JPH09153740A - 圧電発振器 - Google Patents

圧電発振器

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JPH09153740A
JPH09153740A JP9966496A JP9966496A JPH09153740A JP H09153740 A JPH09153740 A JP H09153740A JP 9966496 A JP9966496 A JP 9966496A JP 9966496 A JP9966496 A JP 9966496A JP H09153740 A JPH09153740 A JP H09153740A
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Takashi Uchida
剛史 内田
Hideo Hashimoto
英雄 橋本
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Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
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Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】発振周波数に与える影響を少なくして、スプリ
アス発振を防止しさらに位相雑音特性、エージング特性
を良好にする。 【構成】トランジスタからなる発振用増幅器と、圧電振
動子及び該圧電振動子に並列接続して分割されたコンデ
ンサ又はインダクタからなる並列共振回路を具備した圧
電発振器において、前記LC並列共振回路のコンデンサ
又はインダクタの分割点と前記発振用増幅器のエミッタ
間に、前記圧電振動子から見た回路側の負性抵抗となる
周波数領域を狭帯域とする直列共振回路を設け、所望と
する発振周波数を含む領域に前記狭帯域を設定した構成
とする。また、直列共振回路は圧電共振子、あるいはイ
ンダクタとコンデンサから形成する。また、圧電共振子
にリアクタンス素子を直列に接続した構成とする。ま
た、水晶振動子はSCカットとした構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電発振器を利用分野と
し、特にSCカットとした水晶発振器のスプリアス発振
防止に関する。
【0002】
【従来の技術】
(背景の概要)水晶発振器は、周波数安定度が高いこと
から、通信機器等を主として種々の電子機器に使用さ
れ、近年では、情報化社会等に伴い、さらなる高品質化
が求められている。このような中で、水晶振動子をSC
カットとした場合には、ATカットに比較し、応力感度
特性や熱衝撃特性に優れることから、注目を浴びてい
る。そして、このようなものでは、特に、主振動に対し
て不要振動が接近して発生するため、これによるスプリ
アス発振の撲滅が挙げられている。
【0003】(従来技術の一例)第8図は、従来例を説
明する水晶発振器の回路図である。水晶発振器は、水晶
振動子1の共振特性(第9図のリアクタンス特性参照)
を利用し、発振回路を形成する。すなわち、水晶振動子
1の例えば主振動f1による共振点frから反共振点fa
間がインダクタ成分(XL)となることを利用し、これ
をインダクタ素子として例えばコルピッツ発振回路を形
成してなる。一例としては、発振用増幅器としてのトラ
ンジスタ(発振用トランジスタとする)2の、コレクタ
接地としたベースに水晶振動子1の一端側を接続する。
そして、発振用トランジスタ2のベース・エミッタ間及
びエミッタ・コレクタ間にコンデンサ3、4を接続し、
エミッタ側を出力端とする。なお、図中の符号Vcは電
源、5は周波数調整用のンデンサ、6、7はブリーダ抵
抗、8は負荷抵抗である。
【0004】このようなものでは、水晶振動子1の主振
動に対する不要振動によりスプリアス発振を起こし、発
振周波数が移行する所謂周波数ジャンプ現象を生ずるこ
とがあった。特に、水晶振動子1をSCカットとした場
合には、Cモードと通称される厚みすべり振動姿態によ
る主振動f1に対し、Bモード(厚み捻れ振動)、Aモ
ード(厚み縦振動)による不要振動f2、f3が発生する
(前第6図参照)。そして、特に、Bモードによる不要
振動f2は、Cモードによる主振動f1の約9%高域側に
近接して強勢的に発生する。このため、Bモード(不要
振動f2)でのスプリアス発振による周波数ジャンプ現
象が問題となっていた(参照:特願平3−246634
号)。
【0005】このようなことから、例えば第10図に示
したように、水晶振動子1の一端側と発振用トランジス
タ2のベースとの間にコンデンサとコイルからなる並列
共振回路9を設ける。並列共振回路9は、Bモード(不
要振動f2)によるスプリアス発振周波数にほぼ一致さ
せる。このようにすると、Bモードのスプリアス周波数
領域では並列共振回路9の端子間が高インピーダンスと
なって、ベース電流が小さくなり、発振用トランジスタ
2の出力が低下する。したがって、Bモードによるスプ
リアス発振を抑止できる。なお、並列共振回路9をトラ
ップ用共振回路とし、その共振周波数をトラップ共振周
波数とする(参照:同上出願)。
【0006】第11図は、トラップ共振回路9を有する
発振回路の、水晶振動子から見た回路側の概ねの周波数
負性抵抗特性(以下負性抵抗特性とする)である。但
し、発振周波数は10MHzとし、トラップ共振回路9
のトラップ共振周波数をBモードのスプリアス周波数1
0.9MHzに一致させた場合の図である。この図から
明かなように、負性抵抗曲線は、発振周波数10MHz
を含む広い領域で負抵抗となるが、スプリアス周波数1
0.9MHz近傍の周波数領域で正抵抗となる。したが
って、10MHzでの発振条件は満足するが、10.9
MHz領域での発振条件を満足しないことになり、Bモ
ードによるスプリアス発振を抑止することが理解され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする解決課題】
(従来技術の問題点)しかしながら、上記構成の水晶発
振器では、トラップ用共振回路9が、発振条件に直接的
に影響を与え、設計を困難にするとともに、経時変化等
に伴い、周波数変動をもたらす問題があった。以下、こ
の点につき、発明者等の解析結果を概説する。
【0008】(問題点の考察)発振回路は、周知のとお
り(第12図参照)、増幅器10と帰還回路11からな
る。そして、帰還回路11内に共振回路12を有するも
のでは、共振回路12のエネルギの一部を帰還増幅し、
共振状態を維持することを基本原理としている。概説す
れば(第13図参照)、コンデンサCとインダクタLの
並列回路を発振用共振回路12aとした場合、端子ab
間に電圧を供給すると、コンデンサCとインダクタLと
で決定される共振周波数f0(=1/2π(LC)1/2
で充放電を繰り返し、やがて減衰する。したがって、充
放電電圧の一部を取り出して増幅し、これを端子ab間
に印加することにより、共振状態を維持する。
【0009】コルピッツ発振回路では、第14図に示し
たように、コンデンサCをC1とC2の2つに直列分割し
て発振用共振回路12bとする。そして、コンデンサC
1、C2の分割点(中点)Xから電圧を取り出して増幅器
10に入力し、その出力を端子ab間に印加する構成と
する。なお、発振周波数は分割されたコンデンサC1
2とインダクタの並列共振周波数f0(=1/2π(L
'1/2)に依存する。但し、C'=C1・C2/C1+C
2)である。これに対し、ハートレ型では、インダクタ
Lを2つに直列分割(L1、L2)して発振用共振回路1
2cを形成し、その分割点Xから電圧を取り出して同様
に構成する(第15図参照)。
【0010】(考察結果)このような点から、前述した
第10図の水晶発振器を考察すると、トラップ用共振回
路9は、発振用共振回路12内に接続され、一点鎖線で
示す新たな共振回路13aを形成することになる。した
がって、トラップ用共振回路9は発振用共振回路12に
よる本来の共振周波数に直接影響を及ぼす。したがっ
て、発振周波数に与える影響を大にする。また、新たな
共振点等を生じて本来の共振特性を阻害する。このよう
なことから、トラップ用共振回路9を用いた場合は、そ
の回路設計を困難にする。また、トラップ用共振回路9
の経時等による素子値の変化が、発振周波数の変動に大
きな影響を与える問題があった。
【0011】また、付随的に、トラップ用共振回路9の
経時変化による素子値変化が同回路9自身のトラップ共
振周波数を変動させ、前述した正抵抗となる周波数領域
が移行する。したがって、Bモードによるスプリアス周
波数領域の抵抗を負にして発振条件を満足させ、スプリ
アス発振を充分に抑止できない虞もあった。
【0012】(発明の目的)本発明は、上記に鑑み、発
振周波数に与える影響を少なくして、スプリアス発振を
防止した圧電発振器を提供することを目的とする。
【0013】
【問題を解決するための手段】
(着目点)本発明は、負性抵抗曲線中のスプリアス周波
数領域での抵抗を正にしてスプリアス発振を抑止するの
ではなく、負性抵抗曲線そのものの負抵抗となる領域を
狭めて発振周波数領域でのみ発振条件を満足させ、それ
以外の領域では正抵抗として発振条件を満たさないよう
にしてスプリアス発振を抑止する点に着目した。
【0014】(解決手段)本発明は、発振用共振回路の
コンデンサ又はインダクタの分割点とトランジスタから
なる発振用増幅器のエミッタ間に直列共振回路を設け、
前記圧電振動子から見た回路側の負性抵抗となる周波数
領域を狭帯域とし、所望とする発振周波数を含む領域に
前記狭帯域を設定したことを基本的な解決手段とする。
【0015】
【作用】発振用共振回路の分割点とエミッタ間に直列共
振回路を設けたので、発振用増幅器におけるベース・エ
ミッタ間のインピーダンスを発振周波数近傍の領域での
み小さくし、同領域のみを負抵抗にし、他領域を正抵抗
にする。したがって、負性抵抗の周波数領域を狭帯域と
する。そして、所望の発振周波数を含む領域に狭帯域を
設定したので、該発振周波数のみでの発振条件が満たさ
れ、それ以外の周波数では発振しないことになる。
【0016】
【実施例】第1図は本発明の第1の実施例を説明する水
晶発振器の回路図である。なお、前従来例図と同一部分
には同番号を付与してその説明は簡略する。水晶発振器
は、前述同様、水晶振動子をSCカットとし、発振用ト
ランジスタ2のベースに水晶振動子1の一端側を、ベー
ス・エミッタ間及びエミッタ・コレクタ間にコンデンサ
を接続し、エミッタ側を出力端とする。そして、この実
施例では、コンデンサ3、4の分割点Xとエミッタ間
に、直列共振回路として水晶共振子14を設ける。水晶
共振子14は例えばATカットとし、その直列共振周波
数を主振動(Cモード)による発振周波数例えば10M
Hzにほぼ一致して設定される。
【0017】第2図は、本実施例の従来例と比較した発
振回路の概ねの負性抵抗特性図である。なお、曲線
(イ)は本実施例、同(ロ)は従来例、同(ハ)は後述
する第2実施例の場合である。これらの曲線図から明か
なように、本実施例「曲線(イ)」の場合には、負性抵
抗となる周波数領域は10.0MHzを中心としてごく
近傍の狭帯域となる。これに対し、回路素子値の条件を
同一とした従来例「曲線(ロ)」の場合には、10.0
MHzを含み広範囲となる。
【0018】ちなみに、シュミレートの結果では、本実
施例では、9.999〜10.001MHzの間で負性
抵抗(Max約700Ω)となり、従来例では6.4〜
101.0MHz間で負性抵抗(Max約600Ω)と
なった。但し、シュミレートにおける各素子値は以下の
とおりである。水晶共振子14の等価定数C1(直列容
量)は約7.7fF、同R1(直列抵抗)は12.8
Ω、同L1(直列インダクタ)は32.9mH、同C
0(並列容量)は1.9pFである(第3図参照)。ま
た、発振用コンデンサ3は82pF、同4は39pF、
調整用コンデンサ5は20pF、抵抗6は8.2KΩ、
同7は4.3KΩ、同8は3KΩである。また、電源電
圧は5V、トランジスタは2SC1254である。
【0019】このように、本実施例では、発振周波数近
傍のみの狭帯域で負性抵抗となって、Bモードの周波数
を含むそれ以外の領域では正抵抗となる。したがって、
発振周波数近傍のみで発振条件を満足し、それ以外の周
波数領域では発振条件を満足しない。よって、主振動モ
ード(Cモード)による発振を可能とし、Bモードでの
スプリアス発振を抑止して周波数ジャンプを防止する。
【0020】なお、発振周波数近傍のみで負性抵抗とな
る理由は次のように考えられる。すなわち、水晶共振子
14の共振周波数は発振周波数に一致して設定される。
このような設定の元では、発振周波数領域において水晶
共振子14は共振状態となり、発振用トランジスタ2の
ベース・エミッタ間を低インピーダンスとする。したが
って、発振周波数領域では、発振用トランジスタ2の帰
還電流が増加して負抵抗となる。これに対し、発振周波
数領域外では、水晶共振子14は非共振状態となり、ベ
ース・エミッタ間を高インピーダンスとする。したがっ
て、帰還電流が減少して正抵抗とする。このようなこと
から、水晶共振子14の共振周波数領域のみを負抵抗に
する、と考えられる。さらに、水晶共振子14は、直列
共振のQ値(=1/ωC11=ωL1/R1、共振先鋭
度)が非常に大きいため、共振領域を小さくして負性抵
抗領域を大幅に狭くできる。
【0021】また、水晶共振子14は分割点Xとエミッ
タ間として、一点鎖線で示す発振用共振回路13bの外
に設けたので、その共振周波数に直接影響を及ぼすこと
がない。また、発振用共振回路12内に新たな共振点を
生ずることもないので、回路設計を容易にして発振周波
数の変動を防止する。また、水晶共振子14は、経時的
にも共振特性が安定なので、負性抵抗の周波数領域も一
定に維持する。したがって、長期間にわたり、発振周波
数以外のスプリアス発振を確実に防止する。
【0022】
【第2実施例】第4図は本発明の第2実施例を説明する
水晶発振器の回路図である。この実施例では、前述の発
振用トランジスタ2のコンデンサ3、4の分割点Xとエ
ミッタ間に設けた直列共振回路をコンデンサ15とイン
ダクタ16とから形成する。但し、直列共振周波数は発
振周波数に略一致させる。
【0023】このようなものでは、概ねの負性抵抗特性
は前第2図の曲線(ハ)になる。なお、発振回路の各素
子値は前述同様であり、直列共振回路のコンデンサ15
は約7pF、インダクタ16は36μH(抵抗分は8
Ω)である。図から明かなように、本実施例の場合に
は、負抵抗となる周波数領域は水晶共振子14の場合よ
りも広がるが、前従来例の「曲線(ロ)」の場合よりも
格段に狭い。ちなみに、本実施例では、9.840〜1
0.680MHzの間で負性抵抗(Max約725Ω)
となる。
【0024】このように、本実施例においても、発振周
波数近傍のみを負抵抗として発振条件を満たし、Bモー
ドの周波数10.9MHzを含むそれ以外の領域を正抵
抗として発振条件を満足しない。したがって、直列共振
回路をコンデンサ15とインダクタ16から形成して
も、上記実施例と同様に主振動モード(Cモード)によ
る発振を可能とし、Bモードでのスプリアス発振を抑止
して周波数ジャンプを防止する。
【0025】また、前述同様に、発振用共振回路13b
の外に直列共振回路を設けたので、その共振周波数に直
接影響を及ぼすことがなく、回路設計を容易にして発振
周波数の変動を防止する。なお、LCの直列共振回路
は、水晶共振子14に比較して経時に伴う変化が大きい
が、インダクタを空心コイルから形成すると、経時変化
を良好にする。
【0026】
【他の事項】上記実施例では、その効果としてスプリア
ス発振の防止を挙げたが、このようなものでは、実際の
回路を構成して測定したところ、スプリアス発振を招く
ことなく、さらに位相雑音特性及びエージング(経時変
化)特性も良好になることが判明した。第5図は従来例
と比較した位相雑音特性、第6図は同エージング特性図
である。なお、第7図は、本測定の対象となった発振回
路で、先の発振回路に比べ、水晶共振子に直列に調整用
コンデンサ17を接続した点で相違している。調整用コ
ンデンサ17は、水晶共振子に依存した共振周波数を調
整し、所望とする発振周波数近傍を負性抵抗とする。な
お、調整用コンデンサ17はインダクタであってもよ
く、要はリアクタンスであればよい。
【0027】図から明らかなように、位相雑音特性(第
5図)をみると、本実施例(曲線イ)は、従来例(同
ロ)に比べ、中心周波数からの離調周波数が1Hz〜1
MHzにおいて、概ね5dB以上向上する。また、起動
後1時間の発振周波数を基準としたエージング特性(第
6図)をみると、本実施例では曲線イ−イ’間で周波数
変動し、従来例では同ロ−ロ’間となる。すなわち、本
実施例では、1000時間後において、周波数変化率Δ
f/fが約0〜−0.02ppm以内であるのに対し、
従来例では±0.05ppmとなり、約1/3〜1/1
0以内になる。
【0028】なお、位相雑音特性が向上すると通信にお
ける送受信レペルを下げることができ、その結果、現在
問題となっているEMI(電磁波障害)から生体への影
響を低減し、環境特性にも多大な貢献を及ぼす。ちなみ
に、位相雑音を5dB低減すると、概ねこれに比例して
送受信レベルを5dB低減する。また、中心周波数にお
ける先鋭度が高まるため、通話周波数間を狭帯域として
も、相互干渉による混信等を防止し、所定の帯域内にお
ける周波数チャンネル数を多くすることが可能になる。
また、従来は、発振子に加えられる駆動レベルを高くし
て発振出力を増大させ、これによりC/N比(搬送波/
雑音)を改善していたが、本発明では駆動レベルを小さ
く維持しても、直列共振回路(水晶共振子)による発振
周波数領域の狭帯域化により位相雑音特性を改善でき
る。
【0029】また、上記実施例では、直列共振回路は、
水晶共振子14(第1実施例)及びLC素子(第2実施
例)を用いて説明したが、これに限らず、セラミック等
の圧電共振子等を用いてもよく、実質的な直列共振素子
であればよい。また、水晶共振子に直列にリアクタンス
素子を接続して共振周波数を調整したが、たとえば水晶
共振子に並列に抵抗を接続して、共振先鋭度を低下させ
(所謂Qダンプ)、発振周波数領域(負性抵抗領域)を
広げるように制御してもよい。
【0030】また、各実施例ではSCカットとした水晶
振動子1のBモードによるスプリアス発振を抑止する発
振器について説明したが、水晶振動子1は例えばATカ
ットとした水晶発振器にも適用できる。その理由は、発
振周波数近傍のみを負抵抗としてそれ以外の領域では正
抵抗にすれば、主振動以外によるスプリアス発振を抑止
できるとの技術思想は同一だからである。
【0031】さらには、同様の理由により、水晶振動子
のみならず、セラミック等の他の圧電素子を使用した圧
電発振器にも適用できる。特に、セラミック振動子を用
いた場合には、主振動以外によるスプリアス発振が多
く、有用である。
【0032】なお、スプリアス発振とは、主振動モード
とは異なる異種モードによる振動のみならず、例えば同
モードによるオーバトーン振動等をも含むことは勿論で
ある。例えば、ATカットの厚みすべり振動の基本波を
主振動とした場合には、例えば異種モードとなる厚み縦
振動あるいは輪郭系振動及びそのオーバトーン振動、さ
らには同主モード(厚みすべり振動)のオーバトーン振
動等による発振がスプリアス発振となる。
【0033】また、発振回路はコルピッツ型としたが、
例えばハートレ型としてもよくその回路形態には制限さ
れず、これらに類した回路に適用でき、その趣旨を変更
しない範囲内で適宜変更可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明は、発振用共振回路のコンデンサ
又はインダクタの分割点とトランジスタからなる発振用
増幅器のエミッタ間に直列共振回路を設けので、発振周
波数に与える影響を少なくして、スプリアス発振を防止
し、さらに位相雑音特性及びエージング特性を良好とし
た圧電発振器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明する水晶発振器の回路
図である。
【図2】本発明の一実施例及び他の実施例を説明する負
性抵抗特性図である。
【図3】本発明の一実施例を水晶共振子の等価回路図で
ある。
【図4】本発明の他の実施例を説明する水晶発振器の回
路図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例を説明する水晶発振
器の回路図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例による効果を説明す
る位相雑音特性図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例による効果を説明す
るエージング特性図である。
【図8】従来例を説明する水晶発振器の回路図である。
【図9】従来例を説明する水晶振動子のリアクタンス特
性図である。
【図10】従来例を説明する水晶発振器の回路図であ
る。
【図11】従来例を説明する負性抵抗特性図である。
【図12】従来例を説明する発振器の原理図である。
【図13】従来例を説明する発振器の原理図である。
【図14】従来例を説明するコルピッツ型の発振回路図
である。
【図15】従来例を説明するハートレ型の発振回路図で
ある。
【符号の説明】
1 水晶振動子、2 トランジスタ、3、4、15 コ
ンデンサ、5 調整用コンデンサ、6、7、8 抵抗、
9 トラップ用共振回路、10 増幅器、11共振回
路、12 帰還回路、13 発振用共振回路、14 水
晶共振子、16インダクタ、17 調整用コンデンサ.

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トランジスタからなる発振用増幅器と、圧
    電振動子及び該圧電振動子に並列接続して分割されたコ
    ンデンサ又はインダクタからなる並列共振回路を具備し
    た圧電発振器において、前記LC並列共振回路のコンデ
    ンサ又はインダクタの分割点と前記発振用増幅器のエミ
    ッタ間に、前記圧電振動子から見た回路側の負性抵抗と
    なる周波数領域を狭帯域とする直列共振回路を設け、所
    望とする発振周波数を含む領域に前記狭帯域を設定した
    ことを特徴とする圧電発振器。
  2. 【請求項2】前記直列共振回路は圧電共振子からなる請
    求項1に記載の圧電発振器。
  3. 【請求項3】前記圧電共振子に直列にリアクタンス素子
    を接続したことを特徴とする請求項2の圧電発振器。
  4. 【請求項4】前記直列共振回路はインダクタとコンデン
    サからなる請求項1に記載の圧電発振器。
  5. 【請求項5】前記水晶振動子はSCカットである請求項
    1に記載の圧電発振器。
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