JPH09145381A - 駆動回路及びこれを用いた振動角速度計 - Google Patents

駆動回路及びこれを用いた振動角速度計

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JPH09145381A
JPH09145381A JP7329883A JP32988395A JPH09145381A JP H09145381 A JPH09145381 A JP H09145381A JP 7329883 A JP7329883 A JP 7329883A JP 32988395 A JP32988395 A JP 32988395A JP H09145381 A JPH09145381 A JP H09145381A
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vibrator
electrodes
circuit
electrode
input
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JP7329883A
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Inventor
Yoshitaka Sango
貴敬 三五
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 精度良く角速度を検出する。 【構成】 駆動回路12は、振動子11を自励振駆動す
る。駆動回路12の出力端32,33は振動子11の電
極24,25に接続され、駆動回路12の入力端31は
振動子11の電極26に接続される。駆動回路12は、
出力端32,33間に接続された可変抵抗器60と、電
極26の電圧の位相調整を行う移相回路40と、移相回
路40の出力を増幅する増幅器50と、を有する。増幅
器50の出力側は、可変抵抗器60の中間に接続され
る。可変抵抗器60を調整することにより、振動子11
の駆動方向の振動を理想的な軸C方向に調整することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動角速度計等の
振動子を自励振駆動する駆動回路及びこれを用いた振動
角速度計に関するものである。
【0002】
【従来技術】図4に、従来の振動角速度計の一例を示
す。この振動角速度計は、振動子1と、振動子1を自励
振駆動する駆動回路2と、振動子1からの信号に基づい
て振動子1に作用するコリオリ力に相当する信号を検出
する検出回路3と、を備えている。
【0003】振動子1は、断面が正三角形のエリンバー
合金製の三角柱部材4を有し、該三角柱部材の各側面
に、両面に電極(図示せず)を形成した圧電素子5,
6,7が貼り付けられている。圧電素子5が駆動用とし
て用いられ、圧電素子5,7が検出用及び自励振駆動の
ための帰還用として用いられている。駆動回路2は2つ
の入力端と1つの出力端を有し、駆動回路2の2つの入
力端が圧電素子5,6の外側の電極にそれぞれ接続さ
れ、駆動回路2の1つの出力端が圧電素子7の外側の電
極に接続されている。また、検出回路3は2つの入力端
を有し、この2つの入力端も圧電素子5,6の外側の電
極にそれぞれ接続されている。駆動回路2は、圧電素子
5,6からの2つの信号の和をとることにより振動子1
の振動の励振状態に応じた信号を得、この信号に対して
増幅及び位相調整を行って駆動信号を得、この駆動信号
を圧電素子7に供給する。これにより、ループゲインが
1以上となるように正帰還がかけられ、振動子1は、自
励振駆動されて、図4に示す軸Cの方向に単振動する。
この状態において、振動子1の長さ方向の軸A(軸Aは
軸Cと直交している)を中心として回転し角速度が与え
られると、軸B(軸Bは軸A及び軸Cと直交している)
の方向にコリオリ力が発生し、このコリオリ力により振
動子1がこの方向に屈曲振動が発生する。この屈曲振動
により、コリオリ力に対応する信号(電圧)が逆相でそ
れぞれ圧電素子5,6に発生する。圧電素子5,6に発
生する電圧には、この信号のみならず、軸Cの方向の振
動子1の屈曲振動(励振)による電圧が同相で含まれ
る。検出回路10は、電極5の信号と電極6の信号との
差動をとって励振による成分をキャンセルすることによ
り、コリオリ力に相当する信号のみを得る。したがっ
て、振動子1の回転速度(角速度)を測定することがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図1に示し
た従来の振動角速度計では、三角柱部材4に精度良く圧
電素子5,6,7を接着することが困難であり、そのた
め、振動子1の駆動による振動方向(励振方向)が理想
的な軸Cの方向からずれてしまい、振動子1の振動にば
らつきが生じ、それに伴って振動子1の回転時の振動状
態の変化もばらついてしまい、精度良く角速度を検出す
ることが困難であった。
【0005】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、振動子の駆動による振動方向を理想的な振動方向に
設定することができ、精度良く角速度等を検出すること
ができる、駆動回路及びこれを用いた振動角速度計を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第1の態様による駆動回路は、1つの入力
端と2つの出力端を有し、振動子を自励振駆動する駆動
回路であって、前記2つの出力端間に接続された抵抗器
と、前記1つの入力端に入力された入力信号に対して増
幅及び位相調整を行う回路であって、その出力側が前記
抵抗器の中間に接続された回路と、を備えたものであ
る。
【0007】本発明の第2の態様による駆動回路は、前
記第1の態様による駆動回路において、前記抵抗器を可
変抵抗器としたものである。
【0008】本発明の第3の態様による振動角速度計
は、振動子と、該振動子を自励振駆動する駆動回路と、
検出回路とを備える。そして、前記振動子は、第1乃至
第3の電極を有し、前記第1の電極から前記振動子の励
振状態に応じた電圧が得られ、前記第2及び第3の電極
に同相の駆動電圧を印加したときに前記振動子が励振
し、前記第2及び第3の電極から前記振動子に作用する
コリオリ力に応じた電圧がそれぞれ逆相で得られるもの
である。また、前記駆動回路は、前記第1の電極に接続
される1つの入力端と前記第2及び第3の電極にそれぞ
れ接続される2つの出力端を有し、前記2つの出力端間
に接続された抵抗器と、前記1つの入力端に入力された
入力信号に対して増幅及び位相調整を行う回路であっ
て、その出力側が前記抵抗器の中間に接続された回路
と、を備えたものである。さらに、前記検出回路は、前
記第2及び第3の電極に接続された2つの入力端を有
し、該2つの入力端に入力された信号に基づいて前記振
動子に作用するコリオリ力に相当する信号を検出するも
のである。
【0009】本発明の第4の態様による振動角速度計
は、振動子と、該振動子を自励振駆動する駆動回路と、
検出回路と、を備えたものである。そして、前記振動子
は、圧電材料からなる四角柱形状の第1及び第2の部材
と、前記第1の部材の第1の面と前記第2の部材の第1
の面との間に挟んで形成された第1の電極と、前記第1
の部材の前記第1の面と相対する前記第1の部材の第2
の面に、前記第1の部材の長さ方向に延びるとともに前
記第1の部材の幅方向に互いに間隔をあけて当該幅方向
の両側位置に形成された第2及び第3の電極と、前記第
2の部材の前記第1の面と相対する第2の面に形成され
た第4の電極と、を備えたものである。前記駆動回路
は、前記第4の電極に接続される1つの入力端と前記第
2及び第3の電極にそれぞれ接続される2つの出力端を
有し、前記2つの出力端間に接続された抵抗器と、前記
1つの入力端に入力された入力信号に対して増幅及び位
相調整を行う回路であって、その出力側が前記抵抗器の
中間に接続された回路と、を備える。前記検出回路は、
前記第2及び第3の電極に接続された2つの入力端を有
し、該2つの入力端に入力された信号に基づいて前記振
動子に作用するコリオリ力に相当する信号を検出するも
のである。
【0010】本発明の第5の態様による振動角速度計
は、前記第3又は第4の態様による振動角速度計におい
て、前記抵抗器を可変抵抗器としたものである。
【0011】前記第1の態様による駆動回路によれば、
増幅及び位相調整を行う回路の出力側が、2つの出力端
間に接続された抵抗器の中間に接続されているので、増
幅及び位相調整を行う回路の出力側と前記2つの出力端
のうちの一方との間の抵抗値、及び、増幅及び位相調整
を行う回路の出力側と前記2つの出力端のうちの他方と
の間の抵抗値、の少なくとも一方の抵抗値を調整するこ
とにより、駆動回路の2つの出力端にそれぞれ現れる駆
動電圧を調整することができる。このため、前記第3及
び第4の態様のように、振動子及び検出回路と組み合わ
せて振動角速度計を構成すれば、前記抵抗値を調整する
ことにより振動子を理想的に振動させることができる。
その結果、オフセット信号等のノイズが除去でき、回転
による信号のみが検出され、精度良く角速度を検出でき
る。
【0012】また、前記第2及び第5の態様のように、
抵抗器として可変抵抗器を用いれば、前記抵抗値の調整
が容易になるので、好ましい。
【0013】さらに、前記第3の態様のように、特別な
構造を有する振動子を用いれば、両面に電極パターンが
形成された圧電板2枚を接合して切断するなどすること
によって、一度に大量の振動子を製造することができる
とともに、反応性エッチング等による電極パターン形
成、精密切断機等による接合板の切断を行うことによっ
て、小型の振動子を再現性良く製造することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明による駆動回路及び
これを用いた振動角速度計について、図面を参照して説
明する。
【0015】図1は、本発明の一実施の形態による振動
角速度計を示す概略構成図である。本実施の形態による
振動角速度計は、図1に示すように、振動子11と、該
振動子11を自励振駆動する駆動回路12と、振動子1
1からの入力信号に基づいて振動子11に作用するコリ
オリ力に相当する検出信号を得る検出回路13と、を備
えている。
【0016】まず、振動子11について、図2を参照し
て説明する。図2は、振動子11を示す図であり、図2
(a)はその斜視図、図2(b)はその正面図である。
【0017】図2に示すように、振動子11は、圧電材
料からなる四角柱形状(厳密に四角柱でなくてもよい)
の第1及び第2の部材21,22と、第1の部材21の
第1の面(図2では下面)と第2の部材22の第1の面
(図2では上面)との間に挟んで形成された第1の電極
23と、第1の部材21の前記第1の面に相対する第1
の部材21の第2の面(図2では上面)に、第1の部材
21の長さ方向に平行に延びるとともに第1の部材21
の幅方向(図2(b)中の左右方向)に互いに間隔をあ
けて形成された第2及び第3の電極24,25と、第2
の部材22の前記第1の面に相対する第2の部材22の
第2の面(図2では下面)に形成された第4の電極26
と、を備えている。第2及び第3の電極24,25は、
第1の部材21の幅方向の両側位置にそれぞれ形成さ
れ、略同一面積を有している。
【0018】本実施例では、第1及び第2の部材21,
22は、圧電セラミック(例えば、チタン酸ジルコン酸
鉛(PZT))からなり、それらの厚みは0.5mm、
幅は1.0mm、長さは9.0mmとされている。もっと
も、このような寸法に限定されるものではない。第1の
部材21の分極方向は図2中の上方向、第2の部材22
の分極方向は図2中の下方向である。第2及び第3の電
極24,25は、第1の部材21の上面の両側位置に、
第1の部材21の長さ方向に銀ペーストで形成され、そ
れぞれの幅が0.3mmとされている。第4の電極26
は、第2の部材22の下面の全面に銀ペーストで形成さ
れている。第1の電極23は、第1の部材21の下面の
全面に予め形成された銀ペーストと第2の部材22の上
面の全面に予め形成された銀ペーストとを、エポキシ性
接着剤等の接着剤(図示せず)により接合した構造とさ
れている。前記接着剤による振動子の振動への影響を極
力なくすために、前記接着剤として粘度の低いものを用
いることが好ましい。なお、前記接着剤自体が導電性を
有していなくても、接着の際に適当に圧力を加えること
により、第1の部材21の下面に形成された銀ペースト
と第2の部材22の上面に形成された銀ペーストとの間
には接着剤が介在せずに直接接触する多くの微小領域が
存在し、両者は電気的に接続されることになる。もっと
も、前記接着剤として導電性接着剤を用いてもよい。
【0019】振動子11は、このような構造を有してい
るので、一度に大量に製造することができる。すなわ
ち、例えば、電極24,25の電極パターン及び電極2
3の一部を構成する電極パターンを予め多数の振動子1
1の分形成した圧電板と、電極26の電極パターン及び
電極23の他の一部を構成する電極パターンを予め多数
の振動子11の分形成した圧電板とを前記接着剤にて接
合し、この接合板を個々の振動子11に切断することに
よって、一度に大量の振動子11を製造することができ
る。また、反応性エッチング等による電極パターン形
成、精密切断機等による接合板の切断を行うことによっ
て、小型の振動子20を再現性良く製造することができ
る。
【0020】本実施の形態では、電極23が基準電極
(アース電極)、電極24,25がコリオリ力検出用電
極として、用いられる。また、電極26が、帰還用電極
として、駆動回路12の入力信号(振動子11の励振状
態を示す信号)を取り出すために用いられる。さらに、
電極23,24は、振動子励振用電極(駆動電極)とし
ても用いられる。
【0021】この振動子11では、電極23を基準電極
として、電極24,25に同相の励振用電圧(駆動電
圧)をそれぞれ印加すると、第1の部材21が電極2
3,24,25の面と垂直な方向(図2中の上下方向)
すなわち図1中の軸Cの方向に屈曲振動し、したがっ
て、振動子11の全体がこの方向に屈曲振動し、振動子
11が励振される。振動子11のこの励振状態を示す信
号が電極26から得られる。この励振状態において、部
材21,22の長さ方向に延びた図1中の軸Aを中心と
して振動子11が回転したとすると、部材21,22の
幅方向すなわち図1中の軸Bの方向にコリオリ力が発生
し、このコリオリ力により振動子20がこの方向に屈曲
振動する。この屈曲振動により、コリオリ力に相当する
信号が逆相でそれぞれ電極24,25に発生する。電極
24,25の電圧には、この信号のみならず、印加され
た同相の駆動電圧も含まれるが、電極24の信号と電極
25の信号との差動をとって駆動電圧の成分をキャンセ
ルすることにより、コリオリ力に相当する信号のみを得
ることができ、したがって、振動子11の回転速度(角
速度)を測定することができる。
【0022】なお、部材21,22の材料としては、駆
動電圧印加により効果的に振動子11が振動するため
と、振動子11の振動による発生電圧が大きく取れるよ
うに、それぞれQの大きい圧電材料が選択される。ま
た、振動子11の厚み方向の共振周波数と幅方向の共振
周波数をほぼ一致させることが好ましい。両者を一致さ
せると、振動子11の断面は、略正方形になる。この周
波数合わせは、例えば、振動子11を振動させながら側
面をレーザー等で削ることにより共振周波数を調整する
ことによって、行われる。
【0023】次に、再び図1を参照して、駆動回路12
について説明する。駆動回路12は、1つの入力端31
及び2つの出力端32,33を有している。入力端31
は振動子11の電極26に接続され、出力端32,33
はそれぞれ振動子11の電極24,25に接続されてい
る。本実施の形態では、駆動回路12は、その入力側が
入力端31に接続された移相回路40と、その入力側が
移相回路40の出力側に接続された増幅器50と、可変
抵抗器60とから構成されている。移相回路40は、電
極26から発生する電圧の移相をシフトする回路であ
り、抵抗器41,42と、可変抵抗器43と、コンデン
サ44と、オペアンプ45と、を有している。可変抵抗
器43を調整することにより、移相量の微調整ができる
ようになっている。増幅器50は、移相回路40の出力
を反転増幅するものであり、抵抗器51,52及びオペ
アンプ53を有している。可変抵抗器60は、出力端3
2と出力端33との間に接続されている。すなわち、可
変抵抗器60の両端60a,60bがそれぞれ出力端3
2,33に接続されている。増幅器50の出力側が可変
抵抗器60の中間点60cに接続されている。
【0024】また、検出回路13は、図1に示すよう
に、2つの入力端71,72を有しており、入力端7
1,72はそれぞれ振動子11の電極24,25に接続
されている。検出回路13は、その2つの入力側が入力
端71,72にそれぞれ接続された差動回路80を有し
ている。差動回路80は、抵抗器81〜84及びオペア
ンプ85で構成されている。差動回路80は、電極24
の信号と電極25の信号の差動をとって出力する。既に
振動子11に関して説明した所から明らかなように、差
動回路80の出力が、コリオリ力に相当する信号、すな
わち、検出信号となる。
【0025】本実施の形態によれば、前記駆動回路12
により電極24,25と電極26との間に帰還ループが
でき、振動子11が自励振駆動される。すなわち、電極
26からの出力電圧が移相回路40により位相調整さ
れ、その位相調整された電圧が増幅器50により反転増
幅され、その増幅された電圧が可変抵抗器60を介して
駆動電圧として電極24,25にそれぞれ供給される。
これにより、ループゲインが1以上となるように正帰還
がかけられ、振動子1が自励振駆動される。この駆動回
路12により振動子11の電極23,26の面に対して
垂直な方向(すなわち、図1中の軸Cの方向)の凹凸の
屈曲を持つ振動子1の単振動が達成できる。ここで、電
極26からの出力電圧が最大になるように移相回路40
内の可変抵抗器43を調整することにより、自励振動の
周波数を最適にすることが可能である。このとき、振動
子11が励振により図1中の軸C方向に理想的に振動し
ていない場合、振動子11の無回転時においても電極2
4,25からの出力電圧に誤差(オフセット)が発生し
検出回路14の出力には誤差を増幅した信号が出力され
る。そこで、可変抵抗器60の中間点60cの位置を調
整することにより電極24に印加される駆動電圧の大き
さと電極25に印加される駆動電圧の大きさを調整して
振動子11の励振の振動方向を調整することができ、こ
れにより振動子を理想的に駆動させることができ、この
誤差をキャンセルさせることが可能となる。したがっ
て、振動子11の無回転時に検出回路13の出力をゼロ
にできる。よって、振動子11の回転時において、コリ
オリ信号のみを精度良く検出できる。このように可変抵
抗器60が調整された場合における図1中の各部の波形
を図3に示す。図3(a)〜(c)は振動子11の無回
転時の電極24,25及び検出回路13の出力波形をそ
れぞれ示し、図(d)〜(f)は振動子11の回転時の
電極24,25及び検出回路13の出力波形をそれぞれ
示す。
【0026】なお、以上の説明からわかるように、本実
施の形態では、振動子11の電極26から振動子11の
励振状態に応じた電圧が得られ、電極24,25に同相
の駆動電圧を印加したときに振動子11が励振し、電極
24,25から振動子11に作用するコリオリ力に応じ
た電圧がそれぞれ逆相で得られることになる。
【0027】ところで、前記振動子11を用いて図5に
示すような振動角速度計を構成することもできる。図5
は、図1に示す振動角速度計と対比される振動角速度計
を示す概略構成図である。図5に示す振動角速度計で
は、前述した従来の振動角速度計における駆動回路2及
び検出回路3と同一の駆動回路2及び検出回路3が用い
られている。
【0028】図5に示す振動角速度計では、図1に示す
振動角速度計と異なり、振動子11の電極23が基準電
極(アース電極)、電極24,25がコリオリ力検出用
電極、電極26が振動子励振用電極(駆動電極)とし
て、用いられている。また、電極24,25は、帰還用
として、駆動回路2の入力信号(振動子11の励振状態
を示す信号)を取り出すためにも用いられている。駆動
回路2は2つの入力端と1つの出力端を有し、駆動回路
2の2つの入力端が電極24,25にそれぞれ接続さ
れ、駆動回路2の1つの出力端が電極26に接続されて
いる。また、検出回路3は2つの入力端を有し、この2
つの入力端も電極24,25にそれぞれ接続されてい
る。駆動回路2は、電極24,25からの2つの信号の
和をとることにより振動子11の振動の励振状態に応じ
た信号を得、この信号に対して増幅及び位相調整を行っ
て駆動信号を得、この駆動信号を電極26に供給する。
これにより、ループゲインが1以上となるように正帰還
がかけられ、振動子11は、自励振駆動されて、図5に
示す軸Cの方向に単振動する。この状態において、図5
中の軸Aを中心として回転し角速度が与えられると、軸
Bの方向にコリオリ力が発生し、このコリオリ力により
振動子11がこの方向に屈曲振動が発生する。この屈曲
振動により、コリオリ力に対応する信号(電圧)が逆相
でそれぞれ電極24,25に発生する。電極24,25
に発生する電圧には、この信号のみならず、軸Cの方向
の振動子11の屈曲振動(励振)による電圧が同相で含
まれる。検出回路10は、電極24の信号と電極25の
信号との差動をとって励振による成分をキャンセルする
ことにより、コリオリ力に相当する信号のみを得る。し
たがって、振動子1の回転速度(角速度)を測定するこ
とができる。
【0029】前記振動子11ではそれぞれの面の電極2
3〜26が例えばスパッタリング、蒸着等によって形成
されることから電極23〜26の位置精度が比較的良く
ばらつきも少ないために、図5に示す振動角速度計によ
っても、角速度を比較的精度良く検出できる。しかし、
図5に示す振動角速度計では、圧電材料からなる第1及
び第2の部材21,22の誘電率のばらつきや厚さのば
らつき等によって、駆動方向の振動が理想的な軸C方向
からずれてしまうことがある。その結果、電極24,2
5からの出力にばらつきが生じ、振動子11の無回転時
においてもオフセット信号として検出されてしまい、角
速度が正確に検出できない。
【0030】これに対し、前記図1に示す振動角速度計
では、前述したように、可変抵抗器60を調整すること
により振動子11の駆動方向の振動を理想的な軸C方向
に調整することができるので、角速度を正確に検出する
ことができるのである。
【0031】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではな
い。
【0032】例えば、本発明では、図1に示す振動角速
度計において、振動子11の代わりに、図4中の振動子
1を用いてもよい。このとき、駆動回路12の入力端3
1を振動子1の圧電素子7の外側の電極に接続し、駆動
回路12の出力端32,33を圧電素子5,6の外側の
電極にそれぞれ接続すればよい。この場合、圧電素子7
の外側の電極から振動子1の励振状態に応じた電圧が得
られ、圧電素子5,6の外側の電極に同相の駆動電圧を
印加したときに振動子1が励振し、圧電素子5,6の外
側の電極から振動子1に作用するコリオリ力に応じた電
圧がそれぞれ逆相で得られることになる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、振動子の駆動による振
動方向を理想的な振動方向に設定することができ、精度
良く角速度等を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による振動角速度計を示
す概略構成図である。
【図2】振動子の一例を示す図であり、図2(a)はそ
の斜視図、図2(b)はその正面図である。
【図3】振動子の無回転時及び回転時における図1中の
各部の波形を示す図である。
【図4】従来の振動角速度計の一例を示す概略構成図で
ある。
【図5】本発明と対比される振動角速度計を示す概略構
成図である。
【符号の説明】
11 振動子 12 駆動回路 13 検出回路 21 第1の部材 22 第2の部材 23,24,25,26 電極 40 移相回路 50 増幅器 60 可変抵抗器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの入力端と2つの出力端を有し、振
    動子を自励振駆動する駆動回路であって、前記2つの出
    力端間に接続された抵抗器と、前記1つの入力端に入力
    された入力信号に対して増幅及び位相調整を行う回路で
    あって、その出力側が前記抵抗器の中間に接続された回
    路と、を備えたことを特徴とする駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記抵抗器が可変抵抗器であることを特
    徴とする請求項1記載の駆動回路。
  3. 【請求項3】 第1乃至第3の電極を有する振動子であ
    って、前記第1の電極から前記振動子の励振状態に応じ
    た電圧が得られ、前記第2及び第3の電極に同相の駆動
    電圧を印加したときに前記振動子が励振し、前記第2及
    び第3の電極から前記振動子に作用するコリオリ力に応
    じた電圧がそれぞれ逆相で得られる振動子と、 前記第1の電極に接続される1つの入力端と前記第2及
    び第3の電極にそれぞれ接続される2つの出力端を有
    し、前記振動子を自励振駆動する駆動回路であって、前
    記2つの出力端間に接続された抵抗器と、前記1つの入
    力端に入力された入力信号に対して増幅及び位相調整を
    行う回路であって、その出力側が前記抵抗器の中間に接
    続された回路と、を備えた駆動回路と、 前記第2及び第3の電極に接続された2つの入力端を有
    し、該2つの入力端に入力された信号に基づいて前記振
    動子に作用するコリオリ力に相当する信号を検出する検
    出回路と、 を備えたことを特徴とする振動角速度計。
  4. 【請求項4】 圧電材料からなる四角柱形状の第1及び
    第2の部材と、前記第1の部材の第1の面と前記第2の
    部材の第1の面との間に挟んで形成された第1の電極
    と、前記第1の部材の前記第1の面と相対する前記第1
    の部材の第2の面に、前記第1の部材の長さ方向に延び
    るとともに前記第1の部材の幅方向に互いに間隔をあけ
    て当該幅方向の両側位置に形成された第2及び第3の電
    極と、前記第2の部材の前記第1の面と相対する第2の
    面に形成された第4の電極と、を備えた振動子と、 前記第4の電極に接続される1つの入力端と前記第2及
    び第3の電極にそれぞれ接続される2つの出力端を有
    し、前記振動子を自励振駆動する駆動回路であって、前
    記2つの出力端間に接続された抵抗器と、前記1つの入
    力端に入力された入力信号に対して増幅及び位相調整を
    行う回路であって、その出力側が前記抵抗器の中間に接
    続された回路と、を備えた駆動回路と、 前記第2及び第3の電極に接続された2つの入力端を有
    し、該2つの入力端に入力された信号に基づいて前記振
    動子に作用するコリオリ力に相当する信号を検出する検
    出回路と、 を備えたことを特徴とする振動角速度計。
  5. 【請求項5】 前記抵抗器が可変抵抗器であることを特
    徴とする請求項3又は4記載の振動角速度計。
JP7329883A 1995-11-24 1995-11-24 駆動回路及びこれを用いた振動角速度計 Pending JPH09145381A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998019134A1 (fr) * 1996-10-29 1998-05-07 Mitsui Chemicals, Inc. Gyroscope a vibrations
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