JPH09162331A - ダイオードおよびその製造方法 - Google Patents

ダイオードおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH09162331A
JPH09162331A JP31616895A JP31616895A JPH09162331A JP H09162331 A JPH09162331 A JP H09162331A JP 31616895 A JP31616895 A JP 31616895A JP 31616895 A JP31616895 A JP 31616895A JP H09162331 A JPH09162331 A JP H09162331A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
insulator
dumet wire
diode
glass tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31616895A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Morisawa
健一 森沢
Masayuki Morita
正行 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP31616895A priority Critical patent/JPH09162331A/ja
Publication of JPH09162331A publication Critical patent/JPH09162331A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L24/00Arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies; Methods or apparatus related thereto
    • H01L24/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 気密封止が損なわれない信頼性の高いダイオ
ードの提供。 【解決手段】 一端部分がデュメット線2で形成される
一対のスラグリード1と、スラグリードのデュメット線
の端面間に挟まれかつそれぞれ電極5,6を介してデュ
メット線2に接続される半導体ダイオードチップ3と、
デュメット線,半導体ダイオードチップおよびデュメッ
ト線と連なる部分を気密的に覆う絶縁体とを有するダイ
オード15であって、少なくとも絶縁体の露出面の一部
の領域でありかつ絶縁体の円周全長に亘る領域は、はっ
水性物質で形成されるはっ水膜30で覆われている。は
っ水膜は絶縁体の表面全域と前記スラグリード1のデュ
メット線を覆っている。絶縁体はガラス管4となってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はダイオードおよびそ
の製造方法に関し、特にガラス管封止型ダイオード(D
HD)およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイオードの一つとして、一対のスラグ
リードのデュメット線端面間に半導体ダイオードチップ
を挟んだ後、前記デュメット線,半導体ダイオードチッ
プおよびデュメット線と連なる部分にガラス管を挿入
し、その後前記ガラス管を溶融してガラス管とデュメッ
ト線を溶着させて気密封止構造のパッケージを形成した
いわゆるDHD(Double Heatsink Diode)が知られてい
る。
【0003】このようなダブルヒートシンク・ダイオー
ド(DHD)については、オーム会社発行「電子情報通
信ハンドブック第1分冊」1988年3月30日発行、P765お
よびP766に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のダブルヒートシ
ンク・ダイオードは、図5に示されるように、一対のス
ラグリード1の太径部となるデュメット線2の端面間に
半導体ダイオードチップ3を挟み、かつ前記デュメット
線2,半導体ダイオードチップ3,デュメット線2と連
なる部分をガラス管4で気密封止した構造となってい
る。
【0005】前記半導体ダイオードチップ3は、その表
裏面に電極が形成されている。一方はアノード電極5と
なり、銀(Ag)によるバンプ電極となっている。ま
た、他方は半導体ダイオードチップ3の一面全域に亘っ
て形成されたAgの薄膜によるカソード電極6となって
いる。
【0006】前記スラグリード1は、たとえば、これは
本出願人製造によるものの例であるが、直径0.5mm
程度の長い細径部10と、この細径部10の一端に同軸
状態で接続された直径0.72mm程度のデュメット線
(太径部)2とからなっている。また、デュメット線2
の長さは2mm程度である。さらに、前記ガラス管4の
外径は2mm、長さは4.2mmである。
【0007】前記細径部10は、表面を銅の皮膜で覆っ
た鉄・ニッケル線材で形成されている。また、前記デュ
メット線2は、図6にも示されるように、鉄・ニッケル
からなる芯材11と、この芯材11の表面を覆う銅層1
2とからなるとともに、前記銅層12の表面部分は処理
されて亜酸化銅(Cu2O)膜13となっている。そし
て、前記亜酸化銅膜13がガラス管4のガラス内に拡散
することを利用してデュメット線である太径部2とガラ
ス管4との気密的接着を図っている。
【0008】しかし、このような従来のダブルヒートシ
ンク・ダイオードは、下記に示すように、デュメット線
2の製造不良やダイオードの使用時の付着水分(結露)
によって、ガラス管4等によって形成されたパッケージ
14が破壊され、電気特性が劣化することが本発明者に
よってあきらかにされた。
【0009】(1)ダブルヒートシンク・ダイオードを
構成するスラグリードの太径部2は、デュメット線を一
定長さに切断することによって製造される。デュメット
線は、鉄・ニッケルからなる芯材を銅で被覆した線素材
を引き延ばして順次細くすることによって製造される。
この場合、前記芯材の表面にゴミが付着すると、芯材1
1と銅層12との間にゴミを巻き込む。デュメット線は
2mm程度の極めて短い間隔で切断されて太径部とされ
るため、巻き込まれたゴミが脱落した場合、太径部2を
軸方向に貫通する穴が発生する場合もある。この結果、
ガラス管4で封止しても、ガラス管4の内外は前記穴に
よって繋がり、パッケージ14の気密性が損なわれる。
【0010】すなわち、太径部2の全長に亘って穴が存
在すると、前記穴を伝わってガラス管4の外の水分がガ
ラス管4内に浸入する。ダイオード15を逆バイアス動
作させた場合、半導体ダイオードチップの表面での電流
リークが生じ、逆方向電流IR が大きくなる。そして、
逆バイアスを印加し続けると、半導体ダイオードチップ
3のAgからなるアノード電極5がマイグレーションを
起こし、半導体ダイオードチップ3が破壊する。
【0011】(2)ダイオード15は、図7に示される
ように、配線基板16に実装され、アノードとカソード
間に電源17によって所定の電圧が印加されて使用され
る。この場合、図8(a)に示すように、逆バイアス印
加中に、ダイオード15の表面に水分19が付着する
と、逆バイアスによって水分19が電気分解され、アノ
ード側に水素(H2)20が発生する。
【0012】この結果、前記水素20によって太径部2
の亜酸化銅膜13がその露出部分から順次還元され、図
8(b)に示すように隙間21が発生する。化学反応は
次式による。
【0013】
【数1】Cu2O+H2→2Cu+H2O 還元されて形成された隙間21に水分19が浸入するこ
とから、前記隙間21は、順次内部に広がり、ついには
図8(c)に示すように、太径部2を軸方向に貫通する
穴22となり、パッケージ14の内外を連通させてパッ
ケージ14の気密封止が損なわれることになる。
【0014】気密性が破壊されると、前述のようにガラ
ス管4内に水分19が浸入し、半導体ダイオードチップ
3の表面での電流リークが生じ、逆方向電流IRが大き
くなる。そして、逆バイアスを印加し続けると、半導体
ダイオードチップ3のAgのバンプ電極20がマイグレ
ーションを起こし、半導体ダイオードチップ3が破壊す
る。
【0015】なお、図8(c)における矢印は水分の浸
入経路を示す。
【0016】本発明の目的は、気密封止が損なわれない
信頼性の高いダイオードおよびその製造方法を提供する
ことにある。
【0017】本発明の前記ならびにそのほかの目的と新
規な特徴は、本明細書の記述および添付図面からあきら
かになるであろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0019】(1)一端部分がデュメット線で形成され
る一対のスラグリードと、前記スラグリードのデュメッ
ト線の端面間に挟まれかつそれぞれ電極を介して前記デ
ュメット線に接続される半導体ダイオードチップと、前
記デュメット線,半導体ダイオードチップおよびデュメ
ット線と連なる部分を気密的に覆う絶縁体とを有するダ
イオードであって、少なくとも前記絶縁体の露出面の一
部の領域でありかつ前記絶縁体の円周全長に亘る領域
は、はっ水性物質で形成されるはっ水膜で覆われてい
る。前記はっ水膜は前記絶縁体の表面全域と前記スラグ
リードのデュメット線を覆っている。前記絶縁体はガラ
ス管となっている。
【0020】(2)一端部分がデュメット線で形成され
る一対のスラグリードを用意する工程と、前記一対のス
ラグリードのデュメット線端面間に表裏面にそれぞれ電
極を有する半導体ダイオードチップを挟み、前記デュメ
ット線,半導体ダイオードチップおよびデュメット線と
連なる部分を絶縁体で気密的に封止する工程とを有する
ダイオードの製造方法であって、前記絶縁体による気密
封止後、少なくとも前記絶縁体の露出面の一部の領域で
ありかつ前記絶縁体の円周全長に亘る領域をはっ水性物
質で覆ってはっ水膜を形成する。前記デュメット線,半
導体ダイオードチップおよびデュメット線と連なる部分
にガラス管を挿入し、その後前記ガラス管を溶融してガ
ラス管とデュメット線を溶着させることによって前記絶
縁体を形成する (3)前記手段(2)において、前記絶縁体の露出面を
乾燥させ、乾燥状態で少なくとも前記絶縁体の露出面を
はっ水膜で覆う。
【0021】前記(1)の手段によれば、ガラス管の表
面全域とスラグリードのデュメット線をはっ水膜で覆っ
ていることから、アノードとカソードとからなる電極間
のパッケージ表面に水分が付着しなくなり、水分付着に
起因するデュメット線の亜酸化銅膜の溶解が発生しなく
なり、気密性が損なわれることがなくなる。
【0022】また、デュメット線の端がはっ水膜で覆わ
れていることから、デュメット線製造時にデュメット線
の長さ方向に微細な穴が発生していても、その穴が前記
はっ水膜によって塞がれるため、水分の浸入が防止さ
れ、耐湿性が損なわれなくなる。特に、前記穴を塞ぐ皮
膜ははっ水膜であることから、水分のパッケージ内への
浸入防止は効果的となる。
【0023】前記(2)の手段によれば、ダイオードの
製造時、ガラス管封止後にガラス管表面およびデュメッ
ト線部分をはっ水膜で覆うことから、デュメット線に穴
が存在してもその穴ははっ水膜で覆われるため、耐湿性
の高いダイオードを製造することができるとともに、歩
留りが向上する。
【0024】また、アノードとカソードとからなる電極
間のパッケージ表面にはっ水膜を形成することから、水
分付着に起因する不良が起き難いダイオードを製造する
ことかできる。
【0025】前記(3)の手段によれば、ガラス管等パ
ッケージの露出面を乾燥させた状態ではっ水膜を形成す
ることから、はっ水膜の下に水分が含まれなくなり、水
分に起因するパッケージの気密低下が防止できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0027】なお、発明の実施の形態を説明するための
全図において、同一機能を有するものは同一符号を付
け、その繰り返しの説明は省略する。
【0028】図1は本発明の一実施形態であるダイオー
ドを示す断面図、図2は本実施形態のダイオードの製造
方法等を示すフローチャート、図3は本実施形態のダイ
オードの製造におけるはっ水性物質塗布方法を示す断面
図である。
【0029】本実施形態のガラス管封止型のダイオード
15は、図1に示すように、一対のスラグリード1の太
径部となるデュメット線2の端面間に半導体ダイオード
チップ3を挟み、かつ前記デュメット線2,半導体ダイ
オードチップ3,デュメット線2と連なる部分を絶縁体
(ガラス管4)で気密封止するとともに、前記ガラス管
4およびデュメット線2をはっ水膜30で覆った構造と
なっている。
【0030】前記半導体ダイオードチップ3は、その表
裏面に電極が形成されている。一方はアノード電極5と
なり、銀(Ag)によるバンプ電極となっている。ま
た、他方は半導体ダイオードチップ3の一面全域に亘っ
て形成されたAgの薄膜によるカソード電極6となって
いる。半導体ダイオードチップ3は、たとえば、一辺が
0.35mmの正方形となり、150μmの厚さとなっ
ている。また、バンプ電極は50μmの高さの半球状と
なっている。
【0031】スラグリード1は、たとえば、直径0.5
mm程度の長い細径部10と、この細径部10の一端に
同軸状態で接続された直径0.72mm程度のデュメッ
ト線(太径部)2とからなっている。デュメット線2の
長さは2mm程度である。
【0032】また、前記ガラス管4の外径は2mm、長
さは4.2mmである。
【0033】前記細径部10は、表面を銅の皮膜で覆っ
た鉄・ニッケル線材で形成されている。また、前記デュ
メット線2は、鉄・ニッケルからなる芯材11と、この
芯材11の表面を覆う銅層12とからなるとともに、前
記銅層12の表面部分は処理されて亜酸化銅(Cu
2O)膜13となっている。
【0034】前記ガラス管4は、たとえば、660度の
温度下で溶着処理される。前記亜酸化銅膜13とガラス
管4との溶着は亜酸化銅がガラス内に拡散するため、溶
着性は良好となり、気密封止が図れる。
【0035】前記はっ水膜30は、はっ水性物質で形成
されている。本実施形態では、はっ水膜30はシリコー
ン樹脂によって形成されている。シリコーン樹脂は、き
わめて強いはっ水性があり、水との接触角は90〜11
0で、水となじみ難い。したがって、大気中の水分がは
っ水膜30に付着しなくなる。
【0036】つぎに、本実施形態のダイオード15の製
造方法について説明する。ダイオード15の製造は、図
2のフローチャートに示すように,作業開始から組立,
封止,はんだ処理,特性検査,はっ水膜形成,マーキン
グ,梱包と各処理工程を経て作業が終了する。
【0037】すなわち、組立工程では、細径部10の先
端にデュメット線(太径部)2を接続した一対のスラグ
リード1を用意するとともに、一対のスラグリード1の
デュメット線2の端面間に半導体ダイオードチップ3を
挟み、前記デュメット線2,半導体ダイオードチップ
3,デュメット線2と連なる部分にガラス管4を挿入す
る。
【0038】つぎに、前記ガラス管4を、たとえば、6
60度の温度下で溶融処理する。デュメット線2の亜酸
化銅がガラス管4のガラス内に拡散し、ガラス管4と亜
酸化銅膜13とは強固に溶着されるため、デュメット線
2とガラス管4によって形成されるパッケージ14は気
密封止構造となる。
【0039】つぎに、パッケージ14の両端から延在す
る細径部10の表面にはんだめっきが施される。
【0040】つぎに、ダイオード15の電気特性の測定
が行われる。
【0041】つぎに、ダイオード15ははっ水膜が形成
される。はっ水膜30は、たとえば、図3に示すよう
に、一対のゴムやスポンジからなる吸水性の高いローラ
31,32でダイオード15を挟み、かつダイオード1
5を転動させることによってガラス管4およびデュメッ
ト線2の表面にはっ水性物質を塗布することができる。
図3では、一対のローラ31,32の間隔が広いが、ロ
ーラ31,32を相互に接近させてダイオード15を回
転させることによって、ローラ31,32に含ませた図
示しないはっ水性物質をガラス管4およびデュメット線
2の表面に塗布することができる。
【0042】はっ水性物質としては、本実施形態では、
はっ水性の高いシリコーン樹脂を使用する。はっ水性樹
脂の塗布後、キュアーしてはっ水性樹脂を硬化させるこ
とによって、図1に示すように、ガラス管4およびデュ
メット線2の露出面を覆うはっ水膜30を形成する。シ
リコーン樹脂は、水との接触角が90〜110となり、
水となじみ難い〔工業調査会発行「プラスチック材料読
本」1991年10月20日発行、P235〕。
【0043】つぎに、マーキングを行って、はっ水膜3
0の表面に所望の表示をする。
【0044】つぎに、ダイオード15を所定の容器等に
収容し、出荷のための梱包を行ってダイオード製造作業
を終了する。
【0045】本実施形態によれば、ガラス管4の表面全
域とスラグリード1のデュメット線2をはっ水膜30で
覆っていることから、アノードとカソードとからなる電
極間のパッケージ14の表面に水分が付着しなくなる。
このため、水分の電気分解に起因する亜酸化銅膜13の
消滅もなく、気密性が損なわれることがない。したがっ
て、本実施形態のダイオードはパッケージの気密性が常
に維持されるため、水分に対する信頼性が高い。
【0046】また、本実施形態のダイオード15は、デ
ュメット線2の端がはっ水膜30で覆われていることか
ら、デュメット線製造時にデュメット線の長さ方向に微
細な穴が発生していても、その穴がはっ水膜30によっ
て塞がれるため、水分の浸入が防止され、耐湿性が損な
われなくなる。特に、前記穴を塞ぐ皮膜ははっ水膜30
であることから、水分のパッケージ内への浸入防止は効
果的となる。
【0047】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない、たとえば、
図4に示すように、はっ水膜30を部分的に形成し、ガ
ラス管4の長手方向での水分の連続性を断つことによっ
て、水分の電気分解の発生を抑止し、デュメット線2を
構成する亜酸化銅膜13の水素による還元を起こさなく
する。これによってパッケージ14の気密性維持が図
れ、信頼性の高いダイオードとなる。
【0048】本実施形態では、はっ水膜30は2箇所に
設けられているが、これらのはっ水膜30でデュメット
線2の端面を覆うことから、太径部に穴が存在しても、
太径部の穴を塞ぐことができ、穴を経由しての水分のパ
ッケージ14内への浸入を防止でき、ダイオード15の
耐湿性の向上を図ることができる。
【0049】本発明では、はっ水性物質としてはシリコ
ーン樹脂を用いたが、他の物質、たとえば、他のシリコ
ーン樹脂系やポリウレタン樹脂系の樹脂を用いて前記実
施例同様な効果が得られる。
【0050】本発明は、はっ水膜30の下に水分を巻き
込まないようにするため、前記絶縁体(ガラス管4)の
露出面を乾燥させ、乾燥状態ではっ水膜30を形成して
も良い。この製造方法によれば、はっ水膜30の下に水
分が含まれなくなり、水の電気分解が発生しなくなり、
デュメット線の亜酸化銅膜13の消滅も起きず、パッケ
ージ14の気密低下が防止できる。
【0051】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるガラス
管を用いたダブルヒートシンク・ダイオードの製造技術
に適用した場合について説明したが、それに限定される
ものではない。たとえば、半導体ダイオードチップやス
ラグリードの一部を覆う絶縁体としては、ガラス管でな
くプラスチックでも良い。
【0052】本発明は少なくともデュメット線を使用す
るダイオードには適用できる。
【0053】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0054】(1)本発明のダブルヒートシンク・ダイ
オードは、ガラス管等からなるパッケージの表面の一部
にはっ水膜が形成されていることから、仮にパッケージ
の一部に水分が付着(結露)しても、水分は途中で途切
れるため、前記水分に電圧が印加されなくなり、水分の
電気分解に起因するデュメット線の亜酸化銅膜の消滅も
起きず、常に高い気密性を維持でき、耐湿性の高いダイ
オードとなる。
【0055】(2)本発明のダブルヒートシンク・ダイ
オードは、デュメット線の端面がはっ水膜で覆われるた
め、仮にデュメット線に穴が存在しても、その穴ははっ
水膜で覆われていることから、耐湿性が維持される。
【0056】(3)本発明のダブルヒートシンク・ダイ
オードは、その製造において、デュメット線の端面をは
っ水膜で覆うため、仮にデュメット線に穴が存在して
も、その穴ははっ水膜で覆うことができ、製造歩留りの
向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるダイオードを示す断
面図である。
【図2】本実施形態のダイオードの製造方法等を示すフ
ローチャートである。
【図3】本実施形態のダイオードの製造におけるはっ水
性物質塗布方法を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態であるダイオードを示す
断面図である。
【図5】従来のダイオードを示す断面図である。
【図6】図5のA−A線に沿う断面図である。
【図7】実装状態の従来のダイオードに水分が付着した
状態を示す模式図である。
【図8】水分付着による従来のダイオードの不良発生メ
カニズムを示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1…スラグリード、2…デュメット線(太径部)、3…
半導体ダイオードチップ、4…ガラス管、5…アノード
電極、6…カソード電極、10…細径部、11…芯材、
12…銅層、13…亜酸化銅膜、14…パッケージ、1
5…ダイオード、16…配線基板、17…電源、19…
水分、20…水素、21…隙間、22…穴、30…はっ
水膜、31,32…ローラ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部分がデュメット線で形成される一
    対のスラグリードと、前記スラグリードのデュメット線
    の端面間に挟まれかつそれぞれ電極を介して前記デュメ
    ット線に接続される半導体ダイオードチップと、前記デ
    ュメット線,半導体ダイオードチップおよびデュメット
    線と連なる部分を気密的に覆う絶縁体とを有するダイオ
    ードであって、少なくとも前記絶縁体の露出面の一部の
    領域でありかつ前記絶縁体の円周全長に亘る領域は、は
    っ水性物質で形成されるはっ水膜で覆われていることを
    特徴とするダイオード。
  2. 【請求項2】 前記はっ水膜は前記絶縁体の表面全域と
    前記スラグリードのデュメット線を覆っていることを特
    徴とする請求項1記載のダイオード。
  3. 【請求項3】 前記絶縁体はガラス管となっていること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載のダイオー
    ド。
  4. 【請求項4】 一端部分がデュメット線で形成される一
    対のスラグリードを用意する工程と、前記一対のスラグ
    リードのデュメット線端面間に表裏面にそれぞれ電極を
    有する半導体ダイオードチップを挟み、前記デュメット
    線,半導体ダイオードチップおよびデュメット線と連な
    る部分を絶縁体で気密的に封止する工程とを有するダイ
    オードの製造方法であって、前記絶縁体による気密封止
    後、少なくとも前記絶縁体の露出面の一部の領域であり
    かつ前記絶縁体の円周全長に亘る領域をはっ水性物質で
    覆ってはっ水膜を形成することを特徴とするダイオード
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記絶縁体の露出面を乾燥させ、乾燥状
    態で少なくとも前記絶縁体の露出面をはっ水膜で覆うこ
    とを特徴とする請求項4記載のダイオードの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記デュメット線,半導体ダイオードチ
    ップおよびデュメット線と連なる部分にガラス管を挿入
    し、その後前記ガラス管を溶融してガラス管とデュメッ
    ト線を溶着させることによって前記絶縁体を形成するこ
    とを特徴とする請求項4または請求項5記載のダイオー
    ドの製造方法。
JP31616895A 1995-12-05 1995-12-05 ダイオードおよびその製造方法 Pending JPH09162331A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31616895A JPH09162331A (ja) 1995-12-05 1995-12-05 ダイオードおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31616895A JPH09162331A (ja) 1995-12-05 1995-12-05 ダイオードおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09162331A true JPH09162331A (ja) 1997-06-20

Family

ID=18074051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31616895A Pending JPH09162331A (ja) 1995-12-05 1995-12-05 ダイオードおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09162331A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6111316A (en) * 1997-08-29 2000-08-29 Motorola, Inc. Electronic component encapsulated in a glass tube
CN105514050A (zh) * 2016-02-03 2016-04-20 泰州优宾晶圆科技有限公司 一种tvs二极管
CN105957851A (zh) * 2016-07-19 2016-09-21 如皋市大昌电子有限公司 一种便于更换二极管引脚的管体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6111316A (en) * 1997-08-29 2000-08-29 Motorola, Inc. Electronic component encapsulated in a glass tube
CN105514050A (zh) * 2016-02-03 2016-04-20 泰州优宾晶圆科技有限公司 一种tvs二极管
CN105957851A (zh) * 2016-07-19 2016-09-21 如皋市大昌电子有限公司 一种便于更换二极管引脚的管体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4640436A (en) Hermetic sealing cover and a method of producing the same
JPWO2008062645A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンスパネル及び封止部材
JP2001257130A (ja) 固体電解コンデンサ
JP6046114B2 (ja) 可撓性の固体状態デバイスのための低温接触構造体
JPH09162331A (ja) ダイオードおよびその製造方法
JP2000106408A (ja) 電子部品収納用パッケージおよびこれに用いられる金属製蓋体
JPH01244651A (ja) セラミックパッケージ型半導体装置
KR100659534B1 (ko) 반도체 장치를 밀폐형으로 밀봉하는 밀봉 링과 그것을사용한 반도체 장치의 제조 방법
JP5225824B2 (ja) 電子部品パッケージ及び電子部品パッケージの製造方法
WO2019149704A1 (en) Ion-sensitive electrode, measurement unit and method for manufacturing
KR100297457B1 (ko) 형광 표시관
JPH11145489A (ja) 赤外線センサーおよびその製造方法
JP7279052B2 (ja) イオン感応性固体電極およびイオン感応性電極のための測定ユニット
JP2528941B2 (ja) ファイバ導入型パッケ―ジとその気密封止方法
EP0261720B1 (en) Method of contacting semiconductor cathodes and of manufacturing an electron tube provided with such a cathode
JP2001144035A (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置
JPS588586B2 (ja) 半導体装置の封止方法
JPH02301116A (ja) 固体電解コンデンサ
JP2543153Y2 (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP4947925B2 (ja) 気密封止パッケージおよびその製造方法
JPS592355A (ja) 半導体パツケ−ジ用リ−ドフレ−ム及びそれを用いた半導体装置
JPH03222443A (ja) 樹脂封止型半導体装置の製造方法
JP2010165833A (ja) 端子、実装構造体及びこれらの防食方法
JPS61156842A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH11150199A (ja) 電子装置