JPH09146297A - 二成分磁性現像剤 - Google Patents

二成分磁性現像剤

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JPH09146297A
JPH09146297A JP25128396A JP25128396A JPH09146297A JP H09146297 A JPH09146297 A JP H09146297A JP 25128396 A JP25128396 A JP 25128396A JP 25128396 A JP25128396 A JP 25128396A JP H09146297 A JPH09146297 A JP H09146297A
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JP
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magnetic
toner
average particle
carrier
particle size
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JP25128396A
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Masumi Asanae
益実 朝苗
Fumio Kimura
文雄 木村
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の粉砕手段によっても良好な認識率のも
のが得られる二成分磁性現像剤を提供する。 【解決手段】 結着樹脂と磁性粉とを必須成分として含
有する磁性トナーと、磁性キャリアとを混合してなる二
成分磁性現像剤において、磁性トナーを、磁性粉含有量
を30〜60重量%、残留磁化σr を4〜16emu/
gおよび平均粒径を5〜15μmに形成すると共に、ト
ナー濃度を20〜80重量%に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
印刷法および静電記録法などに使用される磁性現像剤に
関するものであり、特に磁性インク記号識別(Magnetic
Ink Character Recognition) システムに使用される磁
性を有する文字の印字に好適な二成分磁性現像剤に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来電子写真法や静電記録を応用したプ
リンタ、ファクシミリ等における画像形成方法では、例
えば円筒状に形成した感光体ドラムの表面に静電荷像を
形成した後、この感光体ドラムと対向して設けられ、永
久磁石部材を内蔵すると共にこの永久磁石部材と同軸的
に相対回転自在に嵌挿してなるスリーブとからなる現像
ロールにより、磁性現像剤をスリーブの表面に吸着して
搬送する。その後現像領域において磁気ブラシを形成す
ると共に、この磁気ブラシによって前記感光体ドラム上
の静電荷像形成面を摺擦し、トナー像として顕像化する
方法を採用している。そしてこの顕像化したトナー像を
記録紙に転写した後、熱定着するのが最も一般的な手段
である。
【0003】一方近年においては、電子写真複写機等の
画像形成装置が普及するに伴って、その用途も多岐に亘
り、電子写真プリンタの応用分野として磁性インク記号
識別(Magnetic Ink Character Recognition、以下「M
ICR」と記述する)システムに使用される文字の印字
機が考案されている。
【0004】このMICRシステムは、主として小切
手、手形などに振出銀行、金額、口座番号等の情報を磁
性インクによって印刷し、手形交換所などにおける仕分
け、分類を磁気読取機を使用して効率的に行うために考
案されたものである。この場合、従来においては磁性イ
ンクを使用するオフセット印刷が主流であったが、個人
用小切手、手形などによる商取引が活発化するに伴っ
て、小型のMICR文字の印刷機(以下「MICRエン
コーダ」と記述する)に対する需要が増加している。
【0005】上記従来のMICRエンコーダは、感熱複
写方式を応用するインパクトプリンタが主流であった
が、この場合にはMICR文字のみを印字する単機能機
が殆どであり、一般の書類の作製には利用できないとい
う欠点がある。このため、一般的な書類および/または
グラフィックスの印字が可能であると共に、上記MIC
R文字の印字も行え、かつ良好なMICR認識率を示す
電子写真プリンタの出現が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の電
子写真プリンタを上記MICRエンコーダに応用する場
合において、従来から知られている磁性現像剤をそのま
ま使用すると、MICRリーダ・ソータによる磁気読み
取りの正誤率(認識率)が、前記のオフセット印刷若し
くはインパクトプリンタを使用したMICR文字の場合
と比較すると極端に低くなり、実用的でないという欠点
がある。
【0007】一般にMICR文字が印字された有価証券
類は、MICRリーダ・ソータに平均10回程度通紙さ
れる。この場合、磁気読み取りのために通紙する毎に、
上記有価証券類は磁気ヘッドと高速で摺擦される。従っ
てMICR文字を印字するための磁性現像剤は、上記高
速の摺擦によっても印字の剥離、かすれ、脱落、欠け等
が発生しないことが必要である。
【0008】すなわちMICRリーダ・ソータにおける
認識率を向上させるためには、印字したMICR文字の
形状、寸法を高精度で維持することが要求され、文字の
つぶれ、とぎれがなく、微細かつ忠実に維持することが
必要となる。
【0009】しかしながら従来において一般的に使用さ
れている粉砕法による磁性現像剤中の画像形成粒子は、
平均粒径が6〜13μmで一定の粒度分布を有する。そ
して全体的に破砕面が角張った不定形状の粒子と、粉砕
時に発生するサブミクロンオーダーの微粒子との集合体
を形成している。このため、流動性が低く、帯電分布的
にもブロードとなり、帯電性能低下による画像濃度の低
下、カブリ、キャリア付着等の非所望な現象が発生し、
MICRリーダ・ソータによる認識率の低下を招来する
という問題点がある。
【0010】上記問題点を解決するために、例えば表面
処理磁性体を含有する重合トナー(特開平7-77827 号公
報)や、ポリオレフィンを0.01〜0.5 μmの分散径で分
散させ、残留磁化σr を4.0 〜7.0 emu/gに形成し
た磁性トナー(特開平7-77829 号公報)等の提案がなさ
れている。
【0011】しかしながら上記のような磁性現像剤は製
造工程において例えば重合手段、分散手段等を適用する
必要があり、通常の粉砕手段と比較すると、製造工程が
煩雑であると共に、良好な認識率のものを得ることが困
難であるという問題点がある。
【0012】MICRの印字を現像するための磁性現像
剤としては、磁性トナーのみからなる一成分磁性現像剤
を使用することもあるが、二成分磁性現像剤が広く使用
されている。その理由は、二成分磁性現像剤では、トナ
ーの帯電特性が改善されること、およびバックグラウン
ドへのトナーの付着を少なくすることができることによ
ると考えられる。
【0013】二成分磁性現像剤は、平均粒径が約100
μmの磁性キャリア粒子と、平均粒径が約10μmの磁
性トナー粒子約10重量%以下、好ましくは3〜5重量
%、との混合物である。この二成分磁性現像剤が内部に
永久磁石を有する円筒状の現像ロールの表面において混
合されることによって、磁性トナー粒子表面と磁性キャ
リア粒子表面とが反対の極性に摩擦帯電させられる。そ
して磁性トナー粒子は上記摩擦帯電によって生じた電荷
によって、磁性キャリア粒子の表面に付着している。
【0014】上記構成の混合磁性現像剤は、現像ロール
の表面において、その内部に設けられた永久磁石の磁力
線に沿って磁気ブラシを形成し、この磁気ブラシによっ
て感光体の表面に形成された静電荷像を摺擦し、電荷を
持った磁性トナーを静電荷像の帯電部あるいは非帯電部
(反転現像の場合)に選択的に付着させて顕像化するの
である。
【0015】二成分磁性現像剤において使用される磁性
キャリア粒子は、平均粒径が約100μmのように大で
あり、現像ロール内の永久磁石によって強く吸引されて
いるため、磁性キャリアが感光体に付着することは殆ど
ない。しかし、二成分磁性現像剤の場合には含有される
トナーの濃度を測定して、消費された量に相当するトナ
ーを補給することが必要である。
【0016】すなわちトナー濃度の制御が必要であり、
従来からこのトナー濃度の制御が不要である現像方式の
出現が待望されていた。また従来のものにおいては、磁
性キャリア粒子の平均粒径が大であるために、現像画像
が粗くなると共に、帯電制御剤を含有するトナーを使用
しても、摩擦帯電が充分でなく、画像濃度が低下する傾
向にあった。
【0017】本発明は上記従来技術に存在する問題点を
解決し、通常の粉砕手段によっても良好な認識率のMI
CR画像が得られる二成分磁性現像剤を提供することを
課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明においては、結着樹脂と磁性粉とを必須成
分として含有する磁性トナーと、磁性キャリアとを混合
してなる二成分磁性現像剤において、磁性トナーを、磁
性粉含有量を30〜60重量%、残留磁化σr を4〜1
6emu/gおよび平均粒径を5〜15μmに形成する
と共に、トナー濃度を20〜80重量%に形成する、と
いう技術的手段を採用した。
【0019】本発明において使用する磁性キャリア粒子
の平均粒径は、5〜60μmとすることが望ましい。す
なわち、平均粒径が小である磁性キャリア粒子は、現像
ロールによる磁気吸引力が小さくなるので感光体ドラム
の表面に付着し易い。一方平均粒径が大である磁性キャ
リア粒子は比表面積が小であるため、トナー粒子を充分
に摩擦帯電させることができず、画像濃度を低下させ
る。
【0020】本発明において、磁性キャリアを、結着樹
脂と磁性粉とを含有する樹脂キャリアとすると共に、磁
性トナーと逆の摩擦帯電極性に、かつ平均粒径を磁性ト
ナーの0.5 〜2倍に形成することができる。
【0021】また本発明において、磁性キャリアを、結
着樹脂と磁性粉とを含有する樹脂キャリアとすると共
に、磁性トナーと同じ摩擦帯電極性に、かつ平均粒径を
磁性トナーの1.5 〜4倍に形成することができる。
【0022】平均粒径の小なる磁性キャリアは、現像ロ
ールによる磁気吸引力が低下し、感光体の表面に付着し
易く、その結果、画像に白点が発生する。よって、磁性
キャリアと磁性トナーの摩擦帯電が同じ極性の場合に
は、逆の極性の場合より平均粒径が比較的大なる磁性キ
ャリアを使用することが好ましい。
【0023】更に本発明において、磁性キャリアを鉄
粉、フェライト、マグネタイトの何れかによって形成す
ることができる。上記本発明の磁性現像剤は、磁性を有
する文字による情報を磁気読取機を介して読み取る磁性
インク記号識別システム用の文字印字用として使用する
ことが好適である。
【0024】本発明において、磁性トナーを構成する樹
脂材料としては、p−クロルスチレン、メチルスチレン
等のスチレン類:塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニ
ル等のハロゲン化ビニル類:酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエス
テル類:アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸ルーブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ド
デシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸3−クロ
ルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸
メチル、メタアクリル酸ブチル等のα−メチレン脂肪族
モノカルボン酸のエステル類:アクリルニトリル、メタ
アクリロニトリル、アクリルアミド、ビニルメチルエー
テル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル等のビニルエーテル類:ビニルエチルケトン、ビニル
ヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニ
ルケトン類などの単量体を重合させたホモポリマー又は
コポリマー、あるいはこの他の樹脂としてエポキシ樹
脂、縮合架橋型シリコーン樹脂、ロジン変性フェノール
ホルマリン樹脂、セルローズ樹脂、ポリエーテル樹脂、
ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、スチレ
ン−ブタジエン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、4フッ化エチレン等のフッ素樹脂などを単独
でもしくはブレンドして使用することができる。
【0025】次に磁性トナー中の磁性粉としては、マグ
ネタイト、ソフトフェライト等の微粉を30〜60重量
%含有させ、残留磁化σr を4〜16emu/gに形成
する。磁性粉が少ないと残留磁化が小となり、トナー飛
散が多くなり、地かぶりを生じる。一方磁性粉が多いと
定着性が低下すると共に、残留磁化が大となり位置検出
エラーが大となるため好ましくない。この場合、残留磁
化の値は、振動試料型磁力計(東英工業製VSM−3
型)を使用して測定した。
【0026】上記の他に離型剤(ポリオレフィン等)を
10重量%以下および着色剤(カーボンブラック等、但
し、前述の磁性粉としてマグネタイトを使用する場合に
は特に添加しなくてもよい)若干量を含有させると共
に、流動化剤として後述するものを内添若しくは外添さ
せる。
【0027】流動化剤としては、ステアリン酸亜鉛、ポ
リフッ化ビニリデン、シリコンワニス等を0.1 〜5重量
%内添させるか、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリ
デン、疎水性シリカ等を0.1 〜2重量%外添させる。添
加量が少ないと画質の汚れが発生し易く、一方多すぎる
とカブリを発生するため好ましくない。
【0028】上記の他に任意成分として、ニグロシン、
含金属アゾ染料等の帯電制御剤を添加することができ
る。なお磁性トナーの平均粒径は高精細画像を得るため
に5〜15μmに形成し、磁性現像剤中のトナー濃度は
20〜80重量%とするのが好ましい。トナー濃度が2
0重量%未満であると、二成分磁性現像剤による磁気ブ
ラシの中に、トナーの付着していない磁性キャリア粒子
が多くなるので、磁性キャリア粒子が感光体の表面を摺
擦して、多くの磁性キャリア粒子が感光体の表面に付着
する。一方トナー濃度が80重量%より多いと、磁気ブ
ラシに捕捉されていないいわゆる自由トナーが増加する
ため、トナーの飛散があり、地かぶりが発生する。平均
粒径(体積)は、粒度分析計(コールターエレクトロニ
クス社製 コールターカウンターモデルTA−II)を使
用して測定した。
【0029】また磁性トナーの体積固有抵抗は、転写性
を向上させる点から1014Ω・cm以上の絶縁性のもの
が好ましく、また磁性キャリアやドクターブレードなど
の摩擦により帯電し易いもの(摩擦帯電量が絶対値で1
0μc/g以上)が好ましい。
【0030】次に磁性キャリアとしては、鉄粉等の磁性
金属粉や、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物粉
をそのままの状態で使用することができる他、樹脂材料
によって表面を被覆したものも使用できる。また上記の
ような磁性粉を樹脂中に分散してなるバインダー型の粒
子を使用してもよい。
【0031】この場合1000Oeの磁界中で測定した
時の磁化の値σ1000は30〜50emu/gとするのが
よい。すなわちσ1000が30emu/gより小である
と、感光体へのキャリア付着が生じ易くなるため好まし
くない。一方σ1000が50emu/gより大であると、
磁性現像剤の吸着搬送に要するトルクが大となるのみな
らず、キャリアのスペント現象が発生し易くなり、キャ
リアの寿命低下、かぶりの発生を招来するため不都合で
ある。
【0032】また磁性キャリアの体積固有抵抗は104
Ω・cm以上のものが好ましい。すなわち体積固有抵抗
が104 Ω・cm未満であると、感光体への付着を発生
し易く、画質を低下させると共に、帯電手段においてリ
ークを生ずると共に、現像時におけるトナーへの帯電付
与性が不安定となるため好ましくない。
【0033】更に磁性キャリアの平均粒径は5〜60μ
mとするのがよい。すなわち平均粒径が小であると感光
体の表面に付着し易く、一方平均粒径が大であると画像
が荒れ易くなるためである。
【0034】なお上記磁化の値は、振動試料型磁力計
(東英工業製 VSM−3型)を使用して測定した。ま
た上記体積固有抵抗の値は、試料を適当量(10数m
g)秤取し、ダイヤルゲージを改良した内径3.05mmの
テフロン(商品名)製シリンダ中に充填し、0.1 kgの
荷重下、キャリアの場合はD.C.100V/cmの電
場を、そしてトナーの場合はD.C.4000V/cm
の電場を印加して測定し、抵抗値を算出した。抵抗の測
定には横河ヒューレットパッカード製4329型絶縁抵
抗計を使用した。またトナー、キャリアの摩擦帯電量
は、まずフェライトキャリア(日立金属製 KBN−1
00)95重量部とトナーまたはキャリア5重量部とを
よく混合し、ブロー圧1.0 kgf/cm2 でトナーまた
はキャリアをブローし、これをブローオフ粉体帯電量測
定器(東芝ケミカル製 TB−200型)により測定し
た。
【0035】
【実施例】磁性トナーとして下記(a)〜(h)に示す
ものを作製した。 (a)重量比にてスチレン−nブチルメタクリレート
(Mw=21×104 ,Mn=1.4 ×104 )Bal.、マ
グネタイト(戸田工業製 EPT500)20〜70
部、ポリプロピレン(三洋化成製 TP32)3部、帯
電制御剤(オリエント化学製 ボントロンE81)2
部、添加物としてステアリン酸亜鉛0〜6部を配合し、
乾式混合した後、150〜190℃にて加熱混練し、冷
却固化させ、アトライタにより粗粉砕後、ジェットミル
により微粉砕し、分級して平均粒径10μmの磁性トナ
ーとした。摩擦帯電量は−12〜−23μc/gであっ
た。
【0036】(b)重量比にてスチレン−nブチルメタ
クリレート44部、マグネタイト50部、ポリプロピレ
ン3部、帯電制御剤2部(何れも前記(a)同様の仕様
のもの)、添加物としてポリフッ化ビニリデン1部を配
合し、前記(a)と同様の工程で磁性トナーを作製し
た。
【0037】(c)添加物としてシリコンワニス1重量
部を使用した他は前記(a)と同様にして磁性トナーを
作製した。なお磁性トナー(b)(c)の平均粒径およ
び摩擦帯電量は、前記磁性トナー(a)と同一である。
【0038】(d)重量比にてスチレン−nブチルメタ
クリレート50部、マグネタイト45部、ポリプロピレ
ン3部、帯電制御剤2部(何れも前記(a)〜(c)と
同様の仕様のもの)を配合し、前記同様の乾式混合ない
し分級の工程によりトナー粒子を作製後、添加物として
ステアリン酸亜鉛を0.2 〜2.5重量部外添して、平均粒
径10μm、摩擦帯電量−12〜−23μc/gの磁性
トナーを得た。
【0039】(e)添加物としてポリフッ化ビニリデン
1重量部を外添した以外は前記(d)と同様にして磁性
トナーを得た。 (f)添加物としてチタンオキサイド1重量部を外添し
た以外は前記(d)と同様にして磁性トナーを得た。
【0040】(g)添加物として疎水性シリカ(日本ア
エロジル製 アエロジルR972)0.5 重量部を外添し
た以外は前記(d)と同様にして磁性トナーを得た。 (h)配合比をスチレン−nブチルメタクリレート55
部、マグネタイト40部とした以外は前記(g)と同様
にして磁性トナーを得た。
【0041】なお磁性トナー(e)〜(h)の平均粒径
および摩擦帯電量は、何れも前記磁性トナー(d)と同
一である。次に磁性キャリアとして下記(A)〜(F)
に示すものを作製した。
【0042】(A)重量比にてスチレン−nブチルメタ
クリレート(Mw=23×104 ,Mn=1×104
47部、マグネタイト(戸田工業製 EPT500)5
0部、帯電制御剤(オリエント化学製 ボントロンN
o.3)3部を配合し、乾式配合した後、加熱混練し、
冷却固化させ、ボールミルにて粉砕し、分級して平均粒
径8〜25μm、体積固有抵抗2×1015Ω・cmの正
帯電性のバインダー型の磁性キャリアを作製した。
【0043】(B)重量比にてポリエステル(三菱油化
製 FC433)40部、マグネタイト(戸田工業製
EPT500)60部を配合し、上記(A)と同様の工
程で平均粒径10〜45μm、体積固有抵抗3×1015
Ω・cmの負帯電性のバインダー型の磁性キャリアを作
製した。
【0044】(C)重量比としてポリエステル30部、
マグネタイト70部とした以外は上記(B)と同様にし
て、平均粒径30μm、体積固有抵抗1×1013Ω・c
mの負帯電性のバインダー型の磁性キャリアを作製し
た。
【0045】(D)平均粒径50μm、飽和磁化σs =
190emu/gの偏平鉄粉100重量部にシリコーン
樹脂(東レシリコーン製 SR2410)7.5 重量部を
被覆して、体積固有抵抗1×109 Ω・cmの磁性キャ
リアとした。
【0046】(E)平均粒径30μm、飽和磁化σs =
55emu/gの球状フェライト粒子により、体積固有
抵抗1×108 Ω・cmの磁性キャリアとした。 (F)重量比にて平均粒径0.3 μmのマグネタイト微粒
子100部を、ポリビニルアルコール(PVA)10部
を含む水溶液160部中に投入し、アトライタで混合し
てスラリーを作製し、このスラリーをスプレードライ法
によって造粒し、N2 ガス雰囲気中において1100℃
×2時間の焼結を行った後、H2 ガス雰囲気600℃に
て還元し、分級して平均粒径60μmのマグネタイト粒
子とした。このマグネタイト粒子100重量部に対して
シリコーン樹脂(前記(D)と同様の仕様のもの)7.5
重量部を被覆して、体積固有抵抗5×108 Ω・cmの
磁性キャリアとした。
【0047】上記の磁性トナーと磁性キャリアとを混合
してトナー濃度10〜90重量%の磁性現像剤とし、J
IS C 6251−1980の記載に従ってMICR
文字の印字を行い、市販のMICRリーダ・ソータ(I
BM製 3890型機)を使用してそれぞれ10回の磁
気読み取りを行った結果を表1ないし表3に示す。
【0048】なお印字条件は次の通りである。まず感光
体ドラムはOPCによって作製し、表面電位−500
V、周速100mm/秒とした。次に現像ロールは、ス
テンレス鋼(SUS304)により外径20mmのスリ
ーブ(周速600mm/秒)内に、5極非対称着磁(表
面磁束密度:主極800G、他極700G)の永久磁石
部材を固定し、現像ギャップ0.4 mm、ドクターギャッ
プ0.25mmとし、スリーブに−400Vのバイアス電圧
を印加したものとした。現像後小切手用紙にコロナ転写
し、180℃,1kg/cmで熱ロール定着した。
【0049】
【表1】
【0050】表1において、No.1〜5は磁性トナー
中のマグネタイトの含有量を変化させたものであり、マ
グネタイトの含有量の増大に伴って残留磁化σr もまた
増大するが、画像濃度が漸減する。No.1のものはマ
グネタイト量が少なく、従ってσr の値が小であり、か
ぶり、汚れが認められると共に、読み取りエラー率が大
である。一方No.5のものはかぶり、汚れは認められ
ないものの、画像濃度が低く、読み取りエラー率も大で
ある。これに対して、No.2〜4のものにおいては、
かぶり、汚れのない鮮明な画像が得られており、かつ読
み取りエラーの発生も認められない。
【0051】次にNo.6〜9は、磁性トナー中に含有
させる添加物であるステアリン酸亜鉛の量を変化させた
ものであり、No.6はステアリン酸亜鉛を含有しない
ため、汚れが認められ、読み取りエラーが発生してい
る。一方No.9においては、ステアリン酸亜鉛の含有
量が多いことにより、かぶり、汚れが認められ、読み取
りエラーが発生している。これに対してNo.7,8に
おいては、良質の画像が得られ、読み取りエラーの発生
がない。従って添加物の含有量は0.1 〜5重量部とする
のが好ましい。
【0052】No.10〜12は磁性キャリアの平均粒
径を変化させたものであり、No.12は磁性トナーの
平均粒径10μmの2.5 倍であるが、画像濃度が低下
し、読み取りエラーが発生している。No.10,11
においては良質の画像が得られており、読み取りエラー
の発生がない。磁性キャリアの平均粒径が小になると感
光体の表面に付着し易くなるため、この場合は5μm以
上とするのがよく、結局磁性キャリアの平均粒径は、磁
性トナーの平均粒径の0.5 〜2倍とするのがよい。
【0053】No.13,14は、磁性トナー中の添加
物をステアリン酸亜鉛に代えて各々ポリフッ化ビニリデ
ン、シリコーンワニスとしたものであるが、何れも良質
の画像が得られており、読み取りエラーの発生は認めら
れない。
【0054】
【表2】
【0055】表2は磁性キャリア(A)に対して他の磁
性トナー(d)〜(g)を組み合わせたもの、および磁
性トナー(a)に対して他の磁性キャリア(B)〜
(F)を組み合わせたものを使用して前記同様の磁気読
み取りを行った結果である。
【0056】表2において、磁性トナー(d)〜(g)
は、何れも添加物をトナー粒子の表面に外添させたもの
である。まずNo.18は添加物であるステアリン酸亜
鉛の添加量が多いため、画像濃度は高いものの汚れの発
生が認められ、読み取りエラーが発生している。これに
対してNo.15〜17においては、良質の画像が得ら
れ、かつ読み取りエラーの発生が認められない。従って
添加物の外添量は0.1〜2重量部とするのが好ましい。
なおNo.19〜21においては添加物をステアリン酸
亜鉛に代えて夫々ポリフッ化ビニリデン、チタンオキサ
イドおよび疎水性シリカとしたものであるが、何れも良
好な読み取り結果が得られている。
【0057】次にNo.22〜26は、磁性キャリア
(A)(磁性トナーと逆の帯電極性を有するもの)に代
えて磁性キャリア(B)(磁性トナーと同一の帯電極性
を有するもの)を使用し、かつ平均粒径を変化させたも
のである。この場合、磁性キャリア(B)の平均粒径が
小になる程画像濃度が向上するが、No.22において
はかぶりが発生し、殆ど読み取りエラーとなる。またN
o.26においては画像濃度が低下し、読み取りエラー
が発生している。これに対してNo.23〜25におい
ては、良質の画像が得られ、読み取りエラーの発生が認
められない。従ってこの場合には、磁性キャリアの平均
粒径は、磁性トナーの平均粒径の1.5 〜4倍とすること
が好ましい。
【0058】No.27〜30は他の磁性キャリアを組
み合わせたものであるが、何れも高画質の画像が得ら
れ、かつ読み取りエラーの発生が認められない。
【0059】
【表3】
【0060】表3は磁性現像剤中のトナー濃度を変化さ
せた場合を示し、トナー濃度が高い程画像濃度が向上す
ることがわかる。No.31においては読み取りエラー
は認められないものの、感光体ドラムへのキャリア付着
が発生している。またNo.35においては、かぶりが
発生し、読み取りエラーの発生が認められる。従って磁
性現像剤中のトナー濃度は、20〜80重量%とするこ
とが好ましい。
【0061】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから、一般的な書類および/またはグラフィッ
クスの印字が当然に可能であると共に、MICRシステ
ムにおけるMICR文字の印字を行った場合において
も、良質の画像が得られ、かつリーダ・ソータによる摺
擦に対しても文字のかすれ、脱落がなく、高い認識率の
ものが得られるという効果がある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂と磁性粉とを必須成分として含
    有する磁性トナーと、磁性キャリアとを混合してなる二
    成分磁性現像剤において、 磁性トナーを、磁性粉含有量を30〜60重量%、残留
    磁化σr を4〜16emu/gおよび平均粒径を5〜1
    5μmに形成すると共に、トナー濃度を20〜80重量
    %に形成したことを特徴とする二成分磁性現像剤。
  2. 【請求項2】 磁性キャリアを、結着樹脂と磁性粉とを
    含有する樹脂キャリアとすると共に、磁性トナーと逆極
    性に、かつ平均粒径を磁性トナーの0.5 〜2倍に形成し
    たことを特徴とする請求項1記載の二成分磁性現像剤。
  3. 【請求項3】 磁性キャリアを、結着樹脂と磁性粉とを
    含有する樹脂キャリアとすると共に、磁性トナーと同極
    性に、かつ平均粒径を磁性トナーの1.5 〜4倍に形成し
    たことを特徴とする請求項1記載の二成分磁性現像剤。
  4. 【請求項4】 磁性キャリアを鉄粉、フェライト、マグ
    ネタイトの何れかによって形成したことを特徴とする請
    求項1記載の二成分磁性現像剤。
  5. 【請求項5】 磁性現像剤が、磁性を有する文字による
    情報を磁気読取機を介して読み取る磁性インク記号識別
    システム用の文字を印字するのに使用されるものである
    ことを特徴とする請求項1〜4何れかに記載の二成分磁
    性現像剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006114900A1 (en) 2005-04-22 2006-11-02 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic toner
US7422832B2 (en) 2003-07-30 2008-09-09 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic toner

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WO2006114900A1 (en) 2005-04-22 2006-11-02 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic toner
US7939231B2 (en) 2005-04-22 2011-05-10 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic toner

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