JPH09162692A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JPH09162692A
JPH09162692A JP7325423A JP32542395A JPH09162692A JP H09162692 A JPH09162692 A JP H09162692A JP 7325423 A JP7325423 A JP 7325423A JP 32542395 A JP32542395 A JP 32542395A JP H09162692 A JPH09162692 A JP H09162692A
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surface acoustic
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laminated ceramic
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克弘 筏
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相器を内蔵した積層セラミック基板上に弾
性表面波素子を固定してなる弾性表面波装置において、
位相器における損失の増加を抑制しつつ低背化を図り得
る弾性表面波装置を得る。 【解決手段】 位相器が内蔵された積層セラミック基板
2上に弾性表面波素子3を固定してなり、積層セラミッ
ク基板3内において、信号線11の上方に第1のアース
電極9を、下方に第2のアース電極12を形成して位相
器を構成し、積層セラミック基板2を比誘電率が7以下
の低誘電率のセラミックスにより構成してなる、弾性表
面波装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層セラミック基
板をパッケージ材として用いた弾性表面波装置に関し、
より詳細には、積層セラミック基板内に位相器を内蔵さ
せた弾性表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波素子は、移動体通信機器など
の種々の分野で広く用いられている。弾性表面波素子を
実際の部品として構成するに際しては、金属よりなるハ
ーメチックシールケースや積層セラミック基板を用いた
パッケージなどの内部に弾性表面波素子を収納してなる
構造が用いられている。
【0003】ところで、電子機器の小型化に伴って、弾
性表面波素子を用いた回路や装置においても小型化が強
く求められている。そこで、弾性表面波素子及び半導体
を含む混成集積回路において、多層回路基板をパッケー
ジ材として用いることにより機器の小型化を図ることが
試みられている(実願平2−8145号)。
【0004】上記先行技術には、半導体及び弾性表面波
素子の少なくとも一方の素子をパッケージングするため
のパッケージ材として、内部に電子回路を備えた多層回
路基板を用い、収納されている素子と該電子回路とを電
気的に接続してなる混成集積回路が開示されている。
【0005】上記混成集積回路では、パッケージ材とし
て、電子回路を有する多層回路基板が用いられている。
従って、従来はパッケージ材としての役割のみを果たし
ていた部分に、抵抗やコンデンサなどの電気的素子が形
成されて上記電子回路が構成されているので、機器の小
型化及び軽量化を果たすことができるとされている。
【0006】また、弾性表面波素子のパッケージ材とし
て積層セラミック基板を用いた構造では、その材料とし
ては、信頼性やコストの面を考慮して、Al2 3 系絶
縁性セラミックスが用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、弾性表面波
素子では、入出力端において位相器等を用いてインピー
ダンスマッチングをとることが必要な場合がある。そこ
で、従来、インピーダンスマッチング用の位相器が、弾
性表面波素子を収納してなる弾性表面波装置に対して、
該弾性表面波装置外で接続されていた。
【0008】従って、位相器を、弾性表面波装置を構成
しているパッケージ材としての積層セラミック基板内に
構成すれば、弾性表面波装置の小型化を進めることがで
きると考えられる。しかしながら、位相器を積層セラミ
ック基板内に構成した場合には、弾性表面波装置の厚み
が増大したり、特性が劣化したりするという問題のある
ことが本願発明者により確かめられた。
【0009】すなわち、セラミック基板内に、セラミッ
ク層を介して信号線とアース電極とを形成して位相器を
構成した場合、該位相器の特性インピーダンスは、セラ
ミックスの誘電率、信号線の幅、信号線とアース電極と
の間隔によって決定される。他方、弾性表面波装置で用
いられているパッケージ材としての積層セラミック基板
は、通常、高純度のアルミナからなり、その比誘電率は
約10である。
【0010】比誘電率が約10と高いアルミナからなる
セラミック基板において位相器を構成すると、位相器を
構成する部分の厚みが厚くなり、かつ遅延時間に応じた
線路長が必要となる。従って、上記アルミナからなる積
層セラミック基板に位相器を構成すると、単に弾性表面
波素子のパッケージ材として用いられている積層セラミ
ック基板に比べて、厚みが大きくなり、弾性表面波装置
の低背化を妨げるという問題があった。
【0011】また、上記積層セラミック基板の厚みを薄
くしようとすると、位相器の信号線の幅を狭くする必要
がある。この場合には、信号線の線路長の抵抗が増大
し、損失が大きくなり、その結果、弾性表面波装置の特
性が劣化するという問題もあった。
【0012】よって、本発明の目的は、積層セラミック
基板をパッケージ材として用いた弾性表面波装置におい
て、積層セラミック基板に位相器を内蔵させたとして
も、位相器における挿入損失の増大を抑制することがで
き、かつ弾性表面波装置の低背化を図り得る弾性表面波
装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために成されたものであり、本発明によれば、比
誘電率7以下の誘電体セラミックスを用いて構成された
積層セラミック基板と、前記積層セラミック基板内に構
成された位相器と、前記積層セラミック基板上に固定さ
れており、かつ前記位相器に電気的に接続された弾性表
面波素子とを備える、弾性表面波装置が提供される。
【0014】本発明の弾性表面波装置では、弾性表面波
素子がその上に固定される積層セラミック基板内に位相
器が構成されている。この場合、積層セラミック基板
は、弾性表面波装置を製品化する際のパッケージ材の一
部を構成するものである。従って、位相器がパッケージ
材としての積層セラミック基板に内蔵されているため、
弾性表面波装置を小型化し得る。
【0015】しかも、上記積層セラミック基板が、比誘
電率7以下の誘電体セラミックスを用いて構成されてい
るため、アルミナよりなる積層セラミック基板に比べ
て、位相器を構成している部分の厚みを薄くすることが
でき、かつ損失の増大を抑制することができる。
【0016】本発明の特定的な局面では、上記位相器
は、積層セラミック基板内に形成された信号線と、積層
セラミック基板において、信号線の上方及び下方にそれ
ぞれ形成された第1及び第2のアース電極とを有し、ア
ース電極の面積が信号線の面積よりも大きくされてい
る。このような構造の位相器では、積層セラミック基板
が比誘電率7以下の誘電体セラミックスを用いて構成さ
れているため、アルミナからなる積層セラミック基板を
用いた場合に比べて、信号線の線幅を同一としたまま、
上下のアース電極間の距離を近くすることができる。従
って、弾性表面波装置の損失の増大を抑制するととも
に、弾性表面波装置の全体の低背化を進めることができ
る。
【0017】すなわち、本発明の弾性表面波装置は、比
誘電率7以下の低誘電率の誘電体セラミックスを用いて
パッケージ材の一部としての積層セラミック基板を構成
し、該積層セラミック基板内に位相器を内蔵させること
により、損失の増大を引き起こすことなく、パッケージ
の低背化を可能としたことに特徴を有する。
【0018】また、本発明の別の特定的な局面では、積
層セラミック基板内に2個の位相器が構成されており、
2個の位相器の信号線が異なる高さ位置に形成されてお
り、上方の位相器の第2のアース電極と、下方の位相器
の第1のアース電極とが共通アース電極として形成され
ており、かつ一方の位相器のアース電極間距離が、他方
の位相器のアース電極間距離と異ならされる。
【0019】この構造では、2個の位相器の信号線間に
位置するアース電極が共通化されるため、アース電極の
数を低減することができ、それによってコストダウン及
びパッケージのより一層の低背化が可能となる。加え
て、信号線の幅を狭くするには、加工精度上の限界があ
るが、この限界まで信号線の幅を狭くした場合、2個の
位相器のアース電極間の距離を異ならせることにより、
特性インピーダンスが異なる2個の位相器を積層方向に
構成した場合の位相器が構成されている部分の高さを最
も低くすることができる。
【0020】本発明においては、上記のように、比誘電
率が7以下の誘電体セラミックスを用いて積層セラミッ
ク基板を構成している。この場合、比誘電率が7以下の
誘電体セラミックスとしては特に限定されるものではな
いが、好ましくは、特公平6−76253号公報に開示
されているBaO−SiO2 −Al2 3 系誘電体材料
が用いられる。すなわち、Si成分がSiO2 に換算し
て25〜80重量%、Ba成分がBaOに換算して15
〜70重量%、B成分がB2 3 に換算して1.5〜5
重量%、Al成分がAl2 3 に換算して1〜30重量
%、Ca成分がCaOに換算して0重量%を超え、30
重量%以下で含まれる組成物よりなるBaO−SiO2
−Al2 3 系誘電体材料を用いることが望ましく、比
誘電率6〜6.3の誘電体セラミックスを得ることがで
きる。
【0021】また、比誘電率が7以下の誘電体セラミッ
クスの好ましい他の例としては、特公平6−2619号
公報に開示されているMgO−SiO2 −Al2 3
低誘電体材料が挙げられる。より詳細には、このMgO
−SiO2 −Al2 3 系低誘電体材料とは、コージラ
イトが60〜90重量%、B2 3 が5〜20重量%、
並びにCaO、SrO及びBaOの1種以上が1〜25
重量%からなる成分に対し、銀または銀の化合物を金属
銀に換算して0.01〜5重量%の割合で添加させてな
る組成物であり、比誘電率6〜7の誘電体セラミックス
を得ることができる。
【0022】なお、本発明においては、上記低誘電率の
誘電体セラミックスを用いて構成された積層セラミック
基板内に位相器が内蔵されている。この場合、位相器が
構成される態様は特に限定されるものではないが、上記
のように信号線の上下にセラミック層を介して隔てられ
た第1及び第2のアース電極を形成した位相器が好まし
く用いられる。もっとも、位相器の数は、特に限定され
るものではなく、必要に応じて、積層セラミック基板内
に2以上の任意の数の位相器が構成されてもよい。
【0023】また、複数の位相器を構成する場合には、
位相器のアース電極間距離を異ならせることにより、特
性インピーダンスが他と異なる1以上の位相器を容易に
構成し得る。
【0024】また、上記積層セラミック基板は、パッケ
ージ材の一部を構成するものであり、従って、積層セラ
ミック基板上に弾性表面波素子を固定した構造におい
て、該弾性表面波素子を収納する空間を形成するため
に、通常は、積層セラミック基板に、さらに他のパッケ
ージ材が固定される。この他のパッケージ材について
も、構成される材料は特に限定されるものではないが、
好ましくは、セラミックスや金属からなるパッケージ材
が用いられる。
【0025】また、本発明の弾性表面波層装置では、上
記積層セラミック基板内に位相器が内蔵されているが、
位相器を外部と電気的に接続するための外部電極は、好
ましくは、積層セラミック基板の側面にまたは側面及び
下面の双方に至るように形成される。同様に、弾性表面
波素子を位相器を介さないで外部と接続するための外部
電極が存在する場合においても、そのような外部電極
も、好ましくは、積層セラミック基板の側面にまたは側
面及び下面に至るように形成される。このように、積層
セラミック基板の側面にまたは側面及び下面に至るよう
に複数の外部電極を形成することにより、本発明の弾性
表面波装置を表面実装可能なチップ型の部品として構成
することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】第1の実施形態 図1は、本発明の第1の実施形態にかかる弾性表面波装
置を示す模式的断面図である。図1は、弾性表面波装置
1の模式的断面図であるが、積層セラミック基板内にお
ける後述の信号線、アース電極、スルーホール電極の形
状及び位置は図1では必ずしも正確に図示はされていな
い。すなわち、これらの電極の高さ位置及び接続関係を
明確化するために、図1では、これらの電極の表面形状
が正確に図示されているものではなく、これらの各電極
の形状及び形成位置は、図2(a)〜(c)に示す平面
形状により決定されるものであることを指摘しておく。
【0027】弾性表面波装置1は、積層セラミック基板
2と、積層セラミック基板2上に固定された弾性表面波
素子3と、積層セラミック基板2と共にパッケージを構
成するためのパッケージ材4とを有する。すなわち、パ
ッケージ材4は、積層セラミック基板2上に固定されて
おり、該積層セラミック基板2とパッケージ材4とによ
り弾性表面波素子3を収納するための空間5が構成され
ている。
【0028】弾性表面波素子3は、特に限定されるもの
ではなく、トランスバーサル型のSAWフィルタ、SA
W共振子フィルタ、SAW共振子など、用途に応じて適
宜の弾性表面波素子が用いられる。
【0029】また、パッケージ材4についても、特に限
定されるものではなく、上記収納空間5を構成し得る限
り、アルミナや積層セラミック基板2を構成するセラミ
ック材料と同一のセラミック材料などのセラミックスま
たは金属などの適宜の材料で構成されている。
【0030】本実施形態の特徴は、上記積層セラミック
基板2を構成しているセラミックス及び積層セラミック
基板2内に構成されている位相器にある。すなわち、積
層セラミック基板2は、比誘電率が7以下である低誘電
率の誘電体セラミックスにより構成されている。このよ
うな低誘電体セラミックスとしては、前述した適宜の誘
電体セラミックスを用いることができる。
【0031】図2を併せて参照することにより、位相器
の構成を説明する。積層セラミック基板2は、上方から
順にセラミック層6〜8を順に積層した構造を有する。
セラミック層6上には、図2(a)に平面図で示すよう
に、第1のアース電極9が形成されている。第1のアー
ス電極9は、セラミック層6の両側縁6a,6bには至
らないように形成されているが、両端縁6c,6d間に
延ばされており、かつその幅が相対的に広くされてい
る。また、第1のアース電極9の一部には、電極欠落部
9aが存在し、該欠落部9a内にスルーホール電極10
が形成されている。スルーホール電極10は、セラミッ
ク層6を貫通しており、下方の信号線11に電気的に接
続されている。
【0032】信号線11は、セラミック層7の上面に形
成されている。図2(b)から明らかなように、信号線
11は、略コの字状の形状を有するように構成されてお
り、それによってセラミック層7の平面形状を増大させ
ることなく、ひいては積層セラミック基板2の平面形状
を増大させることなく十分な長さの線路長を有するよう
に構成されている。信号線11の一端11aは、積層セ
ラミック基板2の一方端面2aに引き出されている。
【0033】セラミック層8の上面には、第2のアース
電極12が形成されている(図2(c))。第2のアー
ス電極12は、セラミック層8の一方端縁8aには至ら
ないように端縁8bから端縁8a側に向かって延ばされ
ている。また、第2のアース電極12は、信号線11に
比べて相対的に幅が広く形成されており、かつ第1のア
ース電極9と等しい幅を有するように形成されている。
【0034】図1に戻り、積層セラミック基板2では、
一方端面2aに外部電極13が形成されている。外部電
極13は、上記信号線11に電気的に接続されている。
また、他方端面2bには、外部電極14が形成されてい
る。外部電極14は、上記第2のアース電極12に電気
的に接続されている。また、第1,第2のアース電極
9,12は、スルーホール電極15により電気的に接続
されている。スルーホール電極15は、セラミック層
6,7を貫通するように形成されている。
【0035】上記信号線11と、第1,第2のアース電
極9,12とにより、積層セラミック基板2内に位相器
が構成されている。また、弾性表面波素子3と位相器と
の電気的接続は、図1に示すボンディングワイヤー16
及びスルーホール電極10により果たされている。ま
た、弾性表面波素子3のアース電位に接続される電極
は、ボンディングワイヤー17により、第1のアース電
極9に電気的に接続されている。
【0036】本実施形態の弾性表面波装置1では、積層
セラミック基板2内に上記位相器が構成されているた
め、弾性表面波装置1を用意すれば、弾性表面波素子3
のインピーダンスマッチングのための位相器を外部で接
続する必要がない。従って、弾性表面波素子3を含む回
路の小型化を図り得る。
【0037】また、積層セラミック基板2が比誘電率7
以下の誘電率材料で構成されているため、従来のアルミ
ナ基板を用いた積層セラミック基板内に位相器を構成し
た場合に比べて、信号線11の幅を同一としたまま、ア
ース電極9,12間の距離を短くすることができる。従
って、損失の劣化を抑制しつつ、パッケージの低背化を
進めることができる。これを、具体的な実験例に基づき
説明する。
【0038】いま、特性インピーダンス50Ωの位相器
を積層セラミック基板2に構成した場合の弾性表面波装
置1の入出力端子におけるインピーダンススミスチャー
トを図3(a)及び(b)に示す。なお、図3(a)
は、遅延時間が0.3n秒の位相器を接続した側の特性
を示す。
【0039】比較のために、上記位相器を弾性表面波素
子に接続しなかった場合の入出力端側におけるインピー
ダンススミスチャートを図3(c)に示す。図3(a)
と、図3(c)とを比較すれば明らかなように、通過域
(935〜960MHz)よりも低周波数側における阻
止域(890〜915MHz)におけるインピーダンス
が、図3(a)に示す特性では高くなっていることがわ
かる。
【0040】また、比誘電率が7以下の材料を用いるこ
とにより、本発明の効果が得られることを、種々の誘電
率のセラミック材料からなる積層セラミック基板2に位
相器を内蔵させて確認した。すなわち、特性インピーダ
ンスが50Ωの位相器を、種々のセラミック材料からな
る積層セラミック基板において、信号線の幅を100、
130、150、200μmとして形成した場合の位相
器の第1,第2のアース電極間距離hを測定した。結果
を図4に示す。
【0041】図4において、実線Pは信号線の幅が10
0μmの場合、実線Q、R、Sは、それぞれ、130、
150、200μmの場合の結果を示す。図4から明ら
かなように、比誘電率が10、すなわち高純度のアルミ
ナ基板を用いた場合に比べて、比誘電率が7以下の誘電
体セラミックスを用いて積層セラミック基板を構成する
ことにより、50Ωの位相器を構成するに際して第1,
第2のアース電極間距離hを1/3以上低減し得ること
がわかる。言い換えれば、同じ厚みの位相器を構成した
場合であっても、比誘電率が7以下の誘電体材料を用い
ることにより、アルミナ基板を用いた場合に比べて、信
号線の幅を3/2以上拡大し得ることがわかる。すなわ
ち、信号線の幅を広くした場合には、それによって信号
線による抵抗を低減することができる。
【0042】よって、上記のような低誘電率のセラミッ
クスを用いて積層セラミック基板を構成することによ
り、位相器を内蔵させたとしても、損失の増大を抑制す
ることができ、かつより小型であり、実装時における周
辺回路の影響を受け難い、位相器内蔵型の弾性表面波装
置を提供し得ることがわかる。
【0043】なお、上記実験例では、位相器の特性イン
ピーダンスを50Ωとしたが、他の値の特性インピーダ
ンスを有する位相器を構成する場合においても、同様の
効果が得られる。
【0044】第2の実施形態 図5は、本発明の第2の実施形態にかかる弾性表面波装
置の模式的断面図であり、図6(a)〜(c)は積層セ
ラミック基板に形成されている位相器を構成するための
電極系統を説明するための各平面図である。図5は、弾
性表面波装置31の模式的断面図であるが、第1の実施
形態の弾性表面波装置1についての図1と同様に、セラ
ミック多層基板32内の信号線、アース電極及びスルー
ホール電極の形状や形成位置は、その高さ位置及び接続
関係を明瞭化するための略図的に図示されている。すな
わち、これらの電極形状及び形成位置は、図6(a)〜
(c)に示す平面形状に示す通りであり、これらの平面
形状によって各電極の形状が決定されることを指摘して
おく。
【0045】第2の実施形態にかかる弾性表面波装置3
1は、積層セラミック基板及びパッケージ材で構成され
るパッケージ構造が、第1の実施形態の弾性表面波装置
1と異なることを除いては、ほぼ同様に構成されてい
る。従って、同一部分について、同一の参照番号を付す
ることにより、その説明は省略する。
【0046】弾性表面波装置31では、積層セラミック
基板32のパッケージ材34とによりパッケージ構造が
構成されており、内部に形成された空間5内において弾
性表面波素子3が収納されている。
【0047】積層セラミック基板32は、セラミック層
6〜8を積層した構造を有する点において、第1の実施
形態で用いた積層セラミック基板2と同様である。しか
しながら、セラミック層6上に、さらに矩形枠状のセラ
ミック層35,36がセラミックスされている。すなわ
ち、収納空間5を構成するために、中央に開口を有する
矩形枠状のセラミック層35,36がセラミック層6上
に積層されており、該セラミック層36上にパッケージ
材34が固定されている。
【0048】セラミック層35,36は、セラミック層
6〜8と同じように、比誘電率が7以下の誘電体セラミ
ックスにより構成されているが、比誘電率が7を超える
セラミックスにより構成されていてもよい。
【0049】また、スルーホール電極15は、セラミッ
ク層35,36を貫通してセラミック層36の上面に至
るように形成されている。同様に、スルーホール電極1
0についても、本実施形態では、セラミック層35の上
面に至るように形成されており、セラミック層35の上
面に形成された電極パッド37に電気的に接続されてい
る。
【0050】電極パッド37にはボンディングワイヤー
16が接合されている。また、スルーホール電極15に
電気的に接続されるように、セラミック層35の上面に
は、電極パッド38が形成されている。電極パッド38
には、ボンディングワイヤー17が電気的に接続されて
いる。
【0051】さらに、第1のアース電極9に電気的に接
続されるように、スルーホール電極39がセラミック層
35,36を貫通してセラミック層36の上面に至るよ
うに形成されている。
【0052】従って、スルーホール電極39と、スルー
ホール電極15がアース電位に接続されており、かつス
ルーホール電極15,39は、セラミック層36の上面
において、パッケージ材34に接合されている。よっ
て、パッケージ材34として、例えば金属板からなるも
のを用いた場合には、空間5内を効果的に電磁シールド
することができる。もっとも、パッケージ材34として
は、金属に限らず、少なくとも下面を導電膜で被覆した
セラミック基板や合成樹脂板により構成してもよい。あ
るいは、上記電磁シールド効果を求めない場合には、パ
ッケージ材34はアルミナなどの適宜の絶縁性セラミッ
ク板や合成樹脂板により構成してもよい。
【0053】第2の実施形態にかかる弾性表面波装置3
1は、上述した点を除けば第1の実施形態にかかる弾性
表面波装置1と同様に構成されている。すなわち、セラ
ミック多層基板32内に、信号線11及び第1,第2の
アース電極9,12が構成されているため、セラミック
多層基板12に位相器が内蔵されている。また、セラミ
ック層6〜8が比誘電率が7以下の低誘電率の誘電体セ
ラミックスにより構成されている。よって、位相器を内
蔵させたとしても、損失の増大を抑制することができ、
かつより小型であり、実装時における周辺回路の影響を
受け難い、位相器内蔵型の弾性表面波装置を提供し得る
ことがわかる。
【0054】第3の実施形態 図7は、第3の実施形態にかかる弾性表面波装置を示す
模式的断面図である。なお、積層セラミック基板52内
の後述の信号線やアース電極は、図8(a)〜(e)に
示す平面形状を有するが、図7の断面図では、その高さ
位置が明瞭となるように、各信号線、アース電極、スル
ーホール電極の形状を略図的に図示していることを指摘
しておく。すなわち、図7において、断面図で示されて
ている信号線、アース電極及びスルーホール電極の形状
及び位置は、明確なものではなく、実際には、図8
(a)〜(e)に示す構造に相当する断面構造を有す
る。
【0055】弾性表面波装置51は、積層セラミック基
板52上に、2個の弾性表面波素子53,54を固定し
た構造を有する。積層セラミック基板52上には、収納
空間55を構成するためにパッケージ材56が固定され
ている。
【0056】本実施形態では、セラミック多層基板52
内に、アース電極間距離が異なる2個の位相器が内蔵さ
れている。これを、図8を併せて参照することにより説
明する。
【0057】セラミック多層基板52は、比誘電率が7
以下の誘電体材料により構成されており、上から順にセ
ラミック層57〜61を積層した構造を有する。図8
(a)に示すように、セラミック層57の上面には、第
1のアース電極62が形成されている。アース電極62
には、電極欠落部62a,62bが形成されており、該
電極欠落部62a,62b内にセラミック層57を貫通
するスルーホール電極63,64が形成されている。な
お、スルーホール電極64は、セラミック層58,59
をも貫通して下方に延びており、後述の信号線69に電
気的に接続されている。第1のアース電極62は、セラ
ミック層57の両側縁には至らないが、ほぼ全幅に至る
ような幅の広い形状とされている。また、第1のアース
電極62は、セラミック多層基板52の両端面52a,
52bに至るように形成されている。
【0058】図8(b)に示すように、セラミック層5
8上には、信号線65が形成されている。信号線65は
アース電極62に比べて細い幅のラインで形成されてい
る。もっとも、図8(b)から明らかなように、セラミ
ック層58の上面において矩形枠の一部を欠落したよう
な形状を有するように曲げられており、それによってセ
ラミック層58の平面形状を増大させることなく十分な
線路長を有するように構成されている。
【0059】信号線65の内側端65a近傍において、
信号線65はスルーホール電極63に電気的に接続され
ている。他方、信号線65の他方端部は積層セラミック
基板52の端面52aに引き出されており、外部電極6
6に電気的に接続されている。外部電極66は、積層セ
ラミック基板52の端面52a上に形成されており、か
つ積層セラミック基板52の下面にも至るように形成さ
れている。
【0060】図8(c)に示すように、セラミック層5
9の上面には、共通アース電極67が形成されている。
共通アース電極67は、第1のアース電極62と等しい
幅を有するように構成されているが、積層セラミック基
板52の端面52aには至らないように形成されてい
る。すなわち、共通アース電極67は、端面52bにの
み引き出されており、図7に示す外部電極68に電気的
に接続されている。もっとも、共通アース電極67は、
信号線と接触しない限り、端面52aに至ってもよい。
外部電極68は、外部電極66と同様に、積層セラミッ
ク基板52の端面から下面に至るように形成されてい
る。
【0061】なお、共通アース電極67に、セラミック
層57,58を貫通しているスルーホール電極76によ
り第1のアース電極62が接続されている。また、共通
アース電極67には、電極欠落部67aが形成されてお
り、該電極欠落部67a内を、上述したスルーホール電
極64が下方に貫通している。
【0062】図8(d)に示すように、セラミック層6
0の上面には、信号線69が形成されている。信号線6
9は、共通アース電極67に比べて、面積が小さくなる
ように、細いライン状の電極で構成されている。もっと
も、信号線69は略コの字状の形状を有するように構成
されており、それによってセラミック層64の平面形状
を増大させることなく十分な線路長を有するように構成
されている。
【0063】信号線69の内側端は、スルーホール電極
64に電気的に接続されている。信号線69の他方端
は、積層セラミック基板52の端面52aに引き出され
ており、外部電極70に電気的に接続されている。な
お、外部電極70は、外部電極66とは端面52aにお
いて異なる領域に形成されている。
【0064】セラミック層61の上面には、第2のアー
ス電極71が形成されている。第2のアース電極71
は、積層セラミック基板52の端面52bから端面52
a側に向かって延ばされており、ただし端面52aには
至らないように形成されている。第2のアース電極71
は、その幅が、共通アース電極67と等しい幅とされて
いる。なお、第2のアース電極71は、端面52aに至
ってもよい。
【0065】従って、セラミック多層基板52b内に
は、共通アース電極67により、アース電極を共通化す
ることにより、上下方向に2個の位相器が構成されてい
る。すなわち、信号線65と、第1のアース電極62
と、共通アース電極67により1個の位相器が、信号線
69と、共通アース電極67と第2のアース電極71と
によりさらに1個の位相器が構成されている。この場
合、上下の位相器のアース電極の各一方が共通アース電
極67より共通化されているため、上下方向に2個の位
相器を構成したにも関わらず、セラミック多層基板52
の厚みを比較的小さくし得ることがわかる。
【0066】加えて、セラミック層57,58の厚みに
比べて、セラミック層59,60の厚みが薄くされてい
る。従って、両方に配置された位相器のアース電極間距
離(アース電極62と共通アース電極67との距離)h
1 が、下方に配置された位相器におけるアース電極間距
離h2 (共通アース電極67と第2のアース電極71と
の間の距離)に比べて大きくされている。
【0067】よって、上下に配置された位相器における
アース電極間距離h1 ,h2 が異ならされており、それ
によって2個の位相器の特性インピーダンスが異ならさ
れている。
【0068】このように、本発明では、複数の位相器を
セラミック多層基板52に構成するに際し、位相器のア
ース電極間距離を他の位相器のアース電極間距離と異な
らせることにより、特性インピーダンスが異なる位相器
を容易に構成することができる。従って、使用する弾性
表面波素子の特性に応じて、最適の特性インピーダンス
の位相器を容易に形成することができる。
【0069】セラミック多層基板52上に固定されてい
る弾性表面波素子53は、ボンディングワイヤー72を
用いてスルーホール電極63に、すなわち上方に配置さ
れた位相器に電気的に接続されている。また、弾性表面
波素子54は、ボンディングワイヤー75を用いてスル
ーホール電極64に、すなわち下方に配置された位相器
に電気的に接続されている。なお、弾性表面波素子5
3,54は、ボンディングワイヤー73,74により、
それぞれ、アース電位に電気的に接続されている。
【0070】本実施形態においても、上記のように、積
層セラミック基板52内に位相器が内蔵されており、か
つ積層セラミック基板52が比誘電率7以下の誘電体セ
ラミックスを用いて構成されているため、第1,第2の
実施形態にかかる弾性表面波装置と同様に、損失の増大
を抑制することがき、より小型であり、実装に際しての
周辺回路の影響を受け難い位相器内蔵型の弾性表面波装
置を提供し得る。
【0071】第4の実施形態 図9は、本発明のが第4の実施形態にかかる弾性表面波
装置を示す模式的断面図である。また、図10は、図9
に示した弾性表面波装置に用いられている積層セラミッ
ク基板内において位相器を構成する各セラミック層の上
面の電極形状を示す平面図である。
【0072】なお、図9の断面構造は、図7の場合と同
様に、信号線、アース電極及びスルーホール電極などの
高さ位置と接続関係の把握を容易とするために略図的に
記載されているものであり、必ずしも正確な断面形状で
はないことを指摘しておく。すなわち、後述の信号線、
アース電極及びスルーホール電極の平面形状は、図10
(a)〜(b)に示す通りであることを指摘しておく。
【0073】弾性表面波装置81は、第3の実施形態に
かかる弾性表面波装置51と、積層セラミック基板とパ
ッケージ材とによるパッケージング構造が異なることを
除いては、同様に構成されている。従って、第3の実施
形態の弾性表面波装置51と共通する部分については、
同一の参照番号を付することにより、その詳細な説明は
省略する。
【0074】弾性表面波装置81では、積層セラミック
基板82と平板状のパッケージ材83とによりパッケー
ジ構造が構成されており、収納空間55内に2個の弾性
表面波素子53,54が収納されている。
【0075】積層セラミック基板82は、セラミック層
57〜61を積層した構造を有し、該セラミック層57
〜61の上面には、図10に示すように、第3の実施形
態の弾性表面波装置51の場合と同様にアース電極、信
号線、スルーホール電極等が形成されている。異なる点
は、セラミック層57の上方に、さらに、セラミック層
84,85が形成されていることにある。
【0076】セラミック層84は、中央に2個の矩形の
開口を有する全体が略矩形枠状の平面形状を有する。一
方の開口に弾性表面波素子53が、他方の開口内に弾性
表面波素子54が配置されている。また、セラミック層
85は、中央に大きな開口を有する矩形枠状の平面形状
を有する。セラミック層84,85は、それぞれ、セラ
ミック層57〜61と同じセラミック材料で構成されて
いてもよく、あるいは比誘電率が7を超える他の誘電体
セラミックスにより構成されていてもよい。
【0077】また、スルーホール電極63,64は、セ
ラミック層84の上面に至るように延ばされており、そ
れぞれ、セラミック層84の上面において、ボンディン
グワイヤー72,75により弾性表面波素子53,54
に電気的に接続されている。また、セラミック層84の
中央に設けられた仕切り壁84aにおいても、セラミッ
ク層84を貫通するスルーホール電極86が形成されて
いる。スルーホール電極86は第1のアース電極62に
電気的に接続されている。また、ボンディングワイヤー
73,74が該スルーホール電極86に電気的に接続さ
れている。
【0078】他方、セラミック層84,85を貫くよう
に、スルーホール電極87,88が形成されている。ス
ルーホール電極87,88は、セラミック層84,85
の上面において、矩形枠状に形成されたシールド電極8
9,90に電気的に接続されている。また、スルーホー
ル電極87,88は下端において、第1のアース電極6
2に電気的に接続されている。
【0079】パッケージ材83は、好ましくは金属板あ
るいは下面が導電膜で被覆された絶縁板により構成さ
れ、それによって収納空間55を電磁シールドし得るよ
うに構成されている。最も、パッケージ材83は、合成
樹脂や絶縁性セラミック板により構成されていてもよ
い。
【0080】第4の実施形態にかかる弾性表面波装置8
1は、上記のようなパッケージ構造を用いたことを除い
ては、第3の実施形態にかかる弾性表面波装置51と同
様に構成されているため、やはり、位相器を内蔵させた
としても、損失の増大を抑制することができ、かつより
小型であり、実装時における周辺回路の影響を受け難い
位相器内蔵型の弾性表面波装置として構成されているこ
とがわかる。しかも、第3の実施形態の場合と同様に、
上方に配置された位相器と下方に配置された位相器の特
性インピーダンスを容易に変更し得るため、弾性表面波
素子に応じて最適な位相器を容易に構成し得ることもわ
かる。
【0081】
【発明の効果】本発明の弾性表面波装置では、積層セラ
ミック基板内に位相器が内蔵されており、該積層セラミ
ック基板が比誘電率が7以下の低誘電率のセラミックス
で構成されているため、損失の劣化を抑制することがで
き、かつより小型で、実装に際しての周辺回路の影響を
受け難い位相器内蔵型パッケージ材を用いた弾性表面波
装置を提供することができる。
【0082】また、本発明の特定的な局面によれば、上
記位相器が、信号線と、信号線の上下に配置された第
1,第2のアース電極とを有し、アース電極の面積が信
号線の面積よりも広くされているため、上記低誘電率の
誘電体セラミックスを用いた積層セラミック基板内にお
いて、信号線の幅を従来と同一とした場合には、上下の
アース電極間の距離を短くすることができる。従って、
損失の増大を抑制することができ、弾性表面波装置の低
背化を進めることができる。逆に、従来と同じ厚みの位
相器を構成した場合には、信号線の幅を広くすることが
できるため、信号線に起因する電気的抵抗を低減するこ
とができ、それによって損失の低減を図り得る。
【0083】また、本発明の別の特定的な局面では、上
記積層セラミック基板内に2個の位相器が上下方向に配
置されており、2個の位相器の一方のアース電極が共通
化されているため、複数の位相器を積層セラミック基板
内に内蔵させた場合においても、積層セラミック基板、
ひいては弾性表面波装置の厚みの増大を抑えることがで
き、従って、特性に優れた弾性表面波装置の小型化をよ
り一層進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる弾性表面波装
置の模式的断面図。
【図2】(a)〜(c)は、第1の実施形態で用いられ
た積層セラミック基板内の位相器の構成を説明するため
の各平面図。
【図3】(a)〜(c)は、第1の実施形態の弾性表面
波装置の入出力端子のインピーダンススミスチャートで
あり、(a)は位相器を接続した側の端子におけるイン
ピーダンススミスチャート、(b)は位相器を接続した
側とは反対側の端子におけるインピーダンススミスチャ
ート、(c)は位相器を接続していない場合のインピー
ダンススミスチャートを示す。
【図4】特性インピーダンスが50Ωの位相器を種々の
セラミック材料で構成した場合の比誘電率と、位相器に
おけるアース電極間距離hとの関係を示す図。
【図5】本発明の第2の実施形態にかかる弾性表面波装
置の模式的断面図。
【図6】(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態で
用いられた積層セラミック基板の位相器の構成を説明す
るための各平面図。
【図7】本発明の第3の実施形態にかかる弾性表面波装
置の模式的断面図。
【図8】(a)〜(e)は、本発明の第3の実施形態に
おいて用いられた積層セラミック基板内の位相器の構成
を説明するための各平面図。
【図9】本発明の第4の実施形態にかかる弾性表面波装
置の模式的断面図。
【図10】(a)〜(e)は、本発明の第4の実施形態
で用いられた積層セラミック基板内の位相器の構成を説
明するための各平面図。
【符号の説明】
1…弾性表面波装置 2…積層セラミック基板 3…弾性表面波素子 9…第1のアース電極 11…信号線 12…第2のアース電極 31…弾性表面波装置 32…積層セラミック基板 51…弾性表面波装置 52…積層セラミック基板 53,54…弾性表面波素子 62…第1のアース電極 65…信号線 67…共通アース電極 69…信号線 71…第2のアース電極 81…弾性表面波装置 82…積層セラミック基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比誘電率7以下の誘電体セラミックスを
    用いて構成された積層セラミック基板と、 前記積層セラミック基板内に構成された位相器と、 前記積層セラミック基板上に固定されており、かつ前記
    位相器に電気的に接続された弾性表面波素子とを備え
    る、弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 前記位相器は、積層セラミック基板内に
    形成された信号線と、前記積層セラミック基板におい
    て、前記信号線の上方及び下方にそれぞれ形成された第
    1及び第2のアース電極とを有し、 前記アース電極の面積が前記信号線の面積よりも大きく
    されている、請求項1に記載の弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】 前記積層セラミック基板内に2個の前記
    位相器が構成されており、 2個の位相器の信号線が、異なる高さ位置に形成されて
    おり、上方の位相器の第2のアース電極と、下方の位相
    器の第1のアース電極とが共通アース電極として形成さ
    れており、かつ一方の位相器のアース電極間距離が、他
    方の位相器のアース電極間距離と異ならされている、請
    求項1または2に記載の弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】 前記積層セラミック基板が、BaO−S
    iO2 −Al2 3系誘電体材料を用いて構成されてい
    る、請求項1〜3のいずれかに記載の弾性表面波装置。
  5. 【請求項5】 前記積層セラミック基板か、MgO−S
    iO2 −Al2 3系誘電体材料を用いて構成されてい
    る、請求項1〜3のいずれかに記載の弾性表面波装置。
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