JPH09150505A - インクジェット記録ヘッドの駆動回路 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの駆動回路

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JPH09150505A
JPH09150505A JP33600195A JP33600195A JPH09150505A JP H09150505 A JPH09150505 A JP H09150505A JP 33600195 A JP33600195 A JP 33600195A JP 33600195 A JP33600195 A JP 33600195A JP H09150505 A JPH09150505 A JP H09150505A
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current
voltage
circuit
recording head
transistor
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JP33600195A
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English (en)
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Shiyuuhei Hiwada
周平 鶸田
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子を駆動源とするインクジェット記録
ヘッドの駆動回路において、コンデンサと抵抗によるC
R時定数発生回路を用いることなく、記録ヘッドを駆動
するための立上がり・立下がり過渡域を持つ駆動電圧を
発生させることができ、電源電圧の変動が動作特性に影
響を与えることがなく、適正なインク液滴の噴射を可能
とし印刷品質の安定化を図る。 【解決手段】 記録ヘッドに印加する電圧の立上がり、
立下がり波形を作るために充放電されるコンデンサCを
有し、このコンデンサCを充放電させるための回路とし
てカレントミラー回路13,14を用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子を駆動し
て、その変位によりインク液をノズル開口から記録媒体
に噴射させて記録を行うインクジェット式記録ヘッドの
駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、記録装置に用いられるインクジェ
ット記録ヘッドとして、複数の溝状のインク室を形成す
る隔壁が分極した圧電素子により構成され、溝側面に設
けられた電極に電圧を印加することにより電界を発生さ
せ、もって前記圧電素子を変形させ、それによるインク
室の圧力変化でもってノズル開口よりインク液滴を噴射
させるものが知られている。このような記録ヘッドに電
圧を印加する駆動回路において、適正なインク液滴の噴
射を行うためには、駆動電圧は所定の立上がり及び立下
がりの過渡特性を有する波形の電圧である必要がある。
この過渡域を有した電圧を発生させるために、従来で
は、コンデンサを抵抗を介して充放電するCR時定数発
生回路を用いていた(例えば、特開平6−8427号公
報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなコンデンサと抵抗を用いたCR時定数発生回路で
は、電源電圧変動により、電圧の立上がり時間と立下が
り時間が変動し易く、その結果、インク液滴のサイズや
インク液滴の飛翔速度が変動して印刷品質が変化すると
いう不都合がある。また、印刷装置の機種等に応じて、
これらの時間を切換えるには、コンデンサ又は抵抗のい
ずれかを切換える必要があった。さらには、回路をIC
化するとき、通常、コンデンサと抵抗は外付けされるこ
とから、IC化は容易でなかった。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、コンデンサと抵抗によるCR時
定数発生回路を用いることなく、記録ヘッドを駆動する
ための立上がり・立下がり過渡域を持つ駆動電圧を発生
させることができ、電源電圧の変動によって動作特性に
影響を受けずに、常に適正なインク液滴の噴射が可能で
印刷品質の安定化が図れるインジェット記録ヘッドの駆
動回路を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明のインジェット記録ヘッドの駆動回
路は、圧電素子を駆動して、その変位によりインク液を
ノズル開口から記録媒体に噴射させて記録を行うものに
おいて、記録ヘッドに印加する電圧の立上がり、立下が
り波形を作るために充放電されるコンデンサを有し、こ
のコンデンサを充放電させるための回路としてカレント
ミラー回路を用いたことを特徴とする。上記構成におい
ては、カレントミラー回路による定電流でコンデンサを
充放電させることができ、電源電圧の変動に影響を受け
ることなく、記録ヘッドを駆動するための過渡域を持つ
波形の駆動電圧を発生させることができる。
【0006】また、請求項2の発明のインジェット記録
ヘッドの駆動回路は、上記請求項1に記載の構成におい
て、コンデンサの充放電特性を設定する、カレントミラ
ー回路の基準電流を外部からの電圧源又は電流源で制御
することを特徴とする。上記構成においては、外部の電
圧源又は電流源によりカレントミラー回路の基準電流を
制御でき、それによって、任意の過渡域を持つ波形の駆
動電圧を発生させることができる。
【0007】また、請求項3の発明のインジェット記録
ヘッドの駆動回路は、上記請求項1又は請求項3に記載
の構成において、外部の電圧源又は電流源が、オン・オ
フの機能を有していることを特徴とする。上記構成にお
いては、外部の電圧源又は電流源をオン・オフさせてカ
レントミラー回路による定電流を制御し、それにより過
渡域を持つ波形の駆動電圧を任意に発生させることがで
きる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインジェット記録
ヘッドの駆動回路の実施の形態について図面を参照して
説明する。図1は、本発明の実施の一形態であるプリン
タの記録ヘッドの駆動制御回路部の構成図である。制御
回路1はプリンタ全体を制御するCPU等から成るもの
であり、キャリッジ2に搭載されたインジェット記録
(印字)ヘッド3の駆動回路4を記録データに基づいて
制御し、それにより記録ヘッド3のノズルから噴射され
るインク液滴の飛翔位置、速度、大きさ等を制御する。
記録ヘッド3は、圧電素子を駆動源として、その変位に
よりインク液をノズル開口から記録媒体に噴射させて記
録を行うものである。なお、駆動回路4及び制御回路1
には、電源5が接続されている。また、駆動回路4への
電源ラインには電圧保持のためのバイパスコンデンサ6
が接続されている。
【0009】駆動回路4は、記記録ヘッド3に印加す
る、立上がり、立下がりに過渡域を持つ波形の電圧を発
生するものであり、その具体構成を図2以降に示す。駆
動回路4は、過渡域を持つ波形の電圧を発生するために
コンデンサを充放電させる機能を持たせており、そのた
めにカレントミラー回路を用いている。
【0010】図2はカレントミラー回路の基準電流を定
電流回路により制御する例であって、トランジスタQ
1,Q2、ツェナーダイオードVz1等、及びトランジ
スタQ5,Q6、ツェナーダイオードVz2等は、イネ
ーブル付き(ON,OFFの機能)定電流回路11,1
2を構成し、トランジスタQ3,Q4等、及びトランジ
スタQ7,Q8等は、カレントミラー回路13,14を
構成している。カレントミラー回路13はコンデンサC
を充電させるものであり、カレントミラー回路14はコ
ンデンサCを放電させるものである。また、コンデンサ
Cの出力端は電流増幅器15を通して記録ヘッド3に接
続されており、記録ヘッド3に駆動電圧が印加されるよ
うになっている。
【0011】上記回路の動作を説明する。充電時には、
トランジスタQ1のベース電位が「L(ロー)」とな
り、トランジスタQ1がONすると、ツェナーダイオー
ドVz1の両端間に所定電圧Vzが発生し、そのため、
トランジスタQ2は、Vz−Vbe(ベース・コレクタ
間電圧)の電圧がトランジスタQ2のエミッタに発生す
るように電流i2を流す。この電流は定電流となる。ト
ランジスタQ3とトランジスタQ4によりカレントミラ
ー回路13が構成されているため、トランジスタQ3の
コレクタ電流i2とトランジスタQ4のコレクタ電流i
1とは等しくなる。コンデンサCはこの電流i1により
充電される。
【0012】他方、放電時には、トランジスタQ5のベ
ース電位が「H(ハイ)」となり、トランジスタQ5が
ONになることにより、ツェナーダイオードVz2の両
端間に所定電圧Vzが発生し、そのため、トランジスタ
Q6は、Vz−Vbeの電圧がトランジスタQ6のエミ
ッタに発生するように電流i4を流す。この電流は定電
流となる。トランジスタQ7とトランジスタQ8により
カレントミラー回路14が構成されているため、トラン
ジスタQ7のコレクタ電流i4とトランジスタQ8のコ
レクタ電流i3とは等しくなる。コンデンサCはこの電
流i3により放電される。本実施の形態では、i1/i
2=1であるが、カレントミラー回路を変形することに
よりi1/i2≠1でも可能である。
【0013】図3は、上記のようなコンデンサCの充電
(Charge)及び放電(Discharge) により得られる電圧Vo
又はVout波形を示す。このような1つの立上り、立
下がり特性の波形の駆動電圧が記録ヘッド3に与えられ
ることにより、1ドット分のインク液滴の噴射がなされ
る。このため、従来のように電源電圧の変動によって動
作特性に影響を受けることがなくなり、常に適正なイン
ク液滴の噴射が可能となり、印刷品質の安定化が図れ
る。また、上述のような構成の駆動回路はIC化が容易
である。IC化する場合に、ツェナーダイオードは外付
けとされる。
【0014】図4は、コンデンサCの電圧Voutの波
形を示す。電圧の立上り、立下がりの過渡時間Tr,T
fは、V=(1/C)∫idtより、 Tr=C・V/i1 Tf=C・V/i3 となる。このように、過渡時間はCRによる時定数によ
るものでなくなる。直線的に傾斜して上昇・下降する波
形の電圧が得られる。
【0015】図5は、カレントミラー回路の基準電流を
外部の電圧源で制御する例を示す。カレントミラー回路
13,14には、電圧−電流(V−i)変換回路17,
18が接続されており、充電時には電圧−電流変換回路
17をONさせ、放電時には電圧−電流変換回路18を
ONさせる。図6はこの構成の動作を示す。電圧−電流
変換回路17,18のON時間を調整することにより、
同図に実線と破線で示すように、充放電時間が調整さ
れ、電圧Voutの立上り、立下がりの傾斜を任意に制
御すことが可能である。外部の電圧源としては、電圧出
力型ディジタル−アナログ変換器(D/A)等を用いる
ことによりプログラマブルになる。従って、例えば、記
録ヘッド3の温度検出結果に応じて出力電圧を制御する
ことができ、温度によってインクの粘性が異なることに
より記録特性が変化することを防止でき、また、噴射さ
れるインク液滴の飛翔速度や量を適正に制御することが
でき、記録品質を適正に制御することができる。
【0016】図7は、カレントミラー回路の基準電流を
外部の電流源で制御する例を示す。カレントミラー回路
13,14には、外部の電流源と接続するための回路1
9,20が接続されており、充電時には回路19をON
させ、放電時には回路20をONさせる。図8はこの構
成の動作を示す。回路19,20のON時間を調整する
ことにより、上述と同様に、充放電時間が調整され、電
圧Voutの立上り、立下がりの傾斜を任意に制御する
ことが可能である。外部の電流源としては、電流出力型
ディジタル−アナログ変換器(D/A)等を用いること
によりプログラマブルになり、上述と同等の作用が得ら
れる。
【0017】なお、本発明は、上記の実施の形態に限ら
れず種々の変形が可能であり、例えば、上述したカレン
トミラー回路や定電流回路は、バイポーラトランジスタ
を用いて構成した場合を示したが、MOS型トランジス
タを用いて構成することも可能であり、また、ツェナー
ダイオードの代りにICのバンド・ギャップを用いても
よい。
【0018】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明に係るイン
ジェット記録ヘッドの駆動回路によれば、カレントミラ
ー回路による定電流でもってコンデンサを充放電させ、
記録ヘッドを駆動するための立上がり・立下がり過渡域
を持つ波形の駆動電圧を発生させるようにしているの
で、従来のコンデンサと抵抗によるCR時定数発生回路
を用いた場合に比べて、立上がり・立下がりの過渡域の
特性が電源電圧の変動によって影響を受けることがなく
なり、常に適正なインク液滴の噴射が可能で記録品質の
安定化が図れる。また、請求項2又は請求項3の発明に
係るインジェット記録ヘッドの駆動回路によれば、上記
の効果に加えて、外部の電圧源又は電流源によりカレン
トミラー回路の基準電流を制御するようにしているの
で、任意の過渡特性を持つ波形の駆動電圧を発生させる
ことができ、プリンタの機能、機種に応じた設定が容易
に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるインジェット記録ヘ
ッドの駆動制御回路のブロック構成図である。
【図2】b一実施の形態によるインクジェット記録ヘッ
ドの駆動回路図である。
【図3】上記駆動回路の動作を説明するための電圧波形
図である。
【図4】コンデンサ電圧の波形図である。
【図5】他の実施の形態によるインクジェット記録ヘッ
ドの駆動回路図である。
【図6】上記駆動回路の動作を説明するための電圧波形
図である。
【図7】さらに他の実施の形態によるインクジェット記
録ヘッドの駆動回路図である。
【図8】上記駆動回路の動作を説明するための電圧波形
図である。
【符号の説明】
3 記録ヘッド 4 駆動回路 5 電源 11,12 定電流回路 13,14 カレントミラー回路 17,18 電圧−電流変換回路 C コンデンサ
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 インクジェット記録ヘッドの駆動回
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子を駆動し
て、その変位によりインク液をノズル開口から記録媒体
に噴射させて記録を行うインクジェット式記録ヘッドの
駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、記録装置に用いられるインクジェ
ット記録ヘッドとして、複数の溝状のインク室を形成す
る隔壁が分極した圧電素子により構成され、溝側面に設
けられた電極に電圧を印加することにより電界を発生さ
せ、もって前記圧電素子を変形させ、それによるインク
室の圧力変化でもってノズル開口よりインク液滴を噴射
させるものが知られている。このような記録ヘッドに電
圧を印加する駆動回路において、適正なインク液滴の噴
射を行うためには、駆動電圧は所定の立上がり及び立下
がりの過渡特性を有する波形の電圧である必要がある。
この過渡域を有した電圧を発生させるために、従来で
は、コンデンサを抵抗を介して充放電するCR時定数発
生回路を用いていた(例えば、特開平6−8427号公
報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなコンデンサと抵抗を用いたCR時定数発生回路で
は、電源電圧変動により、電圧の立上がり時間と立下が
り時間が変動し易く、その結果、インク液滴のサイズや
インク液滴の飛翔速度が変動して印刷品質が変化すると
いう不都合がある。また、印刷装置の機種等に応じて、
これらの時間を切換えるには、コンデンサ又は抵抗のい
ずれかを切換える必要があった。さらには、回路をIC
化するとき、通常、コンデンサと抵抗は外付けされるこ
とから、IC化は容易でなかった。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、コンデンサと抵抗によるCR時
定数発生回路を用いることなく、記録ヘッドを駆動する
ための立上がり・立下がり過渡域を持つ駆動電圧を発生
させることができ、電源電圧の変動によって動作特性に
影響を受けずに、常に適正なインク液滴の噴射が可能で
印刷品質の安定化が図れるインクジェット記録ヘッドの
駆動回路を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明のインクジェット記録ヘッドの駆動
回路は、圧電素子を駆動して、その変位によりインク液
をノズル開口から記録媒体に噴射させて記録を行うもの
において、記録ヘッドに印加する電圧の立上がり、立下
がり波形を作るために充放電されるコンデンサを有し、
このコンデンサを充放電させるための回路としてカレン
トミラー回路を用いたことを特徴とする。上記構成にお
いては、カレントミラー回路による定電流でコンデンサ
を充放電させることができ、電源電圧の変動に影響を受
けることなく、記録ヘッドを駆動するための過渡域を持
つ波形の駆動電圧を発生させることができる。
【0006】また、請求項2の発明のインクジェツト記
録ヘッドの駆動回路は、上記請求項1に記載の構成にお
いて、コンデンサの充放電特性を設定する、カレントミ
ラー回路の基準電流を外部からの電圧源又は電流源で制
御することを特徴とする。上記構成においては、外部の
電圧源又は電流源によりカレントミラー回路の基準電流
を制御でき、それによって、任意の過渡域を持つ波形の
駆動電圧を発生させることができる。
【0007】また、請求項3の発明のインクジェット記
録ヘッドの駆動回路は、上記請求項1又は請求項3に記
載の構成において、外部の電圧源又は電流源が、オン・
オフの機能を有していることを特徴とする。上記構成に
おいては、外部の電圧源又は電流源をオン・オフさせて
カレントミラー回路による定電流を制御し、それにより
過渡域を持つ波形の駆動電圧を任意に発生させることが
できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット記
録ヘッドの駆動回路の実施の形態について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の実施の一形態であるプリ
ンタの記録ヘッドの駆動制御回路部の構成図である。制
御回路1はプリンタ全体を制御するCPU等から成るも
のであり、キャリッジ2に搭載されたインクジェツト記
録(印字)ヘッド3の駆動回路4を記録データに基づい
て制御し、それにより記録ヘッド3のノズルから噴射さ
れるインク液滴の飛翔位置、速度、大きさ等を制御す
る。記録ヘッド3は、圧電素子を駆動源として、その変
位によりインク液をノズル開口から記録媒体に噴射させ
て記録を行うものである。なお、駆動回路4及び制御回
路1には、電源5が接続されている。また、駆動回路4
への電源ラインには電圧保持のためのバイパスコンデン
サ6が接続されている。
【0009】駆動回路4は、記記録ヘッド3に印加す
る、立上がり、立下がりに過渡域を持つ波形の電圧を発
生するものであり、その具体構成を図2以降に示す。駆
動回路4は、過渡域を持つ波形の電圧を発生するために
コンデンサを充放電させる機能を持たせており、そのた
めにカレントミラー回路を用いている。
【0010】図2はカレントミラー回路の基準電流を定
電流回路により制御する例であって、トランジスタQ
1,Q2、ツェナーダイオードVz1等、及びトランジ
スタQ5,Q6、ツェナーダイオードVz2等は、イネ
ーブル付き(ON,OFFの機能)定電流回路11,1
2を構成し、トランジスタQ3,Q4等、及びトランジ
スタQ7,Q8等は、カレントミラー回路13,14を
構成している。カレントミラー回路13はコンデンサC
を充電させるものであり、カレントミラー回路14はコ
ンデンサCを放電させるものである。また、コンデンサ
Cの出力端は電流増幅器15を通して記録ヘッド3に接
続されており、記録ヘッド3に駆動電圧が印加されるよ
うになっている。
【0011】上記回路の動作を説明する。充電時には、
トランジスタQ1のベース電位が「L(ロー)」とな
り、トランジスタQ1がONすると、ツェナーダイオー
ドVz1の両端間に所定電圧Vzが発生し、そのため、
トランジスタQ2は、Vz−Vbe(ベース・コレクタ
間電圧)の電圧がトランジスタQ2のエミッタに発生す
るように電流i2を流す。この電流は定電流となる。ト
ランジスタQ3とトランジスタQ4によりカレントミラ
ー回路13が構成されているため、トランジスタQ3の
コレクタ電流i2とトランジスタQ4のコレクタ電流i
1とは等しくなる。コンデンサCはこの電流i1により
充電される。
【0012】他方、放電時には、トランジスタQ5のベ
ース電位が「H(ハイ)」となり、トランジスタQ5が
ONになることにより、ツェナーダイオードVz2の両
端間に所定電圧Vzが発生し、そのため、トランジスタ
Q6は、Vz−Vbeの電圧がトランジスタQ6のエミ
ッタに発生するように電流i4を流す。この電流は定電
流となる。トランジスタQ7とトランジスタQ8により
カレントミラー回路14が構成されているため、トラン
ジスタQ7のコレクタ電流i4とトランジスタQ8のコ
レクタ電流i3とは等しくなる。コンデンサCはこの電
流i3により放電される。本実施の形態では、i1/i
2=1であるが、カレントミラー回路を変形することに
よりi1/i2≠1でも可能である。
【0013】図3は、上記のようなコンデンサCの充電
(Charge)及び放電(Discharge)によ
り得られる電圧Vo又はvout波形を示す。このよう
な1つの立上り、立下がり特性の波形の駆動電圧が記録
ヘッド3に与えられることにより、1ドット分のインク
液滴の噴射がなされる。このため、従来のように電源電
圧の変動によって動作特性に影響を受けることがなくな
り、常に適正なインク液滴の噴射が可能となり、印刷品
質の安定化が図れる。また、上述のような構成の駆動回
路はIC化が容易である。IC化する場合に、ツェナー
ダイオードは外付けとされる。
【0014】図4は、コンデンサCの電圧Voutの波
形を示す。電圧の立上り、立下がりの過渡時間Tr,T
fは、V=(1/C)∫idtより、 Tr=C・V/i1 Tf=C・V/i3 となる。このように、過渡時間はCRによる時定数によ
るものでなくなる。直線的に傾斜して上昇・下降する波
形の電圧が得られる。
【0015】図5は、カレントミラー回路の基準電流を
外部の電圧源で制御する例を示す。カレントミラー回路
13,14には、電圧−電流(V−i)変換回路17,
18が接続されており、充電時には電圧−電流変換回路
17をONさせ、放電時には電圧−電流変換回路18を
ONさせる。図6はこの構成の動作を示す。電圧−電流
変換回路17,18のON時間を調整することにより、
同図に実線と破線で示すように、充放電時間が調整さ
れ、電圧Voutの立上り、立下がりの傾斜を任意に制
御すことが可能である。外部の電圧源としては、電圧出
力型ディジタル−アナログ変換器(D/A)等を用いる
ことによりプログラマブルになる。従って、例えば、記
録ヘッド3の温度検出結果に応じて出力電圧を制御する
ことができ、温度によってインクの粘性が異なることに
より記録特性が変化することを防止でき、また、噴射さ
れるインク液滴の飛翔速度や量を適正に制御することが
でき、記録品質を適正に制御することができる。
【0016】図7は、カレントミラー回路の基準電流を
外部の電流源で制御する例を示す。カレントミラー回路
13,14には、外部の電流源と接続するための回路1
9,20が接続されており、充電時には回路19をON
させ、放電時には回路20をONさせる。図8はこの構
成の動作を示す。回路19,20のON時間を調整する
ことにより、上述と同様に、充放電時間が調整され、電
圧Voutの立上り、立下がりの傾斜を任意に制御する
ことが可能である。外部の電流源としては、電流出力型
ディジタル−アナログ変換器(D/A)等を用いること
によりプログラマブルになり、上述と同等の作用が得ら
れる。
【0017】なお、本発明は、上記の実施の形態に限ら
れず種々の変形が可能であり、例えば、上述したカレン
トミラー回路や定電流回路は、バイポーラトランジスタ
を用いて構成した場合を示したが、MOS型トランジス
タを用いて構成することも可能であり、また、ツェナー
ダイオードの代りにICのバンド・ギャップを用いても
よい。
【0018】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明に係るイン
ジェット記録ヘッドの駆動回路によれば、カレントミ
ラー回路による定電流でもってコンデンサを充放電さ
せ、記録ヘッドを駆動するための立上がり・立下がり過
渡域を持つ波形の駆動電圧を発生させるようにしている
ので、従来のコンデンサと抵抗によるCR時定数発生回
路を用いた楊合に比べて、立上がり・立下がりの過渡域
の特性が電源電圧の変動によって影響を受けることがな
くなり、常に適正なインク液滴の噴射が可能で記録品質
の安定化が図れる。また、請求項2又は請求項3の発明
に係るインクジェット記録ヘッドの駆動回路によれば、
上記の効果に加えて、外部の電圧源又は電流源によりカ
レントミラー回路の基準電流を制御するようにしている
ので、任意の過渡特性を持つ波形の駆動電圧を発生させ
ることができ、プリンタの機能、機種に応じた設定が容
易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるインクジェット記録
ヘッドの駆動制御回路のブロツク構成図である。
【図2】一実施の形態によるインクジェット記録ヘッド
の駆動回路図である。
【図3】上記駆動回路の動作を説明するための電圧波形
図である。
【図4】コンデンサ電圧の波形図である。
【図5】他の実施の形態によるインクジェット記録ヘッ
ドの駆動回路図である。
【図6】上記駆動回路の動作を説明するための電圧波形
図である。
【図7】さらに他の実施の形態によるインクジェット記
録ヘッドの駆動回路図である。
【図8】上記駆動回路の動作を説明するための電圧波形
図である。
【符号の説明】 3 記録ヘッド 4 駆動回路 5 電源 11,12 定電流回路 13,14 カレントミラー回路 17,18 電圧−電流変換回路 C コンデンサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子を駆動して、その変位によりイ
    ンク液をノズル開口から記録媒体に噴射させて記録を行
    うインジェット記録ヘッドの駆動回路において、 前記記録ヘッドに印加する電圧の立上がり、立下がり波
    形を作るために充放電されるコンデンサを有し、 このコンデンサを充放電させるための回路としてカレン
    トミラー回路を用いたことを特徴とするインジェット記
    録ヘッドの駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記コンデンサの充放電特性を設定す
    る、カレントミラー回路の基準電流を外部からの電圧源
    又は電流源で制御することを特徴とする請求項1に記載
    のインジェット記録ヘッドの駆動回路。
  3. 【請求項3】 外部の電圧源又は電流源は、オン・オフ
    の機能を有していることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載のインジェット記録ヘッドの駆動回路。
JP33600195A 1995-11-29 1995-11-29 インクジェット記録ヘッドの駆動回路 Pending JPH09150505A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6793306B2 (en) * 2002-10-30 2004-09-21 Xerox Corporation Normalization of head driver current for solid ink jet printhead by current slop adjustment
US6837561B2 (en) * 2002-10-30 2005-01-04 Xerox Corporation Current switching architecture for head driver of solid ink jet print heads
JP2011148122A (ja) * 2010-01-19 2011-08-04 Seiko Epson Corp 印刷装置及び印刷方法
JP2011251418A (ja) * 2010-05-31 2011-12-15 Brother Industries Ltd 圧電アクチュエータ装置、及び、インクジェットプリンタ
JP2012236426A (ja) * 2012-09-13 2012-12-06 Canon Inc 記録装置

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