JPH0915252A - 回転速度検出器 - Google Patents

回転速度検出器

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JPH0915252A
JPH0915252A JP26695295A JP26695295A JPH0915252A JP H0915252 A JPH0915252 A JP H0915252A JP 26695295 A JP26695295 A JP 26695295A JP 26695295 A JP26695295 A JP 26695295A JP H0915252 A JPH0915252 A JP H0915252A
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magnetic
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Akira Ogawa
明 小川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤差を発生したり、回路が大型化し、コスト
upになるという課題があった。 【解決手段】 回転する円盤状のロータ1の外周面部に
該ロータ1の円周方向に複数の磁極を配設した第1の磁
極部2と、上記ロータ1の平面部に該ロータ1の円周方
向に複数の磁極を配設し、かつ上記第1の磁極部2より
磁極数が少ない第2の磁極部3とを設けて、上記第1の
磁極部2に第1の磁電変換部4を対向配置し、上記第2
の磁極部3に第2の磁電変換部5を対向配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車のミッシ
ョンの出力軸などから2種類以上の回転速度パルスを検
出するのに用いる回転速度検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車用の車速センサにおい
て単位時間あたりのパルス数が異なる複数種類の車速信
号を各種の電子機器に供給することが必要となるときが
あり、その場合には、例えば図13に示すような回転速
度検出器Rが用いられている。
【0003】この回転速度検出器Rはミッションの出力
軸に連繋するケース本体32内の回転軸31に、外周に
磁極数が異なる磁極を有する大小の二つのマグネットロ
ータ33,34を取り付け、これらの各マグネットロー
タ33,34の外周に各一の磁電変換素子35,36を
対向配置した構成をなす。
【0004】これによれば、ミッションの出力軸の回転
に伴う上記回転軸31の回転により、上記マグネットロ
ータ33,34の外周に設けた各磁極が上記磁電変換素
子35,36の対向面を次々と通過する毎に、これらの
磁電変換素子35,36のそれぞれから回転数に応じ、
かつ互いに異なる数のパルス電圧が検出される。
【0005】しかしながら、この回転速度検出器Rは回
転数に応じて、単位時間あたりに必要なパルス数を出力
できるマグネットロータを選択して回転軸方向に直列に
組み合わせることが必要になり、構成の大型化と複雑化
が避けられないという問題点があった。
【0006】一方、これに対して、外周に複数の磁極を
有する一つのマグネットロータに対して一つの磁電変換
素子を対向配置し、そのマグネットロータの回転に伴っ
て磁電変換素子に発生するパルスの周波数を分周器で分
周して、そのパルスの周波数よりも低い他のパルスを発
生させる構造のものが考えられている。
【0007】これによれば、例えば1/2分周により1
回転で16パルスから8パルスの電圧パルスを出力する
ことが容易にできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような回転速度検出器にあっては、分周器を用いるため
に装置全体の形状を小型化することが可能となるが、上
記ミッションの出力軸の1回転につき出力可能なマグネ
ットロータを用いて25パルスおよび8パルスの2種類
のパルスを発生させようとする場合には、上記25パル
スの整数分の1が8パルスとならないため、その25パ
ルスから8パルスを簡単な分周処理によって作る場合に
は誤差を発生させるという課題があった。また、これを
解消するためにソフトウエアによってマイクロコンピュ
ータで計算を行い分周パルスを発生させることが考えら
れるが、マイクロコンピュータを使用した場合には、分
周器を使用した場合に比べて回路が大型化し、コストu
pになるという課題があった。
【0009】また、上記各マグネットロータ33,34
が近接して配置される場合には、磁電変換素子35,3
6も互いに近接することとなり、例えば単体で回転させ
た場合、マグネットロータ33の回転によって磁電変換
素子35から図14(b)に示される高い周波数の信号
波形(磁束密度の変化を示す)が得られる。
【0010】また、マグネットロータ34の回転によっ
て磁電変換素子36から図14(a)に示される低い周
波数の信号波形(磁束密度の変化を示す)が得られると
ころ、磁電変換素子35は上記マグネットロータ33、
34の両方の磁極からの磁束の影響を受け、この磁電変
換素子35の高い周波数の上に低い周波数を重ね合わさ
れた、図14(c)に示す出力波形、すなわち磁束密度
の変化に相当する出力波形が出力される。なお、ここで
の信号波形とは磁束密度の変化の状態を示している。
【0011】この結果、その磁束変化のパルスを所定の
感度レベル、例えば±lパルスの感度レベルの磁電変換
素子35で検出する場合には、図14(d)に示すよう
に、この磁電変換素子35に得られる出力パルスは一部
で欠落して、各出力パルス間の周期変動を招くなどの課
題があった。
【0012】この発明は上記のような課題を解消するた
めになされたものであり、一つのロータを用いてパルス
数の異なる2種類の回転速度信号を簡単な構成にてロー
コストに取り出すことができる回転速度検出器を得るこ
とを目的とする。
【0013】また、この発明は二つの磁界の相互干渉を
低く抑えることにより、第1の磁電変換部および第2の
磁電変換部のそれぞれから安定した出力パルスを得るこ
とができる回転速度検出器を得ることを目的とする。
【0014】さらに、この発明は二つの磁界の相互干渉
に基づく磁界のうねりの影響を最小限に抑えて、安定し
た出力パルスを得ることができる回転速度検出器を得る
ことを目的とする。
【0015】さらに、この発明は第1の磁極部にバイア
ス磁界をかけることで、対向する第1の磁電変換部の感
度マージンを上げ、これにより第1の磁極部および第2
の磁極部からの二つの磁界の干渉による出力パルスの不
安定化を解消できる回転速度検出器を得ることを目的と
する。
【0016】さらに、この発明は第1の磁電変換部およ
び第2の磁電変換部を容易に支持固定できる回転速度検
出器を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る回転速度検出器は、回転する円盤状のロータの外周面
部に該ロータの円周方向に複数の磁極が配設されてなる
第1の磁極部と、上記ロータの平面部に該ロータの円周
方向に複数の磁極が配設され、かつその磁極数が上記第
1の磁極部より磁極数が少ない第2の磁極部と、上記第
1の磁極部に対向配置された第1の磁電変換部と、上記
第2の磁極部に対向配置された第2の磁電変換部とを備
えたものである。
【0018】請求項2記載の発明に係る回転速度検出器
は、ロータの平面部を少なくとも第2の磁極部を設けた
部分で外方へ突出するように構成したものである。
【0019】請求項3記載の発明に係る回転速度検出器
は、第1の磁電変換部または/および第2の磁電変換部
を、互いに回転方向に一定距離の位置に配置した2個の
磁界検出素子と、これらの各磁界検出素子からの検出信
号の差に応じたパルスを出力する差動アンプとから構成
したものである。
【0020】請求項4記載の発明に係る回転速度検出器
は、第1の磁極部と第2の磁極部との間にリング状の第
3の磁極部を設けたものである。
【0021】請求項5記載の発明に係る回転速度検出器
は、第1の磁電変換部の少なくとも一面を支持する第1
の支持部および第2の磁電変換部を支持固定する第2の
支持部を有し、それら第1および第2の支持部が一体に
成形された治具と、この治具を装着すると共に、上記第
1,第2の磁電変換部に電気的に接続された回路基板
と、上記円盤状のロータを囲むように形成され、上記回
路基板に電気的に接続されたコネクタとの間でその回路
基板を介装すると共に、形成された切り欠き部によって
上記第1の磁電変換部を固定するホルダとを設けたもの
である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による回
転速度検出器Aを示し、これが例えば車両のミッション
の出力軸側に取り付けられている。
【0023】また、この回転速度検出器Aは円盤状のロ
ータ1の外周面部に、回転方向に複数の磁極を並べて形
成した第1の磁極部2が設けられており、そのロータ1
の内径側の平面部には複数の磁極をリング状に並べて形
成した第2の磁極部3が設けられている。
【0024】なお、これらの第1の磁極部2および第2
の磁極部3は、例えばロータ1の上記外周面部および平
面部にそれぞれ磁気的なパルス記録によって等間隔にS
極およびN極の磁極が交互に形成され、第1の磁極部2
の数(例えば50個)は第2の磁極部3の数(例えば1
6個)より多く形成されている。
【0025】そして、上記第1の磁極部2には所定間隔
をおいて第1の磁電変換部4が対向配置され、第2の磁
極部3には所定間隔をおいて第2の磁電変換部5が対向
配置されている。
【0026】また、かかる構成になる回転速度検出器A
のうち回路基板24に固定された第1の磁電変換部4お
よび第2の磁電変換部5を除く他のものは、図2に示す
ように、回転速度検出装置を構成するケース(スリー
ブ)11内で軸受12により支持されたシャフト13端
部に固定されており、上記シャフト13に連繋されたカ
ップリング軸14を通して、外部の例えばミッションの
出力軸から回転が伝えられるようになっている。
【0027】さらに、ミッションの出力軸部をケース1
1に取り付けたときの取付け部における互いの気密性を
保持するためのパッキン16は、ケース11の凹部に圧
入固定されている。なお、18は上記カップリング軸1
4の一部に取り付けられた抜け止め用のワッシャであ
る。
【0028】また、19はこのワッシャ18とシャフト
13との間に介装されて、該シャフト13を、これの先
端部がスライダ20に対して所定の接触圧にて接触する
ように付勢するスラストスプリング、21は上記ケース
11の一端(左端)部の凹所22内に嵌挿された有底円
筒状のホルダであり、このホルダ21の上記シャフト1
3側に臨む底部中心には、上記スライダ20が設けられ
ている。
【0029】さらに、23は上記凹所22内であって上
記ホルダ21の外側に装着されたコネクタであり、この
コネクタ23と上記ホルダ21との間には回転速度検出
用の処理回路などを載せた回路基板24が介装されてお
り、この回路基板24上には、上記ロータ1の外周面部
の第1の磁極部2および平面部の第2の磁極部3に対向
する位置に、それぞれ第1の磁電変換部4および第2の
磁電変換部5が設けられている。
【0030】また、25は上記処理回路の出力をコネク
タ23の外部へ取り出す端子、26,27はケース11
の凹所22内を水密的に封止し、処理回路を保護するた
めに、ホルダ21の外周およびコネクタ23の外周に嵌
挿されたOリングである。
【0031】次に動作について説明する。まず、ミッシ
ョンの出力軸から上記カップリング軸14を介してシャ
フト13に回転が伝えられると、このシャフト13に取
り付けられたロータ1が回転する。
【0032】このため、このロータ1の第1の磁極部2
および第2の磁極部3に臨む上記第1の磁電変換部4お
よび第2の磁電変換部5が、それぞれロータ1の1回転
ごとに、例えば25個および8個の電圧パルスを出力す
る。そして、これらの各電圧パルスは回路基板24上の
処理回路を通じて端子25へ出力され、これらの2種類
の電圧パルスである車速データを所望の用途に利用する
ことができる。
【0033】ここで、上記第1の磁極部2および第2の
磁極部3をそれぞれロータ1の外周面部および平面部に
設けられることによって、これらの各磁界の各磁電変換
部4、5に及ぼす方向が90゜異なるため、互いに他に
対し磁束が干渉しにくくすることができる。
【0034】例えばホールICで第1の磁極部2および
第2の磁極部3の磁束密度に応じた電圧パルスを発生す
る場合、16個の電圧パルスを発生させるのに、一般
に、32個の電極が必要となる。
【0035】そして、安定した電圧パルスを発生させる
ためには、上記ホールICの感度(動作磁束密度)に見
合った大きさの磁界を印加しなければならず、磁極数が
多くなると各磁極間の距離が狭くなり、磁束密度が低下
してくるが、この発明では1回転当たり多くの電圧パル
スを出力する第1の磁極部2を着磁ピッチが大きく取れ
るロータ1の外周面部に設け、1回転当たり上記のもの
より少ない電圧パルスを出力する第2の磁極部3をロー
タ1の平面部に設けることで、安定した2種類の電圧パ
ルスを取り出すことができる。
【0036】この場合において、第2の磁電変換部5に
得られる電圧パルス数が第1の磁電変換部4に得られる
電圧パルス数の整数分の1にならない場合でも、これら
を一つのロータ1を用いて容易かつ確実に、しかも効率
よく取り出すことができる。
【0037】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2による回転速度検出器Bを示す斜視図である。これ
は上記のようにロータ1の平面部に形成される第2の磁
極部3Aを、ロータ1の厚さ方向へ(図上では上方へ)
突出させて、新たな平面部を形成し、その周縁平面部の
第2の磁極部3Aに対向する位置に、上記と同様に第2
の磁電変換部5を一定の間隔をおいて配置してある。
【0038】上記の如く、同一のロータ1上に2種類の
着磁面(磁極部)を設けた場合には、一方の磁極部の磁
界が他方の磁極部の磁界に影響し、図14に示したよう
に、低周波の信号に高周波が重ね合わされた磁束波形が
得られると出力波形にもその影響、すなわちビートが発
生する恐れがあり、実用上問題となる場合が起きる可能
性があるので使用条件によっては好ましくない。
【0039】しかし、上記のように第2の磁極部3Aを
ロータ1の外部へ突出させることで、第1の磁極部2に
対する距離が離れ、しかも磁界の方向が異なることで、
各一方の磁極部2,3に対する他方の磁極部3,2への
磁気的影響(干渉)をそれぞれ低減でき、これにより各
磁電変換部4,5から安定したパルスを出力させること
ができる。
【0040】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3による回転速度検出器Cを示す。この実施の形態で
は、図4に示すようなロータ1の第1の磁極部2および
第2の磁極部3に対して、図5に示すように、互いに離
れた設定位置に2個の磁界検出素子P,Q(第1の磁電
変換部、第2の磁電変換部に対応する)を有し、かつ差
動アンプ31にて互いの検出信号の差に応じた電圧パル
スを出力させる第1の磁電変換部4Aおよび第2の磁電
変換部5Aを対向配置してある。
【0041】この実施の形態によれば、上記各磁界検出
素子P,Qに得られた各電圧パルスは、互いにエンベロ
ープが大きくうねり、例えば図6(a),(b)に示す
ように位相が180°ずれたパルス波形となるが、これ
らの各電圧パルスの差に応じたパルスを差動アンプ31
を通して取り出すと、図6(c)に示すような出力パル
スが得られる。
【0042】こうすることで、各磁電変換部4A,5A
に得られる検出パルス(電圧パルス)の絶対値を約2倍
にすることができ、磁界の干渉によって生じるうねりに
基づく出力波形のうねりの振幅を小さく抑えることがで
き、安定した出力を取り出すことができる。
【0043】なお、この場合において、上記磁界検出素
子P,Qを持った特殊な磁電変換部4A,5Aを用いず
に、上記磁界検出素子P,Qに対応する位置に小形の各
磁電変換部を設け、これらの出力を差動アンプ31に導
いて、上記同様の差動演算処理を行うことにより、同様
に安定した出力を回路処理によって取り出すこともでき
る。
【0044】実施の形態4.図7はこの発明の実施の形
態4による回転速度検出器Dを示す斜視図である。この
実施の形態はロータ1の第1の磁極部2および第2の磁
極部3間に、リング状の第3の磁極部6を設けたもので
ある。また、ここでも、各磁電変換部4A,5Aは図4
に示したものと同様の差動型の磁電変換部が用いられ
る。
【0045】このような第3の磁極部6を設けること
で、例えば第1の磁極部2に対してS極のバイアス磁界
を印加することができる。
【0046】なお、第3の磁極部6が設けられず、図8
(a)に示すように、磁界検出素子P,Qの出力信号の
差に応じた電圧パルスp−qの電圧パルスに対して、検
出感度レベルが例えばb,b’に設定されている場合に
は、その検出出力は図8(b)に示すようにデューティ
比の大きいパルス波形となる。
【0047】しかし、上記のように、第3の磁極部6を
用いてバイアス磁界をかけると、図8(c)に示すよう
に上記電圧パルスp−qの波形の中央部に感度レベル
b,b’が位置することとなり、従って、その検出出力
は図8(d)に示すようにデューティが50%に近づ
き、しかも感度マージンが上昇することとなる。
【0048】このように、バイアス磁界の印加により、
磁極を持つロータ1の回転数を検出する目的で設定され
た磁電変換部を効率的に使うことができ、磁界の干渉に
よる出力の不安定を緩和することができる。
【0049】なお、上記実施の形態でロータ1に第1の
磁極部2および第2の磁極部3を設けたものについて説
明したが、これらの各磁極部2,3に対応する部分を強
磁性材からなるギアとし、これらの各ギアに磁石を対向
させて、この磁石の磁界を上記ギアの各歯が切るときの
磁束の変化を、そのギアに対向する差動型磁電変換素子
を用いて検出することによっても、回転速度信号を一つ
のロータを用いて取り出すことができる。
【0050】実施の形態5.図9はこの発明の実施の形
態5による回転速度検出装置を示す断面図である。図9
(a)において、4,5は第1および第2の磁電変換部
であり、それぞれ治具41に支持固定されている。24
aは回路基板であり、治具41を装着すると共に、第
1,第2の磁電変換部4,5とリード線42により電気
的に接続されている。23は回路基板24aに端子25
によって電気的に接続されたコネクタ、21aは図9
(c)に示す円盤状のロータ1を囲むように形成され、
コネクタ23との間で回路基板24aを介装すると共
に、形成された切り欠き部21bによって第1の磁電変
換部4を固定するホルダである。
【0051】図9(b)はコネクタ23にホルダ21a
を結合した状態を示す断面図である。また、図9(c)
はそれらコネクタ23とホルダ21aをケース11に納
めた状態を示す断面図である。図に示すように、ホルダ
21a内に円盤状のロータ1が配置され、治具41に固
定された第1および第2の磁電変換部4,5がその円盤
状のロータ1の円周方向および平面部に対向することか
ら、それら第1および第2の磁電変換部4,5が第1お
よび第2の磁極部2,3の磁気を読み取ることができ
る。
【0052】また、図9(d)は図9(c)のA−A’
矢視図、すなわち、第1の磁電変換部4とホルダ21a
に形成された切り欠き部21bを示す詳細図である。図
に示すように、コネクタ23にホルダ21aを結合する
ことによって、第1の磁電変換部4は軸方向および周方
向ばかりでなく、半径方向にも支持固定される。
【0053】図10(a)は治具41を示す斜視図であ
り、41aは第1の磁電変換部4を支持する第1の支持
部、41bは第2の磁電変換部5を支持固定する第2の
支持部であり、それら第1および第2の支持部41a,
41bは一体に成形されている。また、図10(b)は
その治具41に第1および第2の磁電変換部4,5を取
り付けた状態を示す斜視図である。図10(b)に示す
ように、第1の支持部41aは第1の磁電変換部4の下
面しか支持していないが、図9(c),(d)に示した
ように、ホルダ21aに形成された切り欠き部21bに
よって、充分に支持固定することができる。
【0054】図11,図12はその治具41の詳細を示
す図であり、図11(a)は側面図、図11(b)は平
面図、図11(c)は第1および第2の磁電変換部4,
5を取り付けた状態の平面図である。また、図12
(a)は横断面図、図12(b)は底面図、図12
(c),(d)は第1および第2の磁電変換部4,5を
取り付けた状態の横断面図および底面図である。このよ
うに、配置の方向の異なる2つの第1および第2の磁電
変換部4,5を1つの治具41によって極めて容易に支
持固定することができる。また、コネクタ23とホルダ
21aとの結合によって第1の磁電変換部4を容易に固
定することができる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、回転する円盤状のロータの外周面部に該ロータの
円周方向に複数の磁極を配設した第1の磁極部と、上記
ロータの平面部に該ロータの円周方向に複数の磁極を配
設し、かつ上記第1の磁極部より磁極数が少ない第2の
磁極部とを設けて、上記第1の磁極部に第1の磁電変換
部を対向配置させ、上記第2の磁極に第2の磁電変換部
を対向配置させるように構成したので、一つのロータを
用いてパルス数の異なる2種類の回転速度信号を簡単な
構成にてローコストに取り出すことができるものが得ら
れる効果がある。
【0056】請求項2記載の発明によれば、ロータの平
面部を少なくとも第2の磁極部を設けた部分で外方へ突
出するように構成したので、二つの磁界の相互干渉を低
く抑えることができ、第1の磁電変換部および第2の磁
電変換部のそれぞれから安定した出力パルスを得ること
ができるものが得られる効果がある。
【0057】請求項3記載の発明によれば、第1の磁電
変換部または/および第2の磁電変換部を、互いに一定
距離の位置に配置した2個の磁界検出素子と、これらの
各磁界検出素子からの検出信号の差に応じたパルスを出
力する差動アンプとから構成したので、二つの磁界の相
互干渉に基づく磁界のうねりの影響を最小限に抑えて、
安定した出力パルスを得ることができるものが得られる
効果がある。
【0058】請求項4記載の発明によれば、第1の磁極
部と第2の磁極部との間にリング状の第3の磁極を設け
るように構成したので、第1の磁極部にバイアス磁界を
かけることができ、対向する第1の磁電変換部の感度マ
ージンを上げ、これにより二つの磁界の干渉による出力
パルスの不安定さを解消できるものが得られる効果があ
る。
【0059】請求項5記載の発明によれば、第1および
第2の磁電変換部を支持固定する第1および第2の支持
部が一体に成形された治具を回路基板に装着すると共
に、その回路基板をコネクタとホルダとの間で介装し
て、ホルダに形成された切り欠き部によって上記第1の
磁電変換部をさらに固定するように構成したので、配置
の方向の異なる2つの第1および第2の磁電変換部を1
つの治具によって極めて容易に支持固定することができ
る。また、コネクタとホルダとの結合によって第1の磁
電変換部をさらに容易に固定することができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による回転速度検出器
を示す斜視図である。
【図2】図1における回転速度検出器を持った回転速度
検出装置を示す断面図である。
【図3】この発明の実施の形態2による回転速度検出器
を示す斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態3による回転速度検出器
を示す斜視図である。
【図5】図4における磁電変換部の接続を示す回路図で
ある。
【図6】図4における磁電変換部の出力信号を示す信号
波形図である。
【図7】この発明の実施の形態4による回転速度検出器
を示す斜視図である。
【図8】図7の第3の磁極の有無による出力信号の違い
を示す信号波形図である。
【図9】この発明の実施の形態5による回転速度検出装
置を示す断面図である。
【図10】図9における治具を示す斜視図である。
【図11】図10における治具の詳細図である。
【図12】図10における治具の詳細図である。
【図13】従来の回転速度検出装置を示す正面図であ
る。
【図14】従来の回転速度検出装置各部における検出信
号を示す信号波形図である。
【符号の説明】
1 ロータ 2 第1の磁極部 3,3A 第2の磁極部 4,4A 第1の磁電変換部 5,5A 第2の磁電変換部 6 第3の磁極部 P,Q 磁界検出素子 21a ホルダ 21b 切り欠き部 23 コネクタ 24a 回路基板 31 差動アンプ 41 治具 41a 第1の支持部 41b 第2の支持部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月30日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 回転速度検出器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車のミッシ
ョンの出力軸などから2種類以上の回転速度パルスを検
出するのに用いる回転速度検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車用の車速センサにおい
て単位時間あたりのパルス数が異なる複数種類の車速信
号を各種の電子機器に供給することが必要となるときが
あり、その場合には、例えば図13に示すような回転速
度検出器Rが用いられている。
【0003】この回転速度検出器Rはミッションの出力
軸に連繋するケース本体32内の回転軸31に、外周に
磁極数が異なる磁極を有する大小の二つのマグネットロ
ータ33,34を取り付け、これらの各マグネットロー
タ33,34の外周に各一の磁電変換素子35,36を
対向配置した構成をなす。
【0004】これによれば、ミッションの出力軸の回転
に伴う上記回転軸31の回転により、上記マグネットロ
ータ33,34の外周に設けた各磁極が上記磁電変換素
子35,36の対向面を次々と通過する毎に、これらの
磁電変換素子35,36のそれぞれから回転数に応じ、
かつ互いに異なる数のパルス電圧が検出される。
【0005】しかしながら、この回転速度検出器Rは回
転数に応じて、単位時間あたりに必要なパルス数を出力
できるマグネットロータを選択して回転軸方向に直列に
組み合わせることが必要になり、構成の大型化と複雑化
が避けられないという問題点があった。
【0006】一方、これに対して、外周に複数の磁極を
有する一つのマグネットロータに対して一つの磁電変換
素子を対向配置し、そのマグネットロータの回転に伴っ
て磁電変換素子に発生するパルスの周波数を分周器で分
周して、そのパルスの周波数よりも低い他のパルスを発
生させる構造のものが考えられている。
【0007】これによれば、例えば1/2分周により1
回転で16パルスから8パルスの電圧パルスを出力する
ことが容易にできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような回転速度検出器にあっては、分周器を用いるため
に装置全体の形状を小型化することが可能となるが、上
記ミッションの出力軸の1回転につき出力可能なマグネ
ットロータを用いて25パルスおよび8パルスの2種類
のパルスを発生させようとする場合には、上記25パル
スの整数分の1が8パルスとならないため、その25パ
ルスから8パルスを簡単な分周処理によって作る場合に
は誤差を発生させるという課題があった。また、これを
解消するためにソフトウエアによってマイクロコンピュ
ータで計算を行い分周パルスを発生させることが考えら
れるが、マイクロコンピュータを使用した場合には、分
周器を使用した場合に比べて回路が大型化し、コストu
pになるという課題があった。
【0009】また、上記各マグネットロータ33,34
が近接して配置される場合には、磁電変換素子35,3
6も互いに近接することとなり、例えば単体で回転させ
た場合、マグネットロータ33の回転によって磁電変換
素子35から図14(b)に示される高い周波数の信号
波形(磁束密度の変化を示す)が得られる。
【0010】また、マグネットロータ34の回転によっ
て磁電変換素子36から図14(a)に示される低い周
波数の信号波形(磁束密度の変化を示す)が得られると
ころ、磁電変換素子35は上記マグネットロータ33、
34の両方の磁極からの磁束の影響を受け、この磁電変
換素子35の高い周波数の上に低い周波数を重ね合わさ
れた、図14(c)に示す出力波形、すなわち磁束密度
の変化に相当する出力波形が出力される。なお、ここで
の信号波形とは磁束密度の変化の状態を示している。
【0011】この結果、その磁束変化のパルスを所定の
感度レベル、例えば±1パルスの感度レベルの磁電変換
素子35で検出する場合には、図14(d)に示すよう
に、この磁電変換素子35に得られる出力パルスは一部
で欠落して、各出力パルス間の周期変動を招くなどの課
題があった。
【0012】この発明は上記のような課題を解消するた
めになされたものであり、一つのロータを用いてパルス
数の異なる2種類の回転速度信号を簡単な構成にてロー
コストに取り出すことができる回転速度検出器を得るこ
とを目的とする。
【0013】また、この発明は二つの磁界の相互干渉を
低く抑えることにより、第1の磁電変換部および第2の
磁電変換部のそれぞれから安定した出力パルスを得るこ
とができる回転速度検出器を得ることを目的とする。
【0014】さらに、この発明は二つの磁界の相互干渉
に基づく磁界のうねりの影響を最小限に抑えて、安定し
た出力パルスを得ることができる回転速度検出器を得る
ことを目的とする。
【0015】さらに、この発明は第1の磁極部にバイア
ス磁界をかけることで、対向する第1の磁電変換部の感
度マージンを上げ、これにより第1の磁極部および第2
の磁極部からの二つの磁界の干渉による出力パルスの不
安定化を解消できる回転速度検出器を得ることを目的と
する。
【0016】さらに、この発明は第1の磁電変換部およ
び第2の磁電変換部を容易に支持固定できる回転速度検
出器を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る回転速度検出器は、回転する円盤状のロータの外周面
部に該ロータの円周方向に複数の磁極が配設されてなる
第1の磁極部と、上記ロータの平面部に該ロータの円周
方向に複数の磁極が配設され、かつその磁極数が上記第
1の磁極部より磁極数が少ない第2の磁極部と、上記第
1の磁極部に対向配置された第1の磁電変換部と、上記
第2の磁極部に対向配置された第2の磁電変換部とを備
えたものである。
【0018】請求項2記載の発明に係る回転速度検出器
は、ロータの平面部を少なくとも第2の磁極部を設けた
部分で外方へ突出するように構成したものである。
【0019】請求項3記載の発明に係る回転速度検出器
は、第1の磁電変換部または/および第2の磁電変換部
を、互いに回転方向に一定距離の位置に配置した2個の
磁界検出素子と、これらの各磁界検出素子からの検出信
号の差に応じたパルスを出力する差動アンプとから構成
したものである。
【0020】請求項4記載の発明に係る回転速度検出器
は、第1の磁極部と第2の磁極部との間にリング状の第
3の磁極部を設けたものである。
【0021】請求項5記載の発明に係る回転速度検出器
は、第1の磁電変換部の少なくとも一面を支持する第1
の支持部および上記第2の磁電変換部を支持固定する第
2の支持部を有し、それら第1および第2の支持部が一
体に成形された保持部材と、この保持部材が装着され、
かつ上記第1,第2の磁電変換部が回路パターンに電気
的に接続されると共に、コネクタが接続された回路基板
と、上記円盤状のロータを囲むように形成され、上記回
路基板に電気的に接続されたコネクタとでその回路基板
の周縁部保持すると共に、切り欠き部に上記第1の磁
電変換部を挿入して位置決めするホルダとを設けたもの
である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による回
転速度検出器Aを示し、これが例えば車両のミッション
の出力軸側に取り付けられている。
【0023】また、この回転速度検出器Aは円盤状のロ
ータ1の外周面部に、回転方向に複数の磁極を並べて形
成した第1の磁極部2が設けられており、そのロータ1
の内径側の平面部には複数の磁極をリング状に並べて形
成した第2の磁極部3が設けられている。
【0024】なお、これらの第1の磁極部2および第2
の磁極部3は、例えばロータ1の上記外周面部および平
面部にそれぞれ磁気的なパルス記録によって等間隔にS
極およびN極の磁極が交互に形成され、第1の磁極部2
の数(例えば50個)は第2の磁極部3の数(例えば1
6個)より多く形成されている。
【0025】そして、上記第1の磁極部2には所定間隔
をおいて第1の磁電変換部4が対向配置され、第2の磁
極部3には所定間隔をおいて第2の磁電変換部5が対向
配置されている。
【0026】また、かかる構成になる回転速度検出器A
のうち回路基板24に固定された第1の磁電変換部4お
よび第2の磁電変換部5を除く他のものは、図2に示す
ように、回転速度検出装置を構成するケース(スリー
ブ)11内で軸受12により支持されたシャフト13端
部に固定されており、上記シャフト13に連繋されたカ
ップリング軸14を通して、外部の例えばミッションの
出力軸から回転が伝えられるようになっている。
【0027】さらに、ミッションの出力軸部をケース1
1に取り付けたときの取付け部における互いの気密性を
保持するためのパッキン16は、ケース11の凹部に圧
入固定されている。なお、18は上記カソプリング軸1
4の一部に取り付けられた抜け止め用のワッシャであ
る。
【0028】また、19はこのワッシャ18とシャフト
13との間に介装されて、該シャフト13を、これの先
端部がスライダ20に対して所定の接触圧にて接触する
ように付勢するスラストスプリング、21は上記ケース
11の一端(左端)部の凹所22内に嵌挿された有底円
筒状のホルダであり、このホルダ21の上記シャフト1
3側に臨む底部中心には、上記スライダ20が設けられ
ている。
【0029】さらに、23は上記凹所22内であって上
記ホルダ21の外側に装着されたコネクタであり、この
コネクタ23と上記ホルダ21との間には回転速度検出
用の処理回路などを載せた回路基板24が介装されてお
り、この回路基板24上には、上記ロータ1の外周面部
の第1の磁極部2および平面部の第2の磁極部3に対向
する位置に、それぞれ第1の磁電変換部4および第2の
磁電変換部5が設けられている。
【0030】また、25は上記処理回路の出力をコネク
タ23の外部へ取り出す端子、26,27はケース11
の凹所22内を水密的に封止し、処理回路を保護するた
めに、ホルダ21の外周およびコネクタ23の外周に嵌
挿されたOリングである。
【0031】次に動作について説明する。まず、ミッシ
ョンの出力軸から上記カップリング軸14を介してシャ
フト13に回転が伝えられると、このシャフト13に取
り付けられたロータ1が回転する。
【0032】このため、このロータ1の第1の磁極部2
および第2の磁極部3に臨む上記第1の磁電変換部4お
よび第2の磁電変換部5が、それぞれロータ1の1回転
ごとに、例えば25個および8個の電圧パルスを出力す
る。そして、これらの各電圧パルスは回路基板24上の
処理回路を通じて端子25へ出力され、これらの2種類
の電圧パルスである車速データを所望の用途に利用する
ことができる。
【0033】ここで、上記第1の磁極部2および第2の
磁極部3をそれぞれロータ1の外周面部および平面部に
設けられることによって、これらの各磁界の各磁電変換
部4、5に及ぼす方向が90°異なるため、互いに他に
対し磁束が干渉しにくくすることができる。
【0034】例えばホールICで第1の磁極部2および
第2の磁極部3の磁束密度に応じた電圧パルスを発生す
る場合、16個の電圧パルスを発生させるのに、一般
に、32個の電極が必要となる。
【0035】そして、安定した電圧パルスを発生させる
ためには、上記ホールICの感度(動作磁束密度)に見
合った大きさの磁界を印加しなければならず、磁極数が
多くなると各磁極間の距離が狭くなり、磁束密度が低下
してくるが、この発明では1回転当たり多くの電圧パル
スを出力する第1の磁極部2を着磁ピッチが大きく取れ
るロータ1の外周面部に設け、1回転当たり上記のもの
より少ない電圧パルスを出力する第2の磁極部3をロー
タ1の平面部に設けることで、安定した2種類の電圧パ
ルスを取り出すことができる。
【0036】この場合において、第2の磁電変換部5に
得られる電圧パルス数が第1の磁電変換部4に得られる
電圧パルス数の整数分の1にならない場合でも、これら
を一つのロータ1を用いて容易かつ確実に、しかも効率
よく取り出すことができる。
【0037】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2による回転速度検出器Bを示す斜視図である。これ
は上記のようにロータ1の平面部に形成される第2の磁
極部3Aを、ロータ1の厚さ方向へ(図上では上方へ)
突出させて、新たな平面部を形成し、その周縁平面部の
第2の磁極部3Aに対向する位置に、上記と同様に第2
の磁電変換部5を一定の間隔をおいて配置してある。
【0038】上記の如く、同一のロータ1上に2種類の
着磁面(磁極部)を設けた場合には、一方の磁極部の磁
界が他方の磁極部の磁界に影響し、図14に示したよう
に、低周波の信号に高周波が重ね合わされた磁束波形が
得られると出力波形にもその影響、すなわちビートが発
生する恐れがあり、実用上問題となる場合が起きる可能
性があるので使用条件によっては好ましくない。
【0039】しかし、上記のように第2の磁極部3Aを
ロータ1の外部へ突出させることで、第1の磁極部2に
対する距離が離れ、しかも磁界の方向が異なることで、
各一方の磁極部2,3に対する他方の磁極部3,2への
磁気的影響(干渉)をそれぞれ低減でき、これにより各
磁電変換部4,5から安定したパルスを出力させること
ができる。
【0040】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3による回転速度検出器Cを示す。この実施の形態で
は、図4に示すようなロータ1の第1の磁極部2および
第2の磁極部3に対して、図5に示すように、互いに離
れた設定位置に2個の磁界検出素子P,Q(第1の磁電
変換部、第2の磁電変換部に対応する)を有し、かつ差
動アンプ31にて互いの検出信号の差に応じた電圧パル
スを出力させる第1の磁電変換部4Aおよび第2の磁電
変換部5Aを対向配置してある。
【0041】この実施の形態によれば、上記各磁界検出
素子P,Qに得られた各電圧パルスは、互いにエンベロ
ープが大きくうねり、例えば図6(a),(b)に示す
ように位相が180°ずれたパルス波形となるが、これ
らの各電圧パルスの差に応じたパルスを差動アンプ31
を通して取り出すと、図6(c)に示すような出力パル
スが得られる。
【0042】こうすることで、各磁電変換部4A,5A
に得られる検出パルス(電圧パルス)の絶対値を約2倍
にすることができ、磁界の干渉によって生じるうねりに
基づく出力波形のうねりの振幅を小さく抑えることがで
き、安定した出力を取り出すことができる。
【0043】なお、この場合において、上記磁界検出素
子P,Qを持った特殊な磁電変換部4A,5Aを用いず
に、上記磁界検出素子P,Qに対応する位置に小形の各
磁電変換部を設け、これらの出力を差動アンプ31に導
いて、上記同様の差動演算処理を行うことにより、同様
に安定した出力を回路処理によって取り出すこともでき
る。
【0044】実施の形態4.図7はこの発明の実施の形
態4による回転速度検出器Dを示す斜視図である。この
実施の形態はロータ1の第1の磁極部2および第2の磁
極部3間に、リング状の第3の磁極部6を設けたもので
ある。また、ここでも、各磁電変換部4A,5Aは図4
に示したものと同様の差動型の磁電変換部が用いられ
る。
【0045】このような第3の磁極部6を設けること
で、例えば第1の磁極部2に対してS極のバイアス磁界
を印加することができる。
【0046】なお、第3の磁極部6が設けられず、図8
(a)に示すように、磁界検出素子P,Qの出力信号の
差に応した電圧パルスp−qの電圧パルスに対して、検
出感度レベルが例えばb,b’に設定されている場合に
は、その検出出力は図8(b)に示すようにデューティ
比の大きいパルス波形となる。
【0047】しかし、上記のように、第3の磁極部6を
用いてバイアス磁界をかけると、図8(c)に示すよう
に上記電圧パルスp−qの波形の中央部に感度レベル
b,b’が位置することとなり、従って、その検出出力
は図8(d)に示すようにデューティが50%に近づ
き、しかも感度マージンが上昇することとなる。
【0048】このように、バイアス磁界の印加により、
磁極を持つロータ1の回転数を検出する目的で設定され
た磁電変換部を効率的に使うことができ、磁界の干渉に
よる出力の不安定を緩和することができる。
【0049】なお、上記実施の形態でロータ1に第1の
磁極部2および第2の磁極部3を設けたものについて説
明したが、これらの各磁極部2,3に対応する部分を強
磁性材からなるギアとし、これらの各ギアに磁石を対向
させて、この磁石の磁界を上記ギアの各歯が切るときの
磁束の変化を、そのギアに対向する差動型磁電変換素子
を用いて検出することによっても、回転速度信号を一つ
のロータを用いて取り出すことができる。
【0050】実施の形態5.図9はこの発明の実施の形
態5による回転速度検出装置を示す断面図である。図9
(a)において、4,5は第1および第2の磁電変換部
であり、それぞれ保持部材41に支持固定されている。
24aは回路基板であり、保持部材41装着されると
共に、第1,第2の磁電変換部4,5がそのリード線4
2により電気的に接続されている。23は回路基板24
aに端子25によって電気的に接続されたコネクタ、2
1aはホルダで、図9(c)に示す円盤状のロータ1を
囲むように形成され、コネクタ23との間で回路基板2
4aを保持すると共に、周面に形成された切り欠き部
1bに第1の磁電変換部4が挿入されることによってそ
の第1の磁電変換部4を位置決めする。
【0051】図9(b)はコネクタ23にホルダ21a
を結合した状態を示す組立て断面図である。また、図9
(c)はそれらコネクタ23とホルダ21aをケース1
1に納めた状態を示す断面図である。図に示すように、
ホルダ21a内に円盤状のロータ1が配置され、保持部
41に固定された第1および第2の磁電変換部4,5
がその円盤状のロータ1の円周方向および平面部に対向
することから、それら第1および第2の磁電変換部4,
5が第1および第2の磁極部2,3の磁気を読み取るこ
とができる。
【0052】また、図9(d)は図9(c)のA−A’
矢視図、すなわち、第1の磁電変換部4とホルダ21a
に形成された切り欠き部21bを示す詳細図である。図
に示すように、コネクタ23にホルダ21aを結合する
ことによって、第1の磁電変換部4は軸方向および周方
向ばかりでなく、半径方向にも支持固定される。
【0053】図10(a)は保持部材41を示す斜視図
であり、保持部材41は第1及び第2の支持部41a,
41bを有し、第1の支持部41aは第1の磁電変換部
4を支持する。また、第2の支持部41bは第2の磁電
変換部5を支持固定し、それら第1および第2の支持部
41a,41bは一体に成形されている。また、図10
(b)はその保持部材41に第1および第2の磁電変換
部4,5を取り付けた状態を示す斜視図である。図10
(b)に示すように、第1の支持部41aは第1の磁電
変換部4の下面しか支持していないが、図9(c),
(d)に示したように、ホルダ21aに形成された切り
欠き部21bによって、充分に支持固定することができ
る。
【0054】図11,図12はその保持部材41の詳細
を示す図であり、図11(a)は側面図、図11(b)
は平面図、図11(c)は第1および第2の磁電変換部
4,5を取り付けた状態の平面図である。また、図12
(a)は横断面図、図12(b)は底面図、図12
(c),(d)は第1および第2の磁電変換部4,5を
取り付けた状態の横断面図および底面図である。このよ
うに、配置の方向の異なる2つの第1および第2の磁電
変換部4,5を1つの保持部材41によって極めて容易
に支持固定することができる。また、コネクタ23とホ
ルダ21aとの結合によって第1の磁電変換部4を容易
に固定することができる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、回転する円盤状のロータの外周面部に該ロータの
円周方向に複数の磁極を配設した第1の磁極部と、上記
ロータの平面部に該ロータの円周方向に複数の磁極を配
設し、かつ上記第1の磁極部より磁極数が少ない第2の
磁極部とを設けて、上記第1の磁極部に第1の磁電変換
部を対向配置させ、上記第2の磁極に第2の磁電変換部
を対向配置させるように構成したので、一つのロータを
用いてパルス数の異なる2種類の回転速度信号を簡単な
構成にてローコストに取り出すことができるものが得ら
れる効果がある。
【0056】請求項2記載の発明によれば、ロータの平
面部を少なくとも第2の磁極部を設けた部分で外方へ突
出するように構成したので、二つの磁界の相互干渉を低
く抑えることができ、第1の磁電変換部および第2の磁
電変換部のそれぞれから安定した出力パルスを得ること
ができるものが得られる効果がある。
【0057】請求項3記載の発明によれば、第1の磁電
変換部または/および第2の磁電変換部を、互いに一定
距離の位置に配置した2個の磁界検出素子と、これらの
各磁界検出素子からの検出信号の差に応じたパルスを出
力する差動アンプとから構成したので、二つの磁界の相
互干渉に基づく磁界のうねりの影響を最小限に抑えて、
安定した出力パルスを得ることができるものが得られる
効果がある。
【0058】請求項4記載の発明によれば、第1の磁極
部と第2の磁極部との間にリング状の第3の磁極を設け
るように構成したので、第1の磁極部にバイアス磁界を
かけることができ、対向する第1の磁電変換部の感度マ
ージンを上げ、これにより二つの磁界の干渉による出力
パルスの不安定さを解消できるものが得られる効果があ
る。
【0059】請求項5記載の発明によれば、第1および
第2の磁電変換部を支持固定する第1および第2の支持
部が一体に成形された保持部材を回路基板に装着すると
共に、その回路基板をコネクタとホルダとの間で介装し
て、ホルダに形成された切り欠き部によって上記第1の
磁電変換部をさらに固定するように構成したので、配置
の方向の異なる2つの第1および第2の磁電変換部を1
つの保持部材によって極めて容易に支持固定することが
できる。また、コネクタとホルダとの結合によって第1
の磁電変換部をさらに容易に固定することができる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による回転速度検出器
を示す斜視図である。
【図2】図1における回転速度検出器を持った回転速度
検出装置を示す断面図である。
【図3】この発明の実施の形態2による回転速度検出器
を示す斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態3による回転速度検出器
を示す斜視図である。
【図5】図4における磁電変換部の接続を示す回路図で
ある。
【図6】図4における磁電変換部の出力信号を示す信号
波形図である。
【図7】この発明の実施の形態4による回転速度検出器
を示す斜視図である。
【図8】図7の第3の磁極の有無による出力信号の違い
を示す信号波形図である。
【図9】この発明の実施の形態5による回転速度検出装
置を示す断面図である。
【図10】図9における保持部材を示す斜視図である。
【図11】図10における保持部材の詳細図である。
【図12】図10における保持部材の詳細図である。
【図13】従来の回転速度検出装置を示す正面図であ
る。
【図14】従来の回転速度検出装置各部における検出信
号を示す信号波形図である。
【符号の説明】 1 ロータ 2 第1の磁極部 3,3A 第2の磁極部 4,4A 第1の磁電変換部 5,5A 第2の磁電変換部 6 第3の磁極部 P,Q 磁界検出素子 21a ホルダ 21b 切り欠き部 23 コネクタ 24a 回路基板 31 差動アンプ 41 保持部材 41a 第1の支持部 41b 第2の支持部
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する円盤状のロータの外周面部に該
    ロータの円周方向に複数の磁極が配設されてなる第1の
    磁極部と、上記ロータの平面部に該ロータの円周方向に
    複数の磁極が配設され、かつその磁極数が上記第1の磁
    極部より少ない第2の磁極部と、上記第1の磁極部に対
    向配置された第1の磁電変換部と、上記第2の磁極部に
    対向配置された第2の磁電変換部とを備えた回転速度検
    出器。
  2. 【請求項2】 上記ロータの平面部が少なくとも上記第
    2の磁極部を設けた部分で外方へ突出していることを特
    徴とする請求項1記載の回転速度検出器。
  3. 【請求項3】 上記第1の磁電変換部または/および第
    2の磁電変換部を、互いに一定距離の位置に配置した2
    個の磁界検出素子と、これらの各磁界検出素子からの検
    出信号の差に応じたパルスを出力する差動アンプとから
    構成したことを特徴とする請求項1記載の回転速度検出
    器。
  4. 【請求項4】 上記第1の磁極部と上記第2の磁極部と
    の間にリング状の第3の磁極部を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載の回転速度検出器。
  5. 【請求項5】 上記第1の磁電変換部の少なくとも一面
    を支持する第1の支持部および上記第2の磁電変換部を
    支持固定する第2の支持部を有し、それら第1および第
    2の支持部が一体に成形された治具と、この治具を装着
    すると共に、上記第1,第2の磁電変換部に電気的に接
    続された回路基板と、上記円盤状のロータを囲むように
    形成され、上記回路基板に電気的に接続されたコネクタ
    との間でその回路基板を介装すると共に、形成された切
    り欠き部によって上記第1の磁電変換部を固定するホル
    ダとを設けたことを特徴とする請求項1から請求項4の
    うちのいずれか1項記載の回転速度検出器。
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