JPH09158723A - 冷却水回路のエア除去装置 - Google Patents

冷却水回路のエア除去装置

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JPH09158723A
JPH09158723A JP32062595A JP32062595A JPH09158723A JP H09158723 A JPH09158723 A JP H09158723A JP 32062595 A JP32062595 A JP 32062595A JP 32062595 A JP32062595 A JP 32062595A JP H09158723 A JPH09158723 A JP H09158723A
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cooling water
air
engine
circuit
reservoir tank
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JP32062595A
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Toshiro Ogasawara
敏朗 小笠原
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン暖機の遅れを伴うことなく、エンジ
ン冷却水に混入したエアを速やかに除去する。 【解決手段】 エンジン1とリザーバタンク100とを
配管17、23で接続し、冷却水の循環回路を形成す
る。また、リザーバタンク内には液面が所定レベル以上
に上昇すると開弁して配管23入口部を開放し、所定レ
ベル以下では配管23入口を閉塞するフロート弁110
を設ける。エンジン本体内冷却水にエアが混入するとエ
アにより冷却水が押し出されてリザーバタンク内液面レ
ベルは上昇する。これによりフロート弁が開弁し、冷却
水の循環流が生じるため冷却水通路内のエアは速やかに
リザーバタンクに排出、除去される。エア排出によりタ
ンク内液面レベルが基準状態のレベルまで低下すると、
フロート弁は配管23を閉塞し循環流は停止する。この
ため、冷却水循環量が減少し暖機の遅れが生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン冷却水回
路に混入したエアを除去するためのエア除去装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】水冷式のエンジンにおいては、エンジン
冷却水回路にエアが混入するとラジエータでの熱交換性
能の低下、エンジンの冷却不良等や、冷却水ポンプへの
エアの吸い込みによるポンプの損傷等の問題が生じる場
合がある。このため、冷却水回路に混入したエアを除去
するためのエア除去装置が種々提案されている。
【0003】この種のエア除去装置の例としては、例え
ば実開昭62−154228号公報に記載されたものが
ある。同公報の装置では、ラジエータ内上部に液面セン
サを配置し、ラジエータ内液面レベルの低下を検出する
ことにより冷却水へのエア混入を検出している。すなわ
ち、エンジン冷却水に混入したエアはエンジンとラジエ
ータとの間の冷却水循環に伴ってラジエータ内に移動
し、ラジエータ内上部にエア溜まりを形成するため、ラ
ジエータ内の冷却水レベルはエアに押されて低下する。
上記公報の装置では、液面センサによりラジエータ内の
液面レベルが低下したことが検出されたときに、ラジエ
ータ内上部にエア溜まりが生じたと判断し、別途設けた
リザーブタンクとラジエータとの間で冷却水の循環を生
じさせ、ラジエータ内のエアをリザーブタンクに排出し
てラジエータから除去している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記実開昭
62−154228号公報の装置では、ラジエータ内上
部にエア溜まりが形成されない限り冷却水へのエア混入
が検出できないという問題がある。すなわち、一般的に
は冷却水に混入したエアは冷却水の循環とともにラジエ
ータ上部に滞留し易くなるものの、冷却水回路の構成に
よっては冷却水にエアが混入しても必ずしもラジエータ
にエア溜まりが生じない場合がある。例えば、エンジン
本体とラジエータとの配置によってはエンジン本体とラ
ジエータとを接続する冷却水配管に下垂部が生じる場合
があるが、このような配管下垂部があると、冷却水中の
エアがこの下垂部を越えることができなくなり、混入し
たエアはラジエータに到達することができなくなる。こ
のような場合には、混入したエアはラジエータとは別の
部位にエア溜まりを形成するようになるため、冷却水に
エアが混入してもラジエータ内の液面レベルは低下しな
い。このため、上記公報の装置ではエアの混入を検出で
きないばあいが生じる。
【0005】本来、このような場合にもエア溜まりが生
じやすい部分に液面センサを配置してエア溜まりによる
液面の低下を検出することも理論的には可能でなはずで
あるが、実際にはエンジン本体内にエア溜まりが生じる
ような場合には液面センサを配置することが困難であ
り、実際的ではない。一方、エンジン本体とラジエータ
とを循環する冷却水流の一部を、エアの混入とは無関係
に常にリザーバタンクを経由して循環するようにして、
運転中常時連続してエアの除去を行うようにすれば上記
エア混入による問題を防止することは可能である。しか
し、この場合にはリザーバタンクとエンジン本体との間
を循環する冷却水流が常に必要となるり、エンジン冷却
水回路を循環する冷却水流量が全体として増大してしま
うため、エンジン始動後の暖機性が悪化し、暖機遅れに
よる燃料消費量の増大等の問題が生じる。
【0006】そこで、本発明は上記問題に鑑み暖機遅れ
による燃料消費量の増大を生じることなくエンジン冷却
水内に混入したエアを効果的に除去することが可能な冷
却水回路のエア除去装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、冷却水に混入したエアを除去するエア除去手段
と、該エア除去手段とエンジン冷却水回路との間に冷却
水を循環させる循環回路とを備えたエンジン冷却水回路
のエア除去装置において、冷却水へのエア混入により生
じるエンジン冷却水回路内の冷却水総体積の変化に基づ
いて、冷却水へのエア混入を検出する検出手段と、前記
検出手段が冷却水へのエア混入を検出しない場合に、エ
ア混入を検出した場合に較べて前記循環回路内の冷却水
循環量を低減する循環量低減手段と、を備えたエンジン
冷却水回路のエア除去装置が提供される。
【0008】すなわち、請求項1のエア除去装置では、
検出手段はエア溜まり部の液面レベルではなく、冷却水
へのエア混入による冷却水回路内の冷却水総体積の変化
に基づいてエアの混入を検出するので、エア溜まりの形
成部位にかかわらずエア混入が検出される。また、循環
量低減手段はエア混入が検出されない場合には冷却水循
環流量を低減するため、エアの混入が生じていない場
合、または混入したエアが除去された後はエンジンの冷
却水循環量は小さくなる。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載のエア除去装置において、前記循環量低減手段
は、冷却水へのエア混入が検出されない場合には、前記
循環回路内の冷却水循環を停止するようにしたエア除去
装置が提供される。請求項3に記載の発明によれば、請
求項1または請求項2に記載のエア除去装置において、
前記エア除去手段は冷却水を貯留するリザーブタンクを
備え、前記検出手段は、前記リザーブタンク内の冷却水
の水位を予め定めた基準水位と比較することにより、冷
却水回路へのエア混入を検出するようにしたエア除去装
置が提供される。
【0010】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載のエア除去装置において、前記検出手段は更に、
前記リザーブタンク内の基準水位を冷却水回路へのエア
混入がない場合の回路内の冷却水総体積に応じて補正す
る基準水位補正手段を備えたエア除去装置が提供され
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。図1は、本発明のエア除去
装置の概略構成を模式的に示す図である。図1におい
て、1はエンジン本体、3はラジエータを示す。ラジエ
ータ3は冷却水配管11及び13によりエンジン1と接
続され、エンジン冷却水回路を構成している。また、冷
却水配管13にはサーモスタット5が設けられている。
サーモスタット5は、冷却水温度が予め定めた所定温度
以下の場合には配管13を閉塞し配管13内の冷却水流
を遮断する。また、この所定温度以上の温度では冷却水
温度が高くなるにつれて配管13を通る流量を増大さ
せ、或る温度以上では全開となる。
【0012】図1に7で示すのは、エンジン冷却水ポン
プである。冷却水ポンプ7は、本実施形態ではエンジン
クランク軸から機械的に駆動され、エンジン運転中は常
に稼働している。なお、冷却水ポンプとしては他の駆動
源を有する、例えば電動ポンプ等を使用することもでき
る。サーモスタット5開弁時、冷却水は冷却水ポンプ7
から図示しないエンジン本体内の冷却水通路を通り、エ
ンジン各部を冷却した後、配管11を通ってラジエータ
3に流れる。ラジエータ3で放熱後、冷却水は配管1
3、サーモスタット5を通り冷却水ポンプ7入口に循環
する。なお、エンジン本体内冷却水通路は、バイパス通
路15を介して冷却水ポンプ7入口に接続されており、
サーモスタット5が閉じている場合には、冷却水はエン
ジン本体内の冷却水通路を通過後、バイパス通路15を
通って直接冷却水ポンプ7入口に循環する。バイパス通
路15を流れる冷却水流量は冷却水配管11、13を流
れる流量に較べて小さく設定されており、サーモスタッ
ト5閉弁時(すなわち冷却水低温時)にエンジン内冷却
水通路を通る冷却水流量は小さくなるため、エンジン暖
機が促進されるようになっている。
【0013】図1に100で示すのは、エンジン冷却水
を貯留するリザーバタンクである。リザーバタンク10
0は、後述するようにエア除去手段として機能する他、
エンジン高温時の冷却水体積膨張や、エンジン停止後の
デッドソーク時に高温により冷却水回路内での冷却水の
気化が生じた場合に、オーバフローする冷却水を一時的
に貯留する機能を果たしている。
【0014】リザーバタンク100は、冷却水配管13
のサーモスタット5上流側部分と配管21により、また
配管13のサーモスタット5下流側部分(ポンプ7入口
部分)と配管23により、それぞれ接続されている。ま
た、本実施形態ではリザーバタンク100には、リザー
バタンク内液面に応じて配管23の入口を開閉するフロ
ート弁110が設けられている。なお、フロート弁11
0の作用については後述する。
【0015】上記エア除去作用を行うために、リザーバ
タンク100は更に、配管17によりエンジン本体内の
冷却水通路と、また配管19によりラジエータ3上部
と、それぞれ接続されている。図2はフロート弁110
の構成を示す図である。図2に示すように、フロート弁
110は、リザーバタンク100内の冷却水液面ととも
に上下するフロート110aと、このフロートに固定さ
れた弁体110b、及びフロートの上下運動をガイドす
るフロートガイド110cとから成っている。弁体11
0bは、フロート110aが下降すると、配管23のリ
ザーバタンク内への開口部23aを閉塞し、配管23を
リザーバタンク100から遮断する。また、リザーバタ
ンク100内の冷却水液面レベルが上昇して予め定めた
基準レベルを越えると、配管23の開口部23aを開放
しリザーバタンク100と配管23とを連通させる。本
実施形態では、このフロート弁110により、エンジン
冷却水回路へのエア混入の有無の検出と混入したエアの
除去操作とを同時に行う。
【0016】以下、本実施形態におけるフロート弁11
0のエア検出及び除去作用について説明する。機関停止
中、冷却水に混入したエアは、冷却水回路の高所に集ま
りエア溜まりを形成する。通常、このエア溜まりはラジ
エータ3内の上部に形成されるが、例えばエンジン1と
ラジエータ3とを接続する配管11、13に下垂部等が
存在すると、エンジン冷却水通路内のエアはこの下垂部
を越えることができず、エンジン本体の冷却水通路内に
滞留してエア溜まりを形成する。このため、エア溜まり
が生じてもラジエータ内の冷却水液面は低下せず、ラジ
エータ内の液面レベルからはエアの混入を検出すること
はできない。
【0017】この状態のまま機関が冷却した後再始動さ
れると、冷却水温度が低いためにサーモスタット5は配
管13を閉塞しておりエンジン1とラジエータ3との間
には冷却水は循環しない。このため、エンジン本体冷却
水通路にはバイパス通路15を通って比較的小流量の冷
却水が循環するのみとなる。この状態ではエンジン本体
内の冷却水回路を通る冷却水流速は比較的小さいため、
冷却水通路内に滞留したエアを冷却水流によって排出す
ることはできず、冷却水に混入したエアを除去すること
はできない。
【0018】この問題を解決するため、例えば、図1の
配管23にフロート弁110を設けず、リザーバタンク
110と配管13の冷却水ポンプ7入口とが常時連通す
るようにしてサーモスタット5の閉弁時にも比較的大量
の冷却水がエンジン冷却水通路を循環するようにする事
も可能である。しかし、この場合にはエンジン暖機中の
冷却水循環系統にリザーバタンク100内が含まれるこ
とになってしまい、冷却水量の増大によりエンジン暖機
が遅くなる問題が生じてしまう。
【0019】そこで本実施形態では、上記問題を解決し
エンジン暖機を遅らせることなく冷却水回路中のエアを
除去するため、リザーバタンク100内にフロート弁1
10を設けている。本実施形態のフロート弁110は、
エンジン冷却水回路内にエアが混入したことを検出し、
このエアが冷却水回路から除去されるまではリザーバタ
ンク100を通って冷却水を循環させ、冷却水回路から
エアが除去された後はリザーバタンク100を通る冷却
水循環を停止する。これにより、機関始動後短期間で冷
却水回路からエアが排出されるとともに、エア排出後は
冷却水循環量が低減されるためエンジン暖機の遅れが防
止される。
【0020】すなわち、エンジン冷却水通路内にエア溜
まりが形成されると、冷却水回路内の冷却水とエアとの
合計体積(以下、冷却水回路内の冷却水総体積という)
が混入したエアの分量だけ増大するため、冷却水回路の
容積を越えた分の冷却水はエアに押し出されてエンジン
1から配管17を通ってリザーバタンク100内に排出
される。
【0021】このため、エンジン冷却水回路内にエアが
混入すると、リザーバタンク100内の冷却水液面は上
昇することになる。リザーバタンク100内の冷却水液
面が上昇するとフロート弁110のフロート110aは
液面とともに上昇し、弁体110bは配管23入口を開
放する。これにより、リザーバタンク100は配管13
の冷却水ポンプ7入口部に連通するため、エンジン1本
体の冷却水通路からリザーバタンク100、配管23を
通りサーモスタット5をバイパスする循環流が生じるよ
うになる。従って、エンジン本体内の冷却水通路を流れ
る冷却水量が増大し、通路内のエアは速やかに配管17
からリザーバタンク100に排出されリザーバタンク内
で冷却水から分離される。また、本実施形態ではラジエ
ータ3上部とリザーバタンク100とを接続する配管1
9が設けられているため、機関始動後冷却水ポンプ7に
より冷却水回路内の圧力が上昇するとラジエータ3上部
に滞留したエアも冷却水に押されて同様にリザーバタン
ク100内に排出される。このため、機関始動冷却水回
路内に混入したエアは短時間で回路内から完全に除去さ
れ、リザーバタンク100に排出される。
【0022】一方、機関始動後冷却水に混入したエアが
完全に除去されると、冷却水回路内の冷却水総体積は本
来の冷却水量に復帰(減少)する。このため、リザーバ
タンク100内の冷却水液面レベルは、この本来の冷却
水量に対応した基準レベル(すなわち、冷却水回路にエ
アが混入していない場合のリザーバタンク内液面レベ
ル)まで下降する。これにより、フロート弁110は配
管23入口を閉塞するため、リザーバタンク100を通
る冷却水の循環流は停止する。従って、冷却水回路内の
エアが除去された後はエンジン本体の冷却水通路にはバ
イパス通路15を通る小流量の冷却水のみが循環するよ
うになり、エンジン暖機が促進される。
【0023】また、本実施形態では、図1に示すように
リザーバタンク100と配管13のサーモスタット5上
流側とを連通する配管21が設けられている。このた
め、エンジン暖機が進みサーモスタット5が開弁する
と、リザーバタンク100の液面レベルにかかわらず、
配管21とサーモスタット5とを通ってリザーバタンク
100とエンジン本体冷却水通路とを循環する冷却水流
が生じるようになる。また、この配管21を通る循環流
の流量は、サーモスタット5の開度、すなわちエンジン
の暖機の程度に応じて増大するようになる。このため、
エンジンが十分に暖機された状態では配菅21を通って
循環する冷却水流量も増大しエンジンの冷却効果が向上
する。また、上記のように、エンジン暖機完了後、常に
リザーバタンク100を通る循環流を生じさせることに
より、エンジン運転中に冷却水にエアが混入した場合
も、混入したエアは直ちに冷却水回路から除去される。
このため、エンジン運転中に冷却水回路に混入したエア
がエンジン停止後にエア溜まりを形成することによる問
題を未然に防止することが可能となる。
【0024】上述のように、本実施形態によればフロー
ト弁110を用いて冷却水回路内のエア混入による冷却
水総体積の変化を検出することによりエア混入の有無を
判定し、エア混入時にはエンジン冷却水通路を循環する
流量を増加して混入したエアをリザーバタンク内に排出
し、エアか除去された後は循環流量を低減するようにし
たことにより、エンジン暖機の遅れを生じることなく冷
却水内のエアを速やかに排除することが可能となってい
る。
【0025】なお、上記実施形態ではフロート弁110
が配管23入口を開閉する際の液面基準レベル(冷却水
にエアの混入がない場合の冷却水総体積に対応するリザ
ーバタンク100内の液面レベル)は一定値に固定され
ているが、基準レベルを可変とすることも可能である。
図3は、上記基準レベルを冷却水回路内の冷却水量に応
じて変更するようにしたフロート弁の構成を示す図であ
る。図2のフロート弁では、弁体110bはフロート1
10aに直接固定されていたのに対して、本実施形態の
フロート弁310では、弁体310bはフロート310
aにラチェット機構320を介して連結されている点が
図2のフロート弁と相違している。(なお、図示を省略
しているが、図3のフロート弁310にも図2のフロー
トガイド110cと同様なフロートガイドが設けられて
いる。ラチェット機構320は、フロート310aに固
定された弁軸320aと、弁体310bに固定され弁軸
320aと摺動する筒状の弁軸ガイド320b、及び弁
軸ガイド320bに配置され弁軸320a上の鋸上歯3
20cと係合するラチェット爪320dとを備えてい
る。このラチェット機構320は、図3に示すようにフ
ロート310aと弁体310bとの間隔を狭める方向に
は弁軸320aと弁軸ガイド320bとの相対運動を許
容するが,逆方向の相対運動を阻止するようにされてい
る。
【0026】図2、図3のフロート弁は、共にリザーバ
タンク内の液面レベルが基準レベルより低下した場合に
は弁体が配管23入口を閉鎖する点で共通するが、図3
のフロート弁310では、液面レベルが上記基準レベル
より低下した場合には更に、フロート310aが自重で
下降しフロート310aと弁体310bとの間隔が液面
低下に応じて短縮される点が図2のフロート弁と相違し
ている。また、フロート310aと弁体310bとの間
隔の伸長はラチェット機構320により阻止されるた
め、一旦フロートと弁体との間隔が短縮されると、次に
液面が上昇した場合には前回より低い液面レベルでフロ
ート弁が開弁するようになる。すなわち、フロート弁開
弁の際の基準レベルが液面変動の際の最低レベルに合わ
せて自動的に補正されるようになる。
【0027】エンジンの長期間の使用の間には、冷却水
の蒸発や洩れなどにより冷却水量が減少する場合が生じ
る。このような場合には、エアが混入していない場合の
本来の冷却水回路内の冷却水量に対応したリザーバタン
ク内の液面レベル、すなわち基準レベルも冷却水量の減
少に応じて低下する。このため、フロート弁作動のため
の基準液面レベルを一定値に固定していると、エア混入
の検出感度が低くなるおそれがある。これに対して、本
実施形態のフロート弁310では、フロート弁作動のた
めの基準レベルが常に冷却水量に応じて自動的に補正さ
れるため、冷却水量の減少が生じたような場合でもエア
混入の検出感度が低下することが防止される。
【0028】なお、図1から図3の実施形態では、エア
混入の検出とエア除去の操作をフロート弁を用いて行っ
ているが、本発明はこの実施形態に限定されるものでは
ない。例えば、フロート弁の代わりに図1のリザーバタ
ンク100内にタンク内液面を検出する液面センサを設
け、、更に配管23上に電磁式遮断弁を配置するととも
に、液面センサで検出した液面レベルが所定の基準レベ
ル以上になったときに上記遮断弁を開弁するようにして
もよい。また、この場合に、液面変化の際の最低液面レ
ベルを記憶し、この最低液面レベルを基準レベルとして
使用するようにすれば、図3の実施形態と同様の効果を
得ることができる。
【0029】
【発明の効果】各請求項に記載の発明によれば、エンジ
ン冷却水へのエアの混入を確実に検出するとともに、エ
ンジン暖機の遅れを生じることなく混入したエアを速や
かに除去することが可能となるという共通の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエア除去装置の一実施形態の概略構成
を説明する図である。
【図2】図1の実施形態におけるフロート弁の構成を示
す図である。
【図3】フロート弁の図2とは別の構成例を説明する図
である。
【符号の説明】
1…エンジン 3…ラジエータ 5…サーモスタット 7…冷却水ポンプ 100…リザーバタンク 110…フロート弁 17、23…冷却水配管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却水に混入したエアを除去するエア除
    去手段と、該エア除去手段とエンジン冷却水回路との間
    に冷却水を循環させる循環回路とを備えたエンジン冷却
    水回路のエア除去装置において、 冷却水へのエア混入により生じるエンジン冷却水回路内
    の冷却水総体積の変化に基づいて、冷却水へのエア混入
    を検出する検出手段と、 前記検出手段が冷却水へのエア混入を検出しない場合
    に、エア混入を検出した場合に較べて前記循環回路内の
    冷却水循環量を低減する循環量低減手段と、 を備えたエンジン冷却水回路のエア除去装置。
  2. 【請求項2】 前記循環量低減手段は、冷却水へのエア
    混入が検出されない場合には、前記循環回路内の冷却水
    循環を停止する請求項1に記載のエア除去装置。
  3. 【請求項3】 前記エア除去手段は冷却水を貯留するリ
    ザーブタンクを備え、前記検出手段は、前記リザーブタ
    ンク内の冷却水の水位を予め定めた基準水位と比較する
    ことにより冷却水回路へのエア混入を検出する請求項1
    または請求項2に記載のエア除去装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は更に、前記リザーブタン
    ク内の基準水位を冷却水回路へのエア混入がない場合の
    回路内の冷却水総体積に応じて補正する基準水位補正手
    段を備えた請求項3に記載のエア除去装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006046755A (ja) * 2004-08-03 2006-02-16 Sanyo Electric Co Ltd 空気調和装置
CN102235229A (zh) * 2010-04-24 2011-11-09 奥迪股份公司 用于为内燃机的冷却剂回路通风的阀装置

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