JPH09143034A - 口紅用組成物 - Google Patents

口紅用組成物

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JPH09143034A
JPH09143034A JP35413695A JP35413695A JPH09143034A JP H09143034 A JPH09143034 A JP H09143034A JP 35413695 A JP35413695 A JP 35413695A JP 35413695 A JP35413695 A JP 35413695A JP H09143034 A JPH09143034 A JP H09143034A
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JP
Japan
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wax
weight
volatile oil
composition
water
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Withdrawn
Application number
JP35413695A
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English (en)
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Hirotaka Takada
浩孝 高田
Yoshikazu Soyama
美和 曽山
Koji Minami
孝司 南
Junko Hirayama
淳子 平山
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 なめらかな使用感と共に二次付着性が改善さ
れ、さらにし容易に唇の保水性に優れた口紅用組成物を
提供することを目的とする。 【解決手段】 揮発性油分と、前記揮発性油分に溶解す
る撥水性ポリマーと、前記揮発性油分に分散するワック
スと、前記揮発性油分と相溶性を有する非揮発性油分と
を含むことを特徴とする口紅用組成物。また、前記口紅
用組成物に粉体を配合することを特徴とする口紅用組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は口紅用組成物、特に
二次付着性の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】口紅はきわめてポピュラーな化粧品の一
つであるが、口唇に塗布するという性質上、口唇に対し
無刺激、無害であること、不快な味や匂いがないことな
どが要求される。ところで最近、口紅を口唇に塗布した
後、該口紅がカップなど口唇に接触する部位に転写され
てしまういわゆる二次付着性の改善が強く要望されてい
る。そこで、近年この二次付着性を改善した「耐うつり
性の改善された化粧料組成物」として、特開平6−19
9630号公報に記載されたものが報告されている。こ
の化粧料組成物は、揮発性溶媒と、シリコン樹脂と、ワ
ックスと、粉末と、油分を含むことを特徴としている。
そしてこのような化粧料組成物を用いたならば、二次付
着性が改善されると言うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−199630号公報に記載された化粧料組成物にお
いても塗布時の伸びや、なめらかな使用感、使用状態の
艶、使用時の保水性の点で課題が残っている。そして、
口紅は口唇になめらかにつき、しかもこのなめらかな使
用感が維持され、艶があり、みずみずしく保たれること
が要求され、前記二次付着性の改善は、なめらかな使用
感の維持と排反する要件であるため、その両者を合わせ
持つ口紅用組成物の開発が望まれている。
【0004】本発明は、前記従来技術の課題に鑑みなさ
れたものであり、その目的はなめらかな使用感と共に二
次付着性が改善され、さらに使用時に口唇の保水性に優
れた口紅用組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、撥水性ポリマーと
共に、ワックスを配合することにより、なめらかな使用
感、二次付着性の両者が改善された口紅用組成物が得ら
れることを見出し、本発明の完成に至った。
【0006】すなわち、請求項1に記載の口紅用組成物
は、揮発性油分と、前記揮発性油分に溶解する撥水性ポ
リマーと、前記揮発性油分に分散するワックスと、前記
揮発性油分と相溶性を示す非揮発性油分とを含み、前記
撥水性ポリマーと前記ワックスの配合比が、10/3〜
5/7であることを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の口紅用組成物は、請求項
1に記載の組成物において、揮発性油分を10〜50重
量%、撥水性ポリマーを10〜35重量%、ワックスを
5〜25重量%、非揮発性油分を10〜40重量%含む
ことを特徴とする。請求項3に記載の口紅用組成物は、
請求項1又は2に記載の組成物において、粉体を配合す
ることを特徴とする。請求項4に記載の口紅用組成物
は、請求項3に記載の組成物において、粉体を1〜20
重量%含有することを特徴とする。
【0008】請求項5に記載の口紅用組成物は、請求項
3又は4に記載の組成物において、粉体の少なくとも一
部がシリカであることを特徴とする。請求項6に記載の
口紅用組成物は、請求項5に記載の組成物において、シ
リカを1〜10重量%含有することを特徴とする。請求
項7に記載の口紅用組成物は、請求項1〜6のいずれか
に記載の組成物において、撥水性ポリマーがシリコン樹
脂であり、ワックスの少なくとも一部がセレシンワック
スであることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成をさらに詳細
に説明する。本発明において、好適に用いられる揮発性
油分としては、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサメ
チルジシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン等の
鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキ
サン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどの環状ポ
リシロキサン、シェルソル(シェル化学)、アイソパー
(エッソ化学)等の形質流動イソパラフィン等が挙げら
れる。また、本発明において好適に用いられる撥水性ポ
リマーとしては、シリコン樹脂、シリコンゴム、フッ素
変性シリコン樹脂、アルキル変性シリコン樹脂等が挙げ
られる。これらのうち特にシリコン樹脂が好ましい。
【0010】また、本発明において好適に用いられるワ
ックスは、セレシンワックス、カルナバロウ、ポリエチ
レンワックス、パラフィンワックス、キャンデリラロ
ウ、マイクロクリスタリンワックス、ベヘニン酸、ベヘ
ニルアルコール、モクロウ、ビーズワックス、セタノー
ル等が挙げられる。特に、撥水性ポリマーとしてシリコ
ン樹脂を用いる場合には、それとの相性の良さからセレ
シンワックスを一部に含むことが好ましい。本発明では
これらの一種又は二種以上を選択して用いることが可能
である。
【0011】また、本発明において好適に用いられる非
揮発性油分としては、皮膚安全性の高いものであれば使
用可能である。例えば、流動パラフィン、スクワラン、
ヒマシ油、オリーブ油、ホホバ油、グリセリルジイソス
テアレート、トリメチロールプロパントリ2エチルイソ
ステアレート、グリセロールトリ2エチルヘキサノエー
ト、イソプロピルミリステート、セチル2エチルへキサ
ノエート、グリセリルトリイソステアレート、2ヘプチ
ルウンデシルパルミテート、メチルポリシロキサン、ポ
リブテン、トリイソステアリン酸グリセリン、ジイソス
テアリルマレート、ラノリン等が挙げられ、これらの中
から1種又は2種以上が任意に選択される。
【0012】また、本発明において好適に用いられる粉
体としては、通常化粧品に用いられる粉体ならばいずれ
も使用可能であり、例えばタルク、カオリン、絹雲母
(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、
黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシ
ウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バ
リウム、焼成硫酸カルシウム(焼石膏)、リン酸カルシ
ウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラ
ミックパウダー、窒化ホウ素、二酸化チタン、酸化亜鉛
等の無機粉末、ポリアミド樹脂粉末、ポリメタクリル酸
メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸
の共重合体樹脂粉末、シリコン樹脂粉末、ベンゾグアナ
ミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉
末等の有機粉末が挙げられる。
【0013】本発明における撥水性ポリマーとワックス
の好適な配合比は、10/3〜5/7である。10/3
以上では、べたつき感が生じ、二次付着性の改善も不十
分である。また、5/7以下では、パサツキが生じ、二
次付着性の改善も不十分である。
【0014】また、本発明における揮発性油分の好適な
配合量は、10〜50重量%である。10重量%未満で
あると相対的に他の成分が多くなり、口唇への塗布時の
伸びが悪くなる場合がある。また、50重量%を越える
と、相対的に他の成分が少なくなり、液状となる場合が
ある。また、本発明における撥水性ポリマーの好適な配
合量は、10〜35重量%、特に好ましくは10〜30
重量%である。撥水性ポリマーの配合量が10重量%未
満であると、二次付着性の改善が十分でない場合があ
る。一方、撥水性ポリマーの配合量が、35重量%を越
えると、伸びが悪く、べたつきを生じ、二次付着性の改
善が不十分となる場合がある。
【0015】また、本発明におけるワックスの好適な配
合量は、5〜25重量%である。5重量%未満では、十
分な撥水性を担保することができず、一方25重量%を
越えると、塗布面にパサツキが生じてしまう。また、本
発明の口紅用組成物には、粉体を配合することが好まし
く、該粉体の好適な配合量は1〜20重量%である。ま
た、二次付着性をさらに改善するためには、粉体の少な
くとも一部がシリカであることがより好ましく、シリカ
を1〜10重量%、特に1〜8重量%配合することが好
ましい。
【0016】さらに、本発明にかかる口紅用組成物に
は、各種薬剤、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6
12、C、D、E、F、K、U及びその塩類又は誘導
体、パントテン酸及びその塩類又は誘導体、ビオチン、
ローヤルゼリー抽出液、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸
及びその塩類又は誘導体、葉酸、γ−オリザノール等の
ビタミン類、グリチルレチン酸ステアリル、l−メント
ール、カンフル、カンファー、カラミン、インドメタシ
ン、サリチル酸メチル、アミノ安息香酸エチル、クロタ
ミトン等の消炎剤、ヒノキチオール、グリチルレチン
酸、グリチルリチン酸及びその塩類又は誘導体、アラン
トイン、アズレン、ε−アミノカプロン酸、トラネキサ
ム酸及びその塩類又は誘導体等の抗炎症剤、シスチン、
システイン、メチオニン、セリン、ロイシン、トリプト
ファン、アミノ酸エキス等のアミノ酸類、ハマメリス、
黄連、シコン、西洋ノコギリソウ、ヒリハリ草、リリ
ー、ヘチマ、ベニバナ、セイヨウトチノキ、ユーカリ
油、マロニエ、β−カロチン、アロエエキス、ニンジン
エキス、カンゾウエキス、オオバクエキス、カミツレエ
キス、ビワ抽出物、センブリエキス、セファランチン、
当帰エキス、プラセンタエキス等の動植物抽出物及びエ
キス、エストラジオール及びその塩類又は誘導体、エチ
ニルエストラジオール等の卵胞ホルモン、コルチゾン及
びその塩類又は誘導体、ヒドロコルチゾン及びその塩類
又は誘導体、プレドニゾン、プレドニゾロン、デキサメ
タゾン、ベタメタゾン等の副腎皮質ホルモン等のホルモ
ン剤、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェ
ニラミン等の抗ヒスタミン剤、塩化ベンザルコニウム、
塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、塩化クロルヘキシ
ジン等の殺菌剤、等を配合することができる。これらの
薬剤の配合量は、各薬剤が機能するに十分な量配合され
ることが好ましく、特に限定されるものではないが、口
紅用組成物への適切な配合量としては、口紅用組成物中
0.001〜5重量%である。なお、本発明にかかる口
紅用組成物には、前述した必須成分の他通常口紅等の化
粧品に配合される各種成分、例えば酸化防止剤、紫外線
吸収剤、紫外線遮蔽剤、防腐剤、保湿剤、染料、顔料等
を配合することができる。
【0017】本発明の口紅用組成物は、前述した構成を
とることにより、塗布前には製品形態として揮発性油分
中に、撥水性ポリマー、ワックス、非揮発性油分等が溶
解ないし分散しており、口唇への塗布時の伸びがよく、
なめらかな使用感を得ることができる。そして、口唇へ
の塗布後には、前記揮発性油分が揮発し、撥水性ポリマ
ー、ワックス、非揮発性油分が口唇上に残存する。ワッ
クスによる被膜は、それ単独では剥離しやすいが、シリ
コン樹脂と共存させ、樹脂により架橋することにより二
次付着性を改善することが可能であると思われる。
【0018】さらに、前記撥水性ポリマーは単独では一
般にべたつき、一方、前記ワックスは単独では一般にパ
サツキを生じる。本発明においては、撥水性ポリマーと
ワックスを配合することにより、撥水性ポリマーのべた
つきと、ワックスのパサツキを抑制するものと思われ
る。
【0019】以下、本発明の好適な実施形態を説明す
る。なお、本発明はこれらの実施形態に限定されるもの
ではない。また、配合量等は特に指定がない限り、重量
%で示す。まず、本発明者らは下記の組成の口紅を作成
し、その使用感、二次付着性等を調べた。なお、以下の
試験例においては、いずれも少量の界面活性剤を用い、
使用性の評価は以下の方法により行った。
【0020】〔使用性の評価方法〕各試験例について化
粧専用パネル20名を用いて使用テストを行った。な
お、評価は以下の基準に従って判定した。 ◎:16〜20名が良好と判定 ○:11〜15名が良好と判定 △:8〜10名が良好と判定 ×:0〜5名が良好と判定
【0021】
【表1】 ──────────────────────────────────── 試 験 例 1 2 3 4 5 ──────────────────────────────────── 非揮発性油分 流動パラフィン 20 20 20 20 20 揮発性油分 オクタメチルシクロテトラシロキサン 75 50 60 35 30 ポリマー シリコン樹脂A − 25 − 25 25 ワックス セレシンワックス − − 15 15 15 粉体 シリカ − − − − 5 顔料 5 5 5 5 5 ──────────────────────────────────── 伸び ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 艶 ◎ △ △ ○ ◎ 二次付着性 × △ △ ○ ◎ べたつき △ × ○ ◎ ◎ パサツキ ○ ○ × ◎ ◎ ────────────────────────────────────
【0022】なお、シリコン樹脂としては、約3000
の分子量を有し、かつ(CH33SiO1/2:SiO2
位=0.8:1からなる平均式(CH31.33SiO
1.34で表されるシリコン樹脂を用いている。上記結果よ
り明らかなように、油分と顔料のみで処方した口紅は、
二次付着性、の改善が見られない。そこで、シリコン樹
脂を配合した口紅を処方したところ、二次付着性のわず
かな改善は見られたもののべたつき感が生じてしまう。
一方、シリコン樹脂と同様に被膜形成の能力を有するワ
ックスを配合すると、べたつきはないがパサツキが生
じ、二次付着性の改善も十分ではない。そこで、シリコ
ン樹脂と共にワックスを配合した口紅を処方したとこ
ろ、すべての官能評価に優れ、しかも二次付着性の改善
された口紅であることが判明した。さらにこれにシリカ
を配合した口紅は、より二次付着性が改善された優れた
口紅となることが示唆される。
【0023】撥水性ポリマーとワックスの配合比 次に本発明者らは、撥水性ポリマーとワックスの配合比
について検討した。
【表2】 ──────────────────────────────────── 試 験 例 6 7 8 9 10 11 ──────────────────────────────────── 非揮発性油分 流動パラフィン 20 20 20 20 20 20 揮発性油分 オクタメチルシクロテトラシロキサン 35 36 37 38 39 40 ポリマー シリコン樹脂A 35 30 25 20 15 10 ワックス セレシンワックス 5 9 13 17 21 25 粉体 顔料 5 5 5 5 5 5 ──────────────────────────────────── シリコン樹脂/ワックス 7/1 10/3 25/13 20/17 5/7 2/5 ──────────────────────────────────── 伸び ○ ○ ○ ○ ○ ○ 艶 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 二次付着性 △ ○ ◎ ◎ ○ × べたつき × ○ ◎ ◎ ○ ○ パサツキ ○ ○ ◎ ◎ ○ △ ──────────────────────────────────── 上記検討結果より明らかなように、シリコン樹脂が多い
と二次付着性およびべたつきの改善が不十分である。一
方、ワックスの配合量が多くなると、パサツキが生じ二
次付着性の改善が不十分となる。従って、撥水性ポリマ
ーとワックスの配合比が、10/3〜5/7であること
が好ましい。
【0024】さらに本発明者らは、各有効成分の配合量
の検討を行った。撥水性ポリマーの配合量 まず、本発明者らは撥水性ポリマーの配合量について検
討を行った。
【表3】 ──────────────────────────────────── 試 験 例 12 13 14 15 16 17 18 19 ──────────────────────────────────── 非揮発性油分 流動パラフィン 20 20 20 20 20 20 20 20 揮発性油分 オクタメチルシクロテトラシロキサン 55 50 45 40 35 30 25 20 ポリマー シリコン樹脂A 5 10 15 20 25 30 35 40 ワックス セレシンワックス 15 15 15 15 15 15 15 15 粉体 顔料 5 5 5 5 5 5 5 5 ──────────────────────────────────── 伸び ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ △ 艶 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 二次付着性 △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ べたつき ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △ パサツキ △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ──────────────────────────────────── 上記検討結果より、撥水性ポリマーが10重量%未満で
は、二次付着性の改善が不十分であり、パサツキを生じ
る場合がある。従って、二次付着性を改善するために
は、撥水性ポリマーが10重量%以上、特に15重量%
以上であることが好ましい。ただし、撥水性ポリマーが
35重量%を越えると、べたつき感が発生することがあ
り、二次付着性の改善も不十分となるため、特に好まし
くは、30重量%までである。
【0025】ワックスの配合量 次に、本発明者らはワックスの配合量について検討を行
った。
【表4】 ──────────────────────────────────── 試 験 例 20 21 22 23 24 25 26 27 ──────────────────────────────────── 非揮発性油分 流動パラフィン 20 20 20 20 20 20 20 20 揮発性油分 オクタメチルシクロテトラシロキサン 47 45 42 40 35 30 25 20 ポリマー シリコン樹脂A 25 25 25 25 25 25 25 25 ワックス セレシンワックス 3 5 8 10 15 20 25 30 粉体 顔料 5 5 5 5 5 5 5 5 ──────────────────────────────────── 伸び ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 艶 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 二次付着性 △ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ○ △ べたつき △ △ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ パサツキ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ △ ──────────────────────────────────── 上記検討結果より、二次付着性を改善する上では、ワッ
クスが5重量%以上、特に10重量%以上であることが
好ましい。ただし、ワックスが25重量%を越えると、
パサツキが生じ、二次付着性の改善も十分でないため、
特に好ましくは、20重量%までである。
【0026】粉体の配合量 次に本発明者らは、粉体の配合量について検討した。
【表5】 ──────────────────────────────────── 試 験 例 28 29 30 31 32 33 34 35 ──────────────────────────────────── 非揮発性油分 流動パラフィン 20 20 20 20 20 20 20 20 揮発性油分 オクタメチルシクロテトラシロキサン 47 45 42 40 35 30 25 20 ポリマー シリコン樹脂A 25 25 25 25 25 25 25 25 ワックス セレシンワックス 10 10 10 10 10 10 10 10 粉体 シリカ 0 0.5 1 3 5 8 10 15 顔料 5 5 5 5 5 5 5 5 ──────────────────────────────────── 伸び ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × 艶 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ × 二次付着性 ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ べたつき ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ パサツキ ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ △ ──────────────────────────────────── 上記検討結果より、シリカを1重量%以上配合すると、
二次付着性の改善がより強固なものとなる。ただし、シ
リカの配合量が、10重量%を越えると、伸び等の使用
感が悪くなり、艶も劣化する場合がある。したがって、
艶を維持しつつしかも二次付着性の改善をさらに強固な
ものとするためには、シリカの配合量が1〜10重量%
以上、特に1〜8重量%であることが好ましい。
【0027】以下、本発明のより具体的な配合例につい
て説明する。なお、いずれも二次付着性が低く、しかも
使用感も優れたものであった。
【0028】配合例1 スティック状口紅 セレシンワックス 15.0重量% カルナバロウ 2.0 グリセリルジイソステアレート 15.0 ラノリン 0.2 マカデミアナッツ油 0.1 ジイソステアリルマレート 3.0 トリメチロールプロパントリ2エチルへキサノエート 1.5 グリセリルトリイソステアレート 1.5 約3000の分子量を有し、かつ (CH33SiO1/2:SiO2=0.8:1 からなる平均式(CH31.33SiO1.34で表される シリコン樹脂 30.0 オクタメチルシクロテトラシロキサン 21.7 シリカ 5.0 顔料 5.0 香料 適 量 ──────────────────────────────────── 合計 100.0重量% 評価 伸び:◎ 艶:○ 二次付着性:◎ べたつき:
◎ パサツキ:◎
【0029】配合例2 スティック状口紅 ポリエチレンワックス 8.0重量% キャンデリラロウ 3.0 スクワラン 8.0 マカデミアナッツ油脂肪酸エステル 2.5 グリセリルトリ2エチルヘキサノエート 4.5 約6000の分子量を有し、かつ (CH33SiO1/2:SiO2=0.8:1 からなる平均式(CH31.33SiO1.34で表される シリコン樹脂 20.0 デカメチルシクロペンタシロキサン 44.0 シリカ 5.0 赤色226号 5.0 香料 適 量 合計 100.0重量% 評価 伸び:◎ 艶:○ 二次付着性:◎ べたつき:
◎ パサツキ:◎
【0030】配合例3 乳化型スティック状口紅 パラフィンワックス 10.0重量% マイクロクリスタリンワックス 4.0 グリセリルジイソステアレート 7.0 マカデミアナッツ油 3.0 ポリブテン 3.0 ジイソステアリルマレート 4.0 約8000の分子量を有し、かつ (CH33SiO1/2:SiO2=0.8:1 からなる平均式(CH31.33SiO1.34で表される シリコン樹脂 30.0 デカメチルシクロペンタシロキサン 10.5 オクタメチルシクロテトラシロキサン 7.0 ジメチルポリシロキサン(粘度6cs) 5.0 シリカ 3.0 合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウム 1.0 ポリオキシエチレン−メチルポリシロキサン共重合体 2.0 イオン交換水 5.0 グリセリン 1.0 赤色酸化鉄 4.5 香料 適 量 ──────────────────────────────────── 合計 100.0重量% 評価 伸び:◎ 艶:○ 二次付着性:◎ べたつき:
◎ パサツキ:◎
【0031】配合例4 スティック状口紅 セレシンワックス 15.0重量% カルナバロウ 2.0 グリセリルジイソステアレート 15.0 ラノリン 0.2 マカデミアナッツ油 0.1 ジイソステアリルマレート 3.0 トリメチロールプロパントリエチルヘキサノエート 1.5 グリセリルトリイソステアレート 1.5 約3000の分子量を有し、かつ (CH33SiO1/2:SiO2=0.8:1 からなる平均式(CH31.33SiO1.34で表される シリコン樹脂 30.0 オクタメチルシクロテトラシロキサン 21.7 シリカ 5.0 雲母チタン 5.0 香料 適 量 ──────────────────────────────────── 合計 100.0重量% 評価 伸び:◎ 艶:○ 二次付着性:◎ べたつき:
○ パサツキ:○
【0032】配合例5 スティック状口紅 セレシンワックス 15.0重量% カルナバロウ 2.0 グリセリルジイソステアレート 15.0 ラノリン 0.2 マカデミアナッツ油 0.1 ジイソステアリルマレート 3.0 トリメチロールプロパントリ2エチルへキサノエート 1.5 グリセリルトリイソステアレート 1.5 約3000の分子量を有し、かつ (CH33SiO1/2:SiO2=0.8:1 からなる平均式(CH31.33SiO1.34で表される シリコン樹脂 30.0 オクタメチルシクロテトラシロキサン 21.67 シリカ 5.0 顔料 5.0 ビタミンEアセテート 0.01 グリチルレチン酸ステアリル 0.02 香料 適 量 ──────────────────────────────────── 合計 100.0重量% 評価 伸び:◎ 艶:○ 二次付着性:◎ べたつき:
◎ パサツキ:◎
【0033】配合例6 スティック状口紅 ポリエチレンワックス 8.0重量% キャンデリラロウ 3.0 スクワラン 8.0 マカデミアナッツ油脂肪酸エステル 2.5 グリセリルトリ2エチルヘキサノエート 4.5 約6000の分子量を有し、かつ (CH33SiO1/2:SiO2=0.8:1 からなる平均式(CH31.33SiO1.34で表される シリコン樹脂 20.0 デカメチルシクロペンタシロキサン 43.98 シリカ 5.0 赤色226号 5.0 β−カロチン 0.01 カンファー 0.01 香料 適 量 合計 100.0重量% 評価 伸び:◎ 艶:○ 二次付着性:◎ べたつき:
◎ パサツキ:◎
【0034】配合例7 乳化型スティック状口紅 パラフィンワックス 10.0重量% マイクロクリスタリンワックス 4.0 グリセリルジイソステアレート 7.0 マカデミアナッツ油 3.0 ポリブテン 3.0 ジイソステアリルマレート 4.0 約8000の分子量を有し、かつ (CH33SiO1/2:SiO2=0.8:1 からなる平均式(CH31.33SiO1.34で表される シリコン樹脂 30.0 デカメチルシクロペンタシロキサン 10.46 オクタメチルシクロテトラシロキサン 7.0 ジメチルポリシロキサン(粘度6cs) 5.0 シリカ 3.0 合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウム 1.0 ポリオキシエチレン−メチルポリシロキサン共重合体 2.0 イオン交換水 5.0 グリセリン 1.0 赤色酸化鉄 4.5 パントテニルエチルエーテル 0.01 塩酸ピリドキシン 0.01 ローヤルゼリー抽出液 0.02 香料 適 量 ──────────────────────────────────── 合計 100.0重量% 評価 伸び:◎ 艶:○ 二次付着性:◎ べたつき:
◎ パサツキ:◎
【0035】配合例8 スティック状口紅 セレシンワックス 15.0重量% カルナバロウ 2.0 グリセリルジイソステアレート 15.0 ラノリン 0.2 マカデミアナッツ油 0.1 ジイソステアリルマレート 3.0 トリメチロールプロパントリエチルヘキサノエート 1.5 グリセリルトリイソステアレート 1.5 約3000の分子量を有し、かつ (CH33SiO1/2:SiO2=0.8:1 からなる平均式(CH31.33SiO1.34で表される シリコン樹脂 30.0 オクタメチルシクロテトラシロキサン 21.7 シリカ 5.0 雲母チタン 5.0 l−メントール 0.05 香料 適 量 ──────────────────────────────────── 合計 100.0重量% 評価 伸び:◎ 艶:○ 二次付着性:◎ べたつき:
○ パサツキ:○
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる口紅
用組成物によれば、撥水性ポリマーとワックスを特定の
配合比で配合したので、二次付着性が低く、しかも使用
時のべたつき感、パサツキ感を生じることがない。ま
た、さらに粉体を配合すると、二次付着性の改善が強固
なものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平山 淳子 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揮発性油分と、 前記揮発性油分に溶解する撥水性ポリマーと、 前記揮発性油分に分散するワックスと、 前記揮発性油分と相溶性を示す非揮発性油分と、を含
    み、 前記撥水性ポリマーと前記ワックスの配合比が、10/
    3〜5/7であることを特徴とする口紅用組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の組成物において、 揮発性油分を10〜50重量%、 撥水性ポリマーを10〜35重量%、 ワックスを5〜25重量%、 非揮発性油分を10〜40重量%、含むことを特徴とす
    る口紅用組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の組成物におい
    て、粉体を配合することを特徴とする口紅用組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の組成物において、粉体
    を1〜20重量%含有することを特徴とする口紅用組成
    物。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の組成物におい
    て、粉体の少なくとも一部がシリカであることを特徴と
    する口紅用組成物。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の組成物において、シリ
    カを1〜10重量%含有することを特徴とする口紅用組
    成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の組成物
    において、撥水性ポリマーがシリコン樹脂であり、ワッ
    クスの少なくとも一部がセレシンワックスであることを
    特徴とする口紅用組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11502873A (ja) * 1996-01-16 1999-03-09 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 色移り抵抗型唇用組成物
KR100917988B1 (ko) * 2007-09-18 2009-09-18 (주)아모레퍼시픽 초임계 추출법으로 추출된 자초 추출물을 함유한 화장료조성물

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11502873A (ja) * 1996-01-16 1999-03-09 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 色移り抵抗型唇用組成物
KR100917988B1 (ko) * 2007-09-18 2009-09-18 (주)아모레퍼시픽 초임계 추출법으로 추출된 자초 추출물을 함유한 화장료조성물

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