JPH09151612A - 鉄筋コンクリート柱の補強方法 - Google Patents

鉄筋コンクリート柱の補強方法

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JPH09151612A
JPH09151612A JP7314203A JP31420395A JPH09151612A JP H09151612 A JPH09151612 A JP H09151612A JP 7314203 A JP7314203 A JP 7314203A JP 31420395 A JP31420395 A JP 31420395A JP H09151612 A JPH09151612 A JP H09151612A
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concrete column
reinforcing
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茂雄 渡辺
Hideki Ikeda
秀機 池田
Koki Wami
廣喜 和美
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    • E04GSCAFFOLDING; FORMS; SHUTTERING; BUILDING IMPLEMENTS OR AIDS, OR THEIR USE; HANDLING BUILDING MATERIALS ON THE SITE; REPAIRING, BREAKING-UP OR OTHER WORK ON EXISTING BUILDINGS
    • E04G23/00Working measures on existing buildings
    • E04G23/02Repairing, e.g. filling cracks; Restoring; Altering; Enlarging
    • E04G23/0218Increasing or restoring the load-bearing capacity of building construction elements
    • E04G2023/0251Increasing or restoring the load-bearing capacity of building construction elements by using fiber reinforced plastic elements
    • E04G2023/0262Devices specifically adapted for anchoring the fiber reinforced plastic elements, e.g. to avoid peeling off

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下がり壁や腰壁を有する鉄筋コンクリート柱
の外周に、鋼板や繊維補強シートを巻き付けて単に柱の
剪断耐力を高めるだけでは、柱の耐力は向上しないた
め、剪断耐力と合わせて曲げ耐力をも高める必要があっ
た。 【解決手段】 鉄筋コンクリート構造の柱1に複数本の
補強線材6を前記柱1の軸芯方向に連続して取り付け、
かつ、前記柱1に高強力繊維補強シート7を巻き付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄筋コンクリー
ト構造物における、主に既存の鉄筋コンクリート柱(以
下、「柱」という)の剪断耐力と曲げ耐力とを補強する
鉄筋コンクリート柱の補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の内外の大地震により鉄筋コンクリ
ートの建物は、大きな被害を受けたが、その被害の原因
として柱の剪断破壊が第一に指摘されている。そして、
その剪断破壊を増長する原因は強震時での多数回交番繰
り返し変形であることが究明されている。一方、このよ
うな繰り返し力に対して柱が剪断破壊するのを防止し、
復元力特性の安定と粘りを確保するには、主筋によって
囲まれている部分のコンクリート(コアコンクリート)
を有効に拘束することが最適であることが最近の研究で
解明されている。
【0003】そして、このような考えに基いて、既存の
柱の外周に鋼板や繊維補強シートを巻き付けて柱の剪断
耐力を高める方法が既に実施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、既存の柱に
は、剪断耐力のみならず、曲げ耐力も不足している場合
が多く、曲げ耐力と剪断耐力の同時補強が必要なときも
ある。
【0005】また、たれ壁や腰壁を有する柱の場合、柱
の有効高さが小さくなるために、剪断破壊が著しいが、
単に剪断補強するだけでは耐力増強にはならず、曲げ耐
力も高めておく必要が生じる。
【0006】さらに、旧耐震基準に基づく設計では、最
近の内外の大地震に対して不充分であることが明らかに
なり、耐震基準の見直しがなされているが、それでも旧
耐震基準に基いて設計された鉄筋コンクリート建物は未
だ数多く現存するため、これらの建物の柱を効率的に補
強する必要があった。
【0007】この発明は、以上の要望に応えてなされた
もので、鉄筋コンクリート柱の剪断耐力および曲げ耐力
を容易に高められるようにした鉄筋コンクリート柱の補
強方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項第
1項記載の鉄筋コンクリート柱の補強方法は、鉄筋コン
クリート柱に複数本の補強線材を前記鉄筋コンクリート
柱の軸芯方向に連続して取り付け、かつ、前記鉄筋コン
クリート柱に高強力繊維補強シートを巻き付けることを
特徴とする。
【0009】この発明に係る請求項第2項記載の鉄筋コ
ンクリート柱の補強方法は、前項において、補強線材は
鉄筋コンクリート柱の側面部にその軸芯方向に連続して
形成された取付溝に固着することを特徴とする。
【0010】この発明に係る請求項第3項記載の鉄筋コ
ンクリート柱の補強方法は、1項および2項において、
補強線材は鉄筋コンクリート柱の中間部においてX形に
クロスさせて取り付けることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.図1および図2は、この発明の実
施の一形態例を示し、図において、符号1は矩形断面形
に構築された鉄筋コンクリート構造の柱、2と3は鉄筋
コンクリートによって構築され、柱1の上端部と下端部
とにそれぞれ接合された上階のはりと下階のはり、4と
5はともに鉄筋コンクリートによって構築され、それぞ
れ柱1の柱頭部aと柱脚部bに接合された下がり壁と腰
壁、6は柱1の側部に柱1の軸芯方向に連続して添え付
けられ、柱1の曲げ耐力を高める補強線材、そして、符
7は柱1の外周に巻き付けられ、柱1を剪断補強する鋼
板又は高強力繊維補強シートである。
【0012】柱1とはり2,3 、および下がり壁4と腰壁
5は、ともに在来の慣用鉄筋コンクリート設計法によっ
て構築されている。なお、柱1は六角形等の多角形断面
又は円形断面に構築されていてもよい。
【0013】補強線材6は鉄筋、PC鋼棒、PC鋼より
線又はFRP筋などから形成され、かつ、柱1の各側面
部に柱1の軸芯方向に連続して取り付けられ、その上下
両端6aは下がり壁4と腰壁5に達している。この場合、
補強線材6は柱1の各側面部に柱1の軸芯方向に連続し
て形成された所定深さの取付溝1a内に高強力樹脂性接着
材によって固着されている。
【0014】なお、補強線材6の径、本数、ピッチおよ
び定着長さは、場所に応じて適宜決められている。ま
た、取付溝1aは在来の切削機により形成するものとす
る。
【0015】また、補強線材6は柱1の軸芯方向に連続
して取り付け、かつ、その両端をはり2と3にそれぞれ
定着してもよい。
【0016】鋼板又は高強力繊維補強シート7は柱1の
外周に一回、又は必要に応じて二回ないしそれ以上巻き
付けられている。また、必要に応じて一定の張力が導入
されている。また、鋼板又は高強力繊維補強シート7は
柱1の軸芯方向に連続するスハイラル状又は単に鉢巻き
状(テープ状)に巻き付けられている。さらに、高強力
繊維補強シート7に硬化性合成樹脂材を塗着又は含浸さ
せて硬化させることにより柱1と高強力繊維補強シート
7との一体化を図ると共に、その後の柱の仕上げをし易
くしてある。
【0017】以上の構成によって補強された柱1は、補
強線材6が柱1のコンクリート中に配筋された主筋の一
部をなすことにより曲げ耐力が著しく高められ、また、
鋼板又は高強力繊維補強シート7のコンファインド効果
によって剪断耐力が著しく高められる。
【0018】発明の実施の形態2.図4は、この発明の
実施の他の形態を示し、補強線材6が柱1の中間部にお
いてX形状にクロスさせて取り付けられている。その他
の構成は、発明の実施の形態1とほぼ同じである。
【0019】この実施の形態よれば、補強線材6は曲げ
補強材として働くだけでなく、剪断補強材としても働く
のできわめて合理的な設計を行えるなどの効果がある。
【0020】
【発明の効果】この発明に係る鉄筋コンクリート柱の補
強方法は以上説明した構成からなり、鉄筋コンクリート
柱に複数本の補強線材をその軸芯方向に連続して取り付
け、かつ、前記鉄筋コンクリート柱に高強力繊維補強シ
ートを巻き付けることにより、柱の曲げ耐力および剪断
耐力をきわめて効率的かつ簡単に高めることができ、特
に、下がり壁や腰壁を有する柱に対しては、補強線材を
数多く取り付けることにより剪断耐力以上に曲げ耐力を
高めることができるので、強震時の柱の耐力を確実に向
上させることができる。
【0021】また、補強線材は鉄筋コンクリート柱の側
面部にその軸芯方向に連続して形成された取付溝に取り
付けられているので、補強線材を柱の側部に確実にかつ
きわめて簡単に定着できる効果がある。
【0022】さらに、補強線材は鉄筋コンクリート柱の
中間部においてX形状にクロスさせて取り付けることに
より、補強線材を曲げ補強材としてだけでなく、剪断補
強材としても利用できるので、きわめて合理的な設計が
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】補強線材および高強力繊維補強シートの設置状
態を示す鉄筋コンクリート柱の側面図である。
【図2】(a) は図1におけるa−a線断面図、(b) は図
1におけるb−b線断面図である。
【図3】他の実施の態様を示す鉄筋コンクリート柱の側
面図である。
【符号の説明】
1鉄筋コンクリート構造の柱、2…上階のはり、3…下
階のはり、4…下がり壁、5…腰壁、6…補強線材、7
…鋼板又は高強力繊維補強シート。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋コンクリート柱に複数本の補強線材
    を前記鉄筋コンクリート柱の軸芯方向に連続して取り付
    け、かつ、前記鉄筋コンクリート柱に高強力繊維補強シ
    ートを巻き付けることを特徴とする鉄筋コンクリート柱
    の補強方法。
  2. 【請求項2】 補強線材は鉄筋コンクリート柱の側面部
    にその軸芯方向に連続して形成された取付溝に固着する
    ことを特徴とする請求項第1項記載の鉄筋コンクリート
    柱の補強方法。
  3. 【請求項3】 補強線材は鉄筋コンクリート柱の中間部
    においてX形にクロスさせて取り付けることを特徴とす
    る請求項第1項又は第2項記載の鉄筋コンクリート柱の
    補強方法。
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