JPH09156555A - 小型車両のリトラクタブルフロントバスケット - Google Patents

小型車両のリトラクタブルフロントバスケット

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Publication number
JPH09156555A
JPH09156555A JP7316927A JP31692795A JPH09156555A JP H09156555 A JPH09156555 A JP H09156555A JP 7316927 A JP7316927 A JP 7316927A JP 31692795 A JP31692795 A JP 31692795A JP H09156555 A JPH09156555 A JP H09156555A
Authority
JP
Japan
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lid
link
basket
retractable
lock
Prior art date
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Pending
Application number
JP7316927A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Kato
泰明 加藤
Isao Awano
勲 粟野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiroki Corp
Original Assignee
Shiroki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リッドを開位置に確実に保持できる構造を持
つ小型車両のリトラクタブルフロントバスケットを提供
すること。 【構成】 小型車両11の車体の前部カバー14に設け
られた開口部19と;この開口部19の下部に開閉可能
に枢着されたリッド20と;このリッド20と車体側と
を連結し、該リッド20の開位置を規制するリンク機構
Liと;リッド20が閉位置から開位置に移動したと
き、リンク機構Liをロックしてリッド20を開位置に
保持するロック機構Loとを備えた小型車両のリトラク
タブルフロントバスケット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、スクータ型の小型車両に
おけるリトラクタブルフロントバスケットに関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】スクータ型の小型車両に
は、車体の前部カバーにバスケットを設けて荷物を積載
できるようにした車種が多い。しかし、このバスケット
は、荷物を積載しない場合には不要であり、前部カバー
から突出するバスケットによって車両の外観が損なわれ
る欠点がある。また、このバスケットは未使用時に取り
外しできないため、他の車両の間等、狭い空間に駐車す
るとき邪魔になってしまう。
【0003】そこで、車体前部を覆う形状の前部カバー
に開閉式のリッドを設け、このリッドを開いたときにそ
の内側から折畳式のリンク機構が現われてバスケットが
構成されるようにした折畳式のバスケットが提案されて
いる(特開平7-125664号公報参照)。この折畳式バスケ
ットは、リンク機構の外側が可撓性を有するシートで覆
われ、小さな荷物でも落下させることなく収納できるよ
うに構成されている。しかしこの折畳式バスケットは、
リッドを開いてバスケットをセットした状態において、
手や荷物がリンク機構に当たったり、走行中の振動が加
わったりした場合には、リッドが閉じ方向に移動してバ
スケットが小さくなる不具合があった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、スクータ型の小型車両におけ
る上記問題点に基づき、特に、リッドを開位置に確実に
保持できる構造を持つ小型車両のリトラクタブルフロン
トバスケットを提供することを目的とする。
【0005】
【発明の概要】上記目的を達成するための本発明は、小
型車両の車体の前部カバーに設けられた開口部と;この
開口部の下部に開閉可能に枢着されたリッドと;このリ
ッドと車体側とを連結し、該リッドの開位置を規制する
リンク機構と;上記リッドが閉位置から開位置に移動し
たとき、上記リンク機構をロックしてリッドを開位置に
保持するロック機構とを備えたことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下図示実施例に基づいて本発明
を説明する。図7は、本発明によるリトラクタブルフロ
ントバスケットを搭載したスクータ型小型車両の前部を
示す側面図である。この小型車両11は、車体フレーム
(図示せず)の前部と前輪12を支持するフロントフォ
ーク13とが合成樹脂製の前部カバー14で覆われてい
る。この前部カバー14は、後部下方に向けて傾斜する
傾斜部14aと、この傾斜部14aに続く平坦状のステ
ップフロア14bを有している。またフロントフォーク
13の上端部には、ハンドルカバー17で覆われたハン
ドルバー16が固定されている。
【0007】前部カバー14は、最前部にヘッドランプ
アッセンブリ18を有し、このアッセンブリ18の上方
に、前方に向けて開口する開口部19を有している。ま
た前部カバー14は、一端部が開口部19の下部に枢着
され、この開口部19に対して、図7の実線で示される
閉位置と一点鎖線で示される開位置とに開閉可能に構成
されている。リッド20の上部中央にキー装置40が設
けられ、車体フレームの該キー装置40と対応する位置
に、手動操作時に該キー装置40から突出する係合爪4
0aを係脱するロック部43(図1参照)が設けられて
いる。
【0008】上記リッド20を有するリトラクタブルフ
ロントバスケット21は、図1に示されるように、リッ
ド20の裏側に、補強枠体22を固定して有している。
この補強枠体22は、図1と図2に示されるように、無
端状に形成したパイプ材からなり、下部に、左右に貫通
する軸孔25aを有するコ字状のヒンジプレート25が
溶着されている。開口部19側には、軸孔41aをそれ
ぞれに有する一対のブラケット41が固定されている。
補強枠体22は、この一対の軸孔41aにその軸孔25
aを合わせてボルト23を貫通されることにより、開口
部19の下部に枢着されている。なお、図2中の符号2
4は、ボルト23に螺合されるナットである。
【0009】補強枠体22には、適宜の間隔で複数の締
結座26が形成され、それぞれの締結座26には、固定
ねじ27を螺入させるねじ孔26aが形成されている。
リッド20の裏面には、複数のねじ孔26aと対応する
複数の締結ボス(図示せず)が設けられている。補強枠
体22は、この複数の締結ボスに、対応するねじ孔26
aを合わせた状態で、リッド20の内側から該締結ボス
に挿入され該ねじ孔26aに螺合された固定ねじ27に
より、該リッド20に固定されている。
【0010】補強枠体22の上部両端には、一対のリッ
ド側ブラケット28が溶着されている。このブラケット
28には、前リンク30を枢着するための軸孔28a
と、この軸孔28aと位置を異ならせた(偏心させ
た)、ロックプレート35を枢着するための軸孔28b
が形成されている。車体フレーム側には、開口部19の
内方に、一対のリッド側ブラケット28と対向する一対
の車体側ブラケット29が固定されている。この一対の
ブラケット29はそれぞれ、前方に突出する支持突部2
9aと、この支持突部29aに穿設した軸孔29cと、
この支持突部29aより上方に形成したばね掛け突部2
9bとを有している。
【0011】リッド側ブラケット28には前リンク30
が、上記軸孔28aに合わせた軸孔30aにピン34を
貫通されることによって枢着されている。車体側ブラケ
ット29には後リンク31が、上記軸孔29cに合わせ
た軸孔31bにピン32を貫通されることによって枢着
されている。これら前リンク30と後リンク31は、リ
ッド20と車体フレーム側(車体側)とを連結し該リッ
ド20の開位置を規制するリンク機構Liを構成するも
ので、軸孔30aと反対側に形成された軸孔30bと、
軸孔31bと反対側に形成された軸孔31aとにピン1
0を貫通されることにより、相対回動自在に連結されて
いる。前リンク30の後端部には、リッド20の開放時
に後リンク31の前端部に係合し、両リンク30、31
の回動位置を規制する係止爪30cが形成されている。
【0012】後リンク31の上側面後部には、上方に突
出するばね掛け突部31cが形成されている。車体側ブ
ラケット29に枢着した後リンク31のばね掛け突部3
1cと、ばね掛け突部29bとの間に、引張りばね33
が張設されている。該ばね掛け突部29b、31cと、
両者の間に位置する後リンク31の回動中心(ピン3
2)と、引張りばね33とにより、リンク機構Liを、
リッド20の閉位置では該リッド20を閉じる方向に、
開位置では該リッド20を開く方向に付勢するスナップ
アクション機構が構成されている(図5、図6参照)。
【0013】図2〜図4に示すように、左右一対のリッ
ド側ブラケット28の軸孔28bには、クランク状の回
動操作軸36の両端部36aが挿入されている。この端
部36aには、軸孔28bに回転自在に嵌合する断面円
形状の枢支部と、この軸孔28bから突出する断面矩形
状のキー部が形成されている。軸孔28bから突出した
該キー部に、圧縮ばね37を挿入し、ロックプレート3
5の中央部の矩形孔35aを摺動可能に嵌合させた後、
該キー部先端をかしめて抜止部36bとしている。これ
により左右一対のロックプレート35は、回動方向には
回動操作軸36と一体に、かつ軸方向には該回動操作軸
36に対して摺動自在に支持される。また、圧縮ばね3
7はその一端部をロックプレート35に係合させ、他端
部を、リッド側ブラケット28に設けた切起し片28d
に係合させて、ロックプレート35を図3の反時計方向
に回動付勢している。このロックプレート35は、後方
に向いた一端部に、前リンク30の上側部に当接する腕
部35bを有し、前方に向いた他端部に、前リンク30
の係合溝30dと係脱する係合爪35cを有している。
ロックプレート35は、圧縮ばね37によって図3の反
時計方向に回動付勢されるため、同図に示すロック状態
において腕部35bが前リンク30の上側面からやや離
間して隙間を形成する。
【0014】上記圧縮ばね37、及びリッド側ブラケッ
ト28に互いに偏心させて枢着したロックプレート35
と前リンク30により、リッド20が閉位置から開位置
に移動したときリンク機構Liをロックして該リッド2
0を開位置に保持するロック機構Loが構成されてい
る。また、ロックプレート35と回動操作軸36によ
り、ロック機構Loのリンク機構Liに対するロックを
解除するための手動解除機構が構成されている。
【0015】ロックプレート35は、隣接する前リンク
30に対し、圧縮ばね37により常時移動付勢され、そ
の係合爪35cを該前リンク30の側面に弾接させてい
る。係合爪35cと係合溝30dは、リッド20が開放
して前リンク30が略水平状態になったとき互いに係合
する位置関係に設定されている。従ってリッド20の開
位置では、リンク機構Liは、係合爪35cと係合溝3
0dが係合することによって、閉位置に戻らないように
ロックされる(図4参照)。また、回動操作軸36を閉
位置に向け回動させてリッド20を閉じる場合には、こ
の回動操作軸36によってロックプレート35が強制的
に回動させられ、これに伴い前リンク30が腕部35b
によって図3時計方向に回動させられる。この際、係合
爪35cは、その回動軌跡が係合溝30dのそれと異な
ることによって働くコジリ力により、ロックプレート3
5を圧縮ばね37に抗して前リンク30から離しながら
係合溝30dから離脱する。係合爪35cは、所定値以
上の力が働いたとき係合溝30dから離脱しやすいよう
に、その先端部の上下面が滑らかに形成されている。
【0016】リッド20と左右のリンク機構Liに囲ま
れた空間には、リッド20を開放したときこの空間内に
広がる収納袋42(図3参照)が設けられている。この
収納袋42は、帆布やビニールシートのような可撓性材
料からなり、リッド20が閉位置に位置されたときリン
ク機構Liとともに前部カバー14内に折り畳まれる。
この収納袋42の左右の上辺には、リンク機構Liを覆
って該リンク機構Liに取り付くための折返部42aが
設けられている。
【0017】上記構成の本リトラクタブルフロントバス
ケット21は、以下のように動作する。すなわち、リッ
ド20の閉状態において(図5参照)リンク機構Li
は、後リンク31を反時計方向にかつ前リンク30を時
計方向に回動させ(図1の二点鎖線参照)、引張りばね
33をピン32より前部カバー14側に位置させてい
る。よって、後リンク31を介してリンク機構Liがリ
ッド20を閉じる方向に付勢されることにより、このリ
ッド20が閉位置に保持される。
【0018】この状態において、キー装置40を手動操
作して係合爪40aをロック部43から外してリッド2
0を前方に向けてやや引き起こし、リッド20と開口部
19の隙間から手を入れ回動操作軸36の中央部を把持
して、前方に軽く引っ張る。すると、リンク機構Liが
スナップアクション機構の移動付勢力に抗して前方に次
第に張り出す。そして、回動操作軸36の操作力がスナ
ップアクション機構の付勢力に打ち勝って、引張りばね
33がピン32を反対側に越えるとき、後リンク31に
時計方向の回動付勢力が働く。この回動付勢力に準じて
回動する前後リンク30、31によって、リッド20が
前方の開位置に向けて押し出される。
【0019】そして、リッド20が開位置付近に移動す
ると、互いに離反していた係合爪35cと係合溝30d
が接近し、やがてこの係合爪35cが圧縮ばね37の付
勢力により係合溝30d側に移動しこれに係合する。こ
れにより、前リンク30がその正逆方向の回動を規制さ
れるため、リンク機構Li全体がロックされて、リッド
20が開位置に保持されることとなる(図1、図3、図
6参照)。この際、後リンク31は、スナップアクショ
ン機構によって図3時計方向に回動付勢されているが、
上記ロック機構Loによる規制力を受けるとともに、そ
の前部に前リンク30の係止爪30cが係合しているた
め、同方向のさらなる回動が規制されている。このよう
にリンク機構Liは、スナップアクション機構によって
リッド20を開放させた状態に保持されるとともに、ロ
ック機構Loによってリッド20が閉位置に移動しない
ように確実にロックされる。
【0020】ロック機構Loのロックを解除するのに必
要な力は、前リンク30と後リンク31それぞれの回動
軸間の距離、圧縮ばね37のばね力、及び係合爪35c
と係合溝30dの形状等によって規定される。従って、
リンク機構Liに押下力が働いたとしても、この規定さ
れた力を越えない限り該リンク機構Liはロックされ続
ける。
【0021】リッド20の開位置において、左右のリン
ク機構Liに両端部を掛けた収納袋42は、この左右の
リンク機構Liとリッド20に囲まれた空間内で広が
り、荷物を収納するリトラクタブルフロントバスケット
21として機能する。
【0022】他方、リッド20を閉位置に向けて移動さ
せ、リトラクタブルフロントバスケット21を折り畳む
場合には、先ず、回動操作軸36の中央部を後部下方に
向けて押す。これにより、左右のロックプレート35が
図3の時計方向に同時に回動され、このロックプレート
35と前リンク30がそれぞれ偏心軸を中心に回動する
ため、係合溝30dに係合している係合爪35cがこの
係合溝30dから離脱される。このようにしてロック機
構Loのロックが解除され、同方向にさらに回動するロ
ックプレート35がその腕部35bで前リンク30の上
側部を押下する。
【0023】そして、リッド20を押して閉位置に向け
て移動させると、リンク機構Liが次第に前部カバー1
4側に折り畳まれる。そして、リッド20が閉位置に近
づき、後リンク31の回転角に対応して引張りばね33
がピン32を前部カバー14側に越えると、後リンク3
1に図5反時計方向の回動付勢力が働き、該後リンク3
1つまりリンク機構Liがリッド20を伴って急激に折
り畳まれる。よって、リトラクタブルフロントバスケッ
ト21は、リッド20を閉位置に位置させた収納状態と
なる。この状態においてリッド20は、スナップアクシ
ョン機構によって閉位置に保持される。この後、キー装
置40を手動操作して、係合爪40aをロック部43に
係合させれば、リッド20を閉位置に確実に保持(ロッ
ク)することができる。
【0024】なお、上記第1実施例では、左右一対のロ
ックプレート35を1本の回動操作軸36で連結させ、
左右のロックプレート35を同時に回動できるように構
成したが、回動操作軸36を使わずに、左右一対のロッ
クプレート35を枢支ピンでそれぞれに枢着することも
できる。この構成によれば、ロック機構Loのロックを
解除する場合に、左右のロックプレート35をそれぞれ
に回動操作することとなる。
【0025】また、ロックプレート35の係合爪35c
と前リンク30の係合溝30dとの関係を逆にすること
もできる。すなわち、ロックプレート35に係合溝を設
け、前リンク30にこの係合溝と係合する係合爪を設け
ても、上記実施例におけると同様の動作及び効果が期待
できる。
【0026】次に、図8〜図12により、リトラクタブ
ルフロントバスケットの第2実施例を説明する。この第
2実施例では、リッド20を常時前方にのみ付勢するこ
とにより、リンク機構Liに閉じ方向の力が作用しても
該リンク機構Liがリッド20を直ちに前方に押し戻
し、リッド20が閉じないように構成している。
【0027】リトラクタブルフロントバスケット49
は、上記第1実施例と同様、車体フレーム最前部の前部
カバー14に設けた開口部19に位置して設けられてい
る。このリトラクタブルフロントバスケット49は、図
8に示すように、前部カバー14の開口部19下部に、
逆“く”の字状のアーム53を介して回動可能(開閉可
能)に支持したリッド20を有している。このリッド2
0は、その略中央部をリンク機構Li′を介して車体フ
レーム側に連結され、このリンク機構Li′によってそ
の開位置を規制されている。このリンク機構Li′は、
リッド20と車体フレーム側を連結する、互いに連結さ
れた第1〜第4のリンク56、57、60、61と、車
体フレーム側の最終リンクである該第4リンク61とリ
ッド20を連結する柔軟なワイヤ63とを有している。
【0028】次に、図10と図11を用いて上記リンク
機構Li′の構造を詳しく説明する。なお、同図では、
左右のうちの一方のリンク機構Li′のみ記載してい
る。リッド20の裏面には、上記第1実施例におけると
同様、補強枠体52がねじ止めされている。この補強枠
体52の下部には、上記一対のアーム53が溶着されて
いる。リッド10は、補強枠体52がアーム53と車体
フレーム側のブラケット67それぞれの軸孔を合わせて
ピン69を貫通されることにより、前部カバー14に枢
着されている。
【0029】車体フレーム側には、開口部19の前後方
向の略中間に位置させてブラケット55が固定され、こ
の開口部19の後部に位置させてブラケット62が固定
されている。ブラケット55には第1リンク56の一端
部がピン73で枢着され、この第1リンク56の他端部
には第2リンク57の一端部がピン71で枢着され、こ
の第2リンク57の他端部には、補強枠体52の略中央
部に固定したブラケット59がピン70で枢着されてい
る。第1リンク56の略中央部に形成した軸孔56bに
は、両端部をそれぞれ反対方向に折曲させた第3リンク
60の一端部60aが回動自在に嵌合されている。ブラ
ケット62には、第4リンク61がその略中央部をピン
74で枢着されており、この第4リンク61の一端部に
形成した軸孔61bに、第3リンク60の他端部60b
が回動自在に嵌合されている。
【0030】第1リンク56の回動基部には、このリン
ク56を図8の反時計方向に常時回動付勢するトーショ
ンばね54が設けられている。つまり、このトーション
ばね54は、リンク56、57を介して、リッド20を
開位置に移動するように常時付勢する。また第1リンク
56は、第2リンク57の一端部の上側面と対応する位
置に係合突部56aを有している。この係合突部56a
は、第1リンク56がトーションばね54によって図8
反時計方向に回動するとき、ワイヤ63によってリッド
20が規制される同図に示す位置まで第2リンク57を
押して回動させる。
【0031】また、補強枠体52の上部に一対のブラケ
ット58が固定されており、このブラケット58の嵌合
孔58bと、第4リンク61の他端部に形成した嵌合孔
61aにはそれぞれ、所定長さの上記ワイヤ63の両端
部に固定した円柱状の止め具64が嵌合されている。リ
トラクタブルフロントバスケット49では、ワイヤ63
の伸長状態で、第1〜第4のリンク56、57、60、
61それぞれの回動位置、及びリッド20の開位置が規
制される。
【0032】ワイヤ63には、ネット66の上端部に固
定した柔軟な筒状体65が挿入されている。図示はしな
いが、他方のリンク機構Li′側においてもネット66
が同様に張られている。左右のネット66は、それぞれ
の左右端部及び下端部が、リッド20と左右のリンク機
構Li′とに囲まれた空間内において、補強枠体52及
び開口部19縁部に固定されている。従って、リッド2
0を開放したとき、この空間の左右に一対のネット66
が張り巡らされてリトラクタブルフロントバスケット4
9が構成される。また図8に示されるように、リッド2
0の上部にはキー装置50が設けられ、車体フレーム側
には、このキー装置50と対向する位置に、手動操作時
にこのキー装置50から出没する係合爪50aを係脱す
るロック部51が設けられている。このキー装置50と
ロック部51は、トーションばね54に抗してリッド2
0を閉位置にロックするロック機構を構成している。
【0033】上記リトラクタブルフロントバスケット4
9は、以下のように動作する。例えば、トーションばね
54に抗してリッド20を閉位置に移動させ、キー装置
50により該リッド20を閉位置にロックした閉状態に
おいて(図9参照)、このキー装置50をロック解除側
に操作して、係合爪50aをロック部51から外す。す
ると、収納状態で動作を規制されていた左右のリンク機
構Li′が解放されるため、左右の第1リンク56がそ
れぞれトーションばね54の回動付勢力に準じて図8の
反時計方向に回動する。これにより、第1リンク56が
第2リンク57を伴って反時計方向に回動してリッド2
0を閉位置に向けて移動させ、ワイヤ63によって規制
される位置で停止する。また、第1リンク56の回動に
伴って、第3リンク60が第4リンク61の一端部を牽
引するため、この第4リンク61が、ワイヤ63によっ
て位置を規定されるまで時計方向に回動する。
【0034】このように、リッド20が、第1、第2リ
ンク56、57を介して前方への移動付勢力を受けかつ
ワイヤ63によってその回動位置を規定され、左右のネ
ット66が左右のリンク機構Li′とリッド20に囲ま
れた空間内で広がるため、リトラクタブルフロントバス
ケット49は図8に示すセット状態となる。リッド20
は、アーム53を介して前部カバー14に枢着されその
回動中心が該リッド20と離れた位置にあるため、開位
置において上方に高く位置してワイヤ63を開口部19
の下部から離れた位置に張ることができる。これによ
り、リトラクタブルフロントバスケット49は、深く構
成されその内容積が大きくされる。
【0035】このバスケット49のセット状態におい
て、リッド20は常時前方に付勢されるため、例えばワ
イヤ63に荷物が引っ掛かる等してリンク機構Li′に
閉じ方向の力が作用しても、該リンク機構Li′がリッ
ド20を直ちに前方に押し戻すため、セット状態のバス
ケット49が閉じることはない。
【0036】他方、リトラクタブルフロントバスケット
49を折り畳む場合には、第1リンク56を図8の時計
方向にやや回動させながら、リッド20を後部下方に向
けて押圧する。すると、このリッド20がアーム53を
介して後方に回動するため、第2リンク57を介して押
圧される第1リンク56が同図時計方向にさらに回動さ
れ、両リンク56、57が相対回動しながら開口部19
縁部に向け移動する。このとき、第4リンク61はその
一端部を押圧されるため、反時計方向に回動して他端部
を開口部19縁部に向け移動させ、ワイヤ63を弛ませ
る。さらにこの状態において、キー装置50を手動操作
して、係合爪50aをロック部51に係合させ、リッド
20を閉位置にロックする(図9参照)。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、前部カバ
ーに設けた開口部の下部にリッドを開閉可能に枢着し、
このリッドと車体側とを該リッドの開位置を規制するリ
ンク機構で連結し、リッドが閉位置から開位置に移動し
たときリンク機構をロックするロック機構を設けたか
ら、バスケットを広げたセット時にリッドを開位置に確
実に保持することができる。従って、手や荷物がリンク
機構に当たったり、走行中の振動が加わる等によってバ
スケットが小さくなるという問題を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるリトラクタブルフロントバスケッ
トのセット状態を示す斜視外観図である。
【図2】同リトラクタブルフロントバスケットの要部を
示す分解斜視図である。
【図3】同リトラクタブルフロントバスケットのリンク
機構を示す斜視図である。
【図4】図3のリンク機構を後方に向けて見た状態を示
す正面図である。
【図5】本発明によるリトラクタブルフロントバスケッ
トが有するスナップアクション機構を説明するための要
部の側面図である。
【図6】同スナップアクション機構を説明するための要
部の側面図である。
【図7】本発明によるリトラクタブルフロントバスケッ
トを搭載したスクータ型小型車両の前部を示す側面図で
ある。
【図8】リトラクタブルフロントバスケットの第2実施
例を示す要部の側面図である。
【図9】同リトラクタブルフロントバスケットの収納状
態を示す要部の側面図である。
【図10】同リトラクタブルフロントバスケットの要部
を示す分解斜視図である。
【図11】同リトラクタブルフロントバスケットの要部
を示す分解斜視図である。
【図12】同リトラクタブルフロントバスケットのワイ
ヤに装着したネットを示す斜視図である。
【符号の説明】
11 小型車両 14 前部カバー 19 開口部 20 リッド 21 リトラクタブルフロントバスケット 22 補強枠体 28 リッド側ブラケット 28a 軸孔 28b 軸孔(第2の軸孔) 29b 31c ばね掛け突部 30 前リンク 30d 係合溝 31 後リンク 32 34 ピン 33 引張りばね 35 ロックプレート 35c 係合爪 36 回動操作軸 Li リンク機構 Lo ロック機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小型車両の車体の前部カバーに設けられ
    た開口部と;この開口部の下部に開閉可能に枢着された
    リッドと;このリッドと車体側とを連結し、該リッドの
    開位置を規制するリンク機構と;上記リッドが閉位置か
    ら開位置に移動したとき、上記リンク機構をロックして
    該リッドを開位置に保持するロック機構と;を備えたこ
    とを特徴とする小型車両のリトラクタブルフロントバス
    ケット。
  2. 【請求項2】 請求項1において、リンク機構は、リッ
    ド側と車体側にそれぞれ一端部が枢着され、各他端部が
    互いに枢着された前後一対のリンクを備えている小型車
    両のリトラクタブルフロントバスケット。
  3. 【請求項3】 請求項2において、ロック機構はリッド
    の上部近傍に固定したブラケットを備え、このブラケッ
    トには、前後一対のリンクのうちの前リンクを枢着する
    ための軸孔と、この前リンクと係脱するロックプレート
    を枢着する、該軸孔と位置が異なる第2の軸孔とが設け
    られている小型車両のリトラクタブルフロントバスケッ
    ト。
  4. 【請求項4】 請求項3において、ロックプレートと前
    リンクのいずれか一方に係合爪が備えられ、他方に、こ
    の係合爪と係合する係合溝が備えられている小型車両の
    リトラクタブルフロントバスケット。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において、
    リンク機構を、リッドの閉位置ではこのリッドを閉じる
    方向に、開位置ではこのリッドを開く方向に付勢するス
    ナップアクション機構が備えられている小型車両のリト
    ラクタブルフロントバスケット。
  6. 【請求項6】 請求項1において、ロック機構によるロ
    ックを解除する手動解除機構がさらに備えられている小
    型車両のリトラクタブルフロントバスケット。
JP7316927A 1995-12-05 1995-12-05 小型車両のリトラクタブルフロントバスケット Pending JPH09156555A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100453390C (zh) * 2005-08-08 2009-01-21 雅马哈发动机株式会社 自动二轮车用可收折的前置物篮
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