JPH09161410A - デジタル情報再生方法及びデジタル情報再生装置 - Google Patents

デジタル情報再生方法及びデジタル情報再生装置

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JPH09161410A
JPH09161410A JP34478795A JP34478795A JPH09161410A JP H09161410 A JPH09161410 A JP H09161410A JP 34478795 A JP34478795 A JP 34478795A JP 34478795 A JP34478795 A JP 34478795A JP H09161410 A JPH09161410 A JP H09161410A
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健 中嶋
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成 古宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高記録密度化により再生信号に含まれるレベ
ル変動の影響が大きくなった場合でも、正確なクロック
再生を実現し、ビタビ復号を用いて良好な誤り率を達成
すること。 【解決手段】 A/D変換手段16により再生信号を量
子化データに変換する。最尤復号手段17はこの量子化
データを例えばPR(1,3,3,1)と最尤復号法と
を用いて原デジタル情報に復号する。またタイミング信
号抽出手段18は最尤復号手段17から出力された位相
誤差情報を基に、タイミング信号をA/D変換手段16
に与える。このとき最尤復号手段17は再生信号に含ま
れるレベル変動を求め、位相誤差情報を生成する。また
このタイミング抽出の動作において、初期動作と定常動
作時の制御の特性を可変とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体から再生
されたアナログ信号から原デジタル情報を再生するデジ
タル情報再生方法及びデジタル情報再生装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】記録媒体上に高密度に記録されたデジタ
ル情報を復調する方式として、パーシャルレスポンス等
化とビタビ復号とを組み合わせたPRML信号処理が用
いられている。記録媒体上に高密度の記録を行うと、記
録再生系の周波数特性から符号間の干渉が発生する。パ
ーシャルレスポンス等化は、既知の符号間干渉を与える
ことで、従来のナイキスト等化に比べてS/N値を改善
できる。一方、ビタビ復号は符号前後に相関がある場合
に有効である。パーシャルレスポンス等化は、符号間に
相関を持たせて既知の符号間干渉を与えているので、ビ
タビ復号との組み合わせが有効となる。
【0003】しかし、ビタビ復号は再生信号の振幅情報
を利用するため、振幅変動の影響を強く受けることにな
る。例えば記録媒体の1つである光ディスクでは、デフ
ォーカスやディスクの反射率の変動や、レーザの記録パ
ワーの変動などにより、再生信号波形にレベル変動が生
じる。
【0004】図16は従来の光ディスクドライブにおけ
るデジタル情報再生装置の概略構成を示すブロック図で
ある。本図のデジタル情報再生装置の動作を説明する。
光ディスク1の反射光は光学ヘッド2により再生信号と
して検出される。検出された再生信号はプリアンプ3に
より増幅され、イコライザ(以後、EQと呼ぶ)4によ
り波形整形される。ここで波形整形された再生信号はコ
ンパレータ7において所定のスライスレベルと比較さ
れ、再生信号のゼロクロス点が検出される。
【0005】VCO10は電圧制御によるクロック信号
を発生する発振回路である。位相比較器8は、ゼロクロ
ス点のタイミングとVCO10の出力するクロック信号
のエッジのタイミングとを比較し、位相誤差量に応じた
幅のパルスを出力する。位相比較器8からの出力信号は
LPF9に与えられると、再生信号中の追従すべき信号
成分だけが取り出される。
【0006】VCO10はLPF9で取り出された信号
により制御される。VCO10で発振したクロック信号
は、A/D変換器5と最尤復号器6とに供給される。A
/D変換器5はEQ4により波形整形された再生信号
を、クロック信号のタイミングによって量子化する。最
尤復号器6は量子化されたデータが入力されると、パー
シャルレスポンス等化(以後、PR等化と呼ぶ)方式
と、変調符号から決まる状態遷移とに則って、最尤な状
態遷移を推定し、原デジタル情報を復号する。
【0007】図17は従来のデジタル情報再生装置にお
ける各部の信号波形例を示したものである。図17
(a)に実線で示すように、再生信号がレベル変動の影
響を受けてδAだけ負の方向に偏った場合を考える。上
記のデジタル情報再生装置では、たとえVCO10が最
適なタイミング信号を出力していても、コンパレータ7
は所定のスライスレベルとの比較によって再生信号がハ
イレベルであるかローレベルであるかを判断する。そし
てゼロクロス点を検出したとき、図17(b)のように
決まった幅のパルスを出力する。位相比較器8は図17
(b)に示すコンパレータ7の出力と、図17(c)に
示すVCO11のクロック信号を比較し、図17(d)
に示す信号をLPF9に出力する。さらに、LPF9は
必要な低域成分だけを取り出し、図17(e)に示す信
号をVCO10へ出力する。
【0008】従って、コンパレータ7、位相比較器8、
LPF9、VCO10で構成される従来のタイミング信
号抽出回路では、最適なタイミング信号を出力するVC
O10に対し、位相誤差を検出して位相制御を行うよう
にしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このためVCO10の
出力するクロック信号は、再生信号に含まれるレベル変
動によって影響を受けることになる。また極端な場合、
レベル変動の影響が大きく、長時間に渡ってゼロクロス
点が存在しないような再生信号の場合には、位相誤差を
検出できない状態が起こり得る。このような状態が続く
と、やがて再生側の同期がはずれ、PRML信号処理に
致命的なエラーを引き起こす。このように再生信号にレ
ベル変動が生じると、目標の誤り率が達成できないばか
りか、正確なクロック再生が実現できないといった問題
があった。
【0010】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、再生信号にレベル変動が生じ
ても、再生信号を量子化するA/D変換器に対し、正確
なクロック信号を与えると共に、尤度の高い原デジタル
信号を再生するデジタル情報再生方法及びデジタル情報
再生装置を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、請求項1記載のデジタル情報再生装置は、再生信号
を量子化データに変換するA/D変換手段と、A/D変
換手段から出力された量子化データを入力として原デジ
タル情報を復号する最尤復号手段と、最尤復号手段から
出力された位相誤差情報を基にA/D変換手段で用いら
れるタイミング信号を発生させるタイミング信号抽出手
段を備えている。これにより最尤復号手段が再生信号に
含まれるレベル変動を求め、位相誤差情報としてタイミ
ング信号抽出手段に出力する。タイミング信号抽出手段
は、タイミング信号の位相制御量を算出し、タイミング
信号の位相を制御する。
【0012】また、請求項2記載のデジタル情報再生装
置は、予め定めたクロックを入力とし、記録媒体から再
生された再生信号を一定周期でオーバサンプリングし、
デジタル信号に変換するA/D変換手段と、A/D変換
手段により変換されたデジタル信号とタイミング信号を
入力とし、再生信号に含まれるタイミング信号に同期し
た量子化データを出力するD/D変換手段と、量子化デ
ータを入力として、原デジタル情報を復号する最尤復号
手段と、最尤復号手段から出力された位相誤差情報と初
期位相情報と初期周波数情報から再生信号に含まれるタ
イミング信号を抽出して出力するタイミング信号抽出手
段を備えている。これにより、予め定めたクロックによ
りサンプリングされたデジタルデータから再生信号に含
まれるタイミング信号を抽出し、抽出されたタイミング
信号に同期した量子化データを復号して、原デジタル情
報を得るようにしている。
【0013】また、請求項4記載のデジタル情報再生装
置は、記録媒体から再生された再生信号とタイミング信
号を入力とし、再生信号をタイミング信号でサンプリン
グし、量子化データを出力するA/D変換器と、量子化
データを入力として原デジタル情報を復号する最尤復号
器と、最尤復号器から出力された位相誤差情報と記録ク
ロックから再生信号に含まれるタイミング信号を抽出し
て出力するタイミング信号抽出手段を備えている。これ
により最尤復号器が位相誤差情報を検出するまで、タイ
ミング信号抽出手段は記録クロックを参照し、タイミン
グ信号を出力するようにしている。
【0014】また、請求項5記載のデジタル情報再生装
置は、タイミング信号抽出手段において、タイミング信
号の位相ずれの検出結果を用いてタイミング信号の位相
を制御する際、タイミング信号抽出動作の初期動作と定
常動作とにおいて、制御の特性を可変するようにしてい
る。
【0015】また、請求項6〜10記載のデジタル情報
再生方法では、最小極性反転間隔が3以上となるように
変調して記録された記録媒体から再生された再生信号
を、記録再生系のインパルス応答h(t)が(式1)を
満たす等化手段と、再生信号を再生信号に含まれるタイ
ミング信号で量子化し、量子化されたデータとを用い
て、インパルス応答と最小極性反転間隔の制約より求ま
る状態遷移のうちから、最尤な状態遷移系列を推定する
ことにより、原デジタル情報を再生するようにしてい
る。
【0016】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、記録媒体
に記録した原デジタル情報をパーシャルレスポンス等化
方式を利用して再生するデジタル情報再生装置であっ
て、記録媒体から再生された再生信号を、位相補正され
たタイミング信号でサンプリングし、量子化データに変
換するA/D変換手段と、前記A/D変換手段の量子化
データを入力し、パーシャルレスポンス等化と最尤復号
法とを用いて原デジタル情報を復号すると共に、パーシ
ャルレスポンス等化における時系列の振幅期待値からタ
イミング信号の位相誤差情報を生成する最尤復号手段
と、前記最尤復号手段から出力された位相誤差情報か
ら、位相補正したタイミング信号を抽出して前記A/D
変換手段に与えるタイミング信号抽出手段と、を具備す
ることを特徴とするものである。
【0017】請求項2記載の発明は、記録媒体に記録し
た原デジタル情報をパーシャルレスポンス等化方式を利
用して再生するデジタル情報再生装置であって、記録媒
体から再生された再生信号を、一定のクロック周期でオ
ーバサンプリングし、デジタル信号に変換するA/D変
換手段と、前記A/D変換手段により変換されたデジタ
ル信号を入力し、位相補正されたタイミング信号で再サ
ンプリングし、量子化データに変換するD/D変換手段
と、前記D/D変換手段の量子化データを入力し、パー
シャルレスポンス等化と最尤復号法とを用いて原デジタ
ル情報を復号すると共に、パーシャルレスポンス等化に
おける時系列の振幅期待値からタイミング信号の位相誤
差情報を生成する最尤復号手段と、前記最尤復号手段か
ら出力された位相誤差情報、及び予め定めた初期位相情
報と初期周波数情報とから、位相補正したタイミング信
号を抽出して前記A/D変換手段に与えるタイミング信
号抽出手段と、を具備することを特徴とするものであ
る。
【0018】請求項3記載の発明では、前記タイミング
信号抽出手段は、前記最尤復号手段から入力された位相
誤差情報を必要な信号成分に制限する帯域制限手段と、
前記帯域制限手段で帯域制限された位相誤差情報を制御
電圧としてタイミング信号を発振する周波数設定手段
と、前記周波数設定手段のタイミング信号を入力し、タ
イミング信号の抽出動作の開始を示すゲート信号が有効
となった時刻から、現在までの時間を計測する時刻計測
手段と、を具備するものであり、前記時刻計測手段の出
力によって、前記帯域制限手段の周波数特性と前記周波
数設定手段の伝達関数とを変化させ、初期動作と定常動
作におけるタイミング信号を切り換えることを特徴とす
るものである。
【0019】請求項4記載の発明は、記録媒体に記録し
た原デジタル情報をパーシャルレスポンス等化方式を利
用して再生するデジタル情報再生装置であって、記録媒
体から再生された再生信号を、位相補正されたタイミン
グ信号でサンプリングし、量子化データに変換するA/
D変換手段と、前記A/D変換手段の量子化データを入
力し、パーシャルレスポンス等化と最尤復号法とを用い
て原デジタル情報を復号すると共に、パーシャルレスポ
ンス等化における時系列の振幅期待値からタイミング信
号の位相誤差情報を生成する最尤復号手段と、予め定め
た記録クロックと前記最尤復号手段から出力された位相
誤差情報とを用いて位相補正したタイミング信号を抽出
して前記A/D変換手段に与えるタイミング信号抽出手
段と、を具備することを特徴とするものである。
【0020】請求項5記載の発明では、前記タイミング
信号抽出手段は、記録クロックとVCO出力との位相を
比較する位相比較器と、前記位相比較器の出力信号を帯
域制限するLPFと、前記最尤復号手段から入力された
位相誤差情報を必要な帯域成分に制限する帯域制限回路
と、前記LPFの出力と前記帯域制限回路の出力とを入
力し、前記タイミング信号の抽出動作の開始を示すゲー
ト信号によって切り換えるセレクタ回路と、中心周波数
制御信号を入力し、前記セレクタ回路の出力信号に基づ
いて周波数を制御して前記VCO出力を生成し、この出
力をタイミング信号として前記A/D変換手段に与える
VCOと、前記ゲート信号が有効となった時刻から現在
までの時間を計測するカウンタ回路と、を具備するもの
であり、前記カウンタ回路の出力によって、前記帯域制
限回路の周波数特性と前記VCOの伝達関数とを変化さ
せることを特徴とするものである。
【0021】請求項6記載の発明では、前記タイミング
信号抽出手段は、位相制御信号に基づいて記録クロック
を時間軸方向に移相し、これをタイミング信号として出
力する移相回路と、前記最尤復号手段から入力された位
相誤差情報を必要な信号成分に制限する帯域制限回路
と、前記帯域制限回路の出力信号を可変増幅して位相制
御信号として前記移相回路に出力する可変増幅器と、前
記移相回路のタイミング信号を入力し、前記タイミング
信号の抽出動作の開始を示すゲート信号が有効となった
時刻から現在までの時間を計測するカウンタ回路と、を
具備するものであり、前記カウンタ回路の出力によって
前記帯域制限回路の周波数特性特性と前記可変増幅器の
増幅率とを変化させることを特徴とするものである。
【0022】以上のような構成により、タイミング信号
抽出手段が、ビタビ復号動作中に得られた生き残りパス
を基に量子化データを分類し、分類された量子化データ
を用いて記録再生系の応答特性を検出する。そして再生
信号に含まれるレベル変動を求め、このうちタイミング
信号抽出手段の出力であるタイミング信号の位相ずれに
よるレベル変動成分を算出し、この算出結果よりタイミ
ング信号の位相を制御する。これにより正確なタイミン
グ信号の抽出が実現できる。また、再生信号に含まれる
タイミング信号の抽出動作をデジタル的な手法で行うこ
とで、アナログ的な調整を必要としないデジタル信号処
理に適したものとなる。
【0023】さらにタイミング信号の位相ずれの検出結
果を用いてタイミング信号の位相を制御する際、タイミ
ング信号抽出動作の初期動作と定常動作において、制御
の特性を変化させることで、高速な定常動作への移行が
行える。
【0024】又請求項7記載の発明は、記録媒体に記録
した原デジタル情報をパーシャルレスポンス等化方式を
利用して原デジタル情報を再生するデジタル情報再生方
法であって、最小極性反転間隔が3以上となる記録符号
で記録された記録媒体から再生信号を取り出し、記録再
生系のインパルス応答h(t)が、a,b,c,dを任
意の定数、kを整数、Tをタイミング信号の周期とする
とき、(式1)を満たす等化方法と、再生信号に含まれ
るタイミング信号とで前記再生信号を量子化し、量子化
されたデータを用いて、前記インパルス応答と最小極性
反転間隔の制約より求まる状態遷移から最尤な状態遷移
系列を推定し、原デジタル情報を再生することを特徴と
するものである。
【0025】又請求項8記載の発明は、記録媒体に記録
した原デジタル情報を、パーシャルレスポンス等化と最
尤復号を用いて再生するデジタル情報再生方法であっ
て、再生信号の振幅情報とパーシャルレスポンス等化出
力の振幅期待値から取り得る状態遷移のうちで、確から
しい状態遷移を選択し、前記確からしい状態遷移の選択
結果を所定の長さに渡って格納し、前記パーシャルレス
ポンス等化によって定まる状態遷移則から、前記再生信
号の振幅情報と前記パーシャルレスポンス等化出力の振
幅期待値 との差の絶対値を累積加算し、該加算結果を
用いて最も確からしい状態遷移系列を求めて原デジタル
情報を復号することを特徴とするものである。
【0026】又請求項9記載の発明は、記録媒体に記録
した原デジタル情報を、パーシャルレスポンス等化と最
尤復号を用いて再生するデジタル情報再生方法であっ
て、再生信号の振幅情報と前記パーシャルレスポンス等
化出力の振幅期待値との差の絶対値を累積加算し、前記
加算結果を用いて取り得る状態遷移のうちで確からしい
状態遷移を選択し、更に各状態の確からしさを示す前記
加算結果の差をとりレジスタに保持し、確からしい状態
遷移結果を所定の長さに渡ってレジスタに格納し、前記
パーシャルレスポンス等化によって定まる状態遷移則か
ら最も確からしい状態遷移系列を求めて前記原デジタル
情報を復号することを特徴とするものである。
【0027】又請求項10記載の発明は、記録媒体に記
録した原デジタル情報を、パーシャルレスポンス等化と
最尤復号を用いて再生するデジタル情報再生方法であっ
て、再生信号の振幅情報と前記パーシャルレスポンス等
化出力の振幅期待値から取り得る状態遷移のうちで確か
らしい状態遷移を選択し、前記確からしい状態遷移の選
択結果を所定の長さに渡ってメモリに格納し、前記パー
シャルレスポンス等化によって定まる状態遷移則から、
前記再生信号の振幅情報と前記パーシャルレスポンス等
化出力の振幅期待値との差の2乗を累積加算し、該加算
結果を用いて最も確からしい状態遷移系列を求めて前記
原デジタル情報を復号することを特徴とするものであ
る。
【0028】このようなデジタル情報再生方法により、
最小極性反転間隔が3以上となるような変調符号と、よ
り多くの符号間干渉を許容するPR等化との組み合わせ
によって、ナイキスト等化に比べてS/N値が改善で
き、良好な誤り率を実現できる。
【0029】(実施の形態1)本発明の第1実施形態に
おけるデジタル情報再生方法について図面を参照しつつ
説明する。変調符号としていわゆる(d,k)制限
(d、kはd、k≧0を満たす整数)を満足するランレ
ングス制限符号(以後、RLL符号と呼ぶ)であって、
特に最小のランレングスの条件(d=2)を満たす符号
を用いる。記録符号は変調符号をNRZI(Non Return
to Zero Inverted) 変調する。またパーシャルレスポン
ス等化としてインパルス応答h(t) が(式1)を満たす
等化方式を用いることとする。a,b,c,dは任意の
定数、kは整数、Tはタイミング信号の周期とすると、
(式1)が成り立つ。
【数2】
【0030】なお本実施形態では、以降簡単のため、い
わゆるPR(1,3,3,1)等化を取り上げ、インパ
ルス応答における定数をそれぞれa=d=1、b=c=
3とする。本実施形態のように最小極性反転距離が3の
記録符号とPR(1,3,3,1)等化方式を組み合わ
せた場合、原デジタル情報bt (tは時刻を表し、0以
上の整数とする)とPR等化出力の振幅値xt は図1の
状態遷移図に従う。
【0031】図1では、各状態に記号S(l,m,n)
が付加されている。S(l,m,n)は1ビット前の記
録符号ct-1 がnで、2ビット前の記録符号ct-2 がm
で、3ビット前の記録符号ct-3 がlであることを示し
ている。また、記録符号ctのシンボルを0または1と
している。図1の各状態遷移を示すパス(path)に付加
されたv/uにおいて、vが現時刻に入力された原デジ
タル情報bt の値を、uがPR等化出力の振幅期待値
(振幅値)xt を示している。
【0032】図1の状態遷移図を時間軸方向に展開した
ものをトレリス線図といい、これを図2で示す。本図に
おいて、kは時刻tの離散値である。トレリス線図は最
尤復号を行う上で各状態の確からしさを表す指標であ
る。再生信号から抽出したタイミング信号で、再生信号
をサンプリングした結果得られる値を再生信号振幅値y
t とする。この再生信号振幅値yt とPR等化出力の振
幅期待値xt の差の絶対値の2乗を毎時刻に累積加算
し、常に最小値をとるように状態遷移の選択を行う。こ
の毎時刻の累積加算値をメトリック値と呼ぶ。このメト
リック値はL(l,m,n) t としてトレリス線図の各時刻t
の各状態に付加されている。
【0033】時刻tについて考えると、時刻tの各状態
において、とりうる時刻t−1からの状態遷移のうち、
最尤な状態遷移を選択する。ここで状態遷移をpathi
(iは0から7までの整数)とおき、各状態遷移を次の
ように定義する。
【0034】時刻t−1の各状態のメトリック値L
(1,1,1) t-1 ,L(1,1,0) t-1 ,L(1,0,0) t-1 ,L
(0,1,1) t-1 ,L(0,0,1) t-1 ,L(0,0,0) t-1 ,と、
時刻tの再生信号振幅値yt が与えられると、毎時刻の
とりうる8本の状態遷移のうち、6本の状態遷移が選択
される。
【0035】ここで状態L(1,1,1) t-1 からL(1,1,1)
t への状態遷移をpath7、状態L(1,1,0) t-1 からL
(1,1,1) t への状態遷移をpath6、状態L(1,0,0) t-1
からL(1,1,0) t への状態遷移をpath5、状態L
(0,0,0) t-1 からL(0,0,1) t への状態遷移をpath4、
状態L(1,1,1) t-1 からL(0,1,1) t への状態遷移をpa
th3、状態L(0,1,1) t-1 からL(0,0,1) t への状態遷
移をpath2、状態L(0,0,1) t-1 からL(0,0,0) t への
状態遷移をpath1、状態L(0,0,0) t-1 からL(0,0,0)
t への状態遷移をpath0、と呼ぶことにする。
【0036】このように各時刻においてメトリック値を
求め、最尤な状態遷移を選択する。選択結果を所定の長
さのレジスタに格納する。そして複数の状態遷移列のう
ち、時間軸方向に対してトレリス線図に従う状態遷移列
がただ1つ求まる。これが最尤な状態遷移列、いわゆる
生き残りパスpt となる。この生き残りパスpt から原
デジタル情報bt が一意に求まり、最尤復号が実現でき
る。
【0037】図3は本発明の第1実施形態におけるデジ
タル情報再生装置の概略構成を示すブロック図である。
本図において記録媒体である光ディスク1から、光学ヘ
ッド2とプリアンプ3を介して再生した再生信号をイコ
ライザ(EQ)4に入力する。EQ4では、記録再生系
の周波数特性が所定のPR等化方式となるように波形整
形する。A/D変換手段16は、タイミング信号抽出手
段18により抽出されたタイミング信号により、波形整
形した再生信号を量子化する。最尤復号手段17は入力
された量子化データから最尤な状態遷移系列を推定し、
原デジタル情報を再生する。さらに最尤復号手段17は
復号結果を用いてタイミング信号抽出手段18へ位相誤
差情報を出力する。タイミング信号抽出手段18はこの
位相誤差情報を基にタイミング信号を発生し、これをA
/D変換手段16に与える。以後、各ブロックの構成及
び動作について詳細に説明する。
【0038】図4は第1実施形態のデジタル情報再生装
置に用いられる最尤復号手段17の構成を示すブロック
図である。最尤復号手段17は、枝メトリック演算手段
11(以下、BMUという)、加算比較選択手段12
(以下、ACSという)、生き残りパス検出手段13
(以下、SMUという)、平滑化手段14(以下、LP
Fという) 、シフトレジスタ15(以下、REGとい
う)で構成する。
【0039】ここで最尤復号手段17の動作について詳
細に述べる。LPF14から出力された8つのPR等化
出力の振幅期待値をxi,t で表す。ここでiは前記の8
種類の状態遷移のうち、pathi (i=0〜7)の番号を
表し、tは時刻を示すものとする。BMU11は次の
(式2)で表される再生信号振幅値yt とPR等化出力
の振幅期待値xi,t との差の絶対値の2乗値、いわゆる
枝メトリックを算出する。 −(yt −xi,t 2 iは0から7の整数 ・・・(式2)
【0040】振幅期待値xi,t は記録再生系の応答特性
において、各状態遷移が生じた場合のPR等化後の振幅
値を表している。例えば、理想的なPR(1,3,3,
1)等化の場合、図1及び図2に示すように、x7,t
8,x3,t =x6,t =7,x2,t =x5,t =4,x1,t
=x4,t =1,x0,t =0となる。
【0041】ここで時刻tの各状態において、とりうる
時刻t−1からの状態遷移のうち、最尤な状態遷移を選
択する方法について説明する。(式2)を用いると次の
(式3)が得られる。 L(1,1,1) t =max[L(1,1,1) t-1-( yt - x7,t )2,L(1,1,0) t-1-( yt - x6,t )2] L(1,1,0) t =L(1,0,0) t-1-( yt - x5,t )2(1,0,0) t =L(0,0,0) t-1-( yt - x4,t )2(0,1,1) t =L(1,1,1) t-1-( yt - x3,t )2(0,0,1) t =L(0,1,1) t-1-( yt - x2,t )2(0,0,0) t =max[L(0,0,1) t-1-( yt - x1,t )2,L(0,0,0) t-1-( yt - x0,t )2] ・・・(式3) ここでmax[α,β] はα,βのうち大きな値を選択する
演算子とする。
【0042】さらに各状態のメトリック値の差M
j,t (jは1から6の整数)を次の(式4)のように定
義する。 M1,t = L(0,0,0) t −L(0,0,1) t2,t = L(0,0,1) t −L(0,1,1) t3,t = L(0,1,1) t −L(1,1,1) t4,t = L(1,0,0) t −L(0,0,0) t5,t = L(1,1,0) t −L(1,0,0) t6,t = L(1,1,1) t −L(1,1,0) t・・・(式4)
【0043】(式3)を(式4)に代入すると、次の
(式5)が得られる。 M2,t =M3,t-1 +(yt −x3,t 2 −(yt −x2,t 2 5,t =M4,t-1 +(yt −x4,t 2 −(yt −x5,t 2 1,t-1 ≧(yt −x0,t 2 −(yt −x1,t 2 ならば M1,t =M1,t-1 +M2,t-1 +(yt −x2,t 2 −(yt −x0,t 2 4,t =(yt −x0,t 2 −(yt −x4,t 2 1,t-1 <(yt −x0,t 2 −(yt −x1,t 2 ならば M1,t =M2,t-1 +(yt −x2,t 2 −(yt −x1,t 2 4,t =M1,t-1 +(yt −x1,t 2 −(yt −x4,t 2 6,t-1 ≧(yt −x7,t 2 −(yt −x6,t 2 ならば M3,t =(yt −x7,t 2 −(yt −x3,t 2 6,t =M5,t-1 +M6,t-1 +(yt −x5,t 2 −(yt −x7,t 2 6,t-1 <(yt −x7,t 2 −(yt −x6,t 2 ならば M3,t =M6,t-1 +(yt −x6,t 2 −(yt −x3,t 2 6,t =M5,t-1 +(yt −x5,t 2 −(yt −x6,t 2 ・・・(式5)
【0044】図5は本実施形態における第1のBMU1
1Aの構成を示すブロック図である。BMU11Aは、
8回路の絶対値演算器11a、2乗演算器11b、減算
器(sub)11cで構成する。BMU11Aは再生信
号振幅値yt の量子化データとPR等化出力の振幅期待
値xi,t の差の絶対値の2乗値、いわゆる枝メトリック
を算出し、さらに次の(式6)の演算を行い、演算結果
E01, t ,E76, t ,E32, t ,E45, t ,E20, t
E04, t ,E21, t ,E14, t ,E73, t ,E57, t
E63, t ,E56, t をACS12に出力する。
【0045】 E01, t =(yt −x0,t 2 −(yt −x1,t 2 E76, t =(yt −x7,t 2 −(yt −x6,t 2 E32, t =(yt −x3,t 2 −(yt −x2,t 2 E45, t =(yt −x4,t 2 −(yt −x5,t 2 E20, t =(yt −x2,t 2 −(yt −x0,t 2 E04, t =(yt −x0,t 2 −(yt −x4,t 2 E21, t =(yt −x2,t 2 −(yt −x1,t 2 E14, t =(yt −x1,t 2 −(yt −x4,t 2 E73, t =(yt −x7,t 2 −(yt −x3,t 2 E57, t =(yt −x5,t 2 −(yt −x7,t 2 E63, t =(yt −x6,t 2 −(yt −x3,t 2 E56, t =(yt −x5,t 2 −(yt −x6,t 2 ・・・(式6)
【0046】図6は本実施形態におけるACS12のブ
ロック図である。ACS12は8つの加算器(add)
12a、2つの比較器(comp)12b、4つのセレ
クタ(sel)12c、6つのレジスタ(reg)12
dで構成する。ACS12は、時刻tにおいて常に時刻
t−1でのメトリック値の差Mj,t-1 (jは1から6の
整数)をレジスタ12dに格納している。そしてACS
12は時刻tの(式6)で表される入力信号E01, t
E76, t ,E32, t ,E45, t ,E20, t ,E04, t
E21, t ,E14, t ,E73, t ,E57, t ,E63, t
E56, t と、時刻t−1でのメトリック値の差
1,t-1 ,M2,t-1 ,M3,t-1 ,M4,t-1 ,M5,t-1
6,t-1 から、次に示す(式7)の演算によって時刻t
でのメトリック値の差M1,t ,M2,t ,M3,t
4,t ,M5,t ,M6,t をそれぞれ求める。
【0047】 M2,t =M3,t-1 +E32, t5,t =M4,t-1 +E45, t1,t-1 ≧E01, t ならば M1,t =M1,t-1 +M2,t-1 +E20, t4,t =E04, t1,t-1 <E01, t ならば M1,t =M2,t-1 +E21, t4,t =M1,t-1 +E14, t6,t-1 ≧E76, t ならば M3,t =E73, t6,t =M5,t-1 +M6,t-1 +E57, t6,t-1 <E76, t ならば M3,t =M6,t-1 +E63, t6,t =M5,t-1 +E56, t ・・・(式7)
【0048】レジスタ12dに格納される値は2つの状
態のもつメトリック値の差となるため、常に所定の値よ
り小さな値を示している。したがって、個々の状態のも
つメトリック値が例えどのような値をとっても、メトリ
ック値の差Mj,t-1 (jは1から6の整数)は所定のビ
ット幅で表すことができる。
【0049】さらにACS12はメトリック値の差を求
めると同時に、8本の状態遷移のうちいずれの状態遷移
を選択したかを2ビットの情報としてSMU13に出力
する。これらの2ビットの出力信号を選択信号と呼び、
SEL0,SEL1とする。ここで具体的なACS12の動作を
説明する。ACS12は毎時刻tにおいて、path2、pa
th3、path4、path5を必ず選択する。ただし、M
1,t-1 ≧E01, t ならばpath0を選択し、ハイレベルを
示す選択信号SEL0をSMU13へ出力する。逆にM
1,t-1 <E01, t ならば、path1を選択し、ローレベル
を示す選択信号SEL0をSMU13へ出力する。またM
6,t-1 ≧E76, t ならばpath7を選択し、ハイレベルを
示す選択信号SEL1をSMU13へ出力する。逆にM
6,t-1 <E7 6,t ならばpath6を選択し、ローレベルを
示す選択信号SEL1をSMU13へ出力する。
【0050】図7〜図9は本実施形態のSMU13の構
成を示すブロック図である。SMU13の動作について
詳細に説明する。SMU13は、所定の長さ(以後、パ
スメモリ長mとする)のレジスタ(以後、パスメモリと
呼ぶ)を8ch分持ち、ACS12から入力された選択
信号に基づき、状態遷移の選択結果をそれぞれのパスメ
モリに格納する。8つの状態遷移が起こり得るので、1
つの状態遷移につきパスメモリ長に相当する数のレジス
タを用意する。
【0051】このパスメモリをでMEM i ,nで表す。iは
0から7までの整数で、状態遷移pathi の番号を表す。
簡単のため添え字には整数iのみを付加することとす
る。またnはパスメモリのアドレスを示し、1からパス
メモリ長mまでの値をとる。SMU13は、複数の論理
回路A、論理回路B、レジスタDで構成する。論理回路
Aは3つの入力a,b,cから、f=a×(b+c)を
満たす信号fを出力する。尚、記号×は論理積を表し、
記号+は論理和を表している。また論理回路Bは2つの
入力d,eからg=d×eを満たす信号gを出力する。
論理回路Aと論理回路Bにより、時刻tと時刻t+1の
状態遷移選択結果から、時刻tの状態遷移選択結果のう
ち、時刻t+1では生き残らない状態遷移をパスメモリ
から取り除くことができる。
【0052】たとえば、時刻tと時刻t+1と時刻t+
2とにおいて、ともにハイレベルである選択信号SEL0と
SEL1が入力される場合について説明する。前述のとお
り、選択信号SEL0とSEL1がハイレベルであるので、path
0とpath7が選択され、path1とpath6は選択されな
い。
【0053】SMU13は時刻tにおいて選択信号SEL0
とSEL1が入力されると、パスメモリMEM0,1、MEM2,1、ME
M3,1、MEM4,1、MEM5,1、MEM7,1にそれぞれ’1’を格納
し、MEM1,1とMEM6,1に’0’を格納する。ここで’1’
はレジスタに格納されたデータがハイレベルであること
を示し、’0’はレジスタに格納されたデータがローレ
ベルであることを示す。
【0054】時刻t+1において選択信号SEL0とSEL1が
入力されると、パスメモリMEM0,1,MEM1,1,MEM2,1,ME
M3,1,MEM4,1,MEM5,1,MEM6,1,MEM7,1に格納されてい
たデータをパスメモリMEM0,2,MEM1,2,MEM2,2,ME
M3,2,MEM4,2,MEM5,2,MEM6,2,MEM7,2にそれぞれ格納
し、パスメモリMEM0,1、MEM2,1、MEM3,1、MEM4,1、MEM
5,1、MEM7,1にそれぞれ’1’を、MEM1,1とMEM6,1に’
0’を格納する。
【0055】さらに時刻t+2において選択信号SEL0と
SEL1が入力されると、論理回路Aの入力aはMEM0,2のデ
ータ’1’となり、論理回路Aの入力bはMEM0,1のデー
タ’1’となり、MEM4,1のデータ’1’を論理回路Aの
入力cとすれば、論理回路Aの出力はf=’1’とな
り、MEM0,3に格納する。
【0056】また、論理回路Aの入力aはMEM1,2のデー
タ’0’となり、論理回路Aの入力bはMEM0,1のデー
タ’1’となり、MEM4,1のデータ’1’を論理回路Aの
入力cとすれば、論理回路Aの出力はf=’0’とな
り、fの値をMEM1,3に格納する。
【0057】また、MEM2,2のデータ’1’を論理回路B
の入力dとし、MEM1,1のデータ’0’を論理回路Bの入
力eとすれば、論理回路Bの出力はg=’0’となり、
gの値をMEM2,3に格納する。
【0058】また、MEM3,2のデータ’1’を論理回路B
の入力dとし、MEM2 ,1のデータ’1’を論理回路Bの
入力eとすれば、論理回路Bの出力はg=’1’とな
り、gの値をMEM3,3に格納する。
【0059】また、MEM4,2のデータ’1’を論理回路B
の入力dとし、MEM5,1のデータ’1’を論理回路Bの入
力eとすれば、論理回路Bの出力はg= ’1’とな
り、gの値をMEM4,3に格納する。
【0060】また、MEM5,2のデータ’1’を論理回路B
の入力dとし、MEM6,1のデータ’0’を論理回路Bの入
力eとすれば、論理回路Bの出力はg=’0’となり、
gの値をMEM5,3に格納する。
【0061】また、論理回路Aの入力aはMEM6,2のデー
タ’0’となり、論理回路Aの入力bはMEM3,1のデー
タ’1’となり、MEM7,1のデータ’1’を論理回路Aの
入力cとすれば、論理回路Aの出力はf=’0’とな
り、fの値をMEM6,3に格納する。
【0062】さらに、論理回路Aの入力aはMEM7,2のデ
ータ’1’となり、論理回路Aの入力bはMEM3,1のデー
タ’1’となり、MEM7,1のデータ’1’を論理回路Aの
入力cとすれば、論理回路Aの出力はf=’1’とな
り、fの値をMEM7,3に格納する。
【0063】以上の演算により、時刻tから時刻t+1
に遷移するpathのうち、path2とpath5が除去された。
さらにパスメモリMEM0,1,MEM1,1,MEM2,1,MEM3,1,ME
M4,1,MEM5,1,MEM6,1,MEM7,1に格納されていたデータ
を、パスメモリMEM0,2,MEM1,2,MEM2,2,MEM3,2,MEM
4,2,MEM5,2,MEM6,2,MEM7,2にそれぞれ格納し、パス
メモリMEM0,1、MEM2,1、MEM3,1、MEM4,1、MEM5,1、MEM
7,1にそれぞれ’1’を、MEM1,1とMEM6,1に’0’を格
納する。
【0064】パスメモリMEM i,3 (iは0から7までの
整数)における演算をMEM i,n (nは4以上でパスメモ
リ長以下の整数)についても行うと、十分にパスメモリ
長が大きい場合、8つのパスメモリMEM i,m のうち、た
だ1つのパスメモリに’1’が格納されることになる。
これが生き残りパスとなる。
【0065】図1の状態遷移図で説明したように、パス
メモリMEM3,mに’1’が格納されているか、又はパスメ
モリMEM4,mに’1’が格納されていれば、SMU13は
復号結果として’1’を出力し、そうでなければSMU
13は復号結果として’0’を出力する。これにより原
デジタル情報bt が再生される。SMU13は生き残り
パスを示す8ビットの情報pi,t (iは0から7までの
整数、tは時刻を示す整数)としてpi,t =MEM
i,m (mはパスメモリ長)を満たすようにLPF14に
出力し、位相誤差情報として、後述のタイミング信号抽
出手段18に出力する。
【0066】なお本実施形態1のSMU13では、論理
回路Aと論理回路Bにより、時刻tと時刻t+1の状態
遷移選択結果から、時刻tの状態遷移選択結果のうち時
刻t+1では生き残らない状態遷移をパスメモリから取
り除く構成とした。しかし、時刻tから時刻t+r(r
は1以上の整数)の状態遷移選択結果から、時刻tの状
態遷移選択結果のうち、時刻t+1から時刻t+rでは
生き残らない状態遷移をパスメモリから取り除く構成に
しても同様の効果が得られる。
【0067】図4において、シフトレジスタ(REG)
15はBMU11とACS12とSMU13との処理時
間分だけ遅延させた再生信号振幅値yt をLPF14に
出力する。また位相誤差情報として後述のタイミング信
号抽出手段18にも出力する。
【0068】LPF14は初期動作と定常動作の2つの
動作を行う。初期動作はいわゆるアクイジションモード
と呼ばれ、記録媒体上の特定パターンからタイミング信
号を高速に抽出し、これに同期するための動作であり、
定常動作はトラッキングモードと呼ばれ、再生信号から
タイミング信号を抽出し、これに追従するための動作で
ある。
【0069】LPF14は振幅期待値x7,t ,x6,t
5,t ,x4,t ,x3,t ,x2,t ,x1,t ,x0,t を格
納するためのレジスタを持ち、次の(式8)を満たす演
算を行い、演算結果をレジスタに格納する。
【0070】pi,t が’1’であれば xi,t+1 =(1/N)×yt +((N−1)/N)×x
i,t ここで Nは正の整数 iは0から7までの整数 ・・・(式8)
【0071】初期動作において、外部から与えられた8
つのPR等化出力の初期振幅期待値x7,init
6,init,x5,init,x4,init,x3,init,x2,init
1,init,x0,initをBMU11に出力しているが、定
常動作では(式8)の演算を行い、更新したレジスタの
データを8つのPR等化出力の振幅期待値x7,t ,x
6,t ,x5,t ,x4,t ,x3,t ,x2,t ,x1,t ,x
0,t としてBMU11に出力する。これは最尤復号結果
から記録再生系の応答特性を検出し、検出結果から適応
的にPR等化特性を変化させていることになる。
【0072】タイミング信号抽出手段18は、SMU1
3から出力された生き残りパスP i,t と、REG15か
ら出力された再生信号振幅値yt を入力し、次に示す
(式9)に従って演算を行う。 pi,t が’1’であれば level i,t =(1/N)×yt +((N−1)/N)×
leveli,t-1 ここで Nは正の整数 i=2または5 ・・・(式9)
【0073】再生信号の量子化に用いられるタイミング
信号に位相誤差がなく、記録再生系の等化特性が(式
1)で表されるインパルス応答となる場合、level2,t
再生信号の立ち下がり波形の振幅値c+dの値をとり、
level5,tは再生信号の立ち上がり波形の振幅値a+bの
値をとる。簡単のために対称なインパルス応答の場合を
考えるとa=d、b=cとなるので、level2,t=level
5,tが満たされる。そこで位相誤差量を次の(式10)
で定義する。 phase _error t =level2,t−level5,t ・・・(式10)
【0074】位相誤差量phase _error t は、正の値を
示すときにはタイミング信号の位相が量子化すべきサン
プリング位置より進んでおり、負の値を示すときにはタ
イミング信号の位相が量子化すべきサンプリング位置よ
り遅れていることになる。タイミング信号抽出手段18
は位相誤差量と、位相誤差量を増幅する増幅器の増幅率
と、初期位相情報とにより、所定のタイミング信号を発
生し、これをA/D変換手段16へ出力する。
【0075】さて、図10は、最尤復号手段17におけ
る第2の枝メトリック演算手段11Bの構成を示すブロ
ック図である。第1の枝メトリック演算手段11Aで
は、枝メトリックを演算する際、(式2)のPR等化出
力の振幅期待値xt の差の絶対値の2乗を算出する方法
を示した。第2の枝メトリック演算手段11Bでは、
(式2)を次に示す(式11)に置き換え、PR等化出
力の振幅期待値xt の差の絶対値を算出する。この方法
では2乗演算器が不要になるため、回路規模の縮小が実
現できる。
【0076】−ABS[yt −xi,t ] iは0から7の整数 ABS[α]はαの絶対値を求める演算子 ・・・(式11)
【0077】(実施の形態2)次に本発明の第2実施形
態におけるデジタル情報再生装置について図面を参照し
つつ説明する。図11は第2実施形態のデジタル情報再
生装置の基本構成を示すブロック図である。ここでは記
録媒体から再生された再生信号はA/D変換手段19に
よって、固定クロックでオーバーサンプリングされる構
成となっている。A/D変換手段19でサンプリングさ
れたデータはD/D変換手段20によって再量子化され
る。D/D変換手段20に入力するタイミング信号は、
タイミング信号抽出手段22から与えられ、D/D変換
手段20は再生信号に含まれるタイミング信号に同期し
た量子化データを出力する。
【0078】最尤復号手段21は、入力された量子化デ
ータから最尤な状態遷移を推定し、原デジタル情報を再
生して出力する。また最尤復号手段21は復号結果から
位相誤差情報をタイミング信号抽出手段22に与える。
タイミング信号抽出手段22は、位相誤差情報のうち高
周波数成分を取り除くというLPF処理を行い、位相誤
差量を算出する。そしてタイミング信号抽出手段22は
初期位相情報(以下、init_timingという)と初期周波
数情報(以下、init_intervalという)と位相誤差量と
より、発振周波数を求め、タイミング信号を出力する。
【0079】本実施形態の動作を更に詳細に述べる。タ
イミング信号抽出手段22は最尤復号手段21から出力
された生き残りパスpi,t とBMU11とACS12と
SMU13でかかった処理時間だけ遅延させた再生信号
振幅値yt を入力し、次の(式9)に従って演算を行
う。演算結果は図示しないレジスタに振幅期待値level
i,t として格納する。 pi,t が’1’であれば、 level i,t =(1/N)×yt +((N−1)/N)×
leveli,t-1 ここで Nは正の整数 i=2または5 ・・・(式9)
【0080】D/D変換手段20で量子化に用いられる
タイミング信号に位相誤差がなく、記録再生系の等化特
性が(式1)で表されるインパルス応答となる場合、le
vel2,tは再生信号の立ち下がり波形の振幅値c+dの値
をとり、level5,tは再生信号の立ち上がり波形の振幅値
a+bの値をとる。簡単のために対称なインパルス応答
の場合を考えると a=d、b=cとなるので、level
2,t=level5,tが満たされる。そこで位相誤差量を前述
した(式10)で定義する。 phase _error t =level2,t−level5,t ・・・(式10)
【0081】位相誤差量phase _error t は、正の値を
示すときにはタイミング信号の位相が量子化すべきサン
プリング位置より進んでおり、負の値を示すときにはタ
イミング信号の位相が量子化すべきサンプリング位置よ
り遅れていることになる。さらにタイミング信号抽出手
段22に含まれる周波数設定手段の設定周波数interval
t を次の(式12)で定義する。 intervalt =init_interval /(1− GAIN × phase_error t ×init_interval) ここでGAINは周波数設定手段の増幅率である。 ・・・(式12)
【0082】なお、インパルス応答が非対称な場合に
は、(式12)を次の(式13)に変形する。 intervalt =init_interval /(1− GAIN ×(phase_error t -(a+b-c-d)) ×init
_interval) ここでGAINは周波数設定手段の増幅率である。 ・・・(式13)
【0083】さらにタイミング信号抽出手段22はタイ
ミング信号の時刻timingt を次の(式14)で定義す
る。 timingt =timingt-1 + intervel t ここでtiming0 =init_timeとする。 ・・・(式14)
【0084】タイミング信号抽出手段22はこうして抽
出したタイミング信号timingt をD/D変換手段20に
出力する。A/D変換手段19が再生信号を周期Tの固
定クロックでオーバーサンプリングした結果をzm (m
は1以上の整数)とする。D/D変換手段20はA/D
変換手段19がサンプリングした結果zm と、タイミン
グ信号抽出手段22の出力するタイミング信号timingt
から、再生信号を量子化した再生信号振幅値yt を次の
(式15)によって算出する。 T×( m-1) ≦timingt <T×mならば yt =(( timing t −T×( m-1))/T) ×zm +((T×m−timingt )/T)×zm-1 ・・・(式15) こうして得られた再生信号振幅値yt を最尤復号手段2
1に出力する。
【0085】以上のようにして再生信号から正確なタイ
ミング信号を抽出し、これに追従することができる。ま
たすべての演算をデジタル信号処理により実現できるの
で、従来アナログ回路で構成されていた場合に必要であ
った調整が不要となる。
【0086】これまで再生信号に含まれるタイミング信
号に追従する定常動作について説明したが、記録媒体上
の特定パターンからタイミング信号を抽出し、高速に同
期するための方法について説明する。記録媒体のフォー
マットがセクタ単位で構成され、データとデータの先頭
に所定の長さのVFOパターンいわゆるランナップが含
まれているとする。ゲート信号は記録媒体のフォーマッ
トに合わせたセクタ内の有効な再生信号の範囲を示す信
号であり、本実施形態でもゲート信号に従い、信号処理
の動作を開始する。また、通常ランナップでは単一のパ
ターンの信号が記録され、PLL回路の引き込み動作に
用いられる。
【0087】図12は本実施形態のタイミング信号抽出
手段22の構成図である。最尤復号手段21から出力し
た位相誤差情報を帯域制限手段23に入力する。帯域制
限手段23は(式10)、(式11)の演算を行い、位
相誤差量を求め、周波数設定手段24に出力する。周波
数設定手段24は(式12)又は(式13)と(式1
4)を用いて、初期位相情報と初期周波数情報と位相誤
差量より、発振周波数を求め、タイミング信号をD/D
変換手段20に出力する。ゲート信号が有効になると時
刻計測手段25は、タイミング信号をカウントし、所定
の値に到達すると、(式10)のNの値と、(式12)
又は(式13)のGAINの値を変更するよう、帯域制限手
段23と周波数設定手段24に制御信号を出力する。
【0088】初期動作では(式10)のNの値を小さ
く、(式12)又は(式13)のGAINの値を高く設定
し、定常動作では(式10)のNの値を大きく、(式1
2)又は(式13)のGAINの値が低くなるように、時刻
計測手段25が制御をかける。以上のような動作によっ
て、高速に初期動作から定常動作への移行が実現でき
る。
【0089】(実施の形態3)次に本発明の第3実施形
態におけるデジタル情報再生装置について図面を参照し
つつ説明する。図13は第3実施形態のデジタル情報再
生装置の基本構成を示すブロック図である。本実施形態
では、タイミング信号抽出手段28が、最尤復号手段2
7から出力された位相誤差情報を(式11)で定義され
る位相誤差量を用いて内蔵のVCOの発振周波数を制御
する構成となっている。
【0090】記録媒体から再生された再生信号は、A/
D変換手段26でサンプリングされ、量子化データに変
換される。最尤復号手段27は入力された量子化データ
から、最尤な状態遷移を推定し、原デジタル情報を再生
して出力する。また最尤復号手段27は復号結果から位
相誤差情報をタイミング信号抽出手段28に出力する。
タイミング信号抽出手段28は、位相誤差情報のうち不
要な信号成分を取り除くLPF処理を行い、位相誤差量
を算出する。そしてタイミング信号抽出手段28は入力
された記録クロックと位相誤差量とより、発振周波数を
求め、タイミング信号をA/D変換手段26に出力す
る。
【0091】ここで本実施形態のデジタル情報再生装置
の動作を詳細に述べる。タイミング信号抽出手段28
は、最尤復号手段27から位相誤差情報として出力され
た生き残りパスを示す8ビットの情報pi,t と、再生信
号振幅値yt とを入力し、発振出力をタイミング信号と
してA/D変換手段26に出力する。
【0092】図14は本実施形態における第1のタイミ
ング信号抽出手段28Aの構成図である。VCO30は
中心周波数制御信号によって中心周波数が設定されてい
る。ゲート信号が有効でない場合、位相比較器29は入
力された記録クロックとVCO30の発振出力の位相を
比較し、比較結果をLPF31に出力する。
【0093】LPF31はVCO30が記録クロックに
追従するために必要な信号成分を取り出し、セレクタ回
路32に出力する。セレクタ回路32はゲート信号によ
って制御され、LPF31の出力信号をVCO30へ出
力する。従ってVCO30は記録クロックに同期して発
振する。次にゲート信号が有効になると、帯域制限回路
33は(式11)で定義される位相誤差量をD/A変換
器34に出力する。D/A変換器34は変換結果をセレ
クタ回路32に出力する。そしてセレクタ回路32は、
D/A変換器34の出力信号をVCO30へ出力する。
従って最尤復号手段27からの位相誤差情報を基にタイ
ミング信号を制御することができる。
【0094】さらに高速に同期するための方法について
説明する。信号処理の動作開始を示すゲート信号が有効
になると、カウンタ回路35はタイミング信号をカウン
トし、所定の値に到達すると、帯域制限回路33の(式
10)のNの値と、VCO30の増幅率を変更するよう
帯域制限回路33とVCO30に制御をかける。一般に
ゲート信号が有効になると、ランナップパターンが入力
されるので、初期動作では(式10)のNの値を小さ
く、VCO30の増幅率の値を高く設定する。定常動作
では(式10)のNの値を大きく、VCO30の増幅率
の値が低くなるように、カウンタ回路35が制御をかけ
る。以上のような動作によって、高速に初期動作から定
常動作への移行が実現できる。
【0095】つぎに位相誤差量を用いて記録クロックの
位相を制御する他のタイミング信号抽出手段の動作につ
いて詳細に述べる。図15は本実施形態における第2の
タイミング信号抽出手段28Bの構成を示すブロック図
である。ゲート信号が有効でない場合、移相回路36は
記録クロックをタイミング信号としてA/D変換手段2
6に出力している。ゲート信号が有効になると、帯域制
限回路37は(式11)で定義される位相誤差量を可変
増幅器38に出力する。可変増幅器38は位相誤差量を
増幅し、演算結果を移相回路36へ出力する。移相回路
36は増幅された位相誤差量を基に、内蔵の可変遅延回
路を用いて記録クロックの位相を制御する。
【0096】さらに高速に同期するための方法について
説明する。信号処理の動作開始を示すゲート信号が有効
になると、カウンタ回路39はタイミング信号をカウン
トし、所定の値に到達すると、帯域制限回路37の(式
10)のNの値と、可変増幅器の増幅率を変更するよ
う、帯域制限回路37と可変増幅器38とに制御信号を
出力する。一般にゲート信号が有効になると、ランナッ
プパターンが入力されるので、初期動作では(式10)
のNの値を小さく、可変増幅器38の増幅率の値を高く
設定し、定常動作では(式10)のNの値を大きく、可
変増幅器38の増幅率の値が低くなるように、カウンタ
回路39が制御をかける。以上のような動作によって、
高速に初期動作から定常動作への移行が実現できる。
【0097】なお、図3の最尤復号手段17として、最
小極性反転間隔が3のランレングス制限符号を例に挙げ
て動作を説明したが、他のランレングス制限符号であっ
てもよい。
【0098】
【発明の効果】以上のように本発明のデジタル情報再生
装置によれば、タイミング信号抽出手段が、ビタビ復号
動作中に得られた生き残りパスをもとに、量子化データ
を分類し、分類された量子化データを用いて記録再生系
の応答特性を検出し、再生信号に含まれるレベル変動を
求め、このうちタイミング信号抽出手段の出力であるタ
イミング信号の位相ずれによるレベル変動成分を算出
し、算出結果よりタイミング信号の位相を制御する。こ
れにより正確なタイミング信号の抽出が実現できる。ま
た、再生信号に含まれるタイミング信号の抽出動作をデ
ジタル的な手法で行うことで、アナログ的な調整を必要
としない、デジタル信号処理に適した構成となる。
【0099】さらにタイミング信号の位相ずれの検出結
果を用いてタイミング信号の位相を制御する際、タイミ
ング信号抽出動作の初期動作と定常動作において、制御
の特性を変化させることで、高速な定常動作への移行が
行える。
【0100】又本発明のデジタル情報再生方法によれ
ば、最小極性反転間隔が3以上となるような変調符号
と、より多くの符号間干渉を許容するPR等化との組み
合わせによって、ナイキスト等化に比べ、S/N値が改
善でき、良好な誤り率を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】最小極性反転距離が3の記録符号とPR(1,
3,3,1)等化方式とを組み合わせた場合の状態遷移
図である。
【図2】最小極性反転距離が3の記録符号とPR(1,
3,3,1)等化方式とを組み合わせた場合のトレリス
線図である。
【図3】本発明の第1実施形態におけるデジタル情報再
生装置の概略構成図である。
【図4】第1実施形態のデジタル情報再生装置における
最尤復号手段のブロック図である。
【図5】第1実施形態のデジタル情報再生装置における
第1の枝メトリック演算手段(BMU)11Aのブロッ
ク図である。
【図6】第1実施形態のデジタル情報再生装置における
加算比較選択演算手段(ACS12)のブロック図であ
る。
【図7】第1実施形態のデジタル情報再生装置における
生き残りパス検出手段(SMU)13のブロック図(そ
の1)である。
【図8】第1実施形態のデジタル情報再生装置における
生き残りパス検出手段(SMU)13のブロック図(そ
の2)である。
【図9】第1実施形態のデジタル情報再生装置における
生き残りパス検出手段(SMU)13のブロック図(そ
の3)である。
【図10】第1実施形態のデジタル情報再生装置におけ
る第2の枝メトリック演算手段(BMU)11のブロッ
ク図である。
【図11】本発明の第2実施形態におけるデジタル情報
再生装置の概略構成図である。
【図12】第2実施形態のデジタル情報再生装置におけ
るタイミング信号抽出手段22の構成図である。
【図13】本発明の第3実施形態におけるデジタル情報
再生装置の概略構成図である。
【図14】第3実施形態のデジタル情報再生装置におけ
る第1のタイミング信号抽出手段28Aの構成図であ
る。
【図15】第3実施形態のデジタル情報再生装置におけ
る第2のタイミング信号抽出手段28Bの構成図であ
る。
【図16】従来のデジタル情報再生装置の構成例を示す
ブロック図である。
【図17】従来のデジタル情報再生装置の動作を示す信
号波形図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 光学へッド 3 プリアンプ 4 EQ 5 A/D変換器 6 最尤復号器 7 コンパレータ 8,29 位相比較器 9,31 LPF 10,30 VCO 11,11A,11B 枝メトリック演算手段(BM
U) 11a 絶対値演算器 11b 2乗演算器 11c 減算器 12 加算比較選択演算手段(ACS) 12a 加算器 12b 比較器 12c セレクタ 12d レジスタ 13 生き残りパス検出手段(SMU) 14 平滑化手段(LPF) 15 シフトレジスタ(REG) 16,19,26 A/D変換手段 17,21,27 最尤復号手段 18,22,28,28A,28B タイミング信号抽
出手段 20 D/D変換手段 23 帯域制限手段 24 周波数設定手段 25 時刻計測手段 32 セレクタ回路 33,37 帯域制限回路 34 D/A変換器 35 カウンタ回路 36 移相回路 38 可変増幅器 39 カウンタ回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に記録した原デジタル情報をパ
    ーシャルレスポンス等化方式を利用して再生するデジタ
    ル情報再生装置であって、 記録媒体から再生された再生信号を、位相補正されたタ
    イミング信号でサンプリングし、量子化データに変換す
    るA/D変換手段と、 前記A/D変換手段の量子化データを入力し、パーシャ
    ルレスポンス等化と最尤復号法とを用いて原デジタル情
    報を復号すると共に、パーシャルレスポンス等化におけ
    る時系列の振幅期待値からタイミング信号の位相誤差情
    報を生成する最尤復号手段と、 前記最尤復号手段から出力された位相誤差情報から、位
    相補正したタイミング信号を抽出して前記A/D変換手
    段に与えるタイミング信号抽出手段と、を具備すること
    を特徴とするデジタル情報再生装置。
  2. 【請求項2】 記録媒体に記録した原デジタル情報をパ
    ーシャルレスポンス等化方式を利用して再生するデジタ
    ル情報再生装置であって、 記録媒体から再生された再生信号を、一定のクロック周
    期でオーバサンプリングし、デジタル信号に変換するA
    /D変換手段と、 前記A/D変換手段により変換されたデジタル信号を入
    力し、位相補正されたタイミング信号で再サンプリング
    し、量子化データに変換するD/D変換手段と、 前記D/D変換手段の量子化データを入力し、パーシャ
    ルレスポンス等化と最尤復号法とを用いて原デジタル情
    報を復号すると共に、パーシャルレスポンス等化におけ
    る時系列の振幅期待値からタイミング信号の位相誤差情
    報を生成する最尤復号手段と、 前記最尤復号手段から出力された位相誤差情報、及び予
    め定めた初期位相情報と初期周波数情報とから、位相補
    正したタイミング信号を抽出して前記A/D変換手段に
    与えるタイミング信号抽出手段と、を具備することを特
    徴とするデジタル情報再生装置。
  3. 【請求項3】 前記タイミング信号抽出手段は、 前記最尤復号手段から入力された位相誤差情報を必要な
    信号成分に制限する帯域制限手段と、 前記帯域制限手段で帯域制限された位相誤差情報を制御
    電圧としてタイミング信号を発振する周波数設定手段
    と、 前記周波数設定手段のタイミング信号を入力し、タイミ
    ング信号の抽出動作の開始を示すゲート信号が有効とな
    った時刻から、現在までの時間を計測する時刻計測手段
    と、を具備するものであり、 前記時刻計測手段の出力によって、前記帯域制限手段の
    周波数特性と前記周波数設定手段の伝達関数とを変化さ
    せ、初期動作と定常動作におけるタイミング信号を切り
    換えることを特徴とする請求項2記載のデジタル情報再
    生装置。
  4. 【請求項4】 記録媒体に記録した原デジタル情報をパ
    ーシャルレスポンス等化方式を利用して再生するデジタ
    ル情報再生装置であって、 記録媒体から再生された再生信号を、位相補正されたタ
    イミング信号でサンプリングし、量子化データに変換す
    るA/D変換手段と、 前記A/D変換手段の量子化データを入力し、パーシャ
    ルレスポンス等化と最尤復号法とを用いて原デジタル情
    報を復号すると共に、パーシャルレスポンス等化におけ
    る時系列の振幅期待値からタイミング信号の位相誤差情
    報を生成する最尤復号手段と、 予め定めた記録クロックと前記最尤復号手段から出力さ
    れた位相誤差情報とを用いて位相補正したタイミング信
    号を抽出して前記A/D変換手段に与えるタイミング信
    号抽出手段と、を具備することを特徴とするデジタル情
    報再生装置。
  5. 【請求項5】 前記タイミング信号抽出手段は、 記録クロックとVCO出力との位相を比較する位相比較
    器と、 前記位相比較器の出力信号を帯域制限するLPFと、 前記最尤復号手段から入力された位相誤差情報を必要な
    帯域成分に制限する帯域制限回路と、 前記LPFの出力と前記帯域制限回路の出力とを入力
    し、前記タイミング信号の抽出動作の開始を示すゲート
    信号によって切り換えるセレクタ回路と、 中心周波数制御信号を入力し、前記セレクタ回路の出力
    信号に基づいて周波数を制御して前記VCO出力を生成
    し、この出力をタイミング信号として前記A/D変換手
    段に与えるVCOと、 前記ゲート信号が有効となった時刻から現在までの時間
    を計測するカウンタ回路と、を具備するものであり、 前記カウンタ回路の出力によって、前記帯域制限回路の
    周波数特性と前記VCOの伝達関数とを変化させること
    を特徴とする請求項4記載のデジタル情報再生装置。
  6. 【請求項6】 前記タイミング信号抽出手段は、 位相制御信号に基づいて記録クロックを時間軸方向に移
    相し、これをタイミング信号として出力する移相回路
    と、 前記最尤復号手段から入力された位相誤差情報を必要な
    信号成分に制限する帯域制限回路と、 前記帯域制限回路の出力信号を可変増幅して位相制御信
    号として前記移相回路に出力する可変増幅器と、 前記移相回路のタイミング信号を入力し、前記タイミン
    グ信号の抽出動作の開始を示すゲート信号が有効となっ
    た時刻から現在までの時間を計測するカウンタ回路と、
    を具備するものであり、 前記カウンタ回路の出力によって前記帯域制限回路の周
    波数特性特性と前記可変増幅器の増幅率とを変化させる
    ことを特徴とする請求項4記載のデジタル情報再生装
    置。
  7. 【請求項7】 記録媒体に記録した原デジタル情報をパ
    ーシャルレスポンス等化方式を利用して原デジタル情報
    を再生するデジタル情報再生方法であって、 最小極性反転間隔が3以上となる記録符号で記録された
    記録媒体から再生信号を取り出し、 記録再生系のインパルス応答h(t)が、 a,b,c,dを任意の定数、kを整数、Tをタイミン
    グ信号の周期とするとき、 【数1】 を満たす等化方法と、再生信号に含まれるタイミング信
    号とで前記再生信号を量子化し、 量子化されたデータを用いて、前記インパルス応答と最
    小極性反転間隔の制約より求まる状態遷移から最尤な状
    態遷移系列を推定し、原デジタル情報を再生することを
    特徴とするデジタル情報再生方法。
  8. 【請求項8】 記録媒体に記録した原デジタル情報を、
    パーシャルレスポンス等化と最尤復号を用いて再生する
    デジタル情報再生方法であって、 再生信号の振幅情報とパーシャルレスポンス等化出力の
    振幅期待値から取り得る状態遷移のうちで、確からしい
    状態遷移を選択し、 前記確からしい状態遷移の選択結果を所定の長さに渡っ
    て格納し、 前記パーシャルレスポンス等化によって定まる状態遷移
    則から、前記再生信号の振幅情報と前記パーシャルレス
    ポンス等化出力の振幅期待値との差の絶対値を累積加算
    し、該加算結果を用いて最も確からしい状態遷移系列を
    求めて原デジタル情報を復号することを特徴とする請求
    項7記載のデジタル情報再生方法。
  9. 【請求項9】 記録媒体に記録した原デジタル情報を、
    パーシャルレスポンス等化と最尤復号を用いて再生する
    デジタル情報再生方法であって、 再生信号の振幅情報と前記パーシャルレスポンス等化出
    力の振幅期待値との差の絶対値を累積加算し、 前記加算結果を用いて取り得る状態遷移のうちで確から
    しい状態遷移を選択し、 更に各状態の確からしさを示す前記加算結果の差をとり
    レジスタに保持し、確からしい状態遷移結果を所定の長
    さに渡ってレジスタに格納し、 前記パーシャルレスポンス等化によって定まる状態遷移
    則から最も確からしい状態遷移系列を求めて前記原デジ
    タル情報を復号することを特徴とする請求項8記載のデ
    ジタル情報再生方法。
  10. 【請求項10】 記録媒体に記録した原デジタル情報
    を、パーシャルレスポンス等化と最尤復号を用いて再生
    するデジタル情報再生方法であって、 再生信号の振幅情報と前記パーシャルレスポンス等化出
    力の振幅期待値から取り得る状態遷移のうちで確からし
    い状態遷移を選択し、 前記確からしい状態遷移の選択結果を所定の長さに渡っ
    てメモリに格納し、 前記パーシャルレスポンス等化によって定まる状態遷移
    則から、前記再生信号の振幅情報と前記パーシャルレス
    ポンス等化出力の振幅期待値との差の2乗を累積加算
    し、該加算結果を用いて最も確からしい状態遷移系列を
    求めて前記原デジタル情報を復号することを特徴とする
    請求項7記載のデジタル情報再生方法。
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JP2004342300A (ja) * 2003-05-13 2004-12-02 Agere Systems Inc 補間を用いた非同期サーボ・データの最尤検出
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