JPH09148997A - 自動利得制御回路 - Google Patents

自動利得制御回路

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JPH09148997A
JPH09148997A JP30428295A JP30428295A JPH09148997A JP H09148997 A JPH09148997 A JP H09148997A JP 30428295 A JP30428295 A JP 30428295A JP 30428295 A JP30428295 A JP 30428295A JP H09148997 A JPH09148997 A JP H09148997A
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JP
Japan
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voltage
control
gain control
circuit
detection
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Application number
JP30428295A
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English (en)
Inventor
Toshinori Yonesu
利徳 米須
Wataru Matsumoto
亘 松本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェージング等の影響のない状態で次のフレ
ームの電力制御初期電圧を決定できる自動利得制御回路
を提供する。 【解決手段】 検波回路3で検波した検波電圧VbをA
/D変換器10を介してメモリ11に記憶する。記憶さ
れた複数の前フレームの検波電圧レベルに基づいて、変
化量制御部14は変化量制御のためのゲインコントロー
ル電圧Vcを算出し、平均値制御部15は平均値制御の
ためのゲインコントロール電圧Vcを算出する。切換え
制御部16は現フレームの検波電圧レベルが所定のスレ
ッショルドレベルVth以上のときは変化量制御部14の
ゲインコントロール電圧を出力し、スレッショルドレベ
ルVth未満のときは平均値制御部15のゲインコントロ
ール電圧を出力する。電力制御回路6はタイムスロット
の初期にはゲインコントロール電圧Vcで利得制御し、
引き続いて検波電圧Vbで利得制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TDMA(Time D
ivision Multiple Access :時分割多元接続)方式の無
線通信で用いられる自動利得制御回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】TDMA方式は、ディジタル伝送におい
てシステムに与えられた一定の周波数帯域幅(システム
帯域幅)を用いて多数の通信チャンネルを構成し、その
中の1つの通信チャンネルにアクセスする場合に、各国
の標準ディジタル伝送方式として採用されているもの
で、システム帯域幅の全体を使って1つの無線キャリア
で広帯域伝送を行い、一定の時間周期(フレーム)を多
数の時間間隔(タイムスロット)で分割し、個々のタイ
ムスロットを通信チャンネルとする方式である。
【0003】TDMA方式では、アンテナで受信した信
号をアンプ等でレベルを上げつつ、ミキサーでダウンコ
ンバートを行い周波数を落としてから、自動利得制御回
路に入力し、一定のレベルで復調部に出力する。TDM
A方式は1つの周波数で時間を分割して送受信を行うた
め、分割した数の信号を送受信することになる。本明細
書では4つのチャンネルで受信を行う例を説明する。各
々の受信レベルはすべて異なるレベルである可能性が高
いため、各々のタイムスロットでゲインが一定になるよ
うに制御する必要があり、このことを実現するため自動
利得制御回路を用いる。
【0004】TDMA方式の無線通信においては、1フ
レーム前の各タイムスロットでの電力増幅回路のゲイン
コントロール電圧を記憶しておき、次のフレームの各タ
イムスロットで前記のゲインコントロール電圧を初期値
として自動利得制御を行うことにより、その制御の応答
性をスムーズなものにできる。
【0005】以下、図面を参照しながら、従来の自動利
得制御回路の説明を行う。図5は従来の自動利得制御回
路の構成を示すブロック図である。図5において、1は
受信して入力した信号の電力増幅を行う電力増幅回路、
2は復調部(図示せず)に対する出力への影響をあまり
与えずに電力増幅回路1からの出力電力の一部を取り出
す方向性結合器、3は取り出した出力電力の一部を着信
レベルに比例した直流電圧すなわち検波電圧Vbに変換
する検波回路、4は1フレーム分の各タイムスロットの
検波電圧を次のフレームのための電力制御初期電圧すな
わちゲインコントロール電圧Vcとして記憶する記憶回
路、5は記憶回路4から読み出した1フレーム前のゲイ
ンコントロール電圧Vcと検波回路3からの現フレーム
の検波電圧Vbとを切り換えるためのスイッチ部、6は
スイッチ部5から入力したゲインコントロール電圧Vc
または検波電圧Vbに基づいてこれらの電圧に逆比例の
関係となる電圧の電力制御信号Vdを生成して電力増幅
回路1の利得制御のために与える電力制御回路、7は記
憶回路4の読み書き制御とスイッチ部5の切り換え制御
とを司る制御部である。
【0006】受信された入力信号は電力増幅回路1で電
力増幅され、その出力電力の一部は方向性結合器2によ
って取り出され、検波回路3によって検波されて直流の
検波電圧Vbとなる。検波電圧Vbは直接にスイッチ部
5に導かれる一方、記憶回路4に1フレーム分の各タイ
ムスロットの検波電圧Vbが記憶される。制御部7によ
るスイッチ部5の制御により、フレームの各タイムスロ
ットの初期段階では記憶回路4からの1フレーム前のゲ
インコントロール電圧Vcが電力制御回路6に入力さ
れ、制御部7によるスイッチ部5の切り換えにより引き
続いて現フレームの検波電圧Vbが電力制御回路6に入
力される。電力制御回路6はゲインコントロール電圧V
cまたは検波電圧Vbと逆比例の関係となる電力制御信
号Vdを生成し、電力増幅回路1に与えると、電力増幅
回路1は電力制御信号Vdの電圧に比例したゲインk・
Vdで入力信号を増幅制御する。電力制御回路6で入力
電圧(VcまたはVb)とは逆比例の電力制御信号Vd
を生成するので、検波回路3による検波レベルが低いと
きはゲインを上げるように制御し、検波レベルが高いと
きはゲインを下げるように制御するため、各タイムスロ
ットについて電力増幅回路1から一定の出力レベルでの
出力が行われる。1フレーム前の検波電圧Vbをゲイン
コントロール電圧Vcとして記憶しておいて現フレーム
の電力制御初期電圧とするため、応答性良く利得制御す
ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにTDMA
方式の無線通信において1フレーム前の1フレーム分の
各タイムスロットのゲインコントロール電圧を記憶して
おき、これを現フレームの電力制御初期電圧として利得
制御を行うので、過渡応答(各タイムスロットの初期段
階で信号レベルが上下に激しくハンチングする)の影響
のない利得制御が可能であるが、上記従来の構成では、
1フレーム前の利得情報により現フレームの電力制御初
期電圧を決定しているため、端末等の移動によるフェー
ジング等で受信レベルが急激に低下した場合には、その
急激に低下したものを次のフレームの電力制御初期電圧
として利用するので、実際の検波電圧とは大きなずれが
生じ、正確な利得制御が行われない。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みて創案さ
れたものであって、数フレーム分の利得情報を記憶する
ことでフェージング等の影響のない状態で次のフレーム
の電力制御初期電圧を決定する自動利得制御回路を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自動利得制
御回路は、1フレーム前だけの検波電圧に基づくゲイン
コントロール電圧ではなく、複数の前フレームの検波電
圧に基づいた変化量制御のためのゲインコントロール電
圧と平均値制御のためのゲインコントロール電圧とを算
出し、現フレームの検波電圧がスレッショルドレベル以
上であって通常の入力のときは変化量制御のためのゲイ
ンコントロール電圧を電力制御初期電圧として利用し、
現フレームの検波電圧がスレッショルドレベル未満であ
ってフェージング等の影響を受けた入力であるときは平
均値制御のためのゲインコントロール電圧を電力制御初
期電圧として利用するように構成してある。
【0010】本発明によれば、過渡応答の影響はもとよ
りフェージング等による急激な受信レベルの変動の影響
のない利得制御を行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る請求項1の自動利得
制御回路は、前フレームの検波電圧に基づくゲインコン
トロール電圧を現フレームの電力制御初期電圧として電
力増幅回路に与える電力制御信号を決定して初期の利得
制御を行い、引き続いて現フレームの検波電圧から電力
制御信号を決定して利得制御を行う自動利得制御回路で
あって、複数の前フレームの検波電圧に基づいて変化量
制御のためのゲインコントロール電圧と平均値制御のた
めのゲインコントロール電圧とを算出し、現フレームの
検波電圧が所定のスレッショルドレベル以上のときに変
化量制御のためのゲインコントロール電圧を用いる一
方、スレッショルドレベル未満のときに平均値制御のた
めのゲインコントロール電圧を用いることを特徴として
いる。従来技術のように1フレーム前だけの検波電圧に
基づくゲインコントロール電圧ではなく、複数の前フレ
ームの検波電圧に基づいた変化量制御のためのゲインコ
ントロール電圧と平均値制御のためのゲインコントロー
ル電圧とを算出し、現フレームの検波電圧がスレッショ
ルドレベル以上であって通常の入力のときは変化量制御
のためのゲインコントロール電圧を電力制御初期電圧と
して利用し、現フレームの検波電圧がスレッショルドレ
ベル未満であってフェージング等の影響を受けた入力で
あるときは平均値制御のためのゲインコントロール電圧
を電力制御初期電圧として利用するので、過渡応答の影
響はもとよりフェージング等による急激な受信レベルの
変動の影響のない利得制御を行うことができる。
【0012】本発明に係る請求項2の自動利得制御回路
は、上記請求項1において、スレッショルドレベルを平
均値制御のためのゲインコントロール電圧に基づいて適
応的に可変するように構成してあることを特徴としてい
る。スレッショルドレベルが一定値に固定されている場
合には、検波レベルがその一定値未満のときは制御精度
のより高い変化量制御ができないが、スレッショルドレ
ベルを前の複数フレームの平均値として可変するので、
かなり低い検波レベルの場合でも適応的に変化量制御が
行えるようになり、平均値制御よりも正確な制御が可能
となるので、全体として最適な利得制御が行える。
【0013】本発明に係る請求項3の自動利得制御回路
は、上記請求項1を具体化するもので、受信信号を増幅
する電力増幅回路と、この電力増幅回路の出力を検波す
る検波回路と、検波電圧をディジタル変換するA/D変
換器と、そのディジタル値の検波電圧レベルを記憶する
メモリと、このメモリに記憶された複数の前フレームの
検波電圧レベルに基づいて変化量制御のためのゲインコ
ントロール電圧を算出する変化量制御部と、記憶された
複数の前フレームの検波電圧レベルに基づいて平均値制
御のためのゲインコントロール電圧を算出する平均値制
御部と、現フレームの検波電圧レベルが一定値のスレッ
ショルドレベル以上のときに前記変化量制御部のゲイン
コントロール電圧を出力させるとともに前記スレッショ
ルドレベル未満のときに前記平均値制御部のゲインコン
トロール電圧を出力させる切換え制御部と、各タイムス
ロットの初期段階で前記出力されたゲインコントロール
電圧を電力制御初期電圧として伝送し、引き続いて現フ
レームの検波電圧を切り換えて伝送するスイッチ部と、
このスイッチ部から入力した電圧に逆比例の関係で電力
制御信号を生成して利得制御のため前記電力増幅回路に
与える電力制御回路とを備えたことを特徴としている。
A/D変換器が検波電圧をディジタル値の検波電圧レベ
ルに変換し、それをメモリが記憶する。メモリは複数の
前フレームの検波電圧レベルを記憶する。平均値制御部
は複数の前フレームの検波電圧レベルに基づいて平均値
制御のためのゲインコントロール電圧を算出し、変化量
制御部は複数の前フレームの検波電圧レベルに基づいて
変化量制御のためのゲインコントロール電圧を算出す
る。そして、切換え制御部は現フレームの検波電圧レベ
ルが一定値のスレッショルドレベル以上のときに変化量
制御部のゲインコントロール電圧を出力させるとともに
前記スレッショルドレベル未満のときに平均値制御部の
ゲインコントロール電圧を出力させる。スイッチ部はタ
イムスロットの初期段階では出力されたゲインコントロ
ール電圧を電力制御回路に電力制御初期電圧として与
え、次の段階で引き続いて現フレームの検波電圧を与え
る。電力制御回路はこれらの電圧に従って電力増幅回路
を利得制御する。その結果として、過渡応答の影響はも
とよりフェージング等による急激な受信レベルの変動の
影響のない利得制御を行うことができる。
【0014】本発明に係る請求項4の自動利得制御回路
は、上記請求項2を具体化するもので、受信信号を増幅
する電力増幅回路と、この電力増幅回路の出力を検波す
る検波回路と、検波電圧を複数フレーム分にわたって保
持するサンプルホールド回路と、この保持された複数の
前フレームの検波電圧に基づいて変化量制御のためのゲ
インコントロール電圧を算出する変化量演算回路と、保
持された複数の前フレームの検波電圧に基づいて平均値
制御のためのゲインコントロール電圧を算出する平均値
演算回路と、この平均値演算回路の出力に基づいて可変
のスレッショルドレベルを発生するスレッショルドレベ
ル電圧発生回路と、現フレームの検波電圧と前記可変す
る平均値のスレッショルドレベルとを比較して検波電圧
が前記スレッショルドレベル以上のときに前記変化量演
算回路のゲインコントロール電圧を出力させるとともに
前記スレッショルドレベル未満のときに前記平均値演算
回路のゲインコントロール電圧を出力させる比較回路
と、各タイムスロットの初期段階で前記出力されたゲイ
ンコントロール電圧を電力制御初期電圧として伝送し、
引き続いて現フレームの検波電圧を切り換えて伝送する
スイッチ部と、このスイッチ部から入力した電圧に逆比
例の関係で電力制御信号を生成して利得制御のため前記
電力増幅回路に与える電力制御回路とを備えたことを特
徴としている。
【0015】サンプルホールド回路が複数の前フレーム
の検波電圧を保持する。平均値演算回路は複数の前フレ
ームの検波電圧に基づいて平均値制御のためのゲインコ
ントロール電圧を算出し、変化量演算回路は複数の前フ
レームの検波電圧に基づいて変化量制御のためのゲイン
コントロール電圧を算出する。スレッショルドレベル電
圧発生回路は平均値演算回路の出力に基づいて可変する
平均値のスレッショルドレベルを発生する。そして、比
較回路は現フレームの検波電圧が可変する平均値のスレ
ッショルドレベル以上のときに変化量制御のためのゲイ
ンコントロール電圧を出力させるとともに前記可変する
平均値のスレッショルドレベル未満のときに平均値制御
のためのゲインコントロール電圧を出力させる。スイッ
チ部はタイムスロットの初期段階では出力されたゲイン
コントロール電圧を電力制御回路に電力制御初期電圧と
して与え、次の段階で引き続いて現フレームの検波電圧
を与える。電力制御回路はこれらの電圧に従って電力増
幅回路を利得制御する。このように、数フレーム前の検
波電圧をそのままサンプルホールド回路に保持して変化
量制御または平均値制御を行うため高速な利得制御が行
える。また、スレッショルドレベルを平均値に応じて更
新していくため、入力レベルの違いにかかわらず、正確
に変化量制御と平均値制御の切り換えが行え、過渡応答
やフェージング等の影響のない利得制御をより高精度に
行うことができる。
【0016】以下、本発明に係る自動利得制御回路の実
施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】〔実施の形態1〕図1は実施の形態1に係
るTDMA方式の自動利得制御回路の電気的構成を示す
ブロック図である。図1において、1は入力した受信信
号の電力増幅を行う電力増幅回路、2は復調部(図示せ
ず)に対する出力への影響をあまり与えずに電力増幅回
路1からの出力電力の一部を取り出す方向性結合器、3
は取り出した出力電力の一部を着信レベルに比例した直
流電圧すなわち検波電圧Vbに変換する検波回路であ
る。10は検波電圧Vbをディジタル値に変換するA/
D変換器、11はディジタル変換された検波電圧レベル
を複数フレーム分にわたって各タイムスロットごとに記
憶するメモリである。
【0018】13は変化量制御部14と平均値制御部1
5と切換え制御部16とからなる制御部である。切換え
制御部16は、フェージング等による急激なレベルの変
化が起きた場合に最適な制御ができるように、あるスレ
ッショルドレベルVthを設定しておき、メモリ11から
入力される検波電圧レベルVbがスレッショルドレベル
Vth未満(Vb<Vth)になったときは平均値制御部1
5をアクティブにし、一方、その検波電圧レベルVbが
スレッショルドレベルVth以上(Vb≧Vth)になった
ときは変化量制御部14をアクティブにするように構成
されている。平均値制御部15は、3フレーム前までの
検波電圧レベルをVb1 ,Vb2 ,Vb3 としたとき、
現フレームのためのゲインコントロール電圧Vcを、 Vc=(Vb1 +Vb2 +Vb3 )/3 …………………………………(1) の演算によって求めるように構成されている。一方、変
化量制御部14は、現フレームのためのゲインコントロ
ール電圧Vcを、 Vc={(Vb2 −Vb1 )+(Vb3 −Vb2 )}/2+Vb3 ……(2) の演算によって求めるように構成されている。
【0019】9は平均値制御部15の出力と変化量制御
部14の出力とを切り換えるためのスイッチ部である。
このスイッチ部9は切換え制御部16によって制御され
る。
【0020】つまり、Vb<Vthのときは平均値制御部
15の出力を取り出し、Vb≧Vthのときは変化量制御
部14の出力を取り出す。12はスイッチ部9からのデ
ィジタル値をアナログ変換するD/A変換器、8は検波
回路3の出力とD/A変換器12の出力とを切り換える
ためのスイッチ部であり、このスイッチ部8は切換え制
御部16によって制御される。すなわち、各フレームの
各タイムスロットごとに、その初期段階でD/A変換器
12から現フレームのための前フレームによるゲインコ
ントロール電圧Vcを取り出し、引き続いて検波回路3
からの検波電圧Vbを取り出すように制御される。6は
スイッチ部8から入力したゲインコントロール電圧Vc
または検波電圧Vbに基づいてこれらの電圧に逆比例の
関係となる電圧の電力制御信号Vdを生成して電力増幅
回路1の利得制御のために与える電力制御回路である。
電力制御回路6は、タイムスロットごとに、ゲインコン
トロール電圧Vcを電力制御初期電圧として利得制御
し、引き続いて検波電圧Vbにより利得制御するように
構成されている。電力増幅回路1においては、電力制御
信号Vdに比例したゲイン(k・Vd)で電力増幅す
る。
【0021】以上のように構成された実施の形態1の自
動利得制御回路について、以下にその動作を説明する。
なお、本発明の本質は4フレーム目以降の説明にあり、
1フレーム目から3フレーム目までは単に順を追った説
明である。
【0022】受信された入力信号は電力増幅回路1で電
力増幅され、その出力電力の一部は方向性結合器2によ
って取り出され、検波回路3によって検波されて検波電
力に比例した直流の検波電圧Vbとなる。検波電圧Vb
は直接にスイッチ部8に導かれる一方、A/D変換器1
0に導かれてディジタルの検波電圧レベルVbに変換さ
れ、メモリ11に記憶される。
【0023】利得制御を行う1フレーム目では、検波回
路3からの検波電圧Vb1 がスイッチ部8を介して電力
制御回路6に入力され、検波電圧Vb1 と逆比例の関係
をもつ電力制御信号Vdに変換され、この電力制御信号
Vdが電力増幅回路1に与えられて、ゲインがk・Vd
となる状態で利得制御が行われる。一方、ディジタル変
換された検波電圧レベルVb1 はメモリ11に記憶され
る。
【0024】利得制御を行う2フレーム目では、1フレ
ーム目と同様に、検波回路3からの検波電圧Vb2 がス
イッチ部8を介して電力制御回路6に入力され、検波電
圧Vb2 と逆比例の関係をもつ電力制御信号Vdに変換
され、この電力制御信号Vdが電力増幅回路1に与えら
れて、ゲインがk・Vdとなる状態で利得制御が行われ
る。一方、ディジタル変換された検波電圧レベルVb2
はメモリ11に記憶される。
【0025】利得制御を行う3フレーム目では、1フレ
ーム目と2フレーム目での検波で得られた検波電圧レベ
ルVb1 ,Vb2 が利用される。すなわち、制御部13
において、切換え制御部16は変化量制御部14をアク
ティブにし、現フレームの電力制御初期電圧としてのゲ
インコントロール電圧Vcを、 Vc=(Vb2 −Vb1 )+Vb2 ………………………………………(3) によって演算する。切換え制御部16はスイッチ部9を
変化量制御部14側に切り換える。したがって、変化量
制御部14からのゲインコントロール電圧Vcがスイッ
チ部9を介してD/A変換器12に送られ、アナログ変
換されて得られたゲインコントロール電圧Vcがスイッ
チ部8を介して電力制御初期電圧として電力制御回路6
に入力される。電力制御回路6は各タイムスロットの初
期段階において電力制御初期電圧としてのゲインコント
ロール電圧Vcと逆比例の関係となる電力制御信号Vd
を生成し、電力増幅回路1に与える。電力増幅回路1は
電力制御信号Vdの電圧に比例したゲインk・Vdで入
力受信信号を増幅制御する。
【0026】この初期制御が終わると、制御部13にお
ける切換え制御部16はスイッチ部8を検波回路3側に
切り換え、引き続いて検波回路3からの検波電圧Vb3
がスイッチ部8を介して電力制御回路6に入力され、検
波電圧Vb3 と逆比例の関係をもつ電力制御信号Vdに
変換され、この電力制御信号Vdが電力増幅回路1に与
えられて、ゲインがk・Vdとなる状態で利得制御が行
われる。一方、ディジタル変換された検波電圧レベルV
3 はメモリ11に記憶される。
【0027】このように3フレーム目ではゲインコント
ロール電圧Vcを電力制御初期電圧として利得制御が行
われるため、引き続いて検波電圧Vb3 が電力制御回路
6に入力されたときに過渡応答の影響のない利得制御が
行われる。なお、この3フレーム目ではゲインコントロ
ール電圧Vcを式(3)による変化量制御で求めている
だけで平均値制御していないため、フェージング等の影
響は残る。
【0028】ここから本発明の本質に入るが、利得制御
を行う4フレーム目では、1フレーム目と2フレーム目
と3フレーム目での検波で得られた検波電圧レベルVb
1 ,Vb2 ,Vb3 が利用される。これらのレベルはメ
モリ11に記憶されている。
【0029】また、4フレーム目で検波された検波電圧
レベルVb4 もメモリ11に記憶される。制御部13に
おける切換え制御部16は、メモリ11から入力される
4フレーム目の検波電圧レベルVb4 をスレッショルド
レベルVthと比較する。そして、検波電圧レベルVb4
がスレッショルドレベルVth未満(Vb4 <Vth)であ
るときは、その原因がフェージング等の影響であるとし
て、平均値制御部15をアクティブにし、3フレーム前
までの検波電圧レベルVb1 ,Vb2 ,Vb3 を利用し
て現フレームのゲインコントロール電圧Vcを、 Vc=(Vb1 +Vb2 +Vb3 )/3 …………………………………(1) の演算によって求める。ゲインコントロール電圧Vcを
平均値で求めているので、変化量制御よりも不正確であ
るが、フェージング等の影響による信号レベルの極端な
低下を軽減できる。
【0030】また、検波電圧レベルVb4 がスレッショ
ルドレベルVth以上(Vb4 ≧Vth)であるときは、通
常の入力であるとして、変化量制御部14をアクティブ
にし、3フレーム前までの検波電圧レベルVb1 ,Vb
2 ,Vb3 を利用して現フレームのゲインコントロール
電圧Vcを、 Vc={(Vb2 −Vb1 )+(Vb3 −Vb2 )}/2+Vb3 ……(2) の演算によって求める。ゲインコントロール電圧Vcを
変化量で求めているので、平均値制御よりも正確な利得
制御が行える。
【0031】切換え制御部16は平均値制御部15をア
クティブにしたときはスイッチ部9を平均値制御部15
に切り換え、変化量制御部14をアクティブにしたとき
はスイッチ部9を変化量制御部14に切り換え、D/A
変換器12に送ってアナログ変換して、アナログのゲイ
ンコントロール電圧Vcをスイッチ部8を介して電力制
御回路6に与える。
【0032】図2にTDMAフレームの制御の状態を示
す。図2において、1フレーム目ないし3フレーム目の
1 〜a4 は検波電圧レベルVbがスレッショルドレベ
ルVth未満の信号を示し、4フレーム目のαは変化量制
御を、βは平均値制御を示している。最下段に示すスレ
ッショルドレベルVthはタイムスロットに関係なしに一
定値である。
【0033】1スロットに関しては、1フレーム目から
3フレーム目にいたるまで検波電圧レベルは減少してい
るが、いずれもスレッショルドレベルVth以上であるた
め、4フレーム目では、1フレーム目から3フレーム目
までの検波電圧レベルの変化量に基づいた制御である式
(2)に基づいた変化量制御αを実行する。
【0034】2スロットに関しては、1フレーム目から
2フレーム目にかけてレベルは少し減少するが、いずれ
もスレッショルドレベルVth以上である。3フレーム目
の信号a1 はフェージング等の影響によりスレッショル
ドレベルVth未満となっているため、1フレーム目から
3フレーム目までの検波電圧レベルの平均値に基づいた
制御である式(1)に基づいた平均値制御βを実行す
る。
【0035】3スロットに関しては、1フレーム目から
3フレーム目にいたるまで検波電圧レベルは減少し、い
ずれの信号a2 ,a3 ,a4 ともスレッショルドレベル
Vth未満となっているため、1フレーム目から3フレー
ム目までの検波電圧レベルの平均値に基づいた制御であ
る式(1)に基づいた平均値制御βを実行する。すなわ
ち、1つでもスレッショルドレベルVth未満のものがあ
れば、フェージング等の影響があるとして信号レベルの
極端な低下を軽減するために平均値制御βとするのであ
る。
【0036】4フレーム目の利得制御の前にはゲインコ
ントロール電圧Vcが決定されており、切換え制御部1
6がスイッチ部8をD/A変換器12側に切り換えるの
で、電力制御回路6に電力制御初期電圧としてのゲイン
コントロール電圧Vcが入力され、初期電圧としてのゲ
インコントロール電圧Vcと逆比例の関係をもつ電力制
御信号Vdに変換され、この電力制御信号Vdが電力増
幅回路1に与えられて、ゲインがk・Vdとなる状態で
利得制御が行われ、引き続いてスイッチ部8が検波回路
3側に切り換えられて検波電圧Vb4 が電力制御回路6
に入力され、同様にして利得制御が行われるため、過渡
応答の影響はもとよりフェージング等の影響のない利得
制御を行うことができる。なお、一方で、A/D変換器
10によりディジタル変換された検波電圧レベルVb4
はメモリ11に記憶される。
【0037】5フレーム目以降は、4フレーム目の動作
と同様な原理に基づいて直前の3つのフレームの検波電
圧レベルによりゲインコントロール電圧Vcが決定さ
れ、利得制御が実行される。
【0038】〔実施の形態2〕図3は実施の形態2に係
るTDMA方式の自動利得制御回路の電気的構成を示す
ブロック図である。図3において、1は入力した受信信
号の電力増幅を行う電力増幅回路、2は復調部(図示せ
ず)に対する出力への影響をあまり与えずに電力増幅回
路1からの出力電力の一部を取り出す方向性結合器、3
は取り出した出力電力の一部を着信レベルに比例した直
流電圧すなわち検波電圧Vbに変換する検波回路であ
る。17は数フレーム分の検波電圧Vbを保持するサン
プルホールド回路、24は変化量演算回路18と平均値
演算回路19からなる演算回路である。平均値演算回路
19は、3フレーム前までの検波電圧レベルをVb1
Vb2 ,Vb3 としたとき、現フレームのためのゲイン
コントロール電圧Vcを、 Vc=(Vb1 +Vb2 +Vb3 )/3 …………………………………(1) の演算によって求めるように構成されている。一方、変
化量演算回路18は、現フレームのためのゲインコント
ロール電圧Vcを、 Vc={(Vb2 −Vb1 )+(Vb3 −Vb2 )}/2+Vb3 ……(2) の演算によって求めるように構成されている。
【0039】25は平均値演算回路19の出力と変化量
演算回路18の出力とを切り換えるためのスイッチ部で
あり、このスイッチ部25は比較回路22によって制御
される。20は平均値演算回路19の出力電圧を保持す
るサンプルホールド回路、21はサンプルホールド回路
20からの電圧値に基づいてあるスレッショルドレベル
Vth2 を発生するスレッショルドレベル電圧発生回路、
22はサンプルホールド回路17からの現フレームの検
波電圧VbとスレッショルドレベルVth2 とを比較し、
検波電圧VbがスレッショルドレベルVth2 未満(Vb
<Vth2 )になったときはスイッチ部25を平均値演算
回路19側に切り換え、検波電圧Vbがスレッショルド
レベルVth2 以上(Vb≧Vth2 )になったときはスイ
ッチ部25を変化量演算回路18側に切り換えるように
機能する比較回路、26は検波回路3から出力される検
波電圧Vbとスイッチ部25から出力されるゲインコン
トロール電圧Vcとを切り換えて電力制御回路6に送る
スイッチ部、23はサンプルホールド回路17,20と
スイッチ部26の制御を行う制御部、6はスイッチ部2
6から入力したゲインコントロール電圧Vcまたは検波
電圧Vbに基づいてこれらの電圧に逆比例の関係となる
電圧の電力制御信号Vdを生成して電力増幅回路1の利
得制御のために与える電力制御回路である。電力制御回
路6は、タイムスロットごとに、ゲインコントロール電
圧Vcを電力制御初期電圧として利得制御し、引き続い
て検波電圧Vbにより利得制御するように構成されてい
る。電力増幅回路1においては、電力制御信号Vdに比
例したゲイン(k・Vd)で電力増幅する。
【0040】以上のように構成された実施の形態2の自
動利得制御回路について、以下にその動作を説明する。
なお、本発明の本質は4フレーム目以降の説明にあり、
1フレーム目から3フレーム目までは単に順を追った説
明である。
【0041】受信された入力信号は電力増幅回路1で電
力増幅され、その出力電力の一部は方向性結合器2によ
って取り出され、検波回路3によって検波されて検波電
力に比例した直流の検波電圧Vbとなる。検波電圧Vb
は直接にスイッチ部26に導かれる一方、サンプルホー
ルド回路17に導かれて保持される。
【0042】利得制御を行う1フレーム目では、検波回
路3からの検波電圧Vb1 がスイッチ部26を介して電
力制御回路6に入力され、検波電圧Vb1 と逆比例の関
係をもつ電力制御信号Vdに変換され、この電力制御信
号Vdが電力増幅回路1に与えられて、ゲインがk・V
dとなる状態で利得制御が行われる。一方、検波電圧V
1 はサンプルホールド回路17に保持される。
【0043】利得制御を行う2フレーム目では、1フレ
ーム目と同様に、検波回路3からの検波電圧Vb2 がス
イッチ部26を介して電力制御回路6に入力され、検波
電圧Vb2 と逆比例の関係をもつ電力制御信号Vdに変
換され、この電力制御信号Vdが電力増幅回路1に与え
られて、ゲインがk・Vdとなる状態で利得制御が行わ
れる。一方、検波電圧Vb2 はサンプルホールド回路1
7に保持される。
【0044】利得制御を行う3フレーム目では、1フレ
ーム目と2フレーム目での検波で得られ、サンプルホー
ルド回路17に保持されている検波電圧レベルVb1
Vb2 が利用される。すなわち、変化量演算回路18に
よって現フレームの電力制御初期電圧としてのゲインコ
ントロール電圧Vcが、 Vc=(Vb2 −Vb1 )+Vb2 ………………………………………(3) によって演算され、このゲインコントロール電圧Vcが
電力制御初期電圧として電力制御回路6に与えられるよ
うにスイッチ部25,26が切り換えられる。電力制御
回路6は各タイムスロットの初期段階において電力制御
初期電圧としてのゲインコントロール電圧Vcと逆比例
の関係となる電力制御信号Vdを生成し、電力増幅回路
1に与える。電力増幅回路1は電力制御信号Vdの電圧
に比例したゲインk・Vdで入力受信信号を増幅制御す
る。この初期制御が終わると、制御部23におけるスイ
ッチ部26を検波回路3側に切り換え、引き続いて検波
回路3からの検波電圧Vb3 がスイッチ部26を介して
電力制御回路6に入力され、検波電圧Vb3 と逆比例の
関係をもつ電力制御信号Vdに変換され、この電力制御
信号Vdが電力増幅回路1に与えられて、ゲインがk・
Vdとなる状態で利得制御が行われる。一方、3フレー
ム目の検波電圧Vb3 はサンプルホールド回路17に保
持される。
【0045】このように3フレーム目ではゲインコント
ロール電圧Vcを電力制御初期電圧として利得制御が行
われるため、引き続いて検波電圧Vb3 が電力制御回路
6に入力されたときに過渡応答の影響のない利得制御が
行われる。なお、この3フレーム目ではゲインコントロ
ール電圧Vcを式(3)による変化量制御で求めている
だけで平均値制御していないため、フェージング等の影
響は残る。
【0046】ここから本発明の本質に入るが、利得制御
を行う4フレーム目では、1フレーム目と2フレーム目
と3フレーム目での検波で得られた検波電圧レベルVb
1 ,Vb2 ,Vb3 が利用される。これらのレベルはサ
ンプルホールド回路17に保持されている。また、4フ
レーム目で検波された検波電圧レベルVb4 もサンプル
ホールド回路17に保持される。演算回路24において
4フレーム目でのゲインコントロール電圧Vcが算出さ
れる。すなわち、平均値演算回路19は、3フレーム前
までの検波電圧レベルVb1 ,Vb2 ,Vb3 を利用し
て現フレームのゲインコントロール電圧Vcを、 Vc=(Vb1 +Vb2 +Vb3 )/3 …………………………………(1) の演算によって求める。ゲインコントロール電圧Vcを
平均値で求めているので、変化量制御よりも不正確であ
るが、フェージング等の影響による信号レベルの極端な
低下を軽減できる。一方、変化量演算回路18は、現フ
レームのゲインコントロール電圧Vcを、 Vc={(Vb2 −Vb1 )+(Vb3 −Vb2 )}/2+Vb3 ……(2) の演算によって求める。ゲインコントロール電圧Vcを
変化量で求めているので、平均値制御よりも正確な利得
制御が行える。
【0047】ゲインコントロール電圧Vcが平均値演算
回路19から出力されるか変化量演算回路18から出力
されるかは比較回路22によるスイッチ部25の制御に
よる。サンプルホールド回路20は平均値演算回路19
からの式(1)の平均値Vcを保持し、これをスレッシ
ョルドレベル電圧発生回路21に与えると、スレッショ
ルドレベル電圧発生回路21は平均値Vcに基づいてス
レッショルドレベルVth2 を発生し、比較回路22に与
える。比較回路22では、サンプルホールド回路17か
らの現フレームの検波電圧Vb4 とスレッショルドレベ
ルVth2 とを比較する。そして、検波電圧Vb4 がスレ
ッショルドレベルVth2 未満(Vb4 <Vth2 )である
ときは、その原因がフェージング等の影響であるとし
て、平均値制御を行うべくスイッチ部25を平均値演算
回路19側に切り換える。
【0048】また、検波電圧Vb4 がスレッショルドレ
ベルVth2 以上(Vb4 ≧Vth2 )であるときは、通常
の入力であるとして、変化量制御を行うべくスイッチ部
25を変化量演算回路18側に切り換える。
【0049】実施の形態1の場合はスレッショルドレベ
ルが一定値に固定されていたため、その一定値未満の検
波レベルのときは制御精度のより高い変化量制御ができ
なかった。これに対して実施の形態2の場合はスレッシ
ョルドレベルを前の3フレームの平均値として可変する
ので、かなり低い検波レベルの場合でも適応的に変化量
制御が行えるようになったのであり、平均値制御よりも
正確な制御が可能となるので、全体として最適な利得制
御が行える。
【0050】スイッチ部25から得られたゲインコント
ロール電圧Vcはスイッチ部26を介して電力制御回路
6に与えられる。
【0051】図4にTDMAフレームの制御の状態を示
す。図4において、最下段にはタイムスロットごとに可
変する平均値のスレッショルドレベルVth2 を示してい
る。
【0052】3フレーム目のa5 はその検波電圧がその
変化したスレッショルドレベル未満となった信号を示
し、4フレーム目のαは変化量制御を、βは平均値制御
を示している。スレッショルドレベルVth2 に関して
は、1回目の利得制御のときにはデフォルト値(設計者
が決めた初期値)を定義し、2回目の利得制御からは平
均値演算回路19の出力に基づいて決定される。
【0053】1スロットに関しては、1フレーム目から
3フレーム目にいたるまで検波電圧レベルは減少してい
るが、いずれも可変する平均値のスレッショルドレベル
Vth2-1 以上であるため、4フレーム目では、1フレー
ム目から3フレーム目までの検波電圧レベルの変化量に
基づいた制御である式(2)に基づいた変化量制御αを
実行する。
【0054】2スロットに関しては、1フレーム目から
2フレーム目にかけてレベルは少し減少するが、いずれ
も可変する平均値のスレッショルドレベルVth2-2 以上
である。3フレーム目の信号a5 はフェージング等の影
響によりスレッショルドレベルVth2-2 未満となってい
るため、1フレーム目から3フレーム目までの検波電圧
レベルの平均値に基づいた制御である式(1)に基づい
た平均値制御βを実行する。
【0055】3スロットに関しては、1フレーム目から
3フレーム目にいたるまで検波電圧レベルは減少してい
るが、いずれも可変する平均値のスレッショルドレベル
Vth2-3 以上であるため、4フレーム目では、1フレー
ム目から3フレーム目までの検波電圧レベルの変化量に
基づいた制御である式(2)に基づいた変化量制御αを
実行する。
【0056】4フレーム目の利得制御の前にはゲインコ
ントロール電圧Vcが決定されており、制御部23がス
イッチ部26をスイッチ部25側に切り換えるので、電
力制御回路6に電力制御初期電圧としてのゲインコント
ロール電圧Vcが入力され、初期電圧としてのゲインコ
ントロール電圧Vcと逆比例の関係をもつ電力制御信号
Vdに変換され、この電力制御信号Vdが電力増幅回路
1に与えられて、ゲインがk・Vdとなる状態で利得制
御が行われ、引き続いてスイッチ部26が検波回路3側
に切り換えられて検波電圧Vb4 が電力制御回路6に入
力され、同様にして利得制御が行われるため、過渡応答
の影響はもとよりフェージング等の影響のない利得制御
を行うことができる。なお、一方で、4フレーム目の検
波電圧Vb4 はサンプルホールド回路17により保持さ
れる。
【0057】5フレーム目以降は、4フレーム目の動作
と同様な原理に基づいて直前の3つのフレームの検波電
圧レベルによりゲインコントロール電圧Vcが決定さ
れ、利得制御が実行される。
【0058】実施の形態2によれば、数フレーム前の検
波電圧をそのままサンプルホールド回路17に保持して
変化量制御または平均値制御を行うため高速な利得制御
が行える。また、スレッショルドレベルVth2 を平均値
に応じて更新していくため、入力レベルの違いにかかわ
らず、正確に変化量制御と平均値制御の切り換えが行
え、上記のように過渡応答の影響はもとよりフェージン
グ等の影響のない利得制御を行うことができる。
【0059】
【発明の効果】本発明に係る自動利得制御回路によれ
ば、現フレームの検波電圧がスレッショルドレベル以上
であって通常の入力のときは変化量制御のためのゲイン
コントロール電圧を電力制御初期電圧として利用し、現
フレームの検波電圧がスレッショルドレベル未満であっ
てフェージング等の影響を受けた入力であるときは平均
値制御のためのゲインコントロール電圧を電力制御初期
電圧として利用するように構成してあるので、過渡応答
の影響はもとよりフェージング等による急激な受信レベ
ルの変動の影響のない利得制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る自動利得制御回路
の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1の場合のTDMAフレームの一例
を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る自動利得制御回路
の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態2の場合のTDMAフレームの一例
を示す図である。
【図5】従来技術に係る自動利得制御回路の電気的構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1……電力増幅回路 2……方向性結合器 3……検波回路 6……電力制御回路 8……スイッチ部 9……スイッチ部 10……A/D変換器 11……メモリ 12……D/A変換器 13……制御部 14……変化量制御部 15……平均値制御部 16……切換え制御部 17……サンプルホールド回路 18……変化量演算回路 19……平均値演算回路 20……サンプルホールド回路 21……スレッショルドレベル電圧発生回路 22……比較回路 23……制御部 24……演算回路 25……スイッチ部 26……スイッチ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前フレームの検波電圧に基づくゲインコ
    ントロール電圧を現フレームの電力制御初期電圧として
    電力増幅回路に与える電力制御信号を決定して初期の利
    得制御を行い、引き続いて現フレームの検波電圧から電
    力制御信号を決定して利得制御を行う自動利得制御回路
    であって、複数の前フレームの検波電圧に基づいて変化
    量制御のためのゲインコントロール電圧と平均値制御の
    ためのゲインコントロール電圧とを算出し、現フレーム
    の検波電圧が所定のスレッショルドレベル以上のときに
    変化量制御のためのゲインコントロール電圧を用いる一
    方、スレッショルドレベル未満のときに平均値制御のた
    めのゲインコントロール電圧を用いることを特徴とする
    自動利得制御回路。
  2. 【請求項2】 スレッショルドレベルを平均値制御のた
    めのゲインコントロール電圧に基づいて適応的に可変す
    るように構成してあることを特徴とする請求項1に記載
    の自動利得制御回路。
  3. 【請求項3】 受信信号を増幅する電力増幅回路と、こ
    の電力増幅回路の出力を検波する検波回路と、検波電圧
    をディジタル変換するA/D変換器と、そのディジタル
    値の検波電圧レベルを記憶するメモリと、このメモリに
    記憶された複数の前フレームの検波電圧レベルに基づい
    て変化量制御のためのゲインコントロール電圧を算出す
    る変化量制御部と、記憶された複数の前フレームの検波
    電圧レベルに基づいて平均値制御のためのゲインコント
    ロール電圧を算出する平均値制御部と、現フレームの検
    波電圧レベルが一定値のスレッショルドレベル以上のと
    きに前記変化量制御部のゲインコントロール電圧を出力
    させるとともに前記スレッショルドレベル未満のときに
    前記平均値制御部のゲインコントロール電圧を出力させ
    る切換え制御部と、各タイムスロットの初期段階で前記
    出力されたゲインコントロール電圧を電力制御初期電圧
    として伝送し、引き続いて現フレームの検波電圧を切り
    換えて伝送するスイッチ部と、このスイッチ部から入力
    した電圧に逆比例の関係で電力制御信号を生成して利得
    制御のため前記電力増幅回路に与える電力制御回路とを
    備えたことを特徴とする自動利得制御回路。
  4. 【請求項4】 受信信号を増幅する電力増幅回路と、こ
    の電力増幅回路の出力を検波する検波回路と、検波電圧
    を複数フレーム分にわたって保持するサンプルホールド
    回路と、この保持された複数の前フレームの検波電圧に
    基づいて変化量制御のためのゲインコントロール電圧を
    算出する変化量演算回路と、保持された複数の前フレー
    ムの検波電圧に基づいて平均値制御のためのゲインコン
    トロール電圧を算出する平均値演算回路と、この平均値
    演算回路の出力に基づいて可変のスレッショルドレベル
    を発生するスレッショルドレベル電圧発生回路と、現フ
    レームの検波電圧と前記可変する平均値のスレッショル
    ドレベルとを比較して検波電圧が前記スレッショルドレ
    ベル以上のときに前記変化量演算回路のゲインコントロ
    ール電圧を出力させるとともに前記スレッショルドレベ
    ル未満のときに前記平均値演算回路のゲインコントロー
    ル電圧を出力させる比較回路と、各タイムスロットの初
    期段階で前記出力されたゲインコントロール電圧を電力
    制御初期電圧として伝送し、引き続いて現フレームの検
    波電圧を切り換えて伝送するスイッチ部と、このスイッ
    チ部から入力した電圧に逆比例の関係で電力制御信号を
    生成して利得制御のため前記電力増幅回路に与える電力
    制御回路とを備えたことを特徴とする自動利得制御回
    路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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