JP2009121319A - エンジン冷却装置及びその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンに対して冷却水の給排水を行う貯水タンクの設置スペースが小さく、冷却水の給排水が確実且つ容易であり、冷間始動時におけるエンジンの暖機運転を短時間で確実に行うことが可能なエンジン冷却装置及びその運転方法を提供する。
【解決手段】エンジン1からラジエータ2及びヒータコア3に冷却水を流す第1流路4と、ラジエータ2及びヒータコア3からエンジン1に冷却水を戻す第2流路5と、エンジン1に対して冷却水を給排水する給排水ポンプ13及び貯水タンク11とを備え、第1流路4及び第2流路5における冷却水の流れを遮断する遮断手段15,16を設けた。
【選択図】図1
【解決手段】エンジン1からラジエータ2及びヒータコア3に冷却水を流す第1流路4と、ラジエータ2及びヒータコア3からエンジン1に冷却水を戻す第2流路5と、エンジン1に対して冷却水を給排水する給排水ポンプ13及び貯水タンク11とを備え、第1流路4及び第2流路5における冷却水の流れを遮断する遮断手段15,16を設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、エンジンからラジエータ及びヒータコアに冷却水を流す第1流路と、前記ラジエータ及び前記ヒータコアから前記エンジンに前記冷却水を戻す第2流路と、前記エンジンに対して前記冷却水を給排水する給排水ポンプ及び貯水タンクとを備えたエンジン冷却装置及びその運転方法に関する。
自動車等に搭載されるエンジンにおいて、一般にエンジン冷却は、ラジエータ及びヒータコアとエンジンとの間を第1流路及び第2流路で接続し、冷却水を、エンジン、第1流路、ラジエータ、ヒータコア、及び第2流路を巡るように循環させて行われる。ここで、第1流路は、エンジン側からラジエータ側に向かう進行流路であり、第2流路は、ラジエータ側からエンジン側に向かう戻り流路である。
このような水冷式エンジンを搭載する自動車において、暖機運転が不十分であると、フリクションの増加により燃費が悪化していた。また、暖機運転が不十分であると、エンジンにおける混合気の正常な燃焼が阻害され、さらに排ガスを浄化する三元触媒の機能も十分に働かないため、エミッション(例えば、CO、HC、NOx濃度)が悪化する原因となる。
従って、エンジン始動時には暖機運転を十分に行うことが求められるが、エンジンが長時間停止状態にあった後に始動させる冷間始動時においては、エンジン内に低温の冷却水が存在し、且つヒータコアとエンジンとの間で第1流路及び第2流路を介して低温の冷却水が往来するため、暖機運転に時間がかかるという問題があり、改善が望まれていた。
そこで、これらの問題を解決するべく、エンジンに対して冷却水を給排水する蓄熱タンクを設けたエンジン冷却装置があった(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1のエンジン冷却装置は、前回の運転終了後に、エンジンから蓄熱タンクに高温の冷却水を排出し、当該冷却水を保温する。そして、次回の冷間始動時において、冷却水を排出した状態のまま、暖機運転が完了すると推定される所定時間に亘ってエンジンを稼動させ、その後、保温された冷却水を蓄熱タンクからエンジンに供給している。このような操作を行うと、冷却水を排出した状態のエンジンは熱容量が低いため短時間で暖まり易くなっており、またエンジンが暖まった後も蓄熱タンクから暖かい冷却水がエンジンに給水されるためエンジンの温度低下が生じ難い。
特許文献1のエンジン冷却装置は、前回の運転終了後に、エンジンから蓄熱タンクに高温の冷却水を排出し、当該冷却水を保温する。そして、次回の冷間始動時において、冷却水を排出した状態のまま、暖機運転が完了すると推定される所定時間に亘ってエンジンを稼動させ、その後、保温された冷却水を蓄熱タンクからエンジンに供給している。このような操作を行うと、冷却水を排出した状態のエンジンは熱容量が低いため短時間で暖まり易くなっており、またエンジンが暖まった後も蓄熱タンクから暖かい冷却水がエンジンに給水されるためエンジンの温度低下が生じ難い。
一方、エンジンに対して冷却水を給排水する蓄熱式リザーブタンクを設けたエンジン冷却装置もあった(例えば、特許文献2を参照)。
特許文献2のエンジン冷却装置は、冷却水を貯留するリザーブタンク及び冷却水の保温のための蓄熱タンクの機能を兼ね備えた蓄熱式リザーブタンクを設けることで、省スペース化を図っている。なお、このエンジン冷却装置では、エンジンの稼動中は高温の冷却水が蓄熱式リザーブタンクを通過して流れており、エンジンを停止させると高温の冷却水はそのまま蓄熱式リザーブタンクに貯留される。
特許文献2のエンジン冷却装置は、冷却水を貯留するリザーブタンク及び冷却水の保温のための蓄熱タンクの機能を兼ね備えた蓄熱式リザーブタンクを設けることで、省スペース化を図っている。なお、このエンジン冷却装置では、エンジンの稼動中は高温の冷却水が蓄熱式リザーブタンクを通過して流れており、エンジンを停止させると高温の冷却水はそのまま蓄熱式リザーブタンクに貯留される。
特許文献1のエンジン冷却装置において、運転終了時にエンジン内部の高温の冷却水を蓄熱タンクに排出しようとすると、同時に、ラジエータやヒータコアからも冷却水が蓄熱タンクに排出されることになる。このため、このエンジン冷却装置においては、冷却回路内の全ての冷却水を貯留可能な大型の蓄熱タンクが必要となり、設置スペースが増大する。
また、冷却水を排出した状態で暖機運転が完了した後、蓄熱タンクからエンジン、ラジエータ、及びヒータコアへ給水するのに時間がかかる。
さらに、ラジエータ及びヒータコアは毛細管構造を有するため、隅々まで確実に冷却水を行き渡らせるために時間を要する。そして、一旦エンジン内の空気がラジエータ及びヒータコアへ侵入すると、そのまま空気が滞留し易い。このため、冷却水と外気との熱交換が可能な実表面積が低下し、冷却・ヒータ性能が悪化する。また、車室内へ侵入するエア流音も大きくなる。
また、冷却水を排出した状態で暖機運転が完了した後、蓄熱タンクからエンジン、ラジエータ、及びヒータコアへ給水するのに時間がかかる。
さらに、ラジエータ及びヒータコアは毛細管構造を有するため、隅々まで確実に冷却水を行き渡らせるために時間を要する。そして、一旦エンジン内の空気がラジエータ及びヒータコアへ侵入すると、そのまま空気が滞留し易い。このため、冷却水と外気との熱交換が可能な実表面積が低下し、冷却・ヒータ性能が悪化する。また、車室内へ侵入するエア流音も大きくなる。
一方、特許文献2のエンジン冷却装置は、冷却水をエンジンから排出・注入する手段を有していない。このため、エンジン温度が冷却水温度より高い場合、依然として冷却水がエンジンの昇温を阻害していた。
また、リザーブタンクと蓄熱タンクとが一体化されていることから、冷却回路内の圧力上昇に伴うリリーフ時に冷却水が噴出することを防止するには、蓄熱式リザーブタンクの上部を冷却回路の最高位置に設置する必要がある。このため、蓄熱式リザーブタンクの設置条件が限られることになり、エンジン設計の自由度が小さくなる。
また、リザーブタンクと蓄熱タンクとが一体化されていることから、冷却回路内の圧力上昇に伴うリリーフ時に冷却水が噴出することを防止するには、蓄熱式リザーブタンクの上部を冷却回路の最高位置に設置する必要がある。このため、蓄熱式リザーブタンクの設置条件が限られることになり、エンジン設計の自由度が小さくなる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、エンジンに対して冷却水の給排水を行う貯水タンクの設置スペースが小さく、冷却水の給排水が確実且つ容易であり、冷間始動時におけるエンジンの暖機運転を短時間で確実に行うことが可能なエンジン冷却装置及びその運転方法を提供することにある。
本発明に係るエンジンの冷却装置の特徴構成は、エンジンからラジエータ及びヒータコアに冷却水を流す第1流路と、前記ラジエータ及び前記ヒータコアから前記エンジンに前記冷却水を戻す第2流路と、前記エンジンに対して前記冷却水を給排水する給排水ポンプ及び貯水タンクとを備え、前記第1流路及び前記第2流路における前記冷却水の流れを遮断する遮断手段を設けた点にある。
本構成のエンジン冷却装置によれば、ラジエータ及びヒータコアとエンジンとを接続する第1流路及び第2流路における冷却水の流れを遮断する遮断手段を設けたので、貯水タンクからエンジンに対して冷却水の給排水を行うに際し、ラジエータ及びヒータコアからの冷却水の流出、及びラジエータ及びヒータコアへの冷却水の流入を防止することができる。例えば、エンジン停止後に行う冷却水の排水において、第1流路及び第2流路を遮断することにより、エンジン内部のみから冷却水を貯水タンクに抜き取ることができる。従って、抜き取り可能な冷却水が少なくなる分、貯水タンクの容量を低減し小型化することができる。そして、貯水タンクが小型化されると、冷却回路全体がコンパクトになり、エンジン設計の自由度が増す。
また、エンジンから冷却水を排出すると、次回のエンジン始動時にはエンジンの熱容量が小さい状態で暖機運転を行うことができるため、暖機時間が短くなり、その後の給水時間も短縮される。
さらに、ラジエータ及びヒータコアから冷却水が排出されないので、ラジエータ及びヒータコアにおいては、冷却水と外気との熱交換が可能な実表面積が確保され、冷却・ヒータ性能が低下しない。また、ラジエータ及びヒータコアへ空気が流入しないので、車室内へのエア流音の侵入も発生しない。
また、エンジンから冷却水を排出すると、次回のエンジン始動時にはエンジンの熱容量が小さい状態で暖機運転を行うことができるため、暖機時間が短くなり、その後の給水時間も短縮される。
さらに、ラジエータ及びヒータコアから冷却水が排出されないので、ラジエータ及びヒータコアにおいては、冷却水と外気との熱交換が可能な実表面積が確保され、冷却・ヒータ性能が低下しない。また、ラジエータ及びヒータコアへ空気が流入しないので、車室内へのエア流音の侵入も発生しない。
本発明に係るエンジン冷却装置において、前記第1流路と前記貯水タンクの上部とを連結し、前記エンジンの内部の流水経路に対して上方に位置する第3流路を備えてもよい。
本構成のエンジン冷却装置によれば、第3流路を介して空気がエンジンと貯水タンクとの間を流通するので、例えば、エンジンから冷却水を排水した後、エンジンに冷却水を給水するに際し、エンジンの内部に存在する空気と冷却水との置換を確実に行うことができる。
なお、第3流路のエンジンの内部の流水経路より上方に位置しているので、エンジン内部の空気は第3流路を上方に向かってスムーズに進行する。
なお、第3流路のエンジンの内部の流水経路より上方に位置しているので、エンジン内部の空気は第3流路を上方に向かってスムーズに進行する。
本発明に係るエンジン冷却装置において、前記第3流路に当該第3流路の内部圧力が所定値以上になったときに大気開放するリリーフバルブを設けてもよい。
本構成のエンジン冷却装置によれば、冷却水の温度が上昇することにより冷却回路内の圧力が所定値以上に上昇しても、第3流路に設けたリリーフバルブが大気開放することにより圧力の調整を行うことができる。
また、リリーフバルブを第3流路に設けることにより、当該リリーフバルブと貯水タンクとが分離される。このため、リリーフバルブのみを冷却回路の最高位置に設置すればよい。従って、貯水タンクの設置条件に制約が少なくなり、エンジン設計の自由度が増す。
また、リリーフバルブを第3流路に設けることにより、当該リリーフバルブと貯水タンクとが分離される。このため、リリーフバルブのみを冷却回路の最高位置に設置すればよい。従って、貯水タンクの設置条件に制約が少なくなり、エンジン設計の自由度が増す。
本発明に係るエンジン冷却装置において、前記遮断手段を、前記第1流路及び前記第2流路に夫々設けたバルブで構成してもよい。
本構成のエンジン冷却装置によれば、第1流路及び第2流路に夫々設けたバルブを共に閉にするという簡単な操作で、エンジン側とラジエータ及びヒータコア側とを簡単且つ確実に分離することができる。
本発明に係るエンジン冷却装置において、前記遮断手段を、前記第1流路に設けた流水トラップ及び前記第2流路に設けたバルブで構成してもよい。
本構成のエンジン冷却装置によれば、特に、第1流路に設ける遮断手段を流水トラップとしたので、冷却水の給排水を行うに際し、バルブ開閉のような積極的な操作を行う必要がない。従って、エンジン冷却装置を構成するシステム及びその制御を簡略化することができる。
また、流水トラップは冷却水と空気とを分離する機能を有するので、エンジンの内部から排出された空気がラジエータ及びヒータコアに流入することが抑制される。その結果、ラジエータ及びヒータコアにおける冷却水と外気との熱交換が可能な実表面積が十分に確保され、冷却・ヒータ性能の低下が防止される。また、車室内へのエア流音の侵入も確実に防止される。
また、流水トラップは冷却水と空気とを分離する機能を有するので、エンジンの内部から排出された空気がラジエータ及びヒータコアに流入することが抑制される。その結果、ラジエータ及びヒータコアにおける冷却水と外気との熱交換が可能な実表面積が十分に確保され、冷却・ヒータ性能の低下が防止される。また、車室内へのエア流音の侵入も確実に防止される。
本発明に係るエンジン冷却装置において、前記貯水タンクが蓄熱機能を有してもよい。
本構成のエンジン冷却装置によれば、貯水タンクが蓄熱機能を有する蓄熱タンクであるので、エンジン停止後にエンジンから排出された暖かい冷却水を保温することができる。そして、次回の冷間始動時において、保温された暖かい冷却水をエンジンに供給すると、暖機運転時間をさらに短縮することができる。
本発明に係るエンジン冷却装置の運転方法の特徴構成は、ラジエータ及びヒータコアとエンジンとの間で冷却水を循環させるとともに、前記エンジンに対して前記冷却水を給排水する給排水ポンプ及び貯水タンクを備えたエンジン冷却装置において、前記エンジンの始動に際して、前記ラジエータ及び前記ヒータコアと前記エンジンとの間での前記冷却水の循環を遮断する遮断工程と、前記エンジンの内部に存在する前記冷却水の少なくとも一部を前記貯水タンクに排水した状態とする排水工程と、前記エンジンの温度上昇に伴い、前記貯水タンクから前記エンジンに前記冷却水を給水する給水工程とを実行する点にある。
本構成の運転方法によれば、ラジエータ及びヒータコアとエンジンとの間での冷却水の循環を遮断する遮断工程を実行することにより、その後、貯水タンクからエンジンに対して冷却水の給排水を行うに際し、ラジエータ及びヒータコアからの冷却水の流出、及びラジエータ及びヒータコアへの冷却水の流入を防止することができる。例えば、エンジン停止後に行う冷却水の排水において、第1流路及び第2流路を遮断することにより、エンジン内部のみから冷却水を貯水タンクに抜き取ることができる。従って、抜き取り可能な冷却水が少なくなる分、貯水タンクの容量を低減し小型化することができる。そして、貯水タンクが小型化されると、冷却回路全体がコンパクトになり、エンジン設計の自由度が増す。
また、エンジンから冷却水を排出すると、エンジンの内部には冷却水が全く無くなるか、あるいは一部しか存在しない状態となっているが、本構成のエンジン冷却装置の運転方法では、エンジンの熱容量が小さい状態で、エンジンの温度上昇に伴ってエンジンに冷却水を給水することができるので、エンジンが温まり易く、暖機運転に要する時間を大幅に短縮することができる。
また、エンジンから冷却水を排出すると、エンジンの内部には冷却水が全く無くなるか、あるいは一部しか存在しない状態となっているが、本構成のエンジン冷却装置の運転方法では、エンジンの熱容量が小さい状態で、エンジンの温度上昇に伴ってエンジンに冷却水を給水することができるので、エンジンが温まり易く、暖機運転に要する時間を大幅に短縮することができる。
本発明に係るエンジン冷却装置の運転方法では、前記排水工程において、前記エンジンの温度が第1所定温度に達するまで暖機する第1暖機運転を実行し、前記給水工程において、前記エンジンに前記冷却水を給水しつつ、前記エンジンの温度が第2所定温度に達するまで暖機する第2暖機運転を実行してもよい。
本構成の運転方法によれば、エンジンの暖機運転を行うに際し、目標温度(第1所定温度及び第2所定温度)を設定して、夫々第1暖機運転と第2暖機運転とに分けて行っているので、エンジンの過度な温度上昇を防止しつつ、迅速且つ確実にエンジンの暖機を行うことができる。
本発明に係るエンジン冷却装置の運転方法では、前記貯水タンクが保温機能を有し、前記排水工程において、前記エンジンの内部に存在する前記冷却水の全部を前記貯水タンクに排水した状態とし、前記給水工程に先立って、前記貯水タンクに貯留されている保温された冷却水を一旦前記エンジンに給水し、次いで、前記エンジンに給水された前記冷却水の少なくとも一部を前記貯水タンクに排水することで予備的に前記エンジンを加温してもよい。
本構成の運転方法によれば、貯水タンクが蓄熱機能を有する蓄熱タンクであるので、エンジン停止後にエンジンから排出された暖かい冷却水を保温することができる。
また、給水工程に先立って、貯水タンクに貯留されている保温された冷却水を一旦エンジンに給水し、次いで、エンジンに給水された冷却水の少なくとも一部を貯水タンクに排水することで、エンジンを予備的に加温することができる。従って、暖機運転に要する時間をさらに短縮することができる。
また、給水工程に先立って、貯水タンクに貯留されている保温された冷却水を一旦エンジンに給水し、次いで、エンジンに給水された冷却水の少なくとも一部を貯水タンクに排水することで、エンジンを予備的に加温することができる。従って、暖機運転に要する時間をさらに短縮することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態および図面に記載される構成に限定されるものではなく、これらと均等な構成も含む。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態によるエンジン冷却装置100を示す概略構成図である。このエンジン冷却装置100は水冷式のエンジン1の冷却回路を構成し、ラジエータ2及びヒータコア3とエンジン1との間で冷却水が循環する。なお、このエンジン冷却装置100を構成する冷却回路は実質的に完全密閉されているため、冷却回路内に存在する冷却水の増減は生じない。
図1は、本発明の第1実施形態によるエンジン冷却装置100を示す概略構成図である。このエンジン冷却装置100は水冷式のエンジン1の冷却回路を構成し、ラジエータ2及びヒータコア3とエンジン1との間で冷却水が循環する。なお、このエンジン冷却装置100を構成する冷却回路は実質的に完全密閉されているため、冷却回路内に存在する冷却水の増減は生じない。
ラジエータ2及びヒータコア3とエンジン1とは、第1流路4及び第2流路5によって接続されている。第1流路4は、エンジン1からラジエータ2及びヒータコア3に冷却水を流す流路である。第2流路5は、ラジエータ2及びヒータコア3からエンジン1に冷却水を戻す流路である。冷却水は、第2流路5に設けられたウォーターポンプ6を駆動することにより、エンジン1、第1流路4、ラジエータ2、及び第2流路5の順に、すなわち図1において左回りに循環する。なお、ウォーターポンプ6は、エンジン1から独立して動作可能な電動ポンプとすることができるが、エンジン1のクランクシャフト(図示せず)に連結された機械式ポンプであってもよい。
第1流路4と第2流路5との間にはバイパス流路7が設けられ、このバイパス流路7に前記ヒータコア3が設けられる。ヒータコア3では、高温の冷却水と空気との間で熱交換が行われる。ヒータコア3で回収した熱は、車内の暖房等に使用される。
バイパス流路7と第2流路5との合流部9にはサーモスタット10が設けられる。冷却回路を流れる冷却水の温度が低い場合、サーモスタット10は閉状態又は低開度にある。このとき、エンジン1の冷却水出口1aから出た冷却水は、そのほとんどがラジエータ2の側に流れることなく、第1流路4とバイパス路7との分流部8においてバイパス流路7の側に流入し、次いでバイパス流路7と第2流路5との合流部9を通過し、冷却水入口1bからエンジン1の内部に戻る。一方、冷却水の温度が高い場合、サーモスタット10は開状態にある。このとき、エンジン1の冷却水出口1aから出た冷却水は、第1流路4とバイパス路7との分流部8で分流し、ラジエータ2及びヒータコア3の内部を夫々通過し、その後バイパス流路7と第2流路5との合流部9で合流し、冷却水入口1bからエンジン1の内部に戻る。
また、本実施形態の冷却装置100では、エンジン1に対して冷却水の給排水を行う貯水タンク11を設けている。この貯水タンク11は内部に貯留した冷却水を保温する蓄熱機能を有する。冷却水の給排水は、貯水タンク11とエンジン1との間を連結する給排水管12を介して行われ、この給配水管12には送水用の給排水ポンプ13が設置される。給排水ポンプ13は可逆式ポンプであり、貯水タンク11とエンジン1に設けられた冷却水調整孔1cとの間で冷却水を可逆的に送水する。貯水タンク11の上部11aと第1流路4とは第3流路14で連結される。第3流路14は、エンジン1の内部の流水経路(ウォータージャケット等)に対して上方に位置するように配設されている。例えば、第3流路14を構成する管体の少なくとも一部が、エンジン1の側面視において当該エンジン1より上方の空間を通るように配設する。このような配置とすることにより、第3流路14を介して、エンジン1と貯水タンク11との間で空気が流通可能となり、特に、エンジン1の内部の空気は第3流路14を上方に向かってスムーズに進行する。
さらに、この冷却装置100には、ラジエータ2及びヒータコア3とエンジン1との間における冷却水の流れを遮断する遮断手段を設けている。具体的には、図1に示すように、第1流路4に第1バルブ15を設け、第2流路5に第2バルブ16を設けている。なお、図1では、第2バルブ16はエンジン1とウォーターポンプ6との間に設けているが、ウォーターポンプ6の上流側に設けてもよい。
ウォーターポンプ6、給排水ポンプ13、第1バルブ15、及び第2バルブ16の動作は、制御部であるエンジンECU17により、夫々独立して制御される。これにより、エンジン冷却装置100を流れる冷却水の流量が適切に調整され、エンジン1の暖機運転を早期に完了することができる。なお、エンジン冷却装置100の具体的な運転方法については、後に詳しく説明する。
上記構成を有するエンジン冷却装置100を用いれば、貯水タンク11からエンジン1に対して冷却水の給排水を行うに際し、第1バルブ15及び第2バルブ16を閉とすることにより、ラジエータ2及びヒータコア3からの冷却水の流出、及びラジエータ2及びヒータコア3への冷却水の流入を防止することができる。例えば、エンジン1の停止後に行う冷却水の排水において、第1流路4及び第2流路5を遮断することにより、エンジン1の内部のみから冷却水を貯水タンク11に抜き取ることができる。従って、抜き取り可能な冷却水が少なくなる分、貯水タンク11の容量を低減し小型化することができる。そして、貯水タンク11が小型化されると、冷却回路全体がコンパクトになり、エンジン設計の自由度が増す。
また、エンジン1の停止後、エンジン1の内部に存在する冷却水を貯水タンク11に抜き取ると、次回のエンジン始動時にはエンジンの熱容量が小さい状態で暖機運転を行うことができるため、暖機時間が短くなり、その後の給水時間も短縮される。
また、ラジエータ2及びヒータコア3から貯水タンク11への冷却水の排出がないので、ラジエータ2及びヒータコア3においては、冷却水と外気との熱交換が可能な実表面積が確保され、冷却・ヒータ性能が低下しない。そして、ラジエータ2及びヒータコア3へ空気が流入しないので、車室内へのエア流音の侵入も発生しない。
さらに、第3流路14を設けたことにより、第3流路14を介して空気がエンジン1と貯水タンク11との間を流通する。例えば、エンジン1から冷却水を排水した後、エンジン1に冷却水を給水するに際し、エンジン1の内部に存在する空気が貯水タンク11に移動する。このように、エンジン1の内部において、空気と冷却水との置換が確実に行われる。また、第3流路14の最高部はエンジン1より上方に位置しているので、エンジン1の内部の空気は第3流路14を上方に向かってスムーズに進行する。
なお、本実施形態では、遮断手段を第1バルブ15及び第2バルブ16で構成したので、夫々のバルブ15,16を共に閉にするだけの簡単な操作で、エンジン1の側とラジエータ2及びヒータコア3の側とを簡単且つ確実に分離することができる。
〔第2実施形態〕
図2は、本発明の第2実施形態によるエンジン冷却装置200を示す概略構成図である。なお、この第2実施形態におけるエンジン冷却装置200では、先に説明した第1実施形態によるエンジン冷却装置100と同一の構成要素については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図2は、本発明の第2実施形態によるエンジン冷却装置200を示す概略構成図である。なお、この第2実施形態におけるエンジン冷却装置200では、先に説明した第1実施形態によるエンジン冷却装置100と同一の構成要素については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
このエンジン冷却装置200では、ラジエータ2及びヒータコア3とエンジン1との間における冷却水の流れを遮断する遮断手段の一つとして、図2に示すように、第1流路4に流水トラップ20を設けている。また、もう一つの遮断手段として、第2流路5に第1実施形態と同様の第2バルブ16を設けている。
ここで、流水トラップ20の詳細を図3に示す。流水トラップ20は、トラップ室21の底部22をエンジン1の冷却水出口1aから延伸する冷却水出口管23が貫通し、トラップ室21の側部24に第1流路4及び第3流路14が接続する構成を有する。第3流路14の管軸X1は第1流路4の管軸X2より高い位置にある。また、ラジエータ2の上端部2a及び冷却水出口管23の上端部23aは管軸X1と管軸X2との間に位置し、且つ冷却水出口管23の上端部23aの高さ位置H1はラジエータ2の上端部2aの高さ位置H2より上方にある。
このような位置関係を有する流水トラップ20において、エンジン1の冷却水出口1aから排出された冷却水は、トラップ室21の内部で冷却水出口管23の上端部23aから噴出する。このとき、トラップ室21の内部に溜まった冷却水は、その水面がラジエータ2の上端部2aの高さ位置H2を超えると、トラップ室21から第1流路4を通ってラジエータ2に流れる。
なお、冷却水出口管23の上端部23aの高さ位置H1はラジエータ2の上端部2aの高さ位置H2より上方に設定されているため、エンジン1からの冷却水排出の際、ラジエータ2の冷却水がエンジン1に逆流することはない。
なお、冷却水出口管23の上端部23aの高さ位置H1はラジエータ2の上端部2aの高さ位置H2より上方に設定されているため、エンジン1からの冷却水排出の際、ラジエータ2の冷却水がエンジン1に逆流することはない。
このように、本実施形態では、特に、第1流路4に設ける遮断手段を流水トラップ20としたので、冷却水の給排水を行うに際し、バルブ開閉のような積極的な操作を行う必要がない。このため、エンジン冷却装置200を構成するシステム及びその制御を簡略化することができる。
また、上記のように、流水トラップ20は冷却水と空気とを分離する機能を有するので、エンジン1の内部から排出された空気がラジエータ2及びヒータコア3に流入することもない。その結果、ラジエータ2及びヒータコア3における冷却水と外気との熱交換が可能な実表面積の確保がより確実となり、冷却・ヒータ性能が十分に維持される。そして、車室内へのエア流音の侵入も確実に防止される。
〔第3実施形態〕
図4は、本発明の第3実施形態によるエンジン冷却装置300を示す概略構成図である。このエンジン冷却装置300は、先に説明した第1実施形態によるエンジン冷却装置100において、第3流路14にリリーフバルブ30を設けた構成である。その他の構成は、エンジン冷却装置100と同一であるため、詳細な説明は省略する。
図4は、本発明の第3実施形態によるエンジン冷却装置300を示す概略構成図である。このエンジン冷却装置300は、先に説明した第1実施形態によるエンジン冷却装置100において、第3流路14にリリーフバルブ30を設けた構成である。その他の構成は、エンジン冷却装置100と同一であるため、詳細な説明は省略する。
リリーフバルブ30は、第3流路14の内部圧力が所定値以上になったときに大気開放する。例えば、冷却水の温度が上昇することにより冷却回路内の圧力が所定値以上に上昇した場合、リリーフバルブ30が大気開放して圧力の調整が行われる。このリリーフバルブ30は、冷却回路のうち第3流路14に設けられる。この配置により、リリーフバルブ30と貯水タンク11とが完全に分離される。従って、本実施形態のエンジン冷却装置300では、リリーフバルブ30のみを冷却回路の最高位置(すなわち、第3流路14の最高部)に設置すればよく、これにより、貯水タンク11の設置条件に制約が少なくなり、エンジン設計の自由度が増す。
なお、リリーフバルブ30は、第2実施形態のエンジン冷却装置200に設けることも勿論可能である。この場合も、冷却回路の最高位置となるように、リリーフバルブ30を第3流路14に設ける。
〔エンジン冷却装置の運転方法〕
次に、本発明のエンジン冷却装置の運転方法について説明する。
なお、ここでは一例として、第1実施形態のエンジン冷却装置100を用いた運転方法について説明するが、第2実施形態のエンジン冷却装置200、又は第3実施形態のエンジン冷却装置300においても、同様の運転方法を実行することができる。
次に、本発明のエンジン冷却装置の運転方法について説明する。
なお、ここでは一例として、第1実施形態のエンジン冷却装置100を用いた運転方法について説明するが、第2実施形態のエンジン冷却装置200、又は第3実施形態のエンジン冷却装置300においても、同様の運転方法を実行することができる。
図5は、エンジン冷却装置100の運転方法を示したフローチャートである。このエンジン冷却装置100では、エンジンECU17が、ウォーターポンプ6、給排水ポンプ13、第1バルブ15、及び第2バルブ16の動作を制御することにより、冷却回路内を流れる冷却水の流量を調整する。
先ず、エンジン1の始動に先立って、ラジエータ2及びヒータコア3とエンジン1との間での冷却水の循環を遮断する遮断工程を実行する(S1)。この遮断工程では、エンジンECU17が、第1バルブ15及び第2バルブ16を閉にし、ウォーターポンプ6を停止状態とする。従って、エンジン冷却装置100は、エンジン1の側とラジエータ2及びヒータコア3の側とに分断された状態で、冷却水の循環が停止する。
次に、エンジン1の内部に存在する冷却水の少なくとも一部を貯水タンク11に排水した状態とする排水工程を実行する(S2)。この排水工程では、エンジンECU17が、第1バルブ15及び第2バルブ16の閉状態、並びにウォーターポンプ6の停止状態を維持したまま、給排水ポンプ13を排水方向(逆方向)に駆動させる。このとき、エンジン1の内部に滞留していた冷却水は、冷却水調整孔1cから給配水管12を通って貯水タンク11に貯留される。貯水タンク11の内部に貯留される冷却水の量は、例えば、図示しない液面センサによって検知することができる。
なお、貯水タンク11は蓄熱機能を有しているので、エンジン冷却水が暖かい場合は、次回のエンジン始動時までその温度が保持される。エンジン1の内部に存在する冷却水の全部を貯水タンク11に排水するには、上記液面センサにより貯水タンク11の内部に全量の冷却水が貯留されたことを検知し、その後、給排水ポンプ13を停止させればよい。あるいは、貯水タンク11の内部がバブリング状態となったことで冷却水の全部が貯水タンク11に排水されたことを確認してから、給排水ポンプ13を停止させてもよい。
なお、貯水タンク11は蓄熱機能を有しているので、エンジン冷却水が暖かい場合は、次回のエンジン始動時までその温度が保持される。エンジン1の内部に存在する冷却水の全部を貯水タンク11に排水するには、上記液面センサにより貯水タンク11の内部に全量の冷却水が貯留されたことを検知し、その後、給排水ポンプ13を停止させればよい。あるいは、貯水タンク11の内部がバブリング状態となったことで冷却水の全部が貯水タンク11に排水されたことを確認してから、給排水ポンプ13を停止させてもよい。
上記排水工程において、エンジン1を始動して第1暖機運転を実行可能である。第1暖機運転の実行中は、エンジンECU17がエンジン1の温度を連続して又は所定の間隔でモニタリングする。エンジン1の温度は、例えば、エンジン1のシリンダブロックに取り付けた温度センサで測定する。エンジン1の温度がまだ第1所定温度に達していない場合(S3;No)、そのまま暖機運転を継続する。エンジン1の温度が第1所定温度に達すると(S3;Yes)、次の給水工程へと進行する。
次に、エンジンの温度上昇に伴い、前記貯水タンクから前記エンジンに前記冷却水を給水する給水工程を実行する(S4)。この給水工程では、エンジンECU17が、第1バルブ15及び第2バルブ16の閉状態、並びにウォーターポンプ6の停止状態を維持したまま、給排水ポンプ13を給水方向(順方向)に駆動させる。このとき、貯水タンク11に貯留されている冷却水が、給配水管12を通って冷却水調整孔1cからエンジン1の内部に注入される。
上記給水工程において、貯水タンク11に貯留された冷却水を、エンジン1に冷却水を給水しつつ、エンジン1を第2所定温度に達するまで暖機する第2暖機運転を実行可能である。ここで、第2所定温度は、第1所定温度よりも高い温度に設定され、エンジン1への冷却水の給水は、エンジン1の温度が先の第1所定温度を下回らないように実行される。第2暖機運転の実行中は、エンジンECU17は、エンジン1の暖機運転を継続しながら、給排水ポンプ13を給水方向(順方向)に駆動し、さらにエンジン1の温度をモニタリングする。エンジン1の温度がまだ第2所定温度に達していない場合(S5;No)、そのまま暖機運転を継続する。エンジン1の温度が第2所定温度に達すると(S5;Yes)、次の遮断解除工程へと進行する。
なお、第2暖機運転において、給排水ポンプ13によって行われる冷却水の給水は、「エンジン1の温度が第1所定温度を下回らない」という条件を満たす限り、連続的に行ってもよいし、間歇的に行ってもよい。
なお、第2暖機運転において、給排水ポンプ13によって行われる冷却水の給水は、「エンジン1の温度が第1所定温度を下回らない」という条件を満たす限り、連続的に行ってもよいし、間歇的に行ってもよい。
最後に、遮断されていたラジエータ2及びヒータコア3とエンジン1との間での冷却水の循環を可能にする遮断解除工程を実行する(S6)。この遮断解除工程では、エンジンECU17が、第1バルブ15及び第2バルブ16を開にする。この操作を行うことにより、エンジン冷却装置100は、ラジエータ2及びヒータコア3とエンジン1との間で冷却水が流通可能な状態となる。そして、この状態で、エンジンECU17がウォータ−ポンプ6を駆動させると、エンジン冷却装置100を構成する冷却回路を冷却水が循環する。
ところで、上記給水工程に先立って、貯水タンク11に貯留されている保温された冷却水を一旦エンジン1に給水し、次いで、冷却水の少なくとも一部を貯水タンク11に排水することで予備的にエンジン1を加温することも可能である。具体的には、エンジンECU17が、給排水ポンプ13を給水方向及び排水方向に順次駆動するように制御する。これにより、貯水タンク11に貯留されている保温された冷却水が一旦エンジン1に給水され、次いで、エンジン1の内部の冷却水の少なくとも一部が貯水タンク11に排水される。このような工程を行うことにより、エンジン1を予備的に加温すると共に、エンジン1を熱容量の小さい状態にすることができる。従って、暖機運転に要する時間をさらに短縮することができる。
また、上記遮断解除工程後、定期的又は必要に応じて給排水ポンプ13を給水方向に駆動させ、エンジン1に冷却水を給水してもよい。この操作は、冷却回路を流通する冷却水に気泡が混入し、エンジン1の内部に空気が滞留した場合において、内部の空気をエンジン1から追い出して貯水タンク11に戻すのに有効である。
1 エンジン
2 ラジエータ
3 ヒータコア
4 第1流路
5 第2流路
11 貯水タンク
13 給排水ポンプ
14 第3流路
15 第1バルブ(遮蔽手段)
16 第2バルブ(遮蔽手段)
20 流水トラップ(遮蔽手段)
30 リリーフバルブ
100,200,300 エンジン冷却装置
2 ラジエータ
3 ヒータコア
4 第1流路
5 第2流路
11 貯水タンク
13 給排水ポンプ
14 第3流路
15 第1バルブ(遮蔽手段)
16 第2バルブ(遮蔽手段)
20 流水トラップ(遮蔽手段)
30 リリーフバルブ
100,200,300 エンジン冷却装置
Claims (9)
- エンジンからラジエータ及びヒータコアに冷却水を流す第1流路と、
前記ラジエータ及び前記ヒータコアから前記エンジンに前記冷却水を戻す第2流路と、
前記エンジンに対して前記冷却水を給排水する給排水ポンプ及び貯水タンクと
を備え、
前記第1流路及び前記第2流路における前記冷却水の流れを遮断する遮断手段を設けたエンジン冷却装置。 - 前記第1流路と前記貯水タンクの上部とを連結し、前記エンジンの内部の流水経路に対して上方に位置する第3流路を備えた請求項1に記載のエンジン冷却装置。
- 前記第3流路に当該第3流路の内部圧力が所定値以上になったときに大気開放するリリーフバルブを設けた請求項2に記載のエンジン冷却装置。
- 前記遮断手段を、前記第1流路及び前記第2流路に夫々設けたバルブで構成する請求項1〜3の何れか一項に記載のエンジン冷却装置。
- 前記遮断手段を、前記第1流路に設けた流水トラップ及び前記第2流路に設けたバルブで構成する請求項1〜3の何れか一項に記載のエンジン冷却装置。
- 前記貯水タンクが蓄熱機能を有する請求項1〜5の何れか一項に記載のエンジン冷却装置。
- ラジエータ及びヒータコアとエンジンとの間で冷却水を循環させるとともに、前記エンジンに対して前記冷却水を給排水する給排水ポンプ及び貯水タンクを備えたエンジン冷却装置において、
前記エンジンの始動に際して、前記ラジエータ及び前記ヒータコアと前記エンジンとの間での前記冷却水の循環を遮断する遮断工程と、
前記エンジンの内部に存在する前記冷却水の少なくとも一部を前記貯水タンクに排水した状態とする排水工程と、
前記エンジンの温度上昇に伴い、前記貯水タンクから前記エンジンに前記冷却水を給水する給水工程と
を実行するエンジン冷却装置の運転方法。 - 前記排水工程において、前記エンジンの温度が第1所定温度に達するまで暖機する第1暖機運転を実行し、
前記給水工程において、前記エンジンに前記冷却水を給水しつつ、前記エンジンの温度が第2所定温度に達するまで暖機する第2暖機運転を実行する請求項7に記載のエンジン冷却装置の運転方法。 - 前記貯水タンクが保温機能を有し、
前記排水工程において、前記エンジンの内部に存在する前記冷却水の全部を前記貯水タンクに排水した状態とし、
前記給水工程に先立って、前記貯水タンクに貯留されている保温された冷却水を一旦前記エンジンに給水し、次いで、前記エンジンに給水された前記冷却水の少なくとも一部を前記貯水タンクに排水することで予備的に前記エンジンを加温する請求項7又は8に記載のエンジン冷却装置の運転方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007295719A JP2009121319A (ja) | 2007-11-14 | 2007-11-14 | エンジン冷却装置及びその運転方法 |
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JP2007295719A JP2009121319A (ja) | 2007-11-14 | 2007-11-14 | エンジン冷却装置及びその運転方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2009121319A true JP2009121319A (ja) | 2009-06-04 |
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ID=40813741
Family Applications (1)
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JP2007295719A Pending JP2009121319A (ja) | 2007-11-14 | 2007-11-14 | エンジン冷却装置及びその運転方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009121319A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013011767A1 (ja) * | 2011-07-19 | 2013-01-24 | いすゞ自動車株式会社 | エンジンの冷却回路 |
CN106957141A (zh) * | 2017-04-01 | 2017-07-18 | 中航三鑫太阳能光电玻璃有限公司 | 一种生产双绒面玻璃压延机的冷却水加热恒温装置 |
-
2007
- 2007-11-14 JP JP2007295719A patent/JP2009121319A/ja active Pending
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WO2013011767A1 (ja) * | 2011-07-19 | 2013-01-24 | いすゞ自動車株式会社 | エンジンの冷却回路 |
CN106957141A (zh) * | 2017-04-01 | 2017-07-18 | 中航三鑫太阳能光电玻璃有限公司 | 一种生产双绒面玻璃压延机的冷却水加热恒温装置 |
CN106957141B (zh) * | 2017-04-01 | 2022-12-27 | 海控三鑫(蚌埠)新能源材料有限公司 | 一种生产双绒面玻璃压延机的冷却水加热恒温装置 |
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