JPH09143649A - 高放熱性金属複合板材及びそれを用いた高放熱性金属基板 - Google Patents

高放熱性金属複合板材及びそれを用いた高放熱性金属基板

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JPH09143649A
JPH09143649A JP7308885A JP30888595A JPH09143649A JP H09143649 A JPH09143649 A JP H09143649A JP 7308885 A JP7308885 A JP 7308885A JP 30888595 A JP30888595 A JP 30888595A JP H09143649 A JPH09143649 A JP H09143649A
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    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/26Layer connectors, e.g. plate connectors, solder or adhesive layers; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/31Structure, shape, material or disposition of the layer connectors after the connecting process
    • H01L2224/32Structure, shape, material or disposition of the layer connectors after the connecting process of an individual layer connector

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低熱膨張率で放熱性が高く、しかも軽量で加
工性の優れた高放熱性金属複合板材を用いた高放熱性金
属基板を提供すること。 【解決手段】 この高放熱性金属基板は、40wt%未
満の銅(Cu)及び0.5〜5[wt%]の炭化珪素
(SiC)と残部モリブデン(Mo)とを混合して成る
混合粉末を成形,焼結した後、圧延することで作製され
ると共に、平均熱膨張係数が6.0〜8.5[×10-6
/℃]の範囲にあって、密度が10g/cm3 以下,熱
伝導率が200W/m・K以上の特性を有する基板材料
としての高放熱性金属複合板材に凸型段付けを施して凸
型段付き基板1を成した後、凸型段付き基板1上に半田
3によりシリコンチップ2を設けて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックパッケ
ージ等への組み込みが好適な高放熱性金属複合板材及び
それを用いた高放熱性金属基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子の支持用電極や搭載用
基板は、チップの高密度化,データ伝送の高速化等に伴
って使用時の発熱量が増大している。このような発熱量
の増大化は、半導体素子の誤動作や劣化,破損等を招く
原因となっている。
【0003】このため、基板材料には基本的な特性とし
て、放熱効果が高く、しかも半導体素子自体やその周辺
材料に対して熱膨張係数が近似したできるだけ軽量なも
のを用いることが望まれている。又、基板材料には半導
体素子自体以外にもこれを搭載した状態の基板を組み込
むためのパッケージの材料に対して熱膨張係数が近似し
ているものを用いることが所望されたり、或いは組立後
のマッチングを考慮して半導体素子自体やその周辺材料
に対して若干熱膨張係数が異なるものを用いることが所
望される場合もある。更に、基板材料には基板をパッケ
ージへ組み込むための準備工程として、臘付けやメッキ
を施し易いこと等も要求されている。加えて、基板には
平板のみならず、凹型や凸型等の段付きタイプのものも
あるため、基板材料にはこのような段付け加工が容易で
あることも要求されている。
【0004】このような要求を満たし得る高放熱性の基
板材料(板材)として、近年ではCu−Mo系複合材料
(TT−RCM)が開発され、既に実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したCu−Mo系
複合材料(TT−RCM)の場合、最近の半導体素子用
基板材料に対する要求,即ち、低熱膨張率で放熱性が高
く、しかも軽量であるという要求を充分に満たし得ない
という問題がある。
【0006】具体的に云えば、下記の表1に示されるよ
うに、粉末混合法で作製した幾つかの異なるCu−Mo
混合比のCu−Mo系複合材料(TT−RCM)特性に
おいて、熱膨張率が低ければ放熱性が劣る等,何れのも
のに関しても上述した最近の基板材料への要求を満たし
得ないことが判る。
【0007】
【表1】
【0008】この表1からは、例えば銅(Cu)の含有
量が40wt%以上のものに関しては、熱伝導率が高い
ものの、熱膨張係数がやや大きくなっていることが判
る。このため、このようなCu−Mo混合比のものをセ
ラミックパッケージ組み込み用の基板材料として用いる
と、セラミックパッケージとのミスマッチングのために
亀裂等が発生してしまう危険がある。
【0009】これに対し、銅(Cu)の含有量が40w
t%未満のものについては、熱膨張係数が小さいことに
より、セラミックパッケージ組み込み用の基板材料とし
て用いればセラミックパッケージとのマッチング性が良
好となるという利点があるが、この反面,熱伝導率が小
さいことにより、チップで発生する熱を逃がし難くなっ
て誤動作等を招く危険性があり、信頼性が損われてしま
う。
【0010】即ち、従来のCu−Mo系複合材料(TT
−RCM)の場合、最近の半導体素子用基板材料に対す
る要求を満たし得ず、セラミックパッケージへの組み込
み用の基板材料として用いる場合にも機械加工性が悪
く、適用し難いという問題がある。
【0011】ところで、Cu−Mo系複合材料(TT−
RCM)以外の基板材料,即ち、熱膨張係数が8.5×
10-6/℃以下で熱伝導率が200W/m・K以上の基
板材料として、銅−タングステン(CMSH)が知られ
ているが、この銅−タングステン(CMSH)は密度が
15.6〜17[g/cm3 ]と大きく、軽量化の具現
に難がある上、機械加工性が悪いこと等により、上述し
たCu−Mo系複合材料(TT−RCM)の場合と同様
に、最近の半導体素子用基板材料としては実用に適さな
い。
【0012】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、低熱膨張率で放熱
性が高く、しかも軽量で機械加工性の優れた高放熱性金
属複合板材及びそれを用いた高放熱性金属基板を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、40w
t%未満の銅(Cu)及び0.5〜5[wt%]の炭化
珪素(SiC)と残部モリブデン(Mo)とを混合して
成る混合粉末を成形,焼結した後、圧延することで作製
されると共に、平均熱膨張係数が6.0〜8.5[×1
-6/℃]の範囲にある高放熱性金属複合板材が得られ
る。
【0014】又、本発明によれば、上記高放熱性金属複
合板材において、密度が10g/cm3 以下であると共
に、熱伝導率が200W/m・K以上の特性を有する高
放熱性金属複合板材が得られる。
【0015】更に、本発明によれば、上記何れかの高放
熱性金属複合板材に段付けを施して得た基板上にシリコ
ン半導体素子を設けて成る高放熱性金属基板が得られ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げ、本発明の高
放熱性金属複合板材及びそれを用いた高放熱性金属基板
について、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】最初に、本発明の高放熱性金属複合板材の
概要を簡単に説明する。この高放熱性金属複合板材は、
40wt%未満の銅(Cu)及び0.5〜5[wt%]
の炭化珪素(SiC)と残部モリブデン(Mo)とを混
合して成る混合粉末を成形,焼結した後、圧延すること
で作製される。この高放熱性金属複合板材の諸特性は、
平均熱膨張係数が6.0〜8.5[×10-6/℃]の範
囲にあり、密度が10g/cm3 以下であると共に、熱
伝導率が200W/m・K以上となっている。
【0018】このような高放熱性金属複合板材に段付け
加工により段付けを施して基板を成し、その基板上にシ
リコン半導体素子を設ければ、セラミックパッケージへ
の組み込みが好適な高放熱性金属基板として構成され
る。
【0019】そこで、以下は幾つかの実施例に基づいて
材料組成比(組成含有量)が異なる高放熱性金属複合板
材について、その製造方法を合わせて具体的に説明す
る。
【0020】<実施例1>実施例1では、先ず原料粉末
として、モリブデン(Mo)粉末,電解銅(Cu)粉
末,及び炭化珪素(SiC)粉末を70:30:3.1
の割合で混合し、プレス成形した後、水素雰囲気中で焼
結した。次に、この焼結体を水素雰囲気中にて900℃
で15分間加熱保持した後、熱間圧延加工してから冷間
圧延加工を施すことで厚さ1.0mmの板材に仕上げ
た。
【0021】そこで、この板材の諸特性を調べたとこ
ろ、熱膨張係数(α)は7.5×10-6/℃,熱伝導率
(κ)は220W/m・K,密度(ρ)は9.7g/c
3 であった。
【0022】又、この板材に電解で膜厚が3μmとなる
ようにニッケル(Ni)メッキを成膜した後、水素雰囲
気中にて850℃×20分の条件下で熱処理して成膜加
工性を調べたところ、メッキに関して膨れ,変色,染み
等の変質は無く、不良は認められなかった。
【0023】因みに、比較として炭化珪素(SiC)を
含まずにモリブデン(Mo)粉末:電解銅(Cu)粉末
を70:30として同様な手順で作製した板材に関して
諸特性を調べたところ、熱膨張係数(α)は7.7×1
-6/℃,熱伝導率(κ)は190W/m・K,密度
(ρ)は9.7g/cm3 であった。
【0024】<実施例2>実施例2では、原料粉末とし
て、モリブデン(Mo)粉末,電解銅(Cu)粉末,及
び炭化珪素(SiC)粉末を70:30:4.2の割合
で混合し、この後は実施例1と同様な手順を経て厚さ
1.0mmの板材を作製した。
【0025】そこで、この板材の諸特性を調べたとこ
ろ、熱膨張係数(α)は7.3×10-6/℃,熱伝導率
(κ)は230W/m・K,密度(ρ)は9.7g/c
3 であった。
【0026】又、ここでは実施例1の場合と同様にNi
メッキを施し、熱処理した後、更にシリコンウエハーに
銀臘(BAg−8)付けを行ったところ、Niメッキ及
び銀臘の密着加工性は良好で、亀裂や剥離等の不良が認
められなかった。
【0027】因みに、ここでも比較として炭化珪素(S
iC)を含まずにモリブデン(Mo)粉末:電解銅(C
u)粉末を70:30として作製した板材に関して同様
に臘付けまでの工程を行ったところ、臘付け部に亀裂が
認められ、密着加工性が劣化されることが判った。
【0028】<実施例3>実施例3では、原料粉末とし
て、モリブデン(Mo)粉末、電解銅(Cu)粉末,及
び炭化珪素(SiC)粉末を80:20:4.2の割合
で混合し、実施例1と同様な手順を経て厚さ1mmの板
材を作製した。
【0029】そこで、この板材の諸特性を調べたとこ
ろ、熱膨張係数(α)は6.7×10-6/℃,熱伝導率
(κ)は210W/m・K,密度(ρ)は9.8g/c
3 であった。
【0030】又、ここでも実施例2の場合と同様にNi
メッキや銀臘付けを施して密着加工性を調べたところ、
良好であった。
【0031】因みに、ここでも比較として炭化珪素(S
iC)を含まずにモリブデン(Mo)粉末:電解銅(C
u)粉末を80:20として同様な手順で作製した板材
に関して諸特性を調べたところ、熱膨張係数(α)は
6.9×10-6/℃,熱伝導率(κ)は175W/m・
K,密度(ρ)は9.9g/cm3 であった。
【0032】<実施例4>実施例4では、原料粉末とし
て、モリブデン(Mo)粉末、電解銅(Cu)粉末,及
び炭化珪素(SiC)粉末を90:10:5.3の割合
で混合し、実施例1と同様な手順を経て厚さ1mmの板
材を作製した。
【0033】そこで、この板材の諸特性を調べたとこ
ろ、熱膨張係数(α)は6.0×10-6/℃,熱伝導率
(κ)は202W/m・K,密度(ρ)は10.0g/
cm3であった。
【0034】因みに、ここでも比較として炭化珪素(S
iC)を含まずにモリブデン(Mo)粉末:電解銅(C
u)粉末を90:10として同様な手順で作製した板材
に関して諸特性を調べたところ、熱膨張係数(α)は
6.2×10-6/℃,熱伝導率(κ)は163W/m・
K,密度(ρ)は10.0g/cm3 であった。
【0035】尚、以上の各実施例(1〜4)で用いられ
たSiC粉末に関し、その粒径は1〜3[μm]であ
り、諸特性は密度(ρ)が2.5g/cm3 ,熱膨張係
数(α)が3.1×10-6/℃,熱伝導率(κ)が28
0W/m・Kである。
【0036】各実施例(1〜4)からは、既知の粉末混
合法によるCu−Mo系複合材料(TT−RCM)の作
製に際してCuの含有量を40wt%未満に規制した
上、0.5〜5[wt%]のSiC粉末を添加して高放
熱性金属複合板材を得ると、軽量化及び低熱膨張化が具
現され、高放熱性が向上する上、機械加工性も良好とな
ることが判る。
【0037】ところで、以上の各実施例(1〜4)で得
られた各板材に対し、図1に示されるように、段付け加
工により凸型段付けを施して4種の別個な凸型段付基板
1を作製した後、これらの各凸型段付基板1上に半田3
によりそれぞれシリコンチップ2を設けて4種の高放熱
性金属基板を得た後、これらの各高放熱性金属基板をセ
ラミックパッケージに組み込んだ状態で熱サイクルテス
トを行ったところ、何れの場合に関しても亀裂等の発生
が無く、接合界面からの剥離も認められなかった。又、
実際の組み立て状態における放熱性は従来のものと比べ
て大幅に向上していることも判った。
【0038】
【発明の効果】以上に述べた通り、本発明によれば、既
知の粉末混合法によるCu−Mo系複合材料(TT−R
CM)の作製に際してCuの含有量を40wt%未満に
規制した上、0.5〜5[wt%]のSiC粉末を添加
することにより、低熱膨張率で放熱性が高く、しかも軽
量で機械加工性の優れた高放熱性金属複合板材が得られ
るようになる。又、この高放熱性金属複合板材を基板材
料として用いて段付けを施して基板を作製し、その基板
上にシリコン半導体素子を設ければ、特にセラミックパ
ッケージへの組み込みが好適で有効な高放熱性金属基板
が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高放熱性金属複合板材を用いて構成さ
れる一実施例に係る高放熱性金属基板の基本構成を示し
た側面図である。
【符号の説明】
1 凸型段付き基板 2 シリコンチップ 3 半田

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 40wt%未満の銅(Cu)及び0.5
    〜5[wt%]の炭化珪素(SiC)と残部モリブデン
    (Mo)とを混合して成る混合粉末を成形,焼結した
    後、圧延することで作製されると共に、平均熱膨張係数
    が6.0〜8.5[×10-6/℃]の範囲にあることを
    特徴とする高放熱性金属複合板材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高放熱性金属複合板材に
    おいて、密度が10g/cm3 以下であると共に、熱伝
    導率が200W/m・K以上の特性を有することを特徴
    とする高放熱性金属複合板材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の高放熱性金属複合
    板材に段付けを施して得た基板上にシリコン半導体素子
    を設けて成ることを特徴とする高放熱性金属基板。
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