JPH09157988A - 溶剤紡糸セルロース系繊維/羊毛混紡織物 - Google Patents

溶剤紡糸セルロース系繊維/羊毛混紡織物

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JPH09157988A
JPH09157988A JP7338121A JP33812195A JPH09157988A JP H09157988 A JPH09157988 A JP H09157988A JP 7338121 A JP7338121 A JP 7338121A JP 33812195 A JP33812195 A JP 33812195A JP H09157988 A JPH09157988 A JP H09157988A
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fiber
spun
wool
yarn
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JP7338121A
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Osamu Kato
攻 加藤
Takayuki Okawa
隆幸 大川
Tomoaki Tanimura
智昭 谷村
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】布帛の表面品位や表面感さらには布帛強度の面
での不均一等で従来問題であった揉み叩き加工を採らず
にフィブリル化しにくく、しかもドレープ性に優れると
共に張り,腰感がある溶剤紡糸セルロース系繊維/羊毛
混紡織物を提供する。 【解決手段】重量比50〜80%の溶剤紡糸セルロース
系繊維と重量比50〜20%の羊毛繊維との混紡糸を用
いて製織した織物であって、前記溶剤紡糸セルロース系
繊維の繊度が2デニール以下であり、前記羊毛繊維の繊
度が22μ以下であり、前記混紡糸の単糸撚係数が20
0以上であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶剤紡糸セルロー
ス系繊維/羊毛繊維混紡糸を用いて製織したフィブリル
化しにくく、しかもドレープ性に優れると共に張り,腰
感がある高品位の織物に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロース系繊維は、従来、綿,麻等の
天然繊維、レーヨン,キュプラ等の再生繊維が知られて
いる。再生繊維は木材パルプのセルロースをビスコース
レーヨンや銅アンモニウムレーヨンといった化合物誘導
体に化学反応せしめることで水系の溶媒に可溶性にした
後、湿式紡糸することで製造する。
【0003】溶剤紡糸セルロース繊維とは、精製パルプ
を誘導体に化学反応せしめることなく、特殊な有機溶
媒、例えばN−メチルモルホリン−N−オキシド、N−
メチルピペリジン−N−オキシド等に加圧、加温下に溶
解し、湿式紡糸又は乾式紡糸するもので極く最近工業生
産が開始されているが、現在商業的に実用化されている
ものとして、英国コートルズ社の「テンセル」(商品
名)、レンチング社の「リヨセル」(商品名)が知られ
ている。このテンセル、リヨセルは再生セルロース繊維
に対して、精製セルロース繊維と非公式には分類されて
いる。
【0004】このテンセルを代表とする溶剤紡糸セルロ
ース系繊維は綿糸やレーヨンに比べて、繊維強度が非常
に強いにもかかわらず、ドレープ性を持っていることが
特徴で、さらに湿潤時の繊維強度がレーヨンと違って強
く、さらに湿潤で縮みにくいといった優れた特性を有し
ている。
【0005】テンセルはN−メチルモルホリン−N−オ
キシドを溶剤とし湿式紡糸されたものであるが、上述の
優れた特性を持つ一方で、単繊維の構造が、スキン−コ
ア構造を持ち、このスキン層が湿潤摩擦や衝撃で非常に
フィブリル化し易く、さらに該フィブリルが絡んでピリ
ングし易いという欠点を持っている。そして、最近の溶
剤紡糸セルロース系繊維に関する技術開発は、ほとんど
がピリング化を効率良く、効果的に防止しうる抗ピリン
グ技術の開発に集中していると言っても過言では無い。
例えば、「ニューレーヨンの実際知識」(繊維社)28
0〜283頁には溶剤紡糸セルロース系繊維のピリング
発現機構及びセルラーゼによるピリングの分解除去手法
が理論的に解説されている。該解説に記述されているよ
うに、現在、溶剤紡糸セルロース系繊維の抗ピリング対
策としては、該繊維からなる布帛をエアータンブラー等
で揉み叩き加工を施すことで敢えて単繊維のスキン層を
フィブリル化さらにはピリング化させ、発生したフィブ
リル及びピリングをさらにセルラーゼで溶解除去する方
法、いわゆるバイオ加工が実施されている。従来、上述
の揉み叩き加工、セルラーゼ加工は布帛で実施されて来
たが、絡み防止対策を施した糸での揉み叩き加工やセル
ラーゼ加工の研究も着手されている(特開平6−322
667号公報、特開平7−3626号公報参照)。
【0006】特開平5−117970号公報及び特開平
6−146168号公報にはセルロース分子間の架橋反
応によるフィブリル化防止技術が開示されている。又、
特開平6−146168号公報には比較例として樹脂加
工による該繊維のフィブリル化防止技術も記述されてい
る。
【0007】一般に繊維のフィブリル化とは、糸や布帛
への摩擦や衝撃で単繊維がさらに割繊され、割繊されて
発生したミクロ繊維が毛羽状に立ち上がる状態である。
紡績糸織物の場合、フィブリル化した布帛にさらに摩擦
や衝撃を加えて行った場合、ミクロ繊維同志及びミクロ
繊維と単繊維が複雑に絡んで毛玉になりピリングが発生
する。フィブリル化は絹繊維の染色時や着用時に白化現
象として良く見られるものであるが、絹繊維の場合は単
繊維の強度が適度なものであるため、発生したフィブリ
ルは摩擦や衝撃で引きちぎられピリングが発生すること
は無い。絹繊維の場合、フィブリル化は普通は好ましい
現象ではないが、時には布帛のピーチスキン加工として
利用される。
【0008】これに対して溶剤紡糸セルロース系繊維の
場合、前述のように単繊維強度が非常に強いため、発生
したフィブリルを摩擦や衝撃で引きちぎることが困難な
ため、著しくピリングし易い。そのため溶剤紡糸セルロ
ース系繊維の場合、前述のように揉み叩き加工で敢えて
フィブリル及びピリングを発生させ、これをセルラーゼ
加工で溶解除去する加工手段を採っている。一旦、表皮
層をフィブリル化それに続くセルラーゼ加工で溶解除去
した溶剤紡糸セルロース系繊維はもはや摩擦や衝撃でフ
ィブリル化しピリングが発生することは無い。
【0009】しかしながら、揉み叩き加工、セルラーゼ
加工は対象が布帛であれ糸であれ、それぞれが小ロット
生産で、しかも処理時間として数時間掛かり、大規模な
生産手法としては問題があった。さらに揉み叩き加工は
所詮、糸と糸又は布帛と布帛或いは異物との摩擦である
ためフィブリル化は不均一であり、さらに糸や布帛の損
壊も多い。又、それに続くセルラーゼ加工は両刃の剣で
あって、フィブリル及びピリングを溶解除去する一方
で、不均一な揉み叩き加工をカバーするためどうしても
過度の加工になり、セルロースの加水分解が進み過ぎ
て、糸や布帛本体の強度を不均一にしかも結果として著
しく脆化せしめる。即ち、全体として糸や布帛の揉み叩
き加工及びセルラーゼ加工は不均一であり、糸や布帛全
体に均一な加工と均一な実用強度を保持させることがか
なり難しく、結果として糸や布帛の表面品位や強度とい
った品質規格に不合格なものが多く発生し、加工の品質
管理の面でも問題があった。
【0010】さらに、揉み叩き加工、セルラーゼ加工を
施した溶剤紡糸セルロース系繊維布帛の表面はミクロフ
ィブリル化されていて、いわゆるピーチスキン調布帛の
風合を呈し、フォーマルな被服としては不適当であり、
この面からフラットな表面感でありながら摩擦や衝撃で
ピリング化しない溶剤紡糸セルロース系繊維布帛、即
ち、揉み叩き加工が施されてない抗ピリング性溶剤紡糸
セルロース系繊維布帛が要望されていたが、従来の加工
技術では揉み叩き加工が必要でこれは不可能であった。
【0011】布帛を樹脂加工することや、繊維間を架橋
する方法で溶剤紡糸セルロース系繊維のフィブリル化や
ピリング化を改善する検討もされているが、これらの方
法ではどうしても溶剤紡糸セルロース系繊維特有の柔ら
かい風合が損なわれ実用的で無い(特開平6−1461
68号公報参照)。又、完全なるセルロース構造ではな
くなり商品イメージは低下する。
【0012】また、溶剤紡糸セルロース系繊維は前記し
た通りドレープ性に優れるものであるが、張り,腰感に
劣るという別の問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は溶剤紡糸
セルロース系繊維のフィブリル化防止技術及び風合につ
いて鋭意研究した結果、本発明を完成したものである。
本発明の目的とするところは、上述したような布帛の表
面品位や表面感さらには布帛強度の面での不均一性等で
従来問題であった揉み叩き加工を採らずにフィブリル化
しにくく、しかもドレープ性に優れると共に張り,腰感
が有る溶剤紡糸セルロース系繊維/羊毛混紡織物を提供
するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は次の構成を取る。即ち第1番目の発明は、
重量比50〜80%の溶剤紡糸セルロース系繊維と重量
比50〜20%の羊毛繊維との混紡糸を用いて製織した
織物であって、前記溶剤紡糸セルロース系繊維の繊度が
2デニール以下であり、前記羊毛繊維の繊度が22μ以
下であり、前記混紡糸の単糸撚係数が200以上である
ことを特徴とする溶剤紡糸セルロース系繊維/羊毛混紡
織物を要旨とし、また第2番目の発明は、重量比50〜
80%の溶剤紡糸セルロース系繊維と重量比50〜20
%の羊毛繊維との混紡糸を用いて製織した織物であっ
て、前記溶剤紡糸セルロース系繊維の繊度が2デニール
以下であり、前記羊毛繊維の繊度が22μ以下であり、
前記混紡糸の単糸撚係数が200以上であり、しかも単
繊維の表面が揉み叩き加工によるフィブリル化又はミク
ロフィブリル化構造を呈しておらず、繊維構造として完
全なセルロース構造のみからなることを特徴とする溶剤
紡糸セルロース系繊維/羊毛混紡織物を要旨とする。
【0015】
【発明の実施の態様】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明においては、溶剤紡糸セルロース系
繊維の重量比を50〜80%としているが、これは溶剤
紡糸セルロース系繊維が50%未満であると、溶剤紡糸
セルロース系繊維の特質である柔軟性が薄れ、ドレープ
性に富んだ織物とならず、一方、溶剤紡糸セルロース系
繊維が80%を超えると、羊毛繊維の量が減少するよう
になり、結果として溶剤紡糸セルロース系繊維がフィブ
リル化するようになり、また溶剤紡糸セルロース系繊維
の柔軟性が強調されて張りの乏しい織物となるととも
に、湿潤時における溶剤紡糸セルロース系繊維の縮みか
ら防縮性の欠乏した織物となるからである。また、溶剤
紡糸セルロース系繊維と羊毛繊維の染色性の相違(溶剤
紡糸セルロース系繊維はアルカリ側で染まり、羊毛繊維
は酸性側で染まる)から、溶剤紡糸セルロース系繊維が
80%を超える場合にこれを同色に染めようとすると羊
毛繊維の痛みが激しくなるという問題もある。
【0017】また、溶剤紡糸セルロース系繊維は2デニ
ール以下としているが、これは2デニールを超えると張
り,腰感が強すぎ、揉み叩き加工を施し、ソフトにしな
いと商品にならず、前述した如くフラットな表面感が得
られないという問題がある。更に、2デニールを超える
と糸を構成する構成本数が減少し、単糸撚係数200以
上の強撚にすることが不可能となる。
【0018】また、羊毛繊維の繊度は22μ以下として
いるが、これは22μを超えると糸を構成する構成本数
が減少し、溶剤紡糸セルロース系繊維のフィブリル化を
防止できなくなると共に、単糸撚係数200以上の強撚
にすることが不可能となる。
【0019】また、混紡糸の単糸撚係数を200以上と
しているが、これは単糸撚係数が200未満であると糸
の抱合性が悪く、結果として得られた織物がフィブリル
化しやすく、また張り,腰感が得られないという問題が
ある。尚、単糸撚係数Kとは、単糸撚数Tを単糸撚回数
/メートル、番手Nをメートル番手とした時に、T=K
×N1/2 で表わされるものである。
【0020】請求項2に係る発明においては、溶剤紡糸
セルロース系繊維のフィブリル化防止対策として行われ
ている揉み叩き加工及びセルラーゼ加工が施されていな
いのが大きな特徴である。その理由は前記に詳述した通
りであるが、要約すれば、これによって得られる織物の
品質の均一化、ピーチスキン調に限定されないフラット
な表面感、工程の短縮等が実現できる。
【0021】
【実施例】本発明の実施例を、以下具体的に説明する。
【0022】実施例1 繊度が1.5デニール、平均繊維長が70mm(繊維長
分布はウールに近くなるようにトウリアクターでトウ牽
切)のテンセル(英国コートルズ社)70%と、繊度が
21μ、平均繊維長が70mmのメリノウール30%と
をミックス後、リコームし、仏式前紡で紡績し、その後
リング精紡機にて総ドラフト15.04倍、スピンドル
回転10000RPMで精紡し、糸番手が1/48Nm
(メートル番手)、単糸撚数がZ撚方向1500回/メ
ートル(単糸撚係数K=217)の溶剤紡糸セルロース
系繊維/羊毛混紡リング精紡糸(以下、精紡混紡糸Aと
呼ぶ)を得た。ついでこの精紡混紡糸を経糸及び緯糸に
用いて経糸密度76本/インチ、緯糸密度84本/イン
チで変化織物(目付186g/m2 )を製織し、これに
毛焼−煮絨−洗絨−乾絨−染色−乾絨−釜蒸絨−蒸絨の
各工程を順次実施して実施例1の製品を得た。
【0023】尚、前記染色工程の条件は、C.I.Ac
id Yellow 17が0.084%owf、C.
I.Acid Red 82が0.018%owf、
C.I.Acid Blue 23が0.018%ow
f、無水ボウ硝が10.0%owf、均染剤が1.4%
owf、蟻酸が2.5%owfの染液に前記織物を浸漬
し、40分間の煮沸とした。
【0024】比較例1 実施例1において、テンセル90%、メリノウール10
%を用いてミックスした他は実施例1と同様の処理を行
い、比較例1の製品を得た。
【0025】比較例2 実施例1において、テンセル40%、メリノウール60
%を用いてミックスした他は実施例1と同様の処理を行
い、比較例2の製品を得た。
【0026】比較例3 実施例1において、テンセルの繊度を2.5デニールと
した他は実施例1と同様の処理を行い、比較例3の製品
を得た。
【0027】比較例4 実施例1において、メリノウールの繊度を22.5μと
した他は実施例1と同様の処理を行い、比較例4の製品
を得た。
【0028】比較例5 実施例1において、撚数をZ撚方向750回/メートル
(撚係数K=108)とした他は実施例1と同様の処理
を行い、比較例5の製品を得た。
【0029】以上の実施例1及び比較例1〜5の織物に
ついて、フィブリル化のしやすさの程度(JIS L
1076 A法のピリング試験)、ドレープ性、張り,
腰感、操業性を専門検査員の10名の判定により評価し
た。その結果を下表表1に示す。 (1)フィブリル化のしやすさの程度は、下記の3段階
で評価した。 ○:ほとんどフィブリル化しない △:若干フィブリル化する ×:フィブリル化する (2)ドレープ性は、下記の3段階で評価した。 ○:ドレープ性有り △:若干ドレープ性有り ×:ドレープ性なし (3)張り,腰感は、下記の3段階で評価した。 ○:張り,腰感有り △:若干張り,腰感有り ×:張り,腰感なし (4)操業性は、下記の3段階で評価した。 ○:操業性良好(強撚可能) △:操業性やや不良(強撚やや問題あり) ×:操業性不良(強撚不可)
【0030】
【表1】
【0031】表1に示すように実施例のものはいずれも
フィブリル化のしにくさ、ドレープ性、張り,腰感、操
業性の各項目については比較例のものに比べて優れてい
る。
【0032】また、実施例1で得られた製品のKES
(KAWABATA EBALUATION SYST
EM)方式での評価はコシ4.58、ハリ5.56、フ
クラミ5.34であった。
【0033】実施例2 精紡混紡糸Aを経糸及び緯糸に用いて経糸密度96本/
インチ、緯糸密度96本/インチで蜂巣織物(目付20
9g/m2 )に製織した織物を用いた他は実施例1と同
様の処理を行い、実施例2の製品を得た。実施例2で得
られた製品のKES方式での評価はコシ4.65、ハリ
5.73、フクラミ5.52であった。
【0034】実施例3 精紡混紡糸Aを3本合撚(撚数S撚方向440回/メー
トル)した糸を経糸及び緯糸に用いて経糸密度34本/
インチ、緯糸密度31本/インチで綾織物(目付231
g/m2 )に製織した織物を用いた他は実施例1と同様
の処理を行い、実施例3の製品を得た。実施例3で得ら
れた製品のKES方式での評価はコシ4.80、ハリ
5.81、フクラミ5.67であった。
【0035】実施例4 繊度が1.5デニール、平均繊維長が70mm(繊維長
分布はウールに近くなるようにトウリアクターでトウ牽
切)のテンセル(英国コートルズ社)60%と、繊度が
21μ、平均繊維長が70mmのメリノウール40%と
をミックス後、リコームし、仏式前紡で紡績し、その後
リング精紡機にて総ドラフト15.04倍、スピンドル
回転10000RPMで精紡し、糸番手が1/48Nm
(メートル番手)、単糸撚数がZ撚方向1500回/メ
ートル(単糸撚係数K=217)の溶剤紡糸セルロース
系繊維/羊毛混紡リング精紡糸(以下、精紡混紡糸Bと
呼ぶ)を得た。繊度が1.5デニール、平均繊維長が7
0mm(繊維長分布はウールに近くなるようにトウリア
クターでトウ牽切)のテンセル(英国コートルズ社)6
0%と、繊度が21μ、平均繊維長が70mmのメリノ
ウール40%とをミックス後、リコームし、仏式前紡で
紡績し、その後リング精紡機にて総ドラフト15.04
倍、スピンドル回転10000RPMで精紡し、糸番手
が1/48Nm(メートル番手)、単糸撚数がS撚方向
1500回/メートル(単糸撚係数K=217)の溶剤
紡糸セルロース系繊維/羊毛混紡リング精紡糸(以下、
精紡混紡糸Cと呼ぶ)を得た。精紡混紡糸Bと精紡混紡
糸Cを2本合撚(撚数Z撚方向440回/メートル)し
た糸を経糸に、精紡混紡糸Bと、精紡混紡糸Bと精紡混
紡糸Cを2本合撚(撚数Z撚方向440回/メートル)
した糸を1本おきに緯糸に用いて経糸密度62本/イン
チ、緯糸密度60本/インチでメッシュ織物(目付24
7g/m2 )に製織した織物を用いた他は実施例1と同
様の処理を行い、実施例4の製品を得た。実施例4で得
られた製品のKES方式での評価はコシ5.27、ハリ
6.04、フクラミ6.14であった。
【0036】実施例5 精紡混紡糸Bと精紡混紡糸Cを2本合撚(撚数Z撚方向
440回/メートル)した糸を経糸糸及び緯糸に用いて
経糸密度59本/インチ、緯糸密度56本/インチで二
重織物(目付262g/m2 )に製織した織物を用いた
他は実施例1と同様の処理を行い、実施例5の製品を得
た。実施例5で得られた製品のKES方式での評価はコ
シ5.58、ハリ6.33、フクラミ6.40であっ
た。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による溶剤
紡糸セルロース系繊維/羊毛繊維混紡糸による織物は、
フィブリル化しにくく、しかもドレープ性に優れると共
に張り,腰感がある高品位なもので、婦人物、紳士物の
フォーマル用途に用いて頗る有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比50〜80%の溶剤紡糸セルロー
    ス系繊維と重量比50〜20%の羊毛繊維との混紡糸を
    用いて製織した織物であって、前記溶剤紡糸セルロース
    系繊維の繊度が2デニール以下であり、前記羊毛繊維の
    繊度が22μ以下であり、前記混紡糸の単糸撚係数が2
    00以上であることを特徴とする溶剤紡糸セルロース系
    繊維/羊毛混紡織物。
  2. 【請求項2】 重量比50〜80%の溶剤紡糸セルロー
    ス系繊維と重量比50〜20%の羊毛繊維との混紡糸を
    用いて製織した織物であって、前記溶剤紡糸セルロース
    系繊維の繊度が2デニール以下であり、前記羊毛繊維の
    繊度が22μ以下であり、前記混紡糸の単糸撚係数が2
    00以上であり、しかも単繊維の表面が揉み叩き加工に
    よるフィブリル化又はミクロフィブリル化構造を呈して
    おらず、繊維構造として完全なセルロース構造のみから
    なることを特徴とする溶剤紡糸セルロース系繊維/羊毛
    混紡織物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009174111A (ja) * 2007-12-28 2009-08-06 Ist Corp 分枝状タンパク質繊維及びその製造方法、並びに綿状体、分枝状タンパク質繊維紡績糸、分枝状タンパク質繊維含有紡績糸、布帛、不織布
JP2011510182A (ja) * 2008-01-16 2011-03-31 レンツィング アクチェンゲゼルシャフト 繊維混合物、それから製造された糸および織物
CN114381945A (zh) * 2022-02-23 2022-04-22 杭州新生印染有限公司 一种醋纤、天丝与羊毛混纺织物的染整工艺及混纺织物

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