JPH09155810A - 木工用ルータ機のカッタ刃先位置設定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カッタの刃先位置調整の手間を少なくするこ
とである。 【解決手段】 平カッタ２１を保持する回転軸２４の凹
部底面２４ａに前後調整可能なボルト３６と、ボルト３
６を固定するナット３７を設ける。平カッタ２１の後端
をボルト３６先端に突きあて、平カッタ２１の刃物２６
先端がバイス２先端から決められた木材３９の位置Ａに
一致するよう、測定具等を使用してボルト３６を回転さ
せて前後調整する。再度、ボルト３６に平カッタ２１の
後端を突き当て、刃物２６が位置Ａに一致すれば、刃先
位置設定が完了する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、木工用ル−タ機の
カッタ刃先位置設定装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の技術を図４を用いて説明する。木
工用ル−タ機におけるカッタ位置は、バイス２先端から
木材３９の決められた位置Ａに刃物１２６の刃先を合わ
せた状態でカッタ１２１を回転軸１２４に取付ける必要
がある。

【０００３】従来、部品のばらつき及び本体の組立のば
らつきにより回転軸１２４の凹部底面１２４ａの位置が
異なるため、バイス２先端から決められた位置Ａに刃物
１２６の刃先を調整する作業が必要となる。このため、
カッタ１２１の後端に前後調整可能なボルト１３６とボ
ルト１３６を固定するナット１３７を設け、測定具等を
使用してボルト１３６を回転して前後に移動させ、ボル
ト１３６を回転軸１２４の凹部底面１２４ａに突き当
て、コレットチャック３８でカッタ１２１を固定してい
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の刃先位置設定装
置は、カッタ１２１後端のボルト１３６を調整していな
い他のカッタ１２１を交換するたびにボルト１３６の位
置を測定具等を使用して前後調整し、カッタ１２１後端
のボルト１３６を回転軸１２４の凹部底面１２４ａに突
き当て、コレットチャック３８によりカッタ１２１を固
定して、再度、刃物１２６刃先の位置を一致させなけれ
ばならなかった。

【０００５】上記のように、カッタ１２１後端のボルト
１３６を調整していない他のカッタ１２１を交換するた
びに位置調整を繰り返さなければならないため、カッタ
の刃先位置調整に長時間を要していた。

【０００６】本発明の目的は、上記した従来技術の問題
点を解消し、カッタの刃先位置調整の手間を少なくする
ことである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、ベース上方
に、ほぞ加工を行うカッタと前記カッタを取付けた回転
軸を駆動させるモ−タとを備えたヘッド木工用ル−タ機
において、前記回転軸の凹部底面に前記カッタの刃先位
置を決める前後調整自在なボルトと、前記ボルトを固定
するナットを設けることにより達成される。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図１〜図３を
用いて説明する。図１はカッタ部の詳細断面図、図２は
木工用ルータ機の正面図、図３は図２の右側面図であ
る。

【０００９】図において、べ−ス１上部に木材３９の端
部を切削する際に固定するバイス２を本体の前側に木材
３９の側面部を切削する際に、木材３９の左右両端を固
定するバイス３，４を本体の左右に配設する。べ−ス１
後部に数個のＹ軸摺動軸受５を立設し、ベ−ス１内部に
ギヤ７を有するＹ軸モータ６を配設し、ギヤ７に噛み合
うＹ軸送りねじ８と伝達部材１０を介してＹ軸送りねじ
９をベース１内に立設し、このＹ軸送りねじ８，９にＹ
軸フレーム１１がねじ嵌合し、Ｙ軸フレーム１１はＹ軸
送りねじ８，９の回転でＹ軸摺動軸受５を案内にＹ方向
（上下方向）へ移動する。Ｙ軸フレーム１１の上部に設
けた数個のＸ軸摺動軸受１２上に、Ｙ軸フレーム１１内
部に配設したＸ軸モータ１３のＸ軸送りねじ１４にねじ
嵌合したＸ軸フレーム１５を設け、Ｘ軸フレーム１５は
Ｘ軸送りねじ１４の回転でＸ軸摺動軸受１２に案内され
ながらＸ方向（左右方向）に移動する。Ｘ軸フレーム１
５の上部には、数個のＺ軸摺動軸受１６が前後方向へ移
動自在に配設されている。Ｘ軸フレーム１５上に配設し
たＺ軸モータ１７のＺ軸送りねじ１９にＺ軸フレーム１
８をねじ嵌合させ、Ｚ軸フレーム１８はＺ軸送りねじ１
９の回転でＺ方向（前後方向）に移動する。

【００１０】Ｚ軸フレーム１８内部にはカッタ駆動用モ
ータ２０が配設してあり、カッタ駆動用モ−タ２０の上
部にそれぞれの回転軸２４を介して切削用の数種類のカ
ッタ（本実施例では平カッタ２１、蟻カッタ２２、鎌カ
ッタ２３の３種類）を放射状に取付けたターレットヘッ
ド２５を水平に設け、カッタ２１〜２３はコレットチャ
ック３８で回転軸２４に固定されている。各カッタ２１
〜２３には刃物２６，２６が取付けられている。カッタ
駆動用モータ２０の上部に取付けた図示しないギヤに噛
み合う中間ギヤ２７をＺ軸フレーム１８に設け、回転軸
２４には中間ギヤ２７と噛み合うギヤ２８をそれぞれ設
けている。Ｚ軸フレーム１８上部から前記ギヤを囲むよ
うに支持部材２９が突出し、この支持部材２９上に固定
ヘッド３０が取付けられている。

【００１１】ターレットヘッド２５の下部には、Ｚ軸フ
レーム１８に固定したタ−レットヘッド回転用モータ３
１のギヤと噛み合う円弧ラック３２を固定し、タ−レッ
トヘッド回転用モータ３１で円弧ラック３２を回転さ
せ、これに連動してターレットヘッド２５全体を回転さ
せる。ターレットヘッド２５の上部にカッタ２１〜２３
を覆うカバー３３を取付け、カバー３３の上部にべ−ス
１内に摺動自在に設けたコラム３４に支持され、切削時
の切粉の飛散を防止するカッタカバー３５を配設してい
る。

【００１２】Ｙ軸モータ６、Ｘ軸モータ１３、Ｚ軸モー
タ１７を駆動させ、Ｙ軸フレーム１１、Ｘ軸フレーム１
５、Ｚ軸フレーム１８でターレットヘッド２５をＸ，
Ｙ，Ｚ方向に移動させることで、木材３９はカッタ２１
〜２３の刃物２６で任意形状に切削加工される。

【００１３】回転軸２４の凹部底面２４ａにはは前後調
整可能なボルト３６を水平方向に設けるとともに、ボル
ト３６を固定するナット３７が設けられている。

【００１４】上記構成において、回転軸２４に平カッタ
２１を取付けた場合について説明する。まず、図１にお
いて、平カッタ２１の後端をボルト３６先端に突きあ
て、平カッタ２１の刃物２６先端がバイス２先端から決
められた木材３９の位置Ａに一致するよう、測定具等を
使用してボルト３６を回転させて前後調整し、調整後、
ナット３７でボルト３６の位置を固定する。次に、ボル
ト３６に平カッタ２１の後端を突き当て、コレットチャ
ック３８にて平カッタ２１を固定して、平カッタ２１の
刃物２６がバイス２先端から決められた位置Ａに再度一
致すれば、刃先位置設定が完了する。

【００１５】刃物２６先端と平カッタ２１後端の距離
は、木材３９の加工寸法の公差内に入れることができる
ため、一度設定すれば、他のカッタに交換する際、再
度、カッタ位置を調整する必要はない。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、カッタを保持する回転
軸の凹部底面に前後調整可能なボルトと、ボルトを固定
するナットを設け、ボルトを測定具等を使用して前後調
整し、ボルトに前記カッタの後端を突き当てることによ
り、カッタをバイス先端から決められた位置に一致させ
ることができる。カッタの刃先とカッタ後端の距離は、
木材の加工寸法の公差内に入れることができるため、他
のカッタ交換は、再度、刃先位置を調整する必要はな
く、刃先位置の調整時間を短縮することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示すカッタ部の詳細断面図で
ある。

【図２】木工用ルータ機の正面図である。

【図３】図２の右側面図である。

【図４】従来のカッタ部の詳細断面図である。

【符号の説明】

２１…カッタ、２４…回転軸、２４ａ…凹部底面、２６
…刃物、３６…ボルト、３７…ナット。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベース上方に、ほぞ加工を行うカッタと
   前記カッタを取付けた回転軸を駆動させるモ−タとを備
   えたヘッド木工用ル−タ機において、前記回転軸の凹部
   底面に前記カッタの刃先位置を決める前後調整自在なボ
   ルトと、前記ボルトを固定するナットを設けたことを特
   徴とする木工用ル−タ機のカッタ刃先位置設定装置。