JPH09147745A - シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

シャドウマスクの製造方法

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JPH09147745A
JPH09147745A JP31055595A JP31055595A JPH09147745A JP H09147745 A JPH09147745 A JP H09147745A JP 31055595 A JP31055595 A JP 31055595A JP 31055595 A JP31055595 A JP 31055595A JP H09147745 A JPH09147745 A JP H09147745A
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pressure
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JP31055595A
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Hirotaka Fukagawa
弘隆 深川
Nobuhito Iizuka
信仁 飯塚
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エッチング防止層を形成してなるシャドウマス
クの製造方法において、シャドウマスク材のエッチング
防止層を形成する面で庇状となったレジスト膜部位を除
去し、得られるシャドウマスクに孔形不良等のエッチン
グ不良が生じないシャドウマスクの製造方法を提供しよ
うとするものである。 【解決手段】エッチング防止層を形成してなるシャドウ
マスクの製造方法において、第一エッチング工程後、シ
ャドウマスク金属素材のエッチング防止層を設ける面側
に、一方の面に粘着性を有する粘着性シートを、粘着面
とシャドウマスク金属素材とを向かい合わせ、圧着した
のち剥離することで、シャドウマスク金属素材の凹部で
庇状となったレジスト膜部位を前記粘着性シートに付着
させ除去し、しかる後、エッチング防止層を形成する工
程を行うことを特徴とするシャドウマスクの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトエッチング
法によってシャドウマスクを製造する方法に係わり、特
に開孔の径が小さく開孔の数が多い高精細シャドウマス
クの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー受像管等に用いるシャドウ
マスクは、例えば図5に示すような工程で造られる。す
なわち、シャドウマスク金属素材(シャドウマスク材
1)として例えば板厚0.13mmの低炭素鋼板を用い、その
両面を脱脂、整面、洗浄処理した後、その両面にカゼイ
ンやポリビニルアルコールと重クロム酸アンモニウムか
らなる水溶性感光液を塗布乾燥して、フォトレジスト膜
2を形成する。次いで、シャドウマスク材1の一方の面
に小孔像のネガパターンを、他方の面に大孔像のネガパ
ターンを露光する。その後、温水にて、未露光未硬化の
フォトレジスト膜を溶解する現像処理を行った後、レジ
スト膜2に対して硬膜処理およびバーニング処理を施せ
ば、図5(a)に示すように、シャドウマスク材1を露
出した開口6を有する小孔レジスト膜2aと大孔レジスト
膜2bとを表裏に有するシャドウマスク材1が得られる。
【0003】次いで、第一段階のエッチングをシャドウ
マスク材1の表裏両面から行なう。エッチング液には塩
化第二鉄液のボーメ濃度35〜52を用い、スプレー圧 1.5
〜3.5kg/cm2 のスプレーエッチングで行なうのが一般的
である。この第一エッチング工程では、図5(b)に示
すように、エッチング進度は、途中で止めるのが肝要で
ある。また、この第一エッチング工程では、シャドウマ
スク材1の大孔レジスト膜2bを有する面に保護フィルム
を貼り付け、小孔側からのみシャドウマスク材1を中途
までエッチングする方法もある。
【0004】次いで、シャドウマスク材1を水洗洗浄お
よび乾燥後、図5(c)に示すように、前段のエッチン
グで形成された小孔側の凹部3aを完全に埋め尽くすエッ
チング防止層4を形成する。なお、エッチング防止層4
の形成面は、小孔側であっても大孔側であっても、差し
支えないが、多くの場合、小孔側に形成される。続い
て、図5(d)に示すように、大孔側からのみシャドウ
マスク材1をエッチングする第二エッチング工程を行な
い、大孔側から小孔に貫通する開孔5を形成する。次い
で、図5(e)に示すように、エッチング防止層4およ
びレジスト膜2を剥がし、水洗乾燥した後、不要部の断
裁等を行いシャドウマスクを得る。
【0005】このエッチング防止層を用いた従来法で
は、フォトエッチング法では避けることのできないサイ
ドエッチング現象を小孔側で抑えている、ということが
できる。すなわち、小孔側の凹部3aにエッチング防止層
を充填し、第二エッチング工程では小孔はサイドエッチ
ングされないことにより、第一エッチング工程における
精確な小孔パターンを維持できる。したがって、例えば
材料金属板の厚さより小さい孔径の開孔も可能としてい
た。
【0006】しかし、上述したサイドエッチング現象は
第一エッチング工程においても生じており、例えば図5
(b)に示すごとく、小孔レジスト膜2aの開口6a部周辺
のシャドウマスク材1はサイドエッチングを受け、抉れ
た形状となる。この結果、小孔レジスト膜2aの開口6a部
周辺はシャドウマスク材1の凹部3aに対しオーバーハン
グ状の庇19を形成している。
【0007】このレジスト膜の庇19が、シャドウマスク
材1にエッチング防止層用の樹脂を塗布する際、樹脂が
凹部3a内に充填されることを妨げ、図4(a)に示すよ
うに気泡20の生じたエッチング防止層4が形成される原
因となっていた。このエッチング防止層4に気泡20が生
じた状態で大孔側に第二エッチングを行うと、大孔側か
ら小孔側に開孔5が貫通した段階で、気泡20内にエッチ
ング液が流入し不要なエッチングが行われ、図4(b)
に示すような孔形不良が生じていた。
【0008】また、第一エッチング工程で使用したエッ
チング液が庇19の裏側下部に残り、充填されたエッチン
グ防止層用の樹脂と混ざる場合があった。この場合、エ
ッチング液と混ざった部位の樹脂は十分に硬化せず、第
二エッチングの際、大孔側から小孔側に開孔5が貫通し
た段階でエッチング液が未硬化の樹脂を流しさり空洞を
形成するものであり、空洞にエッチング液が流入し不要
なエッチングが行われ、図4(b)に示すような孔形不
良が生じるものである。
【0009】このため、エッチング防止層4の形成に先
立ち、エッチング防止層4を形成する面側のレジスト膜
2から庇19を除去することが望ましいといえる。従来、
庇除去の手段として、例えば特開昭61-130492 号に記さ
れた超音波を用いる方法、または、特開平 5-9755 号に
記された高圧流体の噴射法を用いる方法等が知られてい
る。
【0010】しかし、従来の庇除去の手段では、以下の
ような問題が生じるものである。すなわち、レジスト膜
2から一旦除去された庇19部が異物となってシャドウマ
スク材1に再付着するという問題である。異物が再付着
した部位がエッチング防止層を形成する面側、特に凹部
3aであった場合、異物が凹部3aにエッチング防止層用の
樹脂が充填されることを妨げ、第二エッチングの際、上
述した孔形不良をもたらすものである。また、異物が再
付着した部位が、エッチング防止層を形成する面と反対
面側、特に凹部3bであった場合、第二エッチングの際、
エッチング液とシャドウマスク材1との接触を異物が妨
げ、これによりエッチング不良となり孔形不良をもたら
すものである。
【0011】また、従来の庇除去の手段では、超音波ま
たは高圧流体の噴射法を用いるため、設備が複雑かつ、
大がかりなものとなり、設備の保守のため定期的な点検
整備が必要となる。このため、点検整備中はシャドウマ
スクの生産ラインを止めざるを得なくなり、生産効率上
好ましいものではなく、また点検整備のために手間の掛
かるものといえる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に鑑みなされたものであり、シャドウマスク材の
エッチング防止層を形成する面側の凹部で庇状となった
レジスト膜部位を除去しても上記の問題が生ぜず、得ら
れるシャドウマスクに孔形不良等のエッチング不良が生
じないシャドウマスクの製造方法を提供しようとするも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1においては、両面に所
定パターンに従って一部金属面を露出させているレジス
ト膜が形成されている板状のシャドウマスク金属素材の
少なくとも一方の面をエッチングして、少なくともこの
一方の面の金属露出部分に凹部を形成する第一エッチン
グ工程と、前記第一エッチング工程にて形成された凹部
を有するもう一方の面に樹脂を塗布してこの凹部内部に
樹脂を充填、硬化しエッチング防止層を形成する工程
と、前記エッチング防止層の設けられた面とは反対の面
をエッチングして、この反対の面から前記もう一方の面
に形成された凹部に通じる凹孔を形成し、金属素材を貫
通した開孔を得る第二エッチング工程と、前記エッチン
グ防止層とレジスト膜を剥膜除去する剥膜工程とを少な
くとも行うシャドウマスクの製造方法において、前記第
一エッチング工程後、シャドウマスク金属素材のエッチ
ング防止層を設ける面側に、一方の面が粘着性を有する
粘着性シートを、粘着面とシャドウマスク金属素材とを
向かい合わせ、圧着したのち剥離することで、シャドウ
マスク金属素材のエッチング防止層を設ける面側の凹部
で庇状となったレジスト膜部位を前記粘着性シートに付
着させて除去し、しかる後、エッチング防止層を形成す
る工程を行うことを特徴とするシャドウマスクの製造方
法としたものである。
【0014】また、請求項2においては、前記粘着性シ
ートとシャドウマスク金属素材との圧着の際、粘着性シ
ート上に設けた圧着用ローラーにより粘着性シートに圧
力掛けを行うことを特徴とする請求項1記載のシャドウ
マスクの製造方法としたものである。
【0015】さらにまた、請求項3においては、前記圧
着用ローラーの表面が弾性体であることを特徴とする請
求項2記載のシャドウマスクの製造方法としたものであ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
き図面を用い、説明を行う。図1において、シャドウマ
スク材1は巻取りロールから供給された長尺帯状の金属
板であって、前述した(従来の技術)の項に記した工程
等に従いパターン露光および現像工程まで終了し、図5
(a)に示すように、小孔レジスト膜2aと大孔レジスト
膜2bを表裏に有しているものとし、図1の例ではシャド
ウマスク材1は紙面左から右に搬送され、上面を小孔レ
ジスト膜2a側、下面を大孔レジスト膜2b側としている。
【0017】ここで、図1に示すように搬送用ローラー
12にて搬送されるシャドウマスク材1に、第一エッチン
グチャンバー13内にて例えば塩化第二鉄液をシャドウマ
スク材1の両面よりスプレーする第一エッチングを行
い、図5(b)に示すように小孔側および大孔側に凹部
3を形成した後、水洗チャンバー14にて水洗を行い、次
いで乾燥ユニット15にて乾燥を行う。
【0018】次いで、本発明においては、図1に示すよ
うに、第一エッチングが終了し、乾燥ユニット15を出て
搬送されるシャドウマスク材1のエッチング防止層4を
形成する面側、本実施例では小孔レジスト膜2a側に、供
給ロール8より供給された長尺帯状の粘着性シート7を
貼り付けるものである。すなわち、図2(a)に示すよ
うに、粘着性シート7の粘着性を有する粘着面とエッチ
ング防止層4を形成するシャドウマスク材1の面とを対
向させた上で、シャドウマスク材1に粘着性シート7を
密着させ貼り付けるものである。ここで、粘着性シート
7の密着貼り付けを確実にするため、粘着性シート7上
に圧着用ローラー9を設けており、圧力を掛けながら粘
着性シート7とシャドウマスク材1とを貼り付けるもの
である。
【0019】なお、圧着用ローラー9にて圧力を掛けた
際、圧力を確実に粘着性シート7とシャドウマスク材1
との貼り付け部に伝えるよう、かつ、シャドウマスク材
1の蛇行を防ぐため、図1に示すように、シャドウマス
ク材1の反対面側に押さえローラー10を設けている。な
お、図2(a)では、押さえローラー10の記載は省いて
いる。また、粘着性シート7の幅は、第一エッチングで
形成された全小孔側凹部3a部位が粘着性シート7で覆わ
れるよう、例えばシャドウマスク材1の幅と同程度とす
るものである。
【0020】次いで、図1に示すように、エッチング防
止層形成手段16の手前で、シャドウマスク材1に貼り付
けた粘着性シート7を、シャドウマスク材1より剥離
し、回収ロール11に巻き付け回収するものである。な
お、粘着性シート7を剥離する際、シャドウマスク材1
が蛇行しないよう、押さえローラー10’にて剥離部を押
さえている。
【0021】ここで、図2(b)に示すように、シャド
ウマスク材1に形成された小孔側凹部3aで庇状となった
レジスト膜2aの庇19は、粘着性シート7をシャドウマス
ク材1より剥離した際、庇19部の根元より折れ、粘着性
シート7に付着したままとなる。これにより、粘着性シ
ート7を回収ロール11にて回収すると、庇19部も共に回
収ロール11に回収され除去されるものである。なお、回
収ロール11にて回収した、庇19部が付着した粘着性シー
ト7は、廃棄するものである。
【0022】すなわち、エッチングパターンが形成され
ない、凹部3以外のシャドウマスク材1表面のレジスト
膜2は、前述した(従来の技術)の項で記したように、
硬膜処理およびバーニング処理によりシャドウマスク材
1表面に堅固に付着しているものである。しかし、凹部
3aで庇19となったレジスト膜部位は、付着する基礎が無
くなり、根元で折れやすくなっている。このため、粘着
性シート7を剥離すると粘着性シート7に貼り付いた庇
19部が粘着性シート7とともに持ち上がり、根元に力が
加わることで根元が折れるが、他のレジスト膜部位はシ
ャドウマスク材1表面に付着したままとなるものであ
る。もちろん、庇19部以外のレジスト膜部位が少しばか
り剥がれることは、本発明の後工程にそれほど支障をき
たさない。
【0023】なお、粘着性シート7の粘着力が強すぎる
と、シャドウマスク材1からの粘着性シート7の剥離が
容易でなく、かつ、庇19部以外のレジスト膜2もシャド
ウマスク材1より大いに剥がれる恐れがある。また、粘
着力が弱くても、シャドウマスク材1から粘着性シート
7を剥離した際、庇19部が粘着性シート7から剥がれ、
また庇19部の根元で折れず目的とする庇19の除去が出来
ない場合がある。
【0024】このため、本発明のシャドウマスクの製造
方法に好ましい粘着性シートとして、例えば、日東電工
(株)製商品名「Eマスク N−360」、日立化成
(株)製商品名「ヒタレックス L−3360」また
は、藤森工業(株)製商品名「マスタック TF−1」
等の粘着力が50〜500g/25mm(標準アルミ)の範囲のも
のを用いれば、庇19部以外のレジスト膜がシャドウマス
ク材1より剥がれることが比較的少なく庇部のみの除去
が行え、かつシャドウマスク材1からの粘着性シートの
剥離が容易であることを本発明者らは経験的に見いだし
ているものである。
【0025】また、粘着性シート7は、シャドウマスク
材1と接する面は粘着力を持っていても、反対面、つま
り図1に示す圧着用ローラー9と接する面は粘着性を持
たないことが望ましい。すなわち、圧着用ローラー9と
接する面が粘着性を持っていると、圧着用ローラー9に
より粘着性シート7に圧力を掛けた際、粘着性シート7
が圧着用ローラー9に付着する可能性があるためであ
る。
【0026】このため、粘着性シート7の構造として、
図2(a)に示すように、圧着用ローラー9と接する面
側を粘着性を持たない例えばポリプロピレン等の樹脂よ
りなるフィルム状のベース17とし、シャドウマスク材1
と接する面側を粘着力を持つ樹脂等よりなる粘着層18と
した二層構造であることが望ましいといえる。また、粘
着性シート7の運搬、シャドウマスク材1への供給等の
取扱いを容易にするため、粘着性シート7は供給ロール
に巻いた状態が望ましいといえ、粘着性シート7は柔軟
性を持っていることが望ましいといえる。
【0027】次いで、図1および図2(a)に示すよう
にシャドウマスク材1に粘着性シート7を貼り付ける
際、圧着用ローラー9にて圧力を掛けているものであ
る。これは、上述したようにシャドウマスク材1と粘着
性シート7との密着を確実にするとともに、以下の理由
によるものである。
【0028】すなわち、粘着性シート7を貼り付ける
際、圧着用ローラー9にて圧力を掛けることにより、図
3に示すように庇19部は凹部3a内に押され、庇19部の根
元にひびが入る。このため、粘着性シート7を剥離する
際、ひびの入った庇19部の根元は折れやすくなってお
り、上述した庇19部の除去がより容易に行えるといえ
る。なお、本発明者らは、シャドウマスク材1に粘着性
シート7を貼り付ける際、圧着用ローラー9にて、例え
ば 2〜 5Kg/cmの圧力(線圧)を粘着性シート7に掛け
れば、庇19部の除去が容易に行いえることを経験的に見
いだしているものである。
【0029】次いで、圧着用ローラー9は、ゴム等の弾
性を有する材質よりなることが望ましいといえる。すな
わち、圧着用ローラー9がゴム等の弾性を有し変形しや
すい材質であった場合、圧着用ローラー9にて圧力を掛
け、粘着性シート7をシャドウマスク材1に押しつける
際、図3に示すように、凹部3a上で圧着用ローラー9の
表面が凹部3a方向に突出するかたちとなり、上述した凹
部3a内への庇19部の押し込みが容易になり、庇19部の根
元にひびが入りやすくなるといえる。このため、圧着用
ローラー9の材質は、ゴム等の弾性体とすることが望ま
しいといえる。なお、圧着用ローラー9は、金属ローラ
ーの表面にゴム等の弾性体がライニングされていても構
わない。また、圧着用ローラー9と反対側に設ける押さ
えローラー10も、シャドウマスク材1に傷が付くことを
防ぐため、表面はゴム等の弾性体とすることが望ましい
といえる。
【0030】次いで、本発明のシャドウマスクの製造方
法においては、上述した庇19部の除去が行われたシャド
ウマスク材1はエッチング防止層形成手段16に搬送さ
れ、図5(c)に示すように凹部3a内に樹脂が充填され
エッチング防止層4が形成される。しかる後、前述した
(従来の技術)に記した製造工程等に従い大孔側への第
二エッチング、エッチング防止層4およびレジスト膜2
の剥膜および、シャドウマスク材1の断裁等の工程を行
いシャドウマスクを得るものである。
【0031】なお、本発明の実施の形態は、上述した図
および説明に限定されるものではなく、本発明の趣旨に
基づき種々の変形を行っても構わないことはいうまでも
ない。例えば、上述した説明においては、シャドウマス
クの製造方法として、図5(b)に示すように、第一エ
ッチングにおいて、シャドウマスク材1の両面からエッ
チングを行った場合を記している。
【0032】しかし、シャドウマスクの製造方法として
は、第一エッチングにおいてシャドウマスク材1の一方
の面のみにエッチングを行った後、一方の面にエッチン
グ防止層を形成し、しかる後、もう一方の面に第二エッ
チングを行う方法もある。
【0033】例えば、上述した(従来の技術)の項でも
記したように、小孔レジスト膜2aおよび大孔レジスト膜
2bの形成されたシャドウマスク材1に、図6(a)に示
すように、シャドウマスク材1の大孔レジスト膜2b面に
保護フィルム21を貼り付ける方法がある。この方法で
は、第一エッチングの際、図6(b)に示すように、小
孔側からのみシャドウマスク材1を中途までエッチング
し小孔凹部3aを得るものである。
【0034】次いで、図6(c)に示すように、第一エ
ッチングで形成された小孔凹部3aに樹脂を充填し、エッ
チング防止層4を形成する。続いて、保護フィルム21を
剥離した後、図6(d)に示すように、大孔側からのみ
シャドウマスク材1をエッチングする第二エッチング工
程を行ない、大孔側から小孔に貫通する開孔5を形成す
る。次いで、図6(e)に示すように、エッチング防止
層4およびレジスト膜2を剥がし、水洗乾燥した後、不
要部の断裁等を行いシャドウマスクを得るという方法で
ある。
【0035】このような、シャドウマスク材1への二段
階のエッチングを片面ずつに分けて行うシャドウマスク
の製造方法であっても、本発明は有効といえる。すなわ
ち、第一エッチングチャンバーにて小孔側に第一エッチ
ングを行い小孔凹部3aが形成され図6(b)としたシャ
ドウマスク材1の小孔側に、図1に示すように、粘着性
シートを圧着用ローラーにて圧着したのち剥離すること
で、小孔側凹部3aで庇19状となったレジスト膜部位を除
去し、次いで、エッチング防止層形成工程にて図6
(c)に示すように、小孔凹部3a内に樹脂を充填し、エ
ッチング防止層4を形成するものである。
【0036】この、シャドウマスク材1への二段階のエ
ッチングを片面ずつに分けて行うシャドウマスクの製造
方法に本発明を用いることは、上述した一段目のエッチ
ングを両面より行い、エッチング防止層4を形成した
後、片面のみに二段目のエッチングを行うシャドウマス
クの製造方法に本発明を用いることよりも、好ましい効
果を得ることが出来るといえる。
【0037】すなわち、圧着用ローラー9にて粘着性シ
ート7に圧力を掛けた際、反発力により反対側の押さえ
ローラー10もシャドウマスク材1を押すことになる。こ
のため、一段目のエッチングが両面からのエッチングで
あった場合、粘着性シート7をシャドウマスク材1に貼
る際、圧着用ローラー9により粘着性シート7に掛ける
圧力が大き過ぎると、押さえローラー10からの反発力が
大きくなり、押さえローラー10と接する、大孔レジスト
膜2bに形成された庇22が折れてしまうものである。
【0038】大孔レジスト膜2bの庇22が折れることによ
り、開口6bが所望する径より大きくなり、第二エッチン
グの際、凹部3bと接触するエッチング液の量が従来より
大きくなる。この結果、第二エッチングで凹部3bが所望
される形状より大きくなり、結果として開孔不良となる
ものである。このため、両面からエッチングしたシャド
ウマスク材1であった場合、圧着用ローラー9により粘
着性シート7に掛ける圧力は、大孔レジスト膜2bに形成
された庇22が折れないよう、例えば 2〜 5Kg/cm程度の
圧力(線圧)としたものである。
【0039】しかし、シャドウマスク材1へのエッチン
グを片面ずつ分けて行うシャドウマスクの製造方法に本
発明を用いた場合、第一エッチングでは、図6(b)に
示すように大孔側にエッチングが行われないことで、小
孔側への粘着性シート7の圧着時には大孔レジスト膜2b
には庇が形成されていない。このため、大孔レジスト膜
2bの庇が折れる心配をすることなく、圧着用ローラー9
により粘着性シート7に掛ける圧力を、例えば 5〜10Kg
/cm程度の圧力(線圧)と大きくすることが可能とな
る。
【0040】圧着用ローラー9により粘着性シート7に
掛ける圧力を大きくした場合、図3に示した庇19部の根
元のひびが大きくなり、これにより、粘着性シート7を
剥離した際、庇19は確実に除去できるものである。
【0041】
【発明の効果】本発明のシャドウマスクの製造方法は、
第一エッチングの際にシャドウマスク材に形成された、
エッチング防止層を形成する面側の凹部で庇状となった
レジスト膜部位を除去するものであり、エッチング防止
層を形成する際、凹部にエッチング防止層用の樹脂を確
実に充填できる。また、除去したレジスト膜部位は粘着
性シートと共に回収されるため、除去したレジスト膜部
位が異物となりシャドウマスク材に再付着することも無
くなる。これにより、第二エッチングの際にエッチング
不良、孔形不良が発生することが防止できる。
【0042】また、シャドウマスク材に貼り付けた粘着
性シートの剥離をエッチング防止層形成工程の直前で行
えば、粘着性シート7が貼り付けられ、粘着性シート7
が剥離されるまでの間、搬送されるシャドウマスク材1
の表面は粘着性シート7により保護された形となってい
る。このため、シャドウマスク材1が、例えばエッチン
グチャンバーから洩れた酸性雰囲気の空気等により汚れ
ることを防止でき、また異物が接触する等でシャドウマ
スク材1に擦り傷が発生することを防止できる。
【0043】次いで、従来の製造方法では、庇状となっ
たレジスト膜部位の除去手段として超音波または高圧流
体の噴射法を用いるため、設備が複雑かつ、大がかりな
ものとなり、設備の保守のため定期的な点検整備が必要
といえ、点検整備中はシャドウマスクの生産ラインを止
めざるを得なくなり、生産効率上好ましいものではな
く、また点検整備のために手間の掛かるものであった。
【0044】しかし、本発明の製造方法では、粘着性シ
ート7の貼り付け、および、剥離のみの簡易な設備で庇
状となったレジスト膜部位の除去が可能であり、複雑か
つ、大がかりな設備を必要としない。このため、従来の
ように点検整備のためシャドウマスクの生産ラインを止
める必要が無くなるため生産効率が上がり、また点検整
備のための手間も必要としない。以上のように本発明
は、高品質の高精細シャドウマスクを得る上で実用上優
れた効果があると言える。
【0045】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャドウマスクの製造方法の一実施例
の要部を示す説明図。
【図2】(a)〜(b)は本発明のシャドウマスクの製
造方法の一実施例の要部を工程順に示す一部拡大説明
図。
【図3】本発明のシャドウマスクの製造方法の一実施例
の要部を示す一部拡大説明図。
【図4】(a)〜(b)は気泡によるエッチング不良の
一例を示す説明図。
【図5】(a)〜(e)は従来のシャドウマスクの製造
方法の一例を工程順に示す説明図。
【図6】(a)〜(e)は従来のシャドウマスクの製造
方法の他の例を工程順に示す説明図。
【符号の説明】
1 シャドウマスク材 2 レジスト膜 3 凹部 4 エッチング防止層 5 開孔 6 開口 7 粘着性シート 8 供給ロール 9 圧着用ローラー 10 押さえローラー 11 回収ロール 12 搬送用ローラー 13 エッチングチャンバー 14 水洗チャンバー 15 乾燥ユニット 16 エッチング防止層形成手段 17 ベース 18 粘着層 19、22 庇 20 気泡 21 保護フィルム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両面に所定パターンに従って一部金属面を
    露出させているレジスト膜が形成されている板状のシャ
    ドウマスク金属素材の少なくとも一方の面をエッチング
    して、少なくともこの一方の面の金属露出部分に凹部を
    形成する第一エッチング工程と、前記第一エッチング工
    程にて形成された凹部を有するもう一方の面に樹脂を塗
    布してこの凹部内部に樹脂を充填、硬化しエッチング防
    止層を形成する工程と、前記エッチング防止層の設けら
    れた面とは反対の面をエッチングして、この反対の面か
    ら前記もう一方の面に形成された凹部に通じる凹孔を形
    成し、金属素材を貫通した開孔を得る第二エッチング工
    程と、前記エッチング防止層とレジスト膜を剥膜除去す
    る剥膜工程とを少なくとも行うシャドウマスクの製造方
    法において、前記第一エッチング工程後、シャドウマス
    ク金属素材のエッチング防止層を設ける面側に、一方の
    面が粘着性を有する粘着性シートを、粘着面とシャドウ
    マスク金属素材とを向かい合わせ、圧着したのち剥離す
    ることで、シャドウマスク金属素材のエッチング防止層
    を設ける面側の凹部で庇状となったレジスト膜部位を前
    記粘着性シートに付着させて除去し、しかる後、エッチ
    ング防止層を形成する工程を行うことを特徴とするシャ
    ドウマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】前記粘着性シートとシャドウマスク金属素
    材との圧着の際、粘着性シート上に設けた圧着用ローラ
    ーにより粘着性シートに圧力掛けを行うことを特徴とす
    る請求項1記載のシャドウマスクの製造方法。
  3. 【請求項3】前記圧着用ローラーの表面が弾性体である
    ことを特徴とする請求項2記載のシャドウマスクの製造
    方法。
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