(電解水)1が電解水供給パイプ11を介して陽極
槽2及び陰極槽3に供給される。この電解槽20におい
て直流電源(図示せず)に接続された陽極41及び陰極
42により純水が電気分解されて陽極槽2に酸性イオン
水8が生成され、陰極槽3にアルカリイオン水9が生成
される。酸性イオン水8は、陽極水供給パイプ12を介
して外部の半導体製造装置などの酸性イオン水を必要と
する部署に供給される。アルカリイオン水9は、陰極水
供給パイプ13を介して外部の半導体製造装置などのア
ルカリイオン水を必要とする部署に供給される。
【0014】電解槽20の外側にはこの電解槽20を上
下に挟むように1対のN極101及びS極102から構
成された永久磁石からなる磁界発生装置10が配置され
ている。この発明の実施の形態では、電解槽20の断面
形状に合わせて正方形である。また、磁界発生装置10
の永久磁石の磁極配置を逆にして電解槽20の上にS極
102を配置しても良い。いづれにしてもこの磁界発生
装置10によって電解槽20内に磁界が誘起される。磁
界Hは、対向する陽極41及び陰極42で形成される電
界Eの方向及び電解槽20の陽極41及び陰極42が接
合されている側面に隣接する1対の側面の互いに対向す
る方向のいづれにも直角になるように発生し、フレミン
グの左手の法則に従って磁界H及び電界Eのいづれにも
直角に電磁力Fが発生する。この電磁力Fにより電解槽
20内に含まれている金属不純物イオンなどの陰イオン
や陽イオンはサブ槽5内に移動させられ蓄積される。し
たがって、陰極槽3及び陽極槽2内に存在する金属イオ
ンの数を大幅に低減できるので純度の高いイオン水の生
成が可能になる。磁界の強さは、500ガウス程度であ
り、磁界発生装置を電磁石で構成する場合は、その印加
電圧は、10〜100V程度が良く、20〜30V程度
がとくに好ましい。
【0015】また、電極4(41、42)がいづれもサ
ブ水槽5内に配置されているので、電極4から発生する
金属不純物による影響が陰極槽3及び陽極槽2内に及ば
ないようにすることができる。次に、図7を参照して第
3の発明の実施の形態を説明する。図は、電解槽の斜視
図である。本発明では電解槽20の形状に特徴は無い。
効率良くイオン水が形成され、経済的に作ることができ
れば、どのような形状でも良い。この発明の実施の形態
では、円筒形状になっている。電解槽20は、ほぼ直径
に沿って隔膜6によって陽極槽2と陰極槽3に分離され
ている。陽極41及び陰極42は、円筒形の電解槽20
の側面に取り付けられているので、これらの電極は電解
槽20と同じ曲率をもっている。電解水が電解水供給パ
イプ(図示せず)を介して陽極槽2及び陰極槽3に供給
される。この電解槽20において直流電源(図示せず)
に接続された陽極41及び陰極42により純水が電気分
解されて陽極槽2に酸性イオン水が生成され、陰極槽3
にアルカリイオン水が生成される。酸性イオン水は、陽
極水供給パイプ(図示せず)を介して外部の半導体製造
装置などの酸性イオン水を必要とする部署に供給され
る。アルカリイオン水は、陰極水供給パイプ(図示せ
ず)を介して外部の半導体製造装置などのアルカリイオ
ン水を必要とする部署に供給される。
【0016】電解槽20の外側にはこの電解槽20を上
下に挟むように1対のN極及びS極から構成された永久
磁石からなる磁界発生装置(図示せず)が配置されてい
る。この発明の実施の形態では、電解槽20の断面形状
に合わせて円板形である。また、磁界発生装置の永久磁
石の磁極配置を逆にして電解槽20の上にS極を配置し
ても良い。いづれにしてもこの磁界発生装置によって電
解槽20内に磁界が誘起される。磁界は、対向する陽極
41及び陰極42で形成される電界の方向及び電解槽2
0の陽極41及び陰極42が接合されている側面に隣接
する1対の側面の互いに対向する方向のいづれにも直角
になるように発生され前記左手の法則に従って磁界及び
電界のいづれにも直角に電磁力が発生する。この電磁力
により電解槽20内に含まれている金属不純物イオンは
サブ槽5内に移動させられ蓄積される。したがって、陰
極槽3及び陽極槽2内に存在する金属イオンの数を大幅
に低減できるので純度の高いイオン水の生成が可能にな
る。磁界の強さは、500ガウス程度である。
【0017】次に、図8を参照して第4の発明の実施の
形態を説明する。図は、3つの電解槽を連結したイオン
水生成装置の斜視図である。各電解槽21、22、23
は、陽極槽と陰極槽とから構成されている。この電解槽
は、テフロンや塩化ビニールなどの合成樹脂からなって
四角柱形状をしており、互いに向かい合う側面にTi、
Pt又はAuなどからなる1対の電極(陽極及び陰極)
が取り付けられている。電極は、Oリングなどを介して
電解槽に気密に接合されている。各電解槽の形状は、第
1の発明の実施の形態の電解槽と同じである。各電解槽
の陽極は1つの陽極リード43に接続され、その陰極は
1つの陰極リード44に接続されて電解槽が一体化され
ている。電解槽群21、22、23の外側には、この電
解槽群を上下に挟むように1対のN極101及びS極1
02から構成された永久磁石からなる磁界発生装置10
が配置されている。この発明の実施の形態では、電解槽
群の断面形状に合わせて長方形である。各電解槽が円筒
形である場合は、電解槽間の配置及び磁界発生装置の形
状に工夫が必要である。この磁界発生装置10によって
各電解槽内に磁界が誘起される。
【0018】磁界Hは、対向する陽極及び陰極が形成す
る電界の方向及び1対のサブ槽の互いに対向する方向の
いづれにも直角になるように発生され、磁界及び電界の
いづれにも直角に電磁力が発生する。この電磁力により
電解槽内に含まれている金属不純物イオンはサブ槽内に
収集され蓄積される。したがって、陰極槽及び陽極槽内
に存在する金属イオンの数を大幅に低減できるので純度
の高いイオン水の生成が可能になる。磁界の強さは、5
00ガウス程度である。電解槽群を用いてイオン水が生
成されるので、その量産性が高まる。次に、図9を参照
して第5の発明の実施の形態を説明する。この発明の実
施の形態では、磁界発生装置に電磁石を用いる。図は、
電解槽を連結したイオン水生成装置の斜視図である。電
解槽20は陽極槽と陰極槽とから構成されている。この
電解槽は、テフロンや塩化ビニールなどの合成樹脂から
なって四角柱形状をしており、互いに向かい合う側面に
Ti、Pt又はAuなどからなる1対の電極(陽極及び
陰極)が取り付けられている。電極はOリングなどを介
して電解槽に気密に接合されている。電解槽の形状は、
第1の発明の実施の形態の電解槽と同じである。
【0019】電解槽20の外側には、コイル103が巻
かれており、このコイル103は直流電源66に接続さ
れている。このコイル103は電解槽20の形状に合わ
せて角状になっているが、ドーナッ状でも良い。電解槽
が円筒状である場合に角状コイルを用いても良い。この
磁界発生装置10によって各電解槽内に磁界が誘起され
る。磁界Hは、対向する陽極及び陰極が形成する電界の
方向及び1対のサブ槽の互いに対向する方向のいづれに
も直角になるように発生され、磁界及び電界のいづれに
も直角に電磁力が発生する。この電磁力により電解槽内
に含まれている金属不純物イオンはサブ槽内に収集され
蓄積される。したがって、陰極槽及び陽極槽内に存在す
る金属イオンの数を大幅に低減できるので純度の高いイ
オン水の生成が可能になる。磁界の強さは500ガウス
程度である。この本発明のイオン水生成装置及びイオン
水生成方法は、例えば、ウェーハの洗浄やシリコンなど
の半導体基板表面を平坦化するポリッシング(CMP:
Chemical Mechanical Polishing) の後処理に適用され
る。
【0020】半導体ウェーハのポリッシング後処理の場
合、アルカリイオン水を用いるか酸性イオン水を用いる
かは半導体ウェーハの表面に形成された堆積膜の種類に
よって決められる。イオン水は、ポリッシング処理を行
ったあとの堆積膜の表面を安定化させることができる。
酸性イオン水は、堆積膜がアルミニウム、銅、タングス
テンなどの高融点金属などの金属に適している。酸性イ
オン水を用いたポリッシング後処理によって堆積膜の表
面は酸化されて安定化する。アルカリイオン水をポリッ
シング後処理に用いる場合は、酸化シリコン、窒化シリ
コン、ポリシリコンなどの堆積膜やシリコン単結晶が適
当である。アルカリイオン水によって堆積膜表面は安定
化する。
【0021】
【発明の効果】電解槽の横に浸透膜あるいはイオン交換
膜などの薄膜で分離されたサブ槽を設け、電解槽内に磁
界を誘起させることにより、電解水槽内の不純イオン、
特に金属イオンをサブ槽内に取り込むことができ、その
結果電解槽の陽極槽及び陰極槽内のイオン水純度を大幅
に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁界発生装置を省略した電解槽の平面
図。
【図2】図1のA−A′線に沿う部分の断面図。
【図3】図1のB−B′線に沿う部分の断面図。
【図4】本発明の磁界発生装置を省略した電解槽の平面
図。
【図5】図4のA−A′線に沿う部分の断面図。
【図6】図4のB−B′線に沿う部分の断面図。
【図7】本発明の磁界発生装置を省略した電解槽の斜視
図。
【図8】本発明の電解槽の斜視図。
【図9】本発明の磁界発生装置を省略した電解槽の斜視
図。
【図10】従来の電解槽の断面図。
【符号の説明】
1、51・・・電解水、 2、53・・・陽極槽、
3、52・・・陰極槽、 4、54・・・電極、
5・・・サブ槽、 6、56・・・隔膜、7・・・
浸透膜あるいはイオン交換膜、 8、59・・・陽極
水(酸性イオン水)、 9、58・・・陰極水(アル
カリイオン水)、 10・・・磁石、 11、61
・・・電解水供給パイプ、 12、63・・・陽極水
供給パイプ、 13、62・・・陰極水供給パイプ、
20、50・・・電解槽、 41、542・・・
陽極、 42、541・・・陰極、 66・・・直
流電源、 67・・・負極、 68・・・正極、
101・・・N極、 102・・・S極。
【手続補正書】
【提出日】平成8年4月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水が電気分解される陽極槽と陰極槽とを
    有する電解槽と、 陽極と陰極からなり、この陽極は前記陽極槽に配置さ
    れ、前記陰極は前記陰極槽内において前記陽極と対向す
    る様に配置されている電気分解用電極と、 電気分解によって生成されるイオン水中に含まれる金属
    イオンを除去する手段とを備えていることを特徴とする
    イオン水生成装置。
  2. 【請求項2】 水が電気分解される陽極槽と陰極槽とを
    有する電解槽と、 陽極と陰極からなり、この陽極は前記陽極槽に配置さ
    れ、前記陰極は前記陰極槽内において前記陽極と対向す
    る様に配置されている電気分解用電極と、 磁界発生装置とを備え、 この磁界発生装置から発生された磁界は少なくとも前記
    陽極と前記陰極との間に作用し、この磁界の方向は前記
    陽極と前記陰極とが互いに対向する方向とは直角である
    ことを特徴とするイオン水生成装置。
  3. 【請求項3】 前記磁界発生装置は、前記電解槽を内部
    に収容したコイルを有する電磁石もしくはN極及びS極
    を前記電解槽の上下に配置した永久磁石からなることを
    特徴とする請求項2に記載のイオン水生成装置。
  4. 【請求項4】 前記電解槽は、イオン水中の金属イオン
    が集まるサブ槽を有することを特徴とする請求項2又は
    請求項3のいづれかに記載のイオン水生成装置。
  5. 【請求項5】 前記サブ槽は、前記陽極及び陰極の間を
    挾むように、この陽極と陰極との間に生ずる電界の向き
    と平行な方向に延在するように前記電解槽の側面に1対
    配置形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求
    項4のいづれかに記載のイオン水生成装置。
  6. 【請求項6】 前記サブ槽とこのサブ槽以外の領域とは
    浸透膜あるいはイオン交換膜で隔離されていることを特
    徴とする請求項4又は請求項5に記載のイオン水生成装
    置。
  7. 【請求項7】 前記電解槽は複数配置されており、これ
    ら電解槽の前記電極は、それぞれ直列に接続されている
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいづれかに記
    載のイオン水生成装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の電解槽は、それぞれ前記電磁
    石のコイルに囲まれていることを特徴とする請求項7に
    記載のイオン水生成装置。
  9. 【請求項9】 陽極が配置された陽極槽と陰極が配置さ
    れた陰極槽とを有し、前記陽極と陰極とは互いに対向す
    るように配置され、前記対向する陽極及び陰極間を挟む
    ように前記電解槽内に配置されたサブ槽を有する電解槽
    内において、前記陽極と陰極とが対向する方向及び前記
    サブ槽が対向する方向のいづれにもほぼ直角になるよう
    な方向に磁界を発生させる工程を有し、この磁界により
    前記電解槽内に生じる金属イオンを前記サブ槽に集める
    ことを特徴とするイオン水生成方法。
  10. 【請求項10】 水が電気分解される陽極槽と陰極槽と
    を有する電解槽と、 陽極と陰極からなり、この陽極は前記陽極槽に配置さ
    れ、前記陰極は前記陰極槽内において前記陽極と対向す
    る様に配置されている電気分解用電極と、磁界発生装置
    とを備え、この磁界発生装置から発生された磁界は少な
    くとも前記陽極と前記陰極との間に作用し、この磁界の
    方向は前記陽極と前記陰極とが互いに対向する方向とは
    直角であるイオン水生成装置から生成されたイオン水を
    用いて半導体ウェーハを洗浄することを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
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