JPH09158025A - 接合用不織布 - Google Patents

接合用不織布

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JPH09158025A
JPH09158025A JP7314950A JP31495095A JPH09158025A JP H09158025 A JPH09158025 A JP H09158025A JP 7314950 A JP7314950 A JP 7314950A JP 31495095 A JP31495095 A JP 31495095A JP H09158025 A JPH09158025 A JP H09158025A
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long fiber
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喜彦 峰田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 かぎ状の雄側の面ファスナーとの絡
み付きにより着脱自在となるループ状の雌側の面ファス
ナーとして使用する際に、繰り返しの着脱後にも良好な
接合強力を有する接合用不織布を提供する。 【解決手段】 ループ状の雌側の面ファスナーとし
てかぎ状の雄側の面ファスナーへ絡み付くことにより着
脱自在となる接合用不織布であって、ループ形成用の長
繊維からなる長繊維ウエブAと熱接着用の長繊維からな
る長繊維ウエブBとが積層されてなり、長繊維ウエブA
の構成繊維と長繊維ウエブBの構成繊維とが互いに三次
元的に交絡されており、この交絡した構成繊維相互間は
部分的に熱接着され、しかも長繊維ウエブAの構成繊維
の少なくとも一部は単糸状態を保持してループを形成し
てなる接合用不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばおむつカバ
ーのバンド止めやシートカバーの止め等の接合に好適に
用いられ、繰り返しの着脱後も良好な接合強力を保持し
うる接合用不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばおむつカバーのバンド止め
のように繰り返し着脱される用途における接合方法とし
ては、フィルムと粘着テープとを利用する方法あるいは
ニードルパンチ不織布とかぎ状の雄側の面ファスナーと
を利用する方法などが採用されている。
【0003】しかし、これら従来の方法を、上記のよう
なおむつカバーのバンド止めに適用した場合、前者は、
接着力が弱いために使用中に外れることがあり、しかも
通気性に欠けるためにムレが生じるという問題があっ
た。一方、後者は、数回の着脱を行うと不織布が毛羽立
ち、繰り返し使用に耐えないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課
題を解決するもので、かぎ状の雄側の面ファスナーへの
絡み付きにより着脱自在として使用する際に、繰り返し
の着脱後にも良好な接合強力を有する接合用不織布を提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、ループ状の雌側の面ファスナーとしてかぎ
状の雄側の面ファスナーへ絡み付くことにより着脱自在
となる接合用不織布であって、以下を要旨とするもので
ある。
【0006】1.ループ形成用の長繊維からなる長繊維
ウエブAと熱接着用の長繊維からなる長繊維ウエブBと
が積層されてなり、長繊維ウエブAの構成繊維と長繊維
ウエブBの構成繊維とが互いに三次元的に交絡されてお
り、この交絡した構成繊維相互間は部分的に熱接着さ
れ、しかも長繊維ウエブAの構成繊維の少なくとも一部
は単糸状態を保持してループを形成していることを特徴
とする。
【0007】2.長繊維ウエブBが芯鞘型複合長繊維か
ら形成されており、この芯鞘型複合長繊維を構成する鞘
成分の融点が、芯成分の融点よりも低く、かつ、長繊維
ウエブAの構成繊維の融点よりも低いことを要旨とする
ものであることを特徴とする。
【0008】3.長繊維ウエブAが、ポリエステルとナ
イロンとポリプロピレンとのうちのいずれかからなる長
繊維で形成されており、長繊維ウエブBが、ポリエチレ
ンを鞘成分とし、ポリエステルを芯成分とした芯鞘型複
合長繊維で形成されてなることを特徴とする。
【0009】4.長繊維ウエブAを形成する長繊維の単
糸繊度が、0.1〜10デニールであることを特徴とす
る。 以上のように、本発明の接合用不織布は長繊維ウエブA
と長繊維ウエブBとが積層されてなるものであり、長繊
維ウエブAは主にループ形成に寄与し、長繊維ウエブB
は主に熱処理の際に融解して熱接着機能を発揮し、長繊
維ウエブAと長繊維ウエブBとを一体化させる働きを有
するものである。
【0010】すなわち本発明においては、長繊維ウエブ
Aの構成繊維と長繊維ウエブBの構成繊維とを三次元的
に相互に交絡させて、次いでこれに部分的に熱接着を施
すことによって、交絡した構成繊維のうちのある部分又
はある点においては、構成繊維同士が熱接着され、一
方、別の部分又は別の点においては、構成繊維同士は熱
接着されることなく各々が単糸状態を保持することとな
る。そして、熱接着が施された部分によって、長繊維ウ
エブAと長繊維ウエブBとをより一体化させ、面ファス
ナーとして着脱した際に長繊維ウエブAと長繊維ウエブ
Bとが剥離するのを防止し得ることとなる。また一方
で、長繊維ウエブAの構成繊維の少なくとも一部は熱接
着が施されないことから、主として接合用不織布の表面
に存在する各単糸によって不織布表面にループが形成さ
れることとなり、かぎ状の雄側の面ファスナーとの絡み
付きによる接合が可能となる。
【0011】また、本発明においては、長繊維ウエブB
の構成繊維を芯鞘型複合形態とし、しかもこの繊維の鞘
成分を、接合不織布の全構成成分のうち最も融点の低い
成分とすることによって、熱処理を施す際に長繊維ウエ
ブBの構成繊維の鞘成分が主として融解し、長繊維ウエ
ブAの構成繊維および長繊維ウエブBの構成繊維の芯成
分は殆ど融解しないこととなる。したがって、各構成繊
維の繊維形態を保持させたままで構成繊維間を熱接着さ
せることができ、熱処理により接合用不織布がフィルム
化してしまうのを防ぐことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明の接合用不織布は、長繊維ウエブAと長繊維
ウエブBとが積層されてなるものであり、上述のよう
に、長繊維ウエブAは主にループ形成に寄与し、長繊維
ウエブBは主に熱処理の際に融解して熱接着機能を発揮
するものである。
【0013】本発明において、長繊維ウエブAを構成す
る長繊維は、長繊維ウエブBの構成繊維よりも融点の高
いものであれば特に制限されるものではないが、ループ
としたときの単糸の強度、即ち切れ難さを考慮すれば、
特にポリエステル、ナイロン、ポリプロピレンのいずれ
かから選択される重合体によって形成されることが好ま
しい。さらに、上述のように長繊維ウエブBよりも融点
が高いものであれば、上記のポリエステル、ナイロン、
ポリプロピレンを主成分とする共重合体を用いても良
い。そして、これらの重合体は、各重合体に応じた公知
の方法にて、紡糸、開繊、堆積して、長繊維ウエブAと
することができる。
【0014】ここで、長繊維ウエブAを形成する長繊維
の単糸繊度は、0.1〜10デニールであるのが好まし
い。長繊維ウエブAの構成繊維の単糸繊度が0.1デニ
ール未満であると、得られた接合用不織布を雌側の面フ
ァスナーとして着脱した際に、ループを形成する単糸が
切れて接合強力を損ない、また毛羽立ちを生じることと
なる。逆に、長繊維ウエブAの構成繊維の単糸繊度が1
0デニールを超えると、ループを形成する単糸が太すぎ
るために、かぎ状の雄側の面ファスナーへの絡み付きが
うまく行われないこととなる。
【0015】また、長繊維ウエブAの単位面積当たりの
重量、すなわち目付は、30〜200g/m2 であるこ
とが好ましい。長繊維ウエブAの目付が30g/m2
満であると、後述のように長繊維ウエブBの目付を同様
に30〜200g/m2 とした場合に、長繊維ウエブA
に対して、熱接着処理において融解し易い長繊維ウエブ
Bの割合があまりにも多くなり過ぎるため、得られる接
合用不織布の融着領域が多くなり、得られる接合用不織
布は全体として剛いものとなる。逆に、長繊維ウエブA
の目付が200g/m2 を超えると、長繊維ウエブAの
構成繊維と長繊維ウエブBの構成繊維間における三次元
的な交絡が十分に形成できず、また、後述のように長繊
維ウエブBの目付を同様に30〜200g/m2 とした
場合に、熱処理において主として融解して熱接着機能を
発揮する長繊維ウエブBが少ないため、面ファスナーと
して着脱した際に長繊維ウエブAと長繊維ウエブBとが
剥離し易い傾向となる。
【0016】一方、長繊維ウエブBは、上述のように、
構成繊維間を熱接着させる働きをなすものであり、長繊
維ウエブAの構成繊維よりも融点の低い重合体からなる
長繊維で形成されていることが重要である。
【0017】特に、長繊維ウエブBの構成繊維が芯鞘型
複合形態であり、鞘成分を接合不織布の全構成成分のう
ち最も融点の低い成分構成することが好ましい。これに
より、熱処理を施す際に長繊維ウエブBの構成繊維の鞘
成分が主として融解し、長繊維ウエブAの構成繊維およ
び長繊維ウエブBの構成繊維の芯成分は殆ど融解しない
こととなる。したがって、各構成繊維の繊維形態を保持
させたままで構成繊維間を熱接着させることができ、熱
処理により接合用不織布がフィルム化してしまうのを防
ぐことができる。例えば、長繊維ウエブAを上述のポリ
エステル、ナイロン、ポリプロピレンのいずれかからな
る長繊維で形成し、長繊維ウエブBをポリエチレンを鞘
成分とし、ポリエステルを芯成分とした芯鞘型複合長繊
維で形成すると良い。
【0018】なお、長繊維ウエブBもまた、公知の方
法、例えばスパンボンド法にて、紡糸、開繊、堆積し
て、作成することができる。また、長繊維ウエブBの単
位面積当たりの重量、すなわち目付は、30〜200g
/m2 であることが好ましい。長繊維ウエブBの目付が
30g/m2 未満であると、上述の目付範囲の長繊維ウ
エブAに対して、熱処理において主として融解して熱接
着機能を発揮する長繊維ウエブBが少ないため、交絡し
た構成繊維における熱接着が十分に施されず、面ファス
ナーとして着脱した際に長繊維ウエブAと長繊維ウエブ
Bとが剥離し易い傾向となる。逆に、長繊維ウエブBの
目付が200g/m2 を超えると、上述の目付範囲の長
繊維ウエブAに対して、熱接着処理において融解し易い
長繊維ウエブBの割合があまりにも少なくなり過ぎるた
め、構成繊維間の熱接着が不十分となり、得られる不織
布の接合強力に劣る傾向となる。
【0019】長繊維ウエブAと長繊維ウエブBとを積層
する方法としては、ウエブの作成と同時に堆積させる方
法、あるいは作成した各々のウエブに一旦ニードルパン
チあるいはウォーターニードルを施した後に積層する方
法などが考えられるが、特に限定されるものではない。
【0020】また、積層の状態としては、長繊維ウエブ
A−長繊維ウエブBのように2層重ねる方法、あるいは
長繊維ウエブA−長繊維ウエブB−長繊維ウエブAのよ
うに3層重ねの方法などが考えられるが、用いるウエブ
の素材種、目付などにより適宜選定すれば良い。
【0021】本発明においては、長繊維ウエブAと長繊
維ウエブBとを積層したウエブには、三次元的交絡処理
が施されるため、構成繊維相互間が三次元的に交絡し、
各ウエブが一体化することとなる。ここで、三次元的交
絡処理とは、例えばニードルパンチ処理あるいはウォー
ターニードル処理などの公知の処理方法が挙げられる。
【0022】次いで、以上のようにして作成された三次
元的に交絡した積層ウエブに熱処理を施して、主として
長繊維ウエブBの構成繊維(長繊維ウエブBが芯鞘型複
合長繊維からなる場合はその鞘成分)を融解させ、交絡
した構成繊維相互間を部分的に熱接着させることによ
り、接合用不織布を得ることができる。熱処理に際して
は、長繊維ウエブAの構成繊維の少なくとも一部はルー
プを形成し得るように単糸状態としておくことが重要で
ある。これにより、構成繊維間が熱接着されるので毛羽
立ちにくい不織布となり、本発明の目的とする繰り返し
の着脱後も良好な接合強力を保持する接合用不織布とな
る。
【0023】熱処理の方法としては、熱風乾燥機あるい
はシリンダードライヤー型熱処理機あるいは熱カレンダ
ーロールなどを用いれば良い。長繊維ウエブBが芯鞘型
複合長繊維からなる場合には、熱処理温度、処理時間等
の処理条件としては、芯鞘型複合長繊維の鞘成分が融解
して接着機能を発現するように適宜設定すれば良い。特
に、熱処理温度に関しては、芯鞘型複合長繊維の鞘成分
のみが融解し、長繊維ウエブBの芯成分および長繊維ウ
エブAの構成繊維はいずれもその繊維形態を保持する範
囲、具体的には長繊維ウエブBの鞘成分の融点近傍の温
度で処理するのが好ましい。これにより、少なくとも長
繊維ウエブAの構成繊維同士においては熱接着されず、
接合不織布の表面においてループを形成することとなる
長繊維ウエブAの構成繊維を単糸状態で保持することが
できるため、かぎ状の雄側の面ファスナーとの絡み付き
による接合が可能となる。
【0024】
【実施例】
(実施例1)通常のスパンボンド法により開繊堆積させ
た3デニールのポリエステル(ポリエチレンテレフタレ
ート)長繊維からなる目付100g/m2 の長繊維ウエ
ブAと、ポリエチレンを鞘に、ポリエステル(ポリエチ
レンテレフタレート)を芯に配して、複合紡糸口金を用
いたスパンボンド法により開繊堆積させた芯鞘型複合長
繊維からなる目付100g/m2 の長繊維ウエブBと
を、各々作成した。
【0025】次いで、得られた長繊維ウエブAと長繊維
ウエブBとを重ね合わせ、ニードルパンチ針(FOST
ER社製RB−36#)を用いて、針深度11mm、パ
ンチ数90P/cm2 の条件でニードルパンチを施し、
目付210g/m2 の不織布を得た。さらに、この不織
布を温度120℃の熱風乾燥機中で20秒処理し、接合
用不織布を得た。
【0026】得られた接合用不織布は、厚み1.5m
m、切断強力が経67kg/5cm、緯58kg/5c
mであった。また、この接合用不織布をかぎ状の雄側の
面ファスナーに手で押さえつけて接合したところ、十分
な接合強力を有していた。さらに、この接合用不織布と
雄側の面ファスナーとを手で剥がし、着脱を5回繰り返
した後、表面の毛羽立ち状態を肉眼で観察したが、特に
ひどい毛羽立ちも認められず、再度手で押さえつけて接
合したところ、良好な接合状態を保持していた。
【0027】(実施例2)通常のスパンボンド法により
開繊堆積させた3デニールのポリプロピレン長繊維から
なる目付50g/m2 の長繊維ウエブAと、ポリエチレ
ンを鞘に、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレー
ト)を芯に配して、複合紡糸口金を用いたスパンボンド
法により開繊堆積させた芯鞘型複合長繊維からなる目付
100g/m 2 の長繊維ウエブBとを、各々作成した。
【0028】次いで、得られた長繊維ウエブAを両面表
層に配し、中間層に長繊維ウエブBを配するように3層
に重ね合わせ、ニードルパンチ針(FOSTER社製R
B−36#)を用いて、針深度11mm、パンチ数90
P/cm2 の条件でニードルパンチを施し、目付210
g/m2 の不織布を得た。さらに、この不織布を温度1
20℃の熱風乾燥機中で20秒処理し、接合用不織布を
得た。
【0029】得られた接合用不織布は、厚み1.5m
m、切断強力が経53kg/5cm、緯46kg/5c
mであった。また、この接合用不織布をかぎ状の雄側の
面ファスナーに手で押さえつけて接合したところ、十分
な接合強力を有していた。さらに、この接合用不織布と
雄側の面ファスナーとを手で剥がし、着脱を5回繰り返
した後、表面の毛羽立ち状態を肉眼で観察したが、特に
ひどい毛羽立ちも認められず、再度手で押さえつけて接
合したところ、良好な接合状態を保持していた。
【0030】(比較例1)ポリエステル(ポリエチレン
テレフタレート)長繊維ウエブを単独で用いたこと以
外、実施例1と同様の方法で接合用不織布を得た。
【0031】得られた接合用不織布は、目付205g/
2 、厚み1.7mm、切断強力が経70kg/5c
m、緯65kg/5cmであった。また、この接合用不
織布をかぎ状の雄側の面ファスナーに手で押さえつけて
接合したところ、十分な接合強力を有していた。しか
し、この接合用不織布と雄側の面ファスナーとを手で剥
がし、着脱を5回繰り返した後、表面の毛羽立ち状態を
肉眼で観察したところ、表面状態は非常に毛羽立ちがひ
どく、5回着脱後の接合強力は繰り返しの使用に耐えな
いものであった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、長繊維ウエブAの構成
繊維と長繊維ウエブBの構成繊維とを三次元的に相互に
交絡させて、次いでこれに部分的に熱接着を施すことに
よって、交絡した構成繊維のうちのある部分又はある点
においては、構成繊維同士が熱接着され、一方、別の部
分又は別の点においては、構成繊維同士は熱接着される
ことなく各々が単糸状態を保持することとなる。そし
て、熱接着が施された部分によって、長繊維ウエブAと
長繊維ウエブBとをより一体化させることができ、面フ
ァスナーとして着脱した際に長繊維ウエブAと長繊維ウ
エブBとが剥離するのを防止することができるのであ
る。また一方で、長繊維ウエブAの構成繊維の少なくと
も一部は熱接着が施されないことから、主として接合用
不織布の表面に存在する各単糸によって不織布表面にル
ープが形成されることとなり、かぎ状の雄側の面ファス
ナーとの絡み付きによる接合が可能となる。従って、本
発明の接合用不織布とかぎ状の雄側の面ファスナーとは
非常に強力に接合し、しかも繰り返し着脱後も毛羽立ち
の発生が少なく、十分な接合強力を保持することができ
る。
【0033】また、本発明において、長繊維ウエブBの
構成繊維を芯鞘型複合形態とし、しかもこの繊維の鞘成
分を接合不織布の全構成成分のうち最も融点の低い成分
とすることによって、熱処理を施す際に長繊維ウエブB
の構成繊維の鞘成分が主として融解し、長繊維ウエブA
の構成繊維および長繊維ウエブBの構成繊維の芯成分は
殆ど融解しないこととなり、各構成繊維の繊維形態を保
持させたままで構成繊維間を熱接着させることができ、
熱処理により接合用不織布がフィルム化してしまうのを
防ぐことができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ループ状の雌側の面ファスナーとして
    かぎ状の雄側の面ファスナーへ絡み付くことにより着脱
    自在となる接合用不織布であって、ループ形成用の長繊
    維からなる長繊維ウエブAと熱接着用の長繊維からなる
    長繊維ウエブBとが積層されてなり、長繊維ウエブAの
    構成繊維と長繊維ウエブBの構成繊維とが互いに三次元
    的に交絡されており、この交絡した構成繊維相互間は部
    分的に熱接着され、しかも長繊維ウエブAの構成繊維の
    少なくとも一部は単糸状態を保持してループを形成して
    いることを特徴とする接合用不織布。
  2. 【請求項2】 長繊維ウエブBが芯鞘型複合長繊維か
    ら形成されており、この芯鞘型複合長繊維を構成する鞘
    成分の融点が、芯成分の融点よりも低く、かつ、長繊維
    ウエブAの構成繊維の融点よりも低いことを特徴とする
    請求項1記載の接合用不織布。
  3. 【請求項3】 長繊維ウエブAが、ポリエステルとナ
    イロンとポリプロピレンとのうちのいずれかからなる長
    繊維で形成されており、長繊維ウエブBが、ポリエチレ
    ンを鞘成分とし、ポリエステルを芯成分とした芯鞘型複
    合長繊維で形成されてなることを特徴とする請求項1又
    は2記載の接合用不織布。
  4. 【請求項4】 長繊維ウエブAを形成する長繊維の単
    糸繊度が、0.1〜10デニールであることを特徴とす
    る請求項1から3までのいずれか1項に記載の接合用不
    織布。
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