JPH09160002A - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置に関するもので、画素領域端か
らの光漏れを防止することにより黒表示の品質が高ま
り、コントラストが高く、高品位の画像が得られるよう
にすることを目的とする。 【解決手段】 アレイ基板Ａ上で、かつ画像表示領域の
外側に遮光層２４を具備したものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、高性能、高歩留ま
りの液晶表示装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、液晶表示装置は特に画像表示に代
表される大容量表示に向けてのアプローチが活発であ
り、低価格デバイスが実現出来るディスプレイとして最
も注目されている。

【０００３】図４（ａ）、（ｂ）は従来の液晶表示の一
例で、マトリクス型液晶表示装置のアレイ基板の平面構
造と断面構成図を示す。複数のスイッチング素子１、複
数の画素電極２、絶縁層３および信号配線電極群（映像
信号４ａ、走査信号線４ｂ）からなるマトリクス状の画
像表示領域と外部駆動回路からの信号入力電極５とを有
した透明な絶縁基板６からなるアレイ基板Ａと、透明な
共通電極７と遮光層８とを有した透明な絶縁基板９から
なる対向基板Ｂとを有し、これらのアレイ基板Ａと対向
基板Ｂとをガラスファイバー或いは樹脂微粒子からなる
スペーサ１０を介して画素電極２と共通電極７とが対向
するように樹脂接着剤にて貼合わせ、そしてスペーサ１
０により形成された隙間に液晶組成物１１を充填して液
晶表示装置を形成している。

【０００４】以上のように構成された液晶表示装置は、
これらの画素電極群２にスイッチング素子１を介して選
択的に電圧を印加することにより任意の情報を表示する
ことが出来る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の液晶表示装置の
構造では以下に示すような課題がある。図５は従来の液
晶表示装置を組み込んだモジュールの構成を示してい
る。Ｃは従来の液晶表示装置、１２は液晶表示装置を電
気的に駆動させる機能を有したプリント基板であり、前
記液晶表示装置Ｃの信号入力電極５とドライバーＩＣ１
３が電気的に接続されている。１４は光源となる導光板
と冷陰極管とレンズシートからなるバックライトユニッ
ト、１５はバックライトユニット１４と液晶表示装置Ｃ
を保持するフレーム、１６はこれらすべてを保持するフ
レームである。

【０００６】このような構成の液晶モジュールでは表示
領域の端からの光漏れが生じ、表示品位を著しく損なっ
た。この原因を図５（ｂ）にて詳細を説明する。図５
（ｂ）は図５（ａ）の表示領域端の拡大図である。通
常、黒表示を行った場合、画素電極を通過する光１７は
電気的に制御され、黒表示を実現する。しかしながら、
画素電極を通過しない光１８は電気的に制御されないた
めに目的の黒表示とならない。したがって、画素領域の
周辺で光り漏れが生じることとなる。

【０００７】そこで本発明は、上記の欠点を解消し、表
示品位の優れた液晶表示装置を提供することを目的とす
るものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、アレイ基板上の画像表示領域の外側に不透
明な遮光部を具備した構成とするものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の液晶表示装置では、アレ
イ基板上の画素表示領域の外側に不透明な遮光部を具備
したことによって、画素電極を通過しない光は遮断さ
れ、画素領域の周辺に光り漏れが生じない。したがっ
て、黒表示の品質が高まり、コントラストが高く、高品
位の画像が得られる。

【００１０】さらに、前記遮光部を対向基板の共通電極
と電気的に接続することにより、画素表示領域の近接し
た領域が固定電位によってシールドされ、静電気の突入
を防止できる。

【００１１】以下本発明の第１の実施例について説明す
る。図１は本発明の一実施例の液晶表示装置を示す図
で、図４と同一部分には同一番号を付している。図１
（ｂ）は図１（ａ）のＡ−Ａ′線の断面図、図１（ｃ）
はＢ−Ｂ′線の断面図である。

【００１２】まず、以下に本発明のアレイ基板Ａについ
て説明する。アレイ基板Ａは、絶縁基板６上に、プラズ
マＣＶＤで生成した膜厚５０ｎｍの非晶質珪素を半導体
とした薄膜トランジスタ（ＴＦＴ）からなる複数のスイ
ッチング素子１と、スパッタにより生成した膜厚１００
ｎｍのインジウム−錫酸化物（以下ＩＴＯ）からなる画
素電極群２と、スパッタ成膜した膜厚２００ｎｍのアル
ミニウムからなる走査信号線４ｂと、膜厚３５０ｎｍの
アルミニウム１９と膜厚７０ｎｍのチタン２０の２層構
造からなる画像信号線４ａを形成して画像表示領域を設
け、そして画像信号線４ａと同様な構成をもつ外部駆動
回路からの信号入力電極５を形成している。さらに、プ
ラズマＣＶＤで成膜された膜厚１５０ｎｍの窒化珪素層
２１とスパッタにて成膜された膜厚１００ｎｍの酸化タ
ンタル層２２とからなるゲート絶縁膜２３を挟んで下層
に位置するように、画素表示領域の外側に不透明なクロ
ム膜からなる遮光部としての遮光層２４が形成されてい
る。前記クロム膜はスパッタにより形成され、この膜厚
は１５０ｎｍであり、光を透過しない。

【００１３】図２は本発明の実施例における液晶表示装
置の断面構成図とこれを用いたモジュール構成を示して
いる。次に図２の詳細を説明する。前記アレイ基板Ａ
に、ＩＴＯからなる透明な共通電極７とクロムによって
形成されたブラックストライプ層である遮光層８とポリ
イミド配向膜を有したガラス基板による絶縁基板９から
なる対向基板Ｂを、ガラスファイバー或いは樹脂微粒子
からなるスペーサ１０を介在させて画素電極２と共通電
極７を対向させて樹脂接着剤にて貼合わせ、スペーサ１
０により形成された隙間に液晶組成物１１を充填し、液
晶表示装置を構成する。ここで、液晶はＴＮ型液晶組成
物を用いた。

【００１４】以上のように構成された液晶表示装置の動
作は従来と同様である。なお、遮光層２４は、導電性ペ
ースト２５を介して対向基板Ｂの共通電極７と電気的に
接続されている。なお、遮光層２４は共通電極７に接続
するのではなく、ドライバーＩＣを実装する際、プリン
ト基板内に設けた対向電位の信号線と接続してもよい。

【００１５】これによって、バックライトユニットを具
備したモジュールとした場合、表示領域端からの光の透
過を完全に遮断できる。

【００１６】次に、本発明第２の実施例について説明す
る。図３は本発明の第２の実施例のアレイ基板を示す図
であり、図３（ｂ）は図３（ａ）のＡ−Ａ′線の断面
図、図３（ｃ）はＢ−Ｂ′線の断面図である。この実施
例では、走査信号線４ｂと同等な構成であるアルミニウ
ムによる遮光層２６と画像信号線４ａと同等な構成であ
るアルミニウムとチタンの２層による遮光層２７を画素
領域の外側に設けている。他の部分は図１に示した構成
と同様である。これによって従来と同様な工数にて製造
が可能である。

【００１７】なお、遮光層として実施例１ではクロム
膜、実施例２ではアルミニウムを用いたが、不透明な樹
脂材料でもよい。

【００１８】

【発明の効果】以上のように本発明は、画素表示領域の
外側に不透明な材料の遮光部を具備することによって、
画素電極を通過しない光は遮断され、画素領域の周辺に
光り漏れが生じない。したがって、黒表示の品質が高ま
り、コントラストが高く、高品位の画像が得られた。

【００１９】さらに、前記不透明な材料が対向基板の共
通電極と電気的に接続されることにより、画素表示領域
の近接した領域が固定電位によってシールドすることに
よって静電気の突入を防止できる。これによって、液晶
表示装置の歩留り、コストダウンを図ることができ、か
つ、表示性能を飛躍的に向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明の一実施例による液晶表示装置
のアレイ基板の平面図 （ｂ）は図１（ａ）におけるＡ−Ａ′線の断面図 （ｃ）は図１（ａ）におけるＢ−Ｂ′線の断面図

【図２】本発明の一実施例による液晶表示装置の断面図

【図３】（ａ）は本発明の第２の実施例による液晶表示
装置のアレイ基板の平面図 （ｂ）は図３（ａ）におけるＡ−Ａ′線断面図 （ｃ）は図３（ａ）におけるＢ−Ｂ′線断面図

【図４】（ａ）は従来の液晶表示装置のアレイ基板の平
面図 （ｂ）は従来の液晶表示装置の断面構成図

【図５】（ａ）は従来の液晶表示装置の構成図 （ｂ）は図５（ａ）の要部の拡大図

【符号の説明】

１ スイッチング素子 ２ 画素電極 ４ａ 画像信号線 ４ｂ 走査信号線 ２４，２６，２７ 遮光層 Ａ アレイ基板 Ｂ 対向基板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のスイッチング素子、複数の画素電
   極および配線電極群からなるマトリクス状の画像表示領
   域を有するアレイ基板と、共通電極を有する対向基板と
   を所定の隙間を保持して配置し、かつその隙間内に液晶
   組成物を充填することにより構成し、前記アレイ基板上
   で、かつ画像表示領域の外側に不透明な遮光部を具備し
   た液晶表示装置。
2. 【請求項２】 アレイ基板上の不透明な遮光部対向基板
   の共通電極に電気的に接続されている請求項１記載の液
   晶表示装置。