JPH09157749A - 板ばねの焼入れ装置 - Google Patents

板ばねの焼入れ装置

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Publication number
JPH09157749A
JPH09157749A JP33593095A JP33593095A JPH09157749A JP H09157749 A JPH09157749 A JP H09157749A JP 33593095 A JP33593095 A JP 33593095A JP 33593095 A JP33593095 A JP 33593095A JP H09157749 A JPH09157749 A JP H09157749A
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JP
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leaf spring
quenching
leaf
oil
molds
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Application number
JP33593095A
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English (en)
Inventor
Motoo Morita
元夫 森田
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Morita and Company Co Ltd
Original Assignee
Morita and Company Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板ばねの歪みの発生を抑制して高精度での焼
入れを行なう。 【解決手段】 焼入れ装置10は、所定量の焼入れ油が
貯留された油槽11と、油槽11に配設されて焼入れ油
に浸漬された板ばね12を解放可能に拘束する拘束装置
13と、油槽11に配設されて拘束装置13での拘束が
解放された板ばね12を、板ばね移送方向の下流側に向
けて所定ピッチ毎に順次移送するウォーキングコンベヤ
14とから基本的に構成される。そして、前工程から供
給された板ばね12を、拘束装置13によりその板厚方
向を拘束した状態で油中に所定時間に亘って浸漬するこ
とにより、該板ばね12に焼入れを施す。また拘束装置
13は、板ばね12に対して拘束状態と解放状態とに変
化され、その解放状態となったときに、板ばね12をウ
ォーキングコンベヤ14で下流側に移送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板ばねの焼入れ装
置に関し、更に詳細には、所要形状に成形された各種の
板ばねを拘束した状態で油中に浸漬して焼入れすること
により、焼入れ時に生ずる歪の発生を有効に防止して高
精度での焼入れを達成し得る焼入れ装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】鉄道やトラック等の陸上移動車輛には、
複数枚の板ばねを積層結合してなる懸架装置が好適に使
用されている。この板ばねは、所要厚みに圧延された板
材に所要の加工、例えば板材の一端または両端に「目玉」
を形成したり、他端部にテーパを形成したりする加工を
施した後、全体を加熱した状態で所要の「そり」すなわち
キャンバーが付与される。このキャンバーは、中央から
左右に向かうにつれ、その曲率が徐々に減少する型式や
曲率が徐々に増大する型式、その他中央部が平坦になる
型式等、用途や荷重応力に応じて種々のものが存在す
る。そしてキャンバーが付与された板ばねは、油槽に貯
留した焼入れ油中に浸漬されて焼入れがなされる。
【0003】また、前記陸上移動車輛では、前述した構
成の懸架装置の他に、ゴムベローズの内部に所要量の空
気を封入したエアサスペンションが使用されており、こ
のエアサスペンションのゴムベローズを車体に取付ける
ために、所要形状に成形された板ばねが使用されてい
る。この板ばねは、前述した板ばねと同様に、所要厚み
に圧延された板材の一端に「目玉」を形成したり、他端部
にテーパを形成したりする加工を施した後、全体を加熱
した状態で所要形状(例えば図3に示す形状)に成形され
る。そして所要形状に成形された板ばねは、油槽に貯留
した焼入れ油中に浸漬されて焼入れがなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した各種の板ばね
を焼入れする際に、該板ばねを拘束しない自由状態で油
中に浸漬させると、その冷却過程で歪みを生ずる重大な
問題がある。殊に板ばねの板厚方向に歪みが発生する
と、形状自体が変わってしまい、正規の製品として使用
し得なくなる問題がある。なお、軽微な歪であれば、焼
入れ後に矯正することは可能であるが、板ばねの種類や
形状等によって歪みの度合は異なり、これを規定の公差
範囲に収まるよう矯正するには熟練を要していた。すな
わち、焼入れ後に煩雑で時間の掛かる矯正作業を必要と
し、板ばねの生産能率が低下する欠点を招いていた。
【0005】
【発明の目的】この発明は、前述した板ばねを焼入れす
る際に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決
するべく提案されたものであって、板ばねの歪みの発生
を抑制して高精度での焼入れを達成し得る板ばねの焼入
れ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を好適に達成するため本発明は、焼入れ油が貯留
された油槽に配設され、所要形状に成形されて焼入れ油
に浸漬された板ばねを、その長手方向の複数個所で拘束
した状態で焼入れしつつ油中を移送する装置であって、
前記油槽の内部に昇降自在に配設されて板ばねの移送方
向に延在すると共に、調整用駆動手段により昇降移動調
整され、板ばね移送方向と交差する該板ばねの長手方向
に所定間隔離間して平行に配設された複数の下型と、前
記各下型の上方に対応的に位置して油槽に昇降自在に配
設され、調整用駆動手段により昇降移動調整される複数
の上型と、前記複数の下型および上型を、板ばねの拘束
状態と解放状態とに切換え可能な作動手段と、前記板ば
ねを移送方向下流側に向けて所定ピッチ毎に移送する移
送手段とからなり、前記板ばねの形状に沿って位置調整
した複数の下型および上型により、該板ばねを長手方向
の複数個所でその板厚方向において拘束し、次いで下型
および上型を相互に離間して板ばねを解放したときに、
該板ばねを前記移送手段により所定ピッチ毎に下流側に
順次移送するよう構成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る板ばねの焼入
れ装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照
しながら以下説明する。
【0008】(焼入れ装置の全体構成について)図1は、
実施例に係る焼入れ装置の一例を示す概略構成図であ
る。該焼入れ装置10は、所定量の焼入れ油が貯留され
た油槽11と、この油槽11に配設されて、焼入れ油に
浸漬された板ばね12を解放可能に拘束する拘束装置1
3と、油槽11に配設されて拘束装置13での拘束が解
放された板ばね12を、板ばね移送方向の下流側に向け
て所定ピッチ毎に順次移送する移送手段としてのウォー
キングコンベヤ14とから基本的に構成される。そし
て、前工程で所要形状に成形された板ばね12を、拘束
装置13によりその板厚方向を拘束した状態で油中に所
定時間に亘って浸漬することにより、該板ばね12に焼
入れを施すようになっている。なお拘束装置13は、板
ばね12に対して拘束状態と解放状態とに変化され、そ
の解放状態となったときに板ばね12をウォーキングコ
ンベヤ14で移送するよう設定されている。
【0009】(拘束装置について)前記拘束装置13は、
板ばね12の下面を支持する下型15,16と、板ばね
12の上面を支持する上型17,18とを、板ばね12
の長手方向(板ばね移送方向と交差する方向)に複数備
え、両型15,16,17,18により板ばね12を長手
方向の複数個所で上下方向(厚み方向)から拘束するよう
構成されている。
【0010】(拘束装置の下型について)前記油槽11の
内部には、板ばね移送方向と交差する短手方向の略中央
に、移送方向の略全長に亘って延在する固定台19が水
平に配設されている。この固定台19の上面には、図3
に示す如く、短手方向に離間して2本の基準下型15,
15が移送方向の略全長に亘って平行に立設され、両基
準下型15,15に、板ばね12の支持基準となる長手
方向の中央部が載置されるようになっている。なお、各
基準下型15の長手方向の両端部には、油槽11の上方
に延出するアーム15a(一方の図示)が夫々配設される
と共に、各アーム15aの上端には、油槽11から外方
に水平に延出する水平部15bが形成されている。
【0011】前記基準下型15,15を挟む板ばね移送
方向と交差する両側には、該基準下型15と平行な複数
(実施例では4本)の移動下型16が夫々所定間隔離間し
て単独で昇降自在に配設されている。各移動下型16の
長手方向の両端部には、油槽11のホルダ部20に摺動
自在に支持されて上方に延出するアーム16a(一方の
み図示)が夫々配設されると共に、各アーム16aの上
端には、油槽11から外方に水平に延出する水平部16
bが形成されている。またホルダ部20に、昇降自在で
かつ回転は不能な状態で支持された連結棒21の上端
が、水平部16bに連結されている。更に、油槽11の
長手方向の両外側面には、各移動下型16と対応する位
置に調整用駆動手段としての下型調整用モータ22が夫
々配設され、各下型調整用モータ22は、ハウジング2
3に回動自在に支持された垂直なねじ軸24を正逆方向
に回転するよう構成されている。このねじ軸24は、前
記連結棒21に形成したねじ孔(図示せず)に下端から螺
挿されている。すなわち、移動下型16に接続された2
基の下型調整用モータ22,22を同期的に正逆方向に
回転駆動することにより、ねじ軸24,24と連結棒2
1,21との螺合作用下に、移動下型16は長手方向の
位置が偏位することなく平行に昇降移動する。
【0012】前記下型調整用モータ22には、該モータ
の回転数を検出する検知手段(図示せず)が配設され、該
検知手段からの検出信号は、例えばマイクロコンピュー
タを内蔵した制御手段(図示せず)に入力されるようにな
っている。従って、予め制御手段に板ばね12の形状や
厚み等に関するデータを入力しておけば、各移動下型1
6を、板ばね12の形状に一致する位置に夫々位置調節
することができる。なお、下型調整用モータ22として
は、サーボモータやインバータモータ等の各種のモータ
を採用することが可能である。
【0013】(拘束装置の上型について)前記油槽11の
短手方向の両外側面には、短手方向に対向する第1支柱
25,25と、第2支柱26,26とが長手方向に離間し
て配設され、これら支柱25,25,26,26を介して
上型支持枠27が油槽11の上方に昇降自在に配設され
ている。すなわち、上型支持枠27は、板ばね移送方向
と交差する方向に延在して、第1支柱25と第2支柱2
6との離間寸法だけ板ばね移送方向に離間する一対の支
持ビーム28,28と、両支持ビーム28,28を連結す
る一対の連結ビーム29,29とから基本的に構成さ
れ、各支持ビーム28の長手方向(板ばね移送方向と交
差する方向)の両端に垂設された垂直部28a,28a
が、第1支柱25または第2支柱26に回動自在に枢支
した複数の案内ローラ30に昇降自在に支持されてい
る。また各第1支柱25および第2支柱26の対応する
位置に、図1に示す如く、メンテナンス用シリンダ59
が夫々配設されると共に、その上方を指向するピストン
ロッド59aに、作動手段としての拘束用シリンダ31
のボトム側が接続されている。また拘束用シリンダ31
の上方を指向するピストンロッド31aが、対応の垂直
部28aの下端に接続してある。従って、4基の拘束用
シリンダ31を同期的に正逆方向に付勢することによ
り、上型支持枠27は複数の案内ローラ30に支持され
た状態で昇降移動する。なお、上型支持枠27は、前記
基準下型15および移動下型16から上方に離間する退
避位置(板ばねを解放状態とする位置)と、両下型15,
16に近接する作動位置(板ばねを拘束状態とする位置)
との間を昇降移動するよう設定されている。また、4基
のメンテナンス用シリンダ59は、焼入れ装置10に異
常が発生した際に作動されて、上型部分全体を所定のメ
ンテナンス位置まで持上げるよう構成されている。
【0014】前記第1支柱25,25間に第1軸32が
回転自在に軸支されると共に、該第1軸32の両軸端に
第1ピニオン33が夫々一体的に回転するよう配設さ
れ、各第1ピニオン33が、図2に示す如く、対応する
垂直部28aに平行に設けた第1ラック34と噛合して
いる。また第2支柱25,25間にも同様に第1軸32
が回転自在に軸支されると共に、該第1軸32の両軸端
に一体的に回転するよう配設した各第1ピニオン33
が、対応する垂直部28aに平行に設けた第1ラック3
4と噛合している。更に、油槽11の短手方向に配設さ
れている第1支柱25と第2支柱26との間に第2軸3
5が夫々回転自在に配設されると共に、該第2軸35の
両軸端に第2ピニオン36が夫々一体的に回転するよう
配設され、各第2ピニオン36が、対応する垂直部28
aに平行に設けた第2ラック37と噛合している。すな
わち、上型支持枠27を昇降移動させる際には、第1ピ
ニオン33と第1ラック34および第2ピニオン36と
第2ラック37との噛合作用によって、当該上型支持枠
27は水平姿勢を保持したまま平行に昇降移動する(図
3,図4参照)。
【0015】前記支持ビーム28,28の長手方向の中
央間には、図3に示す如く、前記固定台19と対向する
位置に、支持台38が固定台19と平行に架設されてい
る。そして、この支持台38には、前記各基準下型15
と対向する位置に、板ばね移送方向に所定ピッチで離間
する複数の基準上型17が、所要長だけ垂下した状態で
上下動自在に配設されている。各基準上型17は、支持
台38の内部に配設した弾性手段としての圧縮ばね39
により、常には支持台38から下方に延出する方向に付
勢されている。そして、前記上型支持枠27を退避位置
から作動位置に下降することにより、前記基準下型1
5,15と基準上型17,17との間で板ばね12の基準
となる長手方向中央部を上下から挟持して拘束するよう
構成される。なお、圧縮ばね39の弾力は、板ばね12
の焼入れに際して歪の発生を規制し得る値に設定されて
いる。また基準上型17は圧縮ばね39が伸縮する範囲
で上下動可能となっているから、板ばね12の厚み等の
変化に対応して上下動することにより、板ばね12に必
要以上の力が加わらないようになっている。
【0016】前記支持台38には、前記基準上型17の
配設ピッチと同ピッチで複数の検出棒40が上下動自在
に配設されると共に、各検出棒40の配設位置に近接し
て検出器41が配設されている。この検出器41は、前
記上型支持枠27が退避位置から下降して検出棒40が
基準下型15,15に載置されている板ばね12の上面
に当接したことを検出し、そこに板ばね12が存在して
いるか否かを判別している。すなわち、板ばね12を油
槽11内に投入した回数と後述するビーム組50がブロ
ックモーションした回数とを照合し、当該位置に板ばね
12が存在していない場合、これを異常と判断し、焼入
れ装置10の運転を停止させるようになっている。そし
て異常が発生した場合は、油槽11内の油を排出し、前
記メンテナンス用シリンダ59を作動させて、異常品を
取除くことが可能なメンテナンス位置まで上型部分全体
を持上げる。異常品を取除いた後に、メンテナンス用シ
リンダ59を逆作動させて、上型部分全体を元の位置に
戻した後に焼入れ装置10の運転を再開させる。
【0017】ここで、前記基準下型15の延在領域に対
して、基準上型群の配設領域は短かく設定されており、
該基準上型群の配設領域より板ばね移送方向上流側に臨
む基準下型15の領域が、後述する搬入装置54により
板ばね12が搬入される搬入ステーションとして設定さ
れ、基準上型群の配設領域より板ばね移送方向下流側に
臨む基準下型15の領域が、後述する搬出装置55によ
り板ばね12が搬出される搬出ステーションとして設定
される。また各基準上型17の配設位置が、上流側から
下流側に向けて順に第1拘束ステーション、第2拘束ス
テーション、第3拘束ステーション・・・として設定さ
れる。
【0018】前記支持台38を挟んで板ばね移送方向と
交差する両側には、該支持台38と平行な複数(実施例
では4本)の調整ビーム42が、夫々前記移動下型16
と対応する位置に臨んで、その長手方向に離間する一対
のガイドロッド43,43を介して上型支持枠27に昇
降動自在に配設されている。各調整ビーム42には、支
持台38に配設した各基準上型17と対応する位置に移
動上型18が夫々上下動自在に配設され、前記上型支持
枠27を退避位置から作動位置に下降することにより、
前記移動下型16と移動上型18との間で板ばね12の
所要個所を上下から挟持して拘束するよう構成される
(図3参照)。なお、移動上型18の構成は基準上型17
の構成と同一であって、調整ビーム42の内部に配設し
た圧縮ばね39により、常には調整ビーム42から下方
に延出する方向に付勢されるようになっている。すなわ
ち、実施例の拘束装置13では、板ばね12を長手方向
に離間する10個所で拘束することができるよう構成さ
れている。但し、板ばね12の拘束個所数は、該ばね1
2の形状や寸法に応じて適宜に設定される。なお、基準
下型15および移動下型16の上端部と、基準上型17
および移動上型18の下端部は何れも弧状に形成されて
おり、板ばね12に対して線接触するようにしている。
【0019】前記上型支持枠27を構成する一対の連結
ビーム29,29の長手方向中央間に、前記支持ビーム
28と平行な取付ビーム44が架設され、該取付ビーム
44における各調整ビーム42と対応する上面に、調整
用駆動手段としての上型調整用モータ45が夫々配設さ
れている。また支持ビーム28,28の各調整ビーム4
2と対応する位置に、調整ビーム42に下端が回動自在
に配設されたねじ軸46,46が回動自在に配設されて
いる。このねじ軸46,46は、支持ビーム28,28に
軸方向移動が規制された状態で回転自在に配設されたナ
ット(図示せず)に螺挿されている。更に、前記モータ4
5により回転駆動される調整シャフト47,47が、両
支持ビーム28,28に配設した前記ナットに関係的に
接続され、該ナットを回転するよう構成されている。す
なわち、上型調整用モータ45を正逆方向に回転駆動す
ることにより、対応の調整ビーム42は、その長手方向
の姿勢を水平に保持したまま昇降移動される。
【0020】前記各上型調整用モータ45には、該モー
タの回転数を検出する検知手段(図示せず)が配設され、
該検知手段からの検出信号は、前記制御手段に入力され
るようになっている。従って、制御手段に予め入力され
ている板ばね12の形状や厚み等に関するデータに基づ
いて、各移動上型18を、板ばね12の形状に一致する
位置に位置調節することができる。
【0021】(ウォーキングコンベヤについて)前記固定
台19と、その両側に位置する移動下型15,15との
間に、一対のウォーキングビーム48,49からなるビ
ーム組50が夫々水平に配設されている。各ビーム組5
0は、油槽11の板ばね移送方向下流側の外側に配設さ
れたシリンダ等の駆動手段51,57,58に接続する作
動機構52に連結されており、該作動機構52を作動す
ることによって、各ビーム組50がブロックモーション
すると共に、一対のウォーキングビーム48,49が板
ばね移送方向に平行に相対的に移動するよう構成されて
いる。そして、各ビーム組50がブロックモーションす
ることにより、前述した搬入ステーションおよび各拘束
ステーションに位置している板ばね12を、前記基準上
型17の配設ピッチ毎に下流側に向けて移送するように
なっている(図5〜図9参照)。また、ビーム組50を構
成する一対のウォーキングビーム48,49には、長手
方向に所定間隔離間して複数の突部48a,49aが突
設されており、作動機構52により両ウォーキングビー
ム48,49を板ばね移送方向に相対的に移動すること
によって、対応する突部48a,49aで板ばね12を
幅方向から把持するよう構成されている(図8参照)。す
なわち、ビーム組50は、基準下型15より下方の待機
位置から該下型15より上方に移動する際に、基準下型
15に載置されている板ばね12を一対のウォーキング
ビーム48,49の上面に移載し、このときに両ビーム
48,49を板ばね移送方向に相対的に移動すること
で、対向する突部48a,49aの間で板ばね12を幅
方向から把持する。また、ビーム組50が板ばね移送方
向下流側に所定ピッチだけ移動したときに一対のウォー
キングビーム48,49が相互に逆方向に移動すること
で突部48a,49aでの板ばね12の把持を解除す
る。そして該ビーム組50が基準下型15より下方まで
下降することで、板ばね12を再び基準下型15に移載
するよう構成されている。
【0022】(板ばねの搬入装置および搬出装置につい
て)前記油槽11の板ばね移送方向上流側に、図1に示
す如く、板ばね12を把持可能なハンド53を、上部位
置と下部位置との間を昇降移動自在に備えた搬入装置5
4が配設されている。また油槽11には、前工程から供
給された所要形状の板ばね12を、上部位置に臨むハン
ド53の下方に水平に移送する移送装置(図示せず)が配
設されている。そして、上部位置に臨むハンド53で移
送装置上の板ばね12を把持し、移送装置がハンド53
の下方から退避した後に該ハンド53を下部位置まで下
降すると共にハンド53を解放することにより、前記搬
入ステーションに臨む基準下型15および移動下型16
に板ばね12を移載するよう構成されている。
【0023】また油槽11の板ばね移送方向下流側に、
搬入装置54および移送装置と同一構成の搬出装置55
および移送装置(図示せず)が配設され、拘束装置13に
おける搬出ステーションに到来した板ばね12を、搬出
装置55のハンド56により把持して上部位置まで上昇
させた後、移送装置をハンド56の下方に臨ませた状態
で該ハンド56を解放することにより板ばね12が移送
装置に移載されるようになっている。
【0024】
【実施例の作用】次に、前述した構成の焼入れ装置の作
用につき説明する。なお、焼入れ装置10を実働させる
のに先立ち、前記拘束装置13に設けた前記制御手段
に、焼入れを行なう板ばね12の形状や厚み等のデータ
を入力する。また、そのデータに基づいて複数の移動下
型16および移動上型18の調整ビーム42は、板ばね
12の形状に合わせてその相対的な位置が調節される。
【0025】このようにした状態で、前工程から供給さ
れた板ばね12は、該板ばね12の形状に合わせて位置
決めされている基準下型15および移動下型16の水平
部15b,16a上に載置される。この板ばね12は、
移送装置により上部位置に臨むハンド53の下方に移送
され、該ハンド53により把持された後に移送装置は退
避する。次いで、搬入装置54のハンド53が下部位置
まで下降した後に該ハンド53を解放することにより、
油槽11における油中の搬入ステーションに臨む下型1
5,16に板ばね12が移載される(図5参照)。このと
き、拘束装置13における上型支持枠27は、下型1
5,16に近接する作動位置に臨んでいる。なお、実施
例では第1拘束ステーション〜第3拘束ステーション
に、既に板ばね12が臨んでいる。
【0026】前記板ばね12が搬入ステーションに移載
されたタイミングで、前記4基の拘束用シリンダ31が
同期的に付勢されて、図4に示すように、上型支持枠2
7を作動位置から退避位置まで上昇させることにより、
基準上型17および移動上型18を基準下型15および
移動下型16から離間させる(図6参照)。また、前記ウ
ォーキングコンベヤ14の作動機構52が作動し、ビー
ム組50,50がブロックモーションすることにより、
搬入ステーションの板ばね12は下流側の第1拘束ステ
ーションに移送される。すなわち、ビーム組50,50
が待機位置から上動する際に、図7に示す如く、下型1
5,16に載置されている板ばね12が一対のウォーキ
ングビーム48,49の上面に移載される。このとき両
ビーム48,49が板ばね移送方向に相対的に移動され
て、対向する突部48a,49aの間で板ばね12を幅
方向から把持することで、板ばね12の姿勢を変化させ
ることなく下流側に移送する(図8参照)。ビーム組5
0,50が板ばね移送方向下流側に所定ピッチだけ移動
し、一対のウォーキングビーム48,49を相互に逆方
向に移動して板ばね12を解放すると共に、ビーム組5
0,50が待機位置まで下降することにより、図9に示
す如く、搬入ステーションに搬入されていた板ばね12
は第1拘束ステーションの下型15,16に移載され
る。
【0027】前記板ばね12が第1拘束ステーションに
移送されたタイミングで、前記4基の拘束用シリンダ3
1が同期的に付勢されて、上型支持枠27を退避位置か
ら作動位置まで下降させる。これにより、第1拘束ステ
ーションの板ばね12は、図3に示すように、下型1
5,16と上型17,18とにより、長手方向の複数個所
において上下から挟持されて拘束される。すなわち、板
ばね12は、拘束装置13により複数個所においてその
板厚方向から拘束された状態で、油中に浸漬されて焼入
れが施される。なお、基準上型17および移動上型18
は、何れも圧縮ばね39の伸縮する範囲で上下動可能に
構成されているから、板ばね12の厚みの変化に対応し
て上型17,18が支持台38または調整ビーム42に
対して変位し、板ばね12を確実に下型15,16との
間で挟持することができる。
【0028】前工程から次の板ばね12が供給される
と、該板ばね12を搬入装置54により搬入ステーショ
ンの下型15,16に移載する。このとき、前記4基の
拘束用シリンダ31が同期的に逆付勢されて、上型支持
枠27が作動位置から退避位置に上昇することにより、
第1拘束ステーションの板ばね12は解放される。次
に、ウォーキングコンベヤ14が作動して、第1拘束ス
テーションの板ばね12を第2拘束ステーションに移送
すると共に、搬入ステーションの板ばね12を第1拘束
ステーションに移送する。そして、4基の拘束用シリン
ダ31を同期的に付勢して、上型支持枠27を退避位置
から作動位置に下降させることにより、第1および第2
拘束ステーションの板ばね12,12は、夫々下型15,
16と上型17,18とにより長手方向の複数個所で上
下から挟持されて拘束される。
【0029】前述したようにして、拘束装置13による
拘束状態と解放状態とを繰返しながら移送されて最終拘
束ステーションに到来した板ばね12は、拘束装置13
が解放状態となったときに、ウォーキングコンベヤ14
により搬出ステーションの下型15,16に移送され
る。この板ばね12は、前記搬出装置55のハンド56
により油中から取出されて、移送装置に移載される。
【0030】すなわち、前工程から板ばね12が1本づ
つ供給される毎に、上型支持枠27の昇降とウォーキン
グコンベヤ14の作動とを所要のタイミングで行なうこ
とにより、複数の板ばね12は油中を移送されつつ拘束
焼入れが施される。また、ウォーキングコンベヤ14に
より板ばね12が下流側に移送される間以外は、該板ば
ね12は拘束装置13により複数個所においてその板厚
方向から拘束されているから、その板厚方向の歪みの発
生を有効に防止することができ、精度の良い焼入れが施
される。また板ばね12は歪を生じないので、焼入れ後
の矯正作業を不要として生産能率を向上させることがで
きる。
【0031】次に、オーダ変更に伴い異なる形状や種類
の板ばね12の焼入れを行なう場合は、図示しない前記
制御手段に新たなデータを入力し、該データに基いて前
記移動下型16および移動上型18の位置調整を行な
う。すなわち、前記基準下型15,15に対して、板ば
ね12の長さ方向に離間する複数の移動下型16を、各
対応の一対の下型調整用モータ22,22を同期的に正
逆方向に回転駆動することにより、各移動下型16を夫
々昇降移動調整させる。また、前記基準上型17,17
が配設されている支持台38に対して、板ばね12の長
さ方向に離間する複数の調整ビーム42を、各対応の上
型調整用モータ45を正逆方向に回転駆動することによ
り、各調整ビーム42を夫々昇降移動調整させる。これ
により、支持台38に配設されている基準上型17,1
7に対して各移動上型18の位置が調整される。
【0032】このように、板ばね12に関する形状や厚
み等のデータを予め制御手段に入力しておけば、オーダ
変更に際して移動下型16および移動上型18の位置調
節が自動的に行なわれる。従って、オーダ変更に要する
段取り替え時間を短縮して生産効率の向上を図ることが
できる。なお、各種板ばね12の仕様(形状、長さまた
はキャンバー形状等)のデータを予め制御手段に入力し
ておき、オーダ変更に際して所要の設定ボタンを押すだ
けで、所望の位置調節を選択し得るようにすれば、調節
に要する時間を更に短縮することができる。
【0033】なお、実施例では上下の型を10基設けた
場合につき説明したが、本願はこれに限定されるもので
なく、上下の型の配設数は少なくとも3基以上であれば
よい。また全ての上型および下型を、移動調整自在に構
成した移動下型および移動上型とすることもできる。更
に、板ばねを各拘束ステーションに移送する手段として
は、実施例のようなウォーキングコンベヤの構成に限定
されるものでなく、その他の構成のものを採用すること
ができる。なお実施例では、空気ばねに使用される板ば
ねを拘束焼入れする場合につき説明したが、本願発明の
装置では、図10に示すように、所要のキャンバーが付
された板ばね12の拘束焼入れにも使用し得るものであ
る。
【0034】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る板ばね
の焼入れ装置によれば、板ばねの焼入れに際して板厚方
向の歪みの発生を抑制して高精度の焼入れを行なうこと
ができる。従って、後工程での歪みの矯正作業を必要と
せず、生産能率の向上を図ることができる。また、板ば
ねの形状や厚み等に一致する配列で上下の型を移動調節
自在に構成したので、各種の形状や厚みのものに対応す
ることができると共に、オーダ変更に要する段取り替え
時間を短縮して、生産効率を極めて向上させ得る。更
に、複数枚の板ばねを積層結合する形式の懸架装置に使
用される板ばね、および空気ばねに用いられる板ばねの
何れの焼入れにも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る板ばねの焼入れ装
置を一部破断して示す概略側面図である。
【図2】実施例に係る板ばねの焼入れ装置を示す概略平
面図である。
【図3】実施例に係る板ばねの焼入れ装置の拘束装置に
より板ばねを拘束した状態で示す概略縦断正面図であ
る。
【図4】実施例に係る板ばねの焼入れ装置の拘束装置に
より板ばねを解放した状態で示す概略縦断正面図であ
る。
【図5】実施例に係る板ばねの焼入れ装置により板ばね
を移送しつつ拘束する状態を示す説明図である。
【図6】実施例に係る板ばねの焼入れ装置により板ばね
を移送しつつ拘束する状態を示す説明図である。
【図7】実施例に係る板ばねの焼入れ装置により板ばね
を移送しつつ拘束する状態を示す説明図である。
【図8】実施例に係る板ばねの焼入れ装置により板ばね
を移送しつつ拘束する状態を示す説明図である。
【図9】実施例に係る板ばねの焼入れ装置により板ばね
を移送しつつ拘束する状態を示す説明図である。
【図10】実施例に係る板ばねの焼入れ装置の拘束装置
によりキャンバーが付された板ばねを拘束した状態を示
す概略縦断正面図である。
【符号の説明】
11 油槽 12 板ばね 14 ウォーキングコンベヤ(移送手段) 16 移動下型 18 移動上型 22 下型調整用モータ(調整用駆動手段) 31 拘束用シリンダ(作動手段) 39 圧縮ばね(弾性手段) 45 上型調整用モータ(調整用駆動手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼入れ油が貯留された油槽(11)に配設さ
    れ、所要形状に成形されて焼入れ油に浸漬された板ばね
    (12)を、その長手方向の複数個所で拘束した状態で焼入
    れしつつ油中を移送する装置であって、 前記油槽(11)の内部に昇降自在に配設されて板ばね(12)
    の移送方向に延在すると共に、調整用駆動手段(22)によ
    り昇降移動調整され、板ばね移送方向と交差する該板ば
    ね(12)の長手方向に所定間隔離間して平行に配設された
    複数の下型(16)と、 前記各下型(16)の上方に対応的に位置して油槽(11)に昇
    降自在に配設され、調整用駆動手段(45)により昇降移動
    調整される複数の上型(18)と、 前記複数の下型(16)および上型(18)を、板ばね(12)の拘
    束状態と解放状態とに切換え可能な作動手段(31)と、 前記板ばね(12)を移送方向下流側に向けて所定ピッチ毎
    に移送する移送手段(14)とからなり、 前記板ばね(12)の形状に沿って位置調整した複数の下型
    (16)および上型(18)により、該板ばね(12)を長手方向の
    複数個所でその板厚方向において拘束し、次いで下型(1
    6)および上型(18)を相互に離間して板ばね(12)を解放し
    たときに、該板ばね(12)を前記移送手段(14)により所定
    ピッチ毎に下流側に順次移送するよう構成したことを特
    徴とする板ばねの焼入れ装置。
  2. 【請求項2】 前記各下型(16)の上方位置に平行に延在
    して前記調整用駆動手段(22)により昇降移動調整される
    調整ビーム(42)に、その長手方向に所定ピッチで複数の
    上型(18)が垂設され、前記移送手段(14)では各上型(18)
    の配設ピッチ毎に板ばね(12)を順次移送するよう構成さ
    れる請求項1記載の板ばねの焼入れ装置。
  3. 【請求項3】 前記上型(18)は、調整ビーム(42)に対し
    て上下動可能に垂設されると共に、弾性手段(39)の弾力
    によって常には下方に向けて付勢されており、該上型(1
    8)と下型(16)とで板ばね(12)を拘束する際に、該板ばね
    (12)の厚みの変化に対して上型(18)が弾性手段(39)の伸
    縮する範囲で上下動するよう構成されている請求項1ま
    たは2記載の板ばねの焼入れ装置。
JP33593095A 1995-11-29 1995-11-29 板ばねの焼入れ装置 Pending JPH09157749A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103757193A (zh) * 2013-12-23 2014-04-30 辽宁工业大学 防止超薄弹簧片热处理变形的方法及模具
CN104928450A (zh) * 2015-06-30 2015-09-23 山东森德数控机械有限公司 自动淬火油槽

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