JP2833680B2 - エンジンの合成樹脂製ギヤの冷却構造 - Google Patents
エンジンの合成樹脂製ギヤの冷却構造Info
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Description
に設けられたクランクギヤに噛合してカムギヤ、オイル
ポンプギヤ、バランサギヤなどに動力を伝達するために
設けられる合成樹脂製ギヤの冷却構造に関するものであ
る。
化を図るために、カムギヤ、オイルポンプギヤ、バラン
サギヤなど、クランクギヤに噛み合うギヤの合成樹脂化
を推進する機運が高まりつつある。ところが、合成樹脂
材は耐熱性に不十分なきらいがあり、特にシリンダに近
接して配置されるカムギヤの場合には、熱応力が比較的
高いため、実用上十分な耐久性を確保したうえでの合成
樹脂化が困難であった。
も考えられるが、エンジン寸法が増大するので、むしろ
軽量化が阻害されるという好ましくない結果を生む。
従来技術の不都合を解消すべく案出されたものであり、
その主な目的は、熱影響を緩和して合成樹脂製ギヤを採
用した際の耐久面の問題を解消し得るように改良された
エンジンの合成樹脂製ギヤの冷却構造を提供することに
ある。
明によれば、エンジン各部へ潤滑油を圧送するためのポ
ンプ及び潤滑油路と、クランク軸に設けられたクランク
ギヤに噛合する合成樹脂製ギヤとを有するエンジンに於
て、少なくともクランク軸の軸受とカム軸の軸受との間
を連通するべくクランクケースカバーに内設された潤滑
油路に向けて、前記クランクギヤと前記合成樹脂製ギヤ
との噛み合い部を指向する噴射孔が、前記クランクケー
スカバーの内面に穿設されるものとすることによって達
成される。
ランクギヤとの噛み合い部に潤滑油が強制的に吹きかけ
られるので、同部分が好適に冷却されるため、合成樹脂
製ギヤを適用した際の熱応力によるギヤの経時劣化が緩
和される。しかも冷却用潤滑油の噴射孔を、クランク軸
の軸受とカム軸の軸受との間を連通するようにクランク
ケースカバーに内設された潤滑油路から直接分岐させる
ので、噴射孔を形成するための工程がきわめて単純で済
む。
に基づいて本発明の構成を詳細に説明する。
たV型エンジン1の概要を示している。このV型エンジ
ン1は、クランク軸2を水平に配置した空冷エンジンと
して構成されており、クランクケース3から一体的にか
つV字形に形成されたシリンダブロック4と、シリンダ
ブロック4の上端面にガスケット5を介して接合された
シリンダヘッド6と、シリンダヘッド6の上面に同じく
ガスケット7を介して接合されたロッカシャフトホルダ
8と、ロッカシャフトホルダ8に支持されてロッカアー
ム9を枢支するロッカシャフト10と、シリンダヘッド
6の上面を覆うヘッドカバー11と、クランクケース3
のクランク軸方向端面にガスケット12を介して接合さ
れたクランクケースカバー13と、クランクケース3の
側面に装着されたオイルフィルタ14とを有している。
軸2にギヤ結合されたトロコイドポンプ15と、これに
対する吸入通路16並びに吐出通路17とが内設されて
おり、クランクケース13の底部に貯容された潤滑油を
トロコイドポンプ15が汲出し、クランクケース側部の
オイルフィルタ14へと送込むようになっている。クラ
ンクケースカバー13は、オイルフィルタ14の出口か
らクランク軸受け18へ向けて穿設された横行孔19
と、クランク軸受け18の内周面に凹設された環状溝2
0と、この環状溝20からクランク軸2の軸線が通る平
面内にて斜め上向に穿設された斜行孔21と、クランク
ケースカバー13の上面からカム軸受け22を突抜けて
下向きに穿設されて斜行孔21に接続する垂直孔23
と、クランクケースカバー13のクランクケース3との
接合面から垂直孔23の上端部へ向けて穿設された水平
孔24とを有している。これら各孔は、互いに連通接続
するように形成されている。なお、垂直孔23の最上部
の開口は、プラグPにて塞がれている。
面からクランクケース3へ向けてシリンダ軸線に平行に
バンク孔25が穿設されている。そしてクランクケース
3のクランクケースカバー13との接合面からこのバン
ク孔25の底部に接続するように、水平孔26が穿設さ
れている。また、クランクケース3のクランクケースカ
バー13との接合面には、このクランクケース3側の水
平孔26と前記したクランクケースカバー13側の水平
孔24との間をつなぐ連結溝27が凹設されている。
ト挿通孔28とバンク孔25との間は、シリンダブロッ
ク4とシリンダヘッド6との接合面に凹設された溝(図
示せず)にて連結されている。
30にてシリンダヘッド6と共締め固定されている。こ
のロッカシャフトホルダ8には、ヘッドボルト挿通孔2
8とヘッドボルト30との隙間を介して潤滑油が供給さ
れ、ロッカシャフトホルダ8及びロッカシャフト10に
内設された油路(図示せず)を介してヘッドカバー11
内の動弁機構に潤滑油が送られる。
ダブロック4の中心軸線に挟まれた中間部分にクランク
軸2と平行に延設されたカム軸31は、その軸端に固着
されたカムギヤ32を、クランク軸2に設けられたクラ
ンクギヤ33に噛み合わせることにより、所定の速度比
をもってクランク軸2と同期回転するようになってい
る。
スト化、低騒音化を図るべく、合成樹脂材にて形成され
ている。この合成樹脂材は、耐熱性の点で不十分なきら
いがあり、特に噛み合い部が高熱となるため、同部分が
高い熱応力を受け、実用上の耐久性が不足ぎみとなるこ
とを容認せざるを得ない面がある。
バー13に内設された斜行孔21に連通する潤滑油噴射
孔34をクランクケースカバー13の内面に穿設するこ
とにより、この噴射孔34からカムギヤ32とクランク
ギヤ33との噛み合い部へ向けて潤滑油の一部を吹き付
けるものとしている。
れてオイルフィルタ14を経た潤滑油は、横行孔19か
らクランク軸受け18に流入する。そしてクランク軸2
に内設された油路38を介してクランクピン39及び他
方のクランク軸受けに供給されると共に、環状溝20・
斜行孔21・垂直孔23・カム軸受け22・水平孔24
を経てクランクケース3とクランクケースカバー13と
の接合面に至り、連結溝27にて左右の各シリンダブロ
ック4へ向けて振り分けられる。この際、斜行孔21を
流れる潤滑油の一部が、カムギヤ32とクランクギヤ3
3との噛み合い部に向けて噴射孔34から吹き付けら
れ、同部分が好適に冷却される。
の水平孔26を経て各バンク孔25に流入した潤滑油
は、シリンダブロック4とシリンダヘッド6との接合面
の連結溝を介して挿通孔28とヘッドボルト30との隙
間に流入する。そしてシリンダヘッド6とロッカシャフ
トホルダ8との接合面に形成された連結溝を経てロッカ
シャフトホルダ8に形成された油孔及びロッカシャフト
10に形成された油孔に流れ込み、ロッカアーム9の枢
支部を経た後にリターン油路40を介してクランクケー
ス3内に戻される。
クランクギヤとの噛み合い部に潤滑油を強制的に吹きか
けることにより、同部分が好適に冷却されるため、カム
ギヤの耐用期間を大幅に延長することができる。従っ
て、エンジン用ギヤの合成樹脂化を推進するうえに大き
な効果がある。しかも冷却用潤滑油の噴射孔を、クラン
ク軸の軸受とカム軸の軸受との間を連通するようにクラ
ンクケースカバーに内設された潤滑油路から直接分岐さ
せるので、噴射孔を形成することによる工程の増大がき
わめて軽微で済む。これに加えて、冷間時に噛み合い隙
間が相対的に大きい状態にあっては、噛み合い隙間に潤
滑油が十分に入り込むので、噛み合い音が低減されるこ
とから、アイドル運転時の円滑感の向上、並びに負荷時
の騒音低減にも効果的である。
的な概略立面図。
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジン各部へ潤滑油を圧送するための
ポンプ及び潤滑油路と、クランク軸に設けられたクラン
クギヤに噛合する合成樹脂製ギヤとを有するエンジン
の、前記合成樹脂製ギヤを冷却するための構造であっ
て、少なくともクランク軸の軸受とカム軸の軸受との間を連
通するべくクランクケースカバーに内設された潤滑油路
に向けて、前記クランクギヤと前記合成樹脂製ギヤとの
噛み合い部を指向する噴射孔が、前記クランクケースカ
バーの内面に穿設される ことを特徴とするエンジンの合
成樹脂製ギヤの冷却構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4268073A JP2833680B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | エンジンの合成樹脂製ギヤの冷却構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4268073A JP2833680B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | エンジンの合成樹脂製ギヤの冷却構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0693854A JPH0693854A (ja) | 1994-04-05 |
JP2833680B2 true JP2833680B2 (ja) | 1998-12-09 |
Family
ID=17453511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4268073A Expired - Fee Related JP2833680B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | エンジンの合成樹脂製ギヤの冷却構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2833680B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101914325B1 (ko) * | 2014-08-04 | 2018-11-02 | 현대중공업 주식회사 | 엔진 |
KR101985982B1 (ko) * | 2014-10-30 | 2019-06-05 | 현대중공업 주식회사 | 기어트레인의 지지력을 향상시킬 수 있는 엔진 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57160903U (ja) * | 1981-04-03 | 1982-10-08 | ||
JP3054218U (ja) * | 1998-05-20 | 1998-11-24 | 株式会社オシキリ | 手動型結束機 |
-
1992
- 1992-09-09 JP JP4268073A patent/JP2833680B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0693854A (ja) | 1994-04-05 |
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