JPH09157944A - 微多孔性繊維 - Google Patents

微多孔性繊維

Info

Publication number
JPH09157944A
JPH09157944A JP32609295A JP32609295A JPH09157944A JP H09157944 A JPH09157944 A JP H09157944A JP 32609295 A JP32609295 A JP 32609295A JP 32609295 A JP32609295 A JP 32609295A JP H09157944 A JPH09157944 A JP H09157944A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
surface area
microporous
specific surface
inorganic particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32609295A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuniya Nago
訓也 名郷
Yukio Mizutani
幸雄 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP32609295A priority Critical patent/JPH09157944A/ja
Publication of JPH09157944A publication Critical patent/JPH09157944A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】空隙率、平均細孔径が小さく、比表面積が大き
い吸着性能が優れた強度の大きい微多孔性繊維であり、
特に、液/液分離用に極めて好適な材料を提供する。 【解決手段】ポリオレフィン75〜85重量%、平均粒
子径が1.0μm以下である無機粒子、例えば、炭酸カ
ルシウム15〜35重量%よりなる組成物を繊維状に成
形し、次いで該繊維を延伸倍率で2〜8倍に延伸するこ
とにより得られる平均細孔径0.01〜0.05μmの
連通孔からなる微多孔構造を有し、且つ空隙率が10〜
25%、比表面積が65〜100m2/gの微多孔性繊
維である。また、上記無機粒子を抽出して微多孔性繊維
とすることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
の新規な微多孔性繊維に関する。詳しくは、特定の無機
粒子を配合したポリオレフィン組成物よりなり、比表面
積が極めて大きい微多孔構造を有し、且つ高強度の微多
孔性繊維である。特に、大きい比表面積に基づく表面吸
着性を利用した液々分離用カートリッジフィルター用の
糸として有用な微多孔性繊維を提供する。
【0002】
【従来の技術】近年、繊維の機能化が、各種の繊維につ
いて検討され、実用化されている。その一つとして微多
孔性繊維がある。
【0003】例えば、特開平4−18112号には、ポ
リオレフィン中にパラフィンワックスを混練し、これを
紡糸・延伸した後、該パラフィンワックスを適当な溶剤
を用いて、抽出除去し、更に乾燥することにより微多孔
性繊維を得る方法が記載されている。かかる方法によっ
て、均一な微多孔を有する良好な微多孔性繊維を得るこ
とが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような公知の方法によって得られる微多孔繊維は、比表
面積が10m2/g程度であり、前記した微多孔性繊維
の表面吸着性を利用した液々分離用の用途においては、
未だ改良の余地があった。
【0005】ところが、上記方法において、比表面積を
大きくするにはパラフィンワックスの量を増大させ、抽
出されるパラフィンワックスによって形成される空隙率
を上げなければならない。そして、空隙率を大きくする
と強度が下がりカートリッジ状に巻き上げる際のハンド
リング性が低下するなどの問題が生じるおそれがあっ
た。
【0006】したがって、吸着に有効な微多孔を有し、
しかも、該微多孔による高い比表面積を有すると共に、
高強度を保持した微多孔性繊維の開発が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
特性を具備した新規な微多孔性繊維の開発を目的として
鋭意研究を行った。
【0008】その結果、ポリオレフィンに特定の無機粒
子を特定量溶融混合して繊維状に成形し、特定の条件で
延伸することによって、特定の細孔径と、従来にない大
きな比表面積とを有し、しかも、空隙率が小さく高強度
を保持した微多孔性繊維を得ることに成功し、上記した
目的をすべて満足することを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
【0009】即ち、本発明は、ポリオレフィン(以下、
a成分という)75〜85重量%、平均粒子径が1μm
以下である無機粒子(以下、b成分という)15〜35
重量%よりなり、平均細孔径0.01〜0.1μmの連
通孔からなる微多孔構造を有し、且つ空隙率が10〜2
5%、比表面積が65〜100m2/gである微多孔性
繊維である。
【0010】本発明において、a成分であるポリオレフ
ィンとしては、公知のものが特に制限なく使用される。
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−
1又はポリメチルペンテン等のα−オレフィンの単独重
合体、α−オレフィンと他の共重合可能なモノマーとの
共重合体及びそれらの混合物等を挙げることができる。
中でも、得られる微多孔性繊維の耐熱性と成形性を勘案
すると、プロピレンの単独重合体、プロピレンと他の共
重合可能なモノマーとの共重合体及びそれらの混合物が
好適である。
【0011】上記のα−オレフィンと他の共重合可能な
モノマーとの共重合体は、一般にα−オレフィン、特に
プロピレンを90重量%以上含み、他の共重合可能なモ
ノマーを10重量%以下含む共重合体が好適である。ま
た、上記共重合可能なモノマーも特に限定されず、公知
のものを使用出来るが、一般には、炭素原子数2〜8の
α−オレフィン、特にエチレン、及びブテンが好適であ
る。本発明において、b成分は公知の無機粒子が特に制
限なく使用できるが、ポリオレフィンと混合した場合凝
集を起さず、均一に分散するものを選択することが好ま
しい。かかる無機粒子は、延伸工程においてポリオレフ
ィンと分散した無機粒子との界面に剥離を生じさせて微
細な連通孔を形成させるために使用される。
【0012】本発明に用いる無機粒子は、上記の機能を
発揮するものであれば特に制限されない。代表的なもの
を例示すれば、周期律表第IIA族、第IIIA族及び第IV
族よりなる群から選ばれた金属の酸化物、水酸化物、炭
酸塩、または硫酸塩、ケイ酸塩が好適である。具体的に
は、周期律表第IIA族の金属としては、カルシウム、マ
グネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属であり、周
期律表第IIIA族の金属としては、硼素、アルミニウム
等の金属であり、又、周期律表第IV族の金属としては、
チタン、ジルコニウム等の金属が好適である。これらの
金属は、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩等が特に制
限なく使用される。そのうち、好適に使用できる無機粒
子を例示すれば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、
酸化硼素、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の酸化物、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の
炭酸塩、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸
化アルミニウム等の水酸化物、硫酸カルシウム、硫酸バ
リウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩等である。中で
も、ポリオレフィンとの界面剥離性やフィブリル化が良
好であり、延伸により容易に多孔化することができる点
より、炭酸カルシウムが最も好適に用いられる。
【0013】上記の無機粒子の平均粒子径は、1.0μ
m以下である必要がある。無機粒子の平均粒子径が1.
0μmより大きい場合には、繊維状への成形性に劣るよ
うになり、得られる繊維の平均孔径も大きく、且つ比表
面積も大きくならず好適ではない。好適な微多孔性繊維
を得るための無機粒子の平均粒子径は、0.03〜0.
5μmである。
【0014】前記したa成分のポリオレフィンとb成分
の無機粒子との割合は、a成分が75〜85重量%、好
ましくは75〜80重量%で、b成分が15〜35重量
%、好ましくは20〜35重量%である。前記a成分と
b成分の組成割合は、微多孔性繊維の性状を前記特定の
範囲に保ち、且つ後記する製造方法において、微多孔性
繊維を工業的に有利に製造するために重要である。該b
成分の割合が前記下限値より少なくなると得られる微多
孔性繊維の孔形成が十分でなく、また、逆にb成分の添
加割合が前記上限値より多くなると、繊維の成形性が悪
くなったり、延伸が十分に行えないなどの傾向があり、
いずれにしても、本発明の平均細孔径、空隙率及び比表
面積を満足することができない。
【0015】前記a成分にb成分を多量に、かつ、均一
に混合することは困難であることがあり、このような場
合には前記a成分とb成分との混合に際して分散剤を特
定量配合することが好ましい。即ち、前記a成分及びb
成分の合計量100重量部に対して、分散剤を0.1〜
20重量部添加することが良好な微多孔性繊維を得るた
めに好ましい。
【0016】分散剤は種々の合成樹脂に可塑剤として添
加される公知の化合物を特に限定されず用いうる。一般
に好適に使用される分散剤は、ポリエステル系可塑剤、
エポキシ系可塑剤、末端OH化ポリブタジエンである。
これらを例示すると下記の通りである。
【0017】上記ポリエステル系可塑剤は、一般に炭素
原子数4〜8の直鎖又は芳香環を有する二塩基酸又は三
塩基酸と炭素原子数2〜5の直鎖状の二価アルコールを
エステル化反応させたものが好適である。特に好適に使
用されるものを具体的に例示すると、セバシン酸、アジ
ピン酸、フタル酸、アゼライン酸およびトリメリット酸
等の二塩基酸あるいは三塩基酸と、エチレングライコー
ル、プロピレングライコール、ブチレングライコール、
ネオペンチルグライコールおよび長鎖アルキレングライ
コール等よりなるポリエステル化合物で、特にアジピン
酸あるいはセバシン酸とプロピレングライコール、ブチ
レングライコール又は長鎖アルキレングライコールとよ
りなるポリエステル化合物が好ましく用いられる。
【0018】エポキシ系可塑剤は、炭素原子数8〜24
の一塩基性直鎖不飽和酸の二重結合をエポキシ化したも
のが好ましい。特に好適に使用されるものを具体的に示
せばエポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等で、これ
らを単独でまたは併用して使用出来る。
【0019】また、末端OH化ポリブタジエンは、重合
度500〜2000の両末端を水酸化した物が好ましく
用いられる。
【0020】前記した分散剤の添加割合は、0.5〜1
0重量%、好ましくは1〜5重量%である。該分散剤の
割合が前記下限値より少なくなると得られる繊維の微多
孔化が十分でなく、また、逆に分散剤の添加割合が前記
上限値より多くなると、繊維の成形性が悪くなったり、
延伸が十分に行えないなどの傾向があるので好ましくな
い。
【0021】本発明の微多孔性繊維は、平均細孔径が
0.01〜0.1μm、好ましくは0.01〜0.05
μm、空隙率が10〜25%、好ましくは15〜25
%、比表面積が65〜100m2/g、好ましくは65
〜80m2/gである。
【0022】従来、微多孔性繊維は種々提案されている
が、上記のように平均細孔径及び空隙率において、この
ように高い比表面積を有する微多孔性繊維は本発明にお
いて初めて提案されたのである。そして、本発明の微多
孔性繊維は、高い強度を維持しながら、かかる比表面積
に基づく優れた吸着特性を有する。
【0023】尚、本発明において、平均細孔径、空隙率
及び比表面積はそれぞれ水銀圧入式ポロシメーター法に
より測定した値である。
【0024】上記平均細孔径が0.01〜0.050μ
mの範囲を外れた場合、強度を犠牲にせずに比表面積や
空隙率を前記の範囲に調節することが困難である。
【0025】また、空隙率が10%より小さい場合、強
度は増すが比表面積が低下して吸着性能に劣り、25%
より大きくなると強度が低減する。また、比表面積が6
5m2/gより小さいと吸着性能が不十分となり、10
0m2/gより大きくなるとこれに連鎖して空隙率も2
5%を超えるため、強度が低くなり好適でない。
【0026】本発明の微多孔性繊維は、平均細孔径が
0.01〜0.1μmと小さく、比表面積が65〜10
0m2/gと大きいため吸着性能に優れ、しかも空隙率
が10〜25%と小さいため強度が大きいという特徴を
有す。
【0027】本発明の微多孔性繊維の繊維径は特に制限
されないが、直径が10μm〜30μmの範囲のものが
一般的である。
【0028】本発明の微多孔性繊維の製造方法は特に制
限されるものではない。代表的な製造方法を例示すれ
ば、ポリオレフィン75〜85重量%、平均粒子径が1
μm以下の無機粒子15〜35重量%よりなる混合組成
物を後記の特定の条件下に、繊維状物に溶融成形後、延
伸することで微多孔性繊維を得ることができる。
【0029】上記各成分の混合に際し、目的とする微多
孔性繊維の製造を妨げない範囲において着色剤、滑剤、
酸化防止剤、劣化防止剤、親水化剤、疎水化剤等の公知
の添加剤を加えることはしばしば良好な態様である。
【0030】前記混合組成物は、通常のスーパーミキサ
ー、ヘンシェルミキサー等の公知の混合機を用いて容易
に均一混合され、次いで通常の一軸、または二軸押出機
により溶融ペレット化して得られる。
【0031】前記混合組成物を、特定の条件下に繊維状
物に溶融成形して未延伸繊維とした後、延伸することに
より微多孔性繊維を得ることができる。
【0032】上記の組成物を繊維状に成形する方法も特
に制限されないが、一般に、公知のノズルを備えた押出
機を用いて未延伸繊維を得ることができる。この場合、
未延伸繊維を紡糸成形する際の押出量と引取速度で制御
されるドラフト比は、次式で算出され、一般に150〜
1000、好ましくは150〜800の範囲で決定する
ことが望ましい。
【0033】
【数1】
【0034】特に、ドラフト比を決定する引取速度は、
後の延伸において得られる微多孔性繊維の高い比表面積
を達成するために重要であり、190〜900m/分の
速度を選択することが望ましい。
【0035】上記の方法で得られる未延伸繊維の延伸
は、一般的に、二対のネルソンロールやゴデットロール
等の回転速度比の違いにより一軸延伸する方法等で行わ
れる。
【0036】また、本発明の微多孔性繊維を得るための
延伸倍率は特に限定されるものではないが、一般的には
2〜8倍、好ましくは3〜6倍である。延伸倍率が小さ
いと微孔の生成が十分でなく、比表面積が小さいため吸
着性能に劣り、また、逆に大きすぎると延伸時に切断す
る頻度が増して製造上のトラブルが増すことになる。
【0037】延伸温度は、一般に常温以上ポリオレフィ
ンの融点以下、特に融点より10〜100℃低い温度が
好ましい。延伸温度がポリオレフィンの融点より10℃
低い温度を超えると、延伸は容易にできるが微多孔の生
成が十分でなかったり、あるいは生成した微多孔が熱で
潰れたりして好ましくなく、逆にポリオレフィンの融点
より100℃以上低い延伸温度では前記した延伸倍率が
達成できず、切断する頻度が増して好ましくない。
【0038】上記の延伸によって得られた微多孔性繊維
は更に緊張下に熱処理、例えば、前記延伸の温度以上融
点以下の温度で熱固定処理し、その後室温まで冷却して
目的物とすることが好ましい。また、接着性を改良する
目的でのコロナ放電処理や親水化処理あるいは疎水化処
理による表面処理を行うことは好ましい態様である。
【0039】
【効果】以上の説明の如く本発明で得られる微多孔性繊
維は、その材質が耐熱性、耐薬品性、生体適合性、およ
び強度に優れたポリオレフィンよりなり、平均細孔径が
0.01〜0.050μmで、かつ比表面積が65〜1
00m2/gと大きく、しかも空隙率が10〜25%と
小さく、強度の大きい微多孔性繊維を提供することがで
きる。
【0040】従って、本発明で得られる微多孔性繊維
は、除じん及び除菌のためのエアーフィルター;廃水処
理;食品工業、電子工業、製薬工業におけるクリーンウ
ォーター製造;各種の液/液分離等に使用されるカート
リッジフィルター用材料、さらには、精密ろ過、及び限
外ろ過、パーベーパレーション等の支持体としての用途
に好適に使用される。さらには、比表面積の大きいこと
を利用して通気性の良い衣料用繊維や、濾布不織布とし
ての利用も考えられる。
【0041】
【実施例】本発明を更に具体的に説明するため、以下、
実施例及び比較例を掲げて説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。尚、実施例および
比較例に示す微多孔性繊維の物性及び判定は以下の方法
により測定或いは判定した値を示す。
【0042】(1)平均細孔径(μ);島津製作所
(株)製ポアサイザー9310を用い、水銀圧入式ポロ
シメーター法により測定した。
【0043】(2)比表面積(m2/g);島津製作所
(株)製ポアサイザー9310を用い、水銀圧入式ポロ
シメーター法により測定した。
【0044】(3)空隙率(%);島津製作所(株)製
ポアサイザー9310を用い、水銀圧入式ポロシメータ
ー法により測定した。
【0045】(4)直径(μm);ハイロックス(株)
製マイクロハイスコープシステムDH−2200を用い
て測定した。
【0046】(5)デニール(g/9000m);長さ
9000m当たりの繊維の重量を測定した。
【0047】(7)伸度(%);島津製作所(株)製引
張試験機オートグラフ200を用い、試料長100m
m、引張速度300%/分で行った。
【0048】(8)破断強度(g/d);島津製作所
(株)製オートグラフ200を用い、試料長100m
m、引張速度300%/分で行った。
【0049】(9)ヤング率(g/d);島津製作所
(株)製オートグラフ200を用い、試料長100m
m、引張速度300%/分で行った。
【0050】(10)吸着量;イソプロピルアルコール
(試薬)と蒸留水が1:1の混合溶液に1gの繊維を1
時間浸漬して、繊維が吸着した溶液の量を重量変化から
算出した。
【0051】(11)成形性;未延伸の繊維を目視及び手
でさわって観察し次の判定基準で判定した。
【0052】 良好 ;太さむら、表面凹凸がない状態 やや良好;太さむら、又は表面凹凸の一方が微少ある状
態 不良 ;太さむらがあり、表面に凹凸がある状態 (12)分散性;延伸して得られた微多孔性繊維を目視
し、フィッシュアイがあるかないかで判定した。
【0053】 良好 ;フィッシュアイがない状態 やや良好;ごく微細なフィッシュアイが観察される状態 不良 ;フィッシュアイが観察される状態 (13)延伸性;未延伸繊維を延伸する際の延伸状態で判
定した。
【0054】 良好 ;切断、破れが生ぜず、延伸が均一に行なわれ
ている状態 やや不良;延伸が出来ても一部に未延伸部が存在する状
態 延伸出来ず;切断、破れが発生し延伸が出来ない状態 実施例1〜9、及び比較例1〜5 表1に示すようなポリオレフィン、無機粒子、及びポリ
オレフィンと無機粒子の合計量100重量部に対して2
重量%の分散剤よりなる組成物をスーパーミキサーで5
分間混合した後、二軸押出機により170〜230℃で
ストランド状に押出し、ペレット状に切断した。
【0055】
【表1】
【0056】得られたペレットを、スクリュー径40m
mφ、L/D=22の押出機に取付けた、直径0.7m
mの孔を198個有する繊維製造用ノズルより、230
〜300℃で押出し、空冷リングに投入して冷却せし
め、200〜890m/分で引き取り未延伸繊維を得
た。この未延伸繊維を、回転速度の異なる2対の7本構
成ゴデットロール間で150℃にて延伸倍率3〜6倍に
一軸延伸し、微多孔性繊維を得た。各々の条件は表2に
示すとおりである。
【0057】
【表2】
【0058】尚、使用したポリオレフィン、無機粒子、
分散剤は下記に示す商品を使用した。
【0059】ポリオレィン; ポリプロピレン;(株)トクヤマ製、PN-120(商品名)
密度0.91g/cm3 ,135 ℃のテトラリンで測定した極限粘
度2.38dl/g,融点166 ℃ ポリエチレン ;三井石油化学工業(株)製、高密度ポ
リエチレンハイセ゛ックス1300J (商品名)、メルトインテ゛ックス 1.
3g/10 分 無機粒子; 炭酸カルシウム;白石工業(株)製、ヒ゛スコライトU(商品名)平均粒子径0.09μm ツネックスE(商品名) 平均粒子径0.5μm 白石カルシウム(株)製、ホワイトンP-10(商品名) 平均粒子径3μm 水酸化アルミニウム;昭和軽金属(株)製、ハイシ゛ライト゛(商品名) 平均粒子径6μm 分散剤;日本曹達(株)製、末端OH化ポリブタジエ
ン、GI−1000(グレード名) 上記の方法により得られた繊維の物性を表3に示した。
尚、各実施例の吸着量の試験において、吸着された液を
調べた結果、殆どがイソプロピルアルコールであり、該
アルコールが選択的に吸着されることが確認された。
【0060】
【表3】
【0061】実施例10〜18、及び比較例5、6 実施例1〜9及び比較例1、4で得られた微多孔性繊維
を、塩酸とメタノールとを当量混合した処理液に約8時
間浸漬し、繊維中に含まれる炭酸カルシウムを溶解除去
し、更に、メタノールとアセトンで順次洗浄後乾燥し
て、微多孔性繊維を得た。
【0062】得られた微多孔性繊維の物性を表4に示し
た。
【0063】
【表4】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン75〜85重量%、平均粒
    子径が1μm以下の無機粒子15〜35重量%よりな
    り、平均細孔径0.01〜0.1μmの連通孔からなる
    微多孔構造を有し、且つ空隙率が10〜25%、比表面
    積が65〜100m2/gである微多孔性繊維。
JP32609295A 1995-12-14 1995-12-14 微多孔性繊維 Pending JPH09157944A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32609295A JPH09157944A (ja) 1995-12-14 1995-12-14 微多孔性繊維

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32609295A JPH09157944A (ja) 1995-12-14 1995-12-14 微多孔性繊維

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09157944A true JPH09157944A (ja) 1997-06-17

Family

ID=18184017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32609295A Pending JPH09157944A (ja) 1995-12-14 1995-12-14 微多孔性繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09157944A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5243223A (en) * 1991-02-25 1993-09-07 Fuji Electronic Co., Ltd. Semiconductor device having housing with a gelled filler and an internal pressure absorbing chamber
US6245270B1 (en) 1997-03-17 2001-06-12 Tokuyama Corporation Process for the production of porous polyolefin
WO2020090649A1 (ja) * 2018-11-01 2020-05-07 株式会社クラレ ポリビニルアルコール系繊維

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5243223A (en) * 1991-02-25 1993-09-07 Fuji Electronic Co., Ltd. Semiconductor device having housing with a gelled filler and an internal pressure absorbing chamber
US6245270B1 (en) 1997-03-17 2001-06-12 Tokuyama Corporation Process for the production of porous polyolefin
WO2020090649A1 (ja) * 2018-11-01 2020-05-07 株式会社クラレ ポリビニルアルコール系繊維
CN112805420A (zh) * 2018-11-01 2021-05-14 株式会社可乐丽 聚乙烯醇类纤维
JPWO2020090649A1 (ja) * 2018-11-01 2021-09-09 株式会社クラレ ポリビニルアルコール系繊維

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5238735A (en) Microporous shaped article and process for preparation thereof
US5093197A (en) Microporous filaments and fibers
CA1280564C (en) Hollow fiber
US5230949A (en) Nonwoven webs of microporous fibers and filaments
JP4889733B2 (ja) 押出混練性及び物性に優れる高密度ポリエチレン微細多孔膜及びその製造方法
US5230843A (en) Process of forming microporous fibers and filaments
JPS63108041A (ja) 微多孔性フィルム及びその製法
US5126219A (en) Microporous filaments and fibers, and articles made therefrom
KR20030088120A (ko) 미공성 재료 및 그의 제조 방법
JPH03215535A (ja) ポリフツ化ビニリデン多孔膜及びその製造方法
JP2008540794A6 (ja) 押出混練性及び物性に優れる高密度ポリエチレン微細多孔膜及びその製造方法
JP3965954B2 (ja) 多孔性フィルム
CA1322636C (en) Heterogeneous membranes from highly filled thermoplastic, orientable polymers
JPS648083B2 (ja)
JPH09157944A (ja) 微多孔性繊維
JP3432264B2 (ja) 微多孔性膜
JP3638401B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜の製造方法
JPH10259519A (ja) 微多孔性ポリオレフィン繊維及びその製造方法
JPH09169867A (ja) 微多孔膜及びその製造方法
JP3485704B2 (ja) 微多孔性繊維
JP3432263B2 (ja) 複層微多孔性中空糸膜
WO2021132399A1 (ja) 分離膜及び分離膜の製造方法
JP3324873B2 (ja) 微多孔性膜
JPH0717779B2 (ja) 微細気泡含有ポリエステルフィルム
JP2908083B2 (ja) 耐久親水性を有するポリオレフィン繊維