JPH09161809A - 燃料電池 - Google Patents
燃料電池Info
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- JPH09161809A JPH09161809A JP7312871A JP31287195A JPH09161809A JP H09161809 A JPH09161809 A JP H09161809A JP 7312871 A JP7312871 A JP 7312871A JP 31287195 A JP31287195 A JP 31287195A JP H09161809 A JPH09161809 A JP H09161809A
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- electrode
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Inert Electrodes (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガス拡散電極における反応速度に合わせて濃
度を調整した合金触媒領域を設けるという簡単な構成に
より、良好な特性の確保しつつ触媒層における合金触媒
の利用率の向上を図った燃料電池を提供することにあ
る。 【解決手段】 カソード触媒層9およびアノード触媒層
10には、合金触媒の濃度が高い高濃度触媒領域9b,
10cと、合金触媒の濃度が低い低濃度触媒領域9a,
10aとが含まれている。このうち、高濃度触媒領域9
b,10cはカソード電極11およびアノード電極12
の表面付近に形成され、低濃度触媒領域9a,10aは
カソード電極11およびアノード電極12の背面付近に
形成されている。
度を調整した合金触媒領域を設けるという簡単な構成に
より、良好な特性の確保しつつ触媒層における合金触媒
の利用率の向上を図った燃料電池を提供することにあ
る。 【解決手段】 カソード触媒層9およびアノード触媒層
10には、合金触媒の濃度が高い高濃度触媒領域9b,
10cと、合金触媒の濃度が低い低濃度触媒領域9a,
10aとが含まれている。このうち、高濃度触媒領域9
b,10cはカソード電極11およびアノード電極12
の表面付近に形成され、低濃度触媒領域9a,10aは
カソード電極11およびアノード電極12の背面付近に
形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス拡散電極を持
つ燃料電池に関するものであり、特に、ガス拡散電極の
触媒層に改良を加えたものである。
つ燃料電池に関するものであり、特に、ガス拡散電極の
触媒層に改良を加えたものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、燃料の持つ化学エネルギー
を電気化学プロセスで酸化させることにより、酸化反応
にともなって放出されるエネルギーを、直接電気エネル
ギーに変換する装置である。この燃料電池を採用した発
電システムは、従来の発電システムのように熱エネルギ
ーや運動エネルギーの過程を経ない直接発電なので、比
較的小さな規模でも発電の熱効率が40〜50%にも達
する。また燃料電池は、装置内に燃焼サイクルを持たな
いため、大量の冷却水を必要としない、公害要因となる
SOx、NOxの排出が極めて少ない、振動および騒音
を小さいといった利点をあり、優れた環境性が要求され
る現在のニーズに適している。このような燃料電池の中
でも、強電解質であるリン酸水溶液を用いたリン酸形燃
料電池は、低温発電が可能で安定性が高く、起動時間が
短いといった長所があるため、実用化に向けて開発が進
められている。
を電気化学プロセスで酸化させることにより、酸化反応
にともなって放出されるエネルギーを、直接電気エネル
ギーに変換する装置である。この燃料電池を採用した発
電システムは、従来の発電システムのように熱エネルギ
ーや運動エネルギーの過程を経ない直接発電なので、比
較的小さな規模でも発電の熱効率が40〜50%にも達
する。また燃料電池は、装置内に燃焼サイクルを持たな
いため、大量の冷却水を必要としない、公害要因となる
SOx、NOxの排出が極めて少ない、振動および騒音
を小さいといった利点をあり、優れた環境性が要求され
る現在のニーズに適している。このような燃料電池の中
でも、強電解質であるリン酸水溶液を用いたリン酸形燃
料電池は、低温発電が可能で安定性が高く、起動時間が
短いといった長所があるため、実用化に向けて開発が進
められている。
【0003】ここで図4を参照して、リン酸形燃料電池
の構成を具体的に説明する。すなわち、リン酸水溶液を
保持したマトリックス層5が設けられている。このマト
リックス層5を挟んで、ガス拡散電極であるカソード電
極3(正極)およびアノード電極7(負極)が対向して
配置されている。
の構成を具体的に説明する。すなわち、リン酸水溶液を
保持したマトリックス層5が設けられている。このマト
リックス層5を挟んで、ガス拡散電極であるカソード電
極3(正極)およびアノード電極7(負極)が対向して
配置されている。
【0004】カソード電極3およびアノード電極7は、
酸素および水素が流通するように導電性の多孔質基板
(サブストレート)から構成されている。また両電極
3、7ともマトリックス層5に接する側に、撥水性細孔
を有するカソード触媒層4およびアノード触媒層6が形
成されている。これら触媒層4,6は、カーボン担持の
白金あるいは白金といった貴金属を主成分とした合金触
媒(活性成分)と、結着剤かつ撥水剤であるテフロン
(PTFE)とを混錬し、これを塗着することにより得
られる。なお、触媒層4,6の厚さは通常、50〜20
0μmであり、合金触媒は触媒層4,6内に均一に分布
されている。
酸素および水素が流通するように導電性の多孔質基板
(サブストレート)から構成されている。また両電極
3、7ともマトリックス層5に接する側に、撥水性細孔
を有するカソード触媒層4およびアノード触媒層6が形
成されている。これら触媒層4,6は、カーボン担持の
白金あるいは白金といった貴金属を主成分とした合金触
媒(活性成分)と、結着剤かつ撥水剤であるテフロン
(PTFE)とを混錬し、これを塗着することにより得
られる。なお、触媒層4,6の厚さは通常、50〜20
0μmであり、合金触媒は触媒層4,6内に均一に分布
されている。
【0005】また、カソード電極3の背面には酸素ガス
流路2が設けられ、アノード電極7の背面には水素ガス
流路8が設けられている。さらに、カソード電極3およ
びアノード電極7の背面側の端面にはセパレータ1が取
付けられている。なお、カソード電極3側とアノード電
極7側とは電気的につながれており、アノード電極7側
からカソード電極3側へ電子e- が流れるようになって
いる。
流路2が設けられ、アノード電極7の背面には水素ガス
流路8が設けられている。さらに、カソード電極3およ
びアノード電極7の背面側の端面にはセパレータ1が取
付けられている。なお、カソード電極3側とアノード電
極7側とは電気的につながれており、アノード電極7側
からカソード電極3側へ電子e- が流れるようになって
いる。
【0006】以上のような構成を有する燃料電池におい
ては、次のような過程を経て起電反応が進行する。カソ
ード電極3側では、酸素ガスが酸素ガス流路2を通って
カソード電極3に入り、カソード触媒層4の撥水性細孔
内を拡散していき、カーボン上に担持されている合金触
媒上に吸着する。ここでマトリックス層5を通して泳動
してきた水素イオンH+ と外部負荷を通して流入してき
た電子e- とが結合して酸素還元反応が起こり、水分子
を生成する。
ては、次のような過程を経て起電反応が進行する。カソ
ード電極3側では、酸素ガスが酸素ガス流路2を通って
カソード電極3に入り、カソード触媒層4の撥水性細孔
内を拡散していき、カーボン上に担持されている合金触
媒上に吸着する。ここでマトリックス層5を通して泳動
してきた水素イオンH+ と外部負荷を通して流入してき
た電子e- とが結合して酸素還元反応が起こり、水分子
を生成する。
【0007】一方、アノード電極7側では、水素ガスが
水素ガス流路8を通ってアノード電極基板7に入り、ア
ノード触媒層6の撥水性細孔内を拡散していき、合金触
媒上に解離吸着した後、水素酸化反応が起き、イオン化
して水素イオンH+ となる。この水素イオンH+ はマト
リックス層5を泳動してカソード触媒層4に到達し、酸
素還元反応に関与する。
水素ガス流路8を通ってアノード電極基板7に入り、ア
ノード触媒層6の撥水性細孔内を拡散していき、合金触
媒上に解離吸着した後、水素酸化反応が起き、イオン化
して水素イオンH+ となる。この水素イオンH+ はマト
リックス層5を泳動してカソード触媒層4に到達し、酸
素還元反応に関与する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】すでに述べたように、
触媒層4,6中の活性成分である合金触媒は、層内に均
一に分布している。そのため、触媒層4,6内の反応速
度は触媒層4,6内を拡散していく反応ガスの拡散速度
に依存している。反応ガスの拡散過程はマトリックス層
5との界面である触媒層4,6の表面側から触媒層4,
6の内部へと進むので、触媒層4,6内の反応速度は、
触媒層4,6の表面(マトリックス層5との界面)にお
いて最も大きくなり、触媒層4,6の内部方向(ガス流
路2,8に向かう方向)に進むにつれて小さくなると考
えられる。
触媒層4,6中の活性成分である合金触媒は、層内に均
一に分布している。そのため、触媒層4,6内の反応速
度は触媒層4,6内を拡散していく反応ガスの拡散速度
に依存している。反応ガスの拡散過程はマトリックス層
5との界面である触媒層4,6の表面側から触媒層4,
6の内部へと進むので、触媒層4,6内の反応速度は、
触媒層4,6の表面(マトリックス層5との界面)にお
いて最も大きくなり、触媒層4,6の内部方向(ガス流
路2,8に向かう方向)に進むにつれて小さくなると考
えられる。
【0009】このような状況はカソード、アノード両極
3,7共に同じであるが、触媒層4,6の表面上での反
応速度と反応ガスの拡散速度との双方を考慮した全反応
速度についてみると、カソード電極3における酸素還元
反応の場合、アノード電極7における水素酸化反応に比
べてその変換電流密度が非常に小さいので、反応ガス
(酸素ガス)の拡散速度が遅くなっても全反応速度に対
する影響はそれ程大きくないといえる。すなわちアノー
ド電極3では全反応速度に対し触媒層4での反応速度が
律速となっている。
3,7共に同じであるが、触媒層4,6の表面上での反
応速度と反応ガスの拡散速度との双方を考慮した全反応
速度についてみると、カソード電極3における酸素還元
反応の場合、アノード電極7における水素酸化反応に比
べてその変換電流密度が非常に小さいので、反応ガス
(酸素ガス)の拡散速度が遅くなっても全反応速度に対
する影響はそれ程大きくないといえる。すなわちアノー
ド電極3では全反応速度に対し触媒層4での反応速度が
律速となっている。
【0010】これに対してアノード電極7では、変換電
流密度が大きい水素酸化反応が起きているため、全反応
速度に対して反応ガス(水素ガス)の拡散速度が律速と
なっており、触媒層6における反応速度の分布を考える
と、表面側で特に大きく、触媒層6の内部にいくに従っ
て非常に小さくなることが予想される。実際このような
状況は、Stonehartら*の触媒層のミクロ構造
を考慮した電極特性の解析からも裏付けされている。
流密度が大きい水素酸化反応が起きているため、全反応
速度に対して反応ガス(水素ガス)の拡散速度が律速と
なっており、触媒層6における反応速度の分布を考える
と、表面側で特に大きく、触媒層6の内部にいくに従っ
て非常に小さくなることが予想される。実際このような
状況は、Stonehartら*の触媒層のミクロ構造
を考慮した電極特性の解析からも裏付けされている。
【0011】*P.Stonehart、S−C Ya
ng、M.B.Cutlip;Program and
Abstracts、1988 FuelCell
Seminar、Long Beach、Califo
rnia、P87(1988) 以上述べたように、従来の燃料電池のガス拡散電極(特
にアノード電極)では、触媒層表面では反応速度は大き
いものの、触媒層の内部にいくに従って反応速度が小さ
くなると考えられる。この想定は次のことを示唆してい
る。すなわち、触媒層に均一に分布された合金触媒は、
触媒層表面では利用率が高いが、触媒内部にいくにした
がって利用率が低くなっていく。特に、この傾向は拡散
速度が律速となるアノード電極で顕著である。
ng、M.B.Cutlip;Program and
Abstracts、1988 FuelCell
Seminar、Long Beach、Califo
rnia、P87(1988) 以上述べたように、従来の燃料電池のガス拡散電極(特
にアノード電極)では、触媒層表面では反応速度は大き
いものの、触媒層の内部にいくに従って反応速度が小さ
くなると考えられる。この想定は次のことを示唆してい
る。すなわち、触媒層に均一に分布された合金触媒は、
触媒層表面では利用率が高いが、触媒内部にいくにした
がって利用率が低くなっていく。特に、この傾向は拡散
速度が律速となるアノード電極で顕著である。
【0012】一般にリン酸形燃料電池では触媒層の合金
触媒に、貴金属である白金を用いている。しかだって、
コスト面から見ても、貴重な合金触媒を有効に利用する
ことが重要である。そこで、触媒層の厚さを薄くした燃
料電池が考えられる。しかし、触媒層の厚さが薄くなる
と層内に保持されるリン酸量が低下する。その結果、電
池を長時間運転した場合、水素電極であるアノード電極
の安定性を損い、寿命が短縮化するおそれがあった。
触媒に、貴金属である白金を用いている。しかだって、
コスト面から見ても、貴重な合金触媒を有効に利用する
ことが重要である。そこで、触媒層の厚さを薄くした燃
料電池が考えられる。しかし、触媒層の厚さが薄くなる
と層内に保持されるリン酸量が低下する。その結果、電
池を長時間運転した場合、水素電極であるアノード電極
の安定性を損い、寿命が短縮化するおそれがあった。
【0013】本発明は、上記のような事情に鑑みて提案
されたものであり、その目的は、ガス拡散電極における
反応速度に合わせて濃度を調整した合金触媒領域を設け
るという簡単な構成により、良好な特性の確保しつつ触
媒層における合金触媒の利用率の向上を図った燃料電池
を提供することにある。
されたものであり、その目的は、ガス拡散電極における
反応速度に合わせて濃度を調整した合金触媒領域を設け
るという簡単な構成により、良好な特性の確保しつつ触
媒層における合金触媒の利用率の向上を図った燃料電池
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1の燃料電池は、ガス拡散電極の
表面側に形成される触媒層には、合金触媒の濃度が高い
高濃度触媒領域と、合金触媒の濃度が低い低濃度触媒領
域とが含まれ、前記高濃度触媒領域は前記ガス拡散電極
の表面付近に形成され、前記低濃度触媒領域は前記ガス
拡散電極の背面寄りに形成されることを特徴とする。
めに、本発明の請求項1の燃料電池は、ガス拡散電極の
表面側に形成される触媒層には、合金触媒の濃度が高い
高濃度触媒領域と、合金触媒の濃度が低い低濃度触媒領
域とが含まれ、前記高濃度触媒領域は前記ガス拡散電極
の表面付近に形成され、前記低濃度触媒領域は前記ガス
拡散電極の背面寄りに形成されることを特徴とする。
【0015】このような構成を有する燃料電池の触媒層
では、反応速度が速いガス拡散電極の表面付近に高濃度
触媒領域を形成したので、触媒層内の合金触媒を有効に
活用することができ、電池の出力特性を高めることがで
きる。また、反応速度が遅いガス拡散電極の背面寄りに
は低濃度触媒領域を形成したので、合金触媒の使用量を
従来の燃料電池よりも多くする必要がなく、コストの高
騰を抑えることができる。さらに触媒層は濃度の異なる
複数の領域から構成するので、層を容易に厚くすること
ができる。そのため、層内に十分にリン酸を保持するこ
とができ、長期にわたって安定性を確保することができ
る。
では、反応速度が速いガス拡散電極の表面付近に高濃度
触媒領域を形成したので、触媒層内の合金触媒を有効に
活用することができ、電池の出力特性を高めることがで
きる。また、反応速度が遅いガス拡散電極の背面寄りに
は低濃度触媒領域を形成したので、合金触媒の使用量を
従来の燃料電池よりも多くする必要がなく、コストの高
騰を抑えることができる。さらに触媒層は濃度の異なる
複数の領域から構成するので、層を容易に厚くすること
ができる。そのため、層内に十分にリン酸を保持するこ
とができ、長期にわたって安定性を確保することができ
る。
【0016】本発明の請求項2の燃料電池は、カソード
電極およびアノード電極の表面側(マトリックス層に接
する側)に合金触媒を有するカソード触媒層およびアノ
ード触媒層が形成され、これらの触媒層のうち、少なく
ともアノード触媒層には、合金触媒の濃度が異なる複数
の触媒領域が含まれ、前記触媒層に複数の触媒領域が形
成される場合、濃度の高い高濃度触媒領域の方が前記電
極の表面寄りに形成され、濃度の低い低濃度触媒領域の
方が前記電極の背面寄りに形成されることを特徴とす
る。
電極およびアノード電極の表面側(マトリックス層に接
する側)に合金触媒を有するカソード触媒層およびアノ
ード触媒層が形成され、これらの触媒層のうち、少なく
ともアノード触媒層には、合金触媒の濃度が異なる複数
の触媒領域が含まれ、前記触媒層に複数の触媒領域が形
成される場合、濃度の高い高濃度触媒領域の方が前記電
極の表面寄りに形成され、濃度の低い低濃度触媒領域の
方が前記電極の背面寄りに形成されることを特徴とす
る。
【0017】以上のような構成を有する請求項2の燃料
電池では、触媒層に合金触媒濃度の異なる触媒領域を設
けることにより、前述した請求項1の作用を実現するこ
とができる。但し、カソード触媒層側は均一の合金触媒
濃度を持つものであっても良く、この場合、従来のもの
と変わりがない。つまり、請求項2の燃料電池において
は、反応ガスの拡散速度が律速となるアノード触媒層だ
けには必ず濃度の異なる触媒領域を設定して触媒層の合
金触媒を有効利用を図り、さらに、カソード触媒層を有
するカソード電極側は従来のものを使用することで、コ
ストの低減化を実現することができる。
電池では、触媒層に合金触媒濃度の異なる触媒領域を設
けることにより、前述した請求項1の作用を実現するこ
とができる。但し、カソード触媒層側は均一の合金触媒
濃度を持つものであっても良く、この場合、従来のもの
と変わりがない。つまり、請求項2の燃料電池において
は、反応ガスの拡散速度が律速となるアノード触媒層だ
けには必ず濃度の異なる触媒領域を設定して触媒層の合
金触媒を有効利用を図り、さらに、カソード触媒層を有
するカソード電極側は従来のものを使用することで、コ
ストの低減化を実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明の実
施の形態における基本的な構成は図4に示した従来の燃
料電池と同様である。そのため、同一の構成を有する部
材に関しては、同一符号を付し、説明は省略する。
を図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明の実
施の形態における基本的な構成は図4に示した従来の燃
料電池と同様である。そのため、同一の構成を有する部
材に関しては、同一符号を付し、説明は省略する。
【0019】(1)第1の実施の形態 [構成]第1の実施の形態は請求項1の発明を包含する
ものであり、図1は第1の実施の形態における燃料電池
の触媒層の拡大図である。図に示すように、マトリック
ス層5を挟んで、ガス拡散電極であるカソード電極11
(正極)およびアノード電極12(負極)が対向して配
置されている。カソード電極11およびアノード電極1
2は、酸素および水素が流通することができるように導
電性の多孔質基板(10cm角)から構成されている。
またカソード電極11およびアノード電極12において
マトリックス層5に接する側には、カソード触媒層9お
よびアノード触媒層10が形成されている。
ものであり、図1は第1の実施の形態における燃料電池
の触媒層の拡大図である。図に示すように、マトリック
ス層5を挟んで、ガス拡散電極であるカソード電極11
(正極)およびアノード電極12(負極)が対向して配
置されている。カソード電極11およびアノード電極1
2は、酸素および水素が流通することができるように導
電性の多孔質基板(10cm角)から構成されている。
またカソード電極11およびアノード電極12において
マトリックス層5に接する側には、カソード触媒層9お
よびアノード触媒層10が形成されている。
【0020】このうちアノード触媒層10は次のように
して形成される。導電性の多孔質基板の側面部上に、ま
ずテフロン(PTFE)と混錬した1wt%Pt担持の
カーボン担持白金触媒をスプレー法により塗着して低濃
度触媒領域10aが形成される。続いてこの上に3wt
%Pt担持のカーボン担持白金触媒をスプレー法により
塗着して中間濃度触媒領域10bが形成される。更にそ
の上に5wt%Pt担持のカーボン担持白金触媒をスプ
レー法により塗着して高濃度触媒領域10cが形成され
る。
して形成される。導電性の多孔質基板の側面部上に、ま
ずテフロン(PTFE)と混錬した1wt%Pt担持の
カーボン担持白金触媒をスプレー法により塗着して低濃
度触媒領域10aが形成される。続いてこの上に3wt
%Pt担持のカーボン担持白金触媒をスプレー法により
塗着して中間濃度触媒領域10bが形成される。更にそ
の上に5wt%Pt担持のカーボン担持白金触媒をスプ
レー法により塗着して高濃度触媒領域10cが形成され
る。
【0021】このように形成したアノード触媒層10で
は、高濃度触媒領域10cがアノード電極12の表面付
近に形成され、低濃度触媒領域10aがアノード電極1
2の背面寄りに形成されたことになる。なお、アノード
触媒層10中の白金触媒の塗着密度はトータルで0.2
5mgPt/cm2 となるようにした。以上のようにしてア
ノード触媒層10を形成した後、該多孔質基板を360
℃にて20分間、不活性ガス中で焼成することにより、
アノード電極12が得られる。
は、高濃度触媒領域10cがアノード電極12の表面付
近に形成され、低濃度触媒領域10aがアノード電極1
2の背面寄りに形成されたことになる。なお、アノード
触媒層10中の白金触媒の塗着密度はトータルで0.2
5mgPt/cm2 となるようにした。以上のようにしてア
ノード触媒層10を形成した後、該多孔質基板を360
℃にて20分間、不活性ガス中で焼成することにより、
アノード電極12が得られる。
【0022】一方、カソード触媒層9は次のようにして
形成される。導電性の多孔質基板の側面部上に、5wt
%Pt担持のカーボン担持白金合金触媒をスプレー法に
より塗着して低濃度触媒領域9aが形成される。その上
に15wt%Pt担持のカーボン担持白金合金触媒をス
プレー法により塗着して高濃度触媒領域9bが形成され
る。
形成される。導電性の多孔質基板の側面部上に、5wt
%Pt担持のカーボン担持白金合金触媒をスプレー法に
より塗着して低濃度触媒領域9aが形成される。その上
に15wt%Pt担持のカーボン担持白金合金触媒をス
プレー法により塗着して高濃度触媒領域9bが形成され
る。
【0023】このように形成したカソード触媒層9で
は、上記アノード触媒層10と同様、高濃度触媒領域9
bがカソード電極11の表面付近に形成され、低濃度触
媒領域10aがカソード電極11の背面寄りに形成され
たことになる。なお、カソード触媒層9中の白金触媒の
塗着密度はトータルで0.5mgPt/cm2 となるように
した。また、カソード触媒層9の担持カーボンは200
0〜3500℃で熱処理したものを用いている。以上の
ようにカソード触媒層9を形成した後、該多孔質基板を
不活性ガス中で焼成することにより、カソード電極11
が得られる。
は、上記アノード触媒層10と同様、高濃度触媒領域9
bがカソード電極11の表面付近に形成され、低濃度触
媒領域10aがカソード電極11の背面寄りに形成され
たことになる。なお、カソード触媒層9中の白金触媒の
塗着密度はトータルで0.5mgPt/cm2 となるように
した。また、カソード触媒層9の担持カーボンは200
0〜3500℃で熱処理したものを用いている。以上の
ようにカソード触媒層9を形成した後、該多孔質基板を
不活性ガス中で焼成することにより、カソード電極11
が得られる。
【0024】[作用効果]以上のような構成を有する第
1の実施の形態の作用効果は次の通りである。すなわ
ち、カソードおよびアノードの両電極11,12におい
て反応速度が速い電極の表面付近に高濃度触媒領域9
b,10cを形成したため、カソードおよびアノード触
媒層9,10内の合金触媒を有効に活用することがで
き、電池の出力特性を高めることができる。
1の実施の形態の作用効果は次の通りである。すなわ
ち、カソードおよびアノードの両電極11,12におい
て反応速度が速い電極の表面付近に高濃度触媒領域9
b,10cを形成したため、カソードおよびアノード触
媒層9,10内の合金触媒を有効に活用することがで
き、電池の出力特性を高めることができる。
【0025】第1の実施の形態による燃料電池の出力特
性が高いことを示すために、上記第1の実施の形態を採
用した燃料電池と、従来例による燃料電池との出力特性
を比較した。ここでいう従来例による燃料電池は、第1
の実施の形態と合金触媒の付与量が同じで、且つ触媒層
内に合金触媒が均一に分布されたガス拡散電極を備えて
いる。この結果を図2のグラフに示す。このグラフから
も明らかなように、第1の実施の形態を採用した燃料電
池の特性の方が従来のそれよりも優れている。
性が高いことを示すために、上記第1の実施の形態を採
用した燃料電池と、従来例による燃料電池との出力特性
を比較した。ここでいう従来例による燃料電池は、第1
の実施の形態と合金触媒の付与量が同じで、且つ触媒層
内に合金触媒が均一に分布されたガス拡散電極を備えて
いる。この結果を図2のグラフに示す。このグラフから
も明らかなように、第1の実施の形態を採用した燃料電
池の特性の方が従来のそれよりも優れている。
【0026】また、カソードおよびアノード触媒層9,
10において、反応速度が遅いカソードおよびアノード
の両電極11,12背面寄りには低濃度触媒領域9a,
10aを形成したので、合金触媒の使用量を従来の燃料
電池よりも多くする必要がなく、コストの高騰を抑える
ことができる。
10において、反応速度が遅いカソードおよびアノード
の両電極11,12背面寄りには低濃度触媒領域9a,
10aを形成したので、合金触媒の使用量を従来の燃料
電池よりも多くする必要がなく、コストの高騰を抑える
ことができる。
【0027】さらに触媒層9,10は濃度の異なる複数
の領域から構成するので、触媒層9,10の層厚を容易
に厚くすることができる。そのため、触媒層9,10内
に十分にリン酸を保持することができ、長期にわたって
安定性を確保でき、寿命を延ばすことが可能となる。但
し、触媒層9,10の厚さは従来のそれよりもやや厚く
なっただけであり、層厚の増大によって拡散過電圧の増
大といったことがない程度に抑えられている。
の領域から構成するので、触媒層9,10の層厚を容易
に厚くすることができる。そのため、触媒層9,10内
に十分にリン酸を保持することができ、長期にわたって
安定性を確保でき、寿命を延ばすことが可能となる。但
し、触媒層9,10の厚さは従来のそれよりもやや厚く
なっただけであり、層厚の増大によって拡散過電圧の増
大といったことがない程度に抑えられている。
【0028】(2)第2の実施の形態 [構成]第2の実施の形態は請求項2を包含するもので
あり、図3はカソード電極内およびアノード電極内の位
置と、各電極の触媒層に形成される触媒領域の濃度範囲
を示すグラフである。なお、第2の実施の形態における
基本的な構成は上記第1の実施の形態のそれと同様であ
る。
あり、図3はカソード電極内およびアノード電極内の位
置と、各電極の触媒層に形成される触媒領域の濃度範囲
を示すグラフである。なお、第2の実施の形態における
基本的な構成は上記第1の実施の形態のそれと同様であ
る。
【0029】第2の実施の形態では、カソードおよびア
ノードの両触媒層9,10に図3のグラフに示した範囲
で合金触媒濃度の異なる触媒領域を設けることを特徴と
している。触媒領域の濃度範囲は、点線で囲まれたA
(アノード触媒層10側),B(カソード触媒層9側)
である。これらの範囲は、太い実線で示したアノード電
極12における相対的な反応速度の理論値のグラフと、
細い実線で示したカソード電極11における相対的な反
応速度の理論値のグラフとから導かれたものである。
ノードの両触媒層9,10に図3のグラフに示した範囲
で合金触媒濃度の異なる触媒領域を設けることを特徴と
している。触媒領域の濃度範囲は、点線で囲まれたA
(アノード触媒層10側),B(カソード触媒層9側)
である。これらの範囲は、太い実線で示したアノード電
極12における相対的な反応速度の理論値のグラフと、
細い実線で示したカソード電極11における相対的な反
応速度の理論値のグラフとから導かれたものである。
【0030】このグラフから明らかなように、アノード
触媒層10側では、アノード電極12の背面寄りに形成
される触媒領域の濃度を基準濃度とすると、アノード電
極12の表面に形成される触媒領域の濃度は、前記基準
濃度の2〜5倍である。一方、カソード触媒層9側で
は、カソード電極11の背面寄りに形成される触媒領域
の濃度を基準濃度とすると、カソード電極11の表面に
形成される触媒領域の濃度は、前記基準濃度の1〜2倍
である。
触媒層10側では、アノード電極12の背面寄りに形成
される触媒領域の濃度を基準濃度とすると、アノード電
極12の表面に形成される触媒領域の濃度は、前記基準
濃度の2〜5倍である。一方、カソード触媒層9側で
は、カソード電極11の背面寄りに形成される触媒領域
の濃度を基準濃度とすると、カソード電極11の表面に
形成される触媒領域の濃度は、前記基準濃度の1〜2倍
である。
【0031】このことは、第2の実施の形態が次のよう
な構成を持つことを意味している。すなわち、カソード
およびアノードの両触媒層9,10のうち、少なくとも
アノード触媒層10には、合金触媒の濃度が異なる複数
の触媒領域が含まれ、各触媒層9,10に複数の触媒領
域が形成される場合、濃度の高い高濃度触媒領域の方が
電極の表面寄りに形成され、濃度の低い低濃度触媒領域
の方が電極の背面寄りに形成される。なお、触媒層9,
10に形成される触媒領域の数は適宜選択可能である。
な構成を持つことを意味している。すなわち、カソード
およびアノードの両触媒層9,10のうち、少なくとも
アノード触媒層10には、合金触媒の濃度が異なる複数
の触媒領域が含まれ、各触媒層9,10に複数の触媒領
域が形成される場合、濃度の高い高濃度触媒領域の方が
電極の表面寄りに形成され、濃度の低い低濃度触媒領域
の方が電極の背面寄りに形成される。なお、触媒層9,
10に形成される触媒領域の数は適宜選択可能である。
【0032】[作用効果]以上のような構成を有する第
2の実施の形態では、アノード触媒層10側においてア
ノード電極12の最も表面寄りの触媒領域の濃度を、電
極12の最も背面寄りの触媒領域の濃度の2〜5倍にす
ることにより、アノード触媒層10上で前述した第1の
実施の形態の作用を効率良く実現することができる。
2の実施の形態では、アノード触媒層10側においてア
ノード電極12の最も表面寄りの触媒領域の濃度を、電
極12の最も背面寄りの触媒領域の濃度の2〜5倍にす
ることにより、アノード触媒層10上で前述した第1の
実施の形態の作用を効率良く実現することができる。
【0033】一方、カソード触媒層9側では、カソード
電極11の最も表面寄りの触媒領域の濃度を、電極11
の最も背面寄りの触媒領域の濃度より2倍まで濃くする
ことによって、カソード触媒層9上で前述した第1の実
施の形態の作用を効率良く実現することが可能である。
電極11の最も表面寄りの触媒領域の濃度を、電極11
の最も背面寄りの触媒領域の濃度より2倍まで濃くする
ことによって、カソード触媒層9上で前述した第1の実
施の形態の作用を効率良く実現することが可能である。
【0034】但し、カソード触媒層9側では、表面寄り
の触媒領域の濃度を背面寄りの触媒領域の1倍、つまり
カソード触媒層の金触媒濃度を均一にすることもでき
る。この場合は従来のものと変わらず、反応ガスの拡散
速度が律速となるアノード触媒層10上だけに濃度の異
なる触媒領域を設定していることになる。このような実
施の形態によれば、カソード電極側は従来のものを使用
することができるので、コストの低減化を実現すること
ができる。
の触媒領域の濃度を背面寄りの触媒領域の1倍、つまり
カソード触媒層の金触媒濃度を均一にすることもでき
る。この場合は従来のものと変わらず、反応ガスの拡散
速度が律速となるアノード触媒層10上だけに濃度の異
なる触媒領域を設定していることになる。このような実
施の形態によれば、カソード電極側は従来のものを使用
することができるので、コストの低減化を実現すること
ができる。
【0035】(3)他の実施の形態 なお、本発明は、以上のような実施の形態に限定される
ものではなく、触媒領域の濃度や触媒となる合金の種類
などは適宜変更可能であり、さらには、高濃度触媒領域
としてアノード電極12の表面にのみ触媒層を設けた実
施の形態なども包含する。
ものではなく、触媒領域の濃度や触媒となる合金の種類
などは適宜変更可能であり、さらには、高濃度触媒領域
としてアノード電極12の表面にのみ触媒層を設けた実
施の形態なども包含する。
【0036】ここで、アノード電極12の表面にのみ触
媒層となる合金触媒を付与する方法について3つ、具体
的に説明する。これらの方法では、先ず多孔質基板上
に、合金触媒を含有しないカーボンとPTFE(ポリテ
トラフルオロエチレン)の混合物層を形成したものを用
意する。
媒層となる合金触媒を付与する方法について3つ、具体
的に説明する。これらの方法では、先ず多孔質基板上
に、合金触媒を含有しないカーボンとPTFE(ポリテ
トラフルオロエチレン)の混合物層を形成したものを用
意する。
【0037】そして、第1の方法では、この上に合金触
媒の溶液をスプレー法等により塗着し、不活性ガス中に
おいて焼成後、ギ酸ナトリウム、ホルムアルデヒド、水
素ガスを用いて還元処理を行い、合金触媒を析出させ
る。第2の方法は、カーボンとPTFEの混合物層にパ
ルス電析により合金触媒を析出させる方法である。ま
た、第3の方法では、カーボンとPTFEの混合物層を
形成した多孔質基板を真空容器に入れ、スパッタリング
法により合金触媒を析出させる。
媒の溶液をスプレー法等により塗着し、不活性ガス中に
おいて焼成後、ギ酸ナトリウム、ホルムアルデヒド、水
素ガスを用いて還元処理を行い、合金触媒を析出させ
る。第2の方法は、カーボンとPTFEの混合物層にパ
ルス電析により合金触媒を析出させる方法である。ま
た、第3の方法では、カーボンとPTFEの混合物層を
形成した多孔質基板を真空容器に入れ、スパッタリング
法により合金触媒を析出させる。
【0038】
【発明の効果】上述した本発明によれば、ガス拡散電極
における反応速度に合わせて濃度を調整した合金触媒領
域を設けるという簡単な構成により、良好な特性の確保
しつつ触媒層における合金触媒の利用率の向上を図るこ
とができ、高性能で低コストな燃料電池を提供すること
ができた。
における反応速度に合わせて濃度を調整した合金触媒領
域を設けるという簡単な構成により、良好な特性の確保
しつつ触媒層における合金触媒の利用率の向上を図るこ
とができ、高性能で低コストな燃料電池を提供すること
ができた。
【図1】本発明の第1の実施の形態における燃料電池の
触媒層の拡大図。
触媒層の拡大図。
【図2】第1の実施の形態による燃料電池と従来例によ
る電池燃料の出力特性の比較したグラフ。
る電池燃料の出力特性の比較したグラフ。
【図3】カソード電極内およびアノード電極内の位置
と、各電極の触媒層に形成される触媒領域の濃度範囲を
示すグラフ。
と、各電極の触媒層に形成される触媒領域の濃度範囲を
示すグラフ。
【図4】起動反応を説明するための一般的な燃料電池の
モデル図。
モデル図。
1…セパレータ 2…酸素ガス流路 3,11…カソード電極 4,9…カソード触媒層 5…マトリックス層 6,10…アノード触媒層 7,12…アノード電極 8…水素ガス流路 9a,10a…低濃度触媒領域 9b,10c…高濃度触媒領域 10b…中間濃度触媒領域
Claims (2)
- 【請求項1】 電解質を保持するマトリックス層が設け
られ、このマトリックス層を挟んで一対のガス拡散電極
が配置され、前記マトリックス層に接する前記ガス拡散
電極の表面側に合金触媒を有する触媒層が形成され、一
方のガス拡散電極の背面には酸化剤ガスを流通させる酸
化剤ガス流路が設けられ、他方のガス拡散電極の背面に
は燃料ガスを流通させる燃料ガス流路が設けられた燃料
電池において、 前記触媒層には、前記合金触媒の濃度が高い高濃度触媒
領域と、前記合金触媒の濃度が低い低濃度触媒領域とが
含まれ、 前記高濃度触媒領域は前記ガス拡散電極の表面付近に形
成され、 前記低濃度触媒領域は前記ガス拡散電極の背面寄りに形
成されることを特徴とする燃料電池。 - 【請求項2】 電解質を保持するマトリックス層が設け
られ、このマトリックス層を挟んで一対のガス拡散電極
であるカソード電極およびアノード電極が配置され、前
記マトリックス層に接する前記カソード電極およびアノ
ード電極の表面側には合金触媒を有するカソード触媒層
およびアノード触媒層が形成され、前記カソード電極の
背面には酸化剤ガスを流通させる酸化剤ガス流路が設け
られ、前記アノード電極の背面には燃料ガスを流通させ
る燃料ガス流路が設けられた燃料電池において、 前記カソード触媒層および前記アノード触媒層のうち、
少なくとも前記アノード触媒層には、前記合金触媒の濃
度が異なる複数の触媒領域が含まれ、 前記カソード触媒層および前記アノード触媒層に複数の
触媒領域が形成される場合、濃度の高い高濃度触媒領域
の方が前記電極の表面寄りに形成され、濃度の低い低濃
度触媒領域の方が前記電極の背面寄りに形成されること
を特徴とする燃料電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7312871A JPH09161809A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | 燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7312871A JPH09161809A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | 燃料電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09161809A true JPH09161809A (ja) | 1997-06-20 |
Family
ID=18034448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7312871A Pending JPH09161809A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | 燃料電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09161809A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002009214A1 (en) * | 2000-07-25 | 2002-01-31 | Apollo Energy Systems, Incorporated | Electrodes for alkaline fuel cells with circulating electrolyte |
JP2002298860A (ja) * | 2001-01-25 | 2002-10-11 | Toyota Motor Corp | 燃料電池の電極触媒層形成方法 |
JP2009140898A (ja) * | 2007-10-23 | 2009-06-25 | High Tech Battery Inc | 多層構造を備えた空気負極及びその製造方法 |
-
1995
- 1995-11-30 JP JP7312871A patent/JPH09161809A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002009214A1 (en) * | 2000-07-25 | 2002-01-31 | Apollo Energy Systems, Incorporated | Electrodes for alkaline fuel cells with circulating electrolyte |
US7014944B2 (en) | 2000-07-25 | 2006-03-21 | Apollo Energy Systems, Incorporated | Electrodes for alkaline fuel cells with circulating electrolyte |
JP2002298860A (ja) * | 2001-01-25 | 2002-10-11 | Toyota Motor Corp | 燃料電池の電極触媒層形成方法 |
JP2009140898A (ja) * | 2007-10-23 | 2009-06-25 | High Tech Battery Inc | 多層構造を備えた空気負極及びその製造方法 |
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