JPH09158807A - 燃料噴射ポンプの取付構造 - Google Patents

燃料噴射ポンプの取付構造

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JPH09158807A
JPH09158807A JP34437895A JP34437895A JPH09158807A JP H09158807 A JPH09158807 A JP H09158807A JP 34437895 A JP34437895 A JP 34437895A JP 34437895 A JP34437895 A JP 34437895A JP H09158807 A JPH09158807 A JP H09158807A
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fuel injection
injection pump
flange
engine
banks
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JP34437895A
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Haruyo Kimura
治世 木村
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B75/22Multi-cylinder engines with cylinders in V, fan, or star arrangement

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、V型エンジンのバンク間の剛性を
アップするフランジを利用して燃料噴射ポンプを取付け
た燃料噴射ポンプの取付構造を提供する。 【解決手段】 シリンダブロック2のバンク4,5の端
部には、バンク4,5間に延びるフランジ12が一体又
は別体に設けられ、バンク4,5の剛性をアップする。
燃料噴射ポンプ7がフランジ12に対して固定用ボルト
18により固定される。ボルト18による燃料噴射ポン
プ7の取付け作業をエンジン1の端面から行うことがで
きるので、組付け作業性が向上する。オイルギャラリ1
9からの潤滑油の供給は、フランジ12に形成された潤
滑油通路20を通じて行われるので、エンジン1の周囲
は、従来のように配管類で複雑になることがなく、格段
に簡素化され、潤滑油供給系統の部品点数が減少し、コ
ストの低減が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コモンレール式
等の燃料噴射システムを備えた燃料噴射式V型エンジン
における燃料噴射ポンプの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】多気筒のガソリンエンジン又はディーゼ
ルエンジンにおいては、クランクシャフトの軸線に直交
する平面で見て左右の燃焼用シリンダの軸線をV型に配
置した、所謂V型エンジンが広く用いられている。ま
た、エンジンの燃焼室への燃料の供給については、燃料
を燃焼室に直接的に噴射して供給する燃料噴射システム
が広く用いられている。燃料噴射システムを用いる場
合、燃料噴射ポンプがエンジンに取り付けられる。V型
エンジンにおいては、燃焼用シリンダが内部に設けられ
る両バンク間の領域に燃料噴射ポンプを配置する構造が
知られている(例えば、実公昭57−7779号公報参
照)。両バンク間の領域に燃料噴射ポンプを配置する構
造によれば、燃料噴射ポンプは、バンク間の底面、即ち
デッキ面に溶接等で固定したブラケットに支持された吸
音材を介して、エンジン本体であるシリンダブロックに
取り付けられている。
【0003】また、燃料噴射ポンプは、通常、エンジン
のクランク軸に連動するカム軸に設けられたカムにてプ
ランジャを駆動して燃料を圧送するように構成されてい
る。このため、燃料噴射ポンプは、例えば、カムとカム
ローラからなる回転運動を往復運動に変換する運動変換
機構と、カムローラと一体のプランジャがポンプシリン
ダ内を往復運動自在に嵌挿されるプランジャ・シリンダ
機構とを有している。これらの運動変換機構において
は、カムとカムローラの接触面やプランジャ・シリンダ
機構の摺動面に、焼付きの防止と冷却のための潤滑油を
供給する必要がある。
【0004】従来のコモンレール式等の燃料噴射システ
ムを備えた燃料噴射式V型エンジン1では、図4に示す
ように、燃料噴射ポンプ7がエンジン本体を構成するバ
ンク4,5間に取り付けられたものが知られている。バ
ンク4,5間のスペースには、燃料噴射ポンプ7及びコ
モンレール9が配置されている。燃料噴射ポンプ7から
送り出される燃料は燃料送りパイプ8を通じてコモンレ
ール9に一旦蓄積される。コモンレール9から供給され
る燃料は、燃料供給パイプ10を通じてインジェクタ1
1へ供給される。燃料噴射ポンプ7を潤滑するには、潤
滑油をシリンダブロックに設けたオイルギャラリーから
外部配管27を通じて燃料噴射ポンプ7に設けた給油口
24に送り込んでいる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような直接噴射
式V型エンジンでは、燃料噴射ポンプの取付けに関して
以下のような技術的な問題点がある。即ち、両バンク間
のデッキ面に燃料噴射ポンプを配置したV型エンジンで
は、燃料噴射ポンプを例えばボルトのような固着手段に
よって取り付ける場合に、作業者は、固着具とその操作
用の工具を持った手を狭いバンク間の領域に差し入れ
て、しかもその工具を前記領域内で操作するという取付
け作業をしなければならず、極めて作業性が悪い。
【0006】また、V型エンジンでは、各バンクはシリ
ンダブロックのクランクケース側である基部で互いに一
体化されているのみである。シリンダヘッドが取り付け
られる側である両先端部は互いに拘束されておらず、各
バンクの先端部は基部に対して片持ち状の構造となって
いる。したがって、各バンクの先端部は、基部と比較し
て剛性が低くなっている。そのため、各バンク内に形成
されている燃焼室において高速で高低圧を繰り返す燃焼
圧力によって、両バンクを開閉させようとする振動が生
じ易く、かかる振動はエンジン騒音の原因の一つとなっ
ている。
【0007】更に、燃料噴射ポンプの潤滑油路は、シリ
ンダブロック内のオイルギャラリーから燃料噴射ポンプ
のケース本体に接続する外部配管から構成されるため、
エンジンの周囲には、配管自体のためのスペース、配管
とエンジン関連機器との干渉を予め防ぐための干渉予防
スペース、或いは配管を燃料噴射ポンプ及びシリンダブ
ロックに接続するための組付けスペース等の各種スペー
スを余裕をもって確保する必要があり、その結果、エン
ジンの外観や構造をコンパクトにすることができない。
また、外部配管とするには各種のパイプや管継手を用意
する必要があり、必然的に部品点数が多くなる。更に、
燃料噴射ポンプをバンク間に配置させる場合には、配管
や継手の脱着作業性も良くない。このように、燃料噴射
ポンプ系統において外部配管構造を採用すると、製作、
組立、及びメンテナンス等の各段階でコストが上昇する
ことになる。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の主たる目的
は、燃料噴射ポンプをV型エンジンに取り付けるに当た
って、エンジンの両バンクを連結したフランジに燃料噴
射ポンプを取り付けることにより、燃料噴射ポンプのエ
ンジンへの取付け作業性を格段に向上させると共に、特
に、両バンクの開先方向の歪みに対する剛性をアップし
たV型エンジンにおける燃料噴射ポンプの取付構造を提
供することである。
【0009】この発明の目的は、前記バンクを構成する
シリンダブロックに形成されたオイルギャラリからの潤
滑油の燃料噴射ポンプへの供給を、外部配管を通じて行
うことなく、前記フランジの内部に形成した潤滑油通路
を利用することにより、エンジン周囲の省スペースを図
り、エンジンの外観や構造をコンパクトにし、部品点数
を減少し、しかも燃料噴射ポンプへの潤滑油路の接続を
簡素化して燃料噴射ポンプ系統に費やすコストを低減さ
せたV型エンジンにおける燃料噴射ポンプの取付構造を
提供することである。
【0010】この発明は、燃料噴射システムを備えたV
型エンジンのバンク間に形成されるスペースに燃料噴射
ポンプが配置された燃料噴射ポンプの取付構造におい
て、前記バンクの端部から前記バンク間に渡ってフラン
ジを延設し、前記フランジに前記燃料噴射ポンプが固定
されていることを特徴とする燃料噴射ポンプの取付構造
に関する。
【0011】この燃料噴射ポンプの取付構造において、
前記フランジは前記バンクに一体に形成されている。
【0012】又は、この燃料噴射ポンプの取付構造にお
いて、前記フランジは前記バンクと別体に形成され、前
記フランジは前記バンクに固着されている。
【0013】特に、この燃料噴射ポンプの取付構造は、
前記バンクを構成するシリンダブロックに形成されたオ
イルギャラリと前記燃料噴射ポンプに形成された潤滑油
通路とは、前記シリンダブロックと前記フランジとにそ
れぞれ形成された潤滑油通路を通じて接続されている。
従って、この燃料噴射ポンプの取付構造を適用すると、
前記バンクを構成するシリンダブロックに形成されたオ
イルギャラリからの潤滑油は、前記フランジに形成され
た潤滑油通路を通じて前記燃料噴射ポンプの潤滑油系統
の通路に供給できる。
【0014】この燃料噴射ポンプの取付構造は、上記の
ように、ポンプ本体を前記バンクの端部から前記バンク
間に渡って延設されたフランジに固定したものであるか
ら、フランジはデッキ面と交差する関係に配置されるた
め、両バンク間の窪んだスペースを利用してデッキ面上
に配置された燃料噴射ポンプを、エンジン外部、即ち前
面からフランジに面する方向への工具等の操作により固
定することができる。また、エンジンの両バンクが前記
フランジによって互いに連結されるため、バンクの剛性
がアップすることができ、エンジンの運転に伴う高速で
高低圧を繰り返す燃焼圧力による振動を抑制することが
でき、低騒音エンジンを提供できる。
【0015】また、この燃料噴射ポンプの取付構造にお
いて、前記フランジを前記バンクに一体構造に形成した
場合には、エンジン本体とフランジとが鋳造時に予め一
体形成されるので、そのまま燃料噴射ポンプの取り付け
に利用でき、製造が容易でかつ製造コストも低減でき
る。
【0016】また、この燃料噴射ポンプの取付構造にお
いて、前記フランジを、例えば、比較的肉厚の板材から
前記バンクとは別体構造として形成し、前記フランジを
前記バンクにボルト、溶接等で固着できるので、この燃
料噴射ポンプの取付構造を既存のV型エンジンにも容易
に適用することができる。
【0017】更に、この燃料噴射ポンプの取付構造にお
いて、前記バンクを構成するシリンダブロックに形成さ
れたオイルギャラリからの潤滑油を、前記フランジに形
成された潤滑油通路を通じて前記燃料噴射ポンプに供給
した場合には、オイルギャラリから燃料噴射ポンプへの
潤滑油の供給が、フランジ内部を通って直接に供給され
るので、従来のような外部配管を必要とせず、エンジン
回りは、スペース上余裕ができ、配管類で複雑になるこ
とがなく、簡素化される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
によるV型エンジンにおける燃料噴射ポンプの取付構造
の実施例を説明する。この燃料噴射ポンプの取付構造
は、ディーゼルエンジンは勿論のこと、燃焼室に燃料を
直接噴射するガソリンエンジン等にも適用できる。図1
はこの発明によるV型エンジンにおける燃料噴射ポンプ
の取付構造を示す平面図、図2は図1に示した取付構造
の燃料噴射ポンプ取付け側の端面図、及び図3は図1に
示した取付構造の側面図である。
【0019】図1、図2及び図3に示すV型エンジン1
は、例えば、多気筒のDOHC型燃料直噴式ディーゼル
エンジンである。エンジン1におけるシリンダブロック
2は、クランクケース側の基部から互いに斜め上方にV
字状に開先状に延びるバンク4,5を有している。バン
ク4,5は、それぞれ多気筒を一列に配置しており、バ
ンク4に設けられた多気筒と、バンク5に設けられた多
気筒とは、エンジン出力軸の方向で見て互いに食い違い
状に配置されている。バンク4,5間には、底面となる
デッキ面6上にV字状のスペースが形成されており、燃
料噴射ポンプ7が前記スペース内に配置されている。燃
料噴射ポンプの配置には、デッキ面6という両バンク
4,5間の窪みスペースが利用されているので、エンジ
ン1周囲のスペースは無駄無く利用されている。
【0020】燃料噴射ポンプ7は、図示しない燃料タン
ク内の燃料を吸い上げて加圧し、加圧燃料を燃料送りパ
イプ8を介して蓄圧配管を構成するコモンレール9に供
給する。コモンレール9は、供給された高圧燃料を貯蔵
する共用通路を形成している。高圧燃料は、コモンレー
ル9から燃料供給パイプ10を介して、各気筒に対して
取り付けられたインジェクタ11に送られる。各インジ
ェクタ11は上部に電磁アクチュエータを有する電磁作
動式であり、燃料供給制御装置は電磁アクチュエータの
作動を制御してインジェクタ11から燃焼室内へ噴出さ
れる燃料の噴射時期及び噴射量を制御している。各イン
ジェクタ11は、シリンダヘッド3に形成された取付穴
に圧入されて固定される。コモンレール9、各インジェ
クタ11は、シリンダヘッド3に設けられる。
【0021】V型エンジンにおけるバンク4,5のそれ
ぞれの端部14,15からバンク4,5間にフランジ1
2が延設されている。燃料噴射ポンプ7はバンク4,5
間のスペースのフランジ12側に配置される。フランジ
12は、バンク4,5と鋳造時に一体的に形成してもよ
いが、バンク4,5とは別体として形成した板材をバン
ク4,5の端面14,15にボルト、溶接等の固着手段
で固定してもよい。フランジ12のバンク4,5間での
輪郭13は、バンク4,5の先端上辺の延長線とするの
が、簡素化上好ましい。また、フランジ12には、燃料
噴射ポンプ7の運動変換機構を構成するカム軸16が貫
通する孔17が設けられる。カム軸16には、エンジン
1のクランク軸の回転が伝達される。
【0022】フランジ12は、バンク4,5をそれらの
端部において互いに連結しているから、バンク4,5の
剛性を向上させる。エンジンの運転時には、燃焼室での
混合気の燃焼爆発によって、各気筒内をピストンが往復
動し、バンク4,5には高速で高低圧を繰り返す燃焼圧
力が発生し、バンク4,5を開閉する方向の振動が生じ
るが、フランジ12によってバンク4,5の剛性がアッ
プされているので、エンジン1の振動、騒音等を低減
し、V型エンジン1の耐久性を向上できる。
【0023】また、フランジ12は、燃料噴射ポンプ7
の取付けに利用される。即ち、フランジ12は、バンク
4,5間に形成されるスペースの一側端を覆うことにな
るので、上記スペース内に配置される燃料噴射ポンプ7
の本体を支持することができる。図示の例では、エンジ
ン端面側から3本の固定用ボルト18をフランジ12に
貫通させて燃料噴射ポンプ7に対応して形成されている
ねじ穴にねじ込むことにより、燃料噴射ポンプ7のポン
プ本体がフランジ12に固定される。或いは、燃料噴射
ポンプ7のポンプ本体に予め固定したボルトのねじ部を
デッキ面6間のスペース側からフランジ12に貫通さ
せ、フランジ12の前面に突出したボルトのねじ部に固
定用のナットを螺合させ、燃料噴射ポンプ7とナットで
フランジ12を挟み込むことによって、燃料噴射ポンプ
7のポンプ本体をフランジ12に固定してもよい。デッ
キ面6に対して燃料噴射ポンプ7を固定する従来の作業
と比較すると、固定用ボルト18の固着作業はエンジン
1の外側から行うことができるので、燃料噴射ポンプ7
のエンジンへの組付け作業性が格段に向上する。また、
フランジ12をエンジン本体2とは別体として形成する
場合には、フランジ12をエンジン本体2に固定するの
に先立って、燃料噴射ポンプ7を予めフランジ12に固
定しておくことができる。
【0024】バンク4,5を構成するシリンダブロック
2に形成されたオイルギャラリ19から供給される潤滑
油によって、従来のものと同様に、燃料噴射ポンプ7に
おける回転運動を往復運動に変換する運動変換機構のカ
ムとカムローラの接触面やプランジャがポンプシリンダ
内を往復運動自在に嵌挿されるプランジャ・シリンダ機
構の摺動面が、焼付き防止や冷却の目的で潤滑される。
本発明においては、オイルギャラリ19からの潤滑油の
供給は、シリンダブロック2に形成された潤滑油通路2
6及びフランジ12に形成された潤滑油通路20を通じ
て行われる。即ち、潤滑油通路20は、オイルギャラリ
19から分岐してフランジ12の内部をフランジ12の
面と平行に延びる潤滑油通路21と、フランジ12の燃
料噴射ポンプ7の取付け側の表面に出て燃料噴射ポンプ
7内の潤滑油通路23と密封接続する交差通路22とか
らなる。フランジ12の燃料噴射ポンプ7の取付け側の
表面に形成された潤滑油出口とポンプ本体側の潤滑油通
路が燃料噴射ポンプ側のフランジ当接面に開口する給油
口とは、シール材(図示せず)により潤滑油漏れがない
ように接続される。フランジ12がシリンダブロック2
と一体に形成される場合には、潤滑油通路21がオイル
ギャラリ19から直接に分岐するが、フランジ12がシ
リンダブロック2と別体に形成される場合には、潤滑油
通路20は、潤滑油通路21と交差してシリンダブロッ
ク2側の表面に出る通路を介してオイルギャラリ19に
密封接続する。
【0025】この燃料噴射ポンプの取付構造は、上記の
ように構成され、オイルギャラリ19から燃料噴射ポン
プ7への潤滑油の供給が、従来のような潤滑油供給パイ
プ等の外部配管を必要とせず、フランジ12の内部に形
成された潤滑油通路20を通って燃料噴射ポンプ7の潤
滑油通路23へ直接に供給されるので、エンジン1のシ
リンダヘッド3の上方のバンク4,5間のスペースに
は、配管類で複雑になることがなく、スペース上の余裕
ができ、格段に簡素化される。
【0026】この発明による燃料噴射ポンプの取付構造
の実施例は、V型エンジン1が多気筒のDOHC型燃料
直噴式ディーゼルエンジンであることを前提として説明
したが、この燃料噴射ポンプの取付構造は、上記実施例
として示した態様に限らず、燃料噴射ポンプをエンジン
の付属機器として有する一般的な噴射系を有していれ
ば、気筒数や噴射形式が異なるエンジンに対しても適用
でき、或いはガソリンエンジンであっても適用可能であ
ることは明らかである。
【0027】
【発明の効果】この発明による燃料噴射ポンプの取付構
造は、以上のように構成され、次のような効果を有す
る。即ち、この燃料噴射ポンプの取付構造は、燃料噴射
ポンプのポンプ本体をV型エンジンの両バンクの端部か
ら前記バンク間に渡って延設されたフランジに固定した
ものであるから、バンク間をフランジが連結することに
より、両バンクとフランジとを含めた部位の剛性がアッ
プするので、エンジンの運転時の燃焼圧力やピストンの
往復動によってバンク間を開閉するモードの振動を抑制
することができ、その結果、エンジンの騒音、振動等の
発生を防止することができる。
【0028】また、従来の燃料噴射ポンプの取付構造に
おいて、作業者が狭いバンク間のスペースに潤滑油配管
を固定するため、工具と固着具とを差し込んで締付け作
業を要していたが、本発明によれば、かかる締付け作業
を行う必要がなくなり、組付け作業性が格段に向上す
る。即ち、両バンク間の窪んだスペース内に配置された
燃料噴射ポンプのエンジンへの取付けをフランジに対し
て行うことができる。しかも、燃料噴射ポンプのフラン
ジへの取付けは、エンジンの端面からボルトやナットの
締付け作業等によって行うことが可能となる。
【0029】この燃料噴射ポンプの取付構造において、
前記フランジを前記バンクに一体に形成した場合には、
エンジンのシリンダブロックとフランジとが鋳造時に予
め一体形成されるので、鋳造したフランジに必要な切削
等の処理を施せば、そのまま燃料噴射ポンプの取付けに
利用できる。
【0030】又は、この燃料噴射ポンプの取付構造にお
いて、前記フランジを前記バンクとは別体として形成
し、前記フランジを前記バンクに固着した場合には、フ
ランジは例えば板材からの切り出しと必要な穿孔とによ
って形成し、燃料噴射ポンプのポンプ本体をフランジに
予め固定しておき、燃料噴射ポンプ本体を取り付けたフ
ランジをエンジン本体のバンクに固着する手順も採るこ
とができ、しかも既存のV型エンジンにも若干の設計変
更で適用することができる。
【0031】更に、この燃料噴射ポンプの取付構造にお
いて、前記バンクを構成するシリンダブロックに形成さ
れたオイルギャラリからの潤滑油を、前記シリンダブロ
ックと前記フランジに形成された潤滑油通路を通じて前
記燃料噴射ポンプに供給できるので、オイルギャラリー
から燃料噴射ポンプのポンプ本体内の潤滑油路通路に至
る潤滑油の供給を外部配管に依ることがなくなり、外部
配管を不要とすることになる。外部配管を必要としない
ことは、エンジンの外観を簡素にするばかりでなく、外
部配管を巡らすために必要な燃料噴射ポンプ周囲のスペ
ースを省くことを可能にする。即ち、外部配管それ自体
が占めるスペースを省略することができ、バンク間に搭
載する機器をのためのスペースを確保することができ
る。
【0032】また、潤滑油の供給を外部配管を用いて行
う従来の燃料噴射ポンプの取付構造では、潤滑油供給管
や管継手、継手部分におけるシールを確保するためのシ
ール部品を用意する必要があり、部品点数が多くなると
いう問題があったが、本発明の燃料噴射ポンプの取付構
造によれば、潤滑油通路はフランジ内部に設けられるた
め、必要な部品は、実質上、通路形成に際してドリルで
フランジに穿設した孔の開口を封鎖する栓体、及びフラ
ンジ内に設けられた潤滑油通路がフランジのポンプ取付
け側表面に開口する潤滑油出口と燃料噴射ポンプ本体側
の潤滑油通路が燃料噴射ポンプ側のフランジ当接面に開
口する給油口との接続部のシール部品に限られることに
なり、大幅な部品点数の削減を果たすことができる。そ
の結果、シールを必要とする領域数も少なくなり、潤滑
油漏れの可能性が減少し、潤滑油漏れの防止の信頼性が
向上する。また、従来の燃料噴射ポンプの取付構造で
は、燃料噴射ポンプ本体に設けられていた潤滑油供給の
ための継手部が必要であったが、本発明では、上記のと
おりフランジ側の潤滑油出口と燃料噴射ポンプ側の給油
口とのシールによる直接接続で済ますことができ、その
ため、燃料噴射ポンプ本体の小型化も図ることができ
る。
【0033】更に、この燃料噴射ポンプの取付構造は、
燃料噴射ポンプのエンジンへの脱着作業及び燃料噴射ポ
ンプへの潤滑油の供給系統の分解、点検及び組付け作業
工程が減少するので、燃料噴射ポンプ系統の整備性が向
上する。また、この燃料噴射ポンプの取付構造は、部品
点数が減少し、燃料噴射ポンプ系統のエンジンへの組付
け作業工程数の減少に伴い部品のコストが低下すると共
にエンジンの製作ラインでの作業工数が減少するので、
全体として燃料噴射ポンプ系統の製造、組立て及びメン
テナンス等、各段階に要するコストを低減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるV型エンジンにおける燃料噴射
ポンプの取付構造を示す平面図である。
【図2】図1に示した取付構造の燃料噴射ポンプ取付け
側の端面図である。
【図3】図1に示した取付構造の側面図である。
【図4】従来のV型エンジンにおける燃料噴射ポンプの
取付構造を示す平面図である。
【符号の説明】
1 V型エンジン 2 シリンダブロック 3 シリンダヘッド 4,5 バンク 6 デッキ面 7 燃料噴射ポンプ 9 コモンレール 12 フランジ 14,15 バンクの端部 18 固定用ボルト 19 オイルギャラリー 20 フランジの潤滑油通路 23 燃料噴射ポンプの潤滑油通路 26 シリンダブロックの潤滑油通路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射システムを備えたV型エンジン
    のバンク間に形成されるスペースに燃料噴射ポンプが配
    置された燃料噴射ポンプの取付構造において、前記バン
    クの端部から前記バンク間に渡ってフランジを延設し、
    前記フランジに前記燃料噴射ポンプが固定されているこ
    とを特徴とする燃料噴射ポンプの取付構造。
  2. 【請求項2】 前記フランジは前記バンクに一体に形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射
    ポンプの取付構造。
  3. 【請求項3】 前記フランジは前記バンクと別体に形成
    され、前記フランジは前記バンクに固着されていること
    を特徴とする請求項1に記載の燃料噴射ポンプの取付構
    造。
  4. 【請求項4】 前記バンクを構成するシリンダブロック
    に形成されたオイルギャラリと前記燃料噴射ポンプに形
    成された潤滑油通路とは、前記シリンダブロックと前記
    フランジとにそれぞれ形成された潤滑油通路を通じて接
    続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の燃料噴射ポンプの取付構造。
JP34437895A 1995-12-06 1995-12-06 燃料噴射ポンプの取付構造 Pending JPH09158807A (ja)

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JP34437895A JPH09158807A (ja) 1995-12-06 1995-12-06 燃料噴射ポンプの取付構造

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