JPH09153721A - アレイアンテナ装置 - Google Patents

アレイアンテナ装置

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Publication number
JPH09153721A
JPH09153721A JP7313309A JP31330995A JPH09153721A JP H09153721 A JPH09153721 A JP H09153721A JP 7313309 A JP7313309 A JP 7313309A JP 31330995 A JP31330995 A JP 31330995A JP H09153721 A JPH09153721 A JP H09153721A
Authority
JP
Japan
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reception
antenna
polarization
transmission
array antenna
Prior art date
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Application number
JP7313309A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhisa Sato
光央 佐藤
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
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Publication of JPH09153721A publication Critical patent/JPH09153721A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信時に同時に複数の偏波ビームを形成し
て、多様な送受信への対応を可能にする。 【解決手段】 送受信モジュール4a〜4nが、アンテ
ナ素子1a〜1nの垂直偏波及び水平偏波アンテナ2
a,3aのそれぞれの受信マイクロ波信号をデジタル信
号に変換した受信デジタル信号を出力する。この受信デ
ジタル信号に、複素積和演算器8a〜8nにおける複素
掛算器9a〜9nでウエイトメモリ7a〜7nからウエ
イト設定値を乗算して位相を調整し、かつ、複素加算器
10a〜10n−1で乗算値を加算して複数の偏波ビー
ムを形成し、それぞれの出力端のNo1偏波ビームポー
ト11a〜Non偏波ビームポート11nから出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーダー装置など
に利用し、アンテナの送受信偏波を制御するアレイアン
テナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーダー装置などに使用するアレ
イアンテナでは、アンテナ素子を制御して偏波制御を行
っている。この場合、同一偏波で送受信を行うのが一般
的であるが、気象状況などによって送受信の偏波を変更
している。一方、送受信の偏波を変更して目標物のレー
ダ反射波の偏波依存特性から目標物を識別するため偏波
制御が可能なアレイアンテナが用いられている。
【0003】また、この偏波制御が可能なアレイアンテ
ナは、電波監視における電波発生源を特定する電波探知
にも用いられる。さらに、通信用アンテナとして使用す
る場合は、通信相手のアンテナの偏波に整合するように
偏波制御を行っており、この際、複数の通信相手と送受
信を行う場合は、時分割処理で通信相手を選択してい
る。
【0004】このような偏波制御を行うアレイアンテナ
として、多ビームを合成する際の素子アンテナの交差偏
波、電磁干渉を解決する特開昭63−193703号
「アンテナ装置」が知られている。さらに、ビーム制御
における移相量を高速演算する特開平5−45440号
「フエードアレイレーダ」が知られている。
【0005】図7は、このような偏波制御を行う従来の
アレイアンテナ装置の構成を示すブロック図である。図
7に示すアレイアンテナは、アンテナ素子が接続される
複数の送受信モジュール50a〜50nと、マイクロ波
電力分配器52と、デジタルビーム形成回路53とを有
している。送受信モジュール50a〜50nは、アンテ
ナ素子51a〜51nに接続される位相制御器56a〜
56n及び高電力増幅器55a〜55nを備えた送信
系、低雑音増幅器58a〜58n、アナログ/デジタル
(A/D)交換器59a〜59nからなる受信系、及
び、送受切換器60a〜60nとで構成されている。
【0006】次に、この従来例の動作について説明す
る。アレイアンテナの送信時は、給電(励振)マイクロ
波信号がマイクロ波電力分配器52で分配されて送受信
モジュール50a〜50nに入力される。送受信モジュ
ール50a〜50nにそれぞれ入力された給電マイクロ
波信号は、位相制御部56a〜56nで位相を調整した
後に、高電力増幅器55a〜55nで電力増幅され、送
受切換器60a〜60nを通じてアンテナ素子51a〜
51nからビーム合成して放射される。
【0007】受信時はアンテナ素子51a〜51nで受
信した受信マイクロ波信号が、送受切換器60a〜60
nを通じて低雑音増幅器58a〜58nに入力され、こ
こで増幅した後にA/D変換器59a〜59nでデジタ
ル信号に変換される。この送受信モジュール50a〜5
0nからの受信デジタル信号が、デジタルビーム形成回
路53に入力され、送受信モジュール50a〜50nか
らの、それぞれの受信デジタル信号にデジタルビーム形
成回路53で異なる重み付けを行って、マルチビームが
形成される。
【0008】この従来例のアレイアンテナでの偏波制御
について説明する。図8はアンテナ素子51a〜51n
の構成を示す回路図である。図8において、アンテナ素
子51a〜51nは、垂直偏波アンテナ62、水平偏波
アンテナ63及び偏波切換器64で構成されている。偏
波切換器64を切り替えることによって垂直偏波又は水
平偏波の切り替えを行う。なお、垂直偏波アンテナ62
及び水平偏波アンテナ63は、アンテナ素子51a〜5
1nをアレイアンテナとして構成するため、その配列構
成が容易なクロスダイポールアンテナなどを使用する。
【0009】図9は従来のアンテナ素子51a〜51n
の他の構成例を示す回路図である。図9に示す例のアン
テナ素子51a〜51nは、垂直偏波アンテナ62、水
平偏波アンテナ63、位相制御器67a,67b、方向
性結合器65a,65b及び終端抵抗器66を有してい
る。このアンテナ素子51a〜51nでは位相制御器6
7a,67bの位相量を制御(移相)して、種々の偏波
を形成している。
【0010】図10はアンテナ素子51a〜51nを用
いたアレイアンテナの偏波制御を説明するための図であ
る。図10(A)は+45°偏波の合成状態を示し、図
10(B)は−45°偏波の合成状態を示している。ま
た、図10(C)は右旋円偏波の合成状態を示し、図1
0(D)は左旋円偏波の合成状態を示している。
【0011】アンテナ素子51a〜51nでは、垂直偏
波アンテナ62及び水平偏波アンテナ63への給電マイ
クロ波信号の位相が同相の場合に、図10(A)に示す
ように+45°偏波面の合成電界69が得られる。
【0012】一方、逆相の位相差180°の場合は、図
10(B)に示すように−45°偏波の合成電界71が
得られる。また、位相差が−90°、すなわち、垂直偏
波アンテナ62に対して水平偏波アンテナ63の位相が
−90°の場合、図10(C)に示すように、右旋円偏
波の合成電界73が得られ、また、位相差が+90°の
場合、図10(D)に示すように左旋円偏波の合成電界
75が得られる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のアレイアンテナ装置では、位相を制御して設定で
きる偏波が一つであり、受信時に同時に複数の偏波を形
成できないため、例えば、レーダー装置を用いた気象状
況の把握、目標物を識別、電波発生源の特定に対する効
果的な偏波制御ができ難い。さらに、通信相手のアンテ
ナの偏波への整合を行うように偏波制御ができないた
め、その時分割の受信時間が増加するという欠点があ
る。
【0014】本発明は、このような従来の技術における
課題を解決するものであり、受信時に同時に複数の偏波
を形成でき、多様な送受信への対応が可能になり、か
つ、通信相手のアンテナの偏波への整合が可能になると
共に、複数の通信相手に対して受信時間を低減できるア
レイアンテナ装置を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、請求項1記載の発明のアレイアンテナ装置は、偏波
面が異なる一対のアンテナをそれぞれに備える複数のア
ンテナ素子と、複数のアンテナ素子からのそれぞれの受
信マイクロ波信号をデジタル信号に変換した受信デジタ
ル信号を出力する複数の送受信手段と、送受信手段から
の受信デジタル信号に対する重み付けを行うためのウエ
イト設定値を記憶したウエイト設定値記憶手段と、複数
の送受信手段が出力する受信デジタル信号とウエイト設
定値記憶手段からのウエイト設定値に基づいた複数の偏
波ビームを形成して出力するビーム形成手段とを備える
ものである。
【0016】請求項2記載のアレイアンテナ装置は、前
記複数のアンテナ素子における偏波が異なる一対のアン
テナとして、偏波が直交する垂直偏波アンテナと水平偏
波アンテナとを用いるものである。
【0017】請求項3記載のアレイアンテナ装置は、前
記ビーム形成手段として、複数の送受信手段が出力する
受信デジタル信号にウエイト設定値記憶手段からのウエ
イト設定値を乗算して位相を調整する複数の乗算器と複
数の乗算器からの乗算値を加算した複数の偏波ビームを
形成して出力する複数の加算器とを備えるものである。
【0018】請求項4記載のアレイアンテナ装置は、前
記複数の送受信手段に、複数のアンテナ素子の一対のア
ンテナのそれぞれに対応して設けられ、電力を分配した
励振信号が供給される送信位相制御器及び送信電力増幅
器を有する送信系と、受信信号増幅器、周波数変換手段
及びA/D変換器を有する受信系とを備えるものであ
る。
【0019】請求項5記載のアレイアンテナ装置は、前
記ビーム形成手段が行う複数の偏波ビーム形成処理を時
分割で処理するためのタイミング制御手段を備えるもの
である。
【0020】このような構成の請求項1,2,3,4記
載の発明のアレイアンテナ装置は、複数の垂直偏波及び
水平偏波アンテナで受信した受信デジタル信号に変換し
ている。そして、ウエイト設定値を乗算して位相を調整
し、かつ、乗算値を加算して複数の偏波ビームを形成し
ている。
【0021】このように、受信時に同時に複数の偏波を
形成できることから、受信波の偏波特性の測定が可能に
なり、多様な送受信への対応が出来ると共に、通信相手
のアンテナの偏波への整合が可能になる。すなわち、従
来技術のように偏波が一つでなく、受信時に同時に複数
の偏波を形成できるため、例えば、レーダー装置を用い
た気象状況の把握、目標物を識別、電波発生源を特定す
る際の効果的な偏波制御が可能になる。
【0022】請求項5記載のアレイアンテナ装置は、複
数の通信相手先と通信を行うために、乗算及び加算を行
う複数の偏波ビーム形成処理を時分割で処理している。
この場合、それぞれの偏波の受信デジタル信号をビーム
合成する際に、それぞれの偏波ごとにビーム方向を変更
して偏波ビームが形成できるため、複数の通信相手先に
対する同時受信が可能となり、その受信時間が低減され
る。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明のアレイアンテナ装
置の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1
は本発明のアレイアンテナ装置の第1の実施形態におけ
る構成を示すブロック図である。図1に示す例は、アン
テナ素子1a,1b…1nと、このアンテナ素子1a〜
1nが接続される送受信モジュール4a,4b,4c,
4d,4n−1,4nとを有している。アンテナ素子1
aは垂直偏波アンテナ2aと水平偏波アンテナ3aとを
有している。なお、アンテナ素子1b…1nも同様の図
示しない垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナとを有し
ている。
【0024】さらに、励振信号S6を分配して送受信モ
ジュール4a〜4nに出力するマイクロ波電力分配器5
と、ウェイト設定値W1,W2,W3,W4…Wn-1,Wn
予め記憶しているウェイトメモリ7a,7b…7nとを
有している。また、送受信モジュール4a〜4nからの
デジタルI/Q信号S22(図2参照)とウェイトメモ
リ7a〜7nからのウェイト設定値W1〜Wnとで乗算
し、かつ、乗算値を加算する複素積和演算器8a,8b
…8nを有している。この複素積和演算器8a〜8nは
複素掛算器9a,9b,9c,9d…9n−1,9n
と、複素加算器10a,10b,10c,10d…10
n−1とを有して、また、それぞれにNo1偏波ビーム
ポート11a,No2偏波ビームポート11b…Non
偏波ビームポート11nが設けられている。
【0025】図2は送受信モジュール4a〜4nの詳細
な構成を示すブロック図である。図2に示す送受信モジ
ュール4a〜4nは、励振信号S6の位相を調整(移
相)する移相器12と、送信のオン/オフ(ON/OF
F)信号S15が入力される電力増幅器13と、送受信
を行うためのサーキュレータ14とを有している。ま
た、サーキュレータ14からの受信信号を増幅する低雑
音増幅器16と、この低雑音増幅器16からの受信信号
をローカル信号S18と混合した中間周波(IF)信号
を出力するミキサ17と、ミキサ17からのIF信号と
コーホ信号S19とを混合した受信ビデオ信号を出力す
るミキサ20と、受信ビデオ信号をデジタル変換したデ
ジタルI/Q信号S22を出力するA/D変換器21と
を有している。
【0026】次に、この第1の実施形態の動作について
説明する。送信時は図1中のマイクロ波電力分配器5で
分配された励振信号S6が送受信モジュール4a〜4n
に入力される。励振信号S6は送受信モジュール4a〜
4nにおける図2中の移相器12で移相された後に電力
増幅器13で増幅し、さらに、サーキュレータ14を通
じて図1中のアンテナ素子1a〜1nの各垂直偏波アン
テナ(2a)と水平偏波アンテナ(3a)に給電され、
ここから放射される。
【0027】この場合、送受信モジュール4a〜4n内
の移相器12の位相調整によってビーム走査を行う。こ
のビーム走査角をθ°とすると、移相器12に与える基
本移相量φpは、一般的にアンテナ素子1a〜1nにお
ける垂直偏波アンテナ(2a)と水平偏波アンテナ(3
a)の各々に対して次式(1)で表される。 φp=(P−1)・360°・d/入・sinθ …(1) P:アンテナ素子1a〜1n d:アンテナ素子1a〜1n間隔 入:波長 次に基本移相量φpに対し、以下で説明する移相量を加
算することにより偏波制御が可能となる。
【0028】図3は送受信モジュール4a〜4nの移相
量を示す図である。図3に示すように、基本移相量φp
に対し、アンテナ素子1a〜1nにおける垂直偏波アン
テナ(2a)に接続される送受信モジュール4a〜4n
の移相量φELを0°加算とし、水平偏波アンテナ(3
a)に接続される送受信モジュール4a〜4nの移相量
φAZを任意とするが、送信をオフ(OFF)することに
よって、垂直直線偏波が形成できる。この逆によって水
平直線偏波が形成される。
【0029】また、移相量φEL=0°、移相量φAZ=0
°により+45°直線偏波が、移相量φEL=0°、移相
量φAZ=a80°を設定することによって、−45°直
線偏波として得られる。さらに、移相量φEL=90°、
移相量φAZ=0°によって右旋円偏波が得られる。ま
た、移相量φEL=0°、移相量φAZ=90°によって左
旋円偏波が得られる。このように移相量φAZ、移相量φ
ELを選択して基本移相量φpに加算することによって、
偏波制御が可能となる。
【0030】次に、受信時は図1中のアンテナ素子1a
〜1nにおける垂直偏波アンテナ(2a)と水平偏波ア
ンテナ(3a)で受信した受信マイクロ波信号は、図2
に示す送受信モジュール4a〜4nのサーキュレータ1
4を通じ、低雑音増幅器16で増幅されてミキサ17に
入力され、ここでローカル信号S18と混合してIF信
号に変換される。さらに、このIF信号がミキサ20に
入力され、ここでコーホ信号S19と混合して変換した
受信ビデオ信号が得られる。この受信ビデオ信号は、A
/D変換器21でデジタル信号に変換され、この変換し
たデジタルI/QデータS22が図1中に示す複素積和
演算器8a〜8nに出力される。
【0031】複素積和演算器8a〜8nは、予め記憶し
ているウェイトメモリ7a〜7nのウェイト設定値W1
〜Wnと各送受信モジュール4a〜4nのデジタルI/
QデータS22との複素積と複素和の演算を行ってデジ
タルビーム形成を行う。この場合、各ウェイトメモリ7
a〜7nに記憶されたウェイト設定値W1〜Wnが次式
(2)で設定される。 Wp=Wo・Wpa …(2) P:P:アンテナ素子1a〜1n Wo:ビーム形状やビーム方向を決定する基本ウェイト
設定値 Wpa:偏波制御を行うための偏波制御ウェイト設定値
【0032】図4は設定偏波でのウェイト設定値を示す
図である。図4では、デジタルビーム形成した偏波ビー
ム出力信号を送出する出力端であるNo1偏波ビームポ
ート11a〜Non偏波ビームポート11nの数を6と
して説明する。この偏波ビームポート1,2,3,4,
5,6に対応して設定した偏波制御を行うための偏波制
御ウェイト設定値Wpaと、この偏波制御ウェイト設定
値Wpaが記憶されるウェイトメモリ番号7a,7b,
7c,7d,7e,7fと、複素積和演算器8a〜8n
の番号8a,8b,8c,8d,8e,8fとがそれぞ
れぞれ対応している。
【0033】偏波制御ウェイト設定値Wpaは、送信時
の場合で説明したように図3の移相量の設定と同様の設
定となる。例えば、垂直偏波の場合、No1偏波ビーム
ポート11aでは、垂直偏波アンテナ(2a)に接続さ
れる送受信モジュール4a〜4nのデジタルI/Qデー
タS22のI/Qデータに対して、eのj0°乗が設定
され、水平偏波アンテナ(3a)に接続される送受信モ
ジュール4b,4d…4nのデジタルI/QデータS2
2に対して「0」が設定されて、垂直直線偏波のビーム
形成が行われる。
【0034】以上のように送受信モジュール4a〜4n
からのデジタルI/QデータS22に対して偏波制御ウ
ェイト設定値Wpaを設定することによって、同時に複
数の偏波ビームが形成される。なお、各設定偏波につい
て、(2)式で示した基本ウェイトWoを複数用意する
ことにより、偏波ごとにマルチビーム形成を行えること
は従来技術の説明と同様である。
【0035】図5は第2の実施形態の構成を示すブロッ
ク図である。この第2実施形態は、図1に示した第1実
施形態における複素積和演算器8a〜8nの複素掛算器
9a〜9n及び複素加算器10a〜10n−1と、ウェ
イトメモリ7a〜7nとを一対のみとした構成である。
この第2実施形態は送受信モジュール4a〜4nからの
受信デジタル信号が複素積和演算器32に入力され、ま
た、複素積和演算器32と、ウェイト設定値Wl1,W
2,Wl3,Wl4…Wln-1,Wlnを予め記憶したウ
ェイトメモリ30がタイミング制御部31に接続されて
いる。
【0036】複素積和演算器32は送受信モジュール4
a〜4nからのデジタルI/Q信号S22とウェイトメ
モリ30からのウェイト設定値W1〜Wnとを乗算する複
素掛算器33a,33b,33c,33d…33n−
1,33nと、複素掛算器33a〜33nからの乗算値
を加算する複素加算器34a,34b,34c,34d
…34n−1とを有し、また、この加算した偏波ビーム
出力信号を送出する出力ポート35を有している。
【0037】次に、この第2の実施形態の動作について
説明する。図5において、送信時の動作は図1の第1実
施形態と同一である。また、受信時にあって、送受信モ
ジュール4a〜4nのデジタルI/QデータS22が複
素積和演算器32に入力されるまでの動作は、図1に示
す第1実施形態と同様である。
【0038】複素積和演算器32に入力されたデジタル
I/QデータS22はウェイトメモリ30に記憶されて
いるウェイト設定値Wl1〜Wlnとの複素積和演算が行
われて、そのビームが形成される。このとき、ウェイト
設定値Wl1〜Wlnの、それぞれの「l」は図1及び図
4に示した偏波ビームポートNo1に対応しており、
(2)式が以下のように変形される。 Wlp=Wo・Wlap …(3)
【0039】ここでウェイト設定値Wlapは、(2)
式に示した偏波制御ウェイト設定値Wpaと全く同一で
あり、偏波ビームポート番号(No)の引数を付加した
ものである。ウェイト設定値Wlpは複素積和演算時に
時分割で選択され、偏波ビーム出力信号S38が得られ
る。
【0040】図6は複素積和演算器32で時分割選択を
行う際の処理信号のタイミングチャートである。図6に
おいて、図5中のタイミング制御器31が発生する制御
トリガS36に同期してウェイト設定値S37が選択さ
れ、各偏波に対応した出力信号S38が繰り返し間隔S
39で得られる。このように複素積和演算を時分割で行
うことによりハードウェアの規模を縮小できるようにな
る。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1〜4記載の発明のアレイアンテナ装置によれば、複数
の垂直偏波及び水平偏波アンテナで受信した受信デジタ
ル信号にウエイト設定値を乗算して位相を調整し、か
つ、乗算値を加算して複数の偏波ビームを形成してい
る。これによって、受信波の偏波特性の測定が可能にな
り、多様な送受信への対応が出来ると共に、通信相手の
アンテナの偏波に整合できるようになる。
【0042】請求項5記載のアレイアンテナ装置によれ
ば、複数の通信相手先と通信を行うために、乗算及び加
算を行う複数の偏波ビーム形成処理を時分割で処理して
おり、それぞれの偏波の受信デジタル信号をビーム合成
する際に、それぞれの偏波ごとにビーム方向を変更して
偏波ビームが形成でき、複数の通信相手先に対する同時
受信が可能となり、その受信時間を低減できるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアレイアンテナ装置の第1の実施形態
における構成を示すブロック図である。
【図2】図1中の送受信モジュールの詳細な構成を示す
ブロック図である。
【図3】図1中の送受信モジュールの移相量を示す図で
ある。
【図4】第1実施形態にあって設定偏波でのウェイト設
定値を示す図である。
【図5】第2の実施形態の構成を示すブロック図であ
る。
【図6】第2実施形態にあって複素積和演算を時分割で
行う際の処理信号のタイミングチャートである。
【図7】従来の偏波制御を行うアレイアンテナ装置の構
成を示すブロック図である。
【図8】従来例におけるアンテナ素子の構成を示す回路
図である。
【図9】従来のアンテナ素子の他の構成例を示す回路図
である。
【図10】従来にあってアンテナ素子を用いたアレイア
イテナの偏波制御を説明するための図である。
【符号の説明】
1a〜1n アンテナ素子 2a 垂直偏波アンテナ 3a 水平偏波アンテナ 4a〜4n 送受信モジュール 5 マイクロ波電力分配器 7a〜7n ウェイトメモリ 8a〜8n 複素積和演算器 9a〜9n 複素掛算器 10a〜10n−1 複素加算器 12 移相器 13 電力増幅器 14 サーキュレータ 16 低雑音増幅器 17,20 ミキサ 21 A/D変換器 30 ウェイトメモリ 31 タイミング制御部 32 複素積和演算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01Q 21/29 G06F 7/00 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏波面が異なる一対のアンテナをそれぞ
    れに備える複数のアンテナ素子と、 前記複数のアンテナ素子からのそれぞれの受信マイクロ
    波信号をデジタル信号に変換した受信デジタル信号を出
    力する複数の送受信手段と、 前記送受信手段からの受信デジタル信号に対する重み付
    けを行うためのウエイト設定値を記憶したウエイト設定
    値記憶手段と、 前記複数の送受信手段が出力する受信デジタル信号と前
    記ウエイト設定値記憶手段からのウエイト設定値に基づ
    いた複数の偏波ビームを形成して出力するビーム形成手
    段と、 を備えることを特徴とするアレイアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 前記複数のアンテナ素子における偏波が
    異なる一対のアンテナとして、偏波が直交する垂直偏波
    アンテナと水平偏波アンテナとを用いることを特徴とす
    る請求項1記載のアレイアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 前記ビーム形成手段として、前記複数の
    送受信手段が出力する受信デジタル信号に前記ウエイト
    設定値記憶手段からのウエイト設定値を乗算して位相を
    調整する複数の乗算器と、この複数の乗算器からの乗算
    値を加算した複数の偏波ビームを形成して出力する複数
    の加算器とを備えることを特徴とする請求項1記載のア
    レイアンテナ装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の送受信手段に、 複数のアンテナ素子の一対のアンテナのそれぞれに対応
    して設けられ、 電力を分配した励振信号が供給される送信位相制御器及
    び送信電力増幅器を有する送信系と、 受信信号増幅器、周波数変換手段及びA/D変換器を有
    する受信系と、 を備えることを特徴とする請求項1記載のアレイアンテ
    ナ装置。
  5. 【請求項5】 前記ビーム形成手段が行う複数の偏波ビ
    ーム形成処理を時分割で処理するためのタイミング制御
    手段を備えることを特徴とする請求項1記載のアレイア
    ンテナ装置。
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