JPH09143130A - アミン化合物及び該化合物を用いた有機電界発光素子 - Google Patents

アミン化合物及び該化合物を用いた有機電界発光素子

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JPH09143130A
JPH09143130A JP8057007A JP5700796A JPH09143130A JP H09143130 A JPH09143130 A JP H09143130A JP 8057007 A JP8057007 A JP 8057007A JP 5700796 A JP5700796 A JP 5700796A JP H09143130 A JPH09143130 A JP H09143130A
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光利 安西
Atsushi Takei
厚志 武居
Takanobu Watanabe
隆信 渡邊
Chieko Inayoshi
智恵子 稲吉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機電界発光素子や電子写真用感光体などに
用いられる電荷輸送剤として有用なアミン化合物及び該
化合物を用いた有機電界発光素子をえる。 【解決手段】 優れた正孔輸送能を有し、正孔輸送材料
として広範囲に利用することができる下記一般式(1)
で表されるアミン化合物と、これらの化合物を正孔輸送
剤として用いて作成したことを特徴とする有機電界発光
素子。 【化1】 [式中、Ar1 は置換基を有しても良いアリール基を表
し、Ar2 は置換基を有しても良いフェニレン基、ナフ
チレン基、ビフェニレン基、あるいはアントリレン基を
表し、R1 は水素原子、低級アルキル基または低級アル
コキシ基を表し、Xは水素原子、置換基を有しても良い
アルキル基または置換基を有しても良いアリール基を表
し、Yは置換基を有しても良いアリール基等で表される
アミン化合物]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機電界発光素子
や電子写真用感光体などに用いられる電荷輸送剤として
有用な新規なアミン化合物及び該化合物を用いた有機電
界発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】有機化合物を構成要素とする電界発光素
子は、従来より検討されていたが、充分な発光特性が得
られていなかった。しかし、近年数種の有機材料を積層
した構造とすることにより、その特性が著しく向上し、
以来、有機物を用いた電界発光素子に関する検討が活発
に行われている。この積層構造とした電界発光素子はコ
ダック社のC.W.Tangらにより最初に報告された
が(Appl.Phys.Lett.51(1987)913)、この中では10V
以下の電圧で1000cd/m2 以上の発光が得られて
おり、従来より実用化されている無機電界発光素子が2
00V以上の高電圧を必要とするのに比べ、格段に高い
特性を有することが示された。
【0003】これら積層構造の電界発光素子は、有機蛍
光体と電荷輸送性の有機物(電荷輸送剤)及び電極を積
層した構造となっており、それぞれの電極より注入され
た電荷(正孔及び電子)が電荷輸送剤中を移動して、そ
れらが再結合することによって発光する。有機蛍光体と
しては、8−キノリノ−ルアルミニウム錯体やクマリリ
ンなど蛍光を発する有機色素などが用いられている。ま
た、電荷輸送剤としては電子写真感光体用有機材料とし
て良く知られた種々の化合物を用いて検討されており、
例えばN,N’−ジ(3−トリル)−N,N’−ジフェ
ニル−4,4’−ジアミノジフェニルや1,1−ビス
[N,N−ジ(4−トリル)アミノフェニル]シクロヘ
キサンといったジアミン化合物や4−ジフェニルアミノ
ベンズアルデヒド N,N−ジフェニルヒドラゾンなど
のヒドラゾン化合物が挙げられる。更に、銅フタロシア
ニンのようなポルフィリン化合物も用いられている。
【0004】ところで、有機電界発光素子は、高い発光
特性を有しているが、発光時の安定性や保存安定性の点
で充分ではなく、実用化には至っていない。素子の発光
時の安定性、保存安定性における問題点の一つとして、
電荷輸送剤の安定性が指摘されている。電界発光素子の
有機物で形成されている層は50〜数百ナノメ−タ−と
非常に薄く、単位厚さあたりに加えられる電界強度は非
常に高い。また、発光や通電による発熱もあり、従って
電荷輸送剤には電気的、熱的あるいは化学的な安定性が
要求される。更に、一般的に素子中の電荷輸送層は、非
晶質の状態にあるが 、発光または保存による経時によ
り、結晶化を起こし、これによって発光が阻害された
り、素子破壊を起こすといった現象が見られている。こ
の為、電荷輸送剤には非晶質すなわちガラス状態を容易
に形成し、かつ安定に保持する性能が要求される。
【0005】このような電荷輸送剤に起因する発光素子
の安定性に関し、例えば、テトラフェニルジアミン化合
物やポルフィリン化合物においては、電気的、熱的に安
定で比較的高い発光特性の得られている物が有るが、結
晶化による素子の劣化は解決されていない。また、ヒド
ラゾン化合物は、電気的、熱的安定性において充分では
ないため、好ましい材料ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、発光
特性のみならず、発光時の安定性、保存安定性に優れた
有機電界発光素子を実現し得る電荷輸送剤として有用な
新規なアミン化合物及び該化合物を用いた有機電界発光
素子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(1)で表されるアミン化合物が提供される。
【0008】
【化7】
【0009】[式中、Ar1 は置換基を有しても良いア
リール基を表し、Ar2 は置換基を有しても良いフェニ
レン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、あるいはアン
トリレン基を表し、R1 は水素原子、低級アルキル基ま
たは低級アルコキシ基を表し、Xは水素原子、置換基を
有しても良いアルキル基または置換基を有しても良いア
リール基を表し、Yは置換基を有しても良いアリール基
または下記一般式(2)
【0010】
【化8】
【0011】(式中、R1 は前記と同じ意味を表す。)
あるいは下記一般式(3)
【0012】
【化9】
【0013】(式中、R2 は水素原子、低級アルキル基
または低級アルコキシ基を表し、R3 は水素原子、ハロ
ゲン原子、または低級アルキル基を表し、Zは水素原
子、置換基を有しても良いアリール基を表わし、mおよ
びnは0〜4の整数を表す。)を表わす。]
【0014】本発明の前記一般式(1)で表されるアミ
ン化合物は新規化合物であり、これらの化合物は相当す
るアミノ化合物から一般的にUllmann反応などに
よるN−アリール化反応(縮合反応)によって合成され
るトリアリールアミン化合物をホルミル化し、相当する
ホスホン酸エステルとの修飾Wittig反応により合
成される。ホルミル化はVilsmeier反応による
のが一般的な方法である。例えば下記一般式(4)
【0015】
【化10】
【0016】[式中、Ar2 とYは前記一般式(1)と
同じ意味を表す。]で表されるジアリールアミン化合物
と下記一般式(5)
【0017】
【化11】
【0018】[式中、R1 は前記一般式(1)と同じ意
味を表し、Aは塩素原子、臭素原子またはよう素原子を
表す。]で表されるハロゲン化テトラリン化合物とを縮
合反応させることにより得られる下記一般式(6)
【0019】
【化12】
【0020】[式中、Ar2 、R1 およびYは前記一般
式(1)と同じ意味を表す。]で表されるトリアリール
アミン化合物をN,N−ジメチルホルムアルデヒドおよ
びオキシ塩化リンなどによりホルミル化を行い、下記一
般式(7)
【0021】
【化13】
【0022】[式中、Ar2 、R1 およびYは前記一般
式(1)と同じ意味を表す。]で表されるアルデヒド化
合物を得る。次に、このアルデヒド化合物に下記一般式
(8)
【0023】
【化14】
【0024】[式中、Ar1 とXは前記一般式(1)と
同じ意味を表し、R4 は低級アルキル基を表す。]で表
されるホスホン酸エステルとを反応させ、前記一般式
(1)で表される本発明のアミン化合物が得られる。ま
た、前記一般式(1)で表される本発明のアミン化合物
において、下記一般式(9)
【0025】
【化15】
【0026】[式中、Ar2 、R2 およびmは前記一般
式(1)と同じ意味を表す。]で表されるN−アリール
アニリン化合物を出発物質として、前述のように縮合反
応、ホルミル化反応、そして修飾Wittig反応を行
い、下記一般式(10)
【0027】
【化16】
【0028】[式中、Ar1 、Ar2 、R1 、R2 、X
およびmは前記一般式(1)と同じ意味を表す。]で表
されるアミン化合物を合成し、更に、ホルミル化および
下記一般式(11)
【0029】
【化17】
【0030】[式中、R3 、R4 、Zおよびnは前記一
般式(1)および(8)と同じ意味を表す。]で表され
るホスホン酸エステルとを反応させ、前記一般式(1)
においてYが下記一般式(3)
【0031】
【化18】
【0032】[式中、R2 、R3 、Z、mおよびnは前
記一般式(1)と同じ意味を表す。]で表される場合の
前記一般式(1)で表される本発明のアミン化合物が得
られる。 尚、本発明のアミン化合物を合成するのに、
下記一般式(12)
【0033】
【化19】
【0034】[式中、Ar2 とR1 は前記一般式(1)
と同じ意味を表す。]で表されるアリールアミノテトラ
リン化合物あるいは下記一般式(13)
【0035】
【化20】
【0036】[式中、R1 とYは前記一般式(1)と同
じ意味を表す。]で表されるテトラリン化合物を出発物
質として、前述のように縮合反応とホルミル化反応、そ
して修飾Wittig反応とを行うことによっても前記
一般式(1)で表される本発明のアミン化合物を得るこ
とができる。このようにして得られる本発明のアミン化
合物は、溶解性が良好であることも特徴である。
【0037】前述のジアリールアミン化合物とハロゲン
化テトラリン化合物などの縮合反応はUllmann反
応として知られる反応であり、無溶媒下または溶媒の存
在下で行う。溶媒としてはニトロベンゼンやジクロロベ
ンゼンまたはジメチルスルホキシドなどの高沸点溶媒が
用いられる。また脱酸剤として炭酸カリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
ナトリウムなどが用いられる。また、通常、銅粉やハロ
ゲン化銅などの触媒を用いて反応させる。反応温度は通
常160〜230℃である。
【0038】また、前述のアルデヒド化合物とホスホン
酸エステルとの縮合反応は修飾Wittig反応として
知られる反応であり、好ましくは塩基性触媒の存在下で
反応させる。この場合、塩基性触媒としては、水酸化カ
リウム、ナトリウムアミド、ナトリウムメチラート、カ
リウム−t−ブトキシドなどが用いられる。溶媒として
はメチルアルコール、エチルアルコール、t−ブチルア
ルコール、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジメチルスルホキシド、N、N−ジメチルホルムア
ミドなどが用いられる。反応温度は通常室温から100
℃である。本発明において原料として用いられる前記一
般式(8)または(11)で表されるホスホン酸エステ
ルは、相当するハロゲン化合物と亜リン酸トリアルキル
とを直接あるいはトルエン、キシレン、N,N−ジメチ
ルホルムアミドなどの有機溶媒中で加熱反応させること
により容易に合成される。
【0039】前記一般式(1)において、Ar1 が置換
基を有するアリール基である場合、置換基としては、炭
素数が1〜4の低級アルキル基、炭素数が1〜4の低級
アルコキシ基、炭素数が5〜6のシクロアルキル基、ベ
ンジル基、フェニル基またはハロゲン原子などが挙げら
れ、置換基が低級アルキル基あるいは低級アルコキシ基
の場合は炭素数が1〜4の低級アルコキシ基やハロゲン
原子で更に置換されていても良く、置換基がベンジル基
あるいはフェニル基の場合は炭素数が1〜4の低級アル
キル基や炭素数が1〜4の低級アルコキシ基またはハロ
ゲン原子で更に置換されていても良い。また、Ar1
アリール基としてはフェニル基、ナフチル基、ビフェニ
リル基、アントリル基、ピレニル基などが挙げられる。
Ar2 が置換基を有するフェニレン基、ナフチレン基、
ビフェニレン基、アントリレン基である場合、置換基と
しては、炭素数が1〜4の低級アルキル基、炭素数が1
〜4の低級アルコキシ基またはハロゲン原子などが挙げ
られ、置換基が低級アルキル基あるいは低級アルコキシ
基の場合は炭素数が1〜4の低級アルコキシ基やハロゲ
ン原子で更に置換されていても良い。
【0040】XやYあるいはZが置換基を有するアリー
ル基である場合、置換基としては、Ar1 が有すること
のできる前述した置換基と同じものが挙げられる。Xが
置換基を有するアルキル基である場合、置換基として
は、炭素数が1〜4の低級アルコキシ基、炭素数が5〜
6のシクロアルキル基、ハロゲン原子などが挙げられ
る。また、X、YあるいはZのアリール基としては、フ
ェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、アントリル
基、ピレニル基などが挙げられる。R1 やR2が低級ア
ルキル基または低級アルコキシ基である場合、低級アル
キル基としては炭素数が1〜4の直鎖または分枝アルキ
ル基が挙げられ、低級アルコキシ基としては炭素数が1
〜4の直鎖または分枝アルコキシ基が挙げられる。R3
が低級アルキル基である場合、低級アルキル基としては
炭素数が1〜4の直鎖または分枝アルキル基が挙げられ
る。
【0041】本発明の前記一般式(1)で表される化合
物の具体的な例としては次のようなものが挙げられる。
【0042】化合物No(1)
【化21】
【0043】化合物No(2)
【化22】
【0044】化合物No(3)
【化23】
【0045】化合物No(4)
【化24】
【0046】化合物No(5)
【化25】
【0047】化合物No(6)
【化26】
【0048】化合物No(7)
【化27】
【0049】化合物No(8)
【化28】
【0050】化合物No(9)
【化29】
【0051】化合物No(10)
【化30】
【0052】化合物No(11)
【化31】
【0053】化合物No(12)
【化32】
【0054】化合物No(13)
【化33】
【0055】化合物No(14)
【化34】
【0056】化合物No(15)
【化35】
【0057】化合物No(16)
【化36】
【0058】化合物No(17)
【化37】
【0059】化合物No(18)
【化38】
【0060】化合物No(19)
【化39】
【0061】化合物No(20)
【化40】
【0062】化合物No(21)
【化41】
【0063】化合物No(22)
【化42】
【0064】化合物No(23)
【化43】
【0065】化合物No(24)
【化44】
【0066】化合物No(25)
【化45】
【0067】化合物No(26)
【化46】
【0068】化合物No(27)
【化47】
【0069】化合物No(28)
【化48】
【0070】化合物No(29)
【化49】
【0071】化合物No(30)
【化50】
【0072】化合物No(31)
【化51】
【0073】化合物No(32)
【化52】
【0074】化合物No(33)
【化53】
【0075】化合物No(34)
【化54】
【0076】化合物No(35)
【化55】
【0077】化合物No(36)
【化56】
【0078】化合物No(37)
【化57】
【0079】化合物No(38)
【化58】
【0080】化合物No(39)
【化59】
【0081】化合物No(40)
【化60】
【0082】化合物No(41)
【化61】
【0083】化合物No(42)
【化62】
【0084】化合物No(43)
【化63】
【0085】化合物No(44)
【化64】
【0086】化合物No(45)
【化65】
【0087】化合物No(46)
【化66】
【0088】化合物No(47)
【化67】
【0089】化合物No(48)
【化68】
【0090】化合物No(49)
【化69】
【0091】化合物No(50)
【化70】
【0092】化合物No(51)
【化71】
【0093】化合物No(52)
【化72】
【0094】化合物No(53)
【化73】
【0095】化合物No(54)
【化74】
【0096】化合物No(55)
【化75】
【0097】化合物No(56)
【化76】
【0098】化合物No(57)
【化77】
【0099】化合物No(58)
【化78】
【0100】化合物No(59)
【化79】
【0101】化合物No(60)
【化80】
【0102】化合物No(61)
【化81】
【0103】化合物No(62)
【化82】
【0104】化合物No(63)
【化83】
【0105】化合物No(64)
【化84】
【0106】化合物No(65)
【化85】
【0107】化合物No(66)
【化86】
【0108】化合物No(67)
【化87】
【0109】化合物No(68)
【化88】
【0110】化合物No(69)
【化89】
【0111】化合物No(70)
【化90】
【0112】又、本発明は、少なくとも電極、正孔輸送
層、発光層及び電極からなる有機電界発光素子におい
て、前述した一般式(1)で表されるアミン化合物を正
孔輸送層として用いた有機電界発光素子に関する。有機
電界発光素子には、二層構造と三層構造のものが有り、
これらの層構成を基板となる透明電極上に設け、その上
に対電極を設けて有機電界発光素子を形成する。二層構
造の場合は、正孔輸送層と電子輸送性発光層の組み合わ
せあるいは電子輸送層と正孔輸送性発光層の組み合わせ
から成り、三層構造の場合は正孔輸送層と電子輸送層で
発光層をサンドイッチした構造となる。本発明にかかる
構成は正孔輸送層と電子輸送性発光剤の二層構造あるい
はこれに更に電子輸送層を積層した三層構造である。図
1に二層構造による有機電界発光素子を示す。
【0113】電子輸送性発光剤としては、例えば、トリ
ス(8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノ
リノール)マグネシュウム、トリス(5−クロロ−8−
キノリノール)ガリウム等のキレート化オキシノイド化
合物、クマリン誘導体、ペリレン系顔料やキレート化
2,2’−ビピリジン化合物及びサリチリデン−O−ア
ミノフェノール誘導体のキレート化合物などである。
又、電子輸送剤としては、例えば、2−(4−tert
−ブチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,
3,5−オキサジアゾール、2,4,7−トリニトロ−
9−フルオレノン、4−ブトキシカルボニル−9−ジシ
アノメチリデンフルオレン、3,3’−ビス(tert
−ブチル)−5,5’−ジメチル−4,4’−ジフェノ
キノン、3,5’−ビス(tert−ブチル)−5,
3’−ジメチル−4,4’−ジフェノキノン、3,5,
−ビス(tert−ブチル)−3’,5’−ジメチル−
4,4’−ジフェノキノンなどである。
【0114】尚、有機電界発光素子の支持体にはガラ
ス、プラスチック、石英などが用いられ、この基板上
に、金、アルミニウム、インジウム、銀、マグネシュウ
ム等の金属やインジウム−チン−オキサイド(IT
O)、酸化スズ、酸化亜鉛などから成る薄膜の電極を蒸
着法等で形成し、半透明あるいは透明電極とする。この
上に電荷輸送層や発光層を積層し、更にその上に前述し
たのと同様な電極を形成して有機電界発光素子を形成し
て、これに直流電圧を印加して発光を行う。
【0115】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体
的に説明する。
【0116】実施例1(化合物No.1の合成) [ヨードテトラリンの合成]テトラリン132.2g
(1.00モル)を80%酢酸600mlに溶解し、よ
う素101.5g(0.40モル)、過よう素酸二水和
物45.5g(0.20モル)および濃硫酸15mlを
加えて、撹拌しながら70℃まで昇温した。同温度で3
時間撹拌し、テトラリンが消失しているのを確認して反
応終了とした。反応混合物は水1000mlに加え、分
離した油状物をトルエン1000mlで抽出した。トル
エン層を水洗、濃縮して減圧蒸留(bp:120℃/3
mmHg)した。主留分として215.3g(収率;8
3.4%)が得られた。この生成物は5−ヨードテトラ
リンと6−ヨードテトラリンの混合物であり、混合比は
1:2の割合であった。
【0117】[N−(1,2,3,4−テトラヒドロナ
フト−5−イル)アニリンの合成]上記で合成したヨー
ドテトラリン混合物233.0g(0.90モル)をア
セトアニリド81.0g(0.60モル)、銅粉3.8
g(0.06モル)、無水炭酸カリウム103.5g
(0.75モル)と混合し、200℃で8時間撹拌し
た。アセトアニリドが消失しているのを確認して反応終
了とした。これにイソアミルアルコール120mlと8
5%水酸化カリウム84g(1.27モル)を水160
mlに溶解した水溶液を加えて130〜140℃で10
時間加水分解反応を行った。加水分解反応の終了を確認
して水600mlを加え、共沸蒸留によりイソアミルア
ルコールを留去した。残留物にトルエン1000mlを
加えて生成物を溶解しトルエン層を分液した。トルエン
層を500mlの水で洗浄後、濃縮し、得られた油状物
をカラムクロマトグラフィ(担体;シリカゲル、溶離
液;トルエン/ヘキサン=1/1)で混合物の分離と精
製を行った。N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフ
ト−5−イル)アニリンのフラクションを濃縮してN−
(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5−イル)ア
ニリン30.9g(収率;23.1%)を得た。また、
同時にN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−6
−イル)アニリンのフラクションも分取して、同様に濃
縮しN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−6−
イル)アニリン65.1g(収率;48.7%)も得
た。
【0118】[N−(1,2,3,4−テトラヒドロナ
フト−5−イル)ジフェニルアミンの合成]上記で合成
したN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5−
イル)アニリン22.3g(0.10モル)をヨードベ
ンゼン30.6g(0.15モル)、銅粉0.65g
(0.01モル)、無水炭酸カリウム13.8g(0.
10モル)、ニトロベンゼン15mlと混合し200℃
で18時間撹拌した。 N−(1,2,3,4−テトラ
ヒドロナフト−5−イル)アニリンが消失しているのを
確認して反応終了とした。トルエン300mlを加えて
生成物を溶解し、ろ過、濃縮した。濃縮物をカラムクロ
マトグラフィ(担体;シリカゲル、溶離液;トルエン/
ヘキサン=1/5)により精製して N−(1,2,
3,4−テトラヒドロナフト−5−イル)ジフェニルア
ミン23.6g(収率;78.8%、融点;89.5−
90.5℃)を得た。
【0119】[N−(1,2,3,4−テトラヒドロナ
フト−5−イル)−4−ホルミルジフェニルアミンの合
成]上記で合成したN−(1,2,3,4−テトラヒド
ロナフト−5−イル)ジフェニルアミン18.0g
(0.06モル)をN,N−ジメチルホルムアミド17
0mlに溶解し、室温でオキシ塩化リン13.1g
(0.085モル)を15分間で滴下した。50℃に昇
温して10時間撹拌した。N−(1,2,3,4−テト
ラヒドロナフト−5−イル)ジフェニルアミンが消失し
ているのを確認して反応終了とした。反応物を93%水
酸化ナトリウム25g(0.58モル)を水500ml
に溶解した水溶液に注加した。冷却して析出した結晶を
ろ過、水洗、乾燥してN−(1,2,3,4−テトラヒ
ドロナフト−5−イル)−4−ホルミルジフェニルアミ
ン18.1g(収率;92.1%)を得た。
【0120】[N−(1,2,3,4−テトラヒドロナ
フト−5−イル)−4−(2,2−ジフェニルビニル)
ジフェニルアミン(化合物No.1)の合成]上記で合
成したN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5
−イル)−4−ホルミルジフェニルアミン8.2g
(0.025モル)とジフェニルメチルホスホン酸ジエ
チル11.4g(0.038モル)をテトラヒドロフラ
ン90mlに溶解して室温でカリウム−tert−ブト
キシド5.3g(0.047モル)を30分かけて添加
した。添加後、50℃に昇温して2時間攪拌した。ホル
ミル化合物の消失しているのを確認して反応終了とし
た。反応物を5℃以下でメタノール450mlに注加し
て、析出した結晶を濾過、メタノール洗浄および水洗を
行って乾燥した。この結晶をカラムクロマトグラフィ
(担体;シリカゲル、溶離液;トルエン/ヘキサン=1
/4)により精製してN−(1,2,3,4−テトラヒ
ドロナフト−5−イル)−4−(2,2−ジフェニルビ
ニル)ジフェニルアミン(化合物No.1)10.2g
(収率;85.3%、融点;139.0−140.5
℃)を得た。元素分析値はC3631Nとして次に示す通
りであった。炭素:90.39%(90.53%)、水
素:6.75%(6.54%)、窒素:2.71%
(2.93%)(計算値をかっこ内に示す。) 赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)の特性基波数(c
-1)は2922、1587、1490、1307等で
あった。
【0121】実施例2(化合物No.14の合成) 実施例1で合成したN−(1,2,3,4−テトラヒド
ロナフト−5−イル)−4−ホルミルジフェニルアミン
4.91g(0.015モル)とメチルベンジルホスホ
ン酸ジエチル5.45g(0.023モル)をテトラヒ
ドロフラン40mlに溶解して室温でカリウム−ter
t−ブトキシド3.36g(0.03モル)を30分か
けて添加した。添加後、50℃に昇温して2時間攪拌し
た。ホルミル化合物の消失しているのを確認して反応終
了とした。反応物を5℃以下でメタノール300mlに
注加して、析出した結晶を濾過、メタノール洗浄および
水洗を行って乾燥した。この結晶をカラムクロマトグラ
フィ(担体;シリカゲル、溶離液;トルエン/ヘキサン
=1/4)により精製してN−(1,2,3,4−テト
ラヒドロナフト−5−イル)−4−(4−メチルスチリ
ル)ジフェニルアミン(化合物No.14)4.09g
(収率;73.6%、融点;113.5−114.5
℃)を得た。元素分析値はC3129Nとして次に示す通
りであった。炭素:89.74%(89.60%)、水
素:7.19%(7.03%)、窒素:3.41%
(3.37%)(計算値をかっこ内に示す。) 赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)の特性基波数(c
-1)は2922、1585、1486、1269等で
あった。
【0122】実施例3(化合物No.2の合成) 実施例1のN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト
−5−イル)アニリンとヨードベンゼンとの反応におい
て、ヨードベンゼンを用いる代わりに4−ヨードトルエ
ンを用いる以外は実施例1と同様にして合成したN−
(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5−イル)−
4−ホルミル−4’−メチルジフェニルアミン5.12
g(0.015モル)とジフェニルメチルホスホン酸ジ
エチル5.47g(0.018モル)をテトラヒドロフ
ラン50mlに溶解して室温でカリウム−tert−ブ
トキシド2.52g(0.023モル)を30分かけて
添加した。添加後、50℃に昇温して2時間攪拌した。
ホルミル化合物の消失しているのを確認して反応終了と
した。反応物を5℃以下でメタノール600mlに注加
して、析出した結晶を濾過、メタノール洗浄および水洗
を行って乾燥した。この結晶をカラムクロマトグラフィ
(担体;シリカゲル、溶離液;トルエン/ヘキサン=1
/4)により精製してN−(1,2,3,4−テトラヒ
ドロナフト−5−イル)−4−(2,2−ジフェニルビ
ニル)−4’−メチルジフェニルアミン(化合物No.
2)5.17g(収率;77.7%、この化合物は明瞭
な融点を示さず、融解開始温度は78℃であった。)を
得た。元素分析値はC3733Nとして次に示す通りであ
った。炭素:90.49%(90.38%)、水素:
6.65%(6.77%)、窒素:2.71%(2.8
5%)(計算値をかっこ内に示す。) 赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)の特性基波数(c
-1)は2924、1592、1499、1314等で
あった。
【0123】実施例4(化合物No.15の合成) 実施例3で合成したN−(1,2,3,4−テトラヒド
ロナフト−5−イル)−4−ホルミル−4’−メチルジ
フェニルアミン5.12g(0.015モル)とメチル
ベンジルホスホン酸ジエチル4.36g(0.018モ
ル)をテトラヒドロフラン50mlに溶解して室温でカ
リウム−tert−ブトキシド2.52g(0.023
モル)を30分かけて添加した。添加後、50℃に昇温
して2時間攪拌した。ホルミル化合物の消失しているの
を確認して反応終了とした。反応物を5℃以下でメタノ
ール400mlに注加して、析出した結晶を濾過、メタ
ノール洗浄および水洗を行って乾燥した。この結晶をカ
ラムクロマトグラフィ(担体;シリカゲル、溶離液;ト
ルエン/ヘキサン=1/4)により精製してN−(1,
2,3,4−テトラヒドロナフト−5−イル)−4−
(4−メチルスチリル)−4’−メチルジフェニルアミ
ン(化合物No.15)4.58g(収率;78.9
%、融点;126.0−127.0℃)を得た。元素分
析値はC3231Nとして次に示す通りであった。炭素:
89.64%(89.46%)、水素:7.35%
(7.27%)、窒素:3.03%(3.26%)(計
算値をかっこ内に示す。) 赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)の特性基波数(c
-1)は2920、1594、1501、1313等で
あった。
【0124】実施例5〜8(化合物No.34、47、
35、48の合成) 実施例1及び実施例3でN−(1,2,3,4−テトラ
ヒドロナフト−5−イル)アニリンを用いる代わりに、
実施例1で合成したN−(1,2,3,4−テトラヒド
ロナフト−5−イル)アニリンを分離、精製して得る際
にもう一方の生成物として得たN−(1,2,3,4−
テトラヒドロナフト−6−イル)アニリンを用いる以外
は実施例1あるいは実施例3と同様にして、N−フェニ
ル化あるいはN−4−トリル化そしてホルミル化を行っ
て合成したN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト
−6−イル)−4−ホルミルジフェニルアミンあるいは
N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−6−イ
ル)−4−ホルミル−4’−メチルジフェニルアミンを
用い、各々実施例1、2あるいは実施例3、4と同様に
Wittig反応と精製を行って、N−(1,2,3,
4−テトラヒドロナフト−6−イル)−4−(2,2−
ジフェニルビニル)ジフェニルアミン(化合物No.3
4)、N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−6
−イル)−4−(4−メチルスチリル)ジフェニルアミ
ン(化合物No.47)、N−(1,2,3,4−テト
ラヒドロナフト−6−イル)−4−(2,2−ジフェニ
ルビニル)−4’−メチルジフェニルアミン(化合物N
o.35)およびN−(1,2,3,4−テトラヒドロ
ナフト−6−イル)−4−(4−メチルスチリル)−
4’−メチルジフェニルアミン(化合物No.48)を
得た。 結果を表1、表2に示した。
【0125】実施例9(化合物No.63の合成) 実施例6で合成したN−(1,2,3,4−テトラヒド
ロナフト−6−イル)−4−(4−メチルスチリル)ジ
フェニルアミン(化合物No.47)6.23g(0.
015モル)をN,N−ジメチルホルムアミド50ml
に溶解し、50℃でオキシ塩化リン3.53g(0.0
23モル)を20分かけて滴下した。滴下終了後、更に
6時間撹拌した。原料の消失しているのを確認して反応
終了とした。反応物を水酸化ナトリウム11.0gを水
300mlに溶解した水溶液中に注加した。析出した結
晶を濾過、水洗およびメタノ−ル洗浄を行って乾燥し、
N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−6−イ
ル)−4−(4−メチルスチリル)−4’−ホルミルジ
フェニルアミン6.48g(収率:97.4%)を得
た。得られたN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフ
ト−6−イル)−4−(4−メチルスチリル)−4’−
ホルミルジフェニルアミン3.10g(0.007モ
ル)とメチルベンジルホスホン酸ジエチル2.54g
(0.011モル)をテトラヒドロフラン30mlに溶
解して室温でカリウム−tert−ブトキシド1.68
g(0.014モル)を30分かけて添加した。添加
後、50℃に昇温して2時間攪拌した。ホルミル化合物
の消失しているのを確認して反応終了とした。反応物を
5℃以下でメタノール300mlに注加して、析出した
結晶を濾過、メタノール洗浄および水洗を行って乾燥し
た。この結晶をカラムクロマトグラフィ(担体;シリカ
ゲル、溶離液;トルエン/ヘキサン=1/4)により精
製してN,N−ビス[4−(4−メチルスチリル)フェ
ニル]−N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−
6−イル)アミン(化合物No.63)2.36g(収
率;73.8%、この化合物は明瞭な融点を示さず、融
解開始温度は206℃であった。)を得た。元素分析値
はC4037Nとして次に示す通りであった。炭素:9
0.02%(90.35%)、水素:7.13%(7.
01%)、窒素:2.62%(2.63%)(計算値を
かっこ内に示す。) 赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)の特性基波数(c
-1)は2916、1591、1495、1267等で
あった。
【0126】実施例10(化合物No.64の合成) 実施例9でメチルベンジルホスホン酸ジエチルを用いる
代わりにジフェニルメチルホスホン酸ジエチルを用いる
以外は実施例9と同様に行ってN−[4−(2,2−ジ
フェニルビニル)フェニル]−N−[4−(4−メチル
スチリル)フェニル]−N−(1,2,3,4−テトラ
ヒドロナフト−6−イル)アミン(化合物No.64)
を得た。収率は78.4%で、融解開始温度は90℃で
あった。元素分析値はC4539Nとして次に示す通りで
あった。炭素:90.83%(91.02%)、水素:
6.44%(6.62%)、窒素:2.56%(2.3
6%)(計算値をかっこ内に示す。) 赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)の特性基波数(c
-1)は2922、1591、1497、1272等で
あった。
【0127】実施例11 ITOガラス電極(松崎真空(株)製、透明導電膜標準
タイプ)を蒸着装置(真空器械工業(株)製、LC−6
F型)の基板ホルダーに固定し、加熱ボートに化合物N
o.1(N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−
5−イル)−4−(2,2−ジフェニルビニル)ジフェ
ニルアミン)を入れて1×10-6Torrまで減圧し
た。加熱ボートを加熱して、12nm/分の蒸着速度で
蒸着を行い、膜厚50nmの化合物No.1の正孔輸送
層をITOガラス電極上に形成した。次にトリス(8−
キノリノール)アルミニウムを加熱ボートに入れ、加熱
して20nm/分の蒸着速度で蒸着を行い、膜厚50n
mの発光層を正孔輸送層の上に形成した。更に、その上
に40nm/分の蒸着速度で膜厚150nmのマグネシ
ュム蒸着膜を形成して対電極とし、有機電界発光素子を
作成した。ITO電極を正極に、マグネシュム電極を負
極として直流12Voltを印加したところ明るい緑色
に発光し、輝度計(ミノルタカメラ(株)製、LS−1
10型)を用いて輝度を測定したところ1350cd/
2 を示した。また、300cd/m2の輝度で連続点
灯試験を行ったところ輝度の半減期は250Hrであっ
た。
【0128】実施例12 実施例11で化合物No.1を用いる代わりに、化合物
No.14(N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフ
ト−5−イル)−4−(4−メチルスチリル)ジフェニ
ルアミン)を用いた以外は実施例11と同様にして有機
電界発光素子を作成した。直流13Voltを印加した
ところ1040cd/m2 の輝度で明るい緑色に発光し
た。また、300cd/m2の輝度で連続点灯試験を行
ったところ輝度の半減期は220Hrであった。
【0129】実施例13 実施例11で化合物No.1を用いる代わりに、化合物
No.35(N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフ
ト−6−イル)−4−(2,2−ジフェニルビニル)−
4’−メチルジフェニルアミン)を用いた以外は実施例
11と同様にして有機電界発光素子を作成した。直流1
2Voltを印加したところ1400cd/m2 の輝度
で明るい緑色に発光した。また、300cd/m2の輝
度で連続点灯試験を行ったところ輝度の半減期は240
Hrであった。
【0130】実施例14 実施例11で化合物No.1を用いる代わりに、化合物
No.48(N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフ
ト−6−イル)−4−(4−メチルスチリル)−4’−
メチルジフェニルアミン)を用いた以外は実施例11と
同様にして有機電界発光素子を作成した。直流13Vo
ltを印加したところ1200cd/m2 の輝度で明る
い緑色に発光した。また、300cd/m2の輝度で連
続点灯試験を行ったところ輝度の半減期は200Hrで
あった。
【0131】実施例15〜25 実施例11で化合物No.1のアミン化合物を用いる代
わりに、表3に示したアミン化合物を用いた以外は実施
例11と同様にして有機電界発光素子を作成した。直流
13Voltを印加した時の発光輝度を表3に示した。
【0132】
【表1】
【0133】
【表2】
【0134】
【表3】
【0135】
【発明の効果】本発明の新規なアミン化合物は優れた正
孔輸送能を有しており、正孔輸送材料として広範囲に利
用することができる。また、熱的に安定で良好な薄膜を
形成し、これらの化合物を正孔輸送剤として用いて作成
した本発明の有機電界発光素子は優れた発光特性を示
し、表示素子として広範囲に利用することができる利点
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機電界発光素子の断面図
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ITO電極 3 正孔輸送層 4 発光層 5 マグネシウム電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 アミン化合物及び該化合物を用いた有
機電界発光素子
【特許請求の範囲】
【化1】 〔式中、Arは置換基を有しても良いアリール基を表
し、Arは置換基を有しても良いフェニレン基、ナフ
チレン基、ビフェニレン基、またはアントリレン基を表
し、Rは水素原子、低級アルキル基または低級アルコ
キシ基を表し、Xは水素原子、置換基を有しても良いア
ルキル基または置換基を有しても良いアリール基を表
し、Yは置換基を有しても良いアリール基または下記一
般式[2]
【化2】 (式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で表される1
価基を表す。〕で表されるアミン化合物。
【化3】 〔式中、Arは置換基を有しても良いアリール基を表
し、Arは置換基を有しても良いフェニレン基、ナフ
チレン基、ビフェニレン基、またはアントリレン基を表
し、Rは水素原子、低級アルキル基または低級アルコ
キシ基を表し、Xは水素原子、置換基を有しても良いア
ルキル基または置換基を有しても良いアリール基を表
し、Yは置換基を有しても良いアリール基または下記一
般式[2]
【化4】 (式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で表される1
価基を表す。〕で表されるアミン化合物を少なくとも一
種、用いることを特徴とする有機電界発光素子。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機電界発光素子
や電子写真用感光体などに用いられる電荷輸送剤として
有用な新規なアミン化合物、及び該化合物を用いた有機
電界発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】有機化合物を構成要素とする電界発光素
子は、従来より検討されていたが、充分な発光特性が得
られていなかった。しかし、近年数種の有機材料を積層
した構造とすることにより、その特性が著しく向上し、
以来、有機物を用いた電界発光素子に関する検討が活発
に行われている。この積層構造とした電界発光素子はコ
ダック社のC.W.Tangらにより最初に報告された
が(Appl.Phys.Lett.51(1987)
913)、この中では10V以下の電圧で1000cd
/m以上の発光が得られており、従来より実用化され
ている無機電界発光素子が200V以上の高電圧を必要
とするのに比べ、格段に高い特性を有することが示され
た。
【0003】これら積層構造の電界発光素子は、有機蛍
光体と電荷輸送性の有機物(電荷輸送剤)及び電極を積
層した構造となっており、それぞれの電極より注入され
た電荷(正孔及び電子)が電荷輸送剤中を移動して、そ
れらが再結合することによって発光する。有機蛍光体と
しては、8−キノリノールアルミニウム錯体やクマリン
など蛍光を発する有機色素などが用いられている。ま
た、電荷輸送剤としては電子写真感光体用有機材料とし
て良く知られた種々の化合物を用いて検討されており、
例えばN,N’−ジ(3−トリル)−N,N’−ジフェ
ニル−4,4’−ジアミノジフェニルや1,1−ビス
[N,N−ジ(4−トリル)アミノフェニル]シクロヘ
キサンといったジアミン化合物や4−ジフェニルアミノ
ベンズアルデヒド N,N−ジフェニルヒドラゾンなど
のヒドラゾン化合物が挙げられる。更に、銅フタロシア
ニンのようなポルフィリン化合物も用いられている。
【0004】ところで、有機電界発光素子は、高い発光
特性を有しているが、発光時の安定性や保存安定性の点
で充分ではなく、実用化には至っていない。素子の発光
時の安定性、保存安定性における問題点の一つとして、
電荷輸送剤の安定性が指摘されている。電界発光素子の
有機物で形成されている層は50〜数百ナノメーターと
非常に薄く、単位厚さあたりに加えられる電界強度は非
常に高い。また、発光や通電による発熱もあり、従って
電荷輸送剤には電気的、熱的あるいは化学的な安定性が
要求される。更に、一般的に素子中の電荷輸送層は、非
晶質の状態にあるが、発光または保存による経時によ
り、結晶化を起こし、これによって発光が阻害された
り、素子破壊を起こすといった現象が見られている。こ
の為、電荷輸送剤には非晶質すなわちガラス状態を容易
に形成し、かつ安定に保持する性能が要求される。
【0005】このような電荷輸送剤に起因する発光素子
の安定性に関し、例えば、テトラフェニルジアミン化合
物やポルフィリン化合物においては、電気的、熱的に安
定で比較的高い発光特性の得られている物があるが、結
晶化による素子の劣化は解決されていない。また、ヒド
ラゾン化合物は、電気的、熱的安定性において充分では
ないため、好ましい材料ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、発光
特性のみならず、発光時の安定性、保存安定性に優れた
有機電界発光素子を実現し得る電荷輸送剤として有用な
新規なアミン化合物及び該化合物を用いた有機電界発光
素子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
[1]
【0008】
【化5】
【0009】〔式中、Arは置換基を有しても良いア
リール基を表し、Arは置換基を有しても良いフェニ
レン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、またはアント
リレン基を表し、Rは水素原子、低級アルキル基また
は低級アルコキシ基を表し、Xは水素原子、置換基を有
しても良いアルキル基または置換基を有しても良いアリ
ール基を表し、Yは置換基を有しても良いアリール基ま
たは下記一般式[2]
【0010】
【化6】
【0011】(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)
で表される1価基を表す。〕で表されるアミン化合物で
ある。
【0012】本発明の前記一般式[1]で表されるアミ
ン化合物は新規化合物であり、これらの化合物は相当す
るアミノ化合物から一般的にU11mann反応などに
よるN−アリール化反応(縮合反応)によって合成され
るトリアリールアミン化合物をホルミル化し、相当する
ホスホン酸エステルとの修飾Wittig反応により合
成される。ホルミル化はVilsmeier反応による
のが一般的な方法である。例えば下記一般式[3]
【0013】
【化7】
【0014】〔式中、ArとYは前記一般式[1]と
同じ意味を表す。〕で表されるジアリールアミン化合物
と下記一般式[4]
【0015】
【化8】
【0016】〔式中、Rは前記一般式[1]と同じ意
味を表し、Aは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を
表す。〕で表されるハロゲン化テトラリン化合物とを縮
合反応させることにより得られる下記一般式[5]
【0017】
【化9】
【0018】〔式中、Ar、RおよびYは前記一般
式[1]と同じ意味を表す。〕で表されるトリアリール
アミン化合物をN,N−ジメチルホルムアルデヒドおよ
びオキシ塩化リンなどによりホルミル化を行い、下記一
般式[6]
【0019】
【化10】
【0020】〔式中、Ar、RおよびYは前記一般
式[1]と同じ意味を表す。〕で表されるアルデヒド化
合物を得る。次に、このアルデヒド化合物に下記一般式
[7]
【0021】
【化11】
【0022】〔式中、ArとXは前記一般式[1]と
同じ意味を表し、Rは低級アルキル基を表す。〕で表
されるホスホン酸エステルを反応させることにより、前
記一般式[1]で表される本発明のアミン化合物が得ら
れる。
【0023】尚、本発明のアミン化合物を合成するの
に、下記一般式[8]
【0024】
【化12】
【0025】〔式中、ArとRは前記一般式[1]
と同じ意味を表す。〕で表されるアリールアミノテトラ
リン化合物あるいは下記一般式[9]
【0026】
【化13】
【0027】〔式中、RとYは前記一般式[1]と同
じ意味を表す。〕で表されるテトラリン化合物を出発物
質として、前述のように縮合反応とホルミル化反応、そ
して修飾Wittig反応とを行うことによっても前記
一般式[1]で表される本発明のアミン化合物を得るこ
とができる。このようにして得られる本発明のアミン化
合物は、溶解性が良好であることも特徴である。
【0028】前述のジアリールアミン化合物とハロゲン
化テトラリン化合物などの縮合反応はU11mann反
応として知られる反応であり、無溶媒下または溶媒の存
在下で行う。溶媒としてはニトロベンゼンやジクロロベ
ンゼンまたはジメチルスルホキシドなどの高沸点溶媒が
用いられる。また脱酸剤として炭酸カリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
ナトリウムなどが用いられる。また、通常、銅粉やハロ
ゲン化銅などの触媒を用いて反応させる。反応温度は通
常160〜230℃である。
【0029】また、前述のアルデヒド化合物とホスホン
酸エステルとの縮合反応は修飾Wittig反応として
知られる反応であり、好ましくは塩基性触媒の存在下で
反応させる。この場合、塩基性触媒としては、水酸化カ
リウム、ナトリウムアミド、ナトリウムメチラート、カ
リウム−tert−ブトキシドなどが用いられる。溶媒
としてはメチルアルコール、エチルアルコール、ter
t−ブチルアルコール、トルエン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメ
チルホルムアミドなどが用いられる。反応温度は通常室
温から100℃である。
【0030】本発明において原料として用いられる前記
一般式[7]で表されるホスホン酸エステルは、相当す
るハロゲン化合物と亜リン酸トリアルキルとを直接ある
いはトルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミ
ドなどの有機溶媒中で加熱反応させることにより容易に
合成される。
【0031】本発明において前記一般式[1]で表され
るアミン化合物は、Arが置換基を有するアリール基
である場合、その置換基としては、炭素数が1〜4の低
級アルキル基、炭素数が1〜4の低級アルコキシ基、炭
素数が5〜6のシクロアルキル基、ベンジル基、フェニ
ル基またはハロゲン原子などが挙げられ、さらにそれら
の置換基が低級アルキル基または低級アルコキシ基の場
合は、炭素数が1〜4の低級アルコキシ基またはハロゲ
ン原子で更に置換されていても良く、置換基がベンジル
基またはフェニル基の場合は炭素数が1〜4の低級アル
キル基、炭素数が1〜4の低級アルコキシ基またはハロ
ゲン原子で更に置換されていても良い。
【0032】また、Arのアリール基としてはフェニ
ル基、ナフチル基、ビフェニリル基、アントリル基、ピ
レニル基などが挙げられる。
【0033】Arが置換基を有するフェニレン基、ナ
フチレン基、ビフェニレン基、またはアントリレン基で
ある場合、その置換基としては、炭素数が1〜4の低級
アルキル基、炭素数が1〜4の低級アルコキシ基または
ハロゲン原子などが挙げられ、さらにそれらの置換基が
低級アルキル基または低級アルコキシ基の場合は、炭素
数が1〜4の低級アルコキシ基またはハロゲン原子で更
に置換されていても良い。
【0034】X、YまたはZが置換基を有するアリール
基である場合、置換基としては、Arが有することの
できる前述した置換基と同じものが挙げられる。Xが置
換基を有するアルキル基である場合、その置換基として
は炭素数が1〜4の低級アルコキシ基、炭素数が5〜6
のシクロアルキル基、ハロゲン原子などが挙げられる。
【0035】また、X、YまたはZのアリール基として
は、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、アント
リル基、ピレニル基などが挙げられる。
【0036】RやRが低級アルキル基または低級ア
ルコキシ基である場合、低級アルキル基としては炭素数
が1〜4の直鎖または分枝アルキル基が挙げられ、低級
アルコキシ基としては炭素数が1〜4の直鎖または分枝
アルコキシ基が挙げられる。Rが低級アルキル基であ
る場合、低級アルキル基としては炭素数が1〜4の直鎖
または分枝アルキル基が挙げられる。
【0037】本発明の前記一般式[1]で表されるアミ
ン化合物の具体的な例としては次のようなものが挙げら
れる。
【0038】化合物No(1)
【化14】
【0039】化合物No(2)
【化15】
【0040】化合物No(3)
【化16】
【0041】化合物No(4)
【化17】
【0042】化合物No(5)
【化18】
【0043】化合物No(6)
【化19】
【0044】化合物No(7)
【化20】
【0045】化合物No(8)
【化21】
【0046】化合物No(9)
【化22】
【0047】化合物No(10)
【化23】
【0048】化合物No(11)
【化24】
【0049】化合物No(12)
【化25】
【0050】化合物No(13)
【化26】
【0051】化合物No(14)
【化27】
【0052】化合物No(15)
【化28】
【0053】化合物No(16)
【化29】
【0054】化合物No(17)
【化30】
【0055】化合物No(18)
【化31】
【0056】化合物No(19)
【化32】
【0057】化合物No(20)
【化33】
【0058】化合物No(21)
【化34】
【0059】化合物No(22)
【化35】
【0060】化合物No(23)
【化36】
【0061】化合物No(24)
【化37】
【0062】化合物No(25)
【化38】
【0063】化合物No(26)
【化39】
【0064】化合物No(27)
【化40】
【0065】化合物No(28)
【化41】
【0066】化合物No(29)
【化42】
【0067】化合物No(30)
【化43】
【0068】化合物No(31)
【化44】
【0069】化合物No(32)
【化45】
【0070】化合物No(33)
【化46】
【0071】化合物No(34)
【化47】
【0072】化合物No(35)
【化48】
【0073】化合物No(36)
【化49】
【0074】化合物No(37)
【化50】
【0075】化合物No(38)
【化51】
【0076】化合物No(39)
【化52】
【0077】化合物No(40)
【化53】
【0078】化合物No(41)
【化54】
【0079】化合物No(42)
【化55】
【0080】化合物No(43)
【化56】
【0081】化合物No(44)
【化57】
【0082】化合物No(45)
【化58】
【0083】化合物No(46)
【化59】
【0084】化合物No(47)
【化60】
【0085】化合物No(48)
【化61】
【0086】化合物No(49)
【化62】
【0087】化合物No(50)
【化63】
【0088】化合物No(51)
【化64】
【0089】化合物No(52)
【化65】
【0090】化合物No(53)
【化66】
【0091】化合物No(54)
【化67】
【0092】化合物No(55)
【化68】
【0093】化合物No(56)
【化69】
【0094】化合物No(57)
【化70】
【0095】化合物No(58)
【化71】
【0096】化合物No(59)
【化72】
【0097】化合物No(60)
【化73】
【0098】化合物No(61)
【化74】
【0099】化合物No(62)
【化75】
【0100】又、本発明は、少なくとも電極、正孔輸送
層、発光層及び電極からなる有機電界発光素子におい
て、前述した一般式[1]で表されるアミン化合物を正
孔輸送層として用いた有機電界発光素子である。
【0101】有機電界発光素子には、二層構造と三層構
造のものが有り、これらの層構成を基板となる透明電極
上に設け、その上に対電極を設けて有機電界発光素子を
形成する。二層構造の場合は、正孔輸送層と電子輸送性
発光層の組み合わせあるいは電子輸送層と正孔輸送性発
光層の組み合わせから成り、三層構造の場合は正孔輸送
層と電子輸送層で発光層をサンドイッチした構造とな
る。本発明にかかる構成は正孔輸送層と電子輸送性発光
剤の二層構造あるいはこれに更に電子輸送層を積層した
三層構造である。図1に二層構造による有機電界発光素
子を示す。
【0102】
【発明の実施の形態】電子輸送性発光剤としては、例え
ば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ビス
(8−キノリノール)マグネシュウム、トリス(5−ク
ロロ−8−キノリノール)ガリウム等のキレート化オキ
シノイド化合物、クマリン誘導体、ペリレン系顔料やキ
レート化2,2’−ビピリジン化合物及びサリチリデン
−O−アミノフェノール誘導体のキレート化合物などが
使用できる。
【0103】また、電子輸送剤としては、例えば、2−
(4−tert−ブチルフェニル)−5−(4−ビフェ
ニリル)−1,3,5−オキサジアゾール、2,4,7
−トリニトロ−9−フルオレノン、4−ブトキシカルボ
ニル−9−ジシアノメチリデンフルオレン、3,3’−
ビス(tert−ブチル)−5,5’−ジメチル−4,
4’−ジフェノキノン、3,5’−ビス(tert−ブ
チル)−5,3’−ジメチル−4,4’−ジフェノキノ
ン、3,5,−ビス(tert−ブチル)−3’,5’
−ジメチル−4,4’−ジフェノキノンなどが使用でき
る。
【0104】なお、有機電界発光素子の支持体にはガラ
ス、プラスチック、石英などが用いられ、この基板上
に、金、アルミニウム、インジウム、銀、マグネシウム
等の金属やインジウム−チン−オキサイド(ITO)、
酸化スズ、酸化亜鉛などから成る薄膜の電極を蒸着法等
で形成し、半透明あるいは透明電極とする。この上に電
荷輸送層や発光層を積層し、更にその上に前述したのと
同様な電極を形成して有機電界発光素子を形成する。こ
れに直流電圧を印加して発光を行う。
【0105】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0106】[実施例1](化合物No.1の合成) [ヨードテトラリンの合成]テトラリン132.2g
(1.00モル)を80%酢酸600mlに溶解し、ヨ
ウ素101.5g(0.40モル)、過ヨウ素酸二水和
物45.5g(0.20モル)および濃硫酸15mlを
加えて、撹拌しながら70℃まで昇温した。同温度で3
時間撹拌し、テトラリンが消失しているのを確認して反
応終了とした。反応混合物は水1000mlに加え、分
離した油状物をトルエン1000mlで抽出した。トル
エン層を水洗、濃縮して減圧蒸留(bp:120℃/3
mmHg)した。主留分として215.3g(収率;8
3.4%)が得られた。この生成物は5−ヨードテトラ
リンと6−ヨードテトラリンの混合物であり、混合比は
1:2の割合であった。
【0107】[N−(1,2,3,4−テトラヒドロナ
フト−5−イル)アニリンの合成]上記で合成したヨー
ドテトラリン混合物233.0g(0.90モル)をア
セトアニリド81.0g(0.60モル)、銅粉3.8
g(0.06モル)、無水炭酸カリウム103.5g
(0.75モル)と混合し、200℃で8時間撹拌し
た。アセトアニリドが消失しているのを確認して反応終
了とした。これにイソアミルアルコール120mlと8
5%水酸化カリウム84g(1.27モル)を水160
mlに溶解した水溶液を加えて130〜140℃で10
時間加水分解反応を行った。加水分解反応の終了を確認
して水600mlを加え、共沸蒸留によりイソアミルア
ルコールを留去した。残留物にトルエン1000mlを
加えて生成物を溶解しトルエン層を分液した。トルエン
層を500mlの水で洗浄後、濃縮し、得られた油状物
をカラムクロマトグラフィ(担体;シリカゲル、溶離
液;トルエン/ヘキサン=1/1)で混合物の分離と精
製を行った。N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフ
ト−5−イル)アニリンのフラクションを濃縮してN−
(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5−イル)ア
ニリン30.9g(収率;23.1%)を得た。また、
同時にN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−6
−イル)アニリンのフラクションも分取して、同様に濃
縮しN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−6−
イル)アニリン65.1g(収率;48.7%)も得
た。
【0108】[N−(1,2,3,4−テトラヒドロナ
フト−5−イル)ジフェニルアミンの合成]上記で合成
したN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5−
イル)アニリン22.3g(0.10モル)をヨードベ
ンゼン30.6g(0.15モル)、銅粉0.65g
(0.01モル)、無水炭酸カリウム13.8g(0.
10モル)、ニトロベンゼン15mlと混合し200℃
で18時間撹拌した。N−(1,2,3,4−テトラヒ
ドロナフト−5−イル)アニリンが消失しているのを確
認して反応終了とした。トルエン300mlを加えて生
成物を溶解し、ろ過 、濃縮した。濃縮物をカラムクロ
マトグラフィ(担体;シリカゲル、溶離液;トルエン/
ヘキサン=1/5)により精製して N−(1,2,
3,4−テトラヒドロナフト−5−イル)ジフェニルア
ミン23.6g(収率;78.8%、融点;89.5−
90.5℃)を得た。
【0109】[N−(1,2,3,4−テトラヒドロナ
フト−5−イル)−4−ホルミルジフェニルアミンの合
成]上記で合成したN−(1,2,3,4−テトラヒド
ロナフト−5−イル)ジフェニルアミン18.0g
(0.06モル)をN,N−ジメチルホルムアミド17
0mlに溶解し、室温でオキシ塩化リン13.1g
(0.085モル)を15分間で滴下した。50℃に昇
温して10時間撹拌した。N−(1,2,3,4−テト
ラヒドロナフト−5−イル)ジフェニルアミンが消失し
ているのを確認して反応終了とした。反応物を93%水
酸化ナトリウム25g(0.58モル)を水500ml
に溶解した水溶液に注加した。冷却して析出した結晶を
ろ過、水洗、乾燥してN−(1,2,3,4−テトラヒ
ドロナフト−5−イル)−4−ホルミルジフェニルアミ
ン18.1g(収率;92.1%)を得た。
【0110】[N−(1,2,3,4−テトラヒドロナ
フト−5−イル)−4−(2,2−ジフェニルビニル)
ジフェニルアミン(化合物No.1)の合成]上記で合
成したN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5
−イル)−4−ホルミルジフェニルアミン8.2g
(0.025モル)とジフェニルメチルホスホン酸ジエ
チル11.4g(0.038モル)をテトラヒドロフラ
ン90mlに溶解して室温でカリウム−tert−ブト
キシド5.3g(0.047モル)を30分かけて添加
した。添加後、50℃に昇温して2時間攪拌した。ホル
ミル化合物の消失しているのを確認して反応終了とし
た。反応物を5℃以下でメタノール450mlに注加し
て、析出した結晶を濾過、メタノール洗浄および水洗を
行って乾燥した。この結晶をカラムクロマトグラフィ
(担体;シリカゲル、溶離液;トルエン/ヘキサン=1
/4)により精製してN−(1,2,3,4−テトラヒ
ドロナフト−5−イル)−4−(2,2−ジフェニルビ
ニル)ジフェニルアミン(化合物No.1)10.2g
(収率;85.3%、融点;139.0−140.5
℃)を得た。元素分析値はC3631Nとして次に示
す通りであった。炭素:90.39%(90.53
%)、水素:6.75%(6.54%)、窒素:2.7
1%(2.93%)(計算値をかっこ内に示す。) 赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)の特性基波数(c
−1)は2922、1587、1490、1307等
であった。
【0111】[実施例2](化合物No.14の合成) 実施例1で合成したN−(1,2,3,4−テトラヒド
ロナフト−5−イル)−4−ホルミルジフェニルアミン
4.91g(0.015モル)とメチルベンジルホスホ
ン酸ジエチル5.45g(0.023モル)をテトラヒ
ドロフラン40mlに溶解して室温でカリウム−ter
t−ブトキシド3.36g(0.03モル)を30分か
けて添加した。添加後、50℃に昇温して2時間攪拌し
た。ホルミル化合物の消失しているのを確認して反応終
了とした。反応物を5℃以下でメタノール300mlに
注加して、析出した結晶を濾過、メタノール洗浄および
水洗を行って乾燥した。この結晶をカラムクロマトグラ
フィー(担体;シリカゲル、溶離液;トルエン/ヘキサ
ン=1/4)により精製してN−(1,2,3,4−テ
トラヒドロナフト−5−イル)−4−(4−メチルスチ
リル)ジフェニルアミン(化合物No.14)4.09
g(収率;73.6%、融点;113.5−114.5
℃)を得た。元素分析値はC3129Nとして次に示
す通りであった。炭素:89.74%(89.60
%)、水素:7.19%(7.03%)、窒素:3.4
1%(3.37%)(計算値をかっこ内に示す。) 赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)の特性基波数(c
−1)は2922、1585、1486、1269等
であった。
【0112】[実施例3](化合物No.2の合成) 実施例1のN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト
−5−イル)アニリンとヨードベンゼンとの反応におい
て、ヨードベンゼンを用いる代わりに4−ヨードトルエ
ンを用いる以外は実施例1と同様にして合成したN−
(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5−イル)−
4−ホルミル−4’−メチルジフェニルアミン5.12
g(0.015モル)とジフェニルメチルホスホン酸ジ
エチル5.47g(0.018モル)をテトラヒドロフ
ラン50mlに溶解して室温でカリウム−tert−ブ
トキシド2.52g(0.023モル)を30分かけて
添加した。添加後、50℃に昇温して2時間攪拌した。
ホルミル化合物の消失しているのを確認して反応終了と
した。反応物を5℃以下でメタノール600mlに注加
して、析出した結晶を濾過、メタノール洗浄および水洗
を行って乾燥した。この結晶をカラムクロマトグラフィ
ー(担体;シリカゲル、溶離液;トルエン/ヘキサン=
1/4)により精製してN−(1,2,3,4−テトラ
ヒドロナフト−5−イル)−4−(2,2−ジフェニル
ビニル)−4’−メチルジフェニルアミン(化合物N
o.2)5.17g(収率;77.7%、この化合物は
明瞭な融点を示さず、融解開始温度は78℃であっ
た。)を得た。元素分析値はC7H33Nとして次に
示す通りであった。炭素:90.49%(90.38
%)、水素:6.65%(6.77%)、窒素:2.7
1%(2.85%)(計算値をかっこ内に示す。) 赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)の特性基波数(c
−1)は2924、1592、1499、1314等
であった。
【0113】[実施例4](化合物No.15の合成) 実施例3で合成したN−(1,2,3,4−テトラヒド
ロナフト−5−イル)−4−ホルミル−4’−メチルジ
フェニルアミン5.12g(0.015モル)とメチル
ベンジルホスホン酸ジエチル4.36g(0.018モ
ル)をテトラヒドロフラン50mlに溶解して室温でカ
リウム−tert−ブトキシド2.52g(0.023
モル)を30分かけて添加した。添加後、50℃に昇温
して2時間攪拌した。ホルミル化合物の消失しているの
を確認して反応終了とした。反応物を5℃以下でメタノ
ール400mlに注加して、析出した結晶を、濾過、メ
タノール洗浄および水洗を行って乾燥した。この結晶を
カラムクロマトグラフィー(担体;シリカゲル、溶離
液;トルエン/ヘキサン=1/4)により精製してN−
(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5−イル)−
4−(4−メチルスチリル)−4’−メチルジフェニル
アミン(化合物No.15)4.58g(収率;78.
9%、融点;126.0−127.0℃)を得た。元素
分析値はC3231Nとして次に示す通りであった。
炭素:89.64%(89.46%)、水素:7.35
%(7.27%)、窒素:3.03%(3.26%)
(計算値をかっこ内に示す。) 赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)の特性基波数(c
−1)は2920、1594、1501、1313等
であった。
【0114】[実施例5〜8](化合物No.30、4
3、31、44の合成) 実施例1及び実施例3でN−(1,2,3,4−テトラ
ヒドロナフト−5−イル)アニリンを用いる代わりに、
実施例1で合成したN−(1,2,3,4−テトラヒド
ロナフト−5−イル)アニリンを分離、精製して得る際
にもう一方の生成物として得たN−(1,2,3,4−
テトラヒドロナフト−6−イル)アニリンを用いる以外
は実施例1あるいは実施例3と同様にして、N−フェニ
ル化あるいはN−4−トリル化そしてホルミル化を行っ
て合成したN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト
−6−イル)−4−ホルミルジフェニルアミンあるいは
N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−6−イ
ル)−4−ホルミル−4’−メチルジフェニルアミンを
用い、各々実施例1、2あるいは実施例3、4と同様に
Wittig反応と精製を行って、N−(1,2,3,
4−テトラヒドロナフト−6−イル)−4−(2,2−
ジフェニルビニル)ジフェニルアミン(化合物No.3
0)、N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−6
−イル)−4−(4−メチルスチリル)ジフェニルアミ
ン(化合物No.43)、N−(1,2,3,4−テト
ラヒドロナフト−6−イル)−4−(2,2−ジフェニ
ルビニル)−4’−メチルジフェニルアミン(化合物N
o.31)およびN−(1,2,3,4−テトラヒドロ
ナフト−6−イル)−4−(4−メチルスチリル)−
4’−メチルジフェニルアミン(化合物No.44)を
得た。結果を[表1]、[表2]に示した。
【0115】
【表1】
【0116】
【表2】
【0117】[実施例9]ITOガラス電極(松崎真空
(株)製、透明導電膜標準タイプ)を蒸着装置(真空器
械工業(株)製、LC−6F型)の基板ホルダーに固定
し、加熱ボートに化合物No.1(N−(1,2,3,
4−テトラヒドロナフト−5−イル)−4−(2,2−
ジフェニルビニル)ジフェニルアミン)を入れて1×1
−6Torrまで減圧した。加熱ボートを加熱して、
12nm/分の蒸着速度で蒸着を行い、膜厚50nmの
化合物No.1の正孔輸送層をITOガラス電極上に形
成した。次にトリス(8−キノリノール)アルミニウム
を加熱ボートに入れ、加熱して20nm/分の蒸着速度
で蒸着を行い、膜厚50nmの発光層を正孔輸送層の上
に形成した。更に、その上に40nm/分の蒸着速度で
膜厚150nmのマグネシウム蒸着膜を形成して対電極
とし、有機電界発光素子を作製した。ITO電極を正極
に、マグネシウム電極を負極として直流12Voltを
印加したところ明るい緑色に発光し、輝度計(ミノルタ
カメラ(株)製、LS−110型)を用いて輝度を測定
したところ1350cd/mを示した。また、300
cd/mの輝度で連続点灯試験を行ったところ、輝度
の半減期は250Hrであった。
【0118】[実施例10]実施例9で化合物No.1
を用いる代わりに、化合物No.14(N−(1,2,
3,4−テトラヒドロナフト−5−イル)−4−(4−
メチルスチリル )ジフェニルアミン)を用いた以外は
実施例9と同様にして有機電界発光素子を作製した。直
流13Voltを印加したところ1040cd/m
輝度で明るい緑色に発光した。また、300cd/m
の輝度で連続点灯試験を行ったところ、輝度の半減期は
220Hrであった。
【0119】[実施例11]実施例9で化合物No.1
を用いる代わりに、化合物No.31(N−(1,2,
3,4−テトラヒドロナフト−6−イル)−4−(2,
2−ジフェニルビニル)−4’−メチルジフェニルアミ
ン)を用いた以外は実施例9と同様にして有機電界発光
素子を作製した。直流12Voltを印加したところ1
400cd/mの輝度で明るい緑色に発光した。ま
た、300cd/mの輝度で連続点灯試験を行ったと
ころ、輝度の半減期は240Hrであった。
【0120】[実施例12]実施例9で化合物No.1
を用いる代わりに、化合物No.44(N−(1,2,
3,4−テトラヒドロナフト−6−イル)−4−(4−
メチルスチリル)−4’−メチルジフェニルアミン)を
用いた以外は実施例9と同様にして有機電界発光素子を
作製した。直流13Voltを印加したところ1200
cd/mの輝度で明るい緑色に発光した。また、30
0cd/mの輝度で連続点灯試験を行ったところ、輝
度の半減期は200Hrであった。
【0121】[実施例13〜23]実施例9で化合物N
o.1のアミン化合物を用いる代わりに、[表3]に示
したアミン化合物を用いた以外は実施例9と同様にして
有機電界発光素子を作製した。直流13Voltを印加
した時の発光輝度を[表3]に示した。
【0122】
【表3】
【0123】
【発明の効果】本発明の新規なアミン化合物は優れた正
孔輸送能を有しており、正孔輸送材料として広範囲に利
用することができる。また、熱的に安定で良好な薄膜を
形成し、これらの化合物を正孔輸送剤として用いて作製
した本発明の有機電界発光素子は優れた発光特性を示
し、表示素子として広範囲に利用することができる利点
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機電界発光素子の断面図
【符号の説明】 1 ガラス基板 2 ITO電極 3 正孔輸送層 4 発光層 5 マグネシウム電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲吉 智恵子 茨城県つくば市御幸が丘45番地 保土谷化 学工業株式会社筑波研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 [式中、Ar1 は置換基を有しても良いアリール基を表
    し、Ar2 は置換基を有しても良いフェニレン基、ナフ
    チレン基、ビフェニレン基、あるいはアントリレン基を
    表し、R1 は水素原子、低級アルキル基または低級アル
    コキシ基を表し、Xは水素原子、置換基を有しても良い
    アルキル基または置換基を有しても良いアリール基を表
    し、Yは置換基を有しても良いアリール基または下記一
    般式(2) 【化2】 (式中、R1 は前記と同じ意味を表す。)あるいは下記
    一般式(3) 【化3】 (式中、R2 は水素原子、低級アルキル基または低級ア
    ルコキシ基を表し、R3 は水素原子、ハロゲン原子、ま
    たは低級アルキル基を表し、Zは水素原子、置換基を有
    しても良いアリール基を表わし、m及びnは0〜4の整
    数を表す。)を表わす。]で表されるアミン化合物。
  2. 【請求項2】少なくとも電極、正孔輸送層、発光層及び
    電極からなる有機電界発光素子においてその正孔輸送層
    に用いる電荷輸送剤として下記一般式(1) 【化4】 [式中、Ar1 は置換基を有しても良いアリール基を表
    し、Ar2 は置換基を有しても良いフェニレン基、ナフ
    チレン基、ビフェニレン基、あるいはアントリレン基を
    表し、R1 は水素原子、低級アルキル基または低級アル
    コキシ基を表し、Xは水素原子、置換基を有しても良い
    アルキル基または置換基を有しても良いアリール基を表
    し、Yは置換基を有しても良いアリール基または下記一
    般式(2) 【化5】 (式中、R1 は前記と同じ意味を表す。)あるいは下記
    一般式(3) 【化6】 (式中、R2 は水素原子、低級アルキル基または低級ア
    ルコキシ基を表し、R3 は水素原子、ハロゲン原子、ま
    たは低級アルキル基を表し、Zは水素原子、置換基を有
    しても良いアリール基を表わし、m及びnは0〜4の整
    数を表す。)を表わす。]で表されるアミン化合物を少
    なくとも一種、用いることを特徴とする有機電界発光素
    子。
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JPH10123733A (ja) * 1996-10-23 1998-05-15 Mitsubishi Chem Corp 電子写真感光体
WO2012072950A1 (fr) * 2010-12-03 2012-06-07 Saint-Gobain Glass France Vitrage feuillete pour systeme de visualisation tete haute

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