JPH09148891A - モノステーブルマルチバイブレータ回路 - Google Patents

モノステーブルマルチバイブレータ回路

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JPH09148891A
JPH09148891A JP7331162A JP33116295A JPH09148891A JP H09148891 A JPH09148891 A JP H09148891A JP 7331162 A JP7331162 A JP 7331162A JP 33116295 A JP33116295 A JP 33116295A JP H09148891 A JPH09148891 A JP H09148891A
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input
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JP7331162A
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Satoshi Matsuura
聡 松浦
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Ando Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定に高速動作が可能なモノステーブルマル
チバイブレータ回路を提供する。 【解決手段】 クロック入力端に入力パルス信号が与え
られ、D入力端がHレベルに固定されたD型フリップフ
ロップ3と、このD型フリップフロップ3のQ正転出力
端からの信号を入力して遅延時間td を与える遅延回路
4と、この遅延回路4の立ち上がり出力を検出して所定
幅のパルス信号に変換する微分回路5とを具備し、微分
回路5の出力をD型フリップフロップ3のR入力端に帰
還するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パルスエッジの
入力によって一定の幅を持つパルスを出力するモノステ
ーブルマルチバイブレータ回路についてのものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、モノステーブルマルチバイブ
レータ回路には、大別して、ゲート回路と遅延回路を組
み合わせるもの、SR型フリップフロップを用いるも
の、D型フリップフロップを用いるもの、の三種があ
る。このうち、前二種は入力パルス幅に対する制限が厳
しく使いにくいので、最後のD型フリップフロップを用
いるものが多く使われている。したがって、これを従来
技術として、図8と図9により説明する。
【0003】図8は従来技術によるモノステーブルマル
チバイブレータ回路のブロック図である。同図におい
て、1は入力端子、2は出力端子、3はD型フリップフ
ロップ(以下、D−FFという。)、4は遅延時間がt
d である遅延回路である。D−FF3のD入力はHレベ
ルに固定されており、クロック入力端は入力端子1に、
Q正転出力端は出力端子2及び遅延回路4の入力端に、
R(リセット)入力端は遅延回路4の出力端に、それぞ
れ接続されている。
【0004】いま、D−FF3が、電源投入時あるいは
所定の時点で、図には示されていない手段によってあら
かじめリセットされ、Q正転出力がLレベル、Q反転出
力がHレベルにあるものとする。この場合の回路動作を
図9に示すタイミングチャートを参照して説明する。同
図において、INは入力端子1、QはD−FF3のQ正
転出力端、RはD−FF3のR入力端における論理信号
を表している。
【0005】入力端子1に立ち上がりエッジが与えられ
ると、D−FF3のQ正転出力は、そのD入力がHレベ
ルなので、伝搬遅延時間tpdck→Q のあとLレベルから
Hレベルへ立ち上がる。Q正転出力が立ち上がった後、
遅延回路4の遅延時間td だけ経過してR入力が立ち上
がる。
【0006】R入力が立ち上がってからD−FF3の伝
搬遅延時間tpd R→Q だけ経過すると、D−FF3はリ
セットされ、Q正転出力はHからLレベルに立ち下が
り、出力端子2にはパルス幅が(td +tpd R→Q )に
等しいパルスが出力される。
【0007】Q正転出力の立ち下がりエッジは遅延回路
4を経てR入力端に与えられる。R入力が立ち下がって
からリリース時間trel だけ経つと、D−FF3はリセ
ットが解除され、初期状態に戻って次の入力を待つ状態
になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術によるモノス
テーブルマルチバイブレータ回路では、出力パルス幅と
リセットパルス幅が同じであるため、入力パルスの間隔
は(2td +tpdck→Q+tpd R→Q +trel )以上に
制限される。この制限は、出力パルス幅は広いが回路の
必要とするリセットパルス幅は狭くてもよい場合に顕著
な問題となり、回路の高速動作に限界を与えていた。
【0009】この限界を回避するための技術が特開昭6
1−170120の第3図の一部に開示されている。こ
の技術は、リセットパルス幅を削減することにより入力
最小パルス間隔を短縮しようとするものである。この技
術を図10と図11を用いて説明する。
【0010】図10は従来技術により高速動作限界を改
善したモノステーブルマルチバイブレータ回路のブロッ
ク図である。同図において、8はANDゲートであり、
その他の符号部分は図8と同じである。
【0011】この回路構成は、図8に示した従来のモノ
ステーブルマルチバイブレータ回路とはD−FF3のQ
正転出力端からR入力端への帰還路だけが異なってお
り、D−FF3のQ正転出力経路を2分岐して、一方を
ANDゲート8の第1の入力端に接続し、他方を遅延回
路4の入力端に接続し、さらにこの遅延回路4の出力端
をANDゲート8の第2の入力端に接続し、ANDゲー
ト8の出力端をD−FF3のR入力端へ接続したもの
で、その他の接続は図8と同じである。
【0012】いま、D−FF3が、電源投入時あるいは
所定の時点で、図には示されていない手段によってあら
かじめリセットされ、Q正転出力がLレベル、Q反転出
力がHレベルにあるものとする。この場合の回路動作を
図11に示すタイミングチャートを参照して説明する。
同図において、Xは遅延回路4の出力端における論理信
号を表すものであり、他の符号は図9と同じである。
【0013】入力端子1に立ち上がりエッジが与えられ
ると、D−FF3のD入力がHレベルなので、D−FF
3のQ正転出力は伝搬遅延時間tpdck→Q のあと、Lレ
ベルからHレベルへ立ち上がる。Q正転出力が立ち上が
った後、遅延回路4の遅延時間td だけ経過すると、遅
延回路4の出力すなわちANDゲート8の第2の入力が
立ち上がる。
【0014】ANDゲート8の第1の入力にはD−FF
3のQ正転出力が直接加えられており、この時点ではす
でにHレベルにある。このため、ANDゲート8の第2
の入力が立ち上がった後、ANDゲート8の伝搬遅延時
間tpdAND だけ経過すると、ANDゲート8の出力が立
ち上がってD−FF3のR入力端に送られる。
【0015】R入力が立ち上がってからD−FF3の伝
搬遅延時間tpd R→Q だけ経過すると、D−FF3はリ
セットされ、Q正転出力はHからLレベルに立ち下が
り、出力端子2にはパルス幅が(td +tpdAND +tpd
R→Q )に等しいパルスが出力される。
【0016】この時点では、ANDゲート8の第2の入
力は遅延回路4によってHレベルに保たれている。この
ため、D−FF3のQ正転出力の立ち下がりエッジがA
NDゲート8の第1の入力に与えられると、ANDゲー
ト8の出力は伝搬遅延時間tpdAND だけ経過すると立ち
下がり、D−FF3のR入力端に与えられる。R入力が
立ち下がってからリリース時間trel だけ経過すると、
D−FF3はリセットが解除され、初期状態に戻って次
の入力の待機状態になる。
【0017】以上のように改良された従来技術によるモ
ノステーブルマルチバイブレータ回路では、入力パルス
の間隔が(td +tpdck→Q +tpd R→Q +2tpdAND
+trel )に削減され、高速動作限界を改善できる。し
かしながら、D−FF3のR入力へのパルス幅が(tpd
R→Q +tpdAND )と極めて狭く、D−FF3のR入力
パルス幅の規格を満たせず、不安定な動作を招くおそれ
があった。
【0018】この発明は、安定に高速動作が可能なモノ
ステーブルマルチバイブレータ回路を提供することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明は、クロック入力端に入力パルス信号が与
えられ、データ入力端がハイレベル、ローレベルのいず
れか一方に固定されたD型フリップフロップ3と、この
D型フリップフロップ3のデータ出力端からの信号を入
力して所定の遅延時間td を与える遅延回路4と、この
遅延回路4の立ち上がり出力を検出して所定幅のパルス
信号に変換する微分回路5とを具備し、前記データ入力
端がハイレベルに固定されている場合には前記微分回路
5の出力を前記D型フリップフロップ3のリセット入力
端に与え、前記データ入力端がローレベルに固定されて
いる場合には前記微分回路5の出力をセット入力端に与
えるようにした。
【0020】または、クロック入力端に入力パルス信号
が与えられ、データ入力端がハイレベル、ローレベルの
いずれか一方に固定されたD型フリップフロップ3と、
このD型フリップフロップ3のデータ正転出力からの信
号を入力して第1の遅延時間td1を与える第1の遅延回
路4と、前記D型フリップフロップ3のデータ反転出力
からの信号を入力して前記第1の遅延時間td1とは異な
る第2の遅延時間td2を与える第2の遅延回路6と、前
記第1及び第2の遅延回路4・6の出力を入力して排他
的論理和を演算出力する排他的論理和回路7とを具備
し、前記データ入力端がハイレベルに固定されている場
合には前記排他的論理和回路7の出力を前記D型フリッ
プフロップ3のリセット反転入力端に与え、前記データ
入力端がローレベルに固定されている場合には前記排他
的論理和回路7の出力を前記D型フリップフロップ3の
セット反転入力端に与えるようにした。
【0021】または、クロック入力端に入力パルス信号
が与えられ、データ入力端がハイレベル、ローレベルの
いずれか一方に固定されたD型フリップフロップ3と、
このD型フリップフロップ3のデータ反転出力端からの
信号を入力して第1の遅延時間td1を与える第1の遅延
回路4と、前記D型フリップフロップ3のデータ正転出
力端からの信号と前記第1の遅延回路4の出力を入力し
て排他的論理和を演算出力する排他的論理和回路7と、
この排他的論理和回路7の出力を入力して第2の遅延時
間td2 を与える第2の遅延回路6とを具備し、前記デー
タ入力端がハイレベルに固定されている場合には前記第
2の遅延回路6の出力を前記D型フリップフロップ3の
リセット反転入力端に与え、前記データ入力端がローレ
ベルに固定されている場合には前記第2の遅延回路6の
出力を前記D型フリップフロップ3のセット反転入力端
に与えるようにした。
【0022】前記微分回路5は、第1の入力端に前記第
1の遅延回路4の出力が与えられ、第2の入力端がロー
レベルに固定される第1のOR/NOR回路51と、こ
の第1のOR/NOR回路51のOR出力を入力とする
第2の遅延回路52と、第1の入力端に前記第1のOR
/NOR回路51のNOR出力が与えられ、第2の入力
端に前記第2の遅延回路52の出力が与えられる第2の
OR/NOR回路53とを備え、前記第2のOR/NO
R回路53のNOR出力を前記D型フリップフロップ3
のリセット入力端またはセット入力端に与えるようにし
た。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を参照してこの
発明の実施の形態を詳細に説明する。図1はこの発明に
係るモノステーブルマルチバイブレータ回路の第1の実
施形態の構成を示すものである。図1において、5は微
分回路であり、その他の構成は図8と同じであるので、
同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0024】図1に示す遅延回路4の出力端は微分回路
5の入力端に接続されている。遅延回路4の遅延時間は
td であり、微分回路5はステップパルスの立ち上がり
を入力されるとパルス幅tpwのパルスを発生するものと
する。
【0025】D−FF3のD入力はHレベルに固定され
ており、クロック入力端は入力端子1に、Q正転出力端
は出力端子2及び遅延回路4の入力端に、R入力端は微
分回路5の出力端に、それぞれ接続されている。
【0026】いま、D−FF3が、電源投入時あるいは
所定の時点で、図には示されていない手段によってあら
かじめリセットされ、Q正転出力がLレベル、Q反転出
力がHレベルにあるものとする。この場合の回路動作を
図2に示すタイミングチャートを参照して説明する。同
図において、Xは遅延回路4の出力における論理信号を
表すものであり、他の符号は図11と同じである。
【0027】入力端子1に立ち上がりエッジが与えられ
ると、D−FF3のD入力がHレベルなので、D−FF
3のQ正転出力は伝搬遅延時間tpdck→Q のあと、Lレ
ベルからHレベルへ立ち上がる。Q正転出力が立ち上が
った後、td だけ経過すると、Q正転出力の立ち上がり
エッジが遅延回路4を経て微分回路5へ入力される。微
分回路5により、立ち上がりエッジはパルス幅tpwのパ
ルスに変換され、微分回路5の伝搬遅延時間tpdDIFFだ
け経過すると、このパルスがD−FF3のR入力端へ与
えられるようになる。
【0028】R入力が立ち上がってD−FF3の伝搬遅
延時間tpd R→Q だけ経過すると、D−FF3はリセッ
トされ、Q正転出力はHレベルからLレベルに立ち下が
り、出力端子2にはパルス幅が(td +tpdDIFF+tpd
R→Q )に等しいパルスが出力される。微分回路5の出
力すなわちD−FF3のR入力は立ち上がってからtpw
だけ経過すると立ち下がり、さらにリリース時間trel
だけ経過すると、D−FF3はリセットが解除され、初
期状態に戻って次の入力の待機状態になる。
【0029】なお、Q正転出力の立ち下がりエッジは遅
延回路4を経て微分回路5に入力されるが、微分回路5
は立ち下がりエッジに対しては反応しない。
【0030】したがって、上記構成によれば、入力パル
スの間隔は(td +tpw+tpdck→Q +tpdDIFF+tre
l )となり、さらにリセットパルス幅を必要充分な広さ
にできるので、従来の技術によるものより安定で高速な
動作が可能になる。
【0031】なお、この発明は、遅延回路4と微分回路
5の接続順序に依存するものではない。すなわち、図1
に示したような遅延回路4の出力を微分回路5の入力に
接続したもののほか、微分回路5の出力を遅延回路4の
入力に接続したものも同様の効果を得られる。
【0032】図3はこの発明に係るモノステーブルマル
チバイブレータ回路の第2の実施形態の構成を示すもの
で、4は第1の遅延回路、6は第2の遅延回路、7はE
X−OR(排他的論理和)回路であり、その他の符号部
分は図1と同じである。D−FF3のQ正転出力端は出
力端子2と第1の遅延回路4の入力端に接続され、Q反
転出力端は第2の遅延回路6の入力端に接続されてい
る。
【0033】第1及び第2の遅延回路4、6の出力は共
にEX−OR回路7の入力端に接続され、EX−OR回
路7の出力端はD−FF3のR反転入力端に接続されて
いる。第1の遅延回路4の遅延時間はtd1、第2の遅延
回路6の遅延時間はtd2であり、td1<td2とする。t
d1とtd2の大小関係は説明の都合による便宜的なもので
ある。
【0034】いま、D−FF3が、電源投入時あるいは
所定の時点で、図には示されていない手段によってあら
かじめリセットされ、Q正転出力がLレベル、Q反転出
力がHレベルにあり、EX−OR回路7の出力がHレベ
ルであるものとする。この場合の回路動作を図4に示す
タイミングチャートを参照して説明する。同図におい
て、Xは第1の遅延回路4の出力端、Q´(´は反転を
表すものとする。以下、同様)はD−FF3のQ反転出
力端、Yは第2の遅延回路6の出力端における論理信
号、R´はD−FF3のR反転出力端を表すものであ
り、他の符号は図2と同じである。
【0035】入力端子1に立ち上がりエッジが与えられ
ると、D−FF3のD入力がHレベルなので、D−FF
3のQ正転出力は伝搬遅延時間tpdck→Q のあと、Lレ
ベルからHレベルへ立ち上がり、Q反転出力は伝搬遅延
時間tpdck→Q´の経過後に立ち下がる。
【0036】Q正転出力が立ち上がった後、td1だけ経
過すると、Q正転出力の立ち上がりエッジが第1の遅延
回路4を経てEX−OR回路7の第1の入力端に入力さ
れる。この時点で、EX−OR回路7の第2の入力はH
レベルなので、EX−OR回路7の出力すなわちD−F
F3のR反転入力は立ち下がり、D−FF3にはリセッ
トがかかる。
【0037】R反転入力が立ち下がってD−FF3の伝
搬遅延時間tpdR´→Qだけ経過すると、D−FF3はリ
セットされ、Q正転出力はHレベルからLレベルに立ち
下がり、出力端子2にはパルス幅が(td1+tpdEXOR+
tpdR´→Q ) に等しいパルスが出力される。つまり、
出力パルス幅は第1の遅延回路4の遅延時間td1で設定
することができ、第2の遅延回路6の遅延時間td2とは
独立なものとなる。
【0038】一方、Q反転出力の立ち下がった後、td2
だけ経過すると、Q反転出力の立ち下がりエッジが第2
の遅延回路6を経て、EX−OR回路7の第2の入力端
に入力される。EX−OR回路7の第1の入力はHレベ
ルのままなので、EX−OR回路7の出力、すなわちD
−FF3のR反転入力は立ち上がる。したがって、リセ
ットパルス幅は(td2+tpdEXOR+tpdck→Q´)−
(td1+tpdEXOR+tpdck→Q )となる。つまり、リセ
ットパルス幅は第2の遅延回路6の遅延時間td2を、出
力パルス幅によって決まる第1の遅延回路4の遅延時間
td1に応じて設定することにより、最適なものとするこ
とができる。
【0039】D−FF3のR反転入力が立ち上がってか
らtrel だけ経過すると、D−FF3はリセットが解除
され、初期状態に戻って次の入力の待機状態になる。こ
の実施形態は、第1の実施形態における遅延回路4と微
分回路5の機能を、第1及び第2の遅延回路4、6とE
X−OR回路7で構成したものといえる。
【0040】図5はこの発明に係るモノステーブルマル
チバイブレータ回路の第3の実施形態の構成を示すもの
である。同図において、1〜4、6、7の符号部分は図
3と同じであるが、接続関係が異なる。
【0041】D−FF3のQ正転出力端は出力端子2と
EX−OR回路7の第1の入力端に接続され、Q反転出
力端は第1の遅延回路4の入力端に接続されている。第
1の遅延回路4の出力端はEX−OR回路7の第2の入
力端に接続され、EX−OR回路7の出力端は第2の遅
延回路6の入力端に接続され、第2の遅延回路6の出力
端はD−FF3のR反転入力端に接続されている。第1
の遅延回路4の遅延時間はtd1、第2の遅延回路6の遅
延時間はtd2とする。
【0042】いま、D−FF3が、電源投入時あるいは
所定の時点で、図には示されていない手段によってあら
かじめリセットされており、Q正転出力がLレベル、Q
反転出力がHレベルにあり、EX−OR回路7の出力が
Hレベルであるものとする。この場合の回路動作を図6
に示すタイミングチャートを参照して説明する。図6に
おいて、Xは第1の遅延回路4の出力端、YはEX−O
R回路7の出力端における論理信号を表すものであり、
他の符号は図2と同じである。
【0043】入力端子1に立ち上がりエッジが与えられ
ると、D−FF3のD入力がHレベルなので、D−FF
3のQ正転出力は伝搬遅延時間tpdck→Q のあと、Lレ
ベルからHレベルへ立ち上がり、Q反転出力は伝搬遅延
時間tpdck→Q´ の経過後に立ち下がる。Q正転出力か
らの立ち上がりエッジはEX−OR回路7の第1の入力
端に入力される。この時点で、EX−OR回路7の第2
の入力はHレベルなので、EX−OR回路7の出力は立
ち下がる。
【0044】EX−OR回路7の出力の立ち下がりは、
第2の遅延回路6により遅延時間td2を受け、D−FF
3のR反転入力端に入力され、D−FF3にはリセット
がかかる。R反転入力が立ち下がってD−FF3の伝搬
遅延時間tpdR´ →Q だけ経過すると、D−FF3はリ
セットされ、Q正転出力はHレベルからLレベルに立ち
下がり、出力端子2にはパルス幅が(td2+tpdEXOR+
tpdR´ →Q )に等しいパルスが出力される。つまり、
出力パルス幅は第2の遅延回路6の遅延時間td2で設定
することができ、第1の遅延回路4の遅延時間td1とは
独立なものとなる。
【0045】一方、Q反転出力の立ち下がった後、td1
だけ経過すると、Q反転出力の立ち下がりエッジが第1
の遅延回路4を経て、EX−OR回路7の第2の入力端
に入力される。EX−OR回路7の第1の入力はHのま
まなので、EX−OR回路7の出力は立ち上がり、第2
の遅延回路6により遅延時間td2を受けたあと、D−F
F3のR反転入力の立ち上がりとなる。したがって、リ
セットパルス幅は(td1+tpdck→Q´ −tpdck→Q )
となる。つまり、リセットパルス幅は第1の遅延回路4
の遅延時間td1で設定することができ、第2の遅延回路
6の遅延時間td2とは独立なものとなる。
【0046】D−FF3のR反転入力が立ち上がってt
rel だけ経過すると、D−FF3はリセットが解除さ
れ、初期状態に戻って次の入力の待機状態になる。この
実施形態は、第1の実施形態における微分回路5の機能
を、第1の遅延回路4とEX−OR回路7で構成したも
のといえる。
【0047】なお、以上の説明では、D−FF3のD入
力をHレベルに固定し、出力をR入力へ帰還するものと
したが、D入力をLレベルに固定し、出力をS入力に帰
還することによっても同様な効果が得られることは言う
までもない。
【0048】図7は第1の実施形態によるモノステーブ
ルマルチバイブレータ回路の具体的な構成を示すもので
ある。図7で、51、53はそれぞれ第1及び第2のO
R/NOR回路、52は遅延時間がtd2である第2の遅
延回路であり、51〜53が図1における微分回路5に
対応している。第1の遅延回路4の遅延時間はtd1であ
り、その他の符号部分は図1と同じである。
【0049】第1の遅延回路4の出力端は微分回路5の
入力端に接続されており、微分回路5の内部で第1のO
R/NOR回路51の第1の入力端に接続される。第1
のOR/NOR回路51の第2の入力はLレベルに固定
されている。第1のOR/NOR回路51のNOR出力
端は第2のOR/NOR回路53の第1の入力端に直接
接続され、OR出力端は遅延回路52を介して第2のO
R/NOR回路53の第2の入力端に接続されている。
【0050】第2のOR/NOR回路53のNOR出力
端はD−FF3のR入力端に接続されている。D−FF
3のD入力はHレベルに固定されており、クロック入力
端は入力端子1に、Q正転出力端は出力端子2及び遅延
回路4の入力端子に、それぞれ接続されている。
【0051】いま、D−FF3が、電源投入時あるいは
所定の時点で、図には示されていない手段によってあら
かじめリセットされ、Q正転出力がLレベル、Q反転出
力がHレベルにあるものとする。
【0052】この場合、入力端子1に立ち上がりエッジ
が与えられると、D−FF3のD入力がHレベルなの
で、D−FF3のQ正転出力は伝搬遅延時間tpdck→Q
のあと、LレベルからHレベルへ立ち上がる。Q正転出
力が立ち上がった後、遅延回路4の伝搬遅延時間td1だ
け経過すると、遅延回路4から微分回路5へ、すなわち
第1のOR/NOR回路51の第1の入力端子へ立ち上
がりが伝わる。
【0053】前述のように、第1のOR/NOR回路5
1の第2の入力端はLレベルであるので、第1のOR/
NOR回路51のOR出力は伝搬遅延時間tpdOR経過後
に立ち上がり、NOR出力は伝搬遅延時間tpdNOR 経過
後に立ち下がる。
【0054】第1のOR/NOR回路51のNOR出力
の立ち下がりは第2のOR/NOR回路53の第1の入
力端に直接入力されるのに対し、第1のOR/NOR回
路51のOR出力の立ち上がりは遅延回路52によりt
d2だけ遅延されるため、第2のOR/NOR回路53の
NOR出力すなわちD−FF3のR入力は伝搬遅延時間
tpdNOR 経過後に立ち上がる。
【0055】R入力が立ち上がってD−FF3の伝搬遅
延時間tpd R→Q だけ経過すると、D−FF3はリセッ
トされ、Q正転出力はHレベルからLレベルに立ち下が
る。これにより、出力端子2にはパルス幅が(td1+2
tpdNOR +tpd R→Q )であるパルスが出力される。
【0056】一方、第1のOR/NOR回路51のOR
出力の立ち上がりが遅延回路52の遅延時間td2を経て
第2のOR/NOR回路53の第2の入力に伝わると、
第2のOR/NOR回路53のNOR出力すなわちD−
FF3のR入力は立ち下がり、リリース時間trel だけ
経過すると、D−FF3はリセットが解除され、初期状
態に戻って次の入力の待機状態になる。
【0057】Q正転出力の立ち下がりエッジは、第1の
遅延回路4を経て微分回路5すなわち第1のOR/NO
R回路51に入力されるが、第2のOR/NOR回路5
3の二つの入力のいずれかがHレベルであるので、第2
のOR/NOR回路53のNOR出力はLレベルに保た
れる。
【0058】このように、R入力にはQ出力の立ち上が
りによりパルス幅(td2+tpdOR−tpdNOR )のパルス
が加えられる。したがって、遅延回路52の遅延時間t
d2を適切に設定することにより、規格に合った最小充分
なリセットパルス幅とすることができる。
【0059】
【発明の効果】この発明によれば、安定に高速動作が可
能なモノステーブルマルチバイブレータ回路を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るモノステーブルマルチバイブレ
ータ回路の第1の実施形態の構成を示すブロック回路図
である。
【図2】図1の回路動作を説明するために各部の立上が
り及び立ち下がりエッジタイミングを示すタイミングチ
ャートである。
【図3】この発明に係るモノステーブルマルチバイブレ
ータ回路の第2の実施形態の構成を示すブロック回路図
である。
【図4】図3の回路動作を説明するために各部の立上が
り及び立ち下がりエッジタイミングを示すタイミングチ
ャートである。
【図5】この発明に係るモノステーブルマルチバイブレ
ータ回路の第3の実施形態の構成を示すブロック回路図
である。
【図6】図5の回路動作を説明するために各部の立上が
り及び立ち下がりエッジタイミングを示すタイミングチ
ャートである。
【図7】第1の実施形態によるモノステーブルマルチバ
イブレータ回路の具体的な構成例を示すブロック回路図
である。
【図8】従来技術によるモノステーブルマルチバイブレ
ータ回路の構成を示すブロック回路図である。
【図9】図8の回路動作を説明するために各部の立上が
り及び立ち下がりエッジタイミングを示すタイミングチ
ャートである。
【図10】改良された従来技術によるモノステーブルマ
ルチバイブレータ回路の構成を示すブロック回路図であ
る。
【図11】図10の回路動作を説明するために各部の立
上がり及び立ち下がりエッジタイミングを示すタイミン
グチャートである。
【符号の説明】
1 入力端子 2 出力端子 3 D型フリップフロップ 4 第1の遅延回路 5 微分回路 6 第2の遅延回路 7 EX−OR回路 8 AND回路 51 第1のOR/NOR回路 52 遅延回路 53 第2のOR/NOR回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月30日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 モノステーブルマルチバイブレータ回
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パルスエッジの
入力によって一定の幅を持つパルスを出力するモノステ
ーブルマルチバイブレータ回路についてのものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、モノステーブルマルチバイブ
レータ回路には、大別して、ゲート回路と遅延回路を組
み合わせるもの、SR型フリップフロップを用いるも
の、D型フリップフロップを用いるもの、の三種があ
る。このうち、前二種は入力パルス幅に対する制限が厳
しく使いにくいので、最後のD型フリップフロップを用
いるものが多く使われている。したがって、これを従来
技術として、図8と図9により説明する。
【0003】図8は従来技術によるモノステーブルマル
チバイブレータ回路のブロック図である。同図におい
て、1は入力端子、2は出力端子、3はD型フリップフ
ロップ(以下、D−FFという。)、4は遅延時間がt
d である遅延回路である。D−FF3のD入力はHレベ
ルに固定されており、クロック入力端は入力端子1に、
Q正転出力端は出力端子2及び遅延回路4の入力端に、
R(リセット)入力端は遅延回路4の出力端に、それぞ
れ接続されている。
【0004】いま、D−FF3が、電源投入時あるいは
所定の時点で、図には示されていない手段によってあら
かじめリセットされ、Q正転出力がLレベル、Q反転出
力がHレベルにあるものとする。この場合の回路動作を
図9に示すタイミングチャートを参照して説明する。同
図において、INは入力端子1、QはD−FF3のQ正
転出力端、RはD−FF3のR入力端における論理信号
を表している。
【0005】入力端子1に立ち上がりエッジが与えられ
ると、D−FF3のQ正転出力は、そのD入力がHレベ
ルなので、伝搬遅延時間tpdck→Q のあとLレベルから
Hレベルへ立ち上がる。Q正転出力が立ち上がった後、
遅延回路4の遅延時間td だけ経過してR入力が立ち上
がる。
【0006】R入力が立ち上がってからD−FF3の伝
搬遅延時間tpd R→Q だけ経過すると、D−FF3はリ
セットされ、Q正転出力はHからLレベルに立ち下が
り、出力端子2にはパルス幅が(td +tpd R→Q )に
等しいパルスが出力される。
【0007】Q正転出力の立ち下がりエッジは遅延回路
4を経てR入力端に与えられる。R入力が立ち下がって
からリリース時間trel だけ経つと、D−FF3はリセ
ットが解除され、初期状態に戻って次の入力を待つ状態
になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術によるモノス
テーブルマルチバイブレータ回路では、出力パルス幅と
リセットパルス幅が同じであるため、入力パルスの間隔
は(2td +tpdck→Q+tpd R→Q +trel )以上に
制限される。この制限は、出力パルス幅は広いが回路の
必要とするリセットパルス幅は狭くてもよい場合に顕著
な問題となり、回路の高速動作に限界を与えていた。
【0009】この限界を回避するための技術が特開昭6
1−170120の第3図の一部に開示されている。こ
の技術は、リセットパルス幅を削減することにより入力
最小パルス間隔を短縮しようとするものである。この技
術を図10と図11を用いて説明する。
【0010】図10は従来技術により高速動作限界を改
善したモノステーブルマルチバイブレータ回路のブロッ
ク図である。同図において、8はANDゲートであり、
その他の符号部分は図8と同じである。
【0011】この回路構成は、図8に示した従来のモノ
ステーブルマルチバイブレータ回路とはD−FF3のQ
正転出力端からR入力端への帰還路だけが異なってお
り、D−FF3のQ正転出力経路を2分岐して、一方を
ANDゲート8の第1の入力端に接続し、他方を遅延回
路4の入力端に接続し、さらにこの遅延回路4の出力端
をANDゲート8の第2の入力端に接続し、ANDゲー
ト8の出力端をD−FF3のR入力端へ接続したもの
で、その他の接続は図8と同じである。
【0012】いま、D−FF3が、電源投入時あるいは
所定の時点で、図には示されていない手段によってあら
かじめリセットされ、Q正転出力がLレベル、Q反転出
力がHレベルにあるものとする。この場合の回路動作を
図11に示すタイミングチャートを参照して説明する。
同図において、Xは遅延回路4の出力端における論理信
号を表すものであり、他の符号は図9と同じである。
【0013】入力端子1に立ち上がりエッジが与えられ
ると、D−FF3のD入力がHレベルなので、D−FF
3のQ正転出力は伝搬遅延時間tpdck→Q のあと、Lレ
ベルからHレベルへ立ち上がる。Q正転出力が立ち上が
った後、遅延回路4の遅延時間td だけ経過すると、遅
延回路4の出力すなわちANDゲート8の第2の入力が
立ち上がる。
【0014】ANDゲート8の第1の入力にはD−FF
3のQ正転出力が直接加えられており、この時点ではす
でにHレベルにある。このため、ANDゲート8の第2
の入力が立ち上がった後、ANDゲート8の伝搬遅延時
間tpdAND だけ経過すると、ANDゲート8の出力が立
ち上がってD−FF3のR入力端に送られる。
【0015】R入力が立ち上がってからD−FF3の伝
搬遅延時間tpd R→Q だけ経過すると、D−FF3はリ
セットされ、Q正転出力はHからLレベルに立ち下が
り、出力端子2にはパルス幅が(td +tpdAND +tpd
R→Q )に等しいパルスが出力される。
【0016】この時点では、ANDゲート8の第2の入
力は遅延回路4によってHレベルに保たれている。この
ため、D−FF3のQ正転出力の立ち下がりエッジがA
NDゲート8の第1の入力に与えられると、ANDゲー
ト8の出力は伝搬遅延時間tpdAND だけ経過すると立ち
下がり、D−FF3のR入力端に与えられる。R入力が
立ち下がってからリリース時間trel だけ経過すると、
D−FF3はリセットが解除され、初期状態に戻って次
の入力の待機状態になる。
【0017】以上のように改良された従来技術によるモ
ノステーブルマルチバイブレータ回路では、入力パルス
の間隔が(td +tpdck→Q +tpd R→Q +2tpdAND
+trel )に削減され、高速動作限界を改善できる。し
かしながら、D−FF3のR入力へのパルス幅が(tpd
R→Q +tpdAND )と極めて狭く、D−FF3のR入力
パルス幅の規格を満たせず、不安定な動作を招くおそれ
があった。
【0018】この発明は、安定に高速動作が可能なモノ
ステーブルマルチバイブレータ回路を提供することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明は、クロック入力端に入力パルス信号が与
えられ、データ入力端がハイレベル、ローレベルのいず
れか一方に固定されたD型フリップフロップ3と、この
D型フリップフロップ3のデータ出力端からの信号を入
力して所定の遅延時間td を与える遅延回路4と、この
遅延回路4の立ち上がり出力を検出して所定幅のパルス
信号に変換する微分回路5とを具備し、前記データ入力
端がハイレベルに固定されている場合には前記微分回路
5の出力を前記D型フリップフロップ3のリセット入力
端に与え、前記データ入力端がローレベルに固定されて
いる場合には前記微分回路5の出力をセット入力端に与
えるようにした。
【0020】前記微分回路5は、第1の入力端に前記第
1の遅延回路4の出力が与えられ、第2の入力端がロー
レベルに固定される第1のOR/NOR回路51と、こ
の第1のOR/NOR回路51のOR出力を入力とする
第2の遅延回路52と、第1の入力端に前記第1のOR
/NOR回路51のNOR出力が与えられ、第2の入力
端に前記第2の遅延回路52の出力が与えられる第2の
OR/NOR回路53とを備え、前記第2のOR/NO
R回路53のNOR出力を前記D型フリップフロップ3
のリセット入力端またはセット入力端に与えるようにし
た。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を参照してこの
発明の実施の形態を詳細に説明する。図1はこの発明に
係るモノステーブルマルチバイブレータ回路の第1の実
施形態の構成を示すものである。図1において、5は微
分回路であり、その他の構成は図8と同じであるので、
同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0022】図1に示す遅延回路4の出力端は微分回路
5の入力端に接続されている。遅延回路4の遅延時間は
td であり、微分回路5はステップパルスの立ち上がり
を入力されるとパルス幅tpwのパルスを発生するものと
する。
【0023】D−FF3のD入力はHレベルに固定され
ており、クロック入力端は入力端子1に、Q正転出力端
は出力端子2及び遅延回路4の入力端に、R入力端は微
分回路5の出力端に、それぞれ接続されている。
【0024】いま、D−FF3が、電源投入時あるいは
所定の時点で、図には示されていない手段によってあら
かじめリセットされ、Q正転出力がLレベル、Q反転出
力がHレベルにあるものとする。この場合の回路動作を
図2に示すタイミングチャートを参照して説明する。同
図において、Xは遅延回路4の出力における論理信号を
表すものであり、他の符号は図11と同じである。
【0025】入力端子1に立ち上がりエッジが与えられ
ると、D−FF3のD入力がHレベルなので、D−FF
3のQ正転出力は伝搬遅延時間tpdck→Q のあと、Lレ
ベルからHレベルへ立ち上がる。Q正転出力が立ち上が
った後、td だけ経過すると、Q正転出力の立ち上がり
エッジが遅延回路4を経て微分回路5へ入力される。微
分回路5により、立ち上がりエッジはパルス幅tpwのパ
ルスに変換され、微分回路5の伝搬遅延時間tpdDIFFだ
け経過すると、このパルスがD−FF3のR入力端へ与
えられるようになる。
【0026】R入力が立ち上がってD−FF3の伝搬遅
延時間tpd R→Q だけ経過すると、D−FF3はリセッ
トされ、Q正転出力はHレベルからLレベルに立ち下が
り、出力端子2にはパルス幅が(td +tpdDIFF+tpd
R→Q )に等しいパルスが出力される。微分回路5の出
力すなわちD−FF3のR入力は立ち上がってからtpw
だけ経過すると立ち下がり、さらにリリース時間trel
だけ経過すると、D−FF3はリセットが解除され、初
期状態に戻って次の入力の待機状態になる。
【0027】なお、Q正転出力の立ち下がりエッジは遅
延回路4を経て微分回路5に入力されるが、微分回路5
は立ち下がりエッジに対しては反応しない。
【0028】したがって、上記構成によれば、入力パル
スの間隔は(td +tpw+tpdck→Q +tpdDIFF+tre
l )となり、さらにリセットパルス幅を必要充分な広さ
にできるので、従来の技術によるものより安定で高速な
動作が可能になる。
【0029】なお、この発明は、遅延回路4と微分回路
5の接続順序に依存するものではない。すなわち、図1
に示したような遅延回路4の出力を微分回路5の入力に
接続したもののほか、微分回路5の出力を遅延回路4の
入力に接続したものも同様の効果を得られる。
【0030】なお、以上の説明では、D−FF3のD入
力をHレベルに固定し、出力をR入力へ帰還するものと
したが、D入力をLレベルに固定し、出力をS入力に帰
還することによっても同様な効果が得られることは言う
までもない。
【0031】なお、以上の説明では、D−FF3のD入
力をHレベルに固定し、出力をR入力へ帰還させるもの
としたが、D入力をLレベルに固定し、出力をS入力に
帰還することによっても同様な効果が得られることはい
うまでもない。
【0032】図7は第1の実施形態によるモノステーブ
ルマルチバイブレータ回路の具体的な構成を示すもので
ある。図7で、51、53はそれぞれ第1及び第2のO
R/NOR回路、52は遅延時間がtd2である第2の遅
延回路であり、51〜53が図1における微分回路5に
対応している。第1の遅延回路4の遅延時間はtd1であ
り、その他の符号部分は図1と同じである。
【0033】第1の遅延回路4の出力端は微分回路5の
入力端に接続されており、微分回路5の内部で第1のO
R/NOR回路51の第1の入力端に接続される。第1
のOR/NOR回路51の第2の入力はLレベルに固定
されている。第1のOR/NOR回路51のNOR出力
端は第2のOR/NOR回路53の第1の入力端に直接
接続され、OR出力端は遅延回路52を介して第2のO
R/NOR回路53の第2の入力端に接続されている。
【0034】第2のOR/NOR回路53のNOR出力
端はD−FF3のR入力端に接続されている。D−FF
3のD入力はHレベルに固定されており、クロック入力
端は入力端子1に、Q正転出力端は出力端子2及び遅延
回路4の入力端子に、それぞれ接続されている。
【0035】いま、D−FF3が、電源投入時あるいは
所定の時点で、図には示されていない手段によってあら
かじめリセットされ、Q正転出力がLレベル、Q反転出
力がHレベルにあるものとする。
【0036】この場合、入力端子1に立ち上がりエッジ
が与えられると、D−FF3のD入力がHレベルなの
で、D−FF3のQ正転出力は伝搬遅延時間tpdck→Q
のあと、LレベルからHレベルへ立ち上がる。Q正転出
力が立ち上がった後、遅延回路4の伝搬遅延時間td1だ
け経過すると、遅延回路4から微分回路5へ、すなわち
第1のOR/NOR回路51の第1の入力端子へ立ち上
がりが伝わる。
【0037】前述のように、第1のOR/NOR回路5
1の第2の入力端はLレベルであるので、第1のOR/
NOR回路51のOR出力は伝搬遅延時間tpdOR経過後
に立ち上がり、NOR出力は伝搬遅延時間tpdNOR 経過
後に立ち下がる。
【0038】第1のOR/NOR回路51のNOR出力
の立ち下がりは第2のOR/NOR回路53の第1の入
力端に直接入力されるのに対し、第1のOR/NOR回
路51のOR出力の立ち上がりは遅延回路52によりt
d2だけ遅延されるため、第2のOR/NOR回路53の
NOR出力すなわちD−FF3のR入力は伝搬遅延時間
tpdNOR 経過後に立ち上がる。
【0039】R入力が立ち上がってD−FF3の伝搬遅
延時間tpd R→Q だけ経過すると、D−FF3はリセッ
トされ、Q正転出力はHレベルからLレベルに立ち下が
る。これにより、出力端子2にはパルス幅が(td1+2
tpdNOR +tpd R→Q )であるパルスが出力される。
【0040】一方、第1のOR/NOR回路51のOR
出力の立ち上がりが遅延回路52の遅延時間td2を経て
第2のOR/NOR回路53の第2の入力に伝わると、
第2のOR/NOR回路53のNOR出力すなわちD−
FF3のR入力は立ち下がり、リリース時間trel だけ
経過すると、D−FF3はリセットが解除され、初期状
態に戻って次の入力の待機状態になる。
【0041】Q正転出力の立ち下がりエッジは、第1の
遅延回路4を経て微分回路5すなわち第1のOR/NO
R回路51に入力されるが、第2のOR/NOR回路5
3の二つの入力のいずれかがHレベルであるので、第2
のOR/NOR回路53のNOR出力はLレベルに保た
れる。
【0042】このように、R入力にはQ出力の立ち上が
りによりパルス幅(td2+tpdOR−tpdNOR )のパルス
が加えられる。したがって、遅延回路52の遅延時間t
d2を適切に設定することにより、規格に合った最小充分
なリセットパルス幅とすることができる。
【0043】
【発明の効果】この発明によれば、安定に高速動作が可
能なモノステーブルマルチバイブレータ回路を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るモノステーブルマルチバイブレ
ータ回路の第1の実施形態の構成を示すブロック回路図
である。
【図2】図1の回路動作を説明するために各部の立上が
り及び立ち下がりエッジタイミングを示すタイミングチ
ャートである。
【図3】第1の実施形態によるモノステーブルマルチバ
イブレータ回路の具体的な構成例を示すブロック回路図
である。
【図4】従来技術によるモノステーブルマルチバイブレ
ータ回路の構成を示すブロック回路図である。
【図5】図4の回路動作を説明するために各部の立上が
り及び立ち下がりエッジタイミングを示すタイミングチ
ャートである。
【図6】改良された従来技術によるモノステーブルマル
チバイブレータ回路の構成を示すブロック回路図であ
る。
【図7】図6の回路動作を説明するために各部の立上が
り及び立ち下がりエッジタイミングを示すタイミングチ
ャートである。
【符号の説明】 1 入力端子 2 出力端子 3 D型フリップフロップ 4 第1の遅延回路 5 微分回路 6 第2の遅延回路 8 AND回路 51 第1のOR/NOR回路 52 遅延回路 53 第2のOR/NOR回路
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロック入力端に入力パルス信号が与え
    られ、データ入力端がハイレベル、ローレベルのいずれ
    か一方に固定されたD型フリップフロップ(3) と、 このD型フリップフロップ(3) のデータ出力端からの信
    号を入力して所定の遅延時間td を与える遅延回路(4)
    と、 この遅延回路(4) の出力の変化を検出して所定幅のパル
    ス信号に変換する微分回路(5) とを具備し、 前記データ入力端がハイレベルに固定されている場合に
    は前記微分回路(5) の出力を前記D型フリップフロップ
    (3) のリセット入力端に与え、前記データ入力端がロー
    レベルに固定されている場合には前記微分回路(5) の出
    力をセット入力端に与えることを特徴とするモノステー
    ブルマルチバイブレータ回路。
  2. 【請求項2】 クロック入力端に入力パルス信号が与え
    られ、データ入力端がハイレベル、ローレベルのいずれ
    か一方に固定されたD型フリップフロップ(3) と、 このD型フリップフロップ(3) のデータ正転出力からの
    信号を入力して第1の遅延時間td1を与える第1の遅延
    回路(4) と、 前記D型フリップフロップ(3) のデータ反転出力からの
    信号を入力して前記第1の遅延時間td1とは異なる第2
    の遅延時間td2を与える第2の遅延回路(6) と、 前記第1および第2の遅延回路(4,6) の出力を入力して
    排他的論理和を演算出力する排他的論理和回路(7) とを
    備え、 前記データ入力端がハイレベルに固定されている場合に
    は前記排他的論理和回路(7) の出力を前記D型フリップ
    フロップ(3) のリセット反転入力端に与え、前記データ
    入力端がローレベルに固定されている場合には前記排他
    的論理和回路(7) の出力を前記D型フリップフロップ
    (3) のセット反転入力端に与えることを特徴とするモノ
    ステーブルマルチバイブレータ回路。
  3. 【請求項3】 クロック入力端に入力パルス信号が与え
    られ、データ入力端がハイレベル、ローレベルのいずれ
    か一方に固定されたD型フリップフロップ(3) と、 このD型フリップフロップ(3) のデータ反転出力端から
    の信号を入力して第1の遅延時間td1を与える第1の遅
    延回路(4) と、 前記D型フリップフロップ(3) のデータ正転出力端から
    の信号と前記第1の遅延回路(4) の出力を入力して排他
    的論理和を演算出力する排他的論理和回路(7)と、 この排他的論理和回路(7) の出力を入力して第2の遅延
    時間td2を与える第2の遅延回路(6) とを備え、 前記データ入力端がハイレベルに固定されている場合に
    は前記第2の遅延回路(6) の出力を前記D型フリップフ
    ロップ(3) のリセット反転入力端に与え、前記データ入
    力端がローレベルに固定されている場合には前記第2の
    遅延回路(6) の出力を前記D型フリップフロップ(3) の
    セット反転に入力端に与えることを特徴とするモノステ
    ーブルマルチバイブレータ回路。
  4. 【請求項4】 前記微分回路(5) は、 第1の入力端に前記第1の遅延回路(4) の出力が与えら
    れ、第2の入力端がローレベルに固定される第1のOR
    /NOR回路(51)と、 この第1のOR/NOR回路(51)のOR出力を入力とす
    る第2の遅延回路(52)と、 第1の入力端に前記第1のOR/NOR回路(51)のNO
    R出力が与えられ、第2の入力端に前記第2の遅延回路
    (52)の出力が与えられる第2のOR/NOR回路(53)と
    を備え、 前記第2のOR/NOR回路(53)のNOR出力を前記D
    型フリップフロップ(3) のリセット正転入力端またはセ
    ット正転入力端に与えることを特徴とする請求項1記載
    のモノステーブルマルチバイブレータ回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008092271A (ja) * 2006-10-02 2008-04-17 Mitsubishi Electric Corp 遅延回路

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JP2008092271A (ja) * 2006-10-02 2008-04-17 Mitsubishi Electric Corp 遅延回路

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